JP3703756B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーダ装置に関し、特に、車両や静止物等の目標物体(ターゲット、以後、物標と言う)で反射して戻った周波数変調信号の、送信信号と受信信号とを混合して得たビート信号から物標を検出するレーダ装置において、前回の検出値から今回の検出値を予測することにより、正確に物標を捕捉することができるレーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、単調な高速道路走行や、長時間運転の機会の増大により、運転者の注意力が散漫になって自動車の衝突事故が増大する傾向にある。また、定速走行装置による自動定速走行に加えて、高速道路で先行する自動車を追尾しながら自動走行をしたいという要望もある。
【0003】
このような状況の下で、先行する自動車との間の距離を常時測定し、この距離の減少度合いが大きい時に自動的に自動車の走行速度を減速したり、自動車にブレーキをかけて衝突を未然に防止する車載用レーダ装置や、前方を走行する複数の自動車の位置を常時監視しながら自動走行を行うようにした車載用レーダ装置が実用段階にある。
【0004】
このような車載用レーダ装置には、一般に、FM−CW(周波数変調連続波)レーダや、パルスドライブレーダ等の方式がある。この中で、FM−CWレーダ装置は、送信用電圧制御発振器(VCO)に三角波のベースバンド信号を加え、周波数変調を行ってアンテナから自動車の前方に送信し、先行する自動車等の物標にあたって反射した信号をアンテナで受信する一方、これら送信信号と受信信号とを混合して得たビート信号から、前方の物標を検出している。
【0005】
この場合、送信信号は自動車の前方の所定の角度範囲でアンテナをスキャンさせることにより、複数本のビームが所定の角度間隔で送信される。このようなスキャン式の車載式レーダ装置で自動車の前方の物標の位置を検出する場合、各ビームにおけるピークをまとめて山を描き、その最大ピークを基準に物標の位置を算出することが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のようなスキャン式の車載用レーダ装置には、以下のような問題点があった。
(1)FM−CW方式では、アップビート、ダウンビートの各ピークで対応がとれるものを抽出してペアリングを行うが、同一角度方向に多数のピークが存在する場合等に、間違ったピーク同士でペアリングを行うことがあり、物標を見失うことがある。
(2)検出した物標がより反射の大きな物標の横方向(角度方向)に並んだ場合、角度方向にピークの集合体が1つしかできず、実際の先行車両のピークが他の大きな物標のパワーのあるピークに埋もれてしまって先行車両のピークが検出できなくなることがあり、物標の連続性がとれなくなってしまう。
(3)検出した物標がより反射の大きな物標と距離方向(周波数方向)に並んだ場合、周波数方向にピークの集合体が1つしかできず、実際の先行車両のピークが他の大きな物標のパワーのあるピークに埋もれてしまって先行車両のピークが検出できなくなることがあり、物標の連続性がとれなくなってしまう。
(4)検出したい物標が自動二輪車のように反射の小さい物体の場合、ピークが検出の閾値を下回り、物標が見失いとなることがある。
(5)アップビート、ダウンビートの各ピークで対応をとる場合、検索する角度にある程度の幅を持たせて対応をとるが、場合によっては同一周波数にある、異なる物体のピークを同一であるとしてペアリングしてしまうことがある。
【0007】
そこで、本発明は、前記従来のレーダ装置、特に車載用レーダ装置の有する課題を解消し、スキャン式のレーダ装置において、一度検出できて確実に存在すると判断された物標に対しては、この物標の前回の位置から今回の位置を予測し、この予測位置を中心にしてグルーピングを行って今回の物標の代表ピークを算出し、ペアリングを行うことにより、ミスペアリングの虞の少ないレーダ装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明は、周波数変調信号を送信し、物標で反射して戻ってきた信号を受信し、これら送信信号と受信信号とを混合して得たビート信号から、物標を検出するレーダ装置であって、グルーピング手段によってアップビートとダウンビートにおけるピークデータをそれぞれグルーピングして代表ピークを算出し、グルーピングされた前記各ビートの中の代表ピーク同士を、ペアリング手段によってペアリングすることにより、物標を検出するレーダ装置において、ペアリングによって一度得られた物標の各個に対して、アップビートとダウンビートの両方において、前回までのピーク位置データから今回の代表ピーク位置を予測する代表ピーク位置予測手段と、予測した今回の代表ピーク位置の近傍において、今回のアップビートとダウンビートにおけるグルーピングを行う過去対応グルーピング手段とを設け、ペアリング手段が、過去対応グルーピング手段によって算出された代表ピークを用いてペアリングを行うことを特徴としている。
【0009】
そして、この発明を第1の形態として、以下の第2から第18の形態が、本発明では可能である。
【0010】
第2の形態は、第1の形態において、過去対応グルーピング手段が、アップビートとダウンビートにおける周波数、角度の各方向に離散したピークデータのグルーピングを、ピーク位置予測手段によって予測された今回の代表ピークがある場合にはこの代表ピーク位置を中心にして行い、その後に残ったピークデータのグルーピングを行うことを特徴としている。
【0011】
第3の形態は、第2の形態において、過去対応グルーピング手段により、アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいては予測位置付近に今回の代表ピークが算出され、他方のビートでは予測位置付近にピークが検出されると共に、角度方向、又は周波数方向にずれた位置に更に大きなピークが検出される場合に、過去対応グルーピング手段は、一方のビートにおいてピークが他の物標に埋もれていないと判断すると共に、他方のビートにおいてピークが他の物標に埋もれていると判断することを特徴としている。
【0012】
第4の形態は、第3の形態において、一方のビートにおける予測位置付近の今回の代表ピークのレベルよりも、他方のビートにおける予測位置から角度方向、又は周波数方向にずれたピークのレベルの方が大きい場合に、過去対応グルーピング手段が過去対応グルーピング処理を行うことを特徴としている。
【0013】
第5の形態は、第3又は第4の形態において、過去対応グルーピング手段が、過去対応グルーピング処理において代表ピークとして算出するピークの角度、又は周波数を、埋もれていないと判断したビートにおいて算出された今回の代表ピークの角度と同じとすることを特徴としている。
【0014】
第6の形態は、第3の形態において、過去対応グルーピング手段が、他方のビートにおいて予測位置付近出で検出されたピークよりも更に大きなピークを周波数方向にずれた方向で検索する場合、その検索周波数範囲を、このピークと一方のビートにおいて算出された今回の代表ピークとのパワー差に応じて可変することを特徴としている。
【0015】
第7の形態は、第6の形態において、更に、受信信号の反射レベルの測定手段を設け、一方のビートにおける受信信号の反射レベルよりも、他方のビートにおける受信信号の反射レベルが高い場合に、過去対応グルーピング手段が過去対応グルーピング処理を行うことを特徴としている。
【0016】
第8の形態は、第7の形態において、予測位置付近出で検出されたピークに対して、周波数方向にずれた方向で検出された更に大きなピークの反射レベルの絶対値が所定の閾値以上の時に、過去対応グルーピング手段が前記過去対応グルーピング処理を行うことを特徴としている。
【0017】
第9の形態は、第7又は8の形態において、過去対応グルーピング手段が、過去対応グルーピング処理において代表ピークとして算出するピークの角度を、一方のビートにおいて算出された今回の代表ピークの角度と同じとすることを特徴としている。
【0018】
第10の形態は、第7又は8の形態において、過去対応グルーピング手段が、過去対応グルーピング処理において代表ピークとして算出するピークの角度に、予測位置付近出で算出された前回の代表ピークの角度を保持して使用することを特徴としている。
【0019】
第11の形態は、第2の形態において、過去対応グルーピング手段により、アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいては予測位置付近に今回の代表ピークに相当するパワーの小さなピークが検出され、他方のビートでは予測位置付近にはピークが検出されない場合に、過去対応グルーピング手段は、他方のビートの一方のビートにおける代表ピークと同位置に仮想代表ピークを算出する仮想グルーピング処理を行い、ペアリング手段が、過去対応グルーピング手段によって算出された代表ピークと仮想代表ピークとを用いてペアリングを行うことを特徴としている。
【0020】
第12の形態は、第11の形態において、過去対応グルーピング手段は、仮想グルーピング処理を、パワーの小さなピーク位置が車両前方の所定範囲内にある時に限って行うことを特徴としている。
【0021】
第13の形態は、第11の形態において、過去対応グルーピング手段は、仮想グルーピング処理を、パワーの小さなピーク位置が完全に今回の予測値と一致した場合に行うことを特徴としている。
【0022】
第14の形態は、第2の形態において、過去対応グルーピング手段により、アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいては予測位置に完全に一致した位置に今回の代表ピークが算出された場合に、ペアリング手段が、双方のビートにおける過去対応グルーピング手段によるグルーピングの結果に係わらず、一方のビートにおける今回の完全に一致したピークのみでペアリングを行うことを特徴としている。
【0023】
第15の形態は、第2の形態において、過去対応グルーピング手段により、アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいて予測位置付近で算出された今回の代表ピークの角度方向、又は周波数方向と、他方のビートにおいて予測位置付近で算出された今回の代表ピークの角度方向、又は周波数方向との間に、基準値以上の偏差が存在した場合に、前記ペアリング手段はこの両者をペアリング対象から外すことを特徴としている。
【0024】
第16の形態は、第2の形態において、過去対応グルーピング手段により、アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいては予測位置付近に今回の代表ピークが算出され、他方のビートでは予測位置付近から角度方向、又は周波数方向にずれた位置にピークが検出されるが、予測位置付近にはピークが検出されない場合、ペアリング手段は前記一方のビートの今回の代表ピークをペアリング対象から外すことを特徴としている。
【0025】
第17の形態は、第2の形態において、過去対応グルーピング手段による前記予測位置付近の今回の代表ピークの算出が途切れた場合に、前記過去対応グルーピング手段は、その後も所定回数だけ前記予測位置付近において今回の代表ピークを算出することを特徴としている。
【0026】
第18の形態は、第2又は17の形態において、過去対応グルーピング手段による予測位置付近の今回の代表ピークの算出が途切れた場合、過去対応グルーピング手段は途切れた時間の長さに応じて、過去対応グルーピング手段が予測位置付近の範囲を、角度方向、又は周波数方向に広げて今回の代表ピークを算出することを特徴としている。
【0027】
以上の本発明の第1から第18の形態には、以下の作用がある。
(1)同一角度方向に多数のピークが存在する場合のペアリングの際に、一度検出できて確実に存在すると判断された物標については、この物標の前回位置から今回位置を予測し、予測位置を中心にグルーピングをした後にペアリングを行うので、ミスペアリングの発生を抑えることができる。
(2)先行する物標のピークが、角度方向において他の大きな物標のピークに埋もれた場合でも、過去のデータからアップビート又はダウンビートにおいて先行物標のピークの現在の対応がとれれば物標が存在すると判断するため、物標の連続性をとることができる。
(3)先行物標のピークが、周波数方向において他の大きな物標のピークに埋もれた場合でも、過去のデータからアップビート又はダウンビートにおいて先行物標のピークの現在の対応がとれれば物標が存在すると判断するため、物標の連続性をとることができる。
(4)物標が小さくその反射が小さい場合でも、過去のデータからアップビート又はダウンビートのいずれか一方において先行物標のピークの現在の対応がとれれば、物標が存在すると判断するため、物標の見失いの可能性が低減される。
(5)アップビート、ダウンビートの各ピークで対応をとる場合、ピークの配置を見て最終的に同一物標かどうかを判断するため、異なる物体を同一であるとしてペアリングする可能性が減る。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を用いて本発明の実施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1は本発明のレーダ装置の一実施形態としての車載用レーダ装置であるミリ波レーダ装置10の全体構成を示すものである。ミリ波レーダ装置10では、アナログ回路3に内蔵されている送信機制御回路3Tからの信号により、ミリ波RFユニット2内の回路において送信信号が三角波、又はそれに近い形で変調周波数Δfを与えられて変調され、ミリ波に変換されてアンテナ1を通じて車両の前方に放射される。車両の前方の物標で反射して戻ってきたミリ波はアンテナ1で受信され、ミリ波RFユニット2においてミキサ(図示せず)に供給される。ミキサには送信信号の一部が入力されているので、物標からの距離や相対速度に応じた信号がビート信号として得られる。このビート信号はアナログ回路3に内蔵されている受信回路3Rを通じてDSP(ディジタル信号プロセッサ)4に送られる。
【0030】
DSP4ではビート信号をFFT(高速フーリエ変換)解析してどの周波数帯に成分があるかを抽出する周波数分析を行う。周波数分析されたビート信号は物標に対してパワーが大きくなるピークが生じるが、このピークに対応する周波数はピーク周波数と呼ばれる。このピーク周波数はピークデータとしてマイクロプロセッサ5に送られる。ピーク周波数は距離に関する情報を有し、前方の物標との相対速度によるドップラー効果のために、送信波の周波数が上昇する時と下降する時ではピーク周波数は異なる。マイクロプロセッサ5は、この送信波の周波数の上昇時と下降時のピーク周波数から、前方の物標との距離及び速度を演算して求める。
【0031】
アンテナ1が正面しか向いていないと、車両の正面を走行する車両しか検出できないので、アンテナ1は駆動回路6によって駆動されるモータ7により、左右に振られる(スキャンされる)。アンテナ1がモータ7によって左右に振られる角度は、車両の正面を0°として、左右にそれぞれ10°前後、例えば、8°ずつである。そして、アンテナ1から放射されるミリ波は、この16°の範囲内でビームとして所定角度毎に放射される。
【0032】
マイクロプロセッサ5には、車間距離制御ECU(エンジンコントロールユニット)20が接続されている。車間距離制御ECU20には、警報器11、ブレーキ12、及びスロットル弁13が接続されており、マイクロプロセッサ5から得られる物標との相対速度と距離に応じて、これらの動作が制御される。例えば、物標である先行車両との距離が所定値以下になった時には、安全性の確保のために、警報器11を鳴動させて運転者に注意を促したり、ブレーキ12を作動させたり、スロットル弁13を絞ってエンジンの回転を低下させる。
【0033】
また、マイクロプロセッサ5には、後述する道路のカーブ情報を得るために、ステアリングホイールの操舵角を検出するステアリングセンサ14、ヨーレートセンサ15、及び車速センサ16が接続されている。なお、ステアリングセンサ14とヨーレートセンサ15とは、両方が必須ではなく、どちらか一方だけあっても良いものである。
【0034】
図2は、物標が相対速度Vで近づく場合の、ミリ波レーダ装置10の原理を示すものである。送信波は(a)に実線で示すように周波数が変化する三角波である。送信波の中心周波数はfo、FM変調幅はΔf、繰り返し周期はTmである。この送信波は物標で反射されてアンテナ1で受信され、破線で示すような受信波が受信信号として得られる。この受信波は物標との間の距離に応じて送信信号との周波数のずれ(ビート)を起こす。この場合、物標との間に相対速度Vがあるので、ドップラー効果によりビート信号の周波数は(b),(c)に示すようになる。即ち、送信波の周波数が上昇していく時のアップビートとの周波数差fbuの方が、送信波の周波数が下降していく時のダウンビートとの周波数差fbdよりも小さくなる。なお、物標との相対速度が0の場合は、ビート信号の周波数は、アップビートとダウンビートとで同じになる。
【0035】
また、車両の前方に物標が複数個存在する場合は、それぞれの物標がビームを反射するので、1つの物標に対して、アップビートとダウンビートによるピーク周波数がそれぞれ複数個存在する。マイクロプロセッサ5は、アップビートとダウンビートのそれぞれにおいて、複数のピーク周波数の中から、同じ周波数を持ったピークのうち最も高いピークを中心にグループ化(グルーピング)を行う。例えば、車両の前方に3つの物標が存在する場合は、ビームの反射波によって、図3に示すようなビート信号の検出角度−周波数特性を示すグラフが得られる。このビート信号のうち、最もパワーの大きいビート信号(ビート信号でできる山の頂点)は代表ピークと呼ばれ、マイクロプロセッサ5は、同一周波数faを持ったピークのうち、代表ピークP1を持ったグループg1、代表ピークP2を持ったグループg2、代表ピークP3を持ったグループg3をグルーピングする。ピーク周波数は正確に同一でなくても、ほぼ同一の周波数であればよい。
【0036】
マイクロプロセッサ5はグルーピングを行った後に、アップビートにおけるグルーピングから得られた物標と、ダウンビートにおけるグルーピングから得られた物標の1対1のペアリング処理を行う。ペアリング処理された2つの代表ピークの周波数の、和から物標との距離が算出され、差から物標との相対速度が算出される。また、マイクロプロセッサ5は、所定時間毎に得られる各物標の位置及び相対速度のデータに基づいて、各物標の連続性を判断し、次の物標の位置(距離)の予測も行う。
【0037】
ここで、本発明のレーダ装置に搭載されたマイクロプロセッサ5による、車両の前方を走行する物標の認識処理の概略を、図4に示す処理の流れと、図5から図10に示す実際に得られるデータに基づいて説明する。図4に示す処理は、アンテナが車両の前方を1回スキャンする毎に行われる。なお、以後、車載用レーダ装置を搭載して物標の認識処理を行う車両を自車と称する。
【0038】
この処理では、図4のステップ401に示すように、まず、ピークデータの抽出処理を行う。図5(a)は、自車の正面を0°として左右にそれぞれ8°ずつ、16°の範囲内でビームを均一の角度毎に合計16本放射した場合の、各ビームの反射波によるアップビート信号のマップを示しており、図5(b)は各ビームのダウンビート信号のマップを示している。これらのマップでは、アンテナから遠く離れる方向が周波数を示しており、図5(a),(b)のデータはアンテナが左から右、または右から左に振られる毎に得られる。
【0039】
続くステップ402においては、自車から物標までの距離(位置)の予測処理を行う。即ち、物標の連続性を判定するために、物標の今回の自車からの距離の予測値(予測位置)を算出する。この算出では、物標の相対速度が一定として、前回算出した距離から今回の距離を算出する。物標の今回の予測周波数も算出する。
【0040】
ステップ403では図5(a),(b)に示すビート信号のマップの中からピークデータをまとめ、代表周波数と角度を算出してこれらのピークデータをグルーピングし、物標の存在を検出する処理を行う。
【0041】
図6(a),(b)に示すマップは、マイクロプロセッサ5によってグルーピングされた後の、アップビートとダウンビートのピークのみを示すものである。前述のように、自車の正面には16本のビームがアンテナから放射されるので、ピークはこのビーム上にある。図6(a),(b)では、例えば、符号Sで示すピークが静止物を示し、符号Pで示すピークが過去からの連続性があって、優先的にペアリングを行う必要があるピーク(ここでは1つのピークのみに符号を付してある)を示し、符号Nで示すピークが後述する新規のピークを示すものとする。
【0042】
ステップ404では、予測位置付近のピークを使ってまとめる処理である過去対応グルーピング処理を行い、ステップ405では、過去のピーク値の連続性を考慮した過去対応ペアリングを行い、ステップ406では、新規ペアリング処理を行う。即ち、ステップ402で予測した周波数から、図6(a),(b)に示すアップビートとダウンビートのピークの対応をとってペアリングを行う。このペアリングの結果得られるマップは図7のようになる。図7において、符号のないマークが全て優先ペアリングした結果得られたものである。
【0043】
過去対応ペアリング処理において優先ペアリングできなかった図6(a),(b)のピークNについては、ステップ406の新規ペアリング処理でペアリングを行う。このようにして、ペアリングを行った後はステップ407で物標の連続性判定処理を行う。この物標の連続性処理は、新規ペアリングした結果について、前回の内部データとの連続性を見るものである。
【0044】
この後、ステップ408で静止物体の処理等の必要な処理を行い、出力データを選択するデータ出力処理を行ってこのルーチンを終了する。
【0045】
ここで、以上説明した本発明のレーダ装置に搭載されたマイクロプロセッサ5の、自車の前方を走行する物標の認識処理における過去対応グルーピング(ステップ404)、及び、過去対応ペアリング(ステップ405)の手順について更に詳しく説明する。
【0046】
図7(a),(b)は、本発明におけるグルーピング処理の手順の基本的な概念を説明するものである。図7(a)に示す実線は、ペアリングによって得られた物標の内の或る1個の推移、即ち、存在が確認されている1個の物標の自車からの距離が時間と共に変化する様子を表しており、点Xで示す位置が前回の物標の位置を示している。このような場合、図1で説明したマイクロプロセッサ5は、物標の今回位置Yをこれまでの物標の推移からアップビートとダウンビートの両方において予測する。マイクロプロセッサ5が予測した位置には、その位置におけるピークの周波数の成分と角度の成分が含まれている。
【0047】
図7(b)はアップビート、又はダウンビートの何れかにおける、角度に対する周波数のマップを示すものである。通常はこのマップ上に離散した複数のピークデータがあるが、ここでは(a)で説明した1個の物標のみのピークデータを示してある。通常のグルーピングでは、図3で説明したように、離散したピークデータをある角度、周波数条件でまとめてグルーピングを行う。一方、本発明では、物標のこれまでの推移から、今回の物標の位置Yを予測し、アップビートとダウンビートにおいて行う今回のグルーピングのまとめ処理を、この物標の今回の予測位置Yを中心にした所定検索範囲内で行う。このような物標の今回の予測位置Yを中心としたグルーピングを、以後、過去対応グルーピングと称する。
【0048】
過去対応グルーピングにおける距離データは、前回の物標の距離と前回の物標の相対速度とから演算し、角度データは、前回の物標の角度から絶対横位置が同じであると仮定した演算、相対横位置が同じであると仮定した演算、或いは、過去の物標の横位置の動きから推定した演算等により得ることができる。
【0049】
例えば、図7(b)において、破線Yで示す位置が予測位置であった場合には、この予測位置Yを中心にして過去対応グルーピングを行って代表ピークPrを算出する。代表ピークPrを算出する際は、今回の予測位置Yから周波数を逆算し、その得られた周波数と角度を中心にピークを検索し、対応がとれるピークを今回の代表ピークPrとする。演算する予測位置Yが複数個ある場合は、複数回の過去対応グルーピングを行う。
【0050】
このようにして、物標の今回の予測位置Yを中心にした過去対応グルーピングが全て終了した後は、残っているピークデータに対して、アップビートとダウンビートにおいて従来通りのグルーピング処理を行う。この後、マイクロプロセッサ5は、過去対応グルーピングによって算出されたアップビートとダウンビートの代表ピークを用いたペアリングと、従来通りのグルーピングによって得られた代表ピークのペアリングとを行う。
【0051】
ここで、自車の前方を走行する車両(物標)が、自車に対して色々な位置関係にあった場合、および、物標からの反射波の受信状況に応じた過去対応グルーピングの具体例について説明する。
【0052】
第1の実施例は、図8(a)に示すような2車線道路において、本発明のレーダ装置を搭載した自車Aが追い越し車線L2を矢印の方向に走行しており、この自車Aの同じ車線の前方に車両Bが同じ方向に走行しており、左側の走行車線L1に車両Cが同じ方向に車両Bと並んで走行している場合の例である。ここでは、破線で示す扇型の領域が、自車Aのレーダビームの照射範囲を示している。
【0053】
このような場合、通常のグルーピングにおけるまとめ処理では、車両Bのピークと車両Cのピークが近接しているために、図8(b)に示すように、1つの大きなグループとしてまとめられてしまう。そして、例えば、車両Cの方が大型車両で反射率が大きく、車両Cのピークのパワーの方が車両Bのピークのパワーよりも大きい場合、車両Bのピークは車両Cのピークに埋もれてしまうことになる。
【0054】
一方、本発明における過去対応グルーピングにおけるまとめ処理では、前述のように車両Bの過去の挙動から、車両Bの今回の予測位置Yが求められ、図8(b)に破線で示すように、今回の予測位置Yを中心にした所定の検索範囲SYが定められる。そして、この検索範囲SYの中で予測位置Yに対応がとれるピークを車両Bの代表ピークPbとする。従って、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれてしまった場合でも、車両Bのピークを検出することができる。
【0055】
図9は、図8(a)の状態において、アップビートでは、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれてしまったが、ダウンビートでは車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれなかった場合を示している。このような場合、ダウンビートでは、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれていないので、過去対応グルーピングによって正確に1つのピークとの対応がとれ、これを代表ピークPbdとすることができる。一方、アップビートでは、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれてしまっている。そして、予測位置Yの検索範囲SYの中においては、予測位置Yの近傍にはピークPbuが検出されると共に、別の位置にこのピークPbuよりもパワーの大きいピークPnが検出されているとする。このような場合は、本発明では、アップビートのピークはピークPbuを代表として埋もれていると判断する。
【0056】
そして、アップビートの代表ピークPbuとダウンビートの代表ピークPbdとのペアリングを行う際には、角度は、検索範囲内の予測位置Yの近傍において代表ピークPbdが検出されたダウンビートの角度を採用する。
【0057】
第2の実施例は、図10(a)に示すような2車線道路において、本発明の車載用レーダ装置を搭載した自車Aが追い越し車線L2を矢印の方向に走行しており、この自車Aの同じ車線の前方に車両Bが同じ方向に走行しており、更にその前方の追い越し車線L2に車両Cが同じ方向に走行している場合の例である。ここでも、破線で示す扇型の領域が、自車Aのレーダビームの照射範囲を示している。
【0058】
このような場合、図1で説明したDSP4においてビート信号をFFT解析すると、車両Bの反射が、車両Bの前方を走行する車両Cの反射と一体化してしまう。そして、例えば、車両Cの方が大型車両で反射率が大きく、車両Cのピークのパワーの方が車両Bのピークのパワーよりも大きい場合、図10(b)及び図11に示すように、車両Bのピークは車両Cのピークに埋もれてしまうことになる。
【0059】
一方、本発明における過去対応グルーピングにおけるまとめ処理では、前述のように車両Bの過去の挙動から、車両Bの今回の予測位置Yが求められ、図11に破線で示すように、今回の予測位置Yを中心にした所定の検索範囲SYが定められる。検索範囲SYの中にピークがない場合、周波数方向にピークを検索する。そして、周波数方向に大きなパワーのピークが存在する場合(Pm)、車両Bのピークは埋もれていると判断する。
【0060】
図12は、図11の状態において、アップビートでは、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれており、ダウンビートでは車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれなかった場合を示している。アップビートでは車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれているが、ダウンビートでは車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれていない場合は、過去対応グルーピングによってダウンビートにおいて正確に1つのピークとの対応がとれ、これを代表ピークPbdとすることができる。
【0061】
そして、予測位置Yの検索範囲SYの中においては、予測位置Yの近傍にはピークが検出されないが、周波数が異なる別の位置にパワーの大きいピークPmが検出されているとする。
【0062】
このような場合は、本発明では、ダウンビートにおいて検出された代表ピークPbdと、アップビートにおいて検出された、予測位置Yよりも周波数方向にずれた位置で検出されたピークPnとのパワーが比較される。そして、ピークPmのパワーの方が代表ピークPbdのパワーよりも大きい場合に、アップビートではピークは埋もれていると判断する。
【0063】
そして、アップビートの予想周波数とダウンビートの代表ピークPbdとのペアリングを行う際には、物標の角度は、検索範囲内の予測位置Yの近傍において代表ピークPbdが検出されたダウンビートの角度を採用する。
【0064】
第3の実施例は、図13(a)に示すような2車線道路において、本発明のレーダ装置を搭載した自車Aが追い越し車線L2を矢印の方向に走行しており、この自車Aの同じ車線の前方に自動二輪車のような小さな車両Dが同じ方向に走行している場合の例である。ここでも、破線で示す扇型の領域が、自車Aのレーダビームの照射範囲を示している。
【0065】
このような場合、図1で説明したDSP4においてビート信号をFFT解析すると、図13(b)に示すように、車両Dの反射率が小さいために、車両Dによる反射がDSP4の出力閾値を下回ってしまい、車両Dが検出されないことがある。このような場合は車両Dのピークが検出されないことになる。
【0066】
この場合は、本発明における過去対応グルーピングにおけるまとめ処理を行おうとしても、ピークが存在しないので、前述のように車両Dの過去の挙動から、車両Dの今回の予測位置Yと、この位置Yを中心にした所定の検索範囲SYが定められても、この検索範囲SYの中に予測位置Yに対応がとれるピークがないので、車両Dの代表ピークは検出することができない。一方、例えば、アップビートにおいて車両Dの代表ピークが検出できない場合でも、ダウンビートにおいては車両Dのピークが検出できる場合がある。この場合の本発明におけるペアリング方法を図14を用いて説明する。
【0067】
図14は、アップビートでは、車両Dのピークが閾値以下で検出できないが、一方のダウンビートでは、パワーは小さいものの、車両Dのピークが閾値以上となって検出できた場合を示している。この場合、ダウンビートにおいてのみ、過去対応グルーピングによって正確に1つのピークとの対応がとれ、これを代表ピークPbdとすることができたものとする。
【0068】
このような場合は、第3の実施例では、パワーの小さな物標が自車Aの前方に存在すると判断し、ダウンビートにおいて検出された代表ピークPbdのみを使用してペアリングを行う。ペアリングを行う際の物標の角度は、ダウンビートにおける予測位置Yの検索範囲SYで検出できた車両Dの代表ピークPbdの角度を採用する、或いは、アップビート又はダウンビートにおいて前回検出できた角度を採用する。
【0069】
第4の実施例は第1の実施例と同様に、図8(a)に示すような車線道路において、本発明のレーダ装置を搭載した自車Aが追い越し車線L2を矢印の方向に走行しており、この自車Aの同じ車線の前方に車両Bが同じ方向に走行しており、左側の走行車線L1に車両Cが同じ方向に車両Bと並んで走行している場合の実施例である。このような場合は、図8(b)で説明したように、本発明の過去対応グルーピングでは、車両Bの過去の挙動から車両Bの今回の予測位置Yを求め、破線で示す今回の予測位置Yを中心にした所定の検索範囲SYを定める。そして、この検索範囲SYの中で予測位置Yに対応がとれるピークを車両Bの代表ピークPbとしていた。
【0070】
そして、図9で説明した実施例では、図8(a)の状態において、アップビートでは、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれてしまったが、ダウンビートでは車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれなかった場合を説明した。一方、第4の実施例は、図8(a)の状態において、アップビートでもダウンビートでも、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれてしまった場合であり、これを図15を用いて説明する。
【0071】
ただし、第4の実施例では、アップビートでは、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれてはいるが、過去対応グルーピングによって予測位置Yの検索範囲SYの中の予測位置Yの近傍にピークPbuが検出されており、ダウンビートでは、車両Bのピークが車両Cのピークに埋もれてはいるが、過去対応グルーピングによって予測位置Yの検索範囲SYの中の予測位置Yに完全に一致するピークPbdが検出されている場合について説明する。ここで、ピークが予測位置Yに完全に一致するという意味は、予測したピークの周波数と角度とが共に予想位置に完全に一致することである。
【0072】
本発明における過去対応グルーピングにおいては、予測位置Yはある程度の検索範囲SYを備えており、この範囲は周波数で±1kHzとか、角度で±1.2°であって、完全に一致することはあまりない。そこで、予測した周波数、予測した角度の丁度その同じ位置にピークがあれば、第4の実施例ではマッチングがとれたものと見なしてペアリングが成立したとする。更に、第4の実施例では、ピークの頂点に検索範囲SY内の制約を無くし、丁度同じ周波数のポイントにピークが検出された場合は、そのピークでマッチングがとれたとする。
【0073】
図15はダウンビートでピークの予測位置に完全な一致があった実施例であるが、第4の実施例ではダウンビートまたはアップビートの何れか一方において完全なピークの位置の一致があった場合には、他方のピークは埋もれていても良いと判定する。
【0074】
第4の実施例の判断方法を更に詳しく説明すると、過去対応グルーピングの中で、アップまたはダウンビートにおいてピークが周波数と角度の両方が完全に一致する場合は、他方のビートにおける対応検索範囲SY内にはピークが存在するが、角度方向にずれた場所に更に大きなピークが存在する状態でも、ピークが埋もれていると判断してペアリングを行うものである。
【0075】
そして、アップビートの代表ピークPbuとダウンビートの代表ピークPbdとのペアリングを行う際には、角度は、検索範囲内の予測位置Yに完全に一致した代表ピークPbdが検出されたダウンビートの角度を採用する。
【0076】
ここで、第5の実施例として、過去対応グルーピングにおいて、アップビートでも予測位置Yの近傍の検索範囲SY内にピークが検出でき、ダウンビートでも予測位置Yの近傍の検索範囲SY内にピークが検出できたが、ペアリングを行わない実施例を図16を用いて説明する。
【0077】
図16に示すように、アップビートにおいては、予測位置Yに対して検索範囲SY内の右側(角度が大きい側)にピークPbuが検出され、ダウンビートにおいては、予測位置Yに対して検索範囲SY内の左側(角度が小さい側)にピークPbdが検出された場合、ピークPbuとピークPbdの角度差が所定角度以内であればピークPbuとピークPbdに対するペアリングを行うが、ピークPbuとピークPbdの角度差が所定角度を越えて大きい場合、ピークPbuとピークPbdが共に検索範囲SY内にあっても、これらに対するペアリングは行わない。すなわち、第5の実施例では、アップビートでもダウンビートでも予測位置Yの近傍の検索範囲SY内に共にピークが検出できたが、両者の角度条件を見てペアリングを行う判断をするというものである。
【0078】
第6の実施例は、過去対応グルーピングにおいてアップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいて予測位置Yの近傍に今回の代表ピークが算出されたが、他方のビートでは予測位置Yの近傍から角度方向、又は周波数方向にずれた位置にピークが検出されてしまい、予測位置Yの近傍にはピークが算出されない場合に、一方のビートの今回の代表ピークに対するペアリングを行わない実施例であり、これを図17を用いて説明する。
【0079】
図17に示すように、アップビートにおいては、予測位置Yに対して検索範囲SY内の中央にピークPbuが検出され、ダウンビートにおいては、予測位置Yに対して検索範囲SY内の中央から左側(角度が小さい側)にピークPbdが検出された場合を考える。この場合、ピークPbuとピークPbdの角度差が所定角度以内であっても、アップビートのピークPbuの位置に対応するダウンビートの位置に対応するビートが無い場合は、ピークPbuとピークPbdに対するペアリングを行わない。
【0080】
すなわち、第6の実施例は、アップビートとダウンビートの両方の予測位置Yの近傍の検索範囲SY内に共にピークが検出でき、両者の角度条件を見ても角度差が小さいものであったがペアリングを行わない実施例である。更に詳しく説明すると、一方のビートでは検索範囲SYの予測位置Yの近傍にピークが検出されたが、他方のビートでは検索範囲SYの予測位置Yの近傍には小さなピークも検出できなかった場合であり、この場合はペアリングを行わない判断をするというものである。
【0081】
第7の実施例は、図示はしないが、過去対応グルーピングにおける予測位置Yの近傍における今回の代表ピークの算出が途切れた場合の実施例である。第7の実施例では、今回の代表ピークの算出が途切れても、この代表ピークに対する追跡をそこで終了せず、その後も所定回数だけこの予測位置Yの近傍において今回の代表ピークを算出すること継続する実施例である。この場合、過去対応グルーピングの検索範囲を、代表ピークの算出が途切れた時間の長さに応じて、角度方向、又は周波数方向に広げて今回の代表ピークを算出するようにすることができる。
【0082】
なお、以上の実施例では、車載用レーダ装置として、ミリ波を使用するFM‐CWレーダを例にとって説明したが、スキャン式のレーダであれば、車載用レーダ装置の種類は特に限定されるものではない。
【0083】
そして、本発明は、離散したピークデータを過去の情報を元にしてまとめ処理を行うこと、アップビートとダウンビートでマッチングを行う際に、このまとめ方によってマッチングの手段を変えることがポイントであるので、このようなまとめ処理やマッチング処理を行う全てのレーダ装置に適用が可能である。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレーダ装置によれば、以下のような効果がある。
(1)同一角度方向に多数のピークが存在する場合のペアリングの際に、一度検出できて確実に存在すると判断された物標については、この物標の前回位置から今回位置を予測し、予測位置を中心にグルーピングをした後にペアリングを行うので、ミスペアリングの発生を抑えることができる。
(2)先行物標のピークが、角度方向において他の大きな物標のピークに埋もれた場合でも、過去のデータからアップビート又はダウンビートにおいて先行物標のピークの現在の対応がとれれば、物標が存在すると判断するため、物標の連続性をとることができる。
(3)先行物標のピークが、周波数方向において他の大きな物標のピークに埋もれた場合でも、過去のデータからアップビート又はダウンビートにおいて先行物標のピークの現在の対応がとれれば、物標が存在すると判断するため、物標の連続性をとることができる。
(4)物標が小さくその反射が小さい場合でも、過去のデータからアップビート又はダウンビートのいずれか一方において先行物標のピークの現在の対応がとれれば、物標が存在すると判断するため、物標の見失いの可能性が低減される。
(5)アップビート、ダウンビートの各ピークで対応をとる場合、ピークの配置を見て最終的に同一物標かどうかを判断するため、異なる物体を同一であるとしてペアリングする可能性が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーダ装置であるミリ波レーダ装置の全体構成を示す構成図である。
【図2】(a)は図1のミリ波レーダ装置における物標との相対速度がVである場合の送信波と受信波の変化を時間と共に示す波形図、(b)は(a)の送信波の周波数の変化を示す波形図、(c)は(a)の送信波と受信波との間の周波数のずれであるビートの発生状態を時間と共に示す波形図である。
【図3】車両の前方に3つの物標が存在する場合の、検出角度−周波数特性を示すグラフであり、マイクロプロセッサのグループ化を説明する図である。
【図4】本発明のマイクロプロセッサの物標の認識処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】車両の正面に16本のビームを放射した場合の、(a)は各ビームのアップビート信号を示す図、(b)は各ビームのダウンビート信号を示す図である。
【図6】図5(a),(b)のビート信号をマイクロプロセッサによってグルーピングした後の、(a)はアップビートのピークのみを示す図、(b)はダウンビートのピークのみを示す図である。
【図7】(a)は本発明のグルーピング処理における予測処理を説明する図、(b)はアップビート、ダウンビートの何れかにおける角度に対する周波数のマップを示す図である。
【図8】(a)は本発明の第1の実施例における自車と複数の物標の走行状態を説明する位置関係図、(b)は(a)の状況におけるアップビート、又はダウンビートのピーク特性を示す図である。
【図9】第1の実施例におけるペアリングを説明する図である。
【図10】(a)は本発明の第2の実施例における自車と複数の物標の走行状態を説明する位置関係図、(b)は(a)の状況におけるアップビート、又はダウンビートの物標からの反射特性を示す図である。
【図11】図10(a)の状況におけるアップビート、又はダウンビートのピーク特性を示す図である。
【図12】第2の実施例におけるペアリングを説明する図である。
【図13】(a)は本発明の第3の実施例における自車と小型の物標の走行状態を説明する位置関係図、(b)は(a)の状況におけるアップビート、又はダウンビートの物標からの反射特性を示す図である。
【図14】第3の実施例におけるペアリングを説明する図である。
【図15】第4の実施例におけるペアリングを説明する図である。
【図16】第5の実施例におけるペアリングを説明する図である。
【図17】第6の実施例におけるペアリングを説明する図である。
【符号の説明】
1…アンテナ
2…ミリ波RFユニット
3…アナログ回路
4…DSP
5…マイクロプロセッサ
6…駆動回路
7…モータ
10…ミリ波レーダ装置
16…車速センサ
20…車間距離制御ECU

Claims (18)

  1. 周波数変調信号を送信し、物標で反射して戻ってきた信号を受信し、これら送信信号と受信信号とを混合して得たビート信号から、物標を検出するレーダ装置であって、グルーピング手段によってアップビートとダウンビートにおけるピークデータをそれぞれグルーピングして代表ピークを算出し、グルーピングされた前記各ビートの中の代表ピーク同士を、ペアリング手段によってペアリングすることにより、物標を検出するレーダ装置において、
    前記ペアリングによって一度得られた物標の各個に対して、前記アップビートとダウンビートの両方において、前回までのピーク位置データから今回の代表ピーク位置を予測する代表ピーク位置予測手段と、
    予測した今回の代表ピーク位置の近傍において、今回のアップビートとダウンビートにおけるグルーピングを行う過去対応グルーピング手段とを設け、
    前記ペアリング手段が、前記過去対応グルーピング手段によって算出された代表ピークを用いてペアリングを行うことを特徴とするレーダ装置。
  2. 請求項1に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段が、前記アップビートとダウンビートにおける周波数、角度の各方向に離散したピークデータのグルーピングを、前記ピーク位置予測手段によって予測された今回の代表ピークがある場合にはこの代表ピーク位置を中心にして行い、その後に残ったピークデータのグルーピングを行うことを特徴とするレーダ装置。
  3. 請求項2に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段により、前記アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいては前記予測位置付近に今回の代表ピークが算出され、他方のビートでは前記予測位置付近にピークが検出されると共に、角度方向、又は周波数方向にずれた位置に更に大きなピークが検出される場合に、前記過去対応グルーピング手段は、前記一方のビートにおいてピークが他の物標に埋もれていないと判断すると共に、前記他方のビートにおいてピークが他の物標に埋もれていると判断することを特徴とするレーダ装置。
  4. 請求項3に記載のレーダ装置であって、
    前記一方のビートにおける予測位置付近の今回の代表ピークのレベルよりも、前記他方のビートにおける前記予測位置から角度方向、又は周波数方向にずれたピークのレベルの方が大きい場合に、前記過去対応グルーピング手段が前記過去対応グルーピング処理を行うことを特徴とするレーダ装置。
  5. 請求項3又は4に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段が、前記過去対応グルーピング処理において代表ピークとして算出するピークの角度、又は周波数を、埋もれていないと判断したビートにおいて算出された今回の代表ピークの角度と同じとすることを特徴とするレーダ装置。
  6. 請求項3に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段が、前記他方のビートにおいて前記予測位置付近出で検出されたピークよりも更に大きなピークを周波数方向にずれた方向で検索する場合、その検索周波数範囲を、このピークと前記一方のビートにおいて算出された今回の代表ピークとのパワー差に応じて可変することを特徴とするレーダ装置。
  7. 請求項6に記載のレーダ装置であって、
    更に、受信信号の反射レベルの測定手段を設け、一方のビートにおける受信信号の反射レベルよりも、他方のビートにおける受信信号の反射レベルが高い場合に、前記過去対応グルーピング手段が前記過去対応グルーピング処理を行うことを特徴とするレーダ装置。
  8. 請求項7に記載のレーダ装置であって、
    前記予測位置付近出で検出されたピークに対して、周波数方向にずれた方向で検出された更に大きなピークの反射レベルの絶対値が所定の閾値以上の時に、前記過去対応グルーピング手段が前記過去対応グルーピング処理を行うことを特徴とするレーダ装置。
  9. 請求項7又は8に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段が、前記過去対応グルーピング処理において代表ピークとして算出するピークの角度を、前記一方のビートにおいて算出された今回の代表ピークの角度と同じとすることを特徴とするレーダ装置。
  10. 請求項7又は8に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段が、前記過去対応グルーピング処理において代表ピークとして算出するピークの角度に、前記予測位置付近出で算出された前回の代表ピークの角度を保持して使用することを特徴とするレーダ装置。
  11. 請求項2に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段により、前記アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいては前記予測位置付近に今回の代表ピークに相当するパワーの小さなピークが検出され、他方のビートでは前記予測位置付近にはピークが検出されない場合に、前記過去対応グルーピング手段は、前記他方のビートの前記一方のビートにおける代表ピークと同位置に仮想代表ピークを算出する仮想グルーピング処理を行い、
    前記ペアリング手段が、前記過去対応グルーピング手段によって算出された代表ピークと仮想代表ピークとを用いてペアリングを行うことを特徴とするレーダ装置。
  12. 請求項11に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段は、前記仮想グルーピング処理を、前記パワーの小さなピーク位置が車両前方の所定範囲内にある時に限って行うことを特徴とするレーダ装置。
  13. 請求項11に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段は、前記仮想グルーピング処理を、前記パワーの小さなピーク位置が完全に今回の予測値と一致した場合に行うことを特徴とするレーダ装置。
  14. 請求項2に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段により、前記アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいては前記予測位置に完全に一致した位置に今回のピークが算出された場合に、前記ペアリング手段が、双方のビートにおける前記過去対応グルーピング手段によるグルーピングの結果に係わらず、前記一方のビートにおける今回の完全に一致したピークのみでペアリングを行うことを特徴とするレーダ装置。
  15. 請求項2に記載のレーダ装置であって、
    前記過去対応グルーピング手段により、前記アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいて前記予測位置付近で算出された今回の代表ピークの角度方向、又は周波数方向と、他方のビートにおいて前記予測位置付近で算出された今回の代表ピークの角度方向、又は周波数方向との間に、基準値以上の偏差が存在した場合に、前記ペアリング手段はこの両者をペアリング対象から外すことを特徴とするレーダ装置。
  16. 請求項2に記載のレーダ装置において、
    前記過去対応グルーピング手段により、前記アップビートとダウンビートの何れか一方のビートにおいては前記予測位置付近に今回の代表ピークが算出され、他方のビートでは前記予測位置付近から角度方向、又は周波数方向にずれた位置にピークが検出されるが、前記予測位置付近にはピークが検出されない場合、前記ペアリング手段は前記一方のビートの今回の代表ピークをペアリング対象から外すことを特徴とするレーダ装置。
  17. 請求項2に記載のレーダ装置において、
    前記過去対応グルーピング手段による前記予測位置付近の今回の代表ピークの算出が途切れた場合に、前記過去対応グルーピング手段は、その後も所定回数だけ前記予測位置付近において今回の代表ピークを算出することを特徴とするレーダ装置。
  18. 請求項2又は17に記載のレーダ装置において、
    前記過去対応グルーピング手段による前記予測位置付近の今回の代表ピークの算出が途切れた場合、前記過去対応グルーピング手段は途切れた時間の長さに応じて、前記過去対応グルーピング手段が前記予測位置付近の範囲を、角度方向、又は周波数方向に広げて今回の代表ピークを算出することを特徴とするレーダ装置。
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