JP3698847B2 - 乗用田植機のミッションケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前輪と後輪とを走行変速する各ミッションケースと、植付部に配する植付ミッションケースとを一体化し、動力伝達構成をシンプルな構成にする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の農業事情により作業者が高齢化して、歩行型の田植機は作業者への負担が大きいので、乗用型の田植機が望まれてきている。
そして、従来の乗用型の田植機は、前後方向に長く配設されている機体フレームの前後に前輪と後輪を配し、前後の各々の車輪を駆動するために機体フレーム上にミッションケースを配置し、該ミッションケースより伝動ケースを介して駆動していた。
また、植付部に動力を伝達するユニバーサルジョイントを駆動するPTO軸は、走行車後部に配置されていた。
更に、植付ミッションケースには、株間変速機構が配設されており、車速に対応して減速し、植付け爪を駆動し、一定間隔毎に植付けを行っていた
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、各車輪を駆動するミッションケースを機体フレーム上に配置する構成においてはリアアクスルケース内に車軸が軸支され、車軸の高さが高い位置に設けられており、後輪の外形が大きくなり、機体を大型にするものとなっていた。
また、ミッションケースから車輪に動力を伝達する伝動ケースを設けたり、PTO軸に動力を伝達する伝動軸を設ける必要があり、複雑な動力伝達構成となっていた。
更に、植付ミッションケースには、株間変速する変速機構を有していたので、動力伝達構成を複雑にするものであり、植付部の構成を複雑にし、コストが高くなる原因となっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、機体フレーム前部に動力部を配し、前輪と後輪に動力を伝達し、機体後部に植付部を昇降自在に配した乗用田植機において、機体の左右中央位置に前後方向に長く延出するミッションケースを配し、該ミッションケースに入力軸と、該入力軸の動力を走行変速機構を介して走行変速される前車輪駆動軸と後車軸駆動部と、PTO駆動部を設け、前記ミッションケース内に、前進2速と後進1速とに走行変速する走行変速機構を設けている。
また、前後方向に長く延出する前記ミッションケースのPTO駆動部に株間変速を設けている。
また、前後方向に長く延出する前記ミッションケースのPTO駆動部にPTOクラッチと安全クラッチを併設して設けている。
また、前記ミッションケース前部にミッションケース上面より上方に膨出させた変速室を設け、変速室後面上部よりPTO軸を後方に突出している。
また、前記PTO軸を後方に突出した変速室後方にミッションケースが前高後低に配されており、PTO軸の後方空間が広く形成している。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1はパイプ体であるフレームを有する小型乗用田植機の全体側面図、図2は同じく全体平面図一部断面図、図3は小型乗用田植機の前上部を示す側面断面図、図4はミッションケースの側面断面図、図5はミッションケース前部の平面断面図、図6はミッションケース後部の平面断面図、図7はミッションケースの後面断面図である。
【0006】
まず、小型乗用田植機について図1〜図3より全体構成から説明する。
走行車1の前部及び後部に前輪6と後輪8を懸架し、機体フレームFの前部上方にエンジンEを搭載し、走行車1の左右中央に前後に長く形成したミッションケースMを配し、該ミッションケースM前部に前輪6を支持させると共に、前記ミッションケースの後部に後輪8を支持させている。
そして、前記エンジンを覆うボンネット12eの両側に予備苗載台10・10を配設し、作業者等が搭乗する車体カバー12によって前記ミッションケースM等を覆い、前記車体カバー12上部に運転席13を取り付け、該運転席13の前方の前記ボンネット12e後部に操向ハンドル14を配設している。
【0007】
また、植付部15は四条植えとした苗載台16や複数の植付け爪17等から構成されており、前高後低に配設した苗載台16を下部レール18及びガイドレール19を介して植付け伝動フレーム20に左右往復摺動自在に支持させると共に、クランク機構21によってクランク運動する植付け爪17・17を植付け伝動フレーム20後部に配設している。
【0008】
また、前記植付け伝動フレーム20の前部にローリング支点軸23を介してヒッチ24を設け、トップリンク25及びロワーリンク26を含む昇降リンク機構27を介して走行車1後部に前記ヒッチ24を連結し、前記昇降リンク機構27を昇降駆動させる昇降シリンダ28をロワーリンク26に連結したリフトアームに連結している。
そして、前記前輪6・6及び後輪8・8を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動可能な苗載台16から一株分の苗を植付け爪17によって取り出し、連続的に苗植え作業を行うように構成している。
【0009】
また、前記運転席13等が設置された車体カバー12には走行変速レバー29、主クラッチペダル32、植付け昇降レバー30、ブレーキペダル33、植え深さ設定レバー31が配設され、前記植付部15下部には均平用のセンターフロート34、サイドフロート35が配設されている。前記センターフロート34は、走行車1の左右中心線上に配され、該センターフロート34の左右対称位置にサイドフロート35・35が配設され、植付部15の左右バランスを良好に保っている。
【0010】
前記機体フレームFは、メインフレーム2とエンジンフレーム3とによって構成されている。該エンジンフレーム3は、側面視において、前輪6の前上方に配され、走行車1の前部形状に沿って平面視略U型にパイプ体を屈曲し、開放側を後方に向けメインフレーム2の前端に固設した横部材41に固設している。前記エンジンフレーム3の前部は上方に向かって屈曲しバンパー部3aが形成され、該バンパー部3aにはライト40等を装着することもできる。
また、前記横部材41の左右途中部に、パイプ体で形成する二本のメインフレーム2・2の前端部が固設されている。前記メインフレーム2・2は左右平行に配され、メインフレーム2・2後部が後上方に湾曲され、メインフレーム2・2後端部を後輪8の上方位置に配している。
【0011】
前記メインフレーム2・2の上部には車体カバー12が載置されている。該車体カバー12は、合成樹脂による一体中空成形され、該車体カバー12の後部が上方に膨出され運転席載置部12aを形成し、該運転席載置部12a上に運転席13が載置固定され、メインフレーム2の後部の座席フレーム9に支持されている。
また、前記運転席載置部12aの前部にはステップ部12bが形成され、該ステップ部12b前部にボンネット12eが形成され、ボンネット12eの左右側部に通路部12cが成形されている。
【0012】
また、前記ミッションケースMは、機体フレームFの前後中央部下部より機体フレームF後端部の後下方まで延出して前後方向に長く形成され、側面視において前高後低に配されている。
また、前記ミッションケースM前部に走行変速機構を内装して変速部51が形成され、該変速部51の左右側面にフロントアクスルケース5・5が固設され、該フロントアクスルケース5・5の左右端部より下方に向かって車軸ケース53・53が固設され、該車軸ケース53・53の下端部に前輪6・6を固設する車軸54が軸支されている。前記ミッションケースM後端部には、軸心を左右方向に持つ筒状のリアアクスルケース7・7が形成され、該リアアクスルケース7・7内に車軸56・56が軸支され、該車軸56・56の左右端部に後輪8・8が固設され、従来の伝動ケースをなくした構成としている。
よって、前後のフロントアクスルケース5・5とリアアクスルケース7・7とを同一のミッションケースMに一体的に形成され、ミッションケースMが各車輪6・8を支持するフレーム部材の一部を構成している。
【0013】
次に、各車輪6・8を懸架するミッションケースM上に載置する機体フレームFの支持構成について説明する。
図3に示すように、フロントアクスルケース5・5の上方の前記メインフレーム2・2の途中部において、メインフレーム2・2下部に支持ブラケット81・81が固設され、該支持ブラケット81に固定プレート82が固設され、該固定プレート82をフロントアクスルケース5の前面に固定している。
また、前記メインフレーム2・2の、後部にはパイプ体で形成した後部連結フレーム85が固設され、該後部連結フレーム85の他端は後下方のリアアクスルケース7近傍位置まで延出し、固定プレート86を用いて、リアアクスルケース7側部に固定される。
よって、前記メインフレーム2の後端部とミッションケースM後端部とが後部連結フレーム85を介して連結され、機体フレームFとミッションケースMと後部連結フレーム85とによって側面視三角形状の走行車1を支持する一体型フレームが構成されている。
尚、前記ミッションケースMは細長形状であり、図4に示す断面視の如く、円管状に形成され、内周面に複数のリブ95・95・・・を形成し、断面係数を高め、剛性のあるケースが形成されており、車輪6・8を懸架する剛性の高い一体型フレームが構成される。
【0014】
次に、図4〜図6を用いて前記ミッションケースMについて説明する。
前記ミッションケースM前部には、前部を上下方向に膨出させ、内部に変速機構やPTO軸62を配設する変速室51が形成されている。上方に膨出させた変速室51上後部には、前後方向に軸心を有するPTO軸62が軸支され、ミッションケースM中央部が変速室51の後部より一段低く形成され、即ち、変速室51後上部がミッションケースM上面より上方に突出された形状となり、変速室51後面より後方にPTO軸62後端部を突出することができる。
また、前記ミッションケースM後部が斜め下方に傾斜して配されたことにより、該PTO軸62に接続されるユニバーサルジョイント軸55を通過させる空間を広くとることができ、昇降する植付部15に動力を伝達することができる。
【0015】
また、前記ミッションケースMの変速室51の前上部には、左右方向に入力軸60が軸支され、該入力軸60の左端部が外側に突出され、プーリ61が固設され、エンジンEの動力がベルト48を介してミッションケースM内に入力されている。前記入力軸60下方には、主変速軸63が軸支され、該主変速軸63の前下方には前車輪駆動軸65が軸支され、入力軸60に入力した動力が略下方に伝達されている。
また、前輪6の車軸54は前車輪駆動軸65の鉛直方向下方に配されており、入力軸60の動力を直線状に下方へ伝達する動力伝達経路が構成されている。
【0016】
また、後輪8を駆動する車軸56への駆動力は、前記入力軸60と前車輪駆動軸65との間の主変速軸63よりチェーン150を介してミッションケースM後下方の後車軸駆動部に伝達されている。このミッションケースM後部の後車軸駆動部には、ミッションケースMの配設方向に沿った後下方向きに、従動軸68、カウンター軸69、車軸56が順に配されており、前記チェーン150が従動軸68に伝達され、カウンター軸69を介して車軸56に動力が伝達されており、車軸56への駆動伝達経路をミッションケースMの配設方向に合わせた直線状に伝達され、シンプルであり効率の良い動力伝達構成としている。
また、前記車軸56の高さ位置は機体フレームFより下方位置となっており、後輪8の車輪を小径としている。
尚、後車軸駆動部に動力を伝達する構成として、チェーン150が用いられているが、動力を伝達する構成としてチェーン150に限定されるものでなく、伝動軸を用いることもできる。
【0017】
前記ミッションケースM後部の後車軸駆動部には、動力断接機構と制動機構が配設されている。図5、図6に示すように、前記従動軸68の左右中央部にはボス部170が固設され、該ボス部170の外周面上にスプロケット171が固設され、チェーン150が巻回されている。前記従動軸68の左右両側には摺動ギア172・172がスプライン係合されている。該摺動ギア172・172には、カウンター軸69に枢支した内ギア176a・176aが噛合され、該内ギア176aに一体的に形成した外ギア176bには、車軸56に固設するギア177が噛合されている。
また、前記摺動ギア172・172には、ミッションケースM上面に枢支した操作軸173・173に固設するホークが嵌合され、操作軸173・173上部に固設するアーム174・174を回動操作することで、操作軸173・173が回動し、摺動ギア172・172が摺動される。該摺動ギア172を内側に摺動すると、摺動ギア172内側がボス部170内に係合され動力が伝達され、車軸56が駆動されている。
更に、前記摺動ギア172を外側に摺動すると、ボス部170と摺動ギア172との係合が外れ、動力の伝達が離脱されると同時に、摺動ギア172外側端部に形設したパッドと挟持体によって構成されるブレーキ機構175が作動し、摺動ギア172の回動が制動され、車軸56の回動が停止される。
【0018】
そして、前記操作軸173・173上部に固設したアーム174・174には、ブレーキペダル33の操作が連動されており、ブレーキペダル33に踏み込み操作すると、両側のアーム174・174が回動し、左右両側に摺動ギア172・172への動力伝達が離脱されると同時に、ブレーキ機構175が作動し、左右両車軸56・56が制動され、走行車1を停止している。
また、前記アーム174・174は、操向ハンドル14の操作に連動されており、例えば、右旋回操作されると、右側のアーム174が回動し、右側の摺動ギア172への動力伝達が離脱され、右側の車軸56が制動され、右急旋回が行われる。
【0019】
次に、前記入力軸60の後方に配したPTO駆動部の構成について説明する。前記入力軸61の後方にPTO入力軸64が軸支され、該PTO入力軸64の後方にカウンター軸66が軸支され、該カウンター軸66よりベベルギア78・79を介して前後方向に軸心を有する伝達軸67に動力を伝達し、PTOクラッチ70を介してPTO軸62に動力を伝達しており、入力軸61より水平方向後方に向けて動力を伝達し、後方の植付部15に動力を伝達するようにしている。
【0020】
また、前記PTO軸62への動力の断接を行うPTOクラッチ70は、ギア式クラッチが用いられている。即ち、前記伝達軸67は、前後中央部に筒体71が遊嵌され、筒体71の遊嵌されていない伝達軸67前部にクラッチギア72が固設され、筒体71前部に摺動クラッチギア73がスプライン係合されている。該摺動クラッチギア73には、ミッションケースM側面に軸支される操作軸74に固設するホークが嵌合され、該操作軸が運転席13近傍位置に配するPTOクラッチレバーを兼用する植付け昇降レバー30に連動されており、該レバーを操作して、クラッチギア72と摺動クラッチギア73とが噛合され、伝達軸67の動力が、筒体71前部に固設するPTO軸62に伝達される。
更に、前記筒体71後部には、ギア式クラッチの摺動クラッチギアが摺動自在にスプライン係合され、圧縮バネ75によって、PTO軸62後部に固設するクラッチギアに噛合する方向に付勢し、PTO軸62に動力を伝達する安全クラッチ76が形成されている。該安全クラッチ76は、植付部15側の動力伝達機構に過負荷がかかった場合に、動力伝達を離脱するようにしている。
【0021】
また、前記PTO軸62への動力は、図5に示すように、入力軸60の動力が株間変速される変速機構を介して伝達されている。即ち、前記入力軸60には、PTO用ギア152と走行用の第一変速ギア153、第二変速ギア154が固設されている。
また、前記入力軸60の後方に配したPTO入力軸64には、PTO用ギア152と噛合するPTO入力ギア154が固設され、PTO入力軸64の中央部に後進用ギア155が噛合されている。
また、前記PTO入力軸64端部は、ミッションケースM側面より側方に突出し株間変速を行う第一減速ギア157が固設され、カウンター軸66の端部もミッションケースM側面より側方に突出し、第二減速ギア158が固設され、該第二減速ギア158と第一減速ギア157とを噛合することで株間変速が行われ、PTO軸62へ動力を伝達している。
また、この株間変速を行う第一減速ギア157と第二減速ギア158の側面は着脱自在にカバー159で被装され、該カバー159を外すことで、容易に第一減速ギア157と第二減速ギア158を組み変えることができ、仕様に合わせた株間変速が行われる。
【0022】
次に、前記入力軸60の動力を走行変速する変速機構について説明する。
図4、図5に示すように、前記入力軸60下方に配した主変速軸63には、軸心方向に摺動される走行変速ギア162がスプライン係合されている。該走行変速ギア162は、大径ギア162aと小径ギア162bとを横方向に一体的に固設するギアであり、主変速レバー29の操作に連動して左右方向に摺動する図示せぬホークに嵌合されている。前記主変速軸63の右側にはスプロケットとギアとが一体となった動力分岐ギア163が固設されている。動力分岐ギア163のスプロケットに前述したチェーン150が巻回され、動力分岐ギア163のギアには左右の前車輪駆動軸65・65を駆動するデフ機構164のリングギアに噛合され、動力分岐ギア163を用いて動力を二方向に分岐している。更に、前記デフ機構164側部には、デフロック機構165が配されている。
【0023】
そして、前記主変速レバー29を中立位置より前方に回動させると、走行変速ギア162が右側に摺動され、小径ギア162bと入力軸60上の第二変速ギア154とが噛合され、主変速軸63を高速回転させて、各車輪6・8を高速で回動し、通常走行が行われている。
また、前記主変速レバー29を中立位置より一段階後方に回動すると、走行変速ギア162が左側に摺動され、大径ギア162aと入力軸60上の第一変速ギア153とが噛合され、主変速軸63が低速回転され、各車輪6・8を作業速度で駆動して、前進側に二段階の変速が行われている。
【0024】
また、前記主変速軸63とPTO入力軸64とは、側面視において入力軸60を頂点とする三角形状に配置されており、前記主変速レバー29を後方に回動すると、走行変速ギア162が左側に摺動され、走行変速ギア162の大径ギア162aとPTO入力軸64上の後進用ギア155とが噛合され、主変速軸63が逆転回転され、各車輪6・8を後進回転させている。
よって、PTO側への入力軸であるPTO入力軸64を後進変速用のギアを有するカウンター軸として使用することができ、変速機構にカウンター軸を省いたシンプルな構成にすることができ、この様に、シンプルな変速機構を構成しても、通常走行と作業時走行、後進走行との必要最小限の走行変速を行うことができる。
【0025】
以上の如く、機体フレームF前部に動力部(エンジンE)を配し、前輪6・6と後輪8・8に動力を伝達し、機体後部に植付部15を昇降自在に配した乗用田植機において、機体の左右中央位置に前後方向に長く延出するミッションケースMを配し、該ミッションケースMに入力軸60と、該入力軸60の動力を走行変速機構を介して走行変速される前車輪駆動軸65と、後車軸駆動部と、PTO駆動部を設けたので、走行車1の走行変速を行う駆動部を同一のミッションケースM内に収められ、単一のミッションケースMを用いて各車輪6・8や作業機を駆動することができ、動力伝達構成をシンプルな構成にすることができ、走行車1の組み立て作業を容易にすることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如く、前後方向に長いミッションケース内に入力軸からの動力を走行変速機構を介して走行変速される前車輪駆動軸と、後車軸駆動部と、PTO駆動部を設け、前記ミッションケースに、前進2速と後進1速との走行変速を行う最低限の変速機構を設けたことによって、前車輪駆動軸後車軸駆動部、PTO駆動部等の複数の機能を有するにもかかわらず、ミッションケース内の内部構成をシンプルにすることができ、コストの高くなることを抑えた構成のミッションケースを構成することができる。
【0027】
また、請求項2記載の如く、前後方向に長く延出するミッションケース内のPTO駆動部に株間変速を配設したことによって、植付部側に設けていた植付ミッションケースを廃止することができ、植付部の構成をよりシンプルな構成にすることができ、また、ミッションケース内に田植機すべての変速機構を配置することができ、動力伝達構成をシンプルなものにすることができ、組み立て作業が容易であり、コストを低減することのできるミッションケースを構成することができる。
【0028】
また、請求項3記載の如く、ミッションケース内のPTO駆動部にPTOクラッチと安全クラッチとを配設しており、植付部側に安全クラッチを配することがなく、植付部の動力伝達機構内に過負荷が生じた場合に、動力の伝達の離脱がミッションケース側で行われ、植付部の構成をシンプルにすることができる。
【0029】
また、請求項4記載の如く、ミッションケースを前高後低に配し、ミッションケース前部にミッションケース上面より上方に膨出させた変速室を設け、変速室後面上部よりPTO軸を後方に突出させたので、前車輪駆動軸や走行変速機構等を配設する変速室内にPTO駆動部を配することができ、ミッションケース内の動力伝達構成をシンプルな構成にでき、植付部に容易に動力を伝達できる。
【0030】
また、請求項5記載の如く、PTO軸を突出した変速室後部はミッションケースより上方に膨出され、ミッションケースが前高後低に配されているので、PTO軸後方のミッションケースの上方空間が広く開放されており、植付部に動力を伝達するユニバーサルジョイント軸等を余裕を持たせて配することができ、また、植付部の昇降させた場合にも干渉せず、安定した動力伝達構成を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パイプ体であるフレームを有する小型乗用田植機の全体側面図である。
【図2】同じく全体平面図一部断面図である。
【図3】小型乗用田植機の前上部を示す側面断面図である。
【図4】ミッションケースの側面断面図である。
【図5】ミッションケース前部の平面断面図である。
【図6】ミッションケース後部の平面断面図である。
【図7】ミッションケースの後面断面図である。
【符号の説明】
F 機体フレーム
M ミッションケース
1 走行車
6 前輪
8 後輪
51 変速室
56 車軸
60 入力軸
62 PTO軸
63 主変速軸
64 PTO入力軸
65 前車輪駆動軸
70 PTOクラッチ
76 安全クラッチ
153 第一変速ギア
154 第二変速ギア
157 第一減速ギア
158 第二減速ギア
162 走行変速ギア

Claims (5)

  1. 機体フレーム前部に動力部を配し、前輪と後輪に動力を伝達し、機体後部に植付部を昇降自在に配した乗用田植機において、機体の左右中央位置に前後方向に長く延出するミッションケースを配し、該ミッションケースに入力軸と、該入力軸の動力を走行変速機構を介して走行変速される前車輪駆動軸と後車軸駆動部と、PTO駆動部を設け、前記ミッションケース内に、前進2速と後進1速とに走行変速する走行変速機構を設けたことを特徴とする乗用田植機のミッションケース。
  2. 機体フレーム前部に動力部を配し、前輪と後輪に動力を伝達し、機体後部に植付部を昇降自在に配した乗用田植機において、機体の左右中央位置に前後方向に長く延出するミッションケースを配し、該ミッションケースに入力軸と、該入力軸の動力を走行変速機構を介して走行変速される前車輪駆動軸と後車軸駆動部と、PTO駆動部を設け、該PTO駆動部に株間変速を設けたことを特徴とする乗用田植機のミッションケース。
  3. 機体フレーム前部に動力部を配し、前輪と後輪に動力を伝達し、機体後部に植付部を昇降自在に配した乗用田植機において、機体の左右中央位置に前後方向に長く延出するミッションケースを配し、該ミッションケースに入力軸と、該入力軸の動力を走行変速機構を介して走行変速される前車輪駆動軸と後車軸駆動部と、PTO駆動部を設け、該PTO駆動部にPTOクラッチと安全クラッチを併設したことを特徴とする乗用田植機のミッションケース。
  4. 機体フレーム前部に動力部を配し、前輪と後輪に動力を伝達し、機体後部に植付部を昇降自在に配した乗用田植機において、機体の左右中央位置に前後方向に長く延出するミッションケースを前高後低に配し、ミッションケース前部にミッションケース上面より上方に膨出させた変速室を設け、変速室後面上部よりPTO軸を後方に突出したことを特徴とする乗用田植機のミッションケース。
  5. 前記PTO軸を後方に突出した変速室後方にミッションケースが前高後低に配されており、PTO軸の後方空間が広く形成されたことを特徴とする請求項4記載の乗用田植機のミッションケース。
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