JP3694914B2 - 対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク、光磁気ディスク等の円盤状光記録媒体(以下光デイスクと総称する。)を記録媒体に用いる光ディスク記録再生装置は、光ディスクに記録された情報信号を再生し、或いは情報信号を記録するための光ピックアップ装置を備えている。この光ピックアップ装置は、光ディスクの情報信号記録面に照射される光束を出射する光源としての半導体レーザと、光ディスクからの戻り光を分離するビームスプリッタ等の光学部品からなる光学系ブロックと、半導体レーザから出射された光束を対物レンズによって光ディスクの情報信号記録面に集光させるとともに記録トラックに光束を追従させる対物レンズ駆動装置とから構成されている。
【0003】
対物レンズ駆動装置は、対物レンズを光ディスクの情報信号記録面に垂直な方向、すなわち対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向と、光ディスクの情報信号記録面の内外周方向、すなわち対物レンズの光軸と直交するトラッキング方向に調動する装置である。この対物レンズ駆動装置は、例えば対物レンズをフォーカシング方向に2mm、トラッキング方向に0.8mmの範囲で調動するため、磁界中に配置したコイルに供給した制御電流によって生じる磁気駆動力を利用する直交2軸アクチュエータ機構を備えている。
【0004】
そして、実用化されている直交2軸アクチュエータ機構としては、摩擦の無い円滑な駆動特性が得られるバネ支持構造方式と、組立て精度が得やすくかつ対物レンズの傾き姿勢の維持特性に優れた軸回転摺動構造方式とが提供されている。また、バネ支持構造方式の直交2軸アクチュエータ機構は、ムービングコイル形とムービングマグネット形とに分けられ、軸回転摺動構造方式の直交2軸アクチュエータ機構は、内光路形と外光路形とに分けられる。
【0005】
一方、バネ支持構造方式の直交2軸アクチュエータ機構において、対物レンズを保持する弾性部材の構造としては、ヒンジ形構造、ワイヤ形構造或いは板バネ形構造が知られている。板バネ形構造の直交2軸アクチュエータ機構は、加工性或いは動作特性等から対物レンズ駆動装置の小型化に極めて有効である。
【0006】
かかる板バネ形構造の直交2軸アクチュエータ機構を備えた従来の対物レンズ駆動装置100は、図24に示すように、対物レンズ2と、この対物レンズ2が組み付けられた対物レンズホルダ3と、この対物レンズホルダ3及び磁気回路部4を構成する後述する各部材が組み合わされたボビン部材5と、このボビン部材5を支持する4本の弾性部材101(101A乃至101D)と、これら弾性部材101の基端部を支持するボビン支持部材6及び磁性材料によって形成されたベース部材7とを主たる構成部材として構成されている。
【0007】
ボビン部材5は、上述した対物レンズホルダ3が組み付けられるホルダ部8と磁気回路部4の構成各部材が組み合わされる磁気回路部品組付け部9とから構成されている。ホルダ部8には、対物レンズホルダー3が嵌合される対物レンズ取付け穴10が設けられている。また、このホルダ部8には、対物レンズ取付け穴10に嵌合された対物レンズホルダ3の外側面を保持する複数の保持片17A乃至17Cが一体に形成されている。
【0008】
ボビン部材5の磁気回路部品組付け部9には、対物レンズ2を光軸と平行な方向に駆動変位させる磁気駆動力を発生させるフォーカシングコイル12と、対物レンズ2を光軸と直交する方向に駆動変位させる磁気駆動力を発生させる一対のトラッキングコイル13A、13B及び一対のヨーク片14A、14Bとが組み付けられる。フォーカシングコイル12は、磁気回路部品組付け部9に組み付けられた状態において、コイルの巻き方向が対物レンズ2の光軸と平行な方向であるように構成されている。トラッキングコイル13A、13Bは、磁気回路部品組付け部9に組み付けられた状態において、少なくとも相対向する辺に対物レンズ2の光軸と平行な直線部分を有するように構成されている。
【0009】
ベース部材7は、第1のヨーク片14Aと第2のヨーク片14Bとがそれぞれ互いに平行に対峙するようにして一体に立ち上がり形成されている。第1のヨーク片14Aは、磁気回路部品組付け部9に組み付けられたフォーカシングコイル12の中心孔を貫通している。また、第2のヨーク片14Bは、トラッキングコイル13A、13Bと対向して磁気回路部品組付け部9に貫通している。第1のヨーク片14Aには、第2のヨーク片14Bとの対向側面に、やや厚みのある板状のマグネット15が取り付けられている。第1のヨーク片14Aと第2のヨーク片14Bとの先端部には、図24において鎖線で示すように、ヨーク板16が組み合わされる。
【0010】
したがって、磁気回路部4は、上述したベース部材7と、このベース部材7に一体に立ち上がり形成された第1及び第2のヨーク片14A、14Bと、第1のヨーク片14Aに取り付けられたマグネット15及びヨーク板16とから構成される。そして、フォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bは、この磁気回路部4の磁界中を横切るようにしてそれぞれ配設されている。また、これらフォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bへの電流の供給は、それぞれ弾性部材101A乃至弾性部材101Dを利用して行われている。
【0011】
ボビン支持部材6は、第1のヨーク片14A及び第2のヨーク片14Bの反対側に位置してベース部材7上に組み付け固定されている。すなわち、ボビン支持部材6は、底面部に図示しない半導体レーザから出射された光束の光路を構成する逆U字状の凹部6aが形成されるとともに、両側面部には弾性部材101A乃至弾性部材101Dの基端部がそれぞれ差し込まれる水平方向の嵌合スリット6b乃至嵌合スリット6eがそれぞれ上下方向に離間して設けられている。
【0012】
弾性部材101A乃至弾性部材101Dは、薄いバネ板材料を打ち抜き形成した部材であって、左右対象かつ上下同一形状を呈している。弾性部材101は、図25に示すように、矩形の基端部101aの一方側縁部から幅狭の弾性変形部101bが一体に突設され、弾性変形部101bの先端部にボビン部材5との嵌合部101cが形成されている。嵌合部101cには、ボビン部材5に形成した位置合わせダボと相対係合する位置決め孔101dが設けられたコイル接続部101eが一体に形成されている。
【0013】
弾性部材101には、図示しないがダンプ剤がそれぞれ添着されている。ダンプ剤は、例えば紫外線硬化型の樹脂材料が用いられ、弾性部材101が弾性変位されたときに発生する共振動作を抑制し、或いは振動の迅速な減衰を図る作用を奏する。
【0014】
以上のように構成された対物レンズ駆動装置100は、フォーカシングコイル12に、フォーカスエラー信号に応じた駆動電流が供給されると、このフォーカシングコイル12に流れる電流と、磁気回路部4を構成するマグネット15からの磁束とによって、ボビン部材5をフォーカシング方向へと駆動する磁気駆動力を発生する。この磁気駆動力は、対物レンズ2を光軸と平行なフォーカシング方向に調動動作させて、光ディスクに照射する半導体レーザのフォーカシングの調整を行なわせる。
【0015】
基端部101aがボビン支持部材6に支持された弾性部材101は、このフォーカシング調整動作に際して、弾性変形部101bが図24において上下方向に弾性変位することにより、ボビン部材5、すなわち対物レンズ2を上下方向に調動する。
【0016】
対物レンズ駆動装置100は、第1のトラッキングコイル13A又は第2のトラッキングコイル13Bに、トラッキングエラー信号に応じた駆動電流が供給されると、これらトラッキングコイル13A又はトラッキングコイル13Bの対物レンズ2の光軸と平行な部分を流れる電流と、磁気回路部4を構成するマグネット15からの磁束とによって、ボビン部材5をトラッキング方向へと駆動する磁気駆動力を発生する。この磁気駆動力は、対物レンズ2を光軸と直交するトラッキング方向に調動動作させて、光ディスクに照射する半導体レーザのトラッキングの調整を行なわせる。
【0017】
基端部101aがボビン支持部材6に支持された弾性部材101は、このトラッキング調整動作に際して、弾性変形部101bが図24において左右方向に弾性変位することにより、ボビン部材5、すなわち対物レンズ2を左右方向に調動する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述した対物レンズ駆動装置100において、対物レンズ2、対物レンズホルダ3、ボビン部材5及びフォーカシングコイル12、トラッキングコイル13の各部材は、全体として可動部を構成して弾性部材101A乃至弾性部材101Dに支持されてフォーカシング方向又はトラッキング方向へと調動される。ところで、弾性部材101A乃至弾性部材101Dは、一端部をボビン部材5に、他端部をボビン支持部材6に固定された部材であることから、両端固定梁と見做すことができる。
【0019】
また、対物レンズ駆動装置において、上述した各部材によって構成される可動部の変位動作は、入力電流に対して低周波数帯域ではほぼ一定であるが、ある周波数値を越した高域帯では周波数が上昇するとともに−40db/decの傾きで小さな振幅の振動動作が発生する。このある特定の周波数値、すなわち一次共振周波数(f0)は、弾性部材101の基本特性を決定し、それぞれ形状、材質で変化する。
【0020】
したがって、対物レンズ駆動装置100においては、上述した各部材によって構成される可動部を集中質量Mと見做し、図25に示すように、弾性部材101の弾性変位部分の長さ寸法をL、幅寸法をb、厚み寸法をt、ヤング率をEとすると、フォーカシング方向の一次共振周波数(f0)を次の数式(1)で表わすことができる。なお、トラッキング方向の一次共振周波数(f0)については、幅寸法bと厚み寸法tとを入れ換えて表される。
【0021】
【数1】
【0022】
かかる対物レンズ駆動装置100において、小型化を図るためには、弾性部材101の弾性変位部分の長さ寸法Lを短くしたり、厚み寸法tを小さくすることが考慮される。しかしながら、上記数式(1)より明らかなように、弾性部材101の基本特性を決定する一次共振周波数(f0)は、弾性部材101の弾性変位部分の長さ寸法Lに関して、フォーカシング方向及びトラッキング方向のいずれにおいてもf0=αL3/2の関係にある。但し、αは、比例定数とする。
【0023】
一次共振周波数(f0)は、例えば、弾性部材101の長さ寸法Lを、10mmから12mmに変更した場合には、約3/4に減少する。したがって、一次共振周波数が40Hzの仕様の対物レンズ駆動装置100は、他の仕様を同一として弾性部材101の弾性変位部分の長さ寸法Lを2mm長くすることにより、一次共振周波数が30Hzの対物レンズ駆動装置に置換される。
【0024】
換言すれば、対物レンズ駆動装置100においては、小型化を図るために弾性部材101の長さ寸法Lを小さくした場合には、この弾性部材101の一次共振周波数(f0)が大きくなってしまうといった問題点がある。例えば、弾性部材101の一次共振周波数(f0)は、40Hz以上となった場合には制御動作を困難な状態とする。
【0025】
一方、弾性部材101の厚み寸法tを小ならしめて対物レンズ駆動装置100の小型化を図る対策は、薄厚の弾性材料板に高精度の加工を施こさなければならないことから、取り扱いが極めて難しく製造コストを大幅に増加させるといった問題点がある。
【0026】
したがって、本発明は、対物レンズをフォーカシング方向とトラッキング方向とに弾性変位自在に支持する弾性部材の弾性変形部の実質的な有効長を確保することによって一次共振周波数値の低減を図り、以って装置の小型化或いは感度特性の向上を達成した対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置を提供することを目的に提案されたものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成した本発明に係る対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置は、対物レンズと、一端側には対物レンズが組み付けられるホルダ部が形成されるとともに、他端側には対物レンズの光軸と平行な方向に作用する磁気駆動力を発生するフォーカシングコイルと、対物レンズの光軸と直交する方向に作用する磁気駆動力を発生するトラッキングコイルとが組み付けられたボビン部材と、このボビン部材の両側面部にそれぞれ光軸と平行な方向に離間して配置され、一端部が固定されるとともに他端部が固定部であるボビン支持部材に固定されることによってボビン部材をフォーカシング方向とトラッキング方向とに弾性変位自在に支持する複数個の弾性部材と、マグネットが接合されるとともにフォーカシングコイルの内部に介挿される第1のヨークと、トラッキングコイルと対向するようにして位置された第2のヨークとが立ち上がり形成されることによって磁気回路部を構成しかつボビン支持部材を固定支持するベース部材とを備え、上記複数個の弾性部材は、それぞれ板バネ材によって形成され、上記ボビン支持部材に取り付けられる基端部と、上記ボビン部材に取り付けられる嵌合部と、上記基端部と直交する方向に形成された連結片を介して互いに連結された第1の折返し片と第2の折返し片とによって形成される折返し部と、上記嵌合部と上記第2の折返し片との間に上記第2の折返し片に連続して形成される弾性変形部とを有し、上記折返し部には、上記弾性部材の共振現象を抑制する粘弾性を有するダンプ剤が添着されている。
【0028】
また、本発明に係る対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置において、上記第1の折返し片及び上記第2の折返し片は、それぞれ上記基端部に平行する方向に形成され、上記第1の折返し片と上記基端部とは、上記基端部と直交する方向に形成された第2の連結片を介して連結されて第2の折返し部を形成するように構成してもよい。
【0029】
さらに、本発明に係る対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置は、対物レンズと、一端側には対物レンズが組み付けられるホルダ部が形成されるとともに、他端側には対物レンズの光軸と平行な方向に作用する磁気駆動力を発生するフォーカシングコイルと、対物レンズの光軸と直交する方向に作用する磁気駆動力を発生するトラッキングコイルとが組み付けられたボビン部材と、このボビン部材の両側面部にそれぞれ光軸と平行な方向に離間して配置され、一端部が固定されるとともに他端部が固定部であるボビン支持部材に固定されることによってボビン部材をフォーカシング方向とトラッキング方向とに弾性変位自在に支持する複数個の弾性部材と、マグネットが接合されるとともにフォーカシングコイルの内部に介挿される第1のヨークと、トラッキングコイルと対向するようにして位置された第2のヨークとが立ち上がり形成されることによって磁気回路部を構成しかつボビン支持部材を固定支持するベース部材とを備え、上記複数個の弾性部材は、それぞれ板バネ材によって形成され、上記ボビン支持部材に取り付けられる基端部と、上記ボビン部材に取り付けられる嵌合部と、上記基端部と直交する方向に形成された連結片を介して互いに連結された第1の折返し片と第2の折返し片とによって形成される折返し部と、上記嵌合部と上記第2の折返し片との間に上記第2の折返し片に連続して形成される弾性変形部とを有し、上記第1の折返し片及び上記第2の折返し片を包囲して上記弾性部材の共振を抑制する粘弾性を有するダンプ剤が添着されている。
【0030】
【作用】
以上のように構成された本発明に係る対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置によれば、寸法仕様が同一である場合にも、折返し部が形成された弾性部材は、弾性変位部分の実質的な有効長さが確保される。したがって、対物レンズ駆動装置は、一次共振周波数(f0)を抑制しかつ感度特性を向上しながら小型化が図られる。
【0031】
また、本発明によれば、共振動作を抑制するダンプ剤を最適位置に限定的に組み付けることが可能とされ、さらに折返し部の形状仕様を適宜選択することによって、弾性部材の共振時及び動作時の弾性変形の状態を調整することが可能とされ、この弾性部材の特性の最適化が図られる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照して詳細に説明する。本発明に係る対物レンズ駆動装置1は、後述する弾性部材20に特徴を有し、基本的な構成を上述した従来の対物レンズ駆動装置100とほぼ同様とした板バネ形構造の直交2軸アクチュエータ機構を備えた対物レンズ駆動装置である。したがって、以下の説明においては、上述した従来の対物レンズ駆動装置100と同一部材には同一番号を付す。なお、対物レンズ駆動装置1は、後述するように4本の弾性部材20A乃至弾性部材20Dを備えているが、これらを共通して説明する場合には単に弾性部材20と表現する。
【0033】
すなわち、対物レンズ駆動装置1は、図1乃至図3に示すように、対物レンズ2と、この対物レンズ2が組み付けられた対物レンズホルダ3と、この対物レンズホルダ3及び磁気回路部4を構成する後述する各部材が組み合わされたボビン部材5と、このボビン部材5を支持するところの後述する4本の弾性部材20(20A乃至20D)と、これら弾性部材20の基端部を支持するボビン支持部材6及び磁性材料によって形成されたベース部材7とを主たる構成部材として構成されている。
【0034】
ボビン部材5は、合成樹脂材料によって成形され、上述した対物レンズホルダ3が組み付けられるホルダ部8と、磁気回路部4の構成各部材が組み合わされる磁気回路部品組付け部9とから構成されている。ホルダ部8は、対物レンズ2を組み合わせた対物レンズホルダ3が嵌合される対物レンズ取付け穴10が設けられた全体が薄厚の筒状部として構成されている。また、このホルダ部8には、対物レンズ取付け穴10に嵌合された対物レンズ3の外周面を保持する複数の保持片17A乃至保持片17Cが一体に形成されている。
【0035】
ボビン部材5の磁気回路部品組付け部9は、略々凸字状の大きな開口部として構成され、対物レンズ2を光軸と平行な方向に駆動変位させる磁気駆動力を発生させるフォーカシングコイル12と、対物レンズ2を光軸と直交する方向に駆動変位させる磁気駆動力を発生させる一対のトラッキングコイル13A、13Bが組み付けられる。フォーカシングコイル12は、対物レンズ取付け穴10と反対側のやや幅広の開口部側に位置して磁気回路部品組付け部9に組み付けられる。
【0036】
磁気回路部品組付け部9に対応するボビン部材5の両側面部には、後述する弾性部材20A乃至弾性部材20Dのそれぞれの嵌合部23A乃至嵌合部23Dが差し込まれる水平方向の嵌合スリット5a乃至嵌合スリット5dがそれぞれ上下方向に離間して設けられている。したがって、ボビン部材5は、これら弾性部材20A乃至弾性部材20Dによって、上下方向及び左右方向に弾性変位自在に支持されることになる。
【0037】
フォーカシングコイル12は、磁気回路部品組付け部9を構成するコイル組付け開口部11の開口寸法とほぼ同径の角筒状を呈しており、このコイル組付け開口部11に嵌着されて組み付けられる。また、フォーカシングコイル12は、コイル組付け開口部11に組み付けられた後、外周面と開口部内壁との間に接着剤が充填されることによって、ボビン部材5にしっかりと固定される。また、フォーカシングコイル12は、コイル組付け開口部11に組み付けられた状態において、コイルの巻き方向が対物レンズ2の光軸と直交する方向であるように構成されている。
【0038】
トラッキングコイル13A、13Bは、それぞれ薄幅の矩形枠状を呈して構成されており、フォーカシングコイル12の一方側面部と対物レンズとの間に位置するようにして、互いに一方側面部を重ね合わせるようにして磁気回路部品組付け部9を構成するコイル組付け開口部11に嵌着されて組み付けられる。これらトラッキングコイル13A、13Bは、フォーカシングコイル12の一方側面部に接着剤によってしっかりと固定される。また、これらトラッキングコイル13A、13Bは、磁気回路部品組付け部9に組み付けられた状態において、少なくとも相対向する辺に対物レンズ2の光軸と平行な直線部分を有するように構成されている。
【0039】
ベース部材7は、詳細な形状の図示を省略するが、珪素鋼等の高透磁率材料によって略々H字状に形成され、中央連結片の相対向する側縁部から第1のヨーク片14Aと第2のヨーク片14Bとがそれぞれ互いに平行に対峙するようにして一体に立ち上がり形成されている。
【0040】
第1のヨーク片14Aは、磁気回路部品組付け部9に組み付けられたフォーカシングコイル12の中心孔を貫通している。また、第2のヨーク片14Bは、トラッキングコイル13A、13Bと対向して磁気回路部品組付け部9に貫通している。第1のヨーク片14Aには、第2のヨーク片14Bとの対向側面に、やや厚みのある板状のマグネット15が接着剤等を用いてしっかりと取付け固定されている。第1のヨーク片14Aと第2のヨーク片14Bとの先端部には、図1において鎖線で示すように、磁性材で形成したヨーク板16が組み合わされる。
【0041】
したがって、磁気回路部4は、上述したベース部材7と、このベース部材7に一体に立ち上がり形成された第1のヨーク片14A及び第2のヨーク片14Bと、第1のヨーク片14Aに取り付けられたマグネット15及びヨーク板16とから構成される。そして、フォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bは、この磁気回路部4の磁界中を横切るように位置して磁気回路部品組付け部9に組み付けられている。また、これらフォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bへの電流の供給は、後述するように、弾性部材20A乃至弾性部材20Dを利用して行われている。
【0042】
ボビン支持部材6は、第1のヨーク片14A及び第2のヨーク片14Bの反対側に位置して、中央開口部分を跨ぐようにしてベース部材7に組み付けられている。すなわち、ボビン支持部材6は、底面部に図示しない半導体レーザから出射された光束の光路を構成する逆U字状の凹部6aが形成されるとともに、両側面部にはボビン部材5を支持する弾性部材20A乃至弾性部材20Dの基端部21A乃至基端部21Dがそれぞれ差し込まれる水平方向の嵌合スリット6b乃至嵌合スリット6eがそれぞれ上下方向に離間して設けられている。
【0043】
弾性部材20A乃至弾性部材20Dは、薄いバネ板材料を打ち抜き形成した部材であって、ボビン支持部材6の左側面部に組み付けられる弾性部材20A、20Bと、右側面部に組み付けられる弾性部材20C、20Dとは互いに左右対象形とされるとともに、同一側面部に組み付けられる弾性部材20A、20B及び弾性部材20C、20Dとは互いに同一形状とされている。
【0044】
図4を参照してこれら弾性部材20の構成を説明すれば、弾性部材20は、ボビン支持部材6の両側面部に設けた嵌合スリット6b乃至嵌合スリット6dにそれぞれ差し込まれる略矩形状の基端部21と、幅狭の弾性変形部22と、ボビン部材5の両側面部に設けた嵌合スリット5a乃至嵌合スリット5dにそれぞれ差し込まれる略矩形状の嵌合部23とから構成されている。弾性部材20の基端部21の近傍には、互いに組み合わされた状態でL字状の開口部30と矩形状の開口部31とを打ち抜くことによって、全体が略U字状を呈する折返し部29が形成されている。
【0045】
すなわち、折返し部29は、基端部21と直交する方向の連結片27を介して互いに連結された基端部21と平行する方向の第1の折返し片26及び第2の折返し片28とから構成されている。外側に位置する第2の折返し片28は、そのまま弾性変形部22と連続している。なお、基端部21の他端部33は、折返し部29を囲むように切り残されてリード線接続部として構成されている。
【0046】
また、弾性部材20は、嵌合部23の一端側に、弾性変形部22と平行なコイル接続片24が一体に形成されている。このコイル接続片24には、ボビン部材5の上下面に形成された半球状の位置決めダボ32に対応して位置決め孔25が設けられている。
【0047】
弾性部材20A乃至弾性部材20Dは、基端部21A乃至基端部21Dがボビン支持部材6の両側面部に設けた嵌合スリット6b乃至嵌合スリット6dにそれぞれ差し込まれて固定されることにより、ボビン支持部材6にそれぞれ片持ち状態で支持される。そして、弾性部材20A乃至弾性部材20Dは、自由端側の嵌合部23A乃至嵌合部23Dがボビン部材5の両側面部に設けた嵌合スリット5a乃至嵌合スリット5dにそれぞれ差し込まれて固定されることにより、このボビン部材5を上下方向及び左右方向に弾性支持する。
【0048】
また、弾性部材20A乃至弾性部材20Dは、ボビン部材5をボビン支持部材6に弾性支持するように、これら両部材間に組み合わせられた状態において、コイル接続片24の位置決め孔25がボビン部材5の位置決めダボ32にそれぞれ相対係合される。コイル接続片24には、フォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bのコイル線がそれぞれ接続される。また、基端部21のリード線接続部33には、フォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bに駆動電流を供給する駆動源とを接続するリード線が接続される。したがって、弾性部材20は、フォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bへの電流供給線としても機能する。
【0049】
以上のように構成された対物レンズ駆動装置1を備えた光ピックアップ装置は、半導体レーザから出射された光束を対物レンズ2を介して光ディスクの情報記録面に照射するとともに、この情報記録面からの反射光を対物レンズ2を介してビームスプリッタによって分光し、フォーカシング方向とトラッキング方向との差異をディテクターによって検出する。検出されたフォーカシング方向とトラッキング方向の位置ずれは、フォーカスエラー信号或いはトラッキングエラー信号としてサーボ回路で処理され、それらに応じた駆動電流がフォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bへ供給される。
【0050】
対物レンズ駆動装置1は、フォーカシングコイル12にフォーカスエラー信号に応じた駆動電流が供給されると、このフォーカシングコイル12に流れる電流と、磁気回路部4を構成するマグネット15からの磁束とによって、ボビン部材5をフォーカシング方向へと駆動する磁気駆動力を発生させる。この磁気駆動力は、弾性部材20A乃至弾性部材20Dを上下方向に弾性変位させ、ボビン部材5、換言すれば対物レンズ2を光軸と平行なフォーカシング方向へと調動させて、光ディスクに照射する半導体レーザのフォーカシングの調整を行わせる。
【0051】
対物レンズ駆動装置1は、第1のトラッキングコイル13A又は第2のトラッキングコイル13Bに、トラッキングエラー信号に応じた駆動電流が供給されると、これらトラッキングコイル13A、13Bに流れる電流と、磁気回路部4を構成するマグネット15からの磁束とによって、ボビン部材5をトラッキング方向へと駆動する磁気駆動力を発生させる。この磁気駆動力は、弾性部材20A乃至弾性部材20Dを左右方向へと弾性変位させ、ボビン部材5、換言すれば対物レンズ2を光軸と直交するトラッキング方向へと調動させて、光ディスクに照射する半導体レーザのトラッキングの調整を行わせる。
【0052】
上述したように、弾性部材20は、基本特性であるフォーカシング方向の一次共振周波数(f0)が数式1で表される。弾性部材20は、折返し部29を形成したことにより、弾性変形部分の長さ寸法が(L1+L2)となり、従来の弾性部材と比較して実質的に大ならしめられて構成される。勿論、この長さ寸法(L1+L2)は、上述した一次共振周波数(f0)を算出する数式1のLにそのまま置換して適用されるものではない。したがって、対物レンズ駆動装置1において、弾性変形有効長さL0は、有限要素法(FEM)を用いて以下の条件で算出される。
【0053】
すなわち、弾性部材20は、図4における各部の寸法が、以下の仕様によって形成されているものとする。
【0054】
厚み寸法:t=0.07mm(但し、全体が均一とする)
第2の折返し片28を含む弾性変形部22の全長:L1=9.8mm
第1の折返し片26の長さ寸法:L2=2.0mm弾性変形部22の幅寸法b1及び第2の折返し片28の幅寸法b3:b1=b3=0.09mm
第1の折返し片26の幅寸法:b2=0.15mm
可動部の質量:M=0.24g
ヤング率E=1.12×10−11N/m 2 (荷重/断面積)
以上の条件より、フォーカシング方向の一次共振周波数(f0)は、約35Hz、またトラッキング方向の一次共振周波数(f0)は、47Hzとなる。
【0055】
ここで、第1の折返し片26の幅寸法b2=0.15mmを、弾性変形部22の幅寸法b1と同一と見做し、数式1から弾性変形有効長さL0を算出すると、フォーカシング方向については、10.6mm、またトラッキング方向については、10.3mmの値が得られる。
【0056】
したがって、対物レンズ駆動装置1は、折返し部29を有する弾性部材20を備えることによって、折返し部29を有しない弾性部材と比較すると、弾性変形有効長さ寸法L0が、フォーカシング方向については、10.6mm−9.8mm=0.8mmで、約8%増加され、またトラッキング方向については、10.3mm−9.8mm=0.5mmで、約5%増加されることになる。また、一次共振周波数(f0)については、5Hz程度、約12%の低減が図られる。
【0057】
このように、対物レンズ駆動装置1によれば、弾性部材20に折返し部29を形成することにより、この弾性部材20の実際の長さ寸法が同一仕様のままで、一次共振周波数(f0)の低減を図ることができる。
【0058】
図5は、弾性部材の他の例を示し、この弾性部材40は、上述した弾性部材20と基本的な構成をほぼ同一に形成されるが、折返し部49を構成する外側の第2の折返し片48の一部にクランク状の連結部53が形成された点に特徴を有する。すなわち、弾性部材40は、ボビン支持部材6の両側面部に設けた嵌合スリット6b乃至嵌合スリット6dにそれぞれ差し込まれる略矩形状の基端部41と、幅狭とされた弾性変形部42と、ボビン部材5にの両側面部に設けた嵌合スリット5a乃至嵌合スリット5dにそれぞれ差し込まれる略矩形状の嵌合部43とから構成されている。基端部41には、互いに組み合わされた状態でL字状の開口部50と略クランク状の開口部51とを打ち抜くことによって、全体が略U字状を呈する折返し部49が形成されている。
【0059】
折返し部49は、基端部41と直交する方向の連結片47を介して互いに連結され、基端部41と平行する方向の内側に位置する第1の折返し片46及び外側に位置する第2の折返し片48とから構成されている。第2の折返し片48は、開口部51によって形成されたクランク状の連結部53を介して弾性変形部42に連設されている。なお、基端部41の他端部52は、折返し部49を囲むようにして切り残されることにより、リード線接続部として構成されている。
【0060】
なお、弾性部材40には、嵌合部43の一端側に、弾性変形部42と平行なコイル接続片44が一体に形成され、このコイル接続片44には、ボビン部材5の上下面に形成された半球状の位置決めダボ32に対応して位置決め孔45が設けられている。
【0061】
以上のように対物レンズ駆動装置を構成する弾性部材40は、基端部41がボビン支持部材6の両側面部に設けた嵌合スリット6b乃至嵌合スリット6dにそれぞれ差し込まれて固定されることにより、ボビン支持部材6にそれぞれ片持ち状態で支持される。また、弾性部材40は、自由端側の嵌合部43がボビン部材5の両側面部に設けた嵌合スリット5a乃至嵌合スリット5dにそれぞれ差し込まれて固定されることにより、このボビン部材5を上下方向及び左右方向に弾性支持する。
【0062】
さらに、弾性部材40は、ボビン部材5をボビン支持部材6に弾性支持するように、これら両部材間に組み合わせられた状態において、コイル接続片44の位置決め孔45がボビン部材5の位置決めダボ32にそれぞれ相対係合される。そして、このコイル接続片44には、フォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bのコイル線がそれぞれ接続される。また、基端部41のリード線接続部52には、フォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bに駆動電流を供給する駆動源とを接続するリード線が接続される。したがって、弾性部材40は、フォーカシングコイル12及びトラッキングコイル13A、13Bへの電流供給線としても機能する。
【0063】
以上のように、折返し部49に略クランク状の連結部53を形成した弾性部材40は、弾性変形部の実質的な長さ寸法が大ならしめられるとともに、フォーカシング方向或いはトラッキング方向に弾性変位されたときに発生する共振現象を抑制し、或いは振動の迅速な減衰を図るダンピング作用の効率化を図ることができる。
【0064】
図6は、弾性部材の他の実施例を示し、この弾性部材60は、上述した弾性部材20と基本的な構成をほぼ同一に形成されるが、図25における寸法Lの範囲の一部或いは図4における寸法L2の部分に代えて形成される折返し部66を有する点に特徴を有している。すなわち、弾性部材60は、弾性変形部61の一部に切欠き65を設けて基端部側弾性変形部61Aと嵌合部側弾性変形部61Bとに分割して形成し、これら基端部側弾性変形部61Aと嵌合部側弾性変形部61Bとを略凸字状の折返し部66によって連続した構成する。
【0065】
折返し部66は、基端側部分が、基端部側弾性変形部61Aの先端から直交する方向に連設された第1の基端部側連結片62Aと、この基端部側連結片62Aの先端から基端部側弾性変形部61Aと平行して基端部側に戻る方向に連設された第1の基端部側折返し片63Aと、この第1の基端部側折返し片63Aの先端からさらに直交する方向に連設された第2の基端部側連結片64Aとから構成されている。
【0066】
また、折返し部66は、嵌合部側が、嵌合部側弾性変形部61Bの先端から直交する方向に連設された第1の嵌合部側連結片62Bと、この嵌合部側連結片62Bの先端から嵌合部側弾性変形部61Bと平行して嵌合部側に戻る方向に連設された第1の嵌合部側折返し片63Bと、この第1の嵌合部側折返し片63Bの先端からさらに直交する方向に連設された第2の嵌合部側連結片64Bとから構成されている。
【0067】
そして、折返し部66は、第2の基端部側連結片64Aと第2の嵌合部側連結片64Bとの間に弾性変形部61と平行な第2の折返し片65Aが連設されることによって、上述したように、全体として略凸字状に構成される。なお、折返し部66は、基端部或いは嵌合部等のその他の構成を上述した弾性部材20とほぼ同一とするため、その説明を省略する。このように、弾性部材60は、上述した構成の折返し部66を形成したことにより、弾性変形部が、第1の基端部側折返し片63Aと第1の嵌合部側折返し片63B及び第2の折返し片65Aを加えた長さ寸法で得られ、さらに大ならしめられて構成される。
【0068】
図7乃至図9は、クランク状の折曲部73が形成され基端部72の幅寸法を弾性変形部72の幅寸法に対して大ならしめて形成した弾性部材70について、FEM解析を行った場合のZ軸(フォーカシング方向)回りのローリングの共振現象を模式的に示した図である。また、図10乃至図12は、U字状の折返し部76を有しかつ全体がほぼ同一の幅寸法に形成された弾性部材75について、FEM解析を行った場合のZ軸(フォーカシング方向)回りのローリングの共振現象を模式的に示した図である。なお、これらの図において、X軸は、弾性部材70の弾性変形部72の長手方向を示し、Y軸はトラッキング方向を示している。
【0069】
図7乃至図9から明らかなように、弾性部材70は、Z軸回りのローリング現象に対して基端部71が大きく変形するとともに弾性変形部72もこの基端部71近傍において大きく変形する。したがって、図7乃至図9に示した弾性部材70については、共振現象の抑制対策として、変形状態が大きい弾性変形部72の全体に亘ってダンプ剤を添着することが有効であると判断される。換言すれば、弾性部材70は、弾性変形部72の全体に亘ってダンプ剤が添着されるため、例えばこの弾性部材70の質量特性も大きく変化してしまう。
【0070】
一方、弾性部材75については、図10乃至図12から明らかなように、Z軸回りのローリング現象に対して折返し部76の近傍における変形状態が著しく大きくなっている。したがって、折返し部76を有する弾性部材75については、共振現象の抑制対策として、図13に示すように、変形状態が大きい折返し部76にダンプ剤80を添着することが有効であると判断される。そして、折返し部76にダンプ剤80が添着された弾性部材75は、図14及び図15に示すように、弾性部材75と平行に添着部6A乃至6Dがそれぞれ凹設されたボビン支持部材6に取り付けられる。
【0071】
また、上述した弾性部材60については、図16(A)に示すように、折返し部66に、基端部側弾性変形部61Aと嵌合部側弾性変形部61Bとに跨って、各片を包囲するようにしてダンプ剤80が添着される。また、この弾性部材60の折返し部66には、図16(B)に示すように、第1の基端部側折返し片63A及び第1の嵌合部側折返し片63B、第2の基端部側連結片64A及び第2の嵌合部側連結片64B、第2の折返し片65Aとに跨ってダンプ剤80を添着する構成としてもよい。
【0072】
以上のように、折返し部を形成した弾性部材においては、共振現象を抑制するダンプ剤を限定した箇所、すなわち折返し部を構成する互いに平行な各片を包囲するようにしてダンプ剤を限定的に添着すればよい。したがって、この弾性部材は、ダンプ剤の添着が容易に行われ、またその添着によって特性が大きく変化するといったことは無い。
【0073】
一方、対物レンズ駆動装置1において、一次共振周波数(f0)値における共振現象の発生度合Qは、この対物レンズ駆動装置1の基本特性を決定する重要なパラメータの1つである。共振現象の発生度合Qは、図17に示すように、一次共振周波数(f0)値付近の急激なゲインの増大によるものであり、対物レンズ駆動装置1においてはより小さい値が好ましい。そして、この共振現象の発生度合Qは、共振現象が発生している弾性部材の変形状態が著しい箇所にダンプ剤を添着することによって低減することが可能である。
【0074】
図18乃至図20は、上述した折返し部29を有する弾性部材20について、FEM解析を行った場合のフォーカシング方向の一次共振周波数(f0)値における共振時の変形状態を模式的に示した図である。また、図21乃至図23は、折返し部29を有する弾性部材20について、FEM解析を行った場合のトラッキング方向の一次共振周波数(f0)値における共振時の変形状態を模式的に示した図である。
【0075】
これらの図から明らかなように、基端部21の近傍に折返し部29が形成された弾性部材20は、弾性変形部22のX軸方向の変形状態が両端部において大きく異にしている。すなわち、弾性部材20は、ボビン部材5との連結部である嵌合部23側においては、変形がほとんど生じないが、ボビン支持部材6との連結部である基端部21において大きな変形が発生する。したがって、この弾性部材20には、共振現象を抑制するダンプ剤を添着する箇所として、折返し部29が適当であることが明らかである。
【0076】
基端部の近傍に折返し部を有しない従来の弾性部材101においては、図20における領域Aで示す基端部近傍の変形現象が極めて小さい。このため、弾性部材101は、共振現象を抑制するダンプ剤の添着箇所の発見が極めて困難である。換言すれば、弾性部材20は、基端部21の近傍に折返し部29を形成することによって、一次共振周波数(f0)値付近のダンプを容易に実現し、共振現象の発生度合Qの低減を図ることができる。
【0077】
ここで、弾性部材に添着されるダンプ剤としては、一般にブチル、ゴム等の減衰特性の大きい粘弾性を有する合成樹脂材料等が用いられるが、例えば、紫外線硬化型の合成樹脂を用いた場合には、紫外線の照射量を制御することによって所望の粘弾性率を得ることができ、極めて効果的である。
【0078】
なお、本発明は、上述した各弾性部材に限定されるものではなく、さらに種々展開されるものである。すなわち、基端部の近傍に形成される折返し部は、弾性変形部の長手方向であるX軸と、トラッキング方向であるY軸によって構成される面、換言すればベース部材と平行な面内において、X軸方向に対して少なくとも1箇所に略U字状に連続して折り返された部位として構成されればよく、折返し片の長さ寸法、幅寸法或いは折返し部の数等については、ダンピングの付与方法等、対物レンズ駆動装置の設計条件に応じて設定される。また、ベース部材と直交する方向を幅寸法とした弾性部材については、トラッキング方向であるY軸とフォーカシング方向であるZ軸によって構成される面内で、上述した折返し部が形成されることは勿論である。
【0079】
【発明の効果】
本発明に係る対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置によれば、複数個の弾性部材が、それぞれ板バネ材によって形成されかつ少なくとも1箇所にベース部材と平行な面内において略U字状に折り返された部位が連続して構成される折返し部が形成されたことによって、一次共振周波数値の低減が図られ、装置の小型化或いは周波数特性の向上が達成される。
【0080】
また、本発明に係る対物レンズ駆動装置及びこれを用いた記録再生装置によれば、複数個の弾性部材が、それぞれ板バネ材によって形成されかつ少なくとも1箇所にベース部材と平行な面内において略U字状に折り返された部位が連続して構成される折返し部が形成されるとともに、折り返し部を構成する互いに平行な各片を包囲して弾性部材の共振を抑制するダンプ剤が添着されたことによって、一次共振周波数値の低減が図られ、装置の小型化或いは周波数特性の向上が達成されるとともに、共振現象の発生度合を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る対物レンズ駆動装置を示す全体斜視図である。
【図2】同対物レンズ駆動装置の全体平面図である。
【図3】同対物レンズ駆動装置の全体側面図である。
【図4】同対物レンズ駆動装置に備えられ、対物レンズをフォーカシング方向及びトラッキング方向に変位自在に支持する2軸アクチュエータを構成する弾性部材を一部省略して示した斜視図である。
【図5】弾性部材の例を一部省略して示した斜視図である。
【図6】弾性部材の例を要部のみを示した斜視図である。
【図7】基端部が幅太に形成された弾性部材について、FEM解析を行った場合の、共振時の弾性変形状態を3次元方向から模式的に示した図である。
【図8】同弾性部材について、FEM解析を行った場合の、弾性変形部の長手方向であるX軸方向と、トラッキング方向であるY軸方向との共振時の弾性変形状態を模式的に示した図である。
【図9】同弾性部材について、FEM解析を行った場合の、弾性変形部の長手方向であるX軸方向と、フォーカシング方向であるZ軸方向との共振時の弾性変形状態を模式的に示した図である。
【図10】基端部の近傍に折返し部が形成された弾性部材について、FEM解析を行った場合の、共振時の弾性変形状態を3次元方向から模式的に示した図である。
【図11】同弾性部材について、FEM解析を行った場合の、弾性変形部の長手方向であるX軸方向と、トラッキング方向であるY軸方向との共振時の弾性変形状態を模式的に示した図である。
【図12】同弾性部材について、FEM解析を行った場合の、弾性変形部の長手方向であるX軸方向と、フォーカシング方向であるZ軸方向との共振時の弾性変形状態を模式的に示した図である。
【図13】弾性部材に添着されるダンプ剤の位置を説明するために示す要部平面図である。
【図14】弾性部材に添着されるダンプ剤の位置を説明するために示す要部側面図である。
【図15】弾性部材に添着されるダンプ剤の位置を説明するために示す正面図である。
【図16】弾性部材に添着されるダンプ剤の位置を説明するために示す要部斜視図である。
【図17】弾性部材のフォーカシング方向の周波数特性を模式的に示した図であり、一次共振周波数(f0)付近における共振度合Qの特性図である。
【図18】基端部の近傍に折返し部が形成された弾性部材について、FEM解析を行った場合の、フォーカシング方向の一次共振周波数(f0)値における弾性変形状態を3次元方向から模式的に示した図である。
【図19】同弾性部材について、FEM解析を行った場合の、弾性変形部の長手方向であるX軸方向と、トラッキング方向であるY軸方向との共振時の弾性変形状態を模式的に示した図である。
【図20】同弾性部材について、FEM解析を行った場合の、弾性変形部の長手方向であるX軸方向と、フォーカシング方向であるZ軸方向との共振時の弾性変形状態を模式的に示した図である。
【図21】基端部の近傍に折返し部が形成された弾性部材について、FEM解析を行った場合の、トラッキング方向の一次共振周波数(f0)値における弾性変形状態を3次元方向から模式的に示した図である。
【図22】同弾性部材について、FEM解析を行った場合の、弾性変形部の長手方向であるX軸方向と、トラッキング方向であるY軸方向との共振時の弾性変形状態を模式的に示した図である。
【図23】同弾性部材について、FEM解析を行った場合の、弾性変形部の長手方向であるX軸方向と、フォーカシング方向であるZ軸方向との共振時の弾性変形状態を模式的に示した図である。
【図24】従来の対物レンズ駆動装置を示す全体斜視図である。
【図25】従来の対物レンズ駆動装置に備えられる弾性部材の斜視図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ駆動装置、 2 対物レンズ、 5 ボビン部材、 6 ボビン支持部材、 7 ベース部材、 8 ホルダ部、 9 磁気回路部品組付け部、11 コイル組付け開口部、 12 フォーカシングコイル、 13 トラッキングコイル、 14 ヨーク、 15 マグネット、 20 弾性部材、 21 基端部、 22 弾性変形部、 23 嵌合部、 26 第1の折返し片、28 第2の折返し片、 29 折返し部、 80 ダンプ剤
Claims (6)
- 対物レンズと、
一端側には対物レンズが組み付けられるホルダ部が形成されるとともに、他端側には対物レンズの光軸と平行な方向に作用する磁気駆動力を発生するフォーカシングコイルと、対物レンズの光軸と直交する方向に作用する磁気駆動力を発生するトラッキングコイルとが組み付けられたボビン部材と、
このボビン部材の両側面部にそれぞれ光軸と平行な方向に離間して配置され、一端部が固定されるとともに他端部が固定部であるボビン支持部材に固定されることによってボビン部材をフォーカシング方向とトラッキング方向とに弾性変位自在に支持する複数個の弾性部材と、
マグネットが接合されるとともにフォーカシングコイルの内部に介挿される第1のヨークと、トラッキングコイルと対向するようにして位置された第2のヨークとが立ち上がり形成されることによって磁気回路部を構成しかつボビン支持部材を固定支持するベース部材とを備え、
上記複数個の弾性部材は、それぞれ板バネ材によって形成され、上記ボビン支持部材に取り付けられる基端部と、上記ボビン部材に取り付けられる嵌合部と、上記基端部と直交する方向に形成された連結片を介して互いに連結された第1の折返し片と第2の折返し片とによって形成される折返し部と、上記嵌合部と上記第2の折返し片との間に上記第2の折返し片に連続して形成される弾性変形部とを有し、
上記折返し部には、上記弾性部材の共振現象を抑制する粘弾性を有するダンプ剤が添着された対物レンズ駆動装置。 - 上記第1の折返し片及び上記第2の折返し片は、それぞれ上記基端部に平行する方向に形成され、
上記第1の折返し片と上記基端部とは、上記基端部と直交する方向に形成された第2の連結片を介して連結されて第2の折返し部を形成することを特徴とする請求項1記載の対物レンズ駆動装置。 - 対物レンズと、
一端側には対物レンズが組み付けられるホルダ部が形成されるとともに、他端側には対物レンズの光軸と平行な方向に作用する磁気駆動力を発生するフォーカシングコイルと、対物レンズの光軸と直交する方向に作用する磁気駆動力を発生するトラッキングコイルとが組み付けられたボビン部材と、
このボビン部材の両側面部にそれぞれ光軸と平行な方向に離間して配置され、一端部が固定されるとともに他端部が固定部であるボビン支持部材に固定されることによってボビン部材をフォーカシング方向とトラッキング方向とに弾性変位自在に支持する複数個の弾性部材と、
マグネットが接合されるとともにフォーカシングコイルの内部に介挿される第1のヨークと、トラッキングコイルと対向するようにして位置された第2のヨークとが立ち上がり形成されることによって磁気回路部を構成しかつボビン支持部材を固定支持するベース部材とを備え、
上記複数個の弾性部材は、それぞれ板バネ材によって形成され、上記ボビン支持部材に取り付けられる基端部と、上記ボビン部材に取り付けられる嵌合部と、上記基端部と直交する方向に形成された連結片を介して互いに連結された第1の折返し片と第2の折返し片とによって形成される折返し部と、上記嵌合部と上記第2の折返し片との間に上記第2の折返し片に連続して形成される弾性変形部とを有し、
上記第1の折返し片及び上記第2の折返し片を包囲して上記弾性部材の共振を抑制する粘弾性を有するダンプ剤が添着された対物レンズ駆動装置。 - 対物レンズと、
一端側には対物レンズが組み付けられるホルダ部が形成されるとともに、他端側には対物レンズの光軸と平行な方向に作用する磁気駆動力を発生するフォーカシングコイルと、対物レンズの光軸と直交する方向に作用する磁気駆動力を発生するトラッキングコイルとが組み付けられたボビン部材と、
このボビン部材の両側面部にそれぞれ光軸と平行な方向に離間して配置され、一端部が固定されるとともに他端部が固定部であるボビン支持部材に固定されることによってボビン部材をフォーカシング方向とトラッキング方向とに弾性変位自在に支持する複数個の弾性部材と、
マグネットが接合されるとともにフォーカシングコイルの内部に介挿される第1のヨークと、トラッキングコイルと対向するようにして位置された第2のヨークとが立ち上がり形成されることによって磁気回路部を構成しかつボビン支持部材を固定支持するベース部材とを備え、
上記複数個の弾性部材は、それぞれ板バネ材によって形成され、上記ボビン支持部材に取り付けられる基端部と、上記ボビン部材に取り付けられる嵌合部と、上記基端部と直交する方向に形成された連結片を介して互いに連結された第1の折返し片と第2の折返し片とによって形成される折返し部と、上記嵌合部と上記第2の折返し片との間に上記第2の折返し片に連続して形成される弾性変形部とを有し、
上記折返し部には、上記弾性部材の共振現象を抑制する粘弾性を有するダンプ剤が添着された対物レンズ駆動装置を有する記録再生装置。 - 上記第1の折返し片及び上記第2の折返し片は、それぞれ上記基端部に平行する方向に形成され、
上記第1の折返し片と上記基端部とは、上記基端部と直交する方向に形成された第2の連結片を介して連結されて第2の折返し部を形成することを特徴とする請求項4記載の記録再生装置。 - 対物レンズと、
一端側には対物レンズが組み付けられるホルダ部が形成されるとともに、他端側には対物レンズの光軸と平行な方向に作用する磁気駆動力を発生するフォーカシングコイルと、対物レンズの光軸と直交する方向に作用する磁気駆動力を発生するトラッキングコイルとが組み付けられたボビン部材と、
このボビン部材の両側面部にそれぞれ光軸と平行な方向に離間して配置され、一端部が固定されるとともに他端部が固定部であるボビン支持部材に固定されることによってボビン部材をフォーカシング方向とトラッキング方向とに弾性変位自在に支持する複数個の弾性部材と、
マグネットが接合されるとともにフォーカシングコイルの内部に介挿される第1のヨークと、トラッキングコイルと対向するようにして位置された第2のヨークとが立ち上がり形成されることによって磁気回路部を構成しかつボビン支持部材を固定支持するベース部材とを備え、
上記複数個の弾性部材は、それぞれ板バネ材によって形成され、上記ボビン支持部材に取り付けられる基端部と、上記ボビン部材に取り付けられる嵌合部と、上記基端部と直交する方向に形成された連結片を介して互いに連結された第1の折返し片と第2の折返し片とによって形成される折返し部と、上記嵌合部と上記第2の折返し片との間に上記第2の折返し片に連続して形成される弾性変形部とを有し、
上記第1の折返し片及び上記第2の折返し片を包囲して上記弾性部材の共振を抑制する粘弾性を有するダンプ剤が添着された対物レンズ駆動装置を有する記録再生装置。
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