JP3694169B2 - 防振装置用ストッパ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のエンジンマウントやキャブマウント等の防振装置において、軸方向の相対移動を規制するために用いられるストッパに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のエンジンマウント等の防振装置には、軸方向の相対移動を規制するためのストッパが用いられている。例えば、図8に示す防振装置は、第1取付部材90に嵌合固定される外筒91と、外筒91の半径方向内側に配置され、外筒91の軸方向両端部よりも軸方向外側にそれぞれ突出する軸方向両端部が第2取付部材92、93に固定される内筒94と、外筒91と内筒94との間に介在して両者を連結する略円筒状のゴム弾性体よりなる連結部材95とを備えている。そして、上記外筒91の軸方向一端(図8の下側)において、上記第1取付部材90と下側の上記第2取付部材93との間の間隙に、リング状のゴム弾性体よりなる別体ストッパ96が軸方向に圧縮された状態で介装されている。なお、上記外筒91の軸方向他端(図8の上側)においては、外筒91の軸方向他端に一体的に設けられたフランジ部91aと上側の第2取付部材92との間の間隙に、上記連結部材95と一体的に形成された一体ストッパ部95aが軸方向に圧縮された状態で介装されている。かかる別体ストッパ96及び一体ストッパ部95aにより、上記第1取付部材90又は上記外筒91と上記第2取付部材92、93との軸方向における過大な相対変位が規制される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここに、前記別体ストッパ96は、軸方向の断面形状が、半径方向幅よりも軸方向長さの方が大きい長方形状であることから、以下に示すような問題がある。すなわち、自動車の走行中においては、別体ストッパ96にはあらゆる方向からいろいろな大きさの力が作用するため、別体ストッパ96はその姿勢を安定に保つことが困難であり、別体ストッパ96が捻れるように変形する場合がある。特に図8に示すように、第2取付部材93に凸状係合部93aが設けられ、別体ストッパ96の軸方向一端の内周側がこの凸状係合部93aに規制されているような場合は、軸方向他端側が半径方向内方に倒れ込むように別体ストッパ96が捻れ変形し易い(図9参照)。
【0004】
このように別体ストッパ96が捻れ変形すると、別体ストッパ96におけるばね特性、ひいてはストッパ特性が変化してしまうという不都合がある。つまり、図8に示す正常な状態では、別体ストッパ96は軸方向長さ(長方形状の長辺)方向に圧縮されている。そして、この正常状態で別体ストッパ96が所望のばね特性(ストッパ特性)を発揮しうるように、別体ストッパ96の外形寸法が所定のものに設定されている。しかし、図9に示すように別体ストッパ96が捻れ変形すると、例えば長方形状の対角線方向に別体ストッパ96が圧縮される場合がある。こうなると、長方形状の長辺と比較して対角線の長さが長くなる分だけ、別体ストッパ96の圧縮量が大きくなり、別体ストッパ96におけるばね特性、ひいてはストッパ特性が変化してしまう。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、別体ストッパが捻れ変形したような場合であっても、別体ストッパにおけるばね特性、ひいてはストッパ特性が変化してしまう不都合を極力抑えることのできる防振装置用ストッパを提供することを解決すべき技術課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1記載の防振装置用ストッパは、第1取付部材に固定される外筒と、該外筒の半径方向内側に配置され、該外筒の軸方向両端部よりも軸方向外側にそれぞれ突出する軸方向両端部が第2取付部材に固定される内筒と、該外筒と該内筒との間に介在して両者を連結する円筒状のゴム弾性体よりなる連結部材とを備えた防振装置に用いられ、該第1取付部材又は該外筒の軸方向両端部のうちの少なくとも一方の端部と該第2取付部材との間の間隙に軸方向に圧縮された状態で介装されて該第1取付部材又は該外筒と該第2取付部材との軸方向における相対変位を規制するリング状のゴム弾性体よりなるストッパであって、
上記ストッパは、上記第1取付部材又は上記外筒と上記第2取付部材との間で挟持されてストッパ機能を発揮する主ストッパ部を周方向に部分的に有し、該主ストッパ部は、軸方向の断面形状において、軸方向両端部が円弧状に形成され、かつ、半径方向幅(d)に対する軸方向長さ(h)の割合(h/d)が1〜1.5の範囲内に設定されており、
上記ストッパの上記主ストッパ部以外の部分には、上記第2取付部材に部分的に形成された凸状部に対応させて該ストッパの軸方向一端側の端面に形成された深底凹状部と、該ストッパの軸方向他端側の端面に形成された、該深底凹状部に対して深さが浅い浅底凹状部とが設けられていることを特徴とするものである。
【0007】
この防振装置用ストッパは、第1取付部材又は外筒と第2取付部材との間で挟持されて実質的なストッパ機能を発揮する主ストッパ部が、軸方向の断面形状において特定の形状を有するものであるから、このストッパを用いた防振装置を車両に搭載した場合、前述したように走行中の振動等により主ストッパ部が捻れるように変形することがあっても、主ストッパ部におけるばね特性、ひいてはストッパ特性が大きく変化してしまうことを効果的に防止することができる。
【0008】
すなわち、このストッパの主ストッパ部は、軸方向の断面形状において、半径方向幅(d)に対する軸方向長さ(h)の割合(h/d)が1〜1.5の範囲内に設定された長方形を想定した場合、かかる長方形の軸方向両端部を円弧状に形成した形状、言い換えれば、かかる長方形の軸方向両端部のそれぞれの両角部を円弧状に削り取ったような形状、あるいは半径方向幅(d、短軸)に対する軸方向長さ(h、長軸)の割合(h/d)が1〜1.5の範囲内に設定された軸方向に長い楕円形状を呈する(なお、上記h/dの値が1である場合は、主ストッパ部の軸方向の断面形状は真円形状となる)。
【0009】
このため、この主ストッパ部は、軸方向の断面形状において、上記想定された長方形と比較して、かかる長方形の軸方向両端部のそれぞれの両角部を円弧状に削り取った分だけ、想定された長方形の対角線方向における長さが短くなる。したがって、例えば当該対角線方向に圧縮されるように主ストッパ部が捻れ変形した場合であっても、正常状態における主ストッパ部の圧縮量に対する捻れ変形時の当該対角線方向における主ストッパ部の圧縮量の変化は、軸方向の断面形状が長方形である場合と比較して、小さくなる。よって、主ストッパ部が捻れるように変形することがあっても、主ストッパ部におけるばね特性、ひいてはストッパ特性が大きく変化してしまうことを効果的に防止することができる。
【0010】
上記主ストッパ部の半径方向幅(d)に対する軸方向長さ(h)の割合(h/d)を1〜1.5の範囲内に設定する理由は以下のとおりである。
ストッパの主ストッパ部において、所望のストッパ特性を発揮させるためには、主ストッパ部の材料自体の弾性係数に応じて、主ストッパ部のゴムボリュームと振動入力方向に一致する軸方向長さ(h)とを所定値以上に確保する必要がある。このため、主ストッパ部の半径方向幅(d)や軸方向長さ(h)は、過剰に小さくすることができない。一方、上記第1取付部材又は上記外筒の軸方向端部と上記第2取付部材との間の間隙は、第2取付部材間の間隔や外筒の軸方向長さとの関係で一定の上限がある。このため、この間隙に介在されるストッパの主ストッパ部も軸方向長さ(h)に一定の上限がある。
【0011】
かかる状況下で、主ストッパ部のゴムボリュームを所定値以上に確保すべく、h/dの値が1〜1.5の範囲内に設定される。すなわち、h/dの値が1よりも小さいと、振動入力方向と一致する軸方向長さ(h)を所定値以上に確保することができず、所望のストッパ特性を確保することが不可能となる。一方、h/dの値が1.5よりも大きいと、軸方向長さ(h)には一定の上限があることから、半径方向幅(d)が過剰に小さくなり、所望のストッパ特性を確保するために必要とされる主ストッパ部のゴムボリュームを確保することが困難となる。また、h/dの値が1.5よりも大きいと、主ストッパ部が前述のように捻れ変形した場合に、正常状態における主ストッパ部の圧縮量に対する捻れ変形時における主ストッパ部の圧縮量の変化が大きくなるため、主ストッパ部のストッパ特性が大きく変化してしまう。
【0012】
また、この主ストッパ部は、この防振装置を車両に組み付け、搭載した状態で軸方向に圧縮されている。このため、軸方向の振動が入力された際に、主ストッパ部と相手部材(外筒又は第1取付部材や第2取付部材)とが衝突することが無く、かかる衝突に伴う衝撃音やショック等の発生を回避することができる。しかも、主ストッパ部の軸方向両端部が円弧状に形成されていることから、その形状的効果により、主ストッパ部における荷重−たわみ線図の立ち上がりが緩やかになる。すなわち、円弧状に形成された部分は、先端に向かうほどばね定数が小さくなる。このため、振動の初期入力による衝撃が小さくなるとともに、微振動を効果的に吸収することができる。
【0013】
なお、上記主ストッパ部は、必要なストッパ特性を発揮すべく、周方向におい、ストッパの全周のうち少なくとも半分以上を占め、好ましくは60%以上を占めるものである。また、主ストッパ部は、ストッパの周方向になるべく均等配設されることが好ましい。このように主ストッパ部を周方向に部分的に形成するのは、ストッパが取り付けられる相手部材の取付面形状に対応させるためである。例えば、部分的に凸形状を有するような取付面にストッパを取り付ける場合、当該凸形状に対応させてストッパの軸方向端面を凹形状とする必要があり、この凹形状以外の部分が主ストッパ部を構成することになる。
すなわち、この防振装置用ストッパの上記主ストッパ部以外の部分には、上記第2取付部材に部分的に形成された凸状部に対応させて該ストッパの軸方向一端側の端面に形成された深底凹状部と、該ストッパの軸方向他端側の端面に形成された浅底凹状部とが設けられている。そして、浅底凹状部が設けられていることから、上記凸状部が存在する領域において、ストッパによるバネ特性が必要以上に上昇するのを防ぐことができる。
(2)請求項2記載の防振装置用ストッパは、請求項1記載の防振装置用ストッパにおいて、前記第2取付部材に設けられた凸状係合部に軸方向一端側が圧入されることにより該第2取付部材に取り付けられることを特徴とするものである。
【0014】
請求項2記載の防振装置用ストッパは、第2取付部材に設けられた凸状係合部に軸方向一端側が圧入されることにより予め該第2取付部材に取り付けられており、この状態で防振装置が車両に組み付け、搭載される。そして、使用状態においては、ストッパの軸方向一端側の内周面が第2取付部材に設けられた凸状係合部に規制されることから、ストッパの軸方向一端側が内周側へ変形することが規制される。このため、ストッパの軸方向一端側が外周側へ移行するような(ストッパの軸方向他端側が内周側へ倒れ込むような)捻れ変形が起こりやすい。しかし、このような態様で使用されて捻れ変形が起こったとしても、上述したように請求項1記載のストッパによれば、主ストッパ部におけるばね特性、ひいてはストッパ特性が大きく変化してしまうことを効果的に防止することができる。
(3)請求項3記載の防振装置用ストッパは、請求項2記載の防振装置用ストッパにおいて、前記第2取付部材に設けられた貫通孔に係合可能な突起部を有していることを特徴とするものである。
【0015】
この防振装置用ストッパは、ストッパの軸方向一端側が第2取付部材の凸状係合部に圧入されるとともに、ストッパの突起部が該第2取付部材に設けられた貫通孔に係合している。このため、突起部と貫通孔との係合により、上述したようなストッパの捻れ変形を効果的に抑制することができるとともに、防振装置の車両への組み付け作業時等において、ストッパが第2取付部材から脱落することを効果的に抑制することができる。
(4)請求項4記載の防振装置用ストッパは、請求項1、2又は3記載の防振装置用ストッパにおいて、前記主ストッパ部の軸方向一端側端面には水抜き溝が形成されていることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態の防振装置用ストッパを上から見た平面図であり、図2はそのストッパの軸方向に沿う断面図であって図1のA−A線矢視断面図であり、図3はそのストッパの軸直角方向である図1のB矢印方向から見た部分側面図であり、図4はそのストッパの軸直角方向である図1のC矢印方向から見た部分側面図であり、図5はそのストッパの軸直角方向である図1のD矢印方向から見た部分側面図であり、図6はそのストッパを下から見た底面図であり、図7はそのストッパを用いた防振装置を車両に組み付けた状態を示す断面図である。
【0017】
なお、以下の説明において、軸方向一端側とは図2〜図5及び図7の下側を意味し、軸方向他端側とは図2〜図5及び図7の上側を意味する。
本実施形態に係る防振装置は、図7に示すように、外筒1と、外筒1の半径方向内側に同軸状に配置され、軸方向両端部が外筒1の軸方向両端部よりも軸方向外側にそれぞれ突出する内筒2と、外筒1と内筒2との間に介在して両者を連結する連結部材3とを備えている。
【0018】
外筒1は、鉄等の金属により円筒状に形成されており、軸方向他端側において、半径方向外側に延出するフランジ部1aが一体的に設けられている。
内筒2は、鉄等の金属によりパイプ状に形成されている。
連結部材3は略円筒状のゴム弾性体よりなり、外筒1の内周面及び内筒2の外周面に固着されている。連結部材3は、外筒1及び内筒2を所定の成形型内に配置した状態で、連結部材3を外筒1及び内筒2間に加硫成形するとともに外筒1の内周面及び内筒2の外周面に加硫接着することにより、形成することができる。この連結部材3は、軸方向他端側において、連結部材3と一体的に形成された一体ストッパ部31を有している。この一体ストッパ部31は、本実施形態にかかる防振装置を車両に組み付け、搭載した状態で、外筒1と上側の第2取付部材6(後述する)との間の間隙に軸方向に圧縮された状態で介在される。
【0019】
上記構成を有する防振装置は、別体のストッパ4を用いて車両に組み付け、搭載される。すなわち、例えばエンジン側の第1取付部材5に外筒1が嵌合固定されるとともに、車体側の第2取付部材6、7に内筒2がボルトやナット等を介して固定される。このとき、下側の第2取付部材7には、予めストッパ4が取り付けられており、防振装置を上記のように車両に組み付け、搭載した状態で、かかるストッパ4は、下側の第2取付部材7と第1取付部材5との間の間隙に軸方向に圧縮された状態で介在される。
【0020】
このストッパ4は、Oリング状のゴム弾性体よりなり、軸方向一端側の端部が下側の第2取付部材7の取付面に設けられた略円形状の凸状係合部71に圧入されることにより、該第2取付部材7に予め取り付けられている。
上記ストッパ4は、上記第1取付部材5と上記下側の第2取付部材7との間で挟持されて実質的なストッパ機能を発揮する4つの主ストッパ部41、42、43、44を周方向に間隔を隔てて有している。この4つの主ストッパ部41、42、43、44はそれぞれ所定長さで周方向に延在し、4つの主ストッパ部41、42、43、44が合計で周方向に占める割合は、ストッパ4の全周の約65%である。4つの主ストッパ部41、42、43、44以外の部分45、46、47、48には、下側の第2取付部材7の取付面に部分的に形成された凸状部72(上記凸状係合部71と同一高さで一体的に設けられている。)に対応させて、ストッパ4の軸方向一端側の端面に深底凹状部45a、46a、47a、48aが形成されている。また、これらの部分には、ストッパ4の軸方向他端側の端面に浅底凹状部45b、46b、47b、48bがそれぞれ形成されている。この浅底凹状部45b、46b、47b、48bは、凸状部72が存在する領域において、ストッパ4によるばね特性が必要以上に上昇するのを防ぐために設けられたものである。なお、この4つの主ストッパ部41、42、43、44以外の部分45、46、47、48は、軸方向の断面形状において、略半円形状とされている(図2参照)。
【0021】
上記4つの主ストッパ部41、42、43、44は、軸方向の断面形状において、軸方向両端部が円弧状に形成され、かつ、半径方向幅(d)に対する軸方向長さ(h)の割合(h/d)が約1.25に設定された略楕円形状をなしている。
また、主ストッパ部42、44の軸方向一端側端面には、下側の第2取付部材7に設けられた貫通孔73に係合可能な棒状突起部49、49が一体的に形成されている。この棒状突起部49は貫通孔73に挿嵌され、棒状突起部49の外周面には、該貫通孔73との係合力を高めるべく、環状の微小突部49aが形成されている。また主ストッパ部41の軸方向一端側端面には2つの水抜き溝41aが形成されている。
【0022】
上記構成を有する防振装置用ストッパ4は、第2取付部材7に設けられた凸状係合部71に軸方向一端側が圧入されることにより予め該第2取付部材7に取り付けられており、この状態で防振装置が車両に組み付け、搭載される。そして、使用状態においては、ストッパ4の軸方向一端側の内周面が第2取付部材7に設けられた凸状係合部71に規制されることから、ストッパ4の軸方向一端側が内周側へ変形することが規制される。このため、ストッパ4の軸方向一端側が外周側へ移行するような(ストッパ4の軸方向他端側が内周側へ倒れ込むような)捻れ変形が起こりやすい。
【0023】
しかし、このような態様で使用されて捻れ変形が起こったとしても、第1取付部材5と下側の第2取付部材7との間で挟持されて実質的なストッパ機能を発揮する主ストッパ部41、42、43、44が、軸方向の断面形状において特定の形状を有していることから、ストッパ特性が大きく変化することはない。すなわち、実質的なストッパ機能を発揮する主ストッパ部41、42、43、44は、軸方向の断面形状において、半径方向幅(d)に対する軸方向長さ(h)の割合(h/d)が約1.25に設定され、かつ、軸方向両端部が円弧状に形成されている。このため、上記したように主ストッパ部41、42、43、44が捻れ変形した場合であっても、正常状態における主ストッパ部41、42、43、44の圧縮量に対する捻れ変形時の当該対角線方向における主ストッパ部41、42、43、44の圧縮量の変化が小さい。したがって、主ストッパ部41、42、43、44におけるばね特性、ひいてはストッパ特性が大きく変化してしまうことを効果的に防止することができる。
【0024】
また、主ストッパ部41、42、43、44は、軸方向の断面形状において、半径方向幅(d)に対する軸方向長さ(h)の割合(h/d)が約1.25に設定されている。このため、第2取付部材6及び7間の間隔や外筒1の軸方向長さ等との関係で、主ストッパ部41、42、43、44におけるゴムボリュームや振動入力方向に一致する軸方向長さ(h)が過剰に小さくなることを回避することができる。したがって、主ストッパ部41、42、43、44において、所望のストッパ特性を発揮させることができる。
【0025】
さらに、主ストッパ部41、42、43、44は、この防振装置を車両に組み付け、搭載した状態で軸方向に圧縮されている。このため、軸方向の振動が入力された際に、主ストッパ部41、42、43、44と相手部材(第1取付部材5や第2取付部材7)とが衝突することが無く、かかる衝突に伴う衝撃音やショック等の発生を回避することができる。しかも、主ストッパ部41、42、43、44の軸方向両端部が円弧状に形成されていることから、その形状的効果により、主ストッパ部41、42、43、44における荷重−たわみ線図の立ち上がりが緩やかになる。すなわち、円弧状に形成された部分は、先端に向かうほどばね定数が小さくなる。このため、振動の初期入力による衝撃が小さくなるとともに、微振動を効果的に吸収することができる。
【0026】
さらに、この防振装置用ストッパ4は、ストッパ4の軸方向一端側が第2取付部材7の凸状係合部71に圧入されるとともに、ストッパ4の棒状突起部49が第2取付部材7の貫通孔73に係合している。このため、棒状突起部49と貫通孔73との係合により、上述したような主ストッパ部41、42、43、44の捻れ変形を効果的に抑制することができるとともに、防振装置の車両への組み付け作業時等において、ストッパ4が第2取付部材7から脱落することを効果的に抑制することができる。
【0027】
なお、上記実施形態では、軸方向一端側において、第1取付部材5と第2取付部材7との間の間隙にストッパ4を介装させる例について説明したが、軸方向他端側においても、外筒1と第2取付部材6との間に上記構成を有するストッパ4を介装させることも勿論可能である。
また上記実施形態では、主ストッパ部41、42、43、44の軸方向の断面形状を略楕円形状としたが、半径方向幅(d)に対する軸方向長さ(h)の割合(h/d)の値が1となるような真円形状としてもよい。このように主ストッパ部の軸方向の断面形状を真円形状とした場合、楕円形状とする場合よりも主ストッパ部における捻れ変形が起こり難くなる。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の防振装置用ストッパは、実質的なストッパ機能を発揮する主ストッパ部が軸方向の断面形状において特定の形状を有していることから、主ストッパ部が捻れ変形したような場合であっても、主ストッパ部におけるばね特性、ひいてはストッパ特性が大きく変化してしまうことを効果的に防止することができる。
また、この防振装置用ストッパの上記主ストッパ部以外の部分には、第2取付部材に部分的に形成された凸状部に対応させて該ストッパの軸方向一端側の端面に形成された深底凹状部と、該ストッパの軸方向他端側の端面に形成された浅底凹状部とが設けられていることから、上記凸状部が存在する領域において、ストッパによるバネ特性が必要以上に上昇するのを防ぐことができる。
【0029】
また、第2取付部材に設けられた貫通孔に係合可能な突起部をさらにストッパに形成した場合は、突起部と貫通孔との係合により、主ストッパ部の捻れ変形を効果的に抑制することができるとともに、防振装置の車両への組み付け作業時等において、ストッパが第2取付部材から脱落することを効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の防振装置用ストッパを上から見た平面図である。
【図2】上記ストッパの軸方向に沿う断面図であって図1のA−A線矢視断面図である。
【図3】上記ストッパの軸直角方向である図1のB矢印方向から見た部分側面図である。
【図4】上記ストッパの軸直角方向である図1のC矢印方向から見た部分側面図である。
【図5】上記ストッパの軸直角方向である図1のD矢印方向から見た部分側面図である。
【図6】上記ストッパを下から見た底面図である。
【図7】上記ストッパを用いた防振装置を車両に組み付けた状態を示す断面図である。
【図8】従来のストッパを用いた防振装置を車両に組み付けた状態を示す断面図である。
【図9】上記従来のストッパが捻れ変形した様子を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…外筒 2…内筒 3…連結部材
4…ストッパ 5…第1取付部材 6、7…第2取付部材
41、42、43、44…主ストッパ部
49…棒状突起部 71…凸状係合部 73…貫通孔

Claims (4)

  1. 第1取付部材に固定される外筒と、該外筒の半径方向内側に配置され、該外筒の軸方向両端部よりも軸方向外側にそれぞれ突出する軸方向両端部が第2取付部材に固定される内筒と、該外筒と該内筒との間に介在して両者を連結する円筒状のゴム弾性体よりなる連結部材とを備えた防振装置に用いられ、該第1取付部材又は該外筒の軸方向両端部のうちの少なくとも一方の端部と該第2取付部材との間の間隙に軸方向に圧縮された状態で介装されて該第1取付部材又は該外筒と該第2取付部材との軸方向における相対変位を規制するリング状のゴム弾性体よりなるストッパであって、
    上記ストッパは、上記第1取付部材又は上記外筒と上記第2取付部材との間で挟持されてストッパ機能を発揮する主ストッパ部を周方向に部分的に有し、該主ストッパ部は、軸方向の断面形状において、軸方向両端部が円弧状に形成され、かつ、半径方向幅(d)に対する軸方向長さ(h)の割合(h/d)が1〜1.5の範囲内に設定されており、
    上記ストッパの上記主ストッパ部以外の部分には、上記第2取付部材に部分的に形成された凸状部に対応させて該ストッパの軸方向一端側の端面に形成された深底凹状部と、該ストッパの軸方向他端側の端面に形成された、該深底凹状部に対して深さが浅い浅底凹状部とが設けられていることを特徴とする防振装置用ストッパ。
  2. 前記第2取付部材に設けられた凸状係合部に軸方向一端側が圧入されることにより該第2取付部材に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の防振装置用ストッパ。
  3. 前記第2取付部材に設けられた貫通孔に係合可能な突起部を有していることを特徴とする請求項2記載の防振装置用ストッパ。
  4. 前記主ストッパ部の軸方向一端側端面には水抜き溝が形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の防振装置用ストッパ。
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