JP3689829B2 - サスペンション制御装置 - Google Patents

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に用いられるサスペンション制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のサスペンション制御装置の一例として、特開平5−330325号公報に示すサスペンション制御装置がある。これによると、路面のうねり(舗装路において緩やかな凹凸が連続する路面)の上り始めは、車体が上方に変位し、ショックアブソーバは縮みの状態になり、このときの減衰係数は伸びハード/縮みソフトを呈する値に設定されるようになっており、このため、車体には、路面変化が伝わりにくく良好な乗り心地が得られる。ところがうねりを上る途中で、上る際に縮んだばね力によりショックアブソーバは伸び始め、うねりを上ったときの車体の慣性と合わせて、車体は比較的大きな速度で上方に動く。そして、うねりの頂点を越えてもショックアブソーバは、伸びハード/縮みソフトの状態になっているので伸びにくい状態となっており、車体はばね下荷重により下方へ引っ張られる状態となって車体の下方向への加速度が大きくなる。このため、乗員は、上方に投げ出されるような感じを受け、不快感を感じる虞があった。
【0003】
一方、逆に路面のうねりの下がり始めは、車体が下方向に変位し、ショックアブソーバは伸びの状態になり、このときの減衰係数は、伸びソフト/縮みハードを呈する値に設定されるようになっており、その後、うねりを下がる途中で、車体の慣性によりショックアブソーバは縮みの状態となり、このとき、減衰係数は縮みハードであるので、急激に上向きの加速度が大きくなる。このため、乗員はシートに強く押しつけられるような感じを受け、不快感を感じる虞があった。
【0004】
これに対して本出願人は、上記問題点を解決すべく特開平7−304315号公報に示すサスペンション制御装置を出願している。このサスペンション制御装置は、車両のばね上及びばね下間に介装される減衰係数可変型ショックアブソーバと、該減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数を調整するアクチュエータと、車両の走行状態に応じて減衰係数を調整すべく前記アクチュエータに制御信号を発信する減衰係数制御手段と、車体の上下加速度を検出する上下加速度検出手段と、該上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基準値を越えた場合、前記アクチュエータの減衰係数を小さくするように前記制御信号を調整する加速度による制御信号調整手段とを有しており、この構成により、車両が路面のうねりを上りきり、または下がりきったとき等で、上下加速度が基準値を越えたとき、ショックアブソーバの減衰係数を小さくするようにアクチュエータに送る制御信号を調整し、ショックアブソーバにより発生する減衰力により上下加速度を増長することを防止し、乗員に、上方に投げ出されるような感じまたはシートに強く押しつけられるような感じを与えず不快感を抱かせないようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のサスペンション制御装置(特開平7−304315号)では次のような問題があった。すなわち従来技術では、各車輪ごとに設けられた減衰係数可変型ショックアブソーバに対応するばね上の上下加速度信号等をそれぞれ検出し、それぞれ減衰係数を制御していたため、各車輪共にばね上における上下加速度等が発生してから制御することになり、十分な制御効果が得られず、特にショックアブソーバが乗員の近くに配置されることの多いリヤ側では、うねりを上りきったところあるいは下りきったところで、上方に投げ出されるような感じまたはシートに強く押しつけられるような感じを与える虞があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、特にショックアブソーバが乗員の近くに配置されることの多いリヤ側において、うねりを上りきったところあるいは下りきったところで、上方に投げ出されるような感じまたはシートに強く押しつけられるような感じを確実に防止し得るサスペンション制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、車両の前側及び後側に対応してばね上とばね下間とに介装され、伸び側の減衰力が小さく縮み側の減衰力が大きい設定と、伸び側の減衰力が大きく縮み側の減衰力が小さい設定との間で減衰力が設定可能な前後各側の減衰力可変型ショックアブソーバと、該前後各側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力をそれぞれ調整する前後各側のアクチュエータと、前記ばね上の前側及び後側の上下加速度を検出する前後各側上下加速度検出手段と、該前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて前記前側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を調整すべく前記前側のアクチュエータに前側の制御信号を発信すると共に、前記後側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて前記後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を調整すべく前記後側のアクチュエータに後側の制御信号を発信する制御信号調整手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
この構成により、前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基準値を越えた場合、この上下加速度に基づいて後側の制御信号を小さくすることができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、前記制御信号調整手段は、前記前側加速度検出手段の大きさに応じて前記ゲインを設定することを特徴とする
【0010】
この構成により、前記前側加速度検出手段の大きさに応じて制御信号を小さくする割合を設定することができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1に記載の構成において、車両の速度を検出する車両速度検出手段を設け、前記制御信号調整手段は、前記前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基準値を越えた場合、前記車両速度検出手段が検出した車両速度に基づき、前記後側のばね上の上下加速度が大きくなるタイミングを演算し、該タイミングにおいて前記後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整して制御信号を前記アクチュエータに発信するようにしたことを特徴とする。
【0012】
この構成により、前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基準値を越えた場合、車両速度検出手段が検出した車両速度に基づき、後側のばね上の上下加速度が大きくなるタイミングを演算し、このタイミングにおいて後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整することができる。
【0013】
請求項4の発明は、車両の前側及び後側に対応してばね上とばね下間とに介装され、伸び側の減衰力が小さく縮み側の減衰力が大きい設定と、伸び側の減衰力が大きく縮み側の減衰力が小さい設定との間で減衰力が設定可能な前後各側の減衰力可変型ショックアブソーバと、該前後各側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力をそれぞれ調整する前後各側のアクチュエータと、前記ばね上の前側及び後側の上下加速度を検出する前後各側上下加速度検出手段と、該前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて前記前側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を調整すべく前記前側のアクチュエータに前側の制御信号を発信すると共に、前記後側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて前記後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を調整すべく前記後側のアクチュエータに後側の制御信号を発信する減衰力制御手段と、からなるサスペンション制御装置において、前記減衰力制御手段は、前記前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に基づいて上下加速度変化率を求める上下加速度変化率算出部を有し、該上下加速度変化率算出部が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた場合、前記後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整する制御信号調整手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成により、上下加速度変化率算出部が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた場合、この上下加速度変化率に基づいて後側の制御信号を小さくすることができる。
【0015】
請求項5の発明は、前記制御信号調整手段は、前記前側加速度検変化率の大きさに応じて前記ゲインを設定することを特徴とする。
【0016】
この構成により、前記前側加速度検変化率の大きさに応じて制御信号を小さくする割合を設定することができる。
【0017】
請求項6の発明は、車両の速度を検出する車両速度検出手段を設け、前記制御信号調整手段は、前記上下加速度変化率算出部が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた場合、前記車両速度検出手段が検出した車両速度に基づき、前記後側のばね上の上下加速度変化率が大きくなるタイミングを演算し、該タイミングにおいて前記後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整して制御信号を前記アクチュエータに発信するようにしたことを特徴とする。
【0018】
この構成により、上下加速度変化率算出部が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた場合、車両速度検出手段が検出した車両速度に基づき、後側のばね上の上下加速度変化率が大きくなるタイミングを演算し、このタイミングにおいて後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号を小さくすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態を図1ないし図7に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1において、車両を構成する車体100(ばね上)と前後左右側の車輪101FL(R)、101RL(R)(ばね下)との間には、それぞればね102FL(R)、102RL(R)と伸/縮反転タイプの減衰係数可変型ショックアブソーバ103FL(R)、103RL(R)が並列に介装されており、車体100を支持している。車体100上には、車体100の前後左右側でばね上加速度αFL(R)、αR(上下方向の加速度)を検出する加速度センサ(前後側上下加速度検出手段)104FL(R)、104R(後側は1個のみ)が取り付けられている。加速度センサ104FL(R)、104Rの加速度信号はコントローラ105に供給される。なお、図1は便宜上前後側の一対の車輪(左側2個)のみを図示している。
【0021】
減衰係数可変型ショックアブソーバ103(103FL(R)、103RL(R)共に同一の構成であるため符号103を用いて一個のみを示す)は、図2に示すように構成されている。減衰係数可変型ショックアブソーバ103は、シリンダ2と外筒3が設けられた2重筒構造になっており、シリンダ2と外筒3との間にリザーバ4が形成されている。シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に嵌装されており、このピストン5によってシリンダ2内がシリンダ上室2aとシリンダ下室2bとの2つのシリンダ室に画成されている。ピストン5には、ピストンロッド6の一端がナット7によって連結されており、ピストンロッド6の他端側は、シリンダ上室2aを通り、シリンダ2及び外筒3の上端部に装着されたロッドガイド6A及びシール部材6Bに挿通されてシリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2bとリザーバ4とを区画するベースバルブ8が設けられている。そして、シリンダ2内には油液が封入されており、リザーバ4内には油液及びガスが封入されている。
【0022】
ピストン5には、シリンダ上下室2a、2b間を連通させる油路9及びこの油路9のシリンダ下室2b側からシリンダ上室2a側への油液の流通を許容する逆止弁10が設けられている。また、ベースバルブ8には、シリンダ下室2bとリザーバ4とを連通させる油路11及びこの油路11のリザーバ4側からシリンダ下室2b側への油液の連通を許容する逆止弁12が設けられている。
【0023】
シリンダ2の中央部外周には、略円筒状の通路部材13が嵌合されている。シリンダ2の上部外周には、アッパチューブ14が嵌合されて通路部材13に結合されており、シリンダ2との間に環状油路15を形成している。環状油路15は、シリンダ2の上端部付近の側壁に設けられた油路16を介してシリンダ上室2aに連通されている。また、シリンダ2の下部外周には、ロワチューブ17が嵌合されて通路部材13に結合されており、シリンダ2との間に環状油路18を形成している。環状油路18は、シリンダ2の下端部付近の側壁に設けられた油路19を介してシリンダ下室2bに連通されている。外筒3には、通路部材13に対向させて接続プレート20が取付けられている。接続プレート20及び通路部材13には、環状油路15、18にそれぞれ連通する接続管21、22が挿通、嵌合されている。さらに、接続プレート20には、リザーバ4に連通する接続孔23が設けられている。そして、接続プレート20には、減衰力発生機構24が取付けられている。
【0024】
減衰力発生機構24のケース25には、接続管21、22及び接続孔23にそれぞれ連通する油路26、27、28が設けられており、ケース25内に油路26、27間の油液の流動を制御して減衰力を発生させる伸び側減衰弁29及び油路27、28間の油液の流動を制御して減衰力を発生させる縮み側減衰弁30が設けられている。そして、油路16、環状油路15、接続管21、油路26、油路27、接続管22、環状油路18及び油路19によってシリンダ上下室2a、2bを連通させる油液通路(伸び側油液通路)を構成している。また、油路19、環状油路18、接続管22、油路27、油路28及び接続孔23によってシリンダ下室2bとリザーバ4とを連通させる油液通路(縮み側油液通路)を構成している。
【0025】
伸び側減衰弁29は、パイロット型圧力制御弁であるメインバルブ31と、圧力制御弁であるサブバルブ32と、可変流量制御弁であるパイロット弁33(スプール弁)とから構成されている。そして、比例ソレノイド型アクチュエータ34(以下、アクチュエータ34という)によってパイロット弁33を操作して油路26、27間の流路面積を変化させてオリフィス特性(減衰力がピストン速度のほぼ2乗に比例する)を調整すると共に、パイロット圧を変化させてメインバルブ31の開弁圧力を変化させることによってバルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)を調整できるようになっている。なお、サブバルブ32は、ピストン速度の低速域、すなわち、オリフィス特性域において適度の減衰力(バルブ特性)を発生させる役割を果たす。
【0026】
縮み側減衰弁30は、パイロット型圧力制御弁であるメインバルブ35と、圧力制御弁であるサブバルブ36と、伸び側減衰弁29と共用のパイロット弁33とから構成されている。そして、伸び側減衰弁29と同様、アクチュエータ34によってパイロット弁33を操作して油路27、28間の流路面積を変化させてオリフィス特性を調整すると共に、パイロット圧を変化させてメインバルブ35の開弁圧力を変化させることによってバルブ特性を調整できるようになっている。なお、サブバルブ36は、ピストン速度の低速域、すなわち、オリフィス特性域において適度の減衰力(バルブ特性)を発生させる役割を果たす。
【0027】
ここで、伸び側及び縮み側共用のパイロット弁33を伸び側減衰弁29のメインバルブ31に作用するパイロット圧が高くなるようにアクチュエータ34によって操作すると、縮み側減衰弁30のメインバルブ35に作用するパイロット圧は低くなり、また、逆に伸び側減衰弁29のメインバルブ31に作用するパイロット圧が低くなるようにアクチュエータ34によって操作すると、縮み側減衰弁30のメインバルブ35に作用するパイロット圧は高くなるようになっている。すなわち、メインバルブ31に作用するパイロット圧を高くすることにより伸び側の減衰力は大きくなり、その一方でメインバルブ35に作用するパイロット圧が低くなることにより縮み側の減衰力は小さくなり、また、逆にメインバルブ31に作用するパイロット圧を低くすることにより伸び側の減衰力は小さくなり、その一方でメインバルブ35に作用するパイロット圧が高くなることにより縮み側の減衰力は大きくなるようになっている。
【0028】
また、図2において、37はコントローラ105からの通電電流の大きさに応じて可動ピン38を駆動するコイルで、このコイル37は、通電電流の大きさに比例した移動量で可動ピン38を駆動するようになっている。そして、この可動ピン38の移動に伴ってパイロット弁33が移動し、通電電流が小さいとき(パイロット弁33の移動量小)では伸び側減衰力は小さく、一方縮み側減衰力は大きく設定される。また、通電電流が大きいとき(パイロット弁33の移動量大)では伸び側減衰力は大きく、一方縮み側減衰力は小さく設定される。このアクチュエータ34は、後述するコントローラ105の減衰係数制御部から発信される制御信号I(通電電流)に基づいて可動ピン38を操作させる。この減衰係数可変型ショックアブソーバ103の減衰係数(減衰力)特性を示したのが図3で、図3はパイロット弁33の移動量sに対する伸び側及び縮み側の減衰係数(減衰力)の大きさを示している。
【0029】
コントローラ105は、図4に示すような減衰係数制御部(減衰係数制御手段)を有し、この減衰係数制御部は、各車輪毎の絶対速度算出部Bと、前側2輪毎のばね上加速度変化率算出部A(以下、ジャーク算出部という。)と、各車輪毎の制御ゲイン決定部40と、各車輪毎の減衰係数−電流変換部41と、後側減衰係数可変型ショックアブソーバ制御信号調整部42(以下、リヤ制御信号調整部という。)とから大略構成されている。ここで、制御信号調整手段は、後側2輪毎の制御ゲイン決定部40とリヤ制御信号調整部42とから構成されている。
【0030】
絶対速度算出部Bは、前後左右側のばね上加速度αFL(R)、αRをそれぞれ積分してばね上の絶対速度V(車両の走行状態)を求める演算部43(便宜上、前輪右側1輪分について示す。)と、入力された絶対速度Vに所定の大きさのゲインKを掛けることにより増幅して補正前制御目標信号C’を求め、この補正前制御目標信号C’を制御ゲイン決定部40に出力する増幅部44とからなっている。
【0031】
ジャーク算出部Aは、ばね上加速度αFL(R)(前側)の高周波信号を除去するローパスフィルタ部45(便宜上、右側1輪分について示す。)と、ローパスフィルタ部45において処理されたばね上加速度αFL(R)を微分処理してジャーク(加速度変化率)JR(L)を算出する演算部46と、算出されたジャークJR(L)に基づいてジャーク補正ゲインKJR(L)を選択し、ジャーク補正ゲインKJR(L)を制御ゲイン決定部40(前側)に出力すると共に、リヤ制御信号調整部42に出力する補正ゲイン選択部47とから構成されている。
【0032】
制御ゲイン決定部40(前側)では、絶対速度算出部B(前側)から出力された補正前制御目標信号C’にジャーク算出部Aで出力された左右各々のジャーク補正ゲインKJR(L)を掛けることにより補正後制御目標信号C(前側)となる係数KJFR(L)を出力するようになっている。そして、ここで得られた補正後制御目標信号Cは、減衰係数−電流変換部41(前側)に出力されて、減衰係数−電流変換部41で補正後制御目標信号Cに基づくアクチュエータ34(前側)を制御する制御信号I(前側)が決定される。
【0033】
ここで、後側減衰係数可変型ショックアブソーバ103RL(R)の減衰係数の調整について説明すると、ばね上加速度αR(後側)は絶対速度算出部B(後側)に入力され、上述した演算処理が行われて補正前制御目標信号C’(後側)に変換される。そして、補正前制御目標信号C’は、制御ゲイン決定部40(後側)に出力される。ここで、後側減衰係数可変型ショックアブソーバ103RL(R)の制御系には、ジャーク算出部Aが省略されているが、ばね上加速度αFL(R)(前側)により得られたジャーク補正ゲインKJR(L)がリヤ制御信号調整部42に出力された後、リヤ制御信号調整部42が補正前制御目標信号C’(後側)を調整するための所定値(ジャーク補正値YJR(L))を算出する。そして、このジャーク補正値YJR(L)を制御ゲイン決定部40(後側)で補正前制御目標信号C’(後側)に掛けることにより、補正後制御目標信号C(後側)となる係数KJRR(L)が算出されて減衰係数−電流変換部41(後側)に出力され、減衰係数−電流変換部41で補正後制御目標信号Cに基づくアクチュエータ34(後側)を制御する制御信号Iが決定される。すなわち、ばね上加速度αFL(R)(前側)に基づいて後側減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数が調整されるようになっている。
【0034】
次に、図5に基づきメインフローチャートについて説明する。車両のエンジン始動等によりコントローラ105に電源が入ると、制御ソフトウェアの実行が始まる(ステップ200)。続いて、コントローラの初期設定を行うと(ステップ201)、所定の制御周期に達したか否かを判定する(ステップ202)。この時ステップ202では、制御周期に達していると判定するまで繰り返して制御周期に達しているか否かを判定する。
【0035】
ステップ202で制御周期に達したと判定(YESと判定)すると、アクチュエータ34を駆動する(ステップ203)。続いてステップ204でアクチュエータ34以外の機構(例えば、LED等)に信号を出力して制御する。次に加速度センサ104FL(R)、104Rからばね上加速度αFL(R)、αRを読み込む(ステップ205)。続いてばね上加速度αFL(R)、αRに基づき絶対速度算出部Bで制御演算を実行する(ステップ206)。次にばね上加速度αFL(R)(前側)に基づきジャーク算出部Aでジャーク(加速度変化率)及び補正係数(ジャーク補正ゲインKJR(L))の算出を行う(ステップ207)。続いてジャーク補正ゲインKJR(L)に基づいて、リヤ制御信号調整部42でリヤジャーク補正係数(ジャーク補正値YJR(L))を算出する(ステップ208)。次に前後左右側の各車輪に対応する制御ゲイン決定部40でジャーク(ジャーク補正ゲインKJR(L))に基づき制御信号(補正前制御目標信号C’)の補正を行う(ステップ209)。そして、各車輪毎の減衰係数−電流変換部41で補正後制御目標信号C(係数KJFR(L)、KJRR(L))に基づきアクチュエータ34を制御する制御信号Iを決定する(ステップ210)。このステップ210で求めた制御信号Iに基づいて次の制御周期のステップ203でアクチュエータ34が駆動され所望の減衰係数を得るようにしている。
【0036】
次に図6に基づいてステップ207の「ジャーク及び補正係数算出部(ジャーク算出部A)」の制御内容について詳細に説明する。
【0037】
まず、ばね上加速度(信号)αFL(R)(前側)に基づき、該信号の高周波ノイズ成分をカットするためにローパスフィルタ処理を行う(ステップ301)。続いてローパスフィルタ処理が施されたばね上加速度αFL(R)を微分することによってジャークJR(L)を算出する(ステップ302)。そして、この第1実施形態では下向きのジャークJR(L)(車体がうねりを上りきったところでの車体の下方への加速度変化率)に対して補正を行い、乗員が上方に投げ出されるような感じを防止するものを例に挙げているため、ジャークJR(L)が0より小さいか否かを判定し(ステップ303)、その結果がNOの時はジャーク補正ゲインKJR(L)=1として、通常走行時(絶対速度算出部Bで得られた補正前制御目標信号C’の補正を行わない)の制御量(補正後制御目標信号C=補正前制御目標信号C’)となるように制御ゲイン決定部40に出力する。(ステップ308)。
【0038】
一方、ステップ303での判定結果がYES、すなわちジャークJR(L)が0より小さい場合は、ステップ304に進んでジャークJR(L)の絶対値がジャークの第1しきい値JTH1より大きいか否かを判定する。ここでジャークJR(L)の絶対値がジャークの第1しきい値JTH1より小さい場合(NOと判定)は、ステップ308に進みジャーク補正ゲインKJR(L)=1として、通常走行時の制御量(補正後制御目標信号C=補正前制御目標信号C’)となるように制御ゲイン決定部40に出力する。
【0039】
ステップ304でジャークJR(L)の絶対値がジャークの第1しきい値JTH1より大きい場合(YESと判定)は、ステップ305に進んでジャークJR(L)の絶対値がジャークの第1しきい値JTH1より大きい第2しきい値JTH2(JTH1<JTH2)より大きいか否かを判定する。ここで、ジャークJR(L)の絶対値が第2しきい値JTH2より小さい場合(NOと判定)は、ステップ307に進んでジャーク補正ゲインKJR(L)=1/2として、通常走行時の制御量の1/2の制御量(すなわち、C=1/2・C’)となるように制御ゲイン決定部40に出力する。一方、ステップ305でジャークJR(L)の絶対値が第2しきい値JTH2より大きい場合(YESと判定)は、ステップ306に進んでジャーク補正ゲインKJR(L)=1/4として、通常走行時の制御量の1/4の制御量(すなわち、C=1/4・C’)となるように制御ゲイン決定部40に出力する。ここで、ジャークの第1しきい値JTH1及び第2しきい値JTH2は、補正ゲイン選択部47にあらかじめ格納されているものであり、これを図4の補正ゲイン選択部47のマップ(選択マップ)に模式的に示している。
【0040】
ここで、アクチュエータ34のパイロット弁33の移動量sは、アクチュエータ34に出力される制御信号I(通電電流)と比例関係にあり、制御信号Iが大きくなれば移動量sも大きく変化するようになっている。上述のように判定された補正後制御目標信号Cは、減衰係数−電流変換部41において制御信号Iに変換され、図4の減衰係数−電流変換部41で示した変換マップで示すように補正後制御目標信号Cが1/2、1/4と順次小さくなるに従って制御信号Iは逓増(移動量sの変化率も順次逓増)するように選択されるようになっている。
【0041】
次に図7に基づいてステップ208の「リヤジャーク補正係数算出(後側2輪毎の制御ゲイン決定部40とリヤ制御信号調整部42(制御信号調整手段)の演算)」の制御内容について詳細に説明する。
【0042】
まず、ステップ401及びステップ402では、上記判定によって、ばね上加速度αFL(R)(前側)に基づき得られたジャーク補正ゲインKJR(L)(1、1/2、1/4のいずれかになっている)が1以外(KJR(L)≠1または、KJR≠1でKJL=1または、KJR=1でKJL≠1)であるか否かを判定し、YESと判定された場合(KJR(L)=1/2、またはKJR(L)=1/4のいずれかの場合)、ジャークタイマスタートフラグがセット(ジャークタイマスタートフラグ=1)され(ステップ403)、その後ステップ404へ進む。一方、ステップ401及びステップ402においていずれもNOと判定された場合(KJR(L)=1)は、ジャークタイマスタートフラグはセットされずに(ジャークタイマスタートフラグ=0)ステップ404へ進む。
【0043】
ステップ404では、ジャークタイマスタートフラグ=1であるか否かを判定し、1であると判定した場合(YESと判定)は、ステップ405を実行し、タイマをスタートする準備を行う。ステップ404でジャークタイマスタートフラグ=0であると判定した場合(NOと判定)は、ステップ406へ進む。そして、ステップ406でジャークタイマセットフラグ=1のときは、ジャークタイマをインクリメントする(ステップ407)。ステップ406でジャークタイマセットフラグ=0のときは、ジャーク補正値YJR(L)(補正前制御目標C’を調整するための所定値)=1として制御量の補正(調整)は行わない(ステップ408)。すなわち、通常走行時の制御量で、補正前制御目標信号C’=補正後制御目標信号Cとなる。
【0044】
ステップ409では、ジャークタイマが設定値(時間)以下か否かを判定し、設定値以上の場合(NOと判定)は、ステップ410に進み、ジャークタイマセットフラグ及びジャークタイマを共にクリア(=0)してステップ411でジャーク補正値YJR(L)=1とする。一方、ステップ409でジャークタイマが設定値以下の場合(YESと判定)は、ステップ412で前輪左右側それぞれのジャーク補正ゲインKJR(L)の大きさを比較して、KJRがKJL以上であるか否かを判定する。ステップ412でNOと判定した場合(KJR<KJLと判定)は、小さい方のジャーク補正ゲインKJRをジャーク補正値とする(YJR(L)=KJR)。一方、ステップ412でYESと判定した場合(KJR≧KJLと判定)は、小さい方のジャーク補正ゲインKJLをジャーク補正値とする(YJR(L)=KJL)。
【0045】
このようにしてリヤ制御信号調整部42が、ばね上加速度αFL(R)(前側)に基づき得られたジャーク補正ゲインKJR(L)から、ジャーク補正値YJR(L)(後側)を求めて、このジャーク補正値YJR(L)を制御ゲイン決定部40(後側)に出力する。そして、制御ゲイン決定部40は、補正前制御目標信号C’にジャーク補正値YJR(L)(1、1/2、1/4のいずれか)を掛けることにより補正後制御目標信号C(後側)となる係数KJRR(L)を出力するようになっている。そして、ここで得られた補正後制御目標信号Cは、減衰係数−電流変換部41(後側)に出力され、減衰係数−電流変換部41は、補正後制御目標信号Cに基づき制御信号Iを決定する。
【0046】
以上のように構成されたサスペンション制御装置の作用を以下説明する。
【0047】
例えば車両が路面のうねりを上り始めると、車体100が上方に変位し、減衰係数可変型ショックアブソーバ103FL(R)、103RL(R)は共に縮み状態になり、このときの減衰係数は伸びハード/縮みソフトを呈する値に設定されている(通常走行時の制御は従来技術と同じ)。これにより、車体100には、路面変化が伝わりにくく良好な乗り心地を得ている。その後、路面のうねりを上る途中で、上る際に縮んだばね102FL(R)、102RL(R)の反発力により減衰係数可変型ショックアブソーバ103FL(R)、103RL(R)は伸び始め、うねりを上ったときの車体100の慣性と合わせて、車体100は比較的大きな速度で上方に動く。
【0048】
通常、車両の前後車輪は、所定のホイールベース(前側車輪と後側車輪との距離)をもって設けられているため、まず前側車輪101FL(R)が路面のうねりを上る。このとき、前側の加速度センサ104FL(R)が検出する上下加速度αFL(R)(車体100の下方への加速度)のジャークJR(L)が第1しきい値JTH1を越えていなければ、乗員は、上方に投げ出されるような感じは受けないため、通常の制御量(制御信号Iの大きさ小で、アクチュエータ34のパイロット弁33の変化率(変位量)も小)でアクチュエータ34のパイロット弁33を前制御周期と同じ制御内容で制御する(伸びハード/縮みソフトの状態)。
【0049】
ジャークJR(L)が第1しきい値JTH1を越えて第2しきい値JTH2を越えていない場合は、乗員は、上方に投げ出されるような感じを多少受ける虞があるため、制御量を1/2(制御信号Iの大きさ中で、パイロット弁33の変化率も中)として、アクチュエータ34のパイロット弁33の変化率を大きくする(パイロット弁33の移動量s中)。すなわち、減衰係数が前制御周期では伸びハードであったのに対し、伸びソフト(ミディアムソフト)として減衰係数可変型ショックアブソーバ103FL(R)、103RL(R)を伸び易くする。
【0050】
ジャークJR(L)が第2しきい値JTH2を越えた場合は、乗員は、上方に投げ出されるような感じを受ける可能性が高いため、制御量を1/4(制御信号Iの大きさ大で、パイロット弁33の変化率も大)として、アクチュエータ34のパイロット弁33の変化率をさらに大きくする(パイロット弁33の移動量s大)。すなわち、減衰係数(減衰力)が前制御周期では伸びハードであったのに対し、より伸びソフト(ベリーソフト)として減衰係数可変型ショックアブソーバ103FL(R)、103RL(R)をより伸び易くする。
【0051】
その後、車両の前側車輪101FL(R)が路面のうねりの頂点を越えた後に、次いで後側車輪101RL(R)が路面のうねりを上る。このとき、後側の減衰係数可変型ショックアブソーバ103RL(R)の減衰係数は、前側の加速度センサ104FL(R)が検出する上下加速度αFL(R)のジャークJR(L)に基づき、すでに補正された減衰係数(ジャーク補正値YJR(L)による)となって保持されているので、後側の減衰係数可変型ショックアブソーバ103RL(R)は伸び易く、迅速にかつ確実に乗員が上方に投げ出されるような感じを受けることを防止することができる。特に車体100の後側に位置する乗員(路面変化が入力されるショックアブソーバの近傍に位置する)に対して大きな効果が得られる。
【0052】
なお、第1実施形態では、下向きのジャーク(車体がうねりを上りきったところでの車体の下方への加速度変化率)に対してのみ補正を行い、乗員が上方に投げ出されるような感じを防止するものを例に挙げたが、上向きのジャーク(車体がうねりを下がりきったところでの車体の上方への加速度変化率)に対して補正を行えるようにしても良く、この場合、乗員がシートに強く押しつけられるような感じを確実に防止することができる。
【0053】
上記第1実施形態の変形例について、図8及び図9に基づき説明する。図8は本変形例の制御ブロックにおける補正ゲイン算出部を示しており、図4のジャーク算出部Aの補正ゲイン算出部47の選択マップのみが異なっている。すなわち、上記第1実施形態の補正ゲイン算出部47の選択マップに加えて、ジャークJR(L)の値がプラス領域(マップの右半分側)においても第1、第2のしきい値を備えている点で異なっている。これにより、加速度センサ104FL(R)が検出する上下加速度αFL(R)のジャークJR(L)がプラス(上向きのジャークが発生)の場合は、プラス領域の第1、第2のしきい値とジャークJR(L)とを比較し、その結果、減衰係数制御部は、上述の下向きのジャークの場合とは逆方向にアクチュエータ34を駆動する(縮みソフト/伸びハードの状態とする)ことで、乗員がシートに強く押しつけられるような感じを確実に防止する。
【0054】
上記変形例の制御内容について述べると、図5のステップ209で制御信号の補正処理(上記ジャーク算出部Aの演算に基づき得られた伸び側減衰係数の補正)を行っており、このステップ209の制御内容を図9に示す。ステップ601では、現在の制御信号が縮み側であるか否かを判定する。ステップ601の判定がNO(制御信号=伸び側)のときは、縮み側は既にソフトの状態にあるため補正の必要がなく、ステップ603へ進み、上述した実施形態の制御を行う。一方、YESと判定された場合(制御信号=縮み側)は、ステップ602へ進み、縮み側ハードにより発生するジャーク(上向き)を抑制させるために、図5のステップ207で得たジャーク補正ゲインKJR(L)を掛けることにより、制御目標信号Cを補正する。
【0055】
このように構成したことにより、上向きのジャーク(車体がうねりを下がりきったところでの車体の上方への加速度変化率)に対しても減衰力の調整の制御量の補正を行うことができるので、この場合、車体がうねりを下がりきったところで乗員がシートに強く押しつけられるような感じを確実に防止することができる。
【0056】
次に、本発明の第2実施形態について図10乃至図12について説明する。なお、前述した第1実施形態と異なる部分についてのみ、また、同一部分については同一の符号を付して説明する。
【0057】
第2実施形態は、車両の後側におけるジャーク(加速度変化率)の発生タイミングを、前側のジャーク発生タイミングと車速及びホイールベースとによって推測し、補正制御を行うようにしている。すなわち、図10に示すメインのフローチャートのステップ708a及びステップ708bで、フロントジャーク情報演算(前側のジャーク発生タイミングの計測)及びリヤ補正タイミング演算(車両の後側におけるジャーク発生タイミングの推定)を行っている。なお、その他のステップ(処理)は、前述の第1実施形態と同一であるため、その説明は省略する。
【0058】
図11に基づいてステップ708aの「フロントジャーク情報演算」の制御内容について詳細に説明する。
【0059】
ステップ801からステップ806では、第1実施形態と同様に後側の減衰係数可変型ショックアブソーバ103RL(R)におけるジャーク補正値YJR(L)を算出している。続いてステップ807でジャーク継続タイマスタートフラグをクリア(ジャーク継続タイマスタートフラグ=0)し、ステップ808で前制御周期のジャーク補正値YJR(L)(ZYJR(L))が1であったか否かを判定し、NOと判定した場合(ZYJR(L)≠1)は、ステップ812へ進む。一方、YESと判定した場合(ZYJR(L)=1)は、ステップ809へ進み、ステップ801からステップ806で得られたジャーク補正値YJR(L)が1以外であるか否かを判定する。ステップ809でNOと判定した場合(YJR(L)=1)は、ステップ814へ進み、ジャーク補正値YJR(L)を前制御周期のジャーク補正値YJR(L)とする(ZYJR(L)=YJR(L))。
【0060】
ステップ809でYESと判定した場合(YJR(L)≠1)は、ステップ810でジャーク継続タイマをクリア(ジャーク継続タイマ=0)し、続いて、ステップ811でジャーク継続タイマスタートフラグがセットされ(ジャーク継続タイマスタートフラグ=1)、ステップ814に進み、ジャーク補正値YJR(L)を前制御周期のジャーク補正値YJR(L)とする(ZYJR(L)=YJR(L))。
【0061】
ステップ812では、ジャーク補正値YJR(L)が1であるか否かを判定し、NOと判定した場合(YJR(L)≠1)は、ステップ813で現在もジャークが発生(継続)しているとしてジャーク継続タイマに1周期分加算(カウント)され、ステップ814へ進み、ジャーク補正値YJR(L)を前制御周期のジャーク補正値YJR(L)とする(ZYJR(L)=YJR(L))。一方、YESと判定した場合(YJR(L)=1)は、ステップ814へ進み、ジャーク補正値YJR(L)を前制御周期のジャーク補正値YJR(L)とする(ZYJR(L)=YJR(L))。
【0062】
このようにして、ステップ708aでは、車両の前側でジャーク発生タイミング(いつジャークが発生したのか)を検出し、そして、ジャーク継続タイマによりジャークがどれだけ継続しているのかを計測する。
【0063】
次に図12に基づいてステップ708bの「リヤ補正タイミング演算」の制御内容について詳細に説明する。
【0064】
ステップ901において、ジャーク継続タイマスタートフラグがセット(ジャーク継続タイマスタートフラグ=1)されているか否かを判定する。そして、ステップ901でNOと判定された場合(ジャーク継続タイマスタートフラグ≠1)は、ステップ904へ進む。ステップ901でYESと判定された場合(ジャーク継続タイマスタートフラグ=1)は、次のステップ902で車両のホイールベース及び車速からジャークタイマの設定を行う(設定値Tの決定)。続いてステップ903では、リヤジャークタイマスタートフラグがセット(リヤジャークタイマスタートフラグ=1)される。
【0065】
ステップ904では、リヤジャークタイマスタートフラグがセット(=1)されているか否か判定し、NOと判定した場合(リヤジャークタイマスタートフラグ≠1)は、ステップ908へ進む。一方、ステップ904でYESと判定した場合(リヤジャークタイマスタートフラグ=1)は、ステップ905でリヤジャークタイマに1周期分加算(カウント)されステップ906へ進み、リヤジャークタイマが設定値.T以上か否かの判定を行う。ステップ906でNOと判定された場合(リヤジャークタイマ<設定値T)は、ステップ908へ進む。一方、YESと判定された場合(リヤジャークタイマ≧設定値T)は、次のステップ907でリヤジャークタイミングフラグがセット(=1)され、また、リヤジャークタイマスタートフラグがクリア(=0)される。
【0066】
ステップ908では、リヤジャークタイミングフラグがセット(=1)されているか否かを判定し、NOと判定された場合(リヤジャークタイミングフラグ≠1)は、ステップ914へ進み、ジャーク補正値YJR(L)=1とする。一方、YESと判定された場合(リヤジャークタイミングフラグ=1)は、ステップ909でリヤジャークタイミングタイマに1周期分加算(カウント)されステップ910へ進む。
【0067】
ステップ910では、リヤジャークタイミングタイマがジャーク継続タイマ以下であるか否かを判定し、NOと判定した場合(リヤジャークタイミングタイマ>ジャーク継続タイマ)は、ステップ912へ進み、リヤジャークタイミングタイマ及びリヤジャークタイミングフラグが共にクリア(=0)され、次のステップ913でジャーク補正値YJR(L)=1とされる。一方、YESと判定した場合(リヤジャークタイミングタイマ≦ジャーク継続タイマ)は、ジャーク補正値YJR(L)をKJR(L)のうち図11で求めた小さい方の値をとる。
【0068】
以上述べたように第2実施形態では、ステップ708a及びステップ708bにおいて、現在の車速と車両のホイールベースからリヤにおいてジャークが発生するタイミングをジャークタイミングタイマにより推定し(ステップ708b)、ステップ708aの「フロントジャーク情報演算」によって求められたジャーク継続時間から、車両の後側がジャーク発生タイミングにある場合に補正係数(ジャーク補正値YJR(L)をステップ708aで求めた値として、車両の後側ジャークの発生を防止するようにしている。よって、車両の後側におけるジャークの発生タイミング及びジャーク継続時間を演算するので、タイミングを外すことなく後側の減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数の制御量を補正してアクチュエータを駆動し、しかも、ジャーク継続中にはその状態(ジャークを防止し得る減衰係数)を保持するので、乗員が上方に投げ出されるような感じや、シートに強く押しつけられるような感じをより確実に防止することができる。
【0069】
次に第3実施形態について、図13乃至図16に基づき説明する。この第3実施形態は、ばね上加速度(信号)に基づき後側減衰力可変型ショックアブソーバの制御量を補正するようにしたものである。なお、第1実施形態では、ばね上加速度(信号)によりジャーク(加速度変化率)を求めて、このジャークにより後側減衰力可変型ショックアブソーバの制御量を補正するようにしている。この点で第1実施形態とは異なり、この異なる部分についてのみ説明する。なお、第1実施形態と同一部分については同一の符号を付して説明する。
【0070】
まず、第1実施形態と異なる図13のステップ1007の「加速度及び補正係数の算出」の制御内容について、図14に基づき詳細に説明する。
【0071】
まず、前側の加速度センサ104FL(R)が出力するばね上加速度(信号)αFL(R)(前側)に基づき、該信号の高周波ノイズ成分をカットするためにローパスフィルタ処理を行う(ステップ1101)。そして、この第3実施形態では下向きの加速度αFL(R)(車体がうねりを上りきったところでの車体の下方への加速度)に対して補正を行い、乗員が上方に投げ出されるような感じを防止するものを例に挙げているため、ステップ1101でローパスフィルタ処理が施されたばね上加速度GR(L)が0より小さいか否かを判定し(ステップ1102)、その結果がNOの時はばね上加速度補正ゲインKGR(L)=1として、通常走行時(絶対速度算出部Bで得られた補正前制御目標信号C’の補正を行わない)の制御量(補正後制御目標信号C=補正前制御目標信号C’)となるように制御ゲイン決定部40aに出力する(ステップ1107)。
【0072】
一方、ステップ1102での判定結果がYES、すなわちばね上加速度GR(L)が0より小さい場合は、ステップ1103に進んでばね上加速度GR(L)の絶対値がばね上加速度の第1しきい値GTH1より大きいか否かを判定する。ここでばね上加速度GR(L)の絶対値がばね上加速度の第1しきい値GTH1より小さい場合(NOと判定)は、ステップ1107に進みばね上加速度補正ゲインKGR(L)=1として、通常走行時の制御量(補正後制御目標信号C=補正前制御目標信号C’)となるように制御ゲイン決定部40aに出力する。
【0073】
ステップ1103でばね上加速度GR(L)の絶対値がばね上加速度の第1しきい値GTH1より大きい場合(YESと判定)は、ステップ1104に進んでばね上加速度GR(L)の絶対値がばね上加速度の第1しきい値GTH1より大きい第2しきい値GTH2(GTH1<GTH2)より大きいか否かを判定する。ここで、ばね上加速度GR(L)の絶対値が第2しきい値GTH2より小さい場合(NOと判定)は、ステップ1106に進んでばね上加速度補正ゲインKGR(L)=1/2として、通常走行時の制御量の1/2の制御量(すなわち、C=1/2・C’)となるように制御ゲイン決定部40aに出力する。一方、ステップ1104でばね上加速度GR(L)の絶対値が第2しきい値GTH2より大きい場合(YESと判定)は、ステップ1105に進んでばね上加速度補正ゲインKGR(L)=1/4として、通常走行時の制御量の1/4の制御量(すなわち、C=1/4・C’)となるように制御ゲイン決定部40aに出力する。ここで、ばね上加速度の第1しきい値GTH1及び第2しきい値GTH2は、補正ゲイン選択部47aにあらかじめ格納されているものであり、これを図16の補正ゲイン選択部47aのマップ(選択マップ)に模式的に示している。
【0074】
次に、図13のステップ1008の「リヤ加速度補正係数算出」の制御内容について、図15に基づき詳細に説明する。
【0075】
まず、ステップ1201及びステップ1202では、上記判定によって、ばね上加速度αFR(L)(前側)に基づき得られたばね上加速度補正ゲインKGR(L)(1、1/2、1/4のいずれかになっている)が1以外(KGR(L)≠1または、KGR≠1でKGL=1または、KGR=1でKGL≠1)であるか否かを判定し、YESと判定された場合(KGR(L)=1/2、またはKGR(L)=1/4のいずれかの場合)、加速度タイマスタートフラグがセット(加速度タイマスタートフラグ=1)され(ステップ1203)、その後ステップ1204へ進む。一方、ステップ1201及びステップ1202においていずれもNOと判定された場合(KGR(L)=1)は、加速度タイマスタートフラグはセットされずに(加速度タイマスタートフラグ=0)ステップ1204へ進む。
【0076】
ステップ1204では、加速度タイマスタートフラグ=1であるか否かを判定し、1であると判定した場合(YESと判定)は、ステップ1205を実行し、タイマをスタートする準備を行う。ステップ1204で加速度タイマスタートフラグ=0であると判定した場合(NOと判定)は、ステップ1206へ進む。そして、ステップ1206で加速度タイマセットフラグ=1のときは、加速度タイマをインクリメントする(ステップ1207)。ステップ1206で加速度タイマセットフラグ=0のときは、加速度補正値YGR(L)(補正前制御目標C’を調整するための所定値)=1として制御量の補正(調整)は行わない(ステップ1208)。すなわち、通常走行時の制御量で、補正前制御目標信号C’=補正後制御目標信号Cとなる。
【0077】
ステップ1209では、加速度タイマが設定値以下か否かを判定し、設定値以上の場合(NOと判定)は、ステップ1210に進み、加速度タイマセットフラグ及び加速度タイマを共にクリア(=0)してステップ1211で加速度補正値YGR(L)=1とする。一方、ステップ1209で加速度タイマが設定値以下の場合(YESと判定)は、ステップ1212で前輪左右側それぞれの加速度補正ゲインKGR(L)の大きさを比較して、KGRがKGLより大きいか否かを判定する。ステップ1212でNOと判定した場合(KGR<KGLと判定)は、小さい方の加速度補正ゲインKGRを加速度補正値とする(YGR(L)=KGR)。一方、ステップ1212でYESと判定した場合(KGR≧KGLと判定)は、小さい方の加速度補正ゲインKGLを加速度補正値とする(YGR(L)=KGL)。
【0078】
このようにしてリヤ制御信号調整部42aが、ばね上加速度αFR(L)(前側)に基づき得られた加速度補正ゲインKGR(L)から、加速度補正値YGR(L)(後側)を求めて、この加速度補正値YGR(L)を制御ゲイン決定部40a(後側)に出力する。そして、制御ゲイン決定部40aは、補正前制御目標信号C’に加速度補正値YGR(L)(1、1/2、1/4のいずれか)を掛けることにより補正後制御目標信号C(係数KGRR(L))を求めて、減衰係数−電流変換部41a(後側)に出力し、減衰係数−電流変換部41aは制御信号Iを決定する。
【0079】
以上のように構成されたサスペンション制御装置の作用は、第1実施形態では加速度変化率で減衰係数を調整するアクチュエータ34への目標信号を補正するのに対し、第3実施形態では、加速度で減衰係数を調整するアクチュエータ34への目標信号を補正するようにしており、その制御内容は第1実施形態とほぼ同様であるため省略する。効果についても第1実施形態と同様に、迅速にかつ確実に乗員が上方に投げ出されるような感じを受けることを防止することができ、特に車体100の後側に位置する乗員に対して大きな効果が得られる。また、第1実施形態に比してジャーク(加速度の変化率)の算出を行わなくて済む分、コントローラ(回路)の軽量化が図れる。
【0080】
なお、第3実施形態では、下向きの加速度(車体がうねりを上りきったところでの車体の下方への加速度)に対して補正を行い、乗員が上方に投げ出されるような感じを防止するものを例に挙げたが、第1実施形態の変形例のように、上向きの加速度(車体がうねりを下がりきったところでの車体の上方への加速度)に対して補正を行うようにしても良く、この場合、乗員がシートに強く押しつけられるような感じを確実に防止することができる。
【0081】
上記第3実施形態の変形例について、図17及び図18に基づき説明する。図17は本変形例の制御ブロックにおける補正ゲイン算出部を示しており、図16の加速度算出部Aの補正ゲイン算出部47aの選択マップのみが異なっている。すなわち、上記第3実施形態の補正ゲイン算出部47aの選択マップに加えて、加速度GR(L)の値がプラス領域(マップの右半分側)においても第1、第2のしきい値を備えている点で異なっている。これにより、加速度センサ104FL(R)が検出する上下加速度αFL(R)のローパスフィルタ処理後の加速度GR(L)がプラス(上向きの加速度が発生)の場合は、プラス領域の第1、第2のしきい値と加速度GR(L)とを比較し、その結果、減衰係数制御部は、上述の下向きの加速度の場合とは逆方向にアクチュエータ34を駆動することで、乗員がシートに強く押しつけられるような感じを確実に防止する。
【0082】
上記変形例の制御内容について述べると、図13のステップ1009で制御信号の補正処理(上記加速度算出部Aの演算に基づき得られた伸び側減衰係数の補正)を行っており、このステップ1009の制御内容を図18に示す。ステップ1401では、現在の制御信号が縮み側であるか否かを判定する。ステップ1401の判定がNO(制御信号=伸び側)のときは、縮み側は既にソフトの状態にあるため補正の必要がなく、ステップ1403へ進み、上述した実施形態の制御を行う。一方、YESと判定された場合(制御信号=縮み側)は、ステップ1402へ進み、縮み側ハードにより発生する加速度(上向き)を抑制させるために、図13のステップ1007で得た加速度補正ゲインKGR(L)を掛けることにより、制御目標信号Cを補正する。
【0083】
このように構成したことにより、上向きの加速度(車体がうねりを下がりきったところでの車体の上方への加速度)に対しても減衰力の調整の制御量の補正を行うことができるので、この場合、車体がうねりを下がりきったところで乗員がシートに強く押しつけられるような感じを確実に防止することができる。
【0084】
次に、本発明の第4実施形態について図19乃至図21について説明する。なお、前述した第3実施形態と異なる部分についてのみ、また、同一部分については同一の符号を付して説明する。
【0085】
第4実施形態は、車両の後側における加速度の発生タイミングを、前側の加速度発生タイミングと車速及びホイールベースとによって推測し、補正制御を行うようにしている。すなわち、図19に示すメインのフローチャートのステップ1508a及びステップ1508bで、フロント加速度情報演算(前側の加速度発生タイミングの計測)及びリヤ補正タイミング演算(車両の後側における加速度発生タイミングの計測)を行っている。なお、その他のステップ(処理)は、前述の第3実施形態と同一であるため、その説明は省略する。
【0086】
図20に基づいてステップ1508aの「フロント加速度情報演算」の制御内容について詳細に説明する。
【0087】
ステップ1601からステップ1606では、第3実施形態と同様に後側の減衰係数可変型ショックアブソーバ103RL(R)における加速度補正値YGR(L)を算出している。続いてステップ1607で加速度継続タイマスタートフラグをクリア(加速度継続タイマスタートフラグ=0)し、ステップ1608で前制御周期の加速度補正値YGR(L)(ZYGR(L))が1であったか否かを判定し、NOと判定した場合(ZYGR(L)≠1)は、ステップ1612へ進む。一方、YESと判定した場合(ZYGR(L)=1)は、ステップ1609へ進み、ステップ1601からステップ1606で得られた加速度補正値YGR(L)が1以外であるか否かを判定する。ステップ1609でNOと判定した場合(YGR(L)=1)は、ステップ1614へ進み、加速度補正値YGR(L)を前制御周期の加速度補正値YGR(L)とする(ZYGR(L)=YGR(L))。
【0088】
ステップ1609でYESと判定した場合(YGR(L)≠1)は、ステップ1610で加速度継続タイマをクリア(加速度継続タイマ=0)し、続いて、ステップ1611で加速度継続タイマスタートフラグがセットされ(加速度継続タイマスタートフラグ=1)、ステップ1614に進み、加速度補正値YGR(L)を前制御周期の加速度補正値YGR(L)とする(ZYGR(L)=YGR(L))。
【0089】
ステップ1612では、加速度補正値YGR(L)が1であるか否かを判定し、NOと判定した場合(YGR(L)≠1)は、ステップ1613で現在も加速度が発生(継続)しているとして加速度継続タイマに1周期分加算(カウント)され、ステップ1614へ進み、加速度補正値YGR(L)を前制御周期の加速度補正値YGR(L)とする(ZYGR(L)=YGR(L))。一方、YESと判定した場合(YGR(L)=1)は、ステップ1614へ進み、加速度補正値YGR(L)を前制御周期の加速度補正値YGR(L)とする(ZYGR(L)=YGR(L))。
【0090】
このようにして、ステップ1508aでは、車両の前側で加速度発生タイミング(いつ加速度が発生したのか)を検出し、そして、加速度継続タイマにより加速度がどれだけ継続しているのかを計測する。
【0091】
次に図21に基づいてステップ1508bの「リヤ補正タイミング演算」の制御内容について詳細に説明する。
【0092】
ステップ1701において、加速度継続タイマスタートフラグがセット(加速度継続タイマスタートフラグ=1)されているか否かを判定する。そして、ステップ1701でNOと判定された場合(加速度継続タイマスタートフラグ≠1)は、ステップ1704へ進む。ステップ1701でYESと判定された場合(加速度継続タイマスタートフラグ=1)は、次のステップ1702で車両のホイールベース及び車速から加速度タイマの設定を行う(設定値Tの決定)。続いてステップ1703では、リヤ加速度タイマスタートフラグがセット(リヤ加速度タイマスタートフラグ=1)される。
【0093】
ステップ1704では、リヤ加速度タイマスタートフラグがセット(=1)されているか否か判定し、NOと判定した場合(リヤ加速度タイマスタートフラグ≠1)は、ステップ1708へ進む。一方、ステップ1704でYESと判定した場合(リヤ加速度タイマスタートフラグ=1)は、ステップ1705でリヤ加速度タイマに1周期分加算(カウント)されステップ1706へ進み、リヤ加速度タイマが設定値T以上か否かの判定を行う。ステップ1706でNOと判定された場合(リヤ加速度タイマ<設定値T)は、ステップ1708へ進む。一方、YESと判定された場合(リヤ加速度タイマ≧設定値T)は、次のステップ1707でリヤ加速度タイミングフラグがセット(=1)され、また、リヤ加速度タイマスタートフラグがクリア(=0)される。
【0094】
ステップ1708では、リヤ加速度タイミングフラグがセット(=1)されているか否かを判定し、NOと判定された場合(リヤ加速度タイミングフラグ≠1)は、ステップ1714へ進み、加速度補正値YGR(L)=1とする。一方、YESと判定された場合(リヤ加速度タイミングフラグ=1)は、ステップ1709でリヤ加速度タイミングタイマに1周期分加算(カウント)されステップ1710へ進む。
【0095】
ステップ1710では、リヤ加速度タイミングタイマが加速度継続タイマ以下であるか否かを判定し、NOと判定した場合(リヤ加速度タイミングタイマ>加速度継続タイマ)は、ステップ1712へ進み、リヤ加速度タイミングタイマ及びリヤ加速度タイミングフラグが共にクリア(=0)され、次のステップ1713で加速度補正値YGR(L)=1とされる。一方、YESと判定した場合(リヤ加速度タイミングタイマ≦加速度継続タイマ)は、加速度補正値YGR(L)をKGR(L)のうち図16で求めた小さい方の値をとる。
【0096】
以上述べたように第4実施形態では、ステップ1508a及びステップ1508bにおいて、現在の車速と車両のホイールベースからリヤにおける加速度が発生するタイミングを加速度タイミングタイマにより予測し(ステップ1508b)、ステップ1508aの「フロント加速度情報演算」によって求められた加速度継続時間から、車両の後側が加速度発生タイミングにある場合に補正係数(加速度補正値YGR(L)をステップ1508aで求めた値として、車両の後側加速度の発生を防止するようにしている。よって、車両の後側における加速度の発生タイミング及び加速度継続時間を演算するので、タイミングを外すことなく後側の減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数の制御量を補正してアクチュエータを駆動し、しかも、加速度発生中にはその状態(加速度の発生を防止し得る減衰係数)を保持するので、乗員が上方に投げ出されるような感じや、シートに強く押しつけられるような感じをより確実に防止することができる。
【0097】
なお、上述の各実施形態では、ジャーク及び加速度のしきい値をそれぞれ2個(JTH1及びJTH2)のみ用いたものを示したがこれに限らず、複数(n個)のしきい値を設定するようにしても良く、この場合より極め細かな補正制御を行うことができる。
【0098】
さらに、後側の加速度センサは1個のみ搭載されたものを示したが、別段これに限ることはなく、各車輪に対応させて複数個(通常の自動車では4輪に各1個、計4個)設けてもよく、この場合、あらゆる路面状況において、さらに極め細かな補正制御を行うことができる。
【0099】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、前側の上下加速度または上下加速速度変化率があらかじめ設定した基準値を越えた場合、前記後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整することにより、後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力の制御量を小さくすることができるので、特にショックアブソーバが乗員の近くに配置されることの多いリヤ側において、うねりを上りきったところあるいは下りきったところで、上方に投げ出されるような感じまたはシートに強く押しつけられるような感じを確実に防止することができる。
【0100】
また、前側の上下加速度または上下加速度変化率があらかじめ設定した基準値を越えた場合の前記後側の制御信号に乗じるゲインを前側の上下加速度または上下加速度変化率に応じて前記ゲインを設定するので、後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力の制御量をより細かく補正してアクチュエータを駆動し、その状態を保持することができるので、乗員が上方に投げ出されるような感じや、シートに強く押しつけられるような感じをより確実に防止することができる。
【0101】
さらに、前側の上下加速度または上下加速度変化率があらかじめ設定した基準値を越えた場合、車両速度に基づいて後側のばね上の上下加速度または上下加速度変化率が大きくなるタイミングを演算し、このタイミングにおいて後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整して、減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を小さくすることができるので、タイミングを外すことなく後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力の制御量を補正してアクチュエータを駆動することができ、乗員が上方に投げ出されるような感じや、シートに強く押しつけられるような感じをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態の自動車の形態を示す模式図である。
【図2】図1の減衰係数可変型ショックアブソーバの構造を示した縦断面図である。
【図3】図2の減衰係数可変型ショックアブソーバのパイロット弁移動量sと減衰係数(減衰力)との関係を示す特性図である。
【図4】本発明の第1実施形態の制御ブロック図を示した図である。
【図5】図4の制御内容を示すメインフローチャートである。
【図6】図4のジャーク補正係数算出の演算内容を示すフローチャートである。
【図7】図4のリヤジャーク補正係数算出の演算内容を示すフローチャートである。
【図8】図4のジャーク算出部Aにおける補正ゲイン算出部の変形例を示すマップである。
【図9】図8の変形例の演算内容を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態の制御内容を示すメインフローチャートである。
【図11】図10のフロントジャーク情報演算の演算内容を示すフローチャートである。
【図12】図10のリヤ補正タイミング演算の演算内容を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3実施形態の制御内容を示すメインフローチャートである。
【図14】図13の加速度補正係数算出の演算内容を示すフローチャートである。
【図15】図13のリヤ加速度補正係数算出の演算内容を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第3実施形態の制御ブロック図を示した図である。
【図17】図16のジャーク算出部Aにおける補正ゲイン算出部の変形例を示すマップである。
【図18】図17の変形例の演算内容を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第4実施形態の制御内容を示すメインフローチャートである。
【図20】図19のフロント加速度情報演算の演算内容を示すフローチャートである。
【図21】図19のリヤ補正タイミング演算の演算内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
34 比例ソレノイド型アクチュエータ(アクチュエータ)
40、40a 制御ゲイン決定部(減衰係数制御手段、制御信号調整手段)
41、41a 減衰係数−電流変換部(減衰係数制御手段)
42 リヤ制御信号調整部(減衰係数制御手段、制御信号調整手段)
100 車体(ばね上)
101 車輪(ばね下)
103 減衰係数可変型ショックアブソーバ
104 加速度センサ(前後側上下加速度検出手段)
A ばね上加速度変化率算出部(減衰係数制御手段)
B 絶対速度算出部(減衰係数制御手段)

Claims (6)

  1. 車両の前側及び後側に対応してばね上とばね下との間に介装され、伸び側の減衰力が小さく縮み側の減衰力が大きい設定と、伸び側の減衰力が大きく縮み側の減衰力が小さい設定との間で減衰力が設定可能な前後各側の減衰力可変型ショックアブソーバと、該前後各側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力をそれぞれ調整する前後各側のアクチュエータと、前記ばね上の前側及び後側の上下加速度を検出する前後各側上下加速度検出手段と、該前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて前記前側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を調整すべく前記前側のアクチュエータに前側の制御信号を発信すると共に、前記後側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて前記後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を調整すべく前記後側のアクチュエータに後側の制御信号を発信する減衰力制御手段と、からなるサスペンション制御装置において、前記減衰力制御手段は、前記前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基準値を越えた場合、前記後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整する制御信号調整手段を備えたことを特徴とするサスペンション制御装置。
  2. 前記制御信号調整手段は、前記前側加速度検出手段の大きさに応じて前記ゲインを設定することを特徴とする請求項1記載のサスペンション制御装置。
  3. 車両の速度を検出する車両速度検出手段を設け、前記制御信号調整手段は、前記前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基準値を越えた場合、前記車両速度検出手段が検出した車両速度に基づき、前記後側のばね上の上下加速度が大きくなるタイミングを演算し、該タイミングにおいて前記後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整して制御信号を前記アクチュエータに発信するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション制御装置。
  4. 車両の前側及び後側に対応してばね上とばね下との間に介装され、伸び側の減衰力が小さく縮み側の減衰力が大きい設定と、伸び側の減衰力が大きく縮み側の減衰力が小さい設定との間で減衰力が設定可能な前後各側の減衰力可変型ショックアブソーバと、該前後各側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力をそれぞれ調整する前後各側のアクチュエータと、前記ばね上の前側及び後側の上下加速度を検出する前後各側上下加速度検出手段と、該前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて前記前側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を調整すべく前記前側のアクチュエータに前側の制御信号を発信すると共に、前記後側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて前記後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を調整すべく前記後側のアクチュエータに後側の制御信号を発信する減衰力制御手段と、からなるサスペンション制御装置において、前記減衰力制御手段は、前記前側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に基づいてを求める上下加速度変化率算出部を有し、該上下加速度変化率算出部が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた場合、前記後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整する制御信号調整手段を備えたことを特徴とするサスペンション制御装置。
  5. 前記制御信号調整手段は、前記前側加速度検変化率の大きさに応じて前記ゲインを設定することを特徴とする請求項4記載のサスペンション制御装置。
  6. 車両の速度を検出する車両速度検出手段を設け、前記制御信号調整手段は、前記上下加速度変化率算出部が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた場合、前記車両速度検出手段が検出した車両速度に基づき、前記後側のばね上の上下加速度変化率が大きくなるタイミングを演算し、該タイミングにおいて前記後側の制御信号にゲインを乗じて制御信号が小さくなるように調整して制御信号を前記アクチュエータに発信するようにしたことを特徴とする請求項4または5に記載のサスペンション制御装置。
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