JP3688597B2 - ラチェット式レバー機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シートリフターの駆動機構として設けられ、ブレーキユニットの制動軸線回りに配されたラチェットギヤを、駆動レバーの回動操作によってその対応方向に回転させる構造のラチェット式レバー機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
シートを昇降可能に支持するシートリフターとして、たとえば、特開2000−255295号公報に開示のような、回動可能なリフターリンクをシートの前後に配したものが広く知られている。
【0003】
この種のシートリフターにおいては、通常、一回転方向への制動力を制動軸に付与したブレーキユニットによるリフターリンクの回動規制のもとで、シートの下降が規制され、また、駆動軸を兼ねるこの制動軸の駆動操作により、任意の方向へのリフターリンクの回動、つまりはシートの昇降が確保可能となっている。
【0004】
このブレーキユニットの制動軸を回転駆動させる駆動手段としては、たとえば、図5(A)に示すようなダイヤル状の駆動ハンドル(駆動ダイヤル)210が基本的に知られている。しかし、シートリフターに掛かる荷重は重く、操作者(着座者)に多大な重量負担を強いる虞れのあることから、前出の特開2000−255295号公報に開示のような、ブレーキユニットの制動軸線回りに配されたラチェットギヤを、駆動レバーの回動操作によってその対応方向に回転させるラチェット式レバー機構が、駆動ダイヤルに代わる駆動機構として提供されている。
【0005】
図5(B)を参照にして、このラチェット式レバー機構211の概略を説明する。このラチェット式レバー機構210においては、ワンウェイクラッチ付きギヤとしてなるアップ用、ダウン用のラチェットギヤ212u,212dが、ブレーキユニット216の制動軸218の軸線回りに、そのロック回転方向を異にして配設されている。そして、このアップ用、ダウン用のラチェットギヤ212u,212dに個別に噛合されるラチェット爪226u,226dを、駆動レバー214との一体回動を可能に、レバー支軸228に設けることにより、駆動レバーの回動操作によるラチェットギヤの選択的な回動操作が可能となっている。
【0006】
このような構成によれば、駆動レバー214の回動方向に対応した側のラチェット爪226u,226dが、その対応するラチェットギヤ212u,212dに噛合し、ラチェットギヤを伴った回動によって、その回動方向の回転が、ブレーキユニットの制動軸218に伝達される。そして、この制動軸の回転を駆動力としてリフターリンクに伝達することによって、シートリフターによるシートの昇降が確保可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、公知のシートリフターにおいては、前出の特開2000−255295号公報に開示のようなリンク構造が一般的であったことから、通常は、図5(A)に示すように、駆動ダイヤル210の上面側、つまり制動軸218の上面側をシート前方に向けて回動させる回転方向、つまり図中時計方向が、シートを上昇させるための操作方向として慣用的に規定されている。そして、駆動レバーの操作方向がシートの昇降方向に一致しないとその操作が紛らわしくなるという操作上の観点から、図5(B)に示すように、図中反時計方向への駆動レバー214の引き上げによって制動軸218を図中時計方向に回転させるように、公知のラチェット式レバー機構は構成されている。
【0008】
つまり、公知の構成においては、駆動レバー214の操作方向に対する逆方向が、駆動レバーによるラチェットギヤ212u,212d、および制動軸218の回転方向、つまりは回転出力方向として規定されている。
【0009】
ここで、コンパクト化やコストの低減等を目的としたシートリフターの改良等により生じるリフターリンク、あるいはブレーキユニット等のレイアウトの制約から、制動軸上面側をシート後方に向けて回動させる回転方向、つまり制動軸上面側をシート前方に向けて回動させる従来の回転方向を順回転とした場合の逆回転をシートの上昇方向として規定した、いわゆる逆回転駆動型のものが、各種提供されつつある。
【0010】
しかし、公知のラチェット式レバー機構は、順回転方向をその引き上げ操作による回転出力方向としたものであるため、この公知のラチェット式レバー機構を逆回転駆動型のシートリフターに単純に利用しようとすると、駆動レバーの押し下げ方向がシートの上昇方向となることから、駆動レバーの操作方向と回転出力方向との不一致による操作上の混乱、および違和感等を招きかねない。
【0011】
なお、別付けの変換機構等でその回転出力方向を変換することによって、公知のラチェット式レバー機構を逆回転駆動型のシートリフターに適用可能とすることも考えられる。しかし、このような構成においては、構成の複雑化、および部品点数の増加に伴うコストの上昇等を伴うため、レイアウト変更の目的であるコンパクト化やコストの低減等に反することが避けられない。
【0012】
この発明は、逆回転駆動型のシートリフターに、操作上での混乱、違和感等を伴うことなく適用可能としたラチェット式レバー機構の提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、この発明の実施の一形態によれば、駆動レバーの回動中心となるレバー支軸を、ブレーキユニット制動軸線からの離間位置に配置している。そして、アップ用、ダウン用のラチェット爪を、アップ用、ダウン用それぞれのラチェットギヤに噛合可能な段差位置にある外歯車状のセクタギヤとして単体のギヤベースに形成し、このギヤベースを、ブレーキユニット制動軸線とレバー支軸との間に配置されたギヤ支軸によって回動自在に支持するとともに、駆動レバーと一体回動される第1セクタギヤを、ギヤベースに形成された第2セクタギヤに噛合させることによって、レバー支軸を中心とした駆動レバーの回動方向に、制動軸への回転出力方向を一致させている。
【0014】
また、この発明の実施の別形態においては、アップ用、ダウン用のラチェット爪が、アップ用、ダウン用それぞれのラチェットギヤに噛合可能な段差位置にある内歯車状のセクタギヤとして単体のギヤベースに形成されている。そして、このギヤベースを、駆動レバーとの一体的な連結のもとで一体回動させることにより、レバー支軸を中心とした駆動レバーの回動方向に、制動軸への回転出力方向を一致させている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1、図2に示すように、この発明に係るラチェット式レバー機構10においては、ワンウェイクラッチ付きギヤからなるアップ用、ダウン用のラチェットギヤ12u,12dが、駆動軸を兼ねたブレーキユニット16の制動軸18の軸線回りに配設されている。そして、駆動レバー14の回動操作力を、対応する方向の回転出力としてこのラチェットギヤ12u,12dから制動軸18に伝達、出力可能に、このラチェット式レバー機構10は構成されている。
【0017】
この発明の実施の形態においては、たとえば、制動軸18の軸線上でこの制動軸に一体的に係着される出力軸20の回りに、アップ用、ダウン用のラチェットギヤ12u,12dがそれぞれ配設されている。そして、この発明の実施の形態においては、この出力軸20をプレート状のユニットベース22に回転自在に軸支させることによって、ラチェット式レバー機構10が、このユニットベースを基体としたユニットとして形成されている。
【0018】
図2を見るとよくわかるように、この出力軸20は、たとえば、その所定の中間位置にフランジ20aを一体に有しており、このフランジを境にした軸受端側を、ユニットベース22の挿通孔24に挿入することによって、ユニットベースに軸支される。そして、たとえば、軸受端に形成された凹状の軸受20bに、制動軸18を挿入、係着させることによって、制動軸の軸線上への出力軸20の一体的な配置が可能となっている。
【0019】
なお、制動軸18、出力軸20間の一体的な係着は、通常、セレーション等の継手によって確保されている。
【0020】
アップ用、ダウン用のラチェットギヤ12u,12dとして用いられるワンウェイクラッチ付きギヤは、いずれも、内軸12aに対する外輪12bの回転を一方向でのみ保障可能とするものであり、このアップ用、ダウン用のラチェットギヤは、内輪を伴う外輪の回転方向、つまりはロック回転方向を相反する方向として出力軸20の軸回りに配設されている。
【0021】
この実施の形態においては、図1に示す反時計方向、つまり時計方向となる順回転方向に対する逆回転方向が、シートの上昇方向に一致する制動軸18の回転方向として規定されていることから、この反時計方向(逆回転方向)にそのロック回転方向を一致させるように、アップ用ラチェットギヤ12uは配設されている。また、これに反して、その時計方向(順回転方向)にロック回転方向を一致させるように、ダウン用ラチェットギヤ12dは配設される。
【0022】
なお、図2に示すように、内軸12aはその中心に軸受12cを有して形成されており、この軸受に出力軸20を、セレーション等の継手を介して挿通、係着させることで、出力軸に対する内軸の一体的な係着、つまりは内軸、出力軸の一体の回転が確保されている。
【0023】
通常、このようなアップ用、ダウン用のラチェットギヤ12u,12dを有する構成においては、外歯車としてなる外輪12bに噛合可能なアップ用、ダウン用のラチェット爪26u,26dが、駆動レバー14に連動可能に設けられ、このラチェット爪を駆動レバーで回動させることによって、駆動レバーの回動操作力をラチェットギヤに伝達可能としている。
【0024】
図1、図2に示すように、駆動レバー14は、出力軸20からの離間位置に配設されたレバー支軸28を介して、ユニットベース22に回動自在に支持されている。そして、この発明においては、アップ用、ダウン用のラチェット爪26u,26dを、アップ用、ダウン用それぞれのラチェットギヤ12u,12dに噛合可能な段差位置にある外歯車状のセクタギヤとして単体のギヤベース30に形成し、駆動レバーと一体回動される第1セクタギヤ32を、ギヤベースに形成された第2セクタギヤ34に噛合させることによって、駆動レバー、ラチェット爪間を連動可能に連結している。
【0025】
レバー支軸28は、挿通孔36への小径軸28aの挿入のもとで、たとえば、ユニットベース22に回動自在に軸支、突設され、その一部に形成された回り止め部28b周りに第1セクタギヤ32を配置、係着させることによって、この第1セクタギヤとレバー支軸との一体化がはかられている。そして、レバー支軸28の中心部と、この中心部からの離間位置にある第1セクタギヤ32の係止端32aとに、たとえば止めねじ38で駆動レバー14を固着することによって、駆動レバーと第1セクタギヤとの一体化が得られている。
【0026】
また、たとえば、出力軸20とレバー支軸28との間に、ギヤ支軸40が、ユニットベース22に対して固定的に突設され、このギヤ支軸の小径端40a回りへの配置のもとで、ギヤベース30はギヤ支軸によって回転自在に支持される。
【0027】
なお、ユニットベース22上に配置された各構成部材は、ユニットベースに対応する外形形状を持つカバー42によって被装され、駆動レバー14は、このカバーの外部に配設される。
【0028】
ここで、駆動レバー14は、所定の回動範囲の中間位置を、通常時に保持されるニュートラル位置として規定し、このニュートラル位置から上方、および下方に回動可能に構成されている。このニュートラル位置への駆動レバー14の保持は、通常、リターンばね44の偏倚力のもとで行われる。
【0029】
リターンばね44として、たとえば、レバー支軸28の回りに巻装されたねじりばねが例示でき、このリターンばねの端末44a,44bを、たとえば回り止め部28b周りへの配置のもとでレバー支軸に一体的に設けられたレバープレート46の係止片46aとカバー42の係止端42aとに連続して係止させることにより、図1に示すこの係止端への係止片の整列位置が、ユニットベース22に対する駆動レバー14のニュートラル位置として規定されている。
【0030】
このようにしてなるラチェット式レバー機構10は、出力軸の軸受20bに対する制動軸18の挿入、係着を伴った、シートリフター側面へのユニットベース22の固定のもとで、通常、シートリフターに対して配設される。
【0031】
図1を見るとわかるように、リターンばね44の偏倚力のもとで規定された駆動レバー14のニュートラル位置においては、ラチェット爪26u,26dが、いずれもラチェットギヤ12u,12dに噛合しない非噛合位置に待機している。そして、このニュートラル位置から、駆動レバー14を、実線矢印で示す上方、つまり反時計方向に、リターンばね42の偏倚力に抗して回動させると、第1セクタギヤ32が、この駆動レバーと一体に、レバー支軸28を中心として反時計方向に回動し、これに伴う、時計方向への第2セクタギヤ34の回動のもとで、ラチェット爪26u,26dは、ギヤ支軸40の回りを同一方向、つまりは時計方向に回動される。
【0032】
すると、このラチェット爪26u,26dのうちのアップ用ラチェット爪26uが、対応するアップ用ラチェットギヤ12uに噛合されるため、このアップ用ラチェットギヤは、出力軸20、ひいては制動軸18を伴って、反時計方向に対応量だけ回転される。
【0033】
また、シートを下降させる場合においては、上記操作と逆の操作、つまり、駆動レバー14をニュートラル位置から下方(図1中の時計方向)に回動させる操作を行う。すると、駆動レバー14との一体回動によって第1セクタギヤ32が時計方向に回動し、それによって第2セクタギヤ34、およびラチェット爪26u,26d、つまりはギヤベース30が反時計方向に回動するとともに、このギヤベースの回動に伴うダウン用ラチェットギヤ12dへのラチェット爪26dの噛合、およびこれに伴った時計方向へのダウン用ラチェットギヤの回転のもとで、出力軸20、つまりはブレーキユニットの制動軸18は、駆動レバー14の回動操作方向と同一の時計方向に回転される。
【0034】
このように、この発明においては、ラチェットギヤ12u,12dからの回転出力方向が、駆動レバー14の回動操作方向に一致している。つまり、図1に示す反時計方向、つまり時計方向となる順回転方向に対する逆回転方向をシートの上昇方向として規定した、いわゆる逆回転駆動型のものにこの発明のラチェット式レバー機構10を設ければ、駆動レバー14の回動操作方向に一致した制動軸の回転出力、つまりはシートの昇降が確保できる。
【0035】
従って、駆動レバー14の操作方向が混乱することがなく、またその操作方向に違和感を与えることもないことから、その操作性、および操作の正確性が容易に確保可能となる。
【0036】
また、この発明によれば、第1、第2のセクタギヤ32,34を介して、駆動レバー14の回動をラチェット爪26u,26dに伝達可能とすれば足りるため、その構造の複雑化が確実に防止可能となる。そして、逆回転駆動型のシートリフターに適用可能な構成が、このラチェット式レバー機構10自体において完結できるため、構成の複雑化、およびコストの上昇等も確実に防止可能となる。
【0037】
ここで、この発明の実施の形態においては、ラチェット式レバー機構10を、制動軸18の挿入、係着可能な出力軸20を有したユニットとして具体化しているが、ラチェットギヤ12u,12dを制動軸の軸線回りに配置すれば足りるため、これに限定されず、たとえば、ユニットベース22を省略し、ラチェットギヤを制動軸に直接的に配設するとともに、駆動レバー14、およびギヤベース30をシートリフター側面に直接的に枢着する構成としてもよい。
【0038】
しかしながら、ユニットベース22を基体としたユニットとしてラチェット式レバー機構10を形成すれば、シートへの装着作業が容易に行える。そして、ユニット単位での装着を考慮すれば足り、細部の設計変更、部材変更等も不要となるため、既存のシートリフターへの適用も一層容易となる。
【0039】
ところで、上述したこの発明の実施の形態においては、第1セクタギヤ32、第2セクタギヤ34を介して駆動レバー14の回動操作力をラチェット爪26u,26dに伝達させる構造を具体化しているが、これに限定されず、たとえば、駆動レバーとラチェット爪とを一体的に回動可能に直結する構成としてもよい。
【0040】
図3、図4に示すように、この発明の実施の別形態においては、ラチェットギヤ12u,12dに噛合可能なアップ用、ダウン用のラチェット爪126u,126dが、各ラチェットギヤとの対応段差位置にある内歯車状のセクタギヤとして、単体のギヤベース130に形成されている。そして、このギヤベース130を、たとえば、レバー支軸28の回り止め部28b周りに配置するとともに、駆動レバー14を、レバー支軸の中心部と、この中心部からの離間位置にあるギヤベース130の係止端130aとに、止めねじ38で固着することによって、駆動レバーとギヤベースとの一体回動が確保されている。
【0041】
なお、図1、図2に示す前述の実施の一形態と共通する部材に対しては、この別形態を示す図3、図4においても同一の参照符号を使用することで、ここでの詳細な説明は省略するものとする。また、この実施の別形態においても、凹状の軸受20bの形成された出力軸20の軸受端側をユニットベース22の挿通孔24に挿入することによる出力軸の突設、および挿通孔36に小径軸28aを挿入することによるレバー支軸28の突設により、ユニットベース122、およびカバー142でのこのラチェット式レバー機構110のユニット化ははかられる。
【0042】
更に、リターンばねの端末44a,44bは、たとえば回り止め部28b周りへの配置のもとでレバー支軸28に一体的に設けられたレバープレート46の係止片46aとカバー142の係止端142aとに連続して係止され、図3に示すこの係止端への係止片の整列位置が、ユニットベース122に対する駆動レバー14のニュートラル位置として規定されている。
【0043】
この構成においては、ニュートラル位置から、駆動レバー14を、矢印で示す上方、つまり反時計方向に、リターンばね44の偏倚力に抗して回動させると、これと一体的に、ギヤベース130、つまりはラチェット爪126u,126dが同一方向に回動する。すると、このラチェット爪126u,126dのうちのアップ用ラチェット爪126uが、対応するアップ用ラチェットギヤ112uに噛合され、このアップ用ラチェットギヤは出力軸20、ひいては制動軸18を伴って、反時計方向に対応量だけ回転されるため、この制動軸と駆動レバーとの回動方向の同一化が、この構成においても確保可能となる。
【0044】
従って、駆動レバー14の回動操作方向と制動軸18の出力回転方向との一致による、駆動レバーの回動操作方向に一致したシートの昇降の確保により、混乱、違和感等を招かない駆動レバーの回動操作が、この別形態においても容易に確保可能となる。
【0045】
また、この別形態のラチェット式レバー機構110は、内歯車状のセクタギヤとしてなるラチェット爪126u,126dを、駆動レバー14と一体的に回動可能に設ければ足りるため、その構成が一層簡素化できる。更に、ラチェット爪126u,126dの形成されたギヤベース130を駆動レバー14に一体的に回動可能に連結、支持すれば足りるため、その全体的な形状のコンパクト化、つまりは小型化が十分に可能となる。
【0046】
上述した発明の実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】
上記のように、この発明のラチェット式レバー機構によれば、制動軸を回転させるための回転出力方向が、駆動レバーの回動操作方向に一致しているため、制動軸上面側をシート前方に向けて回動させる回転方向をシートの上昇方向として規定した、いわゆる逆回転駆動型のものに、このラチェット式レバー機構を適用することが容易に可能となる。
【0048】
そして、このように、制動軸の回転出力方向に駆動レバーの回動操作方向を一致させれば、駆動レバーの操作方向が混乱することもなく、またその操作方向に違和感を与えることもないことから、その操作性、および操作の正確性が容易に確保可能となる。
【0049】
更に、この発明によれば、逆回転駆動型のシートリフターに適用可能な構成が、このラチェット式レバー機構自体において完結できるため、構成の複雑化、およびコストの上昇等も確実に防止可能となる。
【0050】
また、ユニットベースを基体としたユニットとしてラチェット式レバー機構を形成すれば、シートへの装着作業が容易に行える。そして、ユニット単位での装着を考慮すれば足り、細部の設計変更、部材変更等も不要となるため、既存のシートリフターへの適用も一層容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ニュートラル位置における、この発明の実施の一形態に係るラチェット式レバー機構の概略正面図である。
【図2】ラチェット式レバー機構の分解斜視図である。
【図3】ニュートラル位置における、この発明の実施の別形態に係るラチェット式レバー機構の概略正面図である。
【図4】図3に示すラチェット式レバー機構の分解斜視図である。
【図5】従来の駆動ダイヤル、およびラチェット式レバー機構の概略を示す、各概略斜視図である。
【符号の説明】
10,110 ラチェット式レバー機構
12u,12d ラチェットギヤ
14 駆動レバー
16 ブレーキユニット
18 ブレーキユニットの制動軸
20 出力軸
22 ユニットベース
26u,26d ラチェット爪(外歯車状のセクタギヤ)
28 レバー支軸
30,130 ギヤベース
32 第1セクタギヤ
34 第2セクタギヤ
126u,126d ラチェット爪(内歯車状のセクタギヤ)

Claims (4)

  1. ワンウェイクラッチ付きギヤからなるアップ用、ダウン用のラチェットギヤを、ブレーキユニットの制動軸線回りに、ロック回転方向を異にして配設し、アップ用、ダウン用のラチェット爪を、駆動レバーの回動操作のもとでラチェットギヤに選択的に噛合させることにより、駆動レバーの回動操作による、ニュートラル位置から対応方向への回転力を、対応するラチェットギヤのロック回転によって制動軸に出力可能としたラチェット式レバー機構であり、
    駆動レバーの回動中心となるレバー支軸を、ブレーキユニット制動軸線からの離間位置に配置するとともに、
    アップ用、ダウン用のラチェット爪を、アップ用、ダウン用それぞれのラチェットギヤに噛合可能な段差位置にある外歯車状のセクタギヤとして単体のギヤベースに形成し、このギヤベースを、ブレーキユニット制動軸線とレバー支軸との間に配置されたギヤ支軸によって回動自在に支持するとともに、駆動レバーと一体回動される第1セクタギヤを、ギヤベースに形成された第2セクタギヤに噛合させることによって、レバー支軸を中心とした駆動レバーの回動方向に、制動軸への回転出力方向を一致させたラチェット式レバー機構。
  2. ブレーキユニットの制動軸に、その軸線上で一体的に係着可能な出力軸を、ユニットベースに回転自在に軸支し、この出力軸回りに、アップ用、ダウン用のラチェットギヤをそれぞれ配設するとともに、駆動レバーの回動中心となるレバー支軸、およびギヤベースの支持されるギヤ支軸を、このユニットベースにそれぞれ突設することによって、ユニットベースを基体としたユニット化を可能とする請求項1記載のラチェット式レバー機構。
  3. ワンウェイクラッチ付きギヤからなるアップ用、ダウン用のラチェットギヤを、ブレーキユニットの制動軸線回りに、ロック回転方向を異にして配設し、アップ用、ダウン用のラチェット爪を、駆動レバーの回動操作のもとでラチェットギヤに選択的に噛合させることにより、駆動レバーの回動操作による、ニュートラル位置から対応方向への回転力を、対応するラチェットギヤのロック回転によって制動軸に出力可能としたラチェット式レバー機構であり、
    駆動レバーの回動中心となるレバー支軸を、ブレーキユニット制動軸線からの離間位置に配置するとともに、
    アップ用、ダウン用のラチェット爪を、アップ用、ダウン用それぞれのラチェットギヤに噛合可能な段差位置にある内歯車状のセクタギヤとして単体のギヤベースに形成し、このギヤベースを、駆動レバーとの一体的な連結のもとで一体回動させることにより、レバー支軸を中心とした駆動レバーの回動方向に、制動軸への回転出力方向を一致させたラチェット式レバー機構。
  4. ブレーキユニットの制動軸に、その軸線上で一体的に係着可能な出力軸を、ユニットベースに回転自在に軸支し、この出力軸回りに、アップ用、ダウン用のラチェットギヤをそのロック回転方向を異にしてそれぞれ配設するとともに、駆動レバーの回動中心となるレバー支軸をこのユニットベースに突設することによって、ユニットベースを基体としたユニット化を可能とする請求項3記載のラチェット式レバー機構。
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