JP3684723B2 - 自動車用乗員保護装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体側部への所定の高荷重作用時にインフレータからガスを噴出させ、当該ガスによってバッグをフロントピラー部からルーフサイドレール部に沿ってカーテン状に膨張させる自動車用乗員保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体側部への所定の高荷重作用時における乗員頭部の保護性能を向上させるべく、フロントピラー部からルーフサイドレール部に跨がって折り畳み状態で格納されたバッグを、ウインドガラスに沿ってカーテン状に膨張させる乗員保護装置が既に提案されている。以下、この種の乗員保護装置を開示したWO 96/26087号公報に示される構成について説明する。
【0003】
図7に示されるように、この乗員保護装置100は、フロントピラー部102からルーフサイドレール部104に跨がって配設された長尺状のダクト106と、このダクト106内に折り畳み状態で格納されると共に前端固定点108及び後端固定点110にて車体側に固定されたバッグ112と、ホース114を介してダクト106の後端部と接続されると共に車体側部への所定の高荷重作用時にガスを噴出するインフレータ116と、一端部が車体側に固定されると共に他端部がバッグ112の後端部に固定された帯状のストラップ118と、を主要構成要素として構成されている。さらに、上述したバッグ112は、各々略円筒状に形成されかつ略車両上下方向を長手方向として配置された複数のセル120を連接させることにより構成されている。
【0004】
上記構成によれば、車体側部への所定の高荷重作用時になると、インフレータ116からガスが噴出される。このため、噴出されたガスは、ホース114及びダクト106を介して折り畳み状態のバッグ112の各セル120内へ流入される。その結果、各セル120が略車両上下方向を長手方向として略円筒状に膨張し、これによりバッグ112がウインドガラス122に沿ってカーテン状に膨張される。さらに、バッグ112の後端部はストラップ118を介して車体側に連結されているため、バッグ112の後端側は確実にセンタピラー部124の上部内側に配置されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した乗員保護装置100による場合、膨張時における各セル120の水平断面形状の大きさがすべて同一とされていることに起因して、乗員頭部がバッグ112に当接した際における乗員頭部の拘束性が低下することも考えられる。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、車体側部への所定の高荷重作用時における乗員頭部の拘束性を向上させることができる自動車用乗員保護装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、車体の所定部位に配置され、車体側部への所定の高荷重作用時にガスを噴出するインフレータと、フロントピラー部からルーフサイドレール部に沿って折り畳み状態で格納され、ガスの流入により互いに略平行にかつ略車両上下方向を長手方向とする筒体状に膨張される複数の膨張部を備えることで全体としてはカーテン状の膨張体を成すバッグと、を含んで構成される自動車用乗員保護装置であって、センタピラー部の後部側となる所定位置にて膨張される特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、バッグへの乗員頭部による車室外側への荷重作用時に当該特定の膨張部をセンタピラー部に係合させた、ことを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の本発明は、車体の所定部位に配置され、車体側部への所定の高荷重作用時にガスを噴出するインフレータと、前端固定点をフロントピラー部の中間部付近に後端固定点をセンタピラー部の後方にそれぞれ有すると共にフロントピラー部からルーフサイドレール部に沿って折り畳み状態で格納され、ガスの流入により互いに略平行にかつ双方の固定点を結ぶテンションラインを横切る方向を長手方向とする筒体状に膨張される複数の膨張部を備えることで全体としてはカーテン状の膨張体を成すバッグと、を含んで構成される自動車用乗員保護装置であって、側面視でセンタピラー部とラップする位置にて膨張される特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、平面視でのテンションラインをセンタピラー部にて車室内側へ屈曲させた、ことを特徴としている。
【0009】
請求項1記載の本発明によれば、車体側部へ所定の高荷重が作用すると、車体の所定部位に配置されたインフレータからガスが噴出される。このため、フロントピラー部からルーフサイドレール部に沿って折り畳み状態で格納されたバッグの複数の膨張部内へガスがそれぞれ流入される。これにより、各膨張部は、互いに略平行にかつ略車両上下方向を長手方向とする筒体状に膨張される。その結果、フロントピラー部からルーフサイドレール部に沿ってカーテン状の膨張体としてバッグが膨張され、当該膨張されたバッグによって乗員頭部が保護される。
【0010】
ここで、本発明では、センタピラー部の後部側となる所定位置にて膨張される特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、バッグへの乗員頭部による車室外側への荷重作用時に当該特定の膨張部をセンタピラー部に係合させる構成としたので、センタピラー部の後部側に位置する膨張部がバッグへの作用荷重によって略車両前方側へずれていくのを防止することができる。従って、乗員頭部の車室外側への移動量を抑制することができる。
【0011】
請求項2記載の本発明によれば、車体側部へ所定の高荷重が作用すると、車体の所定部位に配置されたインフレータからガスが噴出される。このため、フロントピラー部からルーフサイドレール部に沿って折り畳み状態で格納されたバッグの複数の膨張部内へガスがそれぞれ流入される。これにより、各膨張部は、互いに略平行にかつバッグの前端固定点と後端固定点とを結ぶテンションラインを横切る方向を長手方向とする筒体状に膨張される。その結果、フロントピラー部からルーフサイドレール部に沿ってカーテン状の膨張体としてバッグが膨張され、当該膨張されたバッグによって乗員頭部が保護される。
【0012】
ここで、本発明では、側面視でセンタピラー部とラップする位置にて膨張される特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、平面視でのテンションラインをセンタピラー部にて車室内側へ屈曲させる構成としたので、バッグに作用する張力(テンション)を増加させることができる。従って、乗員頭部の車室外側への移動量を抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図4を用いて、第1実施形態について説明する。なお、この第1実施形態が請求項1記載の本発明の一実施形態に相当する。
【0014】
図1には、自動車用乗員保護装置としてのエアバッグ装置10が作動した状態が側面視で示されている。この図に示されるように、エアバッグ装置10は、車体側部への所定の高荷重作用状態を検出するためのセンサ12と、作動することによりガスを噴出する円柱状のインフレータ14と、所定の折り畳み方で折り畳まれたバッグ16と、を主要構成要素として構成されている。以下、この順に説明する。
【0015】
センサ12はセンタピラー部(Bピラー部)18の下端部付近に配設されており、車体側部への所定の高荷重作用状態を検出するようになっている。また、センサ12は、図示しないコンソールボックス下方に配設されたセンタコントロールユニットに接続されている。従って、センサ12が所定の高荷重作用状態を検出すると、検出信号がセンタコントロールユニットに出力されるようになっている。
【0016】
インフレータ14はフロントピラー部(Aピラー部)20とインストルメントパネル22との接続部付近に配設されており、作動することによりガスを噴出するように構成されている。インフレータ14の具体的な構成としては、内部に封入されたガス発生剤を燃焼させることによりガスを噴出させるガス発生剤封入タイプや、内部に設けられた隔壁を破断させることにより高圧ガスを噴出させる高圧ガス封入タイプ等が適用可能である。また、インフレータ14のスクイブ(点火装置)は前述したセンタコントロールユニットと接続されており、コントロールユニットから作動電流が通電されることによりインフレータ14が作動するようになっている。
【0017】
バッグ16は長尺状のケース内に折り畳み状態で収容され、この状態でフロントピラー部20からルーフサイドレール部24に沿って車体側構成部材と内装材との間に格納されている。より具体的に説明すると、バッグ16の前端部16Aはガスが流入されるようにインフレータ14に接続されており、又中間部16Bはフロントピラー部20からルーフサイドレール部24に沿って配置されており、更に後端部16Cはクォータピラー部(Cピラー部)26付近に配置されている。また、バッグ16の上縁側は、前端部及び後端部を含む適宜間隔でケースと共に車体側構成部材に固定されている。これにより、バッグ16が膨張すると、前端固定点Pと後端固定点Qとを結ぶテンションラインTに最も張力が作用するようになっている。
【0018】
上述したバッグ16は、側面視における膨張形状が略平行四辺形状となるように形成されている。より詳しくは、略平行四辺形状に裁断された二枚の基布の周縁部同士を縫合することによりバッグ16の外郭が構成されている。さらに、バッグ16の前部下側並びに後部には、縫合等によって構成され側面視で略三角形状とされた非膨張部28、30がそれぞれ形成されている。従って、これらの非膨張部28、30には、インフレータ14から噴出されたガスは流入されないようになっている。
【0019】
また、バッグ16における非膨張部28、30を除く部分には、互いに略平行にかつテンションラインTを横切る方向(即ち、略車両上下方向)を長手方向とする円筒状に膨張可能な複数の膨張部32が設けられている。より詳しく説明すると、図2に示されるように、バッグ16における非膨張部28、30を除く部分には、縫合によって構成された複数の非膨張部34が略車両前後方向に沿って所定の間隔で形成されている。各非膨張部34はテンションラインTを横切る方向を長手方向として形成されており、又バッグ16の上縁には至らないように形成されている(図1参照)。これにより、バッグ16における非膨張部28、30を除く部分に、前述した複数の膨張部32が形成されている。
【0020】
ここで、上述した複数の膨張部32の水平断面形状はすべて略円形とされているが、その大きさは不均一に設定されている。すなわち、センタピラー部18の後部側となる所定位置にて膨張される特定の膨張部32Aの径方向寸法Dは、他の膨張部32Bの径方向寸法dよりも大きく設定されている。これにより、センタピラー部18の後部側となる所定位置にて膨張される膨張部32Aのみが、他の膨張部32Aよりも大きな略円筒体として膨張されるようになっている。
【0021】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
車体側部へ所定値の高荷重が作用すると、この状態がセンサ12によって検出されてセンタコントロールユニットに出力される。このため、センタコントロールユニットから作動電流がインフレータ14のスクイブに通電され、インフレータ14を作動させる。これにより、インフレータ14から所定量のガスが噴出され、バッグ16の前端部16A内へ流入される。このとき、バッグ16の前部下側には非膨張部28が形成されていることから、前端部16Aから流入したガスはバッグ16の上縁側に沿って流れていく。その後、ガスは、最前位置に配置された膨張部32から順次下方へ向けて流入していく。これにより、互いに略平行にかつ前端固定点Pと後端固定点Qとを結ぶテンションラインTを横切る方向を長手方向とする略円筒状に各膨張部32が膨張される。その結果、バッグ16はフロントピラー部20からルーフサイドレール部24に沿ってカーテン状の膨張体として膨張され、車体側部と乗員頭部との間に介在される。これにより、当該膨張されたバッグ16によって乗員頭部が保護される。
【0022】
ここで、本実施形態では、センタピラー部18の後部側となる所定位置にて膨張される特定の膨張部32Aの水平断面形状の径方向寸法Dを他の膨張部32Bの径方向寸法dよりも大きく設定したので、図3に示される如く、乗員頭部がバッグ16に車室外側へ向けて当接すると、当該膨張部32Aがセンタピラー部18に係合される(引っ掛かる)。このため、センタピラー部18の後部側に位置する膨張部32Aがバッグ16への作用荷重によって略車両前方側へずれていくのを防止することができる。従って、乗員頭部の車室外側への移動量をhに抑制することができる。
【0023】
この点について補足すると、図4に示される如く、すべての膨張部36の水平断面形状の径方向寸法をdに設定すると、乗員頭部がバッグ38に車室外側へ向けて当接しても、センタピラー部18の後部側に位置される膨張部36Aがセンタピラー部18に係合されないため、当該膨張部36Aが実線図示位置から二点鎖線図示位置へと略車両前方側へずれていく(持ち出される)。このため、膨張部36Aのずれ量に応じて乗員頭部の車室外側への移動量もH(>h)と増加する。
【0024】
以上のことから、本実施形態によれば、車体側部への所定の高荷重作用時における乗員頭部の拘束性を向上させることができる。
【0025】
さらに、本実施形態によれば、センタピラー部18の後部側となる所定位置にて膨張される特定の膨張部32Aの水平断面形状の径方向寸法をdからDへと大きく設定するのみであるので、部品点数を増加させることなく、簡素な構造で上述した効果を得ることができる。
〔第2実施形態〕
以下、図5及び図6を用いて、第2実施形態について説明する。なお、この第2実施形態が請求項2記載の本発明の一実施形態に相当する。また、前述した実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0026】
図5及び図6に示されるように、本実施形態におけるバッグ48も、前述した第1実施形態と同様構成の複数の円筒状の膨張部50を備えている点で共通している。しかし、本実施形態におけるバッグ48では、側面視でセンタピラー部18とラップする位置にて膨張される特定の膨張部50Aの径方向寸法Dを、他の膨張部50Bの径方向寸法dよりも大きく設定した点で前述した第1実施形態と相違している。これにより、側面視でセンタピラー部18とラップする位置にて膨張される特定の膨張部50Aのみが、他の膨張部50Bよりも大きな略円筒体として膨張されるようになっている。
【0027】
上記構成によれば、車体側部への所定の高荷重作用時にインフレータ14から噴出されたガスによってバッグ48が膨張されると、側面視でセンタピラー部18とラップする位置にて膨張される特定の膨張部50Aのみが他の膨張部50Bよりも大きく膨張するため、平面視でのテンションラインT’はセンタピラー部18にて車室内側へ屈曲される。このため、バッグ48に作用する張力(テンション)を増加させることができる。従って、本実施形態においても、前述した第1実施形態と同様に、乗員頭部の車室外側への移動量を抑制することができ、ひいては車体側部への所定の高荷重作用時における乗員頭部の拘束性を向上させることができる。
【0028】
また、本実施形態においても、側面視でセンタピラー部18とラップする位置にて膨張される特定の膨張部50Aの水平断面形状の径方向寸法をdからDへと大きく設定するのみであるので、部品点数を増加させることなく、簡素な構造で上述した効果を得ることができる。
【0029】
なお、第1実施形態では、膨張部32の水平断面形状はすべて同一形状である略円形とした上で特定の膨張部32Aの径方向寸法を他の膨張部32Bの径方向寸法よりも大きく設定することで、特定の膨張部32Aをセンタピラー部18に係合させる構成を採り、又第2実施形態でも、膨張部50の水平断面形状はすべて同一形状である略円形とした上で特定の膨張部50Aの径方向寸法を他の膨張部50Bの径方向寸法よりも大きく設定することで、平面視でのテンションラインT’をセンタピラー部18にて車室内側へ屈曲させる構成を採ったが、これに限らず、特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、当該特定の膨張部をセンタピラー部18に係合させる構成、或いは平面視でのテンションラインをセンタピラー部18にて車室内側へ屈曲させる構成であればよい。例えば、特定の膨張部の水平断面形状を他の膨張部の水平断面形状よりも略車両幅方向に大きな略楕円形状とすることで、当該特定の膨張部をセンタピラー部18に係合させ、或いは平面視でのテンションラインをセンタピラー部18にて車室内側にて屈曲させることも可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、センタピラー部の後部側となる所定位置にて膨張される特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、バッグへの乗員頭部による車室外側への荷重作用時に当該特定の膨張部をセンタピラー部に係合させたので、センタピラー部の後部側に位置する膨張部がバッグへの作用荷重によって略車両前方側へずれていくのを防止することができる結果、乗員頭部の車室外側への移動量を抑制することができ、これにより車体側部への所定の高荷重作用時における乗員頭部の拘束性を向上させることができるという優れた効果を有する。
【0031】
請求項2に記載の本発明に係る自動車用乗員保護装置は、側面視でセンタピラー部とラップする位置にて膨張される特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、平面視でのテンションラインをセンタピラー部にて車室内側へ屈曲させたので、バッグに作用する張力(テンション)を増加させることができる結果、乗員頭部の車室外側への移動量を抑制することができ、これにより車体側部への所定の高荷重作用時における乗員頭部の拘束性を向上させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る自動車用乗員保護装置としてのエアバッグ装置を作動した状態で示す側面図である。
【図2】図1に示されるバッグの水平断面図である。
【図3】図2に示されるバッグに乗員頭部が車室外側へ向けて当接した状態を示す図2に対応する水平断面図である。
【図4】本実施形態の効果を説明するための対比説明図である。
【図5】第2実施形態に係る自動車用乗員保護装置としてのエアバッグ装置を作動した状態で示す側面図である。
【図6】図5に示されるバッグの水平断面図である。
【図7】従来例に係る自動車用乗員保護装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 エアバッグ装置(自動車用乗員保護装置)
14 インフレータ
16 バッグ
18 センタピラー部
20 フロントピラー部
24 ルーフサイドレール部
32 膨張部
32A 特定の膨張部
32B 他の膨張部
48 バッグ
50 膨張部
50A 特定の膨張部
50B 他の膨張部
Claims (2)
- 車体の所定部位に配置され、車体側部への所定の高荷重作用時にガスを噴出するインフレータと、
フロントピラー部からルーフサイドレール部に沿って折り畳み状態で格納され、ガスの流入により互いに略平行にかつ略車両上下方向を長手方向とする筒体状に膨張される複数の膨張部を備えることで全体としてはカーテン状の膨張体を成すバッグと、
を含んで構成される自動車用乗員保護装置であって、
センタピラー部の後部側となる所定位置にて膨張される特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、バッグへの乗員頭部による車室外側への荷重作用時に当該特定の膨張部をセンタピラー部に係合させた、
ことを特徴とする自動車用乗員保護装置。 - 車体の所定部位に配置され、車体側部への所定の高荷重作用時にガスを噴出するインフレータと、
前端固定点をフロントピラー部の中間部付近に後端固定点をセンタピラー部の後方にそれぞれ有すると共にフロントピラー部からルーフサイドレール部に沿って折り畳み状態で格納され、ガスの流入により互いに略平行にかつ双方の固定点を結ぶテンションラインを横切る方向を長手方向とする筒体状に膨張される複数の膨張部を備えることで全体としてはカーテン状の膨張体を成すバッグと、
を含んで構成される自動車用乗員保護装置であって、
側面視でセンタピラー部とラップする位置にて膨張される特定の膨張部の水平断面形状の大きさを他の膨張部の水平断面形状の大きさと異ならせることで、平面視でのテンションラインをセンタピラー部にて車室内側へ屈曲させた、
ことを特徴とする自動車用乗員保護装置。
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