JP2001071856A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

頭部保護エアバッグ装置

Info

Publication number
JP2001071856A
JP2001071856A JP25045399A JP25045399A JP2001071856A JP 2001071856 A JP2001071856 A JP 2001071856A JP 25045399 A JP25045399 A JP 25045399A JP 25045399 A JP25045399 A JP 25045399A JP 2001071856 A JP2001071856 A JP 2001071856A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
inflation
chamber
expansion
tension belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25045399A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Urushi
規夫 漆
Toshinori Tanase
利則 棚瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP25045399A priority Critical patent/JP2001071856A/ja
Publication of JP2001071856A publication Critical patent/JP2001071856A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグの膨張展開時に、張力ベルトが設
けられた非膨張部にシワが発生しないようにすること。 【解決手段】 車室内の側部にてカーテン状に膨張展開
するエアバッグ11が、略直線状に延びる主膨張室Pa
と、これの上下にて前後方向に延びる副膨張室Pb,P
cと、各膨張室Pa,Pb,Pcの前端部を上下方向に
て連結する縦連結膨張部Pdと、これに隣接する非膨張
部11eを有し、上縁部にて車体に組付けられ、張力ベ
ルト13が、非膨張部11eの上部に基端部13aにて
固着され、非膨張部11eの下部に設けた通孔11gに
中間部13bを挿通され、先端部13cにて車体に組付
けられる頭部保護エアバッグ装置において、エアバッグ
11の非膨張部11eに膨張展開時に膨張してシワの発
生を抑止する補助膨張室Pfを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に装備される
頭部保護エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】頭部保護エアバッグ装置の一つとして、
車室内の側部にてカーテン状に膨張展開して乗員の頭部
を保護するエアバッグと、このエアバッグに基端部にて
固着されるとともに先端部にて車体に組付けられてエア
バッグの膨張展開完了時にエアバッグの下縁側に張力を
発生させる張力ベルトとを備えたものがあり、例えばW
O96/26087号公報に示されている。
【0003】この公報に示されているエアバッグにおい
ては、上下方向に延びる複数の膨張室が前後に並列的に
設けられていて、これら各膨張室の上端部に連通するガ
ス流入部が上縁に沿って設けられており、ガス流入部の
後端にインフレータから膨張用ガスが供給されるように
なっている。かかる構成のエアバッグにおいては、膨張
用ガスがガス流入部を経て各膨張室に下向きに流入する
ため、各膨張室がある程度膨張するには時間がかかり、
エアバッグの膨張展開完了前に乗員を拘束可能なエリア
を素早く広く確保する点に、改善の余地があった。
【0004】この対策として、本願出願人は、図6に示
したように、後端のガス流入部から略直線状に前方へ延
びる主膨張室Raと、この主膨張部Raにおける前方部
位の上下に並列的に設けられて前後方向に延びる上下の
副膨張室Rb,Rcと、これら両副膨張室Rb,Rcの
前端部と主膨張室Raの前端部とを上下方向にて連結す
る縦連結膨張部Rdを有するとともに、この縦連結膨張
部Rdに隣接する前方部位に非膨張部11eを有して、
上縁部にて車体に組付けられ、車室内の側部にてカーテ
ン状に膨張展開するエアバッグ11と、このエアバッグ
11における非膨張部11eの上部に基端部13aにて
固着され、非膨張部11eの下部に設けた通孔11gに
中間部13bを移動可能に挿通されて、先端部13cに
て車体に組付けられる張力ベルト13を備えた頭部保護
エアバッグ装置を特願平11−150360号にて提案
した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した特願平11−
150360号出願の頭部保護エアバッグ装置において
は、エアバッグ11の主膨張室Raがガス流入部から略
直線状に延びているため、エアバッグ11の展開初期に
おいて主膨張室Raにガスを素早く流入させることがで
きる。また、主膨張室Raの前端部に流れたガスの慣性
力によって同ガスを上下に分流させて、縦連結膨張室R
dに素早く導くことができるとともに、縦連結膨張室R
dの上下両端から上下の副膨張室Rb,Rcにガスを流
すことができる。
【0006】したがって、エアバッグ11の展開初期か
ら少なくとも主膨張室Raと縦連結膨張室Rdを素早く
膨張させることができ、エアバッグ11の膨張展開完了
前に乗員を拘束可能なエリアを素早く広く確保すること
ができる。しかし、エアバッグ11の膨張展開時に、張
力ベルト13が設けられている非膨張部11eにシワA
が発生して、張力ベルト13に十分な張力を発生させる
ことができないことがあり、エアバッグ11の膨張展開
完了時にエアバッグ11の下縁側に十分な張力を発生さ
せることができないことがある。なお、エアバッグにお
いて、張力ベルトが設けられている非膨張部にシワが発
生する問題は、図6に示した頭部保護エアバッグ装置に
限らず、上縁部にて車体に組付けられ、車室内の側部に
てカーテン状に膨張展開して乗員の頭部を保護するエア
バッグと、このエアバッグの下縁側に張力を発生させる
張力ベルトとを備えた種々な頭部保護エアバッグ装置に
おいても生じ得る問題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
に対処すべくなされたものであり、上縁部にて車体に組
付けられ、車室内の側部にてカーテン状に膨張展開して
乗員の頭部を保護するエアバッグと、このエアバッグの
下縁側に張力を発生させる張力ベルトとを備えた頭部保
護エアバッグ装置であって、前記エアバッグは、前後方
向の端部側に略上下方向に延びる張力発揮用膨張部と、
この張力発揮用膨張部に隣接する非膨張部とを備え、前
記張力ベルトは、その基端部が前記非膨張部の上部に固
着され、中間部が前記非膨張部の下部に設けた通孔に移
動可能に挿通され、先端部が車体に組付けられており、
さらに、前記エアバッグの前記非膨張部に、前記エアバ
ッグの膨張展開時に膨張してシワの発生を抑止する補助
膨張室を設けたこと(請求項1に係る発明)に特徴があ
る。
【0008】この場合において、前記エアバッグが、一
端側のガス流入部から略直線状に他端側へ延びる主膨張
室と、この主膨張室における他端側部位の上下に並列的
に設けられて前後方向に延びる上下の副膨張室とを備
え、前記張力発揮用膨張部が、前記両副膨張室の他端部
と前記主膨張室の他端部とを上下方向にて連結する縦連
結膨張部から構成されていること(請求項2に係る発
明)が望ましい。
【0009】また、この場合において、前記エアバッグ
における前記上副膨張室の他端から他端側へ延びてピラ
ーの上部に位置する延長膨張室が前記エアバッグに設け
られていて、前記補助膨張室が前記延長膨張室の中間部
位から前記張力ベルトに沿って下方へ延びていること
(請求項3に係る発明)、または、前記補助膨張室が、
前記主膨張室の他端から他端側へ延びて、前記張力ベル
トにおける前記基端部と前記中間部間の中間部位と重合
していること(請求項4に係る発明)、或いは、前記補
助膨張室が、前記張力ベルトの基端部が固着される前記
非膨張部の上部と、前記非膨張部の下部に設けた前記通
孔を囲んで、両端部にて前記縦連結膨張部の上下両端部
に連通していること(請求項5に係る発明)が望まし
い。
【0010】
【発明の作用・効果】本発明による頭部保護エアバッグ
装置(請求項1に係る発明)においては、エアバッグの
膨張展開時に、張力発揮用膨張部が膨張して張力発揮用
膨張部に隣接する非膨張部に設けた張力ベルトに張力を
発生させるとともに、エアバッグの非膨張部に設けた補
助膨張室が膨張するため、非膨張部でのシワの発生が抑
えられる。したがって、張力発揮用膨張部の膨張および
補助膨張室の膨張によって、張力ベルトに十分な張力を
発生させることができて、エアバッグの膨張展開完了時
にエアバッグの下縁部に十分な張力を発生させることが
できる。
【0011】また、本発明の実施に際して、エアバッグ
が、一端側のガス流入部から略直線状に他端側へ延びる
主膨張室と、この主膨張室における他端側部位の上下に
並列的に設けられて前後方向に延びる上下の副膨張室と
を備え、張力発揮用膨張部が、両副膨張室の他端部と主
膨張室の他端部とを上下方向にて連結する縦連結膨張部
から構成されている場合(請求項2に係る発明の場合)
には、エアバッグの主膨張室が一端側のガス流入部から
略直線状に他端側へ延びているため、エアバッグの展開
初期において主膨張室にガスを素早く流入させることが
できる。また、主膨張室の他端部に流れたガスの慣性力
によって同ガスを上下に分流させて、縦連結膨張室に素
早く導くことができるとともに、縦連結膨張室の上下両
端から上下の副膨張室にガスを流すことができる。した
がって、エアバッグの展開初期から少なくとも主膨張室
と縦連結膨張室を素早く膨張させることができ、エアバ
ッグの膨張展開完了前に乗員を拘束可能なエリアを素早
く広く確保することができるとともに、縦連結膨張室の
膨張によって隣接する非膨張部に設けた張力ベルトに張
力を発生させることができる。
【0012】また、エアバッグの膨張展開時には、エア
バッグの非膨張部(張力ベルトが設けられている部位)
に設けた補助膨張室も膨張するため、非膨張部でのシワ
の発生が抑えられる。したがって、縦連結膨張室の膨張
および補助膨張室の膨張によって、張力ベルトに十分な
張力を発生させることができて、エアバッグの膨張展開
完了時にエアバッグの下縁部に十分な張力を発生させる
ことができる。
【0013】また、本発明の実施に際して、エアバッグ
における上副膨張室の他端から他端側へ延びてピラーの
上部に位置する延長膨張室がエアバッグに設けられ、補
助膨張室が延長膨張室の中間部位から張力ベルトに沿っ
て下方へ延びる構成である場合(請求項3に係る発明の
場合)には、エアバッグの上副膨張室に流れたガスが延
長膨張室に流入するとともに非膨張部に設けた補助膨張
室に流入して、延長膨張室および補助膨張室を膨張させ
る。
【0014】したがって、膨張した延長膨張室にて、ピ
ラーの上部に乗員の頭部が当接する際の衝撃を緩和する
ことができる。また、補助膨張室の膨張によって、非膨
張部でのシワの発生を抑えることができるとともに、エ
アバッグの膨張展開完了時における張力ベルトの基端部
が固着される非膨張部の上部から非膨張部の下部に設け
た通孔まで長さを的確に確保することができる。このた
め、張力ベルトに十分な張力を発生させることができ
て、エアバッグの膨張展開完了時にエアバッグの下縁側
に十分な張力を発生させることができる。
【0015】また、本発明の実施に際して、補助膨張室
が、主膨張室の他端から他端側へ延びて、張力ベルトに
おける基端部と中間部間の中間部位と重合する構成であ
る場合(請求項4に係る発明の場合)には、エアバッグ
の主膨張室に流入したガスが主膨張室の他端から非膨張
部に設けた補助膨張室に流入して、補助膨張室を膨張さ
せるとともに、張力ベルトにおける基端部と中間部間の
中間部位が補助膨張室の膨張によって膨張方向に押動さ
れる。したがって、エアバッグの非膨張部でのシワの発
生を抑えることができるとともに、張力ベルトの中間部
位を補助膨張室に沿って湾曲させることができて、張力
ベルトに大きな張力を発生させることができ、エアバッ
グの膨張展開完了時にエアバッグの下縁側に十分な張力
を発生させることができる。
【0016】また、本発明の実施に際して、補助膨張室
が、張力ベルトの基端部が固着される非膨張部の上部
と、非膨張部の下部に設けた通孔を囲んで、両端部にて
縦連結膨張部の上下両端部に連通する構成である場合
(請求項5に係る発明の場合)には、エアバッグの膨張
展開時に縦連結膨張部の上下両端部から補助膨張室の両
端部にガスが流れて、補助膨張室が膨張する。
【0017】したがって、補助膨張室により囲まれた非
膨張部でのシワの発生を抑えることができる。また、補
助膨張室は、両端部にて縦連結膨張部の上下両端部に連
通させたことにより、膨張時の剛性(形状保持性能)を
高められており、張力ベルトに発生させた張力を的確に
維持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の各実施形態を図
面に基づいて説明する。図1および図2は本発明の第1
実施形態を示していて、この第1実施形態においては、
頭部保護エアバッグ装置10が、車室内の側部にてカー
テン状に膨張展開して前席乗員の頭部Hfと後席乗員の
頭部Hrを保護するエアバッグ11と、このエアバッグ
11にガスを供給するインフレータ12と、エアバッグ
11全体に張りを与える張力ベルト13等を備えてい
る。
【0019】エアバッグ11は、中央非膨張部11aを
挟んで前後に前席用膨張部11bと後席用膨張部11c
を備え、後端上部にガス流入部11dを備え、前方下部
に前方非膨張部11eを備え、上縁部に複数個の取付片
11fを備えている。このエアバッグ11は、各取付片
11fにて、車体のフロントピラー21とルーフサイド
レール22とクォーターピラー23に組付けられてい
る。このエアバッグ11は、折り畳んだ状態にてフロン
トピラー21とルーフサイドレール22とクォーターピ
ラー23に沿って収納されて、フロントピラーガーニッ
シュ31とルーフヘッドライニング32の周縁部とクォ
ーターピラーガーニッシュ33により被覆されるように
なっている。
【0020】また、エアバッグ11は、ガス流入部11
dから略直線状に前方へ向けて斜め下方に延びる主膨張
室Paと、この主膨張室Paにおける前方部位の上下に
並列的に設けられて前後方向に延びる前席用の上下副膨
張室Pb,Pcと、これら両副膨張室Pb,Pcの前端
部と主膨張室Paの前端部とを上下方向にて連結する縦
連結膨張部Pdを有している。前席用の下副膨張室Pc
は、後端部にて主膨張室Paの中間部に連通していて、
主膨張室Paの前方部位および前席用の上副膨張室Pb
とにより、エアバッグ11の前席用膨張部11bを構成
している。
【0021】また、エアバッグ11は、上副膨張室Pb
の前端から前方へ連続的に延びてフロントピラー21の
上部に位置する延長膨張室Peと、この延長膨張室Pe
の中間部位から張力ベルト13に沿って下方へ延びる補
助膨張室Pfを有している。延長膨張室Peは、エアバ
ッグ11の膨張展開時にガスの流入によって膨張して、
フロントピラー21に乗員頭部Hfが当接する際に衝撃
を緩和するものである。補助膨張室Pfは、縦連結膨張
部Pdに隣接する前方部位に設けた前方非膨張部11e
に設けられていて、エアバッグ11の膨張展開時にガス
の流入によって膨張して、前方非膨張部11eでのシワ
の発生を抑止するものである。
【0022】また、エアバッグ11は、主膨張室Paの
中間部後方に連通して後方に延びる上下一対の後席用副
膨張室Pg,Phを有している。後席用副膨張室Pg,
Phは、主膨張室Paの後方部位とにより、エアバッグ
11の後席用膨張部11cを構成している。
【0023】インフレータ12は、車両の側突時等にガ
スをエアバッグ11の各膨張室Pa〜Phに向けて噴出
するものであり、クォータピラー23に沿って傾斜して
配設されていて、中央に設けたブラケット12aにてボ
ルト51を用いてクォータピラー23に組付けられてお
り、前端部をエアバッグ11のガス流入部11d内に気
密的に嵌合している。また、インフレータ12は、エア
バッグ11におけるガス流入部11dの後端部ととも
に、クォータピラーガーニッシュ33によって被覆され
るようになっている。
【0024】張力ベルト13は、折り畳み易くて延び難
い素材で構成されていて、基端部13aをエアバッグ1
1の前方非膨張部11eの上部に縫合によって固着さ
れ、中間部13bをエアバッグ11の前方非膨張部11
eの下部に設けた通孔(スリット)11gに移動可能に
挿通され、先端部13cをフロントピラー21の下部に
ボルト等の固定具(図示省略)を用いて固着されてい
る。
【0025】また、張力ベルト13は、基端部13aか
ら中間部13b間の中間部位にて縦連結膨張室Pdと補
助膨張室Pf間の前方非膨張部11eに沿って延在して
おり、縦連結膨張室Pdおよび補助膨張室Pfの膨張に
伴う前方非膨張部11eの展開によって所定の張力が発
生するように構成(エアバッグ11が図1に示したよう
に膨張展開したときに所定の張力が発生するようにベル
ト長を設定)されている。なお、張力ベルト13は、エ
アバッグ11が折り畳まれた状態にてフロントピラー2
1とルーフサイドレール22とクォーターピラー23に
沿って収納されているとき、フロントピラー21に沿っ
て収納されて、フロントピラーガーニッシュ31により
被覆されるようになっている。
【0026】上記のように構成した第1実施形態におい
ては、車両の側突時等においてインフレータ12からガ
スが噴出し、このガスがエアバッグ11のガス流入部1
1dを経て折り畳まれて収納されているエアバッグ11
内に供給されると、エアバッグ11がフロントピラーガ
ーニッシュ31とルーフヘッドライニング32の周縁部
とを車室内に向けて変形させて展開し、図1に示したよ
うに車室内の側部にてカーテン状に膨張展開する。
【0027】ところで、この第1実施形態においては、
エアバッグ11の主膨張室Paが後方のガス流入部11
dから略直線状に前方へ延びているため、エアバッグ1
1の展開初期において主膨張室Paにガスを素早く流入
させることができる。また、エアバッグ11の前方部位
にて、主膨張室Paの前端部に流れたガスの慣性力によ
って同ガスを上下に分流させて、縦連結膨張室Pdに素
早く導くことができるとともに、縦連結膨張室Pdの上
下両端から上下の副膨張室Pb,Pcにガスを流すこと
ができる。
【0028】したがって、エアバッグ11の展開初期か
ら主膨張室Paと縦連結膨張室Pdを素早く膨張させる
ことができ、エアバッグ11の膨張展開完了前に前席乗
員を拘束可能なエリアを素早く広く確保することができ
るとともに、縦連結膨張室Pdの膨張によって隣接する
前方非膨張部11eに設けた張力ベルト13に張力を発
生させることができる。なお、下副膨張室Pcには、主
膨張室Paの中間部からもガスが流入するため、エアバ
ッグ11の展開初期から下副膨張室Pcも素早く膨張さ
せることができる。
【0029】また、エアバッグ11の後方部位では、主
膨張室Paの中間部後方から後席用副膨張室Pg,Ph
にガスが流入する。このため、エアバッグ11の展開初
期から主膨張室Paと後席用副膨張室Pg,Phを素早
く膨張させることができ、エアバッグ11の膨張展開完
了前に後席乗員を拘束可能なエリアを素早く広く確保す
ることができる。
【0030】また、エアバッグ11の膨張展開時には、
エアバッグ11の前方部位にて、上副膨張室Pbに流れ
たガスが延長膨張室Peに流入するとともに前方非膨張
部11eに設けた補助膨張室Pfに流入して、延長膨張
室Peおよび補助膨張室Pfを膨張させる。このため、
膨張した延長膨張室Peにて、フロントピラー21の上
部に前席乗員の頭部Hfが当接する際の衝撃を緩和する
ことができる。
【0031】また、補助膨張室Pfの膨張によって、前
方非膨張部11e(張力ベルト13が設けられている部
位)でのシワの発生を抑えることができるとともに、エ
アバッグ11の膨張展開完了時における張力ベルト13
の基端部13aが固着される前方非膨張部11eの上部
から前方非膨張部11eの下部に設けた通孔11gまで
の長さを的確に確保することができる。このため、縦連
結膨張室Pdの膨張および補助膨張室Pfの膨張によっ
て、張力ベルト13に十分な張力を発生させることがで
きて、エアバッグ11の膨張展開完了時にエアバッグ1
1の下縁に十分な張力を発生させることができ、乗員拘
束時に各膨張部11b,11cの車外側への移動が抑制
される。
【0032】上記第1実施形態においては、図1および
図2に示したように、補助膨張室Pfが延長膨張室Pe
の中間部位から張力ベルト13に沿って下方へ延びる構
成として、本発明を実施したが、補助膨張室Pfを、例
えば図3に示した第2実施形態、または図4に示した第
3実施形態、或いは図5に示した第4実施形態のように
構成して、本発明を実施することも可能である。
【0033】図3に示した第2実施形態では、補助膨張
室Pfが主膨張室Paの前端から前方へ延びて、張力ベ
ルト13における基端部13aと中間部13b間の中間
部位と重合している。このため、エアバッグ11の主膨
張室Paに流入したガスが主膨張室Paの前端から前方
非膨張部11eに設けた補助膨張室Pfに流入して、補
助膨張室Pfを膨張させるとともに、張力ベルト13に
おける基端部13aと中間部13b間の中間部位が補助
膨張室Pfの膨張によって膨張方向に押動される。
【0034】したがって、エアバッグ11の前方非膨張
部11eでのシワの発生を抑えることができるととも
に、張力ベルト13の中間部位を補助膨張室Pfに沿っ
て湾曲させることができて、張力ベルト13に大きな張
力を発生させることができ、エアバッグ11の膨張展開
完了時にエアバッグ11の下縁に十分な張力を発生させ
ることができる。
【0035】また、図4に示した第3実施形態および図
5に示した第4実施形態では、張力ベルト13の基端部
13aが固着される前方非膨張部11eの上部と、前方
非膨張部11eの下部に設けた通孔11gを囲むように
して、補助膨張室Pfが設けられて、その両端部にて延
長膨張室Peの一部または全部を介して縦連結膨張部P
dの上下両端部に連通している。このため、エアバッグ
11の膨張展開時に縦連結膨張部Pdの上下両端部から
延長膨張室Peの一部または全部を通して補助膨張室P
fの両端部にガスが流れて、補助膨張室Pfが膨張す
る。
【0036】したがって、補助膨張室Pfにより囲まれ
た前方非膨張部11eでのシワの発生を抑えることがで
きる。また、補助膨張室Pfは、両端部にて縦連結膨張
部Pdの上下両端部に連通させたことにより、膨張時の
剛性(形状保持性能)を高められており、張力ベルト1
3に発生させた張力を的確に維持することができる。
【0037】上記各実施形態においては、前席乗員の頭
部Hfと後席乗員の頭部Hrを保護するエアバッグ11
を備えた頭部保護エアバッグ装置に本発明を実施した
が、前席乗員の頭部のみを保護するエアバッグを備えた
頭部保護エアバッグ装置にも本発明は同様に実施し得る
ものである。
【0038】また、上記各実施形態においては、車両後
方に配設したインフレータ12からエアバッグ11の後
端上部に設けたガス流入部11dにガスが供給され、エ
アバッグ11の前端部とフロントピラー21間に張力ベ
ルト13が設けられる頭部保護エアバッグ装置に本発明
を実施したが、車両前方(フロントピラーの下部)に配
設したインフレータからエアバッグの前端部に設けたガ
ス流入部にガスが供給され、エアバッグの後端部とクォ
ーターピラー間に張力ベルトが設けられる頭部保護エア
バッグ装置にも同様に実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第1
実施形態を示した側面図である。
【図2】 図1に示したエアバッグと張力ベルトを単に
展開した状態の要部側面図である。
【図3】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第2
実施形態を示す図2相当図である。
【図4】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第3
実施形態を示す図2相当図である。
【図5】 本発明による頭部保護エアバッグ装置の第4
実施形態を示す図2相当図である。
【図6】 特願平11−150360号にて提案された
頭部保護エアバッグ装置の要部側面図である。
【符号の説明】
10…頭部保護エアバッグ装置、11…エアバッグ、1
1a…中央非膨張部、11b…前席用膨張部、11c…
後席用膨張部、11d…ガス流入部、11e…前方非膨
張部、11f…取付片、11g…通孔(スリット)、P
a…主膨張室、Pb,Pc…前席用の上下副膨張室、P
d…縦連結膨張室、Pe…延長膨張室、Pf…補助膨張
室、Pg,Ph…後席用の上下副膨張室、Hf…前席乗
員の頭部、Hr…後席乗員の頭部、12…インフレー
タ、13…張力ベルト、13a…張力ベルトの基端部、
13b…張力ベルトの中間部、13c…張力ベルトの先
端部、21…フロントピラー、22…ルーフサイドレー
ル、23…クォーターピラー、31…フロントピラーガ
ーニッシュ、32…ルーフヘッドライニング、33…ク
ォーターピラーガーニッシュ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棚瀬 利則 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA02 AA03 AA04 AA07 AA16 CC04 CC06 CC10 CC11 FF11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上縁部にて車体に組付けられ、車室内の
    側部にてカーテン状に膨張展開して乗員の頭部を保護す
    るエアバッグと、このエアバッグの下縁側に張力を発生
    させる張力ベルトとを備えた頭部保護エアバッグ装置で
    あって、 前記エアバッグは、前後方向の端部側に略上下方向に延
    びる張力発揮用膨張部と、この張力発揮用膨張部に隣接
    する非膨張部とを備え、 前記張力ベルトは、その基端部が前記非膨張部の上部に
    固着され、中間部が前記非膨張部の下部に設けた通孔に
    移動可能に挿通され、先端部が車体に組付けられてお
    り、 さらに、前記エアバッグの前記非膨張部に、前記エアバ
    ッグの膨張展開時に膨張してシワの発生を抑止する補助
    膨張室を設けたことを特徴とする頭部保護エアバッグ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記エアバッグが、一端側のガス流入部
    から略直線状に他端側へ延びる主膨張室と、この主膨張
    室における他端側部位の上下に並列的に設けられて前後
    方向に延びる上下の副膨張室とを備え、 前記張力発揮用膨張部が、前記両副膨張室の他端部と前
    記主膨張室の他端部とを上下方向にて連結する縦連結膨
    張部から構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の頭部保護エアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記エアバッグにおける前記上副膨張室
    の他端から他端側へ延びてピラーの上部に位置する延長
    膨張室が前記エアバッグに設けられていて、前記補助膨
    張室が前記延長膨張室の中間部位から前記張力ベルトに
    沿って下方へ延びていることを特徴とする請求項2に記
    載の頭部保護エアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 前記補助膨張室が、前記主膨張室の他端
    から他端側へ延びて、前記張力ベルトにおける前記基端
    部と前記中間部間の中間部位と重合していることを特徴
    とする請求項2に記載の頭部保護エアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 前記補助膨張室が、前記張力ベルトの基
    端部が固着される前記非膨張部の上部と、前記非膨張部
    の下部に設けた前記通孔を囲んで、両端部にて前記縦連
    結膨張部の上下両端部に連通していることを特徴とする
    請求項2に記載の頭部保護エアバッグ装置。
JP25045399A 1999-09-03 1999-09-03 頭部保護エアバッグ装置 Pending JP2001071856A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25045399A JP2001071856A (ja) 1999-09-03 1999-09-03 頭部保護エアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25045399A JP2001071856A (ja) 1999-09-03 1999-09-03 頭部保護エアバッグ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001071856A true JP2001071856A (ja) 2001-03-21

Family

ID=17208112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25045399A Pending JP2001071856A (ja) 1999-09-03 1999-09-03 頭部保護エアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001071856A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004249967A (ja) * 2002-06-25 2004-09-09 Takata Corp 自動車用乗員保護装置
JP2012051557A (ja) * 2010-08-27 2012-03-15 Tk Holdings Inc エアバッグ装置
JP2013010404A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Seiren Co Ltd カーテンエアバッグ
JP2013193559A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Autoliv Development Ab カーテンエアバッグ
JP2018167684A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 豊田合成株式会社 カーテンエアバッグ
JP2021154942A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 豊田合成株式会社 頭部保護エアバッグ装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004249967A (ja) * 2002-06-25 2004-09-09 Takata Corp 自動車用乗員保護装置
JP2012051557A (ja) * 2010-08-27 2012-03-15 Tk Holdings Inc エアバッグ装置
JP2013010404A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Seiren Co Ltd カーテンエアバッグ
JP2013193559A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Autoliv Development Ab カーテンエアバッグ
JP2018167684A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 豊田合成株式会社 カーテンエアバッグ
JP2021154942A (ja) * 2020-03-27 2021-10-07 豊田合成株式会社 頭部保護エアバッグ装置
JP7298528B2 (ja) 2020-03-27 2023-06-27 豊田合成株式会社 頭部保護エアバッグ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10583799B2 (en) Overhead inflatable airbag assembly
CN110293929B (zh) 安全气囊装置
JP2001328503A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2001058556A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
CN109849835B (zh) 车辆用帘式气囊装置
JPH11235965A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP4608551B2 (ja) 自動車用サイドエアバッグモジュール
JP2004256000A (ja) カーテンエアバッグ
JP3487266B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP7312669B2 (ja) エアバッグ
JP4201934B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2005193887A (ja) 側部エアーバッグ及び該エアーバッグを折り畳む方法
JP3506066B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2001071856A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2001163161A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP3521765B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2003081048A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JPH10166988A (ja) 自動車用乗員保護装置
JP2003063347A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2001114059A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2001058558A (ja) 頭部保護エアバッグ装置のエアバッグ
JP2002067860A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP2001171464A (ja) 頭部保護エアバッグ装置
KR101867061B1 (ko) 자동차의 커튼 에어백
JP2003072509A (ja) 頭部保護エアバッグ装置