JP3682168B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液、塩酸と過酸化水素水との混合溶液、および硫酸と過酸化水素水との混合溶液などの薬液によって薬液処理された複数の基板を一括して水洗処理する基板水洗方法、および該方法を使用する基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置用の半導体ウエハや液晶表示用のガラス基板などを用いた精密電子基板(以下、単に「基板」という)の製造プロセスにおいては、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液、塩酸と過酸化水素水との混合溶液、および硫酸と過酸化水素水との混合溶液などの薬液によって基板に対して所定の薬液処理 を施した後、純水による水洗処理を行っている。この基板水洗方法としては、従来より、純水がオーバーフローしている処理槽に基板を浸漬させて洗浄する方法、いわゆるオーバーフロー方式の基板水洗方法が知られている。
【0003】
図9はオーバーフロー方式の基板水洗装置を示す図である。この基板水洗装置101では、純水102を貯留するための処理槽103が設けられている。この処理槽103の底部には、処理槽103内に純水102を供給する左右一対のノズル109が設けられ、さらに、これらのノズル109に図示を省略する純水供給ユニットが接続されている。このため、基板104の水洗処理時には、純水供給ユニットから純水が圧送されてノズル109の内管113から外管111を通じて処理槽103内に純水102が供給されるとともに、このような純水102の供給が継続的に行われることにより、純水102が処理槽103の上部開口部のオーバーフロー面を介してオーバーフローするようになっている。
【0004】
また、この装置101では、複数の基板104を3本のアーム部材107で保持しながら処理槽103に対して昇降するハンドリング機構105が設けられている。したがって、このハンドリング機構105によって薬液処理が施された基板104を上記のようにしてオーバーフロー状態にある処理槽103に浸漬させると、基板104への付着物(薬液や薬液処理によって発生した汚染物質(パーティクル)など)が基板104の表面から純水中に脱落し、オーバーフロー面を越えてオーバーフローして処理槽103の外に排出されて複数の基板104の水洗処理が一括して行われる。また、上記のようにして水洗処理が完了すると、ハンドリング機構105が上昇して、水洗処理が施された基板104が処理槽103から引き上げられる。
【0005】
ところで、複数の基板を一括して水洗処理する方法としては、上記したオーバーフロー方式の基板水洗方法以外に、オーバーフローと急速排液をシーケンシャルに組み合わせた機能水洗方式の基板水洗方法が従来より知られている。
【0006】
図10は機能水洗方式の基板水洗装置を示す図である。この基板水洗装置201では、純水202を貯留するための処理槽203が設けられている。この処理槽203の底部では、その略中央部に純水202を供給するための供給口208が設けられるとともに、側端部に純水202を排液する排液口209が設けられている。そして、これら供給口208および排液口209に、図示を省略する給排液ユニットが接続されており、この給排液ユニットによって供給口208を通じて処理槽203内に純水202が連続的に供給されると、純水202が処理槽203の上部開口部のオーバーフロー面を介してオーバーフローするようになっている。また、給排液ユニットによって排液口209を通じて処理槽203内の純水202の排液を開始すると、純水202が急速に処理槽203の外に排液されるようになっている。
【0007】
また、この装置201では、先に説明したオーバーフロー方式の基板水洗装置と同様に、複数の基板204を3本のアーム部材207で保持しながら処理槽203に対して昇降するハンドリング機構205が設けられており、このハンドリング機構205によって薬液処理が施された基板204を上記のようにしてオーバーフロー状態にある処理槽203に浸漬させることで、基板204への付着物(薬液や薬液処理によって発生した汚染物質(パーティクル)など)が基板104の表面から純水202内に脱落させる。そして、基板浸漬後、純水202を急速排液して付着物を含む純水202を処理槽203の外に排出する。それに続いて、基板204を処理槽203内に位置させたままで、給排液ユニットによって処理槽203内に純水202を連続供給してオーバーフローさせて基板204の表面から付着物を純水202内に脱落させた後、再度、急速排液して脱落させた付着物を純水202とともに処理槽203から排出する。このような一連の動作(オーバーフローおよび急速排液)を数回繰り返して基板204への付着物を素早く水洗除去する。
【0008】
また、上記のようにして急速排液した時、基板204が一時的に空気中に曝され、部分的に乾燥するおそれがあるため、処理槽203の上方左右側にシャワーノズル210を配置し、急速排液時のみ、これらのシャワーノズル210から純水を基板204に向けてシャワー状に吐出させることで、基板204の乾燥を防止している。なお、このシャワーノズル210から吐出される純水の水量は基板乾燥を防止するのに必要な程度に止まり、かかる純水によって基板204の水洗処理は実質的に行われていない。
【0009】
なお、上記のようにして水洗処理が完了すると、ハンドリング機構205が上昇して、水洗処理が施された基板204が処理槽203から引き上げられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来では、薬液処理された複数の基板を一括して洗浄するために、処理槽で純水をオーバーフローさせながら、当該処理槽内に複数の基板を浸漬して基板への付着物を取り除いている。このため、水洗処理のために多量の純水が必要となるとともに、処理時間が長くなっていた。特に、図10に示した機能水洗方式では、オーバーフローに急速排液が組み合わされて、図9に示したオーバーフロー方式の基板水洗方法に比べて処理時間が幾分短縮されるものの、大幅に改善されるというものではなく、より短時間で洗浄することができる基板水洗方法が従来より望まれている。
【0011】
また、図10の機能水洗方式では、急速排液時での基板乾燥を防止するために専用のシャワーノズル210を設けているため、基板洗浄の目的以外に余分な純水が必要となり、純水の使用量を増大させて水洗処理コストの上昇の要因となっている。また、シャワーノズル210を付設する分だけ、装置構成が複雑となり、かかる基板水洗方法を適用した装置のコストを上昇させている。
【0012】
この発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、より少ない純水使用量で、しかも短時間で基板を洗浄することができる基板水洗方法を提供することを第1の目的とする。
【0013】
また、この発明は、上記基板水洗方法にかかる発明の実施に適した基板処理装置を提供することを第2の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明にかかる基板処理装置は、複数の基板を薬液によって薬液処理する薬液処理部と、
前記薬液処理部の上方に、前記薬液処理部と重ねて配置され、前記薬液処理部によって薬液処理された複数の基板に対して純水をシャワー状に供給して基板表面の付着物を水洗除去するシャワー水洗処理部と、
前記薬液処理部と前記シャワー水洗処理部との間に配置された開閉自在な仕切部材と、
開成された前記仕切部材を通過して前記薬液処理部と前記シャワー水洗処理部との間で複数の基板を往復移動させるハンドリング部とを備え、
前記仕切部材は閉成することで前記薬液処理部と前記シャワー水洗処理部との間を仕切り、前記シャワー水洗処理部から前記薬液処理部に純水、および基板表面から脱落した付着物が侵入するのを規制するものである
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記薬液処理部と、その上方に配置された前記シャワー水洗処理部と、前記仕切部材とが同一の処理チャンバ内に設けられ、
前記仕切部材が閉成されることで前記処理チャンバ内が前記薬液処理部と前記シャワー水洗処理部とに区分けされ、前記仕切部材が開成されることで前記薬液処理部及び前記シャワー水洗処理部との間で前記ハンドリング部により複数の基板を往復移動させることが可能となるものである。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の基板処理装置であって、前記仕切部材は、一対の開閉部材の各端部が突き合わせられて閉成された状態から、当該各端部が上方への回動により観音開きして開成状態となると共に、これら一対の開閉部材はその上面が、前記互いに突き合わせられた各端部とは反対側の各基端部に向かうに連れて低くなる傾斜を有し、当該各基端部が、前記薬液処理部に設けられたオーバーフロー槽の外側まで延びた形状とされているものである。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の基板処理装置であって、前記仕切部材の上面の傾斜角度を5〜15゜としたものである。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の基板処理装置であって、前記処理チャンバの下方部には、前記仕切部材をなす一対の開閉部材によって前記オーバーフロー槽の外側まで導かれた前記シャワー水洗処理部からの純水を排出するドレイン配管が設けられているものである。
【0019】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記薬液処理部は、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液を薬液として貯留する処理槽を有しており、
前記ハンドリング部によって前記処理槽中の薬液に基板を浸漬させて薬液処理するものである。
【0020】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記薬液処理部は、塩酸と過酸化水素水との混合溶液を薬液として貯留する処理槽を有しており、
前記ハンドリング部によって前記処理槽中の薬液に基板を浸漬させて薬液処理するものである。
【0021】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記薬液処理部は、硫酸と過酸化水素水との混合溶液を薬液として貯留する処理槽を有しており、
前記ハンドリング部によって前記処理槽中の薬液に基板を浸漬させて薬液処理するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明にかかる基板水洗方法の一実施形態を適用可能な基板処理装置を示す平面図である。
この図に示す基板処理装置は、基板として半導体ウエハを複数種類の処理液(薬液および純水)に一括して浸漬させたり、純水をシャワー状に供給して水洗したりする装置であって、基板の投入部2と、投入部2によって投入された複数の半導体ウエハに薬液処理や水洗処理などの一連の各種処理を施す処理ユニット1と、処理ユニット1による各種処理後の基板を取出す基板の取出部3とを備えている。
【0023】
基板の投入部2には、基板を収納したキャリアケースを受け入れて載置する受入部分4が設けられており、図外の搬送装置によりこの受入部分4に基板を収納したキャリアケースが搬入されるようになっている。なお、本実施形態では、1つのキャリアケースに25枚の基板を収納するようになっており、各基板は、キ ャリアケース内にその面を対向させた状態で一列に並べられて収納されている。
【0024】
また、受入部分4の後側(同図では上側)には、処理ユニット1に基板を搬入するまでの間キャリアケースを待機させる待機部分5が並べて設けられ、これら受入部分4及び待機部分5の側方(同図では左側)に移送ロボット6が配設されている。
【0025】
移送ロボット6は、同図に破線で示すように、受入部分4に対向するポジションPaと待機部分5に対向するポジションPbとにわたって移動可能となっており、受入部分4に搬入されたキャリアケースを待機部分5へと移載するように構成されている。
【0026】
投入部2と処理ユニット1との間には、待機部分5に対向して基板取出機構部12が配設され、これら待機部分5と基板取出機構部12との間に移送ロボット14が移動可能に配設されている。移送ロボット14は、待機部分5と基板取出機構部12との間に介在するポジションPdとシャトルロボット17の投入部2側の移動端に対応するポジションPcとにわたって移動可能となっており、待機部分5から基板取出機構部12へ、また、基板取出機構部12からシャトルロボット17へとキャリアケースを受け渡すように構成されている。
【0027】
基板取出機構部12は、キャリアケースを載置する二つの載置部を有し、これら載置部に、上端に基板の支持部を具備したアーム部材をそれぞれ昇降可能に備えている。そして、処理前の基板が収納されたキャリアケースが各載置部にセットされると、アーム部材がキャリアケース底部に形成された開口部分を介して上昇端位置まで変位し、これにより基板を一括支持してケース上方に持ち上げるようになっている。
【0028】
処理ユニット1には、複数の半導体ウエハを搬送する搬送ロボット16aのチャックを純水で洗浄した後でチャックを乾燥させるためのチャック水洗部10A と、基板に対して薬液および水洗処理の一連の処理を施すための処理部10B〜10Gと、基板を乾燥させる乾燥部10Hとが投入部2側の端部から順に並べて設けられるとともに、これら処理部10A等の側方(同図では下方)に、基板取出機構部12および処理部10A〜10Fにアクセス可能な搬送ロボット16aと、処理部10F〜10Hにアクセス可能な搬送ロボット16bと、処理部10Hおよび基板収納機構部13にアクセス可能な搬送ロボット16cとが配置されている。なお、この実施形態では、処理部10B〜10Gを以下のように構成している。
【0029】
処理部10B:第1の薬液処理部(CARO処理部)
この処理部10Bには、薬液としての硫酸と過酸化水素水との混合溶液(以下「CARO」という)を貯留する処理槽(図示省略)が設けられており、搬送ロボット16aが基板取出機構部12においてキャリアケース上方に持ち上げられた複数の基板を一括保持した後、この処理槽に搬入すると、CAROによって複数の基板に対する薬液処理が一括して行われる。
【0030】
処理部10C:第2の薬液処理部(CARO処理部)
この処理部10Cは上記処理部10Bと同一構成を有しており、搬送ロボット16aによって基板取出機構部12においてキャリアケース上方に持ち上げられた複数の基板が処理部10Cに設けられた処理槽に搬入すると、CAROによる薬液処理が行われる。このように、同一の薬液処理を行う第1および第2の薬液処理部10B,10Cを設けたのは、CAROによる薬液処理(CARO処理)が他の処理部10D〜10Gに比べて時間がかかるため、処理時間を短縮すべく並行してCARO処理を行うためである。
【0031】
処理部10D:シャワー水洗処理部
図2は処理部10Dを搬送ロボット16a側の上方位置から見下ろした図であり、また図3は処理部10Dの全体構成を示す概略断面図である。これらの図に示すように、この処理部10Dの内部には、複数の基板Wを3本のアーム部材2 1で保持可能に構成されたハンドリング機構20が設けられており、第1または第2の薬液処理部10B,10Cで薬液処理された複数の基板Wを搬送ロボット16aがその薬液処理部10B,10Cから搬出し、処理部10Dのハンドリング機構20に収容することができるようになっている。
【0032】
また、処理部10Dの上方開口部の左右両端側に基板Wの配列方向(図2の前後方向;図3の紙面に対して垂直な方向)と平行に延びるノズル配管31が配設されるとともに、各ノズル配管31の側壁から複数のシャワーノズル32がハンドリング機構20に向けて取り付けられている。これらのノズル配管31は、図3に示すように、純水供給管路33によって純水タンク34に接続されており、この純水供給管路33に介挿されたポンプ35を作動させると、純水タンク34内に貯留されている純水がポンプ35および同じく純水供給管路33に介挿されたフィルタ36を介してノズル配管31に圧送される。そのため、搬送ロボット16aによって第1または第2の薬液処理部10B,10Cからハンドリング機構20に基板Wを搬送した後で、上記のようにハンドリング機構20によって保持されている複数の基板Wに向けて各ノズル32から純水がシャワー状に供給されて基板Wの表面上の付着物(CAROおよびCARO処理によって発生した物質(パーティクル)など)が水洗除去される。
【0033】
さらに、この処理部10Dの底面部には排液管37が接続されており、ノズル32から吐出された純水および基板表面から脱落した付着物が排液管37を介して処理部10Dから装置外部に速やかに排出される。
【0034】
処理部10E:第3の薬液処理部(HF−1処理)
この処理部10Eには、薬液としてのフッ酸(HF)を貯留する処理槽(図示省略)が設けられており、搬送ロボット16aがシャワー水洗処理部10Dからシャワー水洗処理された複数の基板を搬出した後、この処理槽のハンドリング機構(図示省略)に搬入すると、フッ酸によって複数の基板に対する薬液処理(HF−1処理)が一括して行われる。
【0035】
処理部10F:オーバーフロー方式水洗処理部
この処理部10Fでは、図9で示したと同様に、純水を貯留するための処理槽が設けられるとともに、処理槽の底部側からその内部に向けて純水が供給されて、処理槽の上部開口部のオーバーフロー面を介してオーバーフローするようになっている。そして、搬送ロボット16aが第3の薬液処理部10Eからフッ酸による薬液処理が行われた複数の基板を搬出した後、この処理槽のハンドリング機構(図示省略)に搬送すると、基板表面上の付着物(フッ酸およびフッ酸による薬液処理によって発生した物質(パーティクル)など)が水洗除去される。
【0036】
処理部10G:オーバーフロー方式の最終水洗処理部
処理部10Gは、水洗処理部10Fと同様に、オーバーフロー方式の水洗処理部となっており、水洗処理部10Fでの水洗処理を受けた基板を別の搬送ロボット16bが水洗処理部10Fから搬出した後、この処理槽のハンドリング機構(図示省略)に搬送すると、処理部10Hでの水洗処理によっても水洗除去できずに残っていた付着物が水洗除去されて基板の精密水洗処理が行われる。
【0037】
そして、上記のようにして一連の薬液および水洗処理が完了すると、複数の基板は搬送ロボット16bによって最終水洗処理部10Gから搬出され、乾燥部10Hに搬入されて乾燥された後、さらに別の搬送ロボット16cによって乾燥部10Hから取出され、基板収納機構部13上方にまで搬送される。
【0038】
このようにして基板が搬送されてきた基板収納機構部13では、基板取出機構部12と同様に、キャリアケースを載置する二つの載置部と、これら載置部に設けられる昇降可能なアーム部材とが設けられており、処理後の基板をキャリアケース内に収納するように構成されている。具体的には、各載置部に空のキャリアケースがセットされた状態で搬送ロボット16cにより処理後の基板が基板収納機構部13上方にセットされると、アーム部材が上昇端位置まで変位して基板を一括支持し、その後、アーム部材が下降端位置まで変位することによって基板を 各キャリアケースに収納するようになっている。
【0039】
移送ロボット15は、基板収納機構部13に対向するポジションPfとシャトルロボット17の取出部3側の移動端に対応するポジションPeとにわたって移動可能となっており、基板収納機構部13から取出部3へ、また、シャトルロボット17から基板収納機構部13へとキャリアケースを受け渡すように構成されている。
【0040】
基板の取出部3には、処理後の基板を収納したキャリアケースを載置する送出部分7が設けられており、この送出部分7が基板収納機構部13に対向して配設されている。
【0041】
以上のように構成された基板処理装置では、第1または第2の薬液処理部10B,10CでCAROにより薬液処理された複数の基板をシャワー水洗処理部10Dに搬送し、これらの基板に純水をシャワー状に供給して基板表面上の付着物を水洗除去しているため、より少ない純水使用量で、しかも短時間で基板を洗浄することができる。その効果の顕著性については、後の実施例において、具体例を示すとともに、オーバーフロー方式(図9)および機能水洗方式(図10)の比較例と比較しながら詳述する。
【0042】
なお、上記実施形態では、薬液としてCAROを使用して薬液処理した後にシャワー水洗して基板表面に付着したCAROおよび当該薬液処理(CARO処理)によって発生した物質(パーティクル)を水洗除去しているが、薬液としてはCAROに限定されるものではなく、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液(SC−1)や、塩酸と過酸化水素水との混合溶液(SC−2)などを使用して基板の薬液処理した後でシャワー水洗する基板処理方法においても同様の効果が得られる。
【0043】
また、上記実施形態では、フッ酸(HF)による薬液処理後に、オーバーフロ ー方式の水洗処理部10Fによって水洗処理しているが、この水洗処理部10Fを処理部10Dと同様に構成してシャワー水洗するようにしてもよく、シャワー水洗に変更することで処理部10Fでの純水使用量を低減できるとともに、処理時間も短縮することができる。
【0044】
また、上記実施形態では、処理部10Dに基板を搬送した後で、純水をシャワー状に供給してシャワー水洗しているが、基板搬入と同時に、あるいはそれに先立ってシャワー状の純水を処理部10Dに供給し始めて基板をシャワー水洗するようにしてもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、キャリアケースから基板を取出し、搬送ロボット16a〜16cで複数の基板を搬送する、いわゆるキャリアレス方式の基板処理装置に本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこのキャリアレス方式に限定されるものでなく、キャリアケースから基板を取出し、専用のキャリアに移し替え当該キャリアとともに基板を各処理部に搬送する、いわゆるキャリア方式の基板処理装置にも本発明を適用することができる。また、処理ユニット1を構成する処理部の種類や数も上記実施形態に限定されるものではなく、薬液処理部における薬液処理が行われた後、基板を水洗処理部に搬送して水洗する構成を有する基板処理装置全般に本発明を適用することができ、この水洗処理部でシャワー水洗することで上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0046】
さらに、上記実施形態では、複数の処理部を設けて搬送ロボットによって基板を順次処理部に搬送しながら基板処理する装置に本発明を適用しているが、同一の処理部で薬液処理および水洗処理する、いわゆるワンバス方式の基板処理装置にも本発明を適用することができる。すなわち、この基板処理装置に、処理部10Dと同様に、複数のシャワーノズルを有するノズル配管を配設し、薬液処理した後、純水タンク内に貯留されている純水をノズル配管に圧送して複数の基板に向けて各ノズルから純水をシャワー状に供給し、基板の表面上の付着物を水洗除去するように構成することで、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0047】
ところで、薬液処理後の基板に対する水洗処理を上記シャワー水洗方式で行うか、あるいは従来例の如くオーバーフロー方式(図9)や機能水洗方式(図10)で行うかを問わず、図1に示すように、水洗処理を含めたすべての処理部を一直線状に水平配列すると、基板処理装置装置が占有する床面積(フットプリント)も処理部の数に比例して増大するという問題がある。
【0048】
しかしながら、上記したシャワー水洗方式により薬液処理後の基板に対する水洗処理を行う場合には、オーバーフロー方式(図9)や機能水洗方式(図10)で水洗処理を行う場合に比べて次のような利点があり、上記問題を解消することができる。すなわち、従来例の水洗方式では水洗処理部に純水を貯留するための処理槽を配置する必要があり、薬液処理部と水洗処理部とを平面視において並列配置する必要があった。これに対し、本発明にかかる基板水洗方法では、薬液によって薬液処理された基板に対して純水をシャワー状に供給して基板表面の付着物を水洗除去するため、水洗処理部に純水を貯留するための処理槽を必ずしも設けることを要さず、例えば図1の基板処理装置における薬液処理部10B,10Cの上方にシャワー水洗処理部10Dを積層配置することが可能となり、その積層配置した分だけ基板処理装置による占有床面積を減少させることができる。以下、かかる積層構造を有する基板処理装置について図4〜図8を参照しつつ詳述する。
【0049】
図4は、この発明にかかる基板水洗方法を適用可能な基板処理装置の他の実施形態を示す破断正面図である。また、図5は、図4の基板処理装置の側面図である。これらの図に示すように、この実施形態にかかる基板処理装置では、各薬液処理部10B,10Cの上方位置にシャワー水洗処理部10D,10Dがそれぞれ配置されるとともに、薬液処理部10B,10Cと、シャワー水洗処理部10D,10Dとの間に仕切部材40,40が配置されている。なお、仕切部材40を挟んで薬液処理部10Bとシャワー水洗処理部10Dとが積層配置されたサブユニットSU1と、仕切部材40を挟んで薬液処理部10Cとシャワー水洗処理部10Dとが積層配置されたサブユニットSU2とは同一構成であるため、ここではサブユニットSU1についてのみ説明する。
【0050】
このサブユニットSU1では、薬液処理部10Bと、仕切部材40と、シャワー水洗処理部10Dとが、この順序で下方から上方に向けて処理チャンバ50に収納されている。また、この処理チャンバ50内には、後述するようにして仕切部材40を通過して薬液処理部10Bとシャワー水洗処理部10Dとの間で基板Wを往復移動させるハンドリング機構20が配置されており、処理チャンバ50の上方開口51を介して搬送ロボット(図1の符号16a)によって複数の未処理基板Wがハンドリング機構20に渡された後、まず薬液処理部10Bに搬送されて薬液処理がなされ、それに続いてシャワー水洗処理部10Dに搬送されて水洗処理された後、ハンドリング機構20から搬送ロボットに渡されて他の処理部10Eに搬送される。
【0051】
このハンドリング機構20は、図5に示しように、リフター本体22の下方端から基板Wの配列方向(同図の左右方向)と略平行に延びる3本のアーム部材21で複数の基板Wを保持可能となっている。また、リフター本体22はリフター上下機構部23によって上下駆動されるように構成されており、リフター本体22の上下移動に応じてアーム部材21により保持されている基板Wを一括して上下方向に移動可能となっている。このリフター上下機構部23は、具体的には、上下方向に離隔配置された2つのプーリ23a,23bに掛け渡されたタイミングベルト23cをモータ23dによって駆動し、当該タイミングベルト23cの一部に固着されたロッド23eを上下移動させるように構成されており、モータ23dの回転駆動力をロッド23eの上下直線運動に変換している。そして、そのロッド23eの先端部には、リフター本体22の上端部が固着されており、モータ23dの回転方向に応じてリフター本体22が上下移動する。
【0052】
このリフター本体22が最も低い位置(図5の実線位置)に移動してくると、アーム部材21に保持された基板Wが一括して薬液処理部10Bの処理槽301 に浸漬されて薬液処理される。この処理槽301は、薬液としてCARO(硫酸と過酸化水素水との混合溶液)を貯留するものであり、略直方体の容器であって、その上部に基板W群の出し入れを許容する開口302を備えている。また、処理槽301の底部両側には、処理槽301内にCAROを供給する薬液供給管303が配設されている。さらに、処理槽301の上部周囲には、基板W群の処理中に処理槽301から溢れ出た処理液を回収するオーバーフロー槽304が設けられており、オーバーフロー槽304で回収した薬液を循環使用している。ただし、薬液処理部の構成はこの薬液循環使用タイプに限定されるものではなく、薬液処理ごとに使用済みの薬液を排液するタイプのものであってもよい。
【0053】
処理槽301の開口302の上方には、図2および図3に示したシャワー水洗処理部10Dと同一構成のシャワー水洗処理部が配置されている。なお、その構成はすでに説明した通りであるため、ここでは同一符号を付して構成の説明を省略する。
【0054】
上記のように積層配置された薬液処理部10Bとシャワー水洗処理部10Dとの間には、開閉自在な仕切部材40が設けられている。具体的には、仕切部材40は観音開きする一対の開閉部材40a,40bから構成されており、開閉駆動機構41によって図4の2点鎖線で示すように開閉部材40a,40bを開成することでハンドリング機構20によって仕切部材40を通過して薬液処理部10Bとシャワー水洗処理部10Dとの間で複数の基板Wを往復移動させることができる一方、閉成することで薬液処理部10Bとシャワー水洗処理部10Dとを仕切っている。
【0055】
また、この実施形態における特徴的な構成として、仕切部材40の上面は処理槽301の外側に向かって傾斜している。具体的には、観音開きする一対の開閉部材40a,40bの上面のそれぞれは、閉成状態で突き合わされた遊端側から、各々の基端側に向かって低くなるように傾斜している。また、開閉部材40a,40bの各基端側は、オーバーフロー槽304の外側まで延び出ている。
【0056】
次に開閉駆動機構41の構成について説明するが、開閉部材40a,40bの各々の開閉駆動機構41は同様の構成であるので、以下では開閉部材40aを例にとって説明する。開閉部材40aの基端部両側は、屈曲した一対の支持アーム411の遊瑞にそれぞれ連結固定されている。各支持アーム411の基瑞は支軸412を介して処理チャンバ50の側壁に揺動自在に支持されている。一方の支軸412は処理チャンバ50の側壁を貫通して導出されている。処理チャンバ50外へ導出された支軸412は、図6に示すように、アーム413の一端に連結固定され、このアーム413の他端は処理チャンバ50の側壁に配設されたエアーシリンダ414のロッドにピン結合されている。
【0057】
以上のように構成された開閉部材40a,40bの各開閉駆動機構41のエアーシリンダ414のロッドが伸縮することにより、開閉部材40a,40bは、図4に実線で示す閉成状態と、2点鎖線で示す開成状態とに切り換えられる。すなわち、基板Wを処理槽301へ出し入れするとき以外は、開閉部材40a,40bは閉成状態になっている。また、開成状態において、開閉部材40a,40bは、処理槽301の開口302の上方を大きく開いて、処理槽301への基板W群を出し入れするときの邪魔にならないようになっている。
【0058】
次に、上記のように構成されたサブユニットSU1における基板処理動作について説明する。まず、搬送ロボット(図1の符号16a)が未処理の基板WをサブユニットSU1に搬送してくると、予め処理チャンバ50の開口51の上方位置(図5の2点鎖線位置)まで上昇したアーム部材21に未処理基板Wを受け渡す。そして、アーム部材21で基板Wを保持したままリフター本体22が降下し、最も低い位置(図5の実線位置)まで移動する。この降下移動の際、アーム部材21に保持されている基板W群は処理チャンバ50の開口51、シャワー水洗処理部10Dおよび開成状態にある仕切部材40を通過した後、仕切部材40の開閉部材40a,40bが図4に実線で示す閉成状態に切り換えられるとともに、基板W群は薬液処理部10Bの処理槽301中の薬液(CARO)に浸漬され 、薬液処理が開始される。
【0059】
そして、薬液処理が完了すると、仕切部材40の開閉部材40a,40bが図4に2点鎖線で示す閉成状態に切り換えられた後、リフター本体22が上昇し、仕切部材40を通過して図5の1点鎖線で示すようにシャワー水洗処理部10Dまで移動する。それに続いて、仕切部材40の開閉部材40a,40bが図4に実線で示す閉成状態に切り換えられてシャワー水洗処理部10Dによる水洗処理の準備が完了する。
【0060】
すると、アーム部材21によって保持されている複数の基板Wに向けて各ノズル32から純水がシャワー状に供給されて基板Wの表面上の付着物(CAROおよびCARO処理によって発生した物質(パーティクル)など)が水洗除去される。このとき、リフター本体22を上下方向に揺動させると、水洗処理の効率が向上し、より少ない量の純水で、また、より短時間で水洗処理を行うことができる。また、リフター本体22を揺動させると同時あるいはその代わりに、ノズル配管31を揺動させたり、ノズル32自体を揺動させたりしても、同様の効果が得られる。
【0061】
このようにしてシャワー水洗処理を実行すると、ノズル32から供給された純水、および基板表面から脱落した付着物は薬液処理部10B側に落下するが、薬液処理部10Bの上方位置に配置された仕切部材40によって薬液処理部10Bへの侵入が規制される。すなわち、純水や脱落した付着物は仕切部材40の開閉部材40a,40bの上面に落下した後、開閉部材40a,40bの傾斜した上面に案内されて薬液処理部10Bの外側に流下し、処理チャンバ50の下方部に集められる。そして、処理チャンバ50の下方部に接続されたドレン配管52を介して装置外部に排出される。
【0062】
こうしてシャワー水洗処理が完了すると、リフター本体22はさらに上昇して搬送ロボットとの受渡し位置(図5の2点鎖線位置)まで上昇し、搬送ロボット との間で処理済みの基板Wの受渡しを行い、次に未処理基板Wの搬入に備える。
【0063】
以上のように、この実施形態にかかる基板処理装置は、先に説明した基板水洗方法を使用するものであり、先の実施形態と同様に、より少ない純水使用量で、しかも短時間で基板を洗浄することができるという効果を奏する。
【0064】
また、薬液処理部10Bの上方位置にシャワー水洗処理部10Dを重ね合わせているため、その分だけ基板処理装置が占有する床面積を減少させることができる。
【0065】
さらに、開閉部材40a,40bの上面を上記のように傾斜させることにより、開閉部材40a,40b上に落下した純水や脱落した付着物はその上面に沿って薬液処理部10Bの外側に流出し、開閉部材40a,40bの突き合わせ間隙部Gを介して薬液処理部10Bに侵入するのを効果的に防止することができる。
【0066】
なお、開閉部材40a,40bの上面の傾斜角度は特に限定されないが、水平線に対して5〜15゜の範囲が好ましい。なんとなれば、開閉部材40a,40bの上面の傾斜角度が5゜未満であると純水や脱落した付着物を流下案内する効果が小さくなる一方、開閉部材40a,40bの上面の傾斜角度が15゜を超えると、開閉部材40a,40bの背丈が高くなりすぎて、基板処理装置のコンパクト化の点で好ましくないからである。
【0067】
また、落下した純水などを円滑に流下案内するために、開閉部材40a,40bの少なくとも上面を撥水性にすることが好ましい。開閉部材40a,40bを、例えばフッ素系樹脂で構成することにより、その上面を撥水性にすることができる。そうすることにより、開閉部材40a,40bの上面の傾斜角度を小さくすることができ、開閉部材40a,40bの高さを抑えることができる。
【0068】
さらに、本実施形態では、シャワー水洗処理部10Dから落下してくる純水な どが開閉部材40a,40bの突き合わせ間隙部Gの真上に落下する可能性もあることを考慮して、次のような構成を採用している。以下、図7を参照して説明する。図7は開閉部材40a,40bの突き合わせ部(図4の領域A)の拡大図である。すなわち、開閉部材40a,40bは、両開閉部材40a,40bの突き合わせ間隙部Gを覆うように、一方の開閉部材40bの遊端側の上端縁42が前方に迫り出すように構成されている。このような構成にすることにより、突き合わせ間隙部Gの真上から純水などの液滴Pが落下しても、同図中に2点鎖線で示すように、この液滴Pは迫り出した上端縁42で受け止められた後、開閉部材40bの傾斜した上面に沿って流下案内されるので、突き合わせ間隙部Gに液滴が侵入することがない。
【0069】
また、開閉部材40a,40bの突き合わせ間隙部Gへの液滴の侵入を防止する構成としては、図7に示した例の他に、例えば図8に示すような構成を採ることも可能である。この例では、一方の開閉部材40bの遊端側に凸形状のカバー部材43を取り付けて、開閉部材40a,40bの突き合わせ間隙部Gを覆っている。
【0070】
なお、図4および図5に示した実施形態では、薬液処理部10B,10Cのそれぞれの上方にシャワー水洗処理部10Dを積層配置しているが、水洗処理部10Fの代わりに薬液処理部10Eの上方位置にシャワー水洗処理部10Dを配置してもよく、この場合、より少ない純水使用量で、しかも短時間で基板を洗浄することができるとともに、床面における水洗処理部10Fの設置スペースが不要となるため、基板処理装置が占有する床面積をさらに減少させることができる。
【0071】
また、薬液処理部10B,10Cと、シャワー水洗処理部10Dとを仕切るための仕切部材40を観音開きの開閉部材40a,40bで構成したが、1つの開閉部材で薬液処理部10B,10Cと、シャワー水洗処理部10Dとの間を開閉自在に構成してもよい。また、3つ以上の開閉部材で仕切部材40を構成するようにしてもよい。さらに、仕切部材40で仕切った際に、シャワー水洗処理部1 0Dからの純水、および基板表面から脱落した付着物を処理チャンバ50の下方部に案内し、当該下方部からドレン配管52を介して装置外部に排出するように構成しているが、仕切部材40を閉成した際に、シャワー水洗処理部10Dと薬液処理部10B,10Cとを完全に仕切り、その仕切られたシャワー水洗処理空間から純水、および基板表面から脱落した付着物を排出するように構成してもよい。
【0072】
【実施例】
次に本発明の実施例を示すが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0073】
実施例
図1に示す基板処理装置の第1の薬液処理部(CARO処理部)10BでCAROによる薬液処理を8インチ半導体ウエハ(基板)に施した後、シャワー水洗処理部10Dに搬送し、30(リットル/分)の割合で、5分間、純水をシャワー状に供給した後、処理部10Dから引き上げ、乾燥部10Hで乾燥させた後、粒径が0.12μm以上のパーティクルの個数を調べた処、そのパーティクルレベルは「35」であった。
【0074】
比較例1
処理部10Dの位置に図9のオーバーフロー方式の基板水洗装置を配置し、第1の薬液処理部(CARO処理部)10BでCAROによる薬液処理を8インチ半導体ウエハ(基板)に施した後、この基板水洗装置に搬送し、次の手順で水洗処理した。
【0075】
(i)20(リットル/分)の割合で処理槽103に純水を供給し続ける、なお、スローリークについては4(リットル/分)に設定している、
(ii)処理槽103に純水が貯留され、オーバーフロー状態になった後で、CAR O処理が施された半導体ウエハを処理槽103に投入する、
(iii)20(リットル/分)の割合で、15分間、オーバーフロー状態の処理槽103内に浸漬させる。
【0076】
こうした一連の水洗処理が完了した後、処理槽103から半導体ウエハを引き上げ、乾燥部10Hで乾燥させた後、粒径が0.12μm以上のパーティクルの個数を調べた処、そのパーティクルレベルは「50」であった。
【0077】
比較例2
処理部10Dの位置に図10の機能水洗方式の基板水洗装置を配置し、第1の薬液処理部(CARO処理部)10BでCAROによる薬液処理を8インチ半導体ウエハ(基板)に施した後、この基板水洗装置に搬送し、次の手順で水洗処理した。
【0078】
(i)処理槽203に純水を供給して処理槽203に純水を貯留した後、さらに純水供給を続けてオーバーフロー状態にする、
(ii)CARO処理が施された半導体ウエハを処理槽203に投入する、
(iii)20(リットル/分)の割合で、1分間、オーバーフロー状態を継続する、
(iv)急速排液しながら、シャワーノズル210から15(リットル/分)の割合で、純水を供給する、
(v)処理槽203から純水が排液されると、再度急速排液を停止し、処理槽203に純水を貯留した後、さらに純水供給を続けてオーバーフロー状態にする、
(vi)上記(iii)〜(v)の処理を5回繰り返す。
【0079】
こうした一連の水洗処理が完了した後、処理槽203から半導体ウエハを引き上げ、乾燥部10Hで乾燥させた後、粒径が0.12μm以上のパーティクルの個数を調べた処、そのパーティクルレベルは「50」であった。
【0080】
上記した実施例、比較例1および比較例2において基板投入から水洗処理完了 までにかかる処理時間、純水使用量および処理後のパーティクルレベルを表にまとめると、次の通りである。
【0081】
【表1】
Figure 0003682168
【0082】
同表から明らかなように、実施例によれば、より少ない純水使用量で、しかも短時間で半導体ウエハを洗浄することができ、比較例1および比較例2に対して優れた効果が得られる。また、処理後のパーティクルレベルを比較しても、純水使用量および処理時間も比較例よりも少ないにもかかわらず、実施例によれば、パーティクルレベルを低減することができ、より精密な水洗効果が得られることが明らかである。
【0083】
【発明の効果】
以上のように、この発明にかかる基板処理装置によれば、薬液処理部の上方にシャワー水洗処理部を配置し、薬液処理部によって薬液処理された複数の基板に対して純水をシャワー状に供給して基板表面の付着物を水洗除去するようにしているので 、より少ない純水使用量で、しかも短時間で基板を洗浄することができるとともに、薬液処理部の上方位置にシャワー水洗処理部を重ね合わせた分だけ基板処理装置が占有する床面積を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかる基板水洗方法の一実施形態を適用可能な基板処理装置を示す平面図である。
【図2】 シャワー水洗処理部を前方上方位置から見下ろした図である。
【図3】 図2のシャワー水洗処理部の全体構成を示す概略断面図である。
【図4】 この発明にかかる基板水洗方法を適用可能な基板処理装置の他の実施形態を示す破断正面図である。
【図5】 図4の基板処理装置の側面図である。
【図6】 開閉部材の開閉駆動機構を示した図である。
【図7】 開閉部材の突き合わせ部の拡大断面図である。
【図8】 開閉部材の突き合わせ部の変形例を示した拡大断面図である。
【図9】 オーバーフロー方式の基板水洗装置を示す図である。
【図10】 機能水洗方式の基板水洗装置を示す図である。
【符号の説明】
1 処理ユニット
10B,10C 薬液処理部(CARO処理部)
10D シャワー水洗処理部
20 ハンドリング機構
21 アーム部材
22 リフター本体
40 仕切部材
40a,40b 開閉部材
50 処理チャンバ
301 処理槽
W 基板

Claims (8)

  1. 複数の基板を薬液によって薬液処理する薬液処理部と、
    前記薬液処理部の上方に、前記薬液処理部と重ねて配置され、前記薬液処理部によって薬液処理された複数の基板に対して純水をシャワー状に供給して基板表面の付着物を水洗除去するシャワー水洗処理部と、
    前記薬液処理部と前記シャワー水洗処理部との間に配置された開閉自在な仕切部材と、
    開成された前記仕切部材を通過して前記薬液処理部と前記シャワー水洗処理部との間で複数の基板を往復移動させるハンドリング部とを備え、
    前記仕切部材は閉成することで前記薬液処理部と前記シャワー水洗処理部との間を仕切り、前記シャワー水洗処理部から前記薬液処理部に純水、および基板表面から脱落した付着物が侵入するのを規制する基板処理装置。
  2. 前記薬液処理部と、その上方に配置された前記シャワー水洗処理部と、前記仕切部材とが同一の処理チャンバ内に設けられ、
    前記仕切部材が閉成されることで前記処理チャンバ内が前記薬液処理部と前記シャワー水洗処理部とに区分けされ、前記仕切部材が開成されることで前記薬液処理部及び前記シャワー水洗処理部との間で前記ハンドリング部により複数の基板を往復移動させることが可能となる請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記仕切部材は、一対の開閉部材の各端部が突き合わせられて閉成された状態から、当該各端部が上方への回動により観音開きして開成状態となると共に、これら一対の開閉部材はその上面が、前記互いに突き合わせられた各端部とは反対側の各基端部に向かうに連れて低くなる傾斜を有し、当該各基端部が、前記薬液処理部に設けられたオーバーフロー槽の外側まで延びた形状とされている請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記仕切部材の上面の傾斜角度は5〜15゜である請求項に記載の基板処理装置。
  5. 前記処理チャンバの下方部には、前記仕切部材をなす一対の開閉部材によって前記オーバーフロー槽の外側まで導かれた前記シャワー水洗処理部からの純水を排出するドレイン配管が設けられている請求項3又は請求項4に記載の基板処理装置。
  6. 前記薬液処理部は、アンモニア水と過酸化水素水との混合溶液を薬液として貯留する処理槽を有しており、
    前記ハンドリング部によって前記処理槽中の薬液に基板を浸漬させて薬液処理する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の基板処理装置。
  7. 前記薬液処理部は、塩酸と過酸化水素水との混合溶液を薬液として貯留する処理槽を有しており、
    前記ハンドリング部によって前記処理槽中の薬液に基板を浸漬させて薬液処理する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の基板処理装置。
  8. 前記薬液処理部は、硫酸と過酸化水素水との混合溶液を薬液として貯留する処理槽を有しており、
    前記ハンドリング部によって前記処理槽中の薬液に基板を浸漬させて薬液処理する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の基板処理装置。
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