JP3680609B2 - 室内空気清浄用部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内の天井部に敷設され、該室内の空気中の被吸着成分を吸着処理するシート状の室内空気清浄用部材に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両や住宅等の室内の空気を清浄化する場合には、例えば特開平9−75641号公報に示されているように、室内の天井部に空気浄化装置を設置することで、デッドスペースを有効利用しつつ、上昇滞留した汚染空気を効果的に浄化するようにすることが提案されている。
【0003】
しかし、このような空気浄化装置は、通常、嵩高であり、特に自動車の室内天井部に設けるにはあまり適していない。そこで、例えば特開平10−43285号公報に示されているように、複数の通気性シート間に吸着剤を封入してなるシート状のものを自動車等の室内天井部に取り付けるようにすることが提案されている。
【0004】
一方、自動車等の車両室内には、燃料やオイル等の分解ガス、タバコに由来する燃焼生成物、内装用ボード類や車内装備の接合等に用いられる接着剤や断熱用発泡樹脂等から揮散する有機化合物等の悪臭又は無臭有毒な気体成分が存在している。また、住宅内においても、タバコに由来する燃焼生成物はもとより、シックハウスが問題になっているように断熱材や合板材の接着剤から揮散する有害気体成分が存在している。このような気体成分中には、通常、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド等のカルボニル基含有化合物が含まれている。
【0005】
上記悪臭又は無臭有毒な気体成分を除去する吸着剤としては、上記公報(特開平10−43285号公報)に記載されているように、活性炭等の物理的吸着剤がよく用いられているが、この物理的吸着剤では、特に上記カルボニル基含有化合物の吸着除去能力が不十分となる。また、活性炭等の物理的吸着剤は、空気中の被吸着成分を吸着しても、比較的高温になるとその吸着した被吸着成分を放出してしまうという問題がある。この結果、そのような環境下では、被吸着成分の吸着能力が低くなってしまう。特に天井部は熱気上昇により高温になり易いため、活性炭等の物理的吸着剤を備えたシート状の室内空気清浄用部材を、上記のように天井部に敷設すると、カルボニル基含有化合物を効率良く吸着除去することは困難となる。
【0006】
そこで、従来、例えば特開平9−313828号公報に示されているように、活性炭やゼオライト等の担体に、アミン系やアンモニア系の化合物からなるアルデヒド類除去用薬剤を担持させた化学的吸着剤を用いることにより、アルデヒド類を除去して空気を清浄化するようにすることが提案されている。このような化学的吸着剤を用いれば、アルデヒド類を吸着処理することができ、しかも、その吸着したアルデヒド類が放出されるという現象は生じなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記提案例(特開平9−313828号公報)のものでは、以下のような問題点がある。すなわち、アルデヒド類除去用薬剤のうち、トリエタノールアミン、ピリジン及びヘキサメチレンテトラミンは常温でアンモニアのような刺激臭を有し、カゼイン、カゼインナトリウム及びグリシンは常温で臭気を有し、尿素及びチオ尿素は高温(80〜100℃)で異臭を発し、これは水分の存在で激しくなる。また、アミン系又はアンモニア系の塩の場合は、臭気の問題は生じないものの、水分の作用により解離して、腐食性の高い酸イオンを生成したり(硫酸アンモニウム、EDTA、2Na等)、酸を遊離したり(ポリアリルアミン塩酸塩、硫酸アミノグアニジン、硝酸グアニジン、硫酸ヒドロヒシルアミン等)するという問題がある。さらに、ジメチルヒダントインの場合は、臭気や腐食の問題は生じないが、昇華性を有するために吸着剤としては使用し難いものである。このように、上記提案例のものはアルデヒド類除去用薬剤自体にかなり大きな問題があって、実用的ではない。
【0008】
また、たとえ上記のようなものを含む種々の化学的吸着剤を使用したとしても、この化学的吸着剤は化学反応によって被吸着成分を吸着するものであるため、被吸着成分が限定されると共に、化学反応用物質の全てが消費されてしまうと、それ以上の吸着処理を行うことはできず、多様な被吸着成分を長期に亘って吸着させるようにする上で改良の余地がある。
【0009】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シート状の室内空気清浄用部材を室内の天井部に敷設して、該室内の空気中の被吸着成分を吸着処理する場合に、どのような温度環境下であっても、多様な被吸着成分を効率良く吸着することができるようにすると共に、吸着能力の経時変化を出来る限り抑制し、特に被吸着成分がアルデヒド類やケトン類のようなカルボニル基含有化合物である場合には、臭気や腐食の問題が全くない化学的吸着剤を用いてそのカルボニル基含有化合物を効率良く吸着処理しようとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、水分の存在下で空気中の被吸着成分としてのカルボニル基含有化合物と化学的に反応し、一価フェノール、多価フェノール及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなる吸着性化合物と 、該吸着性化合物を担持する吸水性担持材であって、上記空気中の湿分を吸収して、該吸着性化合物に対し、上記カルボニル基含有化合物と吸着性化合物との反応媒体としての水分を補給する吸水性物質とを有する化学的吸着剤と物理的吸着剤とを備えるようにした。
【0011】
具体的には、請求項1の発明では、室内の天井部に敷設され、該室内の空気中の被吸着成分を吸着処理するシート状の室内空気清浄用部材を対象とする。
【0012】
そして、水分の存在下で上記空気中の被吸着成分としてのカルボニル基含有化合物と化学的に反応し、一価フェノール、多価フェノール及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなる吸着性化合物と、該吸着性化合物を担持する吸水性担持材であって、上記空気中の湿分を吸収して、該吸着性化合物に対し、上記カルボニル基含有化合物と吸着性化合物との反応媒体としての水分を補給する吸水性物質とを有する化学的吸着剤と物理的吸着剤とを備えているものとする。
【0013】
このことにより、吸着性化合物によりアルデヒド類やケトン類のようなカルボニル基含有化合物を確実に吸着することができると共に、アミン系やアンモニア系の化合物とは異なり、吸着性化合物自体が臭気を発したり腐食性の高いイオンを生成したりすることはなく、しかも、昇華性を有していないので、何の問題もなく空気清浄用に使用することができる。しかも、化学的吸着剤の吸水性物質により水分が吸収されるので、物理的吸着剤の吸着能力が水分により低下するのを抑えることができる。また、吸水性物質により吸収した水分が吸着性化合物に確実に供給され、その水分により空気中のカルボニル基含有化合物と吸着性化合物との反応が促進され、化学的吸着剤による吸着能力を向上させることができる。さらに、上昇滞留した多様な被吸着成分を吸着処理することができると共に、物理的吸着剤が、吸着した被吸着成分を放出したとしても、この被吸着成分を化学的吸着剤が吸着して、空気清浄用部材全体の吸着能力を高めることができる。また、一方の吸着剤の吸着能力が低下しても他方の吸着剤により全体として吸着能力が低下するのを抑制することができる。よって、どのような温度環境下であっても、多様な被吸着成分を効率良く吸着することができると共に、長期に亘って吸着能力を高レベルに維持することができる。
【0014】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、化学的吸着剤と物理的吸着剤とは、画成された単一空間内に混合状態で含有されているものとする。また、請求項3の発明では、請求項1の発明において、化学的吸着剤層と物理的吸着剤層とが積層状態で形成されているものとする。これらの発明により、物理的吸着剤の近傍に化学的吸着剤が存在することになるので、物理的吸着剤が放出した被吸着成分は、室内空気清浄用部材の外部に出る前に確実にその近傍の化学的吸着剤に吸着される。
【0015】
請求項の発明では、請求項1〜3のいずれか1つの発明において、吸水性物質は、吸水性無機物質及び吸水性ポリマーのうちの少なくとも1種であるものとする。そして、請求項の発明では、請求項の発明において、吸水性無機物質は、H型ゼオライトであるものとする。これらの発明により、吸水性が良好な吸水性物質の具体的材料が容易に得られる。
【0016】
請求項の発明では、請求項1〜5のいずれか1つの発明において、吸着性化合物は、レゾルシンであるものとする。このことで、カルボニル基含有化合物を吸着するのに最も適した具体的材料が容易に得られる。
【0017】
請求項の発明では、請求項1〜6のいずれか1つの発明において、物理的吸着剤は、活性炭であるものとする。この発明により、吸着能力の高い物理的吸着剤の具体的材料が容易に得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る室内空気清浄用部材1を示し、この室内空気清浄用部材1は自動車の室内の天井部の略全体に敷設され、該室内の空気中の被吸着成分を吸着処理するものであって、シート状に形成されている。この室内空気清浄用部材1の下面は、室内空間に接する面であって、通気性部材16により構成されている。この通気性部材16は、通常の自動車の室内天井部に敷設される表皮材からなっている。一方、室内空気清浄用部材1の上面は、ウレタンからなる基材17により構成され、この基材17の上面がルーフパネル下面に貼り付けられるようになっている。
【0019】
上記通気性部材16と基材17との間には、接着剤が含有されたガラス繊維マット18,18を介して吸着剤シート20が挟持されている。つまり、この吸着剤シート20は、上記ガラス繊維マット18の接着剤により通気性部材16と基材17とに接着されている。この吸着剤シート20は、図2に示すように、ポリエチレン繊維からなる2つのメッシュ21,21を有しており、このメッシュ21,21同士は、加熱溶融によりラミネートされている。このメッシュ21,21間には、化学的吸着剤12,12,…と物理的吸着剤13,13,…とが全体に亘って略均一な混合状態で内包されている。つまり、吸着剤シート20は、下側のメッシュ21上に上記化学的吸着剤12と物理的吸着剤13とを散布した後、その上側に上側のメッシュ13を被せてこの両メッシュ21,21をラミネートしたものである。このことで、化学的吸着剤12と物理的吸着剤13とは、画成された単一空間内に略均一な混合状態で含有されていることになる。
【0020】
上記室内空気清浄用部材1の化学的吸着剤12は、水分の存在下で自動車室内の空気中の被吸着成分と反応する吸着性化合物と、水分を吸収する吸水性物質とを有している。この吸水性物質は、吸着性化合物に対して非反応性でかつ空気中の水分を吸収する性質を有するものであればその種類は特に限定されないが、吸水性無機物質及び吸水性ポリマーのうちの少なくとも1種であることが望ましい。上記吸水性物質は、水分存在下で行われる吸着性化合物と被吸着成分との化学反応の場として用いられ、その吸水性によって空気中の水分を吸収するので、反応媒体となる水分を外部から補わなくても反応を効率良く行わせることが可能である。また、上記吸水性物質を、上記吸着性化合物を担持する吸水性担持材であり、これにより、取り扱い易くなると共に、反応場の提供の観点からも好ましい。
【0021】
上記吸水性無機物質としては、一般に無機質担体として用いられるシリカゲル、ゼオライト、アルミナ、ケイソウ土、活性炭等が好ましいものとして例示され、これらは単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。ゼオライトは、イオンタイプによってNa型とH型(プロトン型)とに分類されるが、カルボニル基含有化合物との反応性が高いという観点からは、H型ゼオライトの方が好ましい。このH型ゼオライトは、吸水性無機物質として最適なものである。尚、後述の如く、吸着性化合物と共に弱酸性物質や弱塩基性物質を併用した場合には、水分を吸収したときにこれらの弱酸性物質や弱塩基性物質に由来して生じる酸やアルカリによって、吸着処理装置や付帯機器の酸腐食やアルカリ腐食が生じることも懸念されるので、吸水性物質として、H型ゼオライト等の固体酸性物質やNa型ゼオライト等の固体塩基性物質を使用することが推奨される。
【0022】
上記吸水性ポリマーとしては、アクリル酸又はその塩系、アクリルアミド系、マレイン酸系、エチレンオキサイド系、ビニルアルコール系の単独又は共重合体、変性澱粉、変性セルロース等が好ましいものとして例示され、より好ましい具体例としては、ポリアクリル酸塩、アクリル酸とビニルアルコールやアクリル酸エステルとの共重合体又はその塩、アクリルアミド系重合体、ポリエチレンオキサイド、マレイン酸−イソブチレン共重合体の塩、澱粉やカルボキシルセルロースのアクリル酸塩グラフト変性物等が挙げられ、これらは単独で使用することもでき、2種以上を適宜に組み合わせて使用することもできる。
【0023】
上記吸着性化合物としては、水分の存在下で吸着能力を発揮する化合物を用いる。すなわち、空気中の被吸着成分が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド等のカルボニル基含有化合物である場合に、吸着性化合物としてそのカルボニル基に対して付加反応性を示す活性水素を有するものを用いることで、化学反応によってカルボニル基含有化合物を吸着除去することができる。このようにカルボニル基に対して付加反応性を示す吸着性化合物としては、一価フェノール、多価フェノール及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物を用いる。具体的には、ヒドロキシ安息香酸、オイゲノール、3,5−,2,5−,3,4−キシレノール等の一価フェノール、レゾルシン、ビスフェノールA、カテコール等の二価フェノール、ピロガロール、プルプリン、ナリンギン等の三価フェノール、ルチン等の四価フェノール等が挙げられる。
【0024】
上記のようにカルボニル基に対して付加反応性を示す吸着性化合物により、カルボニル基含有化合物に対して高レベルの吸着処理効率が得られると共に、一旦吸着処理した後は、反応物が吸水性物質中に取り込まれるため、被吸着成分が単独で再放出されることはない。また、この吸着反応は水分の存在下で進行するため、空気中の水分によって吸着性能が阻害されることもない。しかも、アミン系やアンモニア系の化合物とは異なり、吸着性化合物自体が臭気を発したり腐食性の高いイオンを生成したりすることはなく、また、昇華性を有していないので、実用上何の問題もない。さらに、吸着性化合物の選択によっては、カルボニル基含有化合物以外の悪臭成分や、無臭の有害成分の吸着処理も可能である。
【0025】
上記吸着性化合物のうち多価フェノールに属するレゾルシンは、カルボニル基含有化合物に対して非常に優れた反応性を示すことから、吸着性化合物として最適なものである。特にレゾルシンと共に、蓚酸等の弱酸性物質や、炭酸ナトリウム等の弱塩基性物質を併用すると、アルデヒド等に対する捕捉効果が一段と高められ、より一層優れた吸着処理効果を発揮する。これは、上記弱酸性物質や弱塩基性物質がレゾルシンとアルデヒド等(特にホルムアルデヒド)との反応の触媒として作用するためと考えられ、この効果は、レゾルシン以外の一価フェノールや多価フェノールを吸着性化合物として使用する際にも有効に発揮される。
【0026】
上記吸着性化合物が液状である場合は、後述の如く造粒すればよく、固体である場合も、水やメタノール等の適当な溶媒に溶解して造粒することが望ましい。この溶媒は、造粒後に加熱処理を行うことで除去することができる。但し、水は、反応媒体となるので、粒状体中に残存していてもよい。尚、粒状体中に水が残存していなくても、吸水性物質が空気中の湿分を吸収することによって補われるため、水分の補給の必要はないが、吸着処理の初期段階から高レベルの吸着能力を発揮させるには、当初から適量の水分を吸水性物質に吸収させておくようにすることが望ましい。
【0027】
上記吸着性化合物と吸水性物質との重量比は、吸着処理活性、飽和担持量、求められる吸着能力等を考慮して設定すればよいが、吸着性化合物の重量を吸水性物質の重量に対して0.1〜50%に設定することが望ましい。これは、吸着性化合物の重量が吸水性物質の重量に対して0.1%よりも小さいと、吸着能力が十分に発揮されない一方、50%よりも大きいと、吸着性化合物の使用量の割には吸着能力が向上しないからである。また、吸着性化合物を多く加え過ぎると、造粒する場合に造粒性が悪化する傾向が見られるからである。この重量比のより好ましい上限値は20%であり、さらに好ましい上限値は10%である。一方、より好ましい下限値は、吸着性能の観点から5%である。
【0028】
上記吸水性物質は、通常、微粉末で提供されるので、この微粉末の状態で用いてもよいが、取り扱い性が悪く、しかも、化学的吸着剤12を通気性部材16,16に挟持して用いる際、通気性部材16の目が粗い場合にはその通気孔から抜け落ちることがある。したがって、結合剤を用いて吸着性化合物と吸水性物質とを結合すると共に、吸水性物質同士をも結合することが望ましい。つまり、造粒して粒状体を形成すればよく、結合剤により吸水性物質に吸着性化合物を容易に担持させることもできる。
【0029】
上記結合剤の重量は、吸水性物質の重量に対して1.3〜8%に設定することが好ましい。これは、結合剤の重量が吸水性物質の重量に対して1.3%よりも小さいと、造粒して粒状体を形成しても僅かな力で破砕されてしまう一方、8%よりも大きいと、結合剤により吸着性化合物及び吸水性物質が覆われて吸着能力が低下するからである。また、後述の如く、結合剤として水溶性ポリマーを用いて吸着性化合物の水溶液を添加して造粒作業を行う場合に、その水溶性ポリマーの重量が吸水性物質の重量に対して8%を越えると、系の粘度が上昇すると共に粘着性を帯びて、造粒作業が困難になるためである。この重量比のより好ましい上限値は5%であり、さらに好ましい上限値は3%である。
【0030】
上記結合剤としては、水溶性ポリマーが適している。この水溶性ポリマーを使用すれば、有機溶剤を使用することなく造粒作業を行うことができるからである。また、上述の如く吸着性化合物の代表例がフェノール系化合物であって、水溶性のものが多いため、水に溶解させたポリマーと吸着性化合物とを、吸水性物質と共に混合して造粒することにより、簡単に粒状体を形成することができるからである。水溶性ポリマーとしては、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等が挙げられるが、このうち、比較的少ない使用量でも強度の優れた粒状体が得られるという観点からポリビニルアルコールが最適である。尚、吸水性物質との濡れ性が劣る場合には、少量の界面活性剤を添加して造粒を行ってもよい。
【0031】
上記結合剤により造粒する方法としては、吸着性化合物、吸水性物質及び結合剤を一度に混合して造粒する方法、吸着性化合物と吸水性物質とを混合してから若干量の結合剤を添加して予備造粒を行った後、所定量となるように結合剤を添加して本造粒する方法、結合剤及び吸水性物質のみからなる粒状体を形成した後、吸着性化合物の水溶液又はアルコール溶液に浸漬する方法等が採用可能である。尚、造粒手段としては、押出成形や高速混合造粒等の公知の手段を用いればよい。
【0032】
上記造粒により形成した粒状体の大きさは、用途に応じて適宜に設定され、特に限定はされないが、吸着処理効率に影響する粒状体の表面積、通気抵抗及び取り扱い性の観点から、平均粒径を0.1〜1mmに設定することが好ましい。尚、公知の造粒手段により得られる粒状体の平均粒径が1mmよりも大きい場合には、粉砕して篩い分けを行えば、容易に上記範囲のものが得られる。
【0033】
このように化学的吸着剤12として粒状体のものを用いると、取り扱い性が向上すると共に、特に吸水性物質が通気性部材16の通気孔から抜け落ちるような不具合もない。また、結合剤の重量を、吸水性物質の重量に対して1.3〜8%に設定することで、良好な吸着性能が得られると共に、化学的吸着剤12を通気性部材16,16間に挟持してから、加圧により例えば波形状に形成する場合であっても、その化学的吸着剤12が破砕してしまうようなことはない。
【0034】
一方、物理的吸着剤13としては、微細孔を有して空気中の被吸着成分を物理的に吸着し得るものであれば特に限定はされないが、特に活性炭、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ、ベントナイト、ケイソウ土、ボーキサイト等が適している。この中でも、活性炭及びシリカゲルが効果的であり、最も好ましいのは活性炭である。この活性炭は、種々の被吸着成分に対する吸着能力が高く、特に炭化水素系のガスを効果的に取り除くことができる。
【0035】
上記化学的吸着剤12と物理的吸着剤13との量は、特に限定されないが、両吸着剤の量を同程度にするか、又は物理的吸着剤13の方を多くすることが好ましい。
【0036】
したがって、上記実施形態では、化学的吸着剤12と物理的吸着剤13とを備えたシート状の室内空気清浄用部材1を、自動車の室内天井部に敷設するようにしたので、デッドスペースを有効利用して、大きな敷設面積を確保することができると共に、上昇滞留した悪臭成分や無臭有毒成分等の多様な被吸着成分を吸着処理することができる。一方、自動車の室内天井部は高温になり易く、このような高温になると物理的吸着剤13が一度吸着した被吸着成分を放出する場合がある。しかし、上記実施形態では、化学的吸着剤12が、物理的吸着剤13から放出された被吸着成分を吸着するので、その被吸着成分は室内空気清浄用部材1の外部に出ることはなく、室内空気清浄用部材1全体の吸着効果を高めることができる。特に、化学的吸着剤12、レゾルシン等の吸着性化合物と、H型ゼオライト等の吸水性物質とを有するものであるので、空気中の水分は吸水性物質により殆ど吸収されて、水分による物理的吸着剤13の吸着能力の低減を抑えることができると共に、吸水性物質により吸収した水分が吸着性化合物に供給されることにより、アルデヒド等のカルボニル基含有化合物を効果的に吸着除去することができる。
【0037】
尚、上記実施形態では、化学的吸着剤12と物理的吸着剤13とを全体に亘って略均一に混合したが、例えば、化学的吸着剤12及び物理的吸着剤13の各濃度を、吸着剤シート20の下部(少なくとも通気性部材16の近傍部)において化学的吸着剤12の方が高くかつ上部において物理的吸着剤13の方が高くなるように、上下方向に連続的又は非連続的に変化させるようにしてもよい。このようにすれば、物理的吸着剤13が被吸着成分を放出したとしても、この被吸着成分が通気性部材16を通って室内空気清浄用部材1の外部に出るのをより一層有効に抑制することができる。また、化学的吸着剤層と物理的吸着剤層とを上下方向に積層状態で形成するようにしてもよい。この場合、物理的吸着剤13から放出された被吸着成分を室内空気清浄用部材1の外部に出さないようにする観点からは、化学的吸着剤層を物理的吸着剤層よりも下側(通気性部材16側)に配置するようにすることが望ましい。
【0038】
さらに、上記実施形態では、吸着剤シート20を、接着剤が含有されたガラス繊維マット18,18を介して通気性部材16と基材17とに接着するようにしたが、吸着剤シート20を、該吸着剤シート20のメッシュ21,21を溶融することで直接的に通気性部材16と基材17とに固定するようにすることもできる。
【0039】
加えて、上記実施形態では、室内空気清浄用部材1を自動車の室内天井部に敷設するものとしたが、住宅の室内天井部にも敷設するようにすることができる。この場合は、例えば図3に示すように、吸着剤シート20をガラス繊維マット18,18により通気性部材16と天井材23とに接着することで室内空気清浄用部材1を構成すればよい。そして、通気性部材16を適切に選択することによって、室内天井部の見映えが悪化するのを防止することができる。
【0040】
【実施例】
次に、具体的に実施した実施例について説明する。
【0041】
先ず、本発明の化学的吸着剤がアセトアルデヒドをどの程度吸着除去し得るかを以下の実施例1〜4で示す。
【0042】
(実施例1)
図4に示すように、化学的吸着剤12を内容量1000ccのフラスコ71内に入れ、このフラスコ71内にアセトアルデヒドを注射器72を用いて1000ppmとなるように注入して密閉した。このとき、上記化学的吸着剤12は、以下の方法で調整した吸着剤A〜Dを用いた。そして、20〜30℃下で1時間放置した後、アセトアルデヒドの除去率を調べた。
【0043】
〔吸着剤の調整〕
吸着剤A:吸着性化合物としてのオイゲノール1gを、吸水性物質としてのシリカゲル(平均粒径0.05〜0.2mm)10gと共に粉砕混合して、粒径5〜50μmの粉末状吸着剤Aを調整した。
【0044】
吸着剤B:吸着性化合物としての3,5−キシレノール1gを、上記シリカゲル10gと共に粉砕混合して、粒径5〜50μmの粉末状吸着剤Bを調整した。
【0045】
吸着剤C:吸着性化合物としてのレゾルシン1gを、上記シリカゲル10gと共に粉砕混合して、粒径5〜50μmの粉末状吸着剤Cを調整した。
【0046】
吸着剤D:吸着性化合物としてのピロガロール1gを、上記シリカゲル10gと共に粉砕混合して、粒径5〜50μmの粉末状吸着剤を調整した。
【0047】
上記吸着剤A〜Dのアセトアルデヒド除去率(重量%)の結果を表1に示す。このことより、いずれの吸着剤A〜Dもアセトアルデヒドに対して優れた吸着性能を有していることが判る。
【0048】
【表1】
Figure 0003680609
【0049】
(実施例2)
上記実施例1の吸着剤Cと同様に、レゾルシンを吸着性化合物として用いて下記の方法により吸着剤E〜Hを調整し、上記実施例1と同様にしてアセトアルデヒドの除去率を調べた。
【0050】
〔吸着剤の調整〕
吸着剤E:レゾルシン1gを、蓚酸0.2g及び上記シリカゲル10gと共に粉砕混合して、粒径5〜50μmの粉末状吸着剤Eを調整した。
【0051】
吸着剤F:レゾルシン1gを、炭酸ナトリウム0.2g及び上記シリカゲル10gと共に粉砕混合した後、打錠して同じサイズの吸着剤(錠剤)を調整した。
【0052】
吸着剤G:レゾルシン1gを、H型ゼオライト[ZSM−5(SiO2 /Al23=75)、粒径5〜10μm]10gと共に攪拌混合した後、打錠して同じサイズの吸着剤(錠剤)を調整した。
【0053】
吸着剤H:レゾルシン1gを、Na型ゼオライト(平均粒径5〜10μm)10gと共に攪拌混合した後、打錠して同じサイズの吸着剤(錠剤)を調整した。
【0054】
上記吸着剤E〜Hのアセトアルデヒド除去率(%)の結果を表2に示す(尚、上記実施例の吸着剤Cについても併せて示す)。このことより、レゾルシンと共に少量の弱酸性物質や弱塩基性物質を添加すると、アセトアルデヒドに対する吸着性能をより一層高くすることができ、特に弱酸性物質を添加すればその効果は顕著となることが判る。また、これら弱酸性物質や弱塩基性物質を添加すると、吸水時に酸やアルカリ劣化を招く虞れがあるが、H型ゼオライトやNa型ゼオライトを使用すれば、これら弱酸性物質や弱塩基性物質を添加しなくても吸着効果を高めることができ、酸やアルカリ劣化の問題を確実に解消することができる。
【0055】
【表2】
Figure 0003680609
【0056】
(実施例3)
多価フェノールとしてカテコール、プルプリン、ナリンギン及びルチンをそれぞれ1g用意し、これを、各々、上記H型ゼオライト10gと共に攪拌混合した後、打錠して同じサイズの吸着剤I〜L(錠剤)を調整した。そして、上記実施例1と同様にしてアセトアルデヒドの除去率を調べた。
【0057】
上記吸着剤I〜Lのアセトアルデヒド除去率(%)の結果を表3に示す。このことより、このいずれの吸着剤I〜Lについてもアセトアルデヒドに対して優れた吸着性能を有していることが判る。
【0058】
【表3】
Figure 0003680609
【0059】
(実施例4)
上記実施例2の吸着剤Gと同様に、レゾルシン1gとH型ゼオライト(吸着剤Gと同じもの)10gを用いて吸着剤M〜Qを調整した。但し、結合剤として、ポリビニルアルコールを5段階に変化させて添加した。つまり、ポリビニルアルコールの重量を、H型ゼオライトに対して1.7%(吸着剤M)、2%(吸着剤N)、2.5%(吸着剤O)、3%(吸着剤P)、5%(吸着剤Q)とした。そして、上記実施例1と同様にしてアセトアルデヒドの除去率を調べた。但し、この実施例4では、アセトアルデヒド除去率を5分毎に30分経過するまで調べた。
【0060】
この結果を、図5に示す。尚、比較のために、活性炭の場合の結果を併せて示す。このことより、ポリビニルアルコールの添加量が多くなると、吸着能力が経時的に低下する割合が多くなり、吸着能力の観点からは、ポリビニルアルコールの添加量が少ない方が良好であることが判る。特に3%以下であれば、全く問題はない。しかし、ポリビニルアルコールの重量をH型ゼオライトに対して5%にしたとしても、活性炭に比べると低下率は非常に少ない。
【0061】
(実施例5)
次いで、上記実施形態と同様の室内空気清浄用部材を作製した。このとき、化学的吸着剤として上記実施例2の吸着剤Gと同じもの(レゾルシン+H型ゼオライト)を、物理的吸着剤13として活性炭をそれぞれ使用した。この化学的吸着剤の重量は物理的吸着剤の重量に対して20%であり、両者を略均一に混合した。また、この室内空気清浄用部材の通気性部材側表面の面積は300cm2 であった。
【0062】
そして、上記室内空気清浄用部材を、矩形箱状の10L容器の内部上面に敷設した。この容器内にトルエンを10ppmとなるように注入して密閉した後、常温で放置し、10分毎に容器内のトルエン濃度を測定した。
【0063】
この結果を、図6に示す。尚、室内空気清浄用部材を容器の内部上面に敷設しなかった場合(トルエン濃度は10ppmのまま変化しない)も併せて示す。このことより、約1時間程度でトルエンを90%程度除去できることが判る。
【0064】
(実施例6)
次に、図7に示すように、化学的吸着剤12を内容量3Lのにおい袋74に入れ、このにおい袋74内にアセトアルデヒドを100ppmとなるように注入して密閉した。この化学的吸着剤12は、上記実施例2の吸着剤Gと同じものであり、重量は1gとした。そして、10分毎に注射器72を用いて2mLサンプリングして、におい袋74内のアセトアルデヒド濃度を測定した。このとき、30分経過するまでは常温で測定し、その後は、80℃に加熱して測定した。続いて、活性炭(1g)についても上記と同様にして測定した。
【0065】
尚、上記アセトアルデヒド濃度測定はガスクロマトグラフ分析により行った。このときのガスクロマトグラフ分析条件を表4に示す。
【0066】
【表4】
Figure 0003680609
【0067】
上記測定の結果を図8に示す。このことより、活性炭では、温度が80℃に上昇するとアセトアルデヒド濃度が大きくなり、吸着したアセトアルデヒドを放出していることが判る。これに対し、化学的吸着剤では、温度が80℃に上昇してもアセトアルデヒドを吸着し続け、約1時間経過後にはアセトアルデヒドを略完全に吸着することが判る。
【0068】
(実施例7)
次に、図9(a)に示すように、化学的吸着剤12と物理的吸着剤13とを混合した場合の効果を調べた。すなわち、化学的吸着剤12として上記実施例2の吸着剤Gと同じものを、物理的吸着剤13として活性炭をそれぞれ使用し、この化学的吸着剤12(0.1g)と物理的吸着剤13(0.1g)とを細いガラス管75の中に略均一に混合した状態で装填した。尚、これら両吸着剤12,13を装填した部分の両側には通気性部材16,16を設けている。一方、比較のために、図8(b)に示すように、上記物理的吸着剤13(0.1g)のみを装填したものを作製した。
【0069】
そして、上記各ガラス管75内に、アセトアルデヒド濃度が30ppmとなるように調整した空気を1L/minで5分間流した。その後、各ガラス管75を容積が1Lのエアバッグ内に入れ、このエアバッグ内の温度を80℃にした状態で20分間放置した。次いで、そのエアバッグ内のアセトアルデヒドの濃度を調べた。このアセトアルデヒド濃度が高いほど、活性炭が一度吸着したアセトアルデヒドを多く放出していることになる。
【0070】
この結果を図10に示す。尚、図10の(a)及び(b)は、図9の(a)及び(b)の場合にそれぞれ対応している。このことより、化学的吸着剤と物理的吸着剤とを併用した方が、物理的吸着剤のみの場合に比べてアセトアルデヒドの放出量が少ないことが判る。これは、物理吸着剤から放出されたアセトアルデヒドが、化学的吸着剤に吸着されたからである。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、室内の天井部に敷設するシート状の室内空気清浄用部材が、水分の存在下で空気中の被吸着成分としてのカルボニル基含有化合物と化学的に反応しかつ一価フェノール、多価フェノール及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなる吸着性化合物と、該吸着性化合物を担持する吸水性担持材であって、上記空気中の湿分を吸収して、該吸着性化合物に対し、上記カルボニル基含有化合物と吸着性化合物との反応媒体としての水分を補給する吸水性物質とを有する化学的吸着剤と物理的吸着剤とを備えているものとしたことにより、アルデヒド等のカルボニル基含有化合物を含む種々の被吸着成分を良好に吸着除去することができると共に、物理的吸着剤が、吸着した被吸着成分を放出したとしても、この被吸着成分を室内空気清浄用用部材の外部に出さないで化学的吸着剤に吸着させるようにすることができ、どのような温度環境下であっても、多様な被吸着成分を効率良く吸着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る室内空気清浄用部材を示す断面斜視図である。
【図2】 室内空気清浄用部材の吸着剤シートの構成を概略的に示す分解斜視図である。
【図3】 室内空気清浄用部材を住宅の室内天井部に敷設する場合の構成例を示す断面斜視図である。
【図4】 実施例1〜4の試験の要領を示す概略説明図である。
【図5】 実施例4の試験の結果を示すグラフである。
【図6】 実施例5の試験の結果を示すグラフである。
【図7】 実施例6の試験の要領を示す概略説明図である。
【図8】 実施例6の試験の結果を示すグラフである。
【図9】 実施例7の試験の要領を示す概略説明図である。
【図10】 実施例7の試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 室内空気清浄用部材
12 化学的吸着剤
13 物理的吸着剤
16 通気性部材

Claims (7)

  1. 室内の天井部に敷設され、該室内の空気中の被吸着成分を吸着処理するシート状の室内空気清浄用部材であって、
    水分の存在下で上記空気中の被吸着成分としてのカルボニル基含有化合物と化学的に反応し、一価フェノール、多価フェノール及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなる吸着性化合物と、該吸着性化合物を担持する吸水性担持材であって、上記空気中の湿分を吸収して、該吸着性化合物に対し、上記カルボニル基含有化合物と吸着性化合物との反応媒体としての水分を補給する吸水性物質とを有する化学的吸着剤と物理的吸着剤とを備えていることを特徴とする室内空気清浄用部材。
  2. 請求項1記載の室内空気清浄用部材において、
    化学的吸着剤と物理的吸着剤とは、画成された単一空間内に混合状態で含有されていることを特徴とする室内空気清浄用部材。
  3. 請求項1記載の室内空気清浄用部材において、
    化学的吸着剤層と物理的吸着剤層とが積層状態で形成されていることを特徴とする室内空気清浄用部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の室内空気清浄用部材において、
    吸水性物質は、吸水性無機物質及び吸水性ポリマーのうちの少なくとも1種であることを特徴とする室内空気清浄用部材。
  5. 請求項記載の室内空気清浄用部材において、
    吸水性無機物質は、H型ゼオライトであることを特徴とする室内空気清浄用部材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の室内空気清浄用部材において、
    吸着性化合物は、レゾルシンであることを特徴とする室内空気清浄用部材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の室内空気清浄用部材において、
    物理的吸着剤は、活性炭であることを特徴とする室内空気清浄用部材。
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