JP3678890B2 - 液滴の噴射速度測定システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノズル穴から噴射される液滴の速度を測定する液滴の噴射速度測定システムであって、液滴の速度を簡易な構成により高精度に測定することのできるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インク滴(液滴)を飛翔させて画像を形成するインクジェットプリンタが知られており、このインクジェットプリンタは、プリンタヘッドのノズル穴から噴射するインク滴を紙面上に着弾させることにより画像を形成するが、画像の品質の評価項目としてはドット密度、ドット位置精度、濃度ムラ、シャープネス等がある。
【0003】
この品質項目の一つであるドット密度は、現在のところ300DPI程度が一般的であるが、解像度を上げて高品質な画像を形成するためにはドット間ピッチとドット径を小さく設定して、ドット密度を400DPIや600DPI等に上げることが行なわれる。このドット径は、プリンタヘッドから噴射されるインク滴の体積と比例関係にあるとともに、インク滴の噴射速度の増大に伴いドット径も増大する。
【0004】
また、ドット位置精度は、図10に示すようにプリンタヘッド1が紙面に対して主走査方向に移動するとともに紙面を副走査方向に移動させて画像を形成するので、主・副走査の2方向の成分(Δx,Δy)に分けて評価することができる。このドット位置精度は、プリンタ本体(不図示)およびプリンタヘッド1の機械的精度とプリンタヘッド1のノズル穴2から噴射されるインク滴5の噴射速度精度の両成分に起因し、機械的精度は比較的小さな誤差となるのに対して、インク滴5の噴射速度精度が大きく影響する。インク滴5の噴射速度精度は、インクの粒子化特性の寄与率が大きく、インク滴5の噴射速度による誤差は、ごみ等の外乱を除けば、ほとんどノズル穴2の加工精度、品質に依存し、主走査方向(Δy)のみに現れる。このドット位置精度におけるドット位置ずれの許容値は、通常、ドット間ピッチの1/4〜1/2程度であることから、この許容値は非常に厳しい値となっている。例えば、ドット密度:300DPI、インク滴5を噴射する駆動周波数:5kHz、プリンタヘッド1下面から紙面までの距離:1mmの条件でドット位置精度をドット間ピッチの1/3にする場合では、噴射速さの許容幅は50mm/secとなる。
【0005】
このように、高解像度な画像を得るためには、噴射されるインク滴5の体積・噴射速度の精度を高精度に測定してコントロールをする必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の画像品質の評価にあっては、プリンタヘッド1をプリンタ本体に組み付けた後にインク滴5を紙面に噴射させて印字を行なって、そのインク滴5によるドット密度やドット位置精度を測定することにより、設定された体積で噴射されたインク滴5の速度を間接的に評価していた。
【0007】
しかし、この方式では、紙面に印字したときの紙の表面性、にじみ、紙のよれ等による誤差が大きく影響してしまうので、インク滴5の噴射速度精度のみを測定してプリンタヘッド1単体での性能評価を行なうことができない。また、この方式では、インク滴5の体積・噴射速度を分解して測定することができないことから、プリンタ本体の機械的精度やインク滴5の体積・噴射速度の精度の調整を試行錯誤しながら調整するしかなかった。
【0008】
この問題を解決する方法として、インク滴5を紙面に噴射して印字した画像によりプリンタヘッド1の性能を評価するのではなく、空中に飛翔状態のインク滴5を直接測定する装置を利用することが考えられる。この空中を飛翔する液滴(インク滴)の速度を測定する方式としては、飛翔するインク滴5にレーザ光を照射してそのレーザ光のドップラー効果を利用することにより、そのインク滴5の移動する速度を測定する所謂、レーザドップラー方式があり、この方式を採用する流速計をプリンタヘッド1単体での性能評価に利用することが考えられる。
【0009】
しかし、このレーザドップラーを利用した流速計は高価であるとともに、上記したようにドット密度を300DPIとして画像を形成する場合に要求される噴射速さの許容幅は50mm/secであるの対して、その測定精度は±100mm/sec程度であり、高精度に測定することができない。
そこで、本発明は、空中を飛翔する液滴の速度を直接測定するシステムを実現することにより、例えば、インジェットプリンタのプリンタヘッド単体での性能評価を可能にして、容易に調整作業を行ない得るようにすることを目的とする。また、その液滴の飛翔する速度を簡易な構成により容易に測定できるようにすることにより、低コストおよび汎用性に優れたシステムとすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1に記載の発明は、ノズル穴から噴射される液滴の速度を測定する液滴の噴射速度測定システムであって、ノズル穴から噴射される液滴を照明手段により照明して該液滴を撮像する撮像手段と、噴射から一定時間経過したときに撮像された映像中の基準位置からの液滴の位置を特定する位置特定手段と、ノズル穴の位置および映像中の基準位置の位置関係に基づいて該基準位置からの位置を特定された液滴の速度を算出する演算手段と、を備え、前記撮像手段は液滴の噴射方向側からノズル穴および液滴を同時に撮像可能に該噴射方向に対して撮像方向を斜めにセットすることにより、前記位置特定手段はノズル穴から噴射されて撮像された液滴の映像中の位置を特定するとともに該ノズル穴の映像中の位置を特定し、前記演算手段は特定された映像中のノズル穴および液滴の位置関係に基づいて液滴の速度を算出することを特徴とするものである。
【0011】
この請求項1に記載の発明では、ノズル穴の噴射から一定時間経過したときに撮像された液滴の映像中の基準位置からの位置が特定され、ノズル穴および映像中の基準位置の位置関係に基づいて該液滴の速度が算出される。したがって、ノズル穴から噴射された液滴の速度を高精度に測定することができる
【0012】
さらに、噴射方向に対して斜め方向から撮像されることによりノズル穴および液滴が同時に撮像され、特定された映像中のノズル穴および液滴の位置関係に基づいて該液滴の速度が算出される。したがって、映像中の基準位置に対するノズル穴の位置を高精度に位置決めしたり測定することを省くことができる。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記演算手段は、前記撮像手段により撮像された液滴の映像から該液滴の体積をも算出することを特徴とするものである。
この請求項に記載の発明では、速さおよび噴射方向に加えて液滴の映像から該液滴の体積が算出される。したがって、液滴の噴射特性を高精度に測定することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
図1〜図6は本発明に係る液滴の噴射速度測定システムの第1実施形態を示す図であり、本実施形態は、請求項1、に記載の発明に対応する。
まず、構成を説明する。
【0015】
図1および図2において、液滴の噴射速度測定システムは、インクジェットプリンタが画像を形成する際にインク滴5をノズル穴2から噴射するプリンタヘッド1の特性評価を行なうように構築されており、プリンタヘッド1から噴射されるインク滴5に光を照射する照明ランプ(照明手段)11と、プリンタヘッド1から噴射されるインク滴5を撮像するCCDカメラ(撮像手段)12と、撮像された映像を取り込んで画像処理をする画像処理装置13と、画像処理された結果に基づいてインク滴5の噴射特性を算出する演算装置14とを備えている。
【0016】
照明ランプ11およびCCDカメラ12は、インクジェットプリンタは搬送する紙面の上方にノズル穴2を形成されたノズル面3が略1mmの高さhで離隔して対面するようにヘッド把持部材4にプリンタヘッド1を取り付けるため、その紙面の位置となるノズル面3より距離hだけ下方の位置を横方向から撮像するように位置決め固定されており、図10に示すX軸またはY軸の一方の軸方向に照明方向および撮像方向を一致させて配置されている。このため、CCDカメラ12による撮像画面Wは、図3に示すように、プリンタヘッド1のノズル面3から距離hだけ離隔する紙面の位置が上下方向の中心Cに、そのノズル穴2の位置が水平方向の中心Cになるように設定されている。
【0017】
また、この照明ランプ11およびCCDカメラ12は、間にノズル穴2を位置させて対向しており、CCDカメラ12はノズル穴2から噴射されたインク滴5を照明する照明ランプ11からの光を直接取り込むように配設されている。このため、CCDカメラ12は、インク滴5や背景の色に拘らず、インク滴5の周囲は輝度の高い白色に、インク滴5自体は遮光された部分の輝度の低い黒色となる映像を撮像する。
【0018】
画像処理装置13は、例えば、ドット密度が300DPIの画像を形成する場合には駆動周波数5kHzでプリンタヘッド1を駆動させてインク滴5をノズル穴2から噴射させることから、同一の条件で紙面の位置のインク滴5の特性を測定するために、CCDカメラ12を駆動させた状態で、インク滴5が図3に示す撮像画面W中の中心に到達するタイミング(噴射から一定時間経過したときのタイミング)に同期させて照明ランプ11をストロボ発光させるようになっており、そのタイミングで撮像されたCCDカメラ12の映像を画像処理して映像画面中の中心Cを原点(基準位置)としたときのインク滴5中央の位置座標(Δz)を特定するとともにインク滴5の直径Dを特定するようになっている。すなわち、画像処理装置13が位置特定手段を構成している。なお、照明ランプ11は例えば、1kHzなどの特定周波数でストロボ発光させて、そのうちのインク滴5が図3に示す撮像画面W中の中心に到達するタイミングに撮像したCCDカメラ12の映像を使用するようにしてもよい。
【0019】
演算装置14は、画像処理装置13からインク滴5の映像画面中の中心Cに対する位置座標(Δz)とインク滴5の直径Dを受け取って、後述する演算式によりインク滴5の体積・噴射速さ・噴射方向の噴射特性を算出するようになっており、CCDカメラ12として通常の撮像倍率で画素長が略10μmのものに4倍のレンズを取り付けて計測分解能となる一画素長を略3μm程度とすることにより、噴射速さの測定精度を±20mm/secとなるように設定されている。この演算処理に用いるプリンタヘッド1のノズル面3(ノズル穴2)からの距離h(紙面までの距離h)は予め実測して設定入力する。なお、距離hの測定は、CCDカメラ12による撮像画面W中にプリンタヘッド1のノズル面3が入るように倍率を下げることにより撮像された映像を画像処理して距離hを実測してもよく、また、スケールをノズル面3に接触させて撮像画面W中の中心Cまでの距離hを実測したり、同様に非接触式のレーザ変位計により実測するなどすればよい。
【0020】
なお、照明ランプ11は、インク滴5が図3に示す撮像画面W中の中心Cに到達するタイミングに同期させてストロボ発光させるが、図4に示すインク滴5a、5bのようにCCDカメラ12の撮像画面Wから外れてしまう可能性や測定対称でないインク滴5の映像により誤測定となってしまう可能性がある。このため、測定を開始する前にその撮像画面Wを観察しつつ照明ランプ11のストロボ発光させるタイミング(噴射からの遅延時間)を変化させて、そのタイミングの変化時間と撮像されるインク滴5の位置の変位量とからインク滴5の速度を仮算出してみることにより誤測定となってしまうことを防止する。また、照明ランプ11のストロボ発光させるタイミングを変化させても撮像位置が変化しないごみをインク滴5と誤って特定してしまうことを防止する。
【0021】
次に、図5に示すフローチャートを用いてプリンタヘッド1が噴射するインク滴5の噴射特性の測定を説明する。なお、照明ランプ11およびCCDカメラ12はヘッド把持部材4にプリンタヘッド1を取り付けたときにはそのノズル面3から撮像画面Wの中心Cまでの距離hが略1mmとなるようにセッティングされている。
【0022】
まず、プリンタヘッド1をヘッド把持部材4にセットし(ステップP1)、撮像を開始したCCDカメラ12の撮像画面W中の中心Cからノズル面3までの距離hを実測して、その距離hを演算装置14の不図示の操作部から設定入力する(ステップP2)。
次いで、プリンタヘッド1を駆動させインク滴5の噴射を開始し、その噴射が安定するまでの時間が経過した後に、インク滴5の噴射から一定時間遅延して図3に示す撮像画面W中の中心にそのインク滴5が到達するタイミングにストロボ発光するように照明ランプ11を駆動して、そのインク滴5が測定対称であるか(インク滴5の噴射とストロボ発光が同期しているか)を確認する(ステップP3)。
【0023】
次いで、インク滴5の撮像を開始して(ステップP4)、1つあるいは幾つかの映像を取り込んだ後にインク滴5の噴射を停止する(ステップP5)。なお、インク滴5の撮像回数は、測定確度を高くする場合に複数にして画像処理結果を平均するなどすればよく、プリンタヘッド1のインク滴5の噴射は大きくばらつくものではないことから一つの画像処理結果から算出するだけでもよい。
【0024】
この後に、インク滴5の体積・噴射速度を算出して噴射特性を測定し(ステップP6)、演算処理が終了して撮像や演算処理にエラーが発生していないことを確認した後に、プリンタヘッド1をヘッド把持部材4から取り外して(ステップP7)、この処理を終了する。
ステップP6における噴射特性の測定は、演算装置14が画像処理装置13から画像処理して特定したインク滴5の直径Dと撮像画面W中の中心Cに対する位置座標(Δz)を受け取って算出する。なお、このときの測定精度は、装置の計測精度によるので、±3μm程度、±20mm/secである。
【0025】
具体的には、インク滴5の体積Vは、図6に示すCCDカメラ12の撮像画面Wから特定されたインク滴5の直径Dを用いて次のように算出する。
V=πD3/6
また、インク滴5の噴射速さSは、図6に示すCCDカメラ12の撮像画面Wから特定されたインク滴5の位置座標(Δz)から求める噴射距離Lと噴射からの遅延時間Tを用いて、次のように算出する。
【0026】
L=h−Δz
S=(h−Δz)/T
したがって、インク滴5の体積Vについては±3μm程度、また噴射速度は±20mm/secの測定精度で測定することができ、例えば、ドット密度を300DPIとして画像を形成する場合に要求される噴射速さの許容幅(50mm/sec)を十分に満足することができる。
【0027】
このように本実施形態では、プリンタヘッド1のノズル穴2から噴射されたインク滴5を紙面の位置に到達するタイミングで撮像して画像処理し、そのインク滴5の直径Dと共に撮像画面W中の中心Cからの位置座標(Δz)を特定することにより、インク滴5の直径Dからその体積Vを算出すると共に、インク滴5、撮像画面Wの中心Cおよびノズル穴2の位置関係からその噴射速度Sを算出することができ、プリンタヘッド1の噴射特性をその各要素毎に高精度に測定することができる。
【0028】
また、インク滴5が遮光する照明ランプ11からの照明光を取り込んでそのインク滴5の映像を撮像するので、インク滴5が周囲の色と区別することができなくなってしまうことがなく、インクの色に拘らず撮像することができる。
したがって、プリンタヘッド1の噴射特性を確認するシステムを、照明ランプ11と、CCDカメラ12と、画像処理装置13と、演算装置14とにより安価に構築して、インクジェットプリンタの製造ライン中の検査に利用することができる。
【0029】
次に、図7〜図9は本発明に係る液滴の噴射速度測定システムの第2実施形態を示す図であり、本実施形態は、請求項1、2に記載の発明に対応する。なお、本実施形態は、上述第1実施形態と略同様に構成されているので、同様な構成には同一の符号を付して説明する。
本実施形態は、上述実施形態と同様に、照明ランプ11と、CCDカメラ12と、画像処理装置13と、演算装置14とにより構築されているが、図7に示すように、照明ランプ11およびCCDカメラ12は、ノズル面3から略1mmの距離hに位置するインク滴5とそのノズル面3のノズル穴2の双方を撮像画面W中に捉えることができるようにノズル面3に対する照明方向および撮像方向の挟角(仰角)を10度に設定されて位置決め固定されている。
【0030】
ここで、プリンタヘッド1のノズル面3は、一般的には撥水処理されており、照明ランプ11の照明光を効率よく反射する反射面を構成する。このため、CCDカメラ12は、そのノズル面3により反射された照明ランプ11からの照明光を取り込むことになり、ノズル穴2では反射されずに、またインク滴5により遮光された照明ランプ11からの照明光を取り込んで、図8に示すような撮像画面W中にインク滴5とノズル穴2の双方を捉えた映像を撮像することができる。
【0031】
したがって、画像処理装置13は、インク滴5が紙面の位置(距離h)に到達するタイミングに同期して照明ランプ11がストロボ発光することにより撮像されたCCDカメラ12の映像から、撮像画面W中のノズル穴2とインク滴5の位置を特定する一方、演算装置14は、特定されたノズル穴2とインク滴5の位置座標等を受け取って、上述した演算式によりインク滴5の体積・噴射速さ・噴射方向の噴射特性を算出することができる。また、ノズル面3が撥水処理されている場合には、その面に直接接触してノズル穴2の位置を測定するのは好ましくなく、非接触式のレーザ変位計では高精度な測定が困難で±10μm程度が限界であると共に、プリンタヘッド1のセット毎に実測するのは時間が掛かるが、本実施形態ではインク滴5を撮像するセッティング状態でノズル穴2をも撮像することができるので、その位置座標を予めまたはインク滴5の撮像と同時に特定して演算に用いることができる。なお、位置の測定における誤差が±1μmあると、噴射速度の測定誤差は±6.7mm/secとなる。
【0032】
ただし、CCDカメラ12は、ノズル面3を仰角10度で撮像しているので、図9に示すように、Z軸方向のインク滴5の噴射距離Lは縮小されて噴射距離L2で測定されるが、この縮小による測定誤差が要求される測定精度の範囲内に入るように照明ランプ11およびCCDカメラ12の仰角を10度に設定している。より精度よく測定するためにZ軸方向の噴射距離L2について補正して正確な噴射距離Lを求めてもよいことは云うまでもない。
【0033】
このように本実施形態では、上述実施形態による作用効果に加え、斜め方向からノズル穴2とインク滴5を同時に撮像して、その撮像画面W中で特定されたノズル穴2に対するインク滴5の位置座標からその噴射速さおよび噴射方向を算出することができ、プリンタヘッド1のノズル穴2の位置を高精度に位置決めしたり測定することを省くことができる。したがって、プリンタヘッド1の噴射特性をより簡易に、かつ容易に測定することができる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ノズル穴から噴射され一定時間経過したときの液滴を撮像して基準位置からの位置を特定し、その基準位置に対するノズル穴および液滴の位置関係から該液滴の速度を算出するので、ノズル穴から噴射された液滴の噴射速度を他の要因による影響を受けることなく高精度に直接測定することができる。したがって、例えば、インジェットプリンタのプリンタヘッドから噴射されるインク滴の噴射速度を測定して、特にドット位置精度の高精度な調整作業を容易に行なうことができる。また、液滴の撮像やその速度の算出は簡易な構成により可能であるので、例えば、製造ライン中の検査に利用することができるような低コストおよび汎用性に優れたシステムにすることができる。
【0035】
さらに、斜め方向からノズル穴および液滴を同時に撮像することができるので、映像中の基準位置に対するノズル穴の位置決めや測定を省いて、ノズル穴に対する位置関係から液滴の速度を容易に算出することができる。したがって、ノズル穴から噴射された液滴の噴射速度をより簡易に、かつ容易に測定することができ、コストをより削減することができるとともに汎用性をより向上させることができる。
【0036】
請求項に記載の発明によれば、撮像した液滴の映像から該液滴の体積をも算出するので、ノズル穴から噴射された液滴の噴射特性を他の要因による影響を受けることなく高精度に直接測定することができる。したがって、例えば、インジェットプリンタのプリンタヘッドから噴射されるインク滴の体積を加えた噴射特性を測定して、より高精度な調整作業やプリンタヘッドの性能評価を行なうことができる。また、液滴の体積の算出も簡易な構成により可能であるので、製造ライン中の検査に最適に利用することができ、低コストおよび汎用性により優れたシステムにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液滴の噴射速度測定システムの第1実施形態を示す図であり、その概略全体構成を示す概念図である。
【図2】その液滴の撮像を説明する側面図である。
【図3】その撮像画面の位置関係を説明する概念図である。
【図4】その測定開始前の調整を説明する概念図である。
【図5】その測定を説明するフローチャートである。
【図6】その演算処理を説明する概念図である。
【図7】本発明に係る液滴の噴射速度測定システムの第2実施形態を示す図であり、その要部構成を示す側面図である。
【図8】その液滴の撮像による特徴を説明する概念図である。
【図9】その液滴の撮像による演算処理の特徴を説明する概念図である。
【図10】液滴を噴射するプリンタヘッドを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プリンタヘッド
2 ノズル穴
3 ノズル面
5 インク滴(液滴)
11 照明ランプ(照明手段)
12 CCDカメラ(撮像手段)
13 画像処理装置(位置特定手段)
14 演算装置(演算手段)

Claims (2)

  1. ノズル穴から噴射される液滴の速度を測定する液滴の噴射速度測定システムであって、
    ノズル穴から噴射される液滴を照明手段により照明して該液滴を撮像する撮像手段と、噴射から一定時間経過したときに撮像された映像中の基準位置からの液滴の位置を特定する位置特定手段と、ノズル穴の位置および映像中の基準位置の位置関係に基づいて該基準位置からの位置を特定された液滴の速度を算出する演算手段と、を備え
    前記撮像手段は液滴の噴射方向側からノズル穴および液滴を同時に撮像可能に該噴射方向に対して撮像方向を斜めにセットすることにより、
    前記位置特定手段はノズル穴から噴射されて撮像された液滴の映像中の位置を特定するとともに該ノズル穴の映像中の位置を特定し、
    前記演算手段は特定された映像中のノズル穴および液滴の位置関係に基づいて液滴の速度を算出することを特徴とする液滴の噴射速度測定システム。
  2. 前記演算手段は、前記撮像手段により撮像された液滴の映像から該液滴の体積をも算出することを特徴とする請求項に記載の液滴の噴射速度測定システム。
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