JP3677824B2 - 異常箇所検索システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動倉庫において、データベース中のデータ異常によりスタッカクレーン等が停止する自動倉庫の異常停止時にデータの異常箇所を検索判定する異常箇所検索システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動倉庫では、枠組棚の各棚に対する荷の入出庫はスタッカクレーンにより行われる。このスタッカクレーンは、オペレータがキーボード等を操作して入力した入出庫要求に応じてコンピュータが作成した作業データに基づき運行制御される。自動倉庫は例えば図16に示すように構成されている。
【0003】
図16に示す自動倉庫システム51には、3台の自動倉庫52が配備されている。各自動倉庫52は、一対の枠組棚53と枠組棚53間の中央を走行可能に装備されたスタッカクレーン54とを備える。自動倉庫52の在庫管理やスタッカクレーン54の作業指令は在庫管理コンピュータ55が行う。
【0004】
キーボード等の入力装置56を操作してオペレータが入力した入出庫要求に応じて在庫管理コンピュータ55はスタッカクレーン54を運行制御するための作業データを作成する。この作業データは、データベース57に格納されている在庫管理データ等の各種データを用いて作成され、入庫・出庫の区別,作業指令するスタッカクレーン54の選択,入庫先または出庫元となる棚53aの選択,入庫元または出庫先となる入出庫口58の選択等が決定される。
【0005】
データベース57には、各棚毎の荷の品番及び個数のデータを有する棚在庫データや棚毎に荷の有無を管理する棚マスタデータが管理されており、例えば出庫要求があれば棚在庫データから出庫する品番の荷が格納された棚を検索し、その棚を出庫元とする作業データが作成され、入庫要求があれば棚マスタデータから空棚を検索し、その空棚を入庫先とする作業データが作成される。
【0006】
作業データもデータベース57に格納され、自動倉庫52毎に配備された地上コントローラ59を介して指令先のスタッカクレーン54に順次送信される。そして、各スタッカクレーン54は地上コントローラ59から受信した作業データに基づき指令された入庫・出庫作業を行う。
【0007】
ところで、自動倉庫52が異常停止する原因に、データベース57中のデータに異常が発生したことによる場合がある。例えば更新すべきデータが更新されなかったときには、更新されなかったデータは異常データとなる。例えば、荷を入庫したにも拘わらず、棚マスタデータにその荷の入庫が更新されなかったり、荷を出庫したにも拘わらず、棚在庫データにその荷の出庫が更新されなかった場合、荷が格納された棚が入庫先として選ばれてしまったり、空棚である棚が出庫元として選ばれてしまう。このとき、スタッカクレーン54は指定された棚53aに対して入庫もしくは出庫が不能であるため異常停止してしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、自動倉庫52の復旧のためには、データベース57中の膨大なデータの中から異常箇所を見つけ出必要がある。そのため、異常箇所を見つけ出すために膨大な時間を要するという問題があった。
【0009】
通常、SEは自動倉庫システム51がある工場から遠く離れた場所に勤務するため、自動倉庫52の異常停止の連絡を受けると、図16に示すようにSEは現地の工場までわざわざ赴く必要があった。そのため、復旧するまでの間、自動倉庫52を停止状態のまま長時間放置せざるを得なかったという問題があった。
【0010】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その第1の目的は専門知識が無くとも、データベース中のデータに発生した異常箇所を自動で見つけ出すことができる異常箇所検索システムを提供することにある。また、第2の目的は、システムエンジニアがわざわざ現地まで赴かなくても遠隔地からの遠隔操作でデータベース中の異常箇所を見つけ出ことを可能とすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため請求項1に記載の発明では、荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、前記クレーン装置の運行データに付されるID番号の使用・不使用を管理するためのデータであって、前記運行データ作成時に該運行データに不使用のID番号を付すために使用されるデータであるIDフラグデータと、指令中の運行データに指令先の前記クレーン装置毎に前記ID番号を付して管理するためのデータであるクレーンデータとを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、前記データベースに格納される前記クレーンデータ中の前記運行データのID番号を検索してID番号の重複使用の有無を判定するID番号異常判定手段とを備えた。
【0012】
請求項2に記載の発明では、前記ID番号異常判定手段は前記在庫管理コンピュータであり、前記異常箇所検索システムは、前記在庫管理コンピュータにアクセス可能に通信回線を介して接続されたコンピュータを備え、該通信回線を介して接続されたコンピュータは、前記在庫管理コンピュータに対してID番号の重複使用の有無を判定する処理を実行命令するための入力装置と、前記在庫管理コンピュータにより判定されたID番号の重複使用の有無を表示するための表示装置とを備えた
【0013】
請求項3に記載の発明では、荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、前記クレーン装置の運行データ数を求めるために使用される複数のデータを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ、及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、前記データベースに格納された前記運行データ数を求めるために使用される複数のデータから運行データ数を個別に求める判定値算出手段と、前記判定値算出手段により個別に求められた前記運行データ数を比較し、各運行データ数が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記運行データ数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をする比較判定手段と、前記比較判定手段により得られた判定結果から異常箇所を特定する異常箇所特定手段とを備えた
請求項4に記載の発明では、前記運行データ数を個別に求めるために使用されるデータは、指令中の運行データを管理するためのデータであるメインデータと、指令中の運行データを指令先の前記クレーン装置毎に管理するためのデータであって、クレーン装置毎に指令中の指令数が所定数未満となるとそのクレーン装置に次の運行データを指令するために使用されるデータであるクレーンデータとからなる
【0014】
請求項5に記載の発明では、荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、前記クレーン装置の入庫作業数を求めるために使用される複数のデータと前記クレーン装置の出庫作業数を求めるために使用される複数のデータとを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ、及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、前記データベースに格納された前記入庫作業数を求めるために使用される複数のデータから入庫作業数を個別に求めるとともに、前記データベースに格納された前記出庫作業数を求めるために使用される複数のデータから出庫作業数を個別に求める判定値算出手段と、前記判定値算出手段により個別に求められた前記入庫作業数を比較し、各入庫作業数が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記入庫作業数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をするとともに、前記判定値算出手段により個別に求められた前記出庫作業数を比較し、各出庫作業数が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記出庫作業数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をする比較判定手段と、前記比較判定手段により得られた判定結果から異常箇所を特定する異常箇所特定手段とを備えた
【0015】
請求項6に記載の発明では、前記入庫作業数もしくは出庫作業数を個別に求めるために使用されるデータは、入庫・出庫の情報を含む指令中の運行データを指令先の前記クレーン装置毎に管理するためのデータであるクレーンデータと、入出庫口毎にその入出庫口が指令中の運行データにおいて入庫元もしくは出庫先として使用された情報を入庫・出庫別に管理するためのデータであって、運行データ作成時に入出庫口が偏って使用されないように入庫元もしくは出庫先の入出庫口の選択に使用されるデータである入出庫口管理データとからなる
【0016】
請求項7に記載の発明では、荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、前記荷の品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ、及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、前記データベースに格納された前記品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータから品番別在庫総数を個別に求める判定値算出手段と、前記判定値算出手段により個別に求められた前記品番別在庫総数を比較し、各品番別在庫総数が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をする比較判定手段と、前記比較判定手段により得られた判定結果から異常箇所を特定する異常箇所特定手段とを備えた
【0017】
請求項8に記載の発明では、前記品番別在庫総数を個別に求めるために使用されるデータは、品番別在庫総数管理するためのデータである品番別在庫数データと、前記各収納部に収納された荷の品番及びその個数を棚番号毎に管理するためのデータであって、出庫要求時の出庫元を選択決定するために使用されるデータである棚在庫データとからなる。
【0018】
請求項9に記載の発明では、荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、前記収納部別に荷の有無を求めるために使用される複数のデータを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ、及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、前記データベースに格納された前記荷の有無を求めるために使用される複数のデータから荷の有無を個別に求める判定値算出手段と、前記判定値算出手段により個別に求められた前記荷の有無を比較し、各荷の有無が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記荷の有無を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をする比較判定手段と、前記比較判定手段により得られた判定結果から異常箇所を特定する異常箇所特定手段とを備えた
請求項10に記載の発明では、前記荷の有無を個別に求めるために使用されるデータは、前記各収納部に収納された荷の品番及びその個数を棚番号毎に管理するためのデータである棚在庫データと、前記各収納部の棚番号毎に荷の有無を管理するためのデータであって、入庫要求時の入庫先の空棚を選択決定するために使用されるデータである棚マスタデータとからなる。
請求項11に記載の発明では、前記判定値算出手段、比較判定手段及び異常箇所特定手段は、前記在庫管理コンピュータであり、前記異常箇所検索システムは、前記在庫管理コンピュータにアクセス可能に通信回線を介して接続されたコンピュータを備え、該通信回線を介して接続されたコンピュータは、前記在庫管理コンピュータに対して判定値算出処理、比較判定処理及び異常箇所特定処理を実行命令するための入力装置と、前記在庫管理コンピュータにより判定された異常箇所を表示するための表示装置とを備えた。
【0019】
従って、請求項に記載の発明によれば、自動倉庫システムに装備されたクレーン装置は、データベースに格納された各種データを用いて入出庫要求に応じて作成された運行データに基づき在庫管理コンピュータに運行指令され、指令された入庫もしくは出庫作業を行う。
請求項1に記載の発明によれば、例えばID番号を使用したにも拘わらずIDフラグデータにそのID番号が使用されたとデータ更新されなかった場合、再びそのID番号が使用されて同じID番号の運行データが2つ指令されてしまい、いずれの運行データを実行すべきか判断できずクレーン装置が異常停止する。この場合、ID番号異常判定手段により、クレーンデータ中の運行データのID番号を検索してID番号の重複使用の有無を判定する。従って、データベース中のデータの異常箇所を膨大な時間を費やして人が調べなくて済む。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、クレーン装置が異常停止した場合には、通信回線を介して接続されたコンピュータ側から通信回線を介して在庫管理コンピュータにID番号の重複使用の有無を判定する処理を実行命令し、在庫管理コンピュータがID番号の重複使用の有無を判定する処理を行う。この判定結果は表示装置に表示される。また、在庫管理コンピュータがID番号の重複使用の有無の判定処理も兼ねるので、判定処理専用のコンピュータを新たに設置する必要がない。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、例えばクレーン装置の運行データ数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかのデータ中に運行データが抹消されない更新ミスがあって、クレーン装置が異常停止した場合、判定値算出手段によりデータベースに格納された運行データ数を求めるために使用される複数のデータから個別に運行データ数が求められる。そして、求められた各運行データ数が比較判定手段により比較され、各運行データ数が不一致となった場合、運行データ数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致による異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。従って、データベース中のデータの異常箇所を膨大な時間を費やして人が調べなくて済む
【0024】
請求項に記載の発明によれば、例えばクレーンデータ中に運行データの抹消ミスがあって、クレーンデータ中の指令数が減らないために新たな運行データがいつまで経っても指令されず、指令がないものとしてクレーン装置が停止する異常が発生する。この場合、判定値算出手段によりデータベースに備えられたメインデータとクレーンデータとから個別に運行データ数が求められ、比較判定手段により両運行データ数が比較されるが、両運行データ数が不一致となるためメインデータとクレーンデータのうちいずれかにその不一致による異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。
【0025】
請求項5に記載の発明によれば、例えば入庫作業数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかのデータ中に入庫作業数の更新ミスがあって、クレーン装置が異常停止した場合、判定値算出手段によりデータベースに格納された入庫作業数を求めるために使用される複数のデータから個別に入庫作業数が求められる。そして、求められた各入庫作業数が比較判定手段により比較され、各入庫作業数が不一致となった場合、入庫作業数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致による異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。また、例えば出庫作業数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかのデータ中に出庫作業数の更新ミスがあって、クレーン装置が異常停止した場合、判定値算出手段によりデータベースに格納された出庫作業数を求めるために使用される複数のデータから個別に出庫作業数が求められる。そして、求められた各出庫作業数が比較判定手段により比較され、各出庫作業数が不一致となった場合、出庫作業数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致による異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。従って、データベース中のデータの異常箇所を膨大な時間を費やして人が調べなくて済む。
請求項に記載の発明によれば、例えばある入出庫口が運行データ作成時に入庫元もしくは出庫先に使用されたにも拘わらず、入出庫口管理データのその該当箇所に入庫または出庫が設定されず、同じ入出庫口が連続して出庫先と入庫元に指令されてしまい、クレーン装置が荷をその出庫先の入出庫口まで運んだときに既にその入出庫口に入庫の荷が載置されていて荷おろしできずクレーン装置が停止する異常が発生する。この場合、判定値算出手段によりデータベースに備えられたクレーンデータと入出庫口管理データとから個別に入庫作業数もしくは出庫作業数が求められ、比較判定手段により両入庫作業数もしくは出庫作業数が比較されるが、両入庫作業数もしくは出庫作業数が不一致となるためクレーンデータと入出庫口管理データのうちいずれかにその不一致による異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、例えば荷の品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかのデータ中に品番別在庫総数の更新ミスがあって、クレーン装置が異常停止した場合、判定値算出手段によりデータベースに格納された品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータから個別に品番別在庫総数が求められる。そして、求められた各品番別在庫総数が比較判定手段により比較され、各品番別在庫総数が不一致となった場合、品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致による異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。従って、データベース中のデータの異常箇所を膨大な時間を費やして人が調べなくて済む。
請求項8に記載の発明によれば、例えば荷が収納部から出庫されたにも拘わらず棚在庫データの該当棚番号が空棚になったとデータ更新されず、荷があるものとしてその収納部が出庫元として選ばれてしまい、実際には荷がないためクレーン装置が停止する異常が発生する。この場合、判定値算出手段によりデータベースに備えられた品番別在庫数データと棚在庫データとから個別に品番別在庫総数が求められ、比較判定手段により両品番別在庫総数が比較されるが、両品番別在庫総数が不一致となるため品番別在庫数データと棚在庫データのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、例えば収納部別に荷の有無を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかのデータ中に荷の有無の更新ミスがあって、クレーン装置が異常停止した場合、判定値算出手段によりデータベースに格納された荷の有無を求めるために使用される複数のデータから個別に荷の有無が求められる。そして、求められた各荷の有無が比較判定手段により比較され、各荷の有無が不一致となった場合、荷の有無を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致による異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。従って、データベース中のデータの異常箇所を膨大な時間を費やして人が調べなくて済む。
請求項10に記載の発明によれば、例えば荷が収納部に格納されたにも拘わらず棚マスタデータの該当棚番号が荷有りとしてのデータ更新がされず、荷が格納されているその収納部が入庫先として選ばれてしまい、荷おろしできないためクレーン装置が停止する異常が発生する。この場合、判定値算出手段によりデータベースに備えられた棚在庫データと棚マスタデータとから個別に荷の有無が求められ、比較判定手段により棚(収納部)別に荷有無が比較されるが、該当棚番号において、荷有無の値が不一致となるため棚在庫データと棚マスタデータのうちいずれかにその不一致箇所の棚番号に異常箇所が存在するという異常判定がされる。そして、異常箇所特定手段によりこの判定結果から異常箇所が特定される。
請求項11に記載の発明によれば、クレーン装置が異常停止した場合には、通信回線を介して接続されたコンピュータ側から通信回線を介して在庫管理コンピュータに判定値算出処理、比較判定処理及び異常箇所特定処理を実行命令し、在庫管理コンピュータが判定値算出処理、比較判定処理及び異常箇所特定処理を行う。在庫管理コンピュータにより判定された異常箇所は表示装置に表示される。また、在庫管理コンピュータが判定値算出処理、比較判定処理及び異常箇所特定処理も兼ねるので、判定値算出処理、比較判定処理及び異常箇所特定処理専用のコンピュータを新たに設置する必要がない。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態の自動倉庫を図1〜図15に基づいて説明する。
【0029】
図1に示すように、自動倉庫システム1は複数台(本例では3台)の自動倉庫2により構成されている。各自動倉庫2には左右一対の枠組棚3,3が配備され、各枠組棚3,3間にはレール4上を走行するクレーン装置としてのスタッカクレーン5が装備されている。各枠組棚3,3の両端には入出庫口6が設けられている。各自動倉庫2にはスタッカクレーン5の走行域前方(図1の右方)位置に地上コントローラ7が配備され、それぞれ異常箇所検索手段を構成するとともにローカルコンピュータとしての在庫管理コンピュータ8に接続されている。
【0030】
在庫管理コンピュータ8にはデータベース9,入力装置10,ディスプレイ装置11が接続されている。この在庫管理コンピュータ8は、モデム12,13を介して自動倉庫システム1が配備された工場から遠く離れた場所にある異常箇所検索手段を構成する復旧コンピュータ14と通信回線としての電話回線15を介して接続されている。復旧コンピュータ14には入力装置16,表示装置としてのディスプレイ装置17が接続されている。この復旧コンピュータ14は、データベース9に関する専門知識を有するシステムエンジニア(以下、SEという)によって操作されるものである。なお、復旧コンピュータ14は図1の在庫管理コンピュータ8以外の他の複数の自動倉庫システムの在庫管理コンピュータとも電話回線を介して接続されている。
【0031】
図1の自動倉庫システム1では、各自動倉庫2は同図上から順に1号機,2号機,3号機となっており、それぞれのスタッカクレーン5は図1に示すように順にA機,B機,C機となっている。また、各自動倉庫2の4つの入出庫口6には入出庫口番号が付され、図1に示すように入出庫口番号として1号機の4つの入出庫口6にはA1〜A4が、2号機の4つの入出庫口6にはB1〜B4が、さらに3号機の4つの入出庫口6にはC1〜C4がそれぞれ付されている。
【0032】
自動倉庫システム1に対する入出庫要求は、オペレータが入力装置10を操作して在庫管理コンピュータ8に入庫もしくは出庫を要求する作業要求データを入力することにより行われる。在庫管理コンピュータ8は、作業要求データを入力すると、作業要求データとデータベース9に格納された後述する各種データとを用いて、入庫・出庫の区別,作業指令するスタッカクレーン5の選択,入庫先または出庫元となる棚3aの選択,入庫元または出庫先となる入出庫口6の選択等をし、スタッカクレーン5を運行指令するための作業データを作成するようになっている。作業データはデータベース9に格納され、逐次空いたスタッカクレーン5に対して地上コントローラ7を介して光通信により送信され、スタッカクレーン5が作業データに基づき所定の入出庫作業を行うようになっている。
【0033】
データベース9には図2〜図8に示す各種データDt,Da,Dm,Ds,Dc,Dk,Di 等が格納されている。
図2は、品番別在庫数データDt であり、全枠組棚3に収納されている全ての荷について品番K(K=a,b,…,KE )毎にその在庫総数が管理されている。
【0034】
図3は、棚在庫データDa である。各棚3aには1号機から3号機までの連続番号で棚番号Jが「No. 1」から「No.JE 」まで付されており、この棚在庫データDa には棚番号J毎の荷の品番K及びその個数が管理されている。出庫要求の作業データ作成時には、このデータDa を用いることにより、要求品番Kとその要求個数を満たす棚番号Jが出庫元として選択される。
【0035】
図4は、棚マスタデータDm であり、各棚3aにおける荷の有無が棚番号J毎に管理されている。荷が格納済みのときには棚フラグFj に「1」が立てられ、荷が格納されていない、すなわち空棚であるときには棚フラグFj が「0」とされるようになっている。入庫要求の作業データ作成時には、このデータDm 用いることにより、棚フラグFj が「0」の棚番号Jが入庫先として選択される。
【0036】
図5は、メインデータDs である。このデータDs には、在庫管理コンピュータ8が入力装置10からの作業要求データに基づき作成した作業データSD のうち各地上コントローラ7側に指令を出したもののまだ作業が完了されていない、すなわち現在登録(指令)中の作業データSD のみが管理されている。各作業データSD はID番号が付されて管理されており、在庫管理コンピュータ8から地上コントローラ7に対する作業開始指令はこのID番号を指示して行われる。ここで、作業データSD は、「入庫・出庫−入出庫口番号−棚番号J−品番K−個数」というデータ形態をとり、それぞれ入庫・出庫の区別,入庫元もしくは出庫先となる入出庫口番号,入庫先もしくは出庫元となる棚番号J,入出庫要求された品番K及びその個数で構成される。
【0037】
図6は、クレーンデータDc である。このデータDc には、在庫管理コンピュータ8がスタッカクレーン5毎に作業を振り分けて各地上コントローラ7に現在登録(指令)中の作業データSc がクレーン番号(=A,B,C)毎に区分してID番号とともに管理されている。作業データSc は作業データSD と対応するものであり、作業データSD 中の各データ要素のうち作業指令に必要なデータ要素のみで構成したデータであり、「入庫・出庫−入出庫口番号−棚番号J」というデータ形態をとる。よって、作業データ数は、メインデータDs とクレーンデータDc とで原則として一致する。
【0038】
図7は、入出庫口管理データDk である。このデータDk には、現在登録中の作業データSD ,Sc に入庫元もしくは出庫先として使用されている入出庫口A1 〜A4 ,B1 〜B4 ,C1 〜C4 別の使用状況がクレーン番号毎に管理されている。入庫元として使用されているときには「入庫」が設定され、出庫先として使用されているときには「出庫」が設定される。作業データ作成時には、このデータDk を用いることにより、入庫元や出庫先の入出庫口6が偏らないように入出庫口番号が選択される。
【0039】
図8は、IDフラグデータDi であり、予め用意されたID番号(I=1,2,…IE )の使用状況が管理されている。ID番号が使用中のときはIDフラグFi に「1」が立ち、未使用のときにはIDフラグFi が「0」とされる。ここで、ID番号とは、作業データSD ,Sc に対して付すラベルの機能をもつ番号であり、このID番号が付されると作業命令はID番号を指定して行われる。
【0040】
また、データベース9には、排他機能(インタロック機能)が備えられており、この排他機能が掛けられているときには、データベース9以外からのデータの書替えが一切禁止され、データの更新ができなくなる。データベース9には排他機能の実行中であるか否かを示す排他フラグFL の記憶領域があり、排他機能の実行中には排他フラグFL に「1」が立てられる。
【0041】
また、データベース9には、作業データ等の一部のデータが実績データとして保存されるようになっており、データベース9の残り記憶容量が確認できるように、既に使用された記憶容量の使用割合(%)のデータが記憶されている。
【0042】
また、在庫管理コンピュータ8のメモリ8aには、復旧ツールのプログラムデータが記憶されている。この復旧ツールは、図9〜図14のフローチャートで示されるデータエラー箇所検索用のプログラムデータ等を備えている。データベース9中のデータの異常が原因で自動倉庫2が動かなくなったときに、この復旧ツールが起動される。復旧ツールは入力装置10の操作だけでなく、復旧コンピュータ14側からの入力装置16の操作によっても電話回線15を介して起動できるようになっている。
【0043】
図9〜図14の異常箇所検索比較処理は、図2〜図8に示した各種データDt,Da,Dm,Ds,Dc,Dk,Di のうちの所定の2つのデータから図15に示す判定データDo の判定項目欄にある(a) 品番別在庫総数,(b) 作業データ総数,(c) 入庫作業数,(d) 出庫作業数,(e) 棚別荷有無,(f) ID番号異常に関する情報(数値)を異なるデータ源から個々に求め、それぞれの情報(数値)について整合チェックを行って不一致となる箇所にエラーが存在すると判定するためのものである。但し、図14に示すID番号異常を検索する処理(ID番号異常検索処理)については、クレーンデータDc に対するID番号の重複使用検索処理も行われる。
【0044】
図9〜図14の各異常箇所検索比較処理の判定結果は、図15に示す判定データDo としてメモリ8aに格納されるようになっている。各異常箇所検索比較処理において、エラー判定があれば、判定項目毎の判定フラグFn に「1」が立てられるとともに、そのエラー内容が指摘される(但し、図15は、各判定項目の判定フラグFn が「1」となったときの表示例を示したものである)。
【0045】
在庫管理コンピュータ8は、復旧ツールのプログラムデータに基づき判定項目毎の各判定フラグFn (=Fa,Fb,Fc,Fd,Fe,Ff )の値を総合的に照らし合わせて異常箇所を特定するようになっている。特定された異常箇所は、電話回線15を介して復旧コンピュータ14側に送信され、そのディスプレイ装置17の画面上に表示されるようになっている。また、復旧コンピュータ14側の入力装置16を操作することにより、電話回線15を介してデータベース9中のデータの異常箇所の修復が可能となっている。
【0046】
次に、上記のように構成された自動倉庫システム1の作用を説明する。
自動倉庫システム1に対して入庫・出庫を指示するときには、オペレータが入力装置10を操作して作業要求データを入力して行われる。このとき作業要求データとして、入庫・出庫の区別、荷の品番K及びその個数のデータ(「入庫・出庫−品番−個数」)が入力される。
【0047】
在庫管理コンピュータ8は「入庫」が要求された場合、入出庫作業の割り当て数の少ないスタッカクレーン5のクレーン番号(=A,B,C)をクレーンデータDc 等から選び出し、そのクレーン番号のスタッカクレーン5が担当する棚3aの中から棚マスタデータDm を用いて空棚の棚番号Jを引き当てそれを入庫先とする。また、そのクレーン番号のスタッカクレーン5が担当する4つの入出庫口6のうち、入出庫口管理データDk の設定データ数(入庫・出庫の設定数)の少ない入出庫口6の入出庫口番号をその入庫元として選択する。
【0048】
また、「出庫」が要求された場合、棚在庫データDa より要求品番Kの荷を要求個数以上格納する棚番号Jを引き当てそれを出庫元とし、その出庫元とされた棚3aを担当するスタッカクレーン5のクレーン番号(=A,B,C)に属する入出庫口6のうち、入出庫口管理データDk から設定データ数の少ない入出庫口6をその出庫先として選択する。
【0049】
こうして入出庫口番号と棚番号Jが決まると、作業要求データ中の品番K及びその個数のデータを取り入れ、「入庫・出庫−入出庫口番号−棚番号J−品番K−個数」というデータ形態をとる作業データSD が作成される。作業データSD は、「入庫」の場合は入出庫口番号の入出庫口6から棚番号Jの棚3aまで荷を入庫する作業指令を意味し、「出庫」の場合は棚番号Jの棚3aから入出庫口番号の入出庫口6まで荷を出庫する作業指令を意味する。
【0050】
作業データSD には、図8のIDフラグデータDi 中のIDフラグFi =「0」のID番号が順番に付され、ID番号が付された状態でデータベース9中の所定記憶領域に格納される。地上コントローラ7は作業指令を所定数まで受けつけることができ、作業データSD は「入庫・出庫−入出庫口番号−棚番号J」というデータ形態の作業データSc とされてID番号と共に指令すべき地上コントローラ7に指令許容数を越えないタイミングで順次に指令される。
【0051】
地上コントローラ7に指令中の作業データSD はID番号と共にメインデータDs (図5)中に格納される。また、指令中の作業データSc は、その指令先のクレーン番号(=A,B,C)別にそのID番号と共にクレーンデータDc 中に格納される。地上コントローラ7から作業完了信号を入力する度に、該当する作業データSD ,Sc がそれぞれメインデータDs 及びクレーンデータDc から抹消される。そのため、メインデータDs とクレーンデータDc 中の作業データ数は、原則として(異常がない限り)常に一致することになる。
【0052】
各スタッカクレーン5は、地上コントローラ8から光通信により受信した作業データSc に基づき指定された入出庫作業を行う。なお、自動倉庫2に入庫される荷は、在庫管理コンピュータ8により運行制御される電動台車(図示せず)により入庫元の入出庫口6まで搬送される。
【0053】
ところで、データベース9中のデータに異常箇所が存在すると、スタッカクレーン6が動かなくことがある。この種のスタッカクレーン6の停止原因は主に3つに大別される。すなわち、(1) 内部データの異常、(2) 排他エラー、(3) 空き記憶領域の不足である。
【0054】
(1) 内部データの異常とは、本来更新されるべきデータが何らかの原因により更新されないままとされた更新ミスによるデータ異常を指す。これには主に次の5つのケースが挙げられる。
【0055】
▲1▼作業データSc の抹消ミス。
地上コントローラ7には作業データSc の受入許容数に上限があるため、既に作業データSc を一杯まで指令済みの場合、在庫管理コンピュータ8は入出庫作業の完了を待って作業データSc を一つ抹消してから、次の作業データSc を地上コントローラ7に送信する。しかし、クレーンデータDc 中の作業データSc が抹消されない更新ミスがあると、地上コントローラ7にいつまで経っても次の作業データSc が指令されず、作業指令がないものとしてスタッカクレーン5が停止するケースである。
【0056】
▲2▼入出庫口管理データDk の更新ミス。
入出庫口管理データDk には、入庫元または出庫先として入出庫口6が使用される度に該当する入出庫口番号のデータ欄にその内容(「入庫」または「出庫」)が設定され、入出庫作業が完了する度に該当する設定データが抹消される。しかし、入出庫口6が使用されたにも拘わらず該当するデータ欄にその使用が設定されなかったとすると、その入出庫口6に連続して例えば出庫と入庫が登録されてしまう。この場合、荷を入出庫口6に出庫したときにその入出庫口6に入庫の荷が既に載置されており、荷おろしできず出庫不能としてスタッカクレーン5が停止するケースである。
【0057】
▲3▼棚マスタデータDm の更新ミス。
入庫要求時には、棚フラグFj が「0」の棚番号Jが入庫先として選ばれる。しかし、荷が格納されたにも拘わらず棚フラグFj が「1」に更新されずに「0」のままとされた更新ミスがあると、棚フラグFj の「0」から判断して実際には荷が格納されている棚3aが入庫先として選ばれてしまい、その棚3aへの荷おろしができず入庫不能でスタッカクレーン5が停止するケースである。
【0058】
▲4▼棚在庫データDa の更新ミス。
出庫要求時には、要求品番Kの荷が格納された棚番号Jが出庫元として選択される。しかし、荷が出庫されたにも拘わらず該当する棚番号Jのデータが更新されない更新ミスがあると、荷が格納されていない棚3aが出庫元として選ばれてしまい、その棚3aから出庫すべき荷がないためスタッカクレーン5が停止するケースである。
【0059】
▲5▼IDフラグデータの更新ミス。
ID番号はIDフラグFi が「0」のものが使用される。しかし、ID番号を使用したにも拘わらずそのIDフラグFi に「1」が立てられなかった更新ミスがあると、そのID番号が再び使用されてしまい、同じID番号をもつ作業データSc が2つ指令されてしまう。この場合、どちらの作業データSc を実行すべきか判断できずスタッカクレーン5が停止するケースである。
【0060】
以上5つのデータ更新ミスによるスタッカクレーン5の停止は、後述する図9〜図14の異常箇所検索処理の処理結果からデータのどこが異常箇所であるのかが判定される。
【0061】
次に、(2) 排他エラーとは、データベース9に備えられたデータの書替え(更新)を不能状態とする排他機能が使用されたままの状態とされ、データの書替え(更新)ができないため排他機能が解除されるまで待ち状態となりスタッカクレーン5が停止するエラーである。このエラーは排他機能の解除忘れにより発生する。なお、排他機能が掛かった状態ではデータの書替え(更新)が不能となるが読出しは可能であるので、この状態でも異常箇所検索処理は実行される。
【0062】
(3) 空き記憶領域の不足とは、データベース9中の記憶領域の残り空きスペースが僅かとなり、データをこれ以上記憶できない記憶不能状態、すなわちデータベース9の記憶容量の限界に達してしまいスタッカクレーン5が停止するエラーである。通常、一定時期にデータベース9に蓄積された実績データを消して空きスペースを確保する作業を行うが、この作業をし忘れたり、短期間に作業が集中して実績データ数が多くなると、空き記憶領域不足によるエラーが発生する。
【0063】
次に、上記のような異常箇所がデータベース9中に発生してスタッカクレーン5が異常停止したときの自動倉庫システム1の復旧手順について説明する。
データベース9中に上記の異常が発生した場合、スタッカクレーン5は異常停止する。このとき、オペレータは電話もしくは在庫管理コンピュータ8による電話回線15を介した通信により、異常発生の旨を復旧コンピュータ14側のシステムエンジニア(SE)に連絡する。
SEは復旧コンピュータ14の入力装置16を操作して電話回線15を介して在庫管理コンピュータ8側の復旧ツールを起動させる。これにより復旧コンピュータ14側のディスプレイ装置17の画面上にメニュー画面が開かれる。そして、メニューから使用記憶領域の表示を選択して、まず使用記憶領域の割合(%)を画面上で確認し、その使用記憶領域の割合が例えば90%を越えて残り空き記憶領域が僅かとなりデータベース9の記憶容量の限界に達していたら、SEは電話もしくは復旧コンピュータ14からの電話回線15を介した通信により現地のオペレータに実績データを抹消する旨の指示をする。
【0064】
次に、SEはメニューから排他情報の表示を選択して、ディスプレイ装置17の画面上で在庫管理コンピュータ8のデータベース9に排他機能が掛かけらていないかを確認する。排他機能が掛けられていれば入力装置16を操作して復旧コンピュータ14側から排他機能の解除を行う。
【0065】
次に、SEはメニューから異常箇所検索処理の実行指令を選択する。在庫管理コンピュータ8は電話回線15を介して送信されてきたこの実行命令を受信すると、図9〜図14に示す異常箇所検索処理を順次に実行する。以下、在庫管理コンピュータ8が実行する異常箇所検索処理について説明する。
【0066】
まず在庫管理コンピュータ8は、図9の品番別在庫数比較処理を行う。まずステップ1では品番K=aを初期設定し、ステップ2では棚在庫データDa において品番aを検索し、品番aの個数を順次加えていって品番aの合計数N1 を算出する。そして、次のステップ3で品番別在庫数データDt において品番aの在庫総数N2 (=「100個」)を読出し、ステップ4でN1 =N2 が成立するか、すなわち異なるデータDa ,Dt から個別に得られた2つの在庫総数N1,N2 の値が一致するか否を判断する。
【0067】
この在庫総数N1,N2 の値が一致すれば正常判定をし(ステップ5)、在庫総数N1,N2 の値が不一致ならばエラー判定とする(ステップ6)。そして、ステップ7でK=KE でなければ、ステップ8で品番Kを更新して次の品番bをセットし(K=b)、S7でK=KE となる最終品番KE までS2〜S8までの処理を繰り返し行う。こうして全ての品番Kについて、データDa ,Dt から個別に得られた2つの在庫総数N1,N2 の比較が行われ、その判定結果はメモリ8aの所定記憶領域にある図15の判定データDo における(a) 品番別在庫総数の判定項目欄に記憶される。例えば品番K=cで在庫総数N1,N2 が不一致となれば、判定フラグFa に「1」が立てられるとともに、エラー内容欄に「品番c」が記憶される(図15)。
【0068】
次に、図10の作業データ数比較処理が行われる。まずステップS11ではメインデータDs 中の作業データSD をカウントし、その作業データ数N3 を算出する。次のステップ12ではクレーンデータDc 中の作業データSc をカウントし、その作業データ数N4 を算出する。そして、ステップ13でN3 =N4 が成立するか、すなわち異なるデータDs ,Dc から個別に得られた2つの作業データ数N3,N4 の値が一致するか否を判断する。この作業データ数N3,N4 の値が一致すれば正常判定をし(ステップ14)、作業データ数N3,N4 の値が一致しなければエラー判定とする(ステップ15)。この判定結果は図15の判定データDo における(b) 作業データ数の判定項目欄に記憶される。例えば作業データ数N3,N4 が不一致であれば、判定フラグFb に「1」が立てられる。
【0069】
引き続き、図11の入庫数比較処理,図12の出庫数比較処理が順次に行われる。図11の入庫数比較処理では、まずステップ21においてクレーンデータDc 中の作業データSc を順次検索して「入庫」をカウントしていき入庫作業数N5 を算出する。次のステップ22では入出庫口管理データDk 中の「入庫」を検索してカウントしていき入庫作業数N6 を算出する。そして、ステップ23でN5 =N6 が成立するか、すなわち異なるデータDc ,Dk から個別に得られた2つの入庫作業数N5,N6 の値が一致するか否を判断する。この入庫作業数N5,N6 の値が一致すれば正常判定をし(ステップ24)、入庫作業数N5,N6 の値が一致しなければエラー判定とする(ステップ25)。この判定結果は図15の判定データDo における(c) 入庫作業数の判定項目欄に記憶される。例えば作業データ数N5,N6 が不一致であれば、判定フラグFc に「1」が立てられる。
【0070】
図12の出庫数比較処理では、先の図11の入庫数比較処理において入庫について行った処理を、今度は出庫について行う。すなわち、ステップ31においてクレーンデータDc から求めた出庫作業数N7 と、ステップ32で入出庫口管理データDk から求めた出庫作業数N8 とをステップ33で比較し、N7 =N8 が成立するか否かを判断する。そして、異なるデータDc ,Dk から個別に得られた2つの出庫作業数N7,N8 の値が一致すれば正常判定とし(ステップ34)、出庫作業数N7,N8 の値が一致しなければエラー判定とする(ステップ35)。この判定結果は図15の判定データDo における(d) 出庫作業数の判定項目欄に記憶される。例えば作業データ数N7,N8 が不一致であれば、判定フラグFd に「1」が立てられる。
【0071】
次に、図13の棚比較処理が行われる。まずステップ41では棚番号J=1を初期設定し、ステップ42では棚マスタデータDm において棚番号Jの棚フラグFj を取得する。次にステップ43で棚在庫データDa の棚番号Jに荷があるか否かを判断し、荷があればL=1をセットし(ステップ44)、荷がなければL=0をセットする(ステップ45)。そして、ステップ46でFj =Lが成立するか、すなわち異なるデータDm ,Da から個別に得られた2つの荷有無情報が一致するか否を判断する。この荷有無情報が一致すれば(Fj =Lのとき)正常判定をし(ステップ47)、その荷有無情報が一致しなければ(Fj ≠Lのとき)エラー判定とする(ステップ48)。そして、ステップ49でJ=JE でなければ、ステップ50で棚番号JをJ+1に更新して次の棚番号J=2をセットし、S49でJ=JE となる最終棚番号JE までS42〜S50の処理を繰り返し行う。こうして全ての棚番号Jについて異なるデータDm ,Da から個別に得られた荷有無情報の比較が行われる。この判定結果は図15の判定データDo における(e) 棚別荷有無の判定項目欄に記憶される。例えば「棚番号J=68」で荷有無情報が不一致となれば、判定フラグFa に「1」が立てられるとともに、エラー内容欄に「棚番号J=68」が記憶される(図15)。
【0072】
最後に、図14のID番号異常検索処理が行われる。まずステップ61ではID番号I=1を初期設定する。ステップ62ではクレーンデータDc においてID番号Iを検索し、ステップ63でID番号Iが2つ以上存在したか、すなわちクレーンデータDc 中に同じID番号Iが重複して使用されているか否かを判断する。ID番号Iが2つ以上存在すればステップ64でID番号重複エラー判定をする。また、ID番号Iが1つ以下であればステップ65に進み、ID番号Iの有無を判断する。
【0073】
ステップ65でID番号Iが有ればステップ66に進み、IDフラグデータDi においてID番号IのIDフラグFi が「1」であるか否かを判断する。ここでFi =1であれば正常判定とし(ステップ68)、Fi =0であればエラー判定とする(ステップ69)。また、ステップ65でID番号Iが無ければステップ67に進み、IDフラグデータDi においてID番号IのIDフラグFi が「0」であるか否かを判断する。ここでFi =0であれば正常判定とし(ステップ68)、Fi =1であればエラー判定とする(ステップ69)。
【0074】
そして、ステップ70でI=IE でなければ、ステップ71でID番号IをI+1に更新して次のID番号I=2をセットし、S70でI=IE となる最終ID番号IE までS62〜S71までの処理を繰り返し行う。こうして全てのID番号IについてID番号重複使用検索処理と、異なるデータDc ,Di から個別に得られた2つのID番号使用情報を比較する比較処理とが行われる。
【0075】
この判定結果は図15の判定データDo における(f) ID番号異常の判定項目欄に記憶される。例えばID番号I=105が重複使用されていれば判定フラグFf に「1」が立てられるとともに、エラー内容欄に「ID番号I=105(重複)」と記憶される。また、例えばID番号I=63でID番号使用情報が不一致となれば、判定フラグFf に「1」が立てられるとともに、エラー内容欄に「ID番号I=63(不一致)」が記憶される(図15)。なお、同じID番号が2つ使用される異常は、最初の使用時にIDフラグFi が「1」に更新されなくても、2回目の使用時にはIDフラグFi が「1」に更新されるため、IDフラグFi のエラーのチェックだけでなく、実際に2つ以上のID番号が使用されているか否かまでのチェックを行っている。
【0076】
こうして異常箇所検索比較処理を終えて判定データDo が得られると、在庫管理コンピュータ8は次にこの判定データDo を用いて異常箇所がどのデータDt,Da,Dm,Ds,Dc,Dk,Di 中のどの箇所に存在するかを特定する。以下、判定フラグ列[Fn ]=(Fa,Fb,Fc,Fd,Fe,Ff )の各フラグ値の組合せ別に例を挙げて異常箇所の特定処理について説明する。なお、判定フラグFn が「1」の場合は、図15の判定データDo 中のエラー内容欄に記載されたエラーが存在したものとして説明する。
【0077】
▲1▼(Fa,Fb,Fc,Fd,Fe,Ff )=(0, 1, 1, 0 ,0 ,0)のとき。これは、作業データ数の項目(b) と入庫作業数の項目(c) とにエラー判定があった場合である。まず項目(b) の判定フラグFb に「1」が立っていることから、その使用データDs ,Dc のいずれかに異常箇所が存在することになる。また項目(c) の判定フラグFc に「1」が立っていることから、その使用データDc ,Dk のいずれかに異常箇所が存在することになる。そこで、項目(b) と項目(c) とに共通の使用データDc に異常箇所があると推定できる。しかも、入庫作業数の項目(c) の判定フラグFc が「1」であることから、データDc 中の異常箇所は入庫作業データSc であるこが分かる。なお、[Fn ]=(0, 1, 0, 1 ,0 ,0)のときは、出庫作業数の項目(d) の判定フラグFd が「1」であることから、データDc 中の異常箇所が出庫作業データSc と判定される。また、[Fn ]=(0, 1, 1, 1 ,0 ,0)のときは、データDc 中に2つ以上の異常箇所があり、しかもその異常箇所は入庫作業データSc と出庫作業データSc の双方に及ぶと判定される。
【0078】
例えばクレーンデータDc 中に作業データSc の抹消ミスがあって、クレーンデータDc 中の作業データSc が減らないために地上コントローラ7に新たな作業データSc がいつまで経っても指令されず、地上コントローラ7が作業がないものと判断してスタッカクレーン5が停止する場合がこれに該当する。
【0079】
▲2▼(Fa,Fb,Fc,Fd,Fe,Ff )=(0, 0, 1, 0 ,0 ,0)のとき。これは、入庫作業数の項目(c) のみにエラーがあった場合である。まず項目(c) の判定フラグFc に「1」が立っていることから、その使用データDc ,Dk のいずれかに異常箇所が存在することになる。同じデータDc が使用されたその他の項目(b) の判定フラグFb が「0」であることから、データDc は正常であると推定される。そのため、データDk 側に異常箇所が存在し、しかも入庫のデータに異常があると判定される。なお、[Fn ]=(0, 0, 0, 1 ,0 ,0)のときは、出庫作業数の項目(d) の判定フラグFd のみが「1」であることから、データDk に異常箇所があり、しかも出庫のデータに異常があると判定される。また、[Fn ]=(0, 0, 1, 1 ,0 ,0)のときは、データDk中に2つ以上の異常箇所があり、しかもその異常箇所は入庫のデータと出庫のデータの双方に及ぶと判定される。
【0080】
例えば、ある入出庫口6が作業データSD ,Sc の作成時に入庫元もしくは出庫先に使用されたにも拘わらず入出庫口管理データDk のその該当欄に入庫または出庫のデータが設定されず、同じ入出庫口6に連続して出庫と入庫が登録されてしまい、荷をその出庫先の入出庫口6まで運んだときに既にその入出庫口6に入庫の荷が載置されていて荷おろしできずスタッカクレーン5が停止する場合が、これに該当する。
【0081】
▲3▼(Fa,Fb,Fc,Fd,Fe,Ff )=(0, 0, 0, 0 ,1 ,0)のとき。これは、棚別荷有無の項目(e) のみにエラーがあった場合である。まず項目(e) の判定フラグFe に「1」が立っていることから、その使用データDm ,Da のいずれかに異常箇所が存在することになる。同じデータDa が使用されたその他の項目(a) の判定フラグFa が「0」であることから、データDa は正常であると推定される。そのため、データDm 側に異常箇所が存在するものと判定され、しかもその異常箇所が棚番号「No.68 」であると特定される。
【0082】
例えば、荷が棚3aに格納されたにも拘わらず棚フラグFj が「0」から「1」に更新されなかったために、荷が格納されている棚3aが入庫先として選ばれてしまい、荷をその棚3aまで運んだときに荷おろしできずスタッカクレーン5が停止する場合が、これに該当する。
【0083】
▲4▼(Fa,Fb,Fc,Fd,Fe,Ff )=(1, 0, 0, 0 ,1 ,0)のとき。これは、品番別在庫総数の項目(a) と棚別荷有無の項目(e) とにエラーがあった場合である。まず項目(a) の判定フラグFa に「1」が立っていることから、その使用データDa ,Dt のいずれかに異常箇所が存在することになる。また項目(e) の判定フラグFe に「1」が立っていることから、その使用データDm ,Da のいずれかに異常箇所が存在することになる。そこで、項目(a) と項目(e) とに共通の使用データDa に異常箇所があると推定できる。しかもその異常箇所が棚番号「No.68 」で品番「c」であると特定される。
【0084】
例えば、荷が棚3aから出庫されたにも拘わらず棚在庫データDa の該当棚番号のデータが空棚のデータに更新されず、荷が格納されていない棚3aが出庫元として選ばれてしまい、荷を取るため棚3aに到着したときに荷すくいすべき荷がないためにスタッカクレーン5が停止する場合が、これに該当する。
【0085】
▲5▼(Fa,Fb,Fc,Fd,Fe,Ff )=(0, 0, 0, 0 ,0 ,1)のとき。これは、ID番号異常の項目(f) のみにエラーがあった場合である。まず項目(f) の判定フラグFf に「1」が立っていることから、その使用データDc ,Di のいずれかに異常箇所が存在することになる。この場合、エラー内容がID番号「105」の重複使用エラーであるため、そのエラー検索の対象とされたデータDc 側に異常箇所が存在するものと判定される。そして、その異常箇所はID番号「105」でそれが2つ(もしくはそれ以上)登録された異常であると特定される。
【0086】
例えば、ID番号を使用したにも拘わらずIDフラグデータDi のそのID番号のIDフラグFi に「1」を立てる更新が行われず、再び同じID番号が使用されて同じID番号の作業データSD ,Sc が2つ登録されてしまい、いずれの作業データSc を実行すべきか判断できずスタッカクレーン5が停止する場合が、これに該当する。また、エラー内容にID番号重複使用以外にIDフラグエラーがあったときには、ID番号「63」にIDフラグFi の異常が存在すると特定される。
【0087】
また、エラー内容がIDフラグエラーだけであったときには、項目(f) の使用データDc ,Di のうち同じデータDc が使用されたその他の項目(b) ,(c) ,(d) の判定フラグFb ,Fc ,Fd が共に「0」であることから、データDc は正常であると推定されるため、データDi 側に異常箇所が存在するものと判定される。そして、ID番号「63」にIDフラグFi の異常が存在すると特定される。なお、上記に例示しなかった判定フラグFn に対しても、その判定フラグFn に応じた異常箇所が特定される。
【0088】
こうして判定フラグ列[Fn ]=(Fa,Fb,Fc,Fd,Fe,Ff )により特定された異常箇所及び異常内容は、復旧コンピュータ14側のディスプレイ装置17の画面上に表示される。そして、SEは、画面上の異常箇所判定結果からデータベース9中の異常箇所を認識すると、入力装置16を操作して遠く離れた場所から現地の工場内の自動倉庫システム1のデータベース9に対し、電話回線15を介したそのデータの異常箇所を修復する。こうして異常箇所が修復されると、自動倉庫システム1が復旧されてスタッカクレーン5の運転が再開される。なお、在庫管理コンピュータ8側の入力装置10を操作して復旧ツールを起動させ、工場側のディスプレイ装置11の画面上に異常箇所判定結果を表示させることにより、工場側においてデータベース9中のデータの異常箇所を修復することも可能である。
【0089】
こうして各地の工場でデータベース9の異常による自動倉庫2の異常停止が発生しても、SEは自身の勤務地に備えられた復旧コンピュータ14の入力装置16を操作することにより、現地に赴かずにしかも早急に異常箇所を見つけ出して現地の自動倉庫2を短時間のうちに復旧させることができる。
【0090】
以上詳述したように本実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)在庫管理コンピュータ8に異常検索機能を持たせたので、スタッカクレーン5がデータベース9中のデータ異常により停止しても、そのデータの異常箇所を人が調べなくても大体は自動で検出されるので、異常停止の復旧に膨大な時間を費やさなくて済む。
【0091】
(2)在庫管理コンピュータ8をモデム12,13及び電話回線15を介してシステムエンジニアが常駐する復旧コンピュータ14と接続し、復旧コンピュータ14側から在庫管理コンピュータ8にアクセスし、データベース9中の異常箇所を検出するとともに、その異常箇所の修正して、自動倉庫システム1を備えた工場から遠く離れた場所から自動倉庫システム1を復旧できるようにした。そのため、自動倉庫システム1を復旧させるために、SEがわざわざ現地まで行かずに済む。また、SEが現地に赴く必要が無くなることから、自動倉庫システム1が復旧されるまでの待ち時間を大幅に短縮することができる。よって、自動倉庫システム1の稼働率を大幅に向上させることができる。
【0092】
(3)登録中の作業データ数を2つの情報源から求められるように2つのデータDs ,Dc とを用意し、両データDs ,Dc からそれぞれ個別に求めた登録中の作業データ数を比較して、エラー箇所を特定できるようにした。そのため、例えばクレーンデータDc 中に作業データSc の抹消ミスがあって、クレーンデータDc 中の作業データSc が減らないために地上コントローラ7に新たな作業データSc がいつまで経っても指令されず、地上コントローラ7が作業がないものと判断してスタッカクレーン5が停止したエラーが発生しても、その異常箇所を確実に特定することができる。
【0093】
(4)入庫作業数を2つの情報源から求められるように2つのデータDc ,Dk とを用意し、両データDc ,Dk からそれぞれ個別に求めた入庫作業数を比較して、エラー箇所を特定できるようにした。そのため、例えば、ある入出庫口6が作業データSD ,Sc の作成時に入庫元もしくは出庫先に使用されたにも拘わらず入出庫口管理データDk のその該当欄に入庫または出庫のデータが設定されず、同じ入出庫口6に連続して出庫と入庫が登録されてしまい、荷をその出庫先の入出庫口6まで運んだときに既にその入出庫口6に入庫の荷が載置されていて荷おろしできずスタッカクレーン5が停止するエラーが発生しても、その異常箇所を確実に特定することができる。
【0094】
(5)棚別荷有無を2つの情報源から求められるように2つのデータDa ,Dm とを用意し、両データDa ,Dm からそれぞれ個別に求めた棚別荷有無の情報を比較して、エラー箇所を特定できるようにした。そのため、例えば、荷が棚3aに格納されたにも拘わらず棚フラグFj が「0」から「1」に更新されなかったために、荷が格納されている棚3aが入庫先として選ばれてしまい、荷をその棚3aまで運んだときに荷おろしできずスタッカクレーン5が停止するエラーが発生しても、その異常箇所を確実に特定することができる。
【0095】
(6)品番別総数を2つの情報源から求められるように2つのデータDa ,Dt とを用意し、両データDa ,Dt からそれぞれ個別に求めた品番別総数を比較して、エラー箇所を特定できるようにした。そのため、例えば、荷が棚3aから出庫されたにも拘わらず棚在庫データDa の該当棚番号のデータが空棚のデータに更新されず、荷が格納されていない棚3aが出庫元として選ばれてしまい、荷を取るため棚3aに到着したときに荷すくいすべき荷がないためにスタッカクレーン5が停止するエラーが発生しても、その異常箇所を確実に特定することができる。
【0096】
(7)ID番号の重複使用をデータDc を検索してそのエラー箇所を特定できるようにした。そのため、例えば、ID番号を使用したにも拘わらずIDフラグデータDi のそのID番号のIDフラグFi に「1」を立てる更新が行われず、再び同じID番号が使用されて同じID番号の作業データSD ,Sc が2つ登録されてしまい、いずれの作業データSc を実行すべきか判断できずスタッカクレーン5が停止するエラーが発生しても、その異常箇所を確実に特定することができる。
【0097】
(8)ID番号の使用・不使用の区別を2つの情報源から求められるように2つのデータDc ,Di とを用意し、両データDc ,Di からそれぞれ個別に求めたID番号の使用・不使用の区別の情報を比較して、エラーの原因となり得る潜在化したエラー箇所を未然に特定できるようにした。そのため、ID番号の重複使用を起こし得る原因となる潜在化したエラー箇所を未然に検出してそのエラー発生を予防することができる。
【0098】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のように構成することもできる。
(1)在庫管理コンピュータ8に復旧コンピュータ14を電話回線15を介して接続する構成ではなく、在庫管理コンピュータ8に復旧ツールを備えただけの構成としてもよい。この構成によれば、SEが現地の工場に赴いた後、復旧ツールを起動させることにより短時間のうちにその異常箇所を見つけ出し、それを修復して自動倉庫2を早急に復旧させることができる。そのため、従来のように異常箇所を見つけ出すために膨大な時間を費やす必要がなくなり、出庫できないため自動倉庫2に保管された荷を使うその他の作業に支障を来す時間がその分短くて済む。また、現地の工場で復旧ツールを起動させて異常箇所が分かれば、さほど専門知識がなくてもその異常箇所を修復することができるので、オペレータが自ら異常箇所を修復して自動倉庫2を復旧させることもできる。特に、排他エラーや空き記憶領域不足による自動倉庫2の異常停止の場合、その異常停止原因さえ分かればオペレータ自らが簡単に自動倉庫2を復旧させることができる。
【0099】
(2)復旧ツールを記憶させるコンピュータは在庫管理コンピュータ8に限定されない。例えば復旧ツールを復旧コンピュータ14のメモリ14aに記憶させ、復旧コンピュータ14側で復旧ツールを起動させることにより、各地の工場の在庫管理コンピュータ8にアクセスし、そのデータベース9中の異常箇所を見つけ出す構成としてもよい。この構成によれば、各地の在庫管理コンピュータ8のメモリ8a毎に復旧ツールを記憶させる必要がなくなり、復旧コンピュータ14のメモリ14aにだけ復旧ツールを記憶させておくだけで済む。また、工場側で在庫管理コンピュータ8以外の他のコンピュータに復旧ツールを記憶させておき、在庫管理コンピュータ8の処理負担を軽減させてもよい。
【0100】
(3)異常箇所の判定方法は、異なるデータ源から個別に得られた判定項目の判定値の一致・不一致の比較処理に限定されることなく、ID番号の重複使用検索のように、その異常内容に応じた適したその他の判定(検索)方法を適用してもよい。
【0101】
(4)判定項目は前記実施の形態に限定されず、自動倉庫2の異常停止の原因となるデータ異常内容に応じて適宜設定することができる。
(5)在庫管理コンピュータ8と復旧コンピュータ14との接続は、電話回線15に限定されず、両者間で通信可能であればその他の通信線に替えてもよい。
【0102】
(6)自動倉庫システム1を構成する自動倉庫2の台数は3台に限定されない。例えば1台、2台でも、4台以上であってもよい。
前記実施の形態から把握され発明を、その効果とともに以下に記載する。
【0103】
前記判定項目の一つにID番号異常が用意されており、該ID番号異常を個別に求めるためのデータ源は、前記運行データに付されるID番号の使用・不使用が管理されるとともに、前記運行データ作成時に該運行データに不使用のID番号を付すために使用されるIDフラグデータと、指令中の運行データが指令先の前記クレーン装置毎に前記ID番号を付して管理されたクレーンデータとからなる。この構成によれば、異常箇所検索手段により、ID番号の重複使用を起こし得る原因となるIDフラグデータ中のID番号の使用状況と、クレーンデータ中の運行データに付されたID番号の使用状況との不一致が未然に検出され、クレーン装置の停止を招く異常発生を未然に防止することができる。
【0104】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項に記載の発明によれば、データベース中のデータの異常箇所を膨大な時間を費やして人が調べなくて済
【0105】
請求項1に記載の発明によれば、ID番号の重複使用によりクレーン装置が異常停止した場合にも、その異常箇所を特定することができる。
請求項2,11に記載の発明によれば、システムエンジニアがわざわざ自動倉庫のある現地まで赴かなくても遠隔操作でデータベース中の異常箇所を見つけ出すことができる。また、現地まで赴かなくても異常箇所の確認ができる。
【0106】
また、請求項に記載の発明によれば、在庫管理コンピュータがID番号の重複使用の有無の判定処理も兼ねるので、判処理専用のコンピュータを新たに設置しなくて済む。また、請求項11に記載の発明によれば、在庫管理コンピュータが判定値算出処理、比較判定処理及び異常箇所特定処理も兼ねるので、判定値算出処理、比較判定処理及び異常箇所特定処理専用のコンピュータを新たに設置しなくて済む。
【0108】
請求項に記載の発明によれば、クレーンデータ中に運行データの抹消ミスにより、指令許容数を割ったにも拘わらず新たな運行データが指令されずクレーン装置が異常停止した場合にも、異常箇所検索手段がメインデータとクレーンデータとから個別に求めた運行データ数の不一致を調べることにより、その異常箇所を特定することができる。
【0109】
請求項に記載の発明によれば、運行データ作成時に入庫元もしくは出庫先に使用した入出庫口の入出庫口管理データにおける該当箇所に設定すべき入庫または出庫の設定ミスによりクレーン装置が異常停止した場合にも、異常箇所検索手段がクレーンデータと入出庫口管理データとから個別に求めた入庫作業数もしくは出庫作業数の不一致を調べることにより、その異常箇所を特定することができる。
【0110】
請求項8に記載の発明によれば、棚在庫データの荷が出庫された棚番号が空棚になったとデータ更新されず、出庫元に選ばれてしまいクレーン装置が異常停止した場合にも、異常箇所検索手段が品番別在庫数データと棚在庫データとから個別に求めた品番別在庫総数の不一致を調べることにより、その異常箇所を特定することができる。
【0111】
請求項10に記載の発明によれば、棚マスタデータの荷が格納された棚番号が荷有りとデータ更新されず、入庫先に選ばれてしまいクレーン装置が異常停止した場合にも、異常箇所検索手段が棚在庫データと棚マスタデータとから個別に求めた荷の有無の値の不一致を調べることにより、その異常箇所を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動倉庫の復旧システムを示す模式平面図。
【図2】品番別在庫数データ図。
【図3】棚在庫データ図。
【図4】棚マスタデータ図。
【図5】メインデータ図。
【図6】クレーンデータ図。
【図7】入出庫口管理データ図。
【図8】IDフラグデータ図。
【図9】品番別在庫数比較処理のフローチャート。
【図10】作業データ数比較処理のフローチャート。
【図11】入庫数比較処理のフローチャート。
【図12】出庫数比較処理のフローチャート。
【図13】棚比較処理のフローチャート。
【図14】ID番号異常検索処理のフローチャート。
【図15】判定データ図。
【図16】従来技術における自動倉庫システムの模式平面図。
【符号の説明】
1…自動倉庫システム、2…自動倉庫、3…枠組棚、3a…収納部としての棚、5…クレーン装置としてのスタッカクレーン、8…異常箇所検索手段を構成するとともにローカルコンピュータ、判定値算出手段、比較判定手段、異常箇所特定手段及びID番号異常判定手段としての在庫管理コンピュータ、8a…記憶手段としてのメモリ、9…データベース、14…異常箇所検索手段を構成する復旧コンピュータ、14a…記憶手段としてのメモリ、15…通信回線としての電話回線、16…入力装置、17…表示装置としてのディスプレイ装置、Di …データ源を構成するIDフラグデータ、Dc …データ源を構成するクレーンデータ、Ds …データ源を構成するメインデータ、Ds …データ源を構成するメインデータ、Dk …データ源を構成する入出庫口管理データ、Dt …データ源を構成する品番別在庫数データ、Da …データ源を構成する棚在庫データ、Dm …データ源を構成する棚マスタデータ、SD,Sc …運行データとしての作業データ。

Claims (11)

  1. 荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、
    前記クレーン装置の運行データに付されるID番号の使用・不使用を管理するためのデータであって、前記運行データ作成時に該運行データに不使用のID番号を付すために使用されるデータであるIDフラグデータと、指令中の運行データに指令先の前記クレーン装置毎に前記ID番号を付して管理するためのデータであるクレーンデータとを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、
    前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、
    前記データベースに格納される前記クレーンデータ中の前記運行データのID番号を検索してID番号の重複使用の有無を判定するID番号異常判定手段と
    を備えた異常箇所検索システム。
  2. 前記ID番号異常判定手段は前記在庫管理コンピュータであり、前記異常箇所検索システムは、前記在庫管理コンピュータにアクセス可能に通信回線を介して接続されたコンピュータを備え、該通信回線を介して接続されたコンピュータは、前記在庫管理コンピュータに対してID番号の重複使用の有無を判定する処理を実行命令するための入力装置と、前記在庫管理コンピュータにより判定されたID番号の重複使用の有無を表示するための表示装置とを備えた請求項1に記載の異常箇所検索システム。
  3. 荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、
    前記クレーン装置の運行データ数を求めるために使用される複数のデータを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ、及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、
    前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、
    前記データベースに格納された前記運行データ数を求めるために使用される複数のデータから運行データ数を個別に求める判定値算出手段と、
    前記判定値算出手段により個別に求められた前記運行データ数を比較し、各運行データ数が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記運行データ数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をする比較判定手段と、
    前記比較判定手段により得られた判定結果から異常箇所を特定する異常箇所特定手段と
    を備えた異常箇所検索システム。
  4. 前記運行データ数を個別に求めるために使用されるデータは、指令中の運行データを管理するためのデータであるメインデータと、指令中の運行データを指令先の前記クレーン装置毎に管理するためのデータであって、クレーン装置毎に指令中の指令数が所定数未満となるとそのクレーン装置に次の運行データを指令するために使用されるデータであるクレーンデータとからなる請求項に記載の異常箇所検索システム。
  5. 荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、
    前記クレーン装置の入庫作業数を求めるために使用される複数のデータと前記クレーン装置の出庫作業数を求めるために使用される複数のデータとを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ、及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベ ースと、
    前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、
    前記データベースに格納された前記入庫作業数を求めるために使用される複数のデータから入庫作業数を個別に求めるとともに、前記データベースに格納された前記出庫作業数を求めるために使用される複数のデータから出庫作業数を個別に求める判定値算出手段と、
    前記判定値算出手段により個別に求められた前記入庫作業数を比較し、各入庫作業数が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記入庫作業数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をするとともに、前記判定値算出手段により個別に求められた前記出庫作業数を比較し、各出庫作業数が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記出庫作業数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をする比較判定手段と、
    前記比較判定手段により得られた判定結果から異常箇所を特定する異常箇所特定手段と
    を備えた異常箇所検索システム。
  6. 前記入庫作業数もしくは出庫作業数を個別に求めるために使用されるデータは、入庫・出庫の情報を含む指令中の運行データを指令先の前記クレーン装置毎に管理するためのデータであるクレーンデータと、入出庫口毎にその入出庫口が指令中の運行データにおいて入庫元もしくは出庫先として使用された情報を入庫・出庫別に管理するためのデータであって、運行データ作成時に入出庫口が偏って使用されないように入庫元もしくは出庫先の入出庫口の選択に使用されるデータである入出庫口管理データとからなる請求項に記載の異常箇所検索システム。
  7. 荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、
    前記荷の品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータを含んで構成される前記自動倉庫に関する各種データ、及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、
    前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、
    前記データベースに格納された前記品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータから品番別在庫総数を個別に求める判定値算出手段と、
    前記判定値算出手段により個別に求められた前記品番別在庫総数を比較し、各品番別在庫総数が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記品番別在庫総数を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をする比較判定手段と、
    前記比較判定手段により得られた判定結果から異常箇所を特定する異常箇所特定手段と
    を備えた異常箇所検索システム。
  8. 前記品番別在庫総数を個別に求めるために使用されるデータは、品番別在庫総数管理するためのデータである品番別在庫数データと、前記各収納部に収納された荷の品番及びその個数を棚番号毎に管理するためのデータであって、出庫要求時の出庫元を選択決定するために使用されるデータである棚在庫データとからなる請求項に記載の異常箇所検索システム。
  9. 荷が収納される複数の収納部を備えた枠組棚と、前記収納部に対して荷の入出庫を行うクレーン装置とを備えた自動倉庫が配備された自動倉庫システムにおいて、
    前記収納部別に荷の有無を求めるために使用される複数のデータを含んで構成される前 記自動倉庫に関する各種データ、及び前記クレーン装置の運行データを格納するためのデータベースと、
    前記データベースに接続され、入出庫要求に応じて前記各種データを用いて前記運行データを作成するとともに、前記データベースに格納された当該運行データに基づき前記クレーン装置を運行指令する在庫管理コンピュータと、
    前記データベースに格納された前記荷の有無を求めるために使用される複数のデータから荷の有無を個別に求める判定値算出手段と、
    前記判定値算出手段により個別に求められた前記荷の有無を比較し、各荷の有無が一致すれば正常判定とし、不一致であれば前記荷の有無を求めるために使用される複数のデータのうちいずれかにその不一致箇所に異常箇所が存在するという異常判定をする比較判定手段と、
    前記比較判定手段により得られた判定結果から異常箇所を特定する異常箇所特定手段と
    を備えた異常箇所検索システム。
  10. 前記荷の有無を個別に求めるために使用されるデータは、前記各収納部に収納された荷の品番及びその個数を棚番号毎に管理するためのデータである棚在庫データと、前記各収納部の棚番号毎に荷の有無を管理するためのデータであって、入庫要求時の入庫先の空棚を選択決定するために使用されるデータである棚マスタデータとからなる請求項9に記載の異常箇所検索システム。
  11. 前記判定値算出手段、比較判定手段及び異常箇所特定手段は、前記在庫管理コンピュータであり、前記異常箇所検索システムは、前記在庫管理コンピュータにアクセス可能に通信回線を介して接続されたコンピュータを備え、該通信回線を介して接続されたコンピュータは、前記在庫管理コンピュータに対して判定値算出処理、比較判定処理及び異常箇所特定処理を実行命令するための入力装置と、前記在庫管理コンピュータにより判定された異常箇所を表示するための表示装置とを備えた請求項3〜請求項10のうちいずれか一項に記載の異常箇所検索システム。
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