JP3672150B2 - 多価金属イオン溶出性フィラーの製造方法 - Google Patents

多価金属イオン溶出性フィラーの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主に歯科用接着材、グラスアイオノマーセメント等の歯科材料に使用される多価金属イオン溶出性フィラーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯科用グラスアイオノマーセメントは多価金属イオン溶出性フィラーとしてのフルオロアルミノシリケートガラス粉末とポリカルボン酸とを水の存在下で練和し、硬化させることによって得られる。このグラスアイオノマーセメントに必要な特性として歯質との接着性の良さ、硬化体強度の高さや崩壊率の低さおよび操作性の良さ等が挙げられる。ここで操作性とは臨床での使い易さのことであり、具体的にはガラス粉末とポリカルボン酸の水溶液とを練和し始めてから操作に支障を来すような粘度に達するまでの時間(操作余裕時間)で評価される。実際の臨床では医師や歯科衛生士が余裕をもって作業を行うために操作余裕時間は可能な限り長く、一方口腔内に装入した時点で急激に硬化するようなセメントが望まれている。
【0003】
また、このフルオロアルミノシリケートガラス粉末は、酸性基含有重合性単量体、水及び重合開始剤等と組み合わせることによって、歯科用接着材として応用できる。そして、該歯科用接着材においても上記グラスアイオノマーセメントと同様に、ガラス粉末を含む液体と酸性基含有重合性単量体を含む液体とを混合してからの操作余裕時間が長いこと、歯質との接着性が良いこと、及び硬化体物性が優れることが求められる。
【0004】
上記の歯科用グラスアイオノマーセメント及び歯科用接着材の操作性及び物性は、多価金属イオン溶出性フィラーとしてのフルオロアルミノシリケートガラス粉末からの多価金属イオンの溶出量及び溶出速度に大きく影響を受ける。即ち、フルオロアルミノシリケートガラス粉末から溶出した多価金属イオンはポリカルボン酸や酸性基含有重合性単量体若しくはその重合物とキレート架橋することにより歯質との接着性や硬化体物性を向上させる反面、操作時にこのキレート架橋が起こると練和物の粘度上昇が起こり操作余裕時間が短くなる。このため、操作性を良くするためには多価金属イオン溶出性フィラーからの多価金属イオンの溶出速度を遅くすればよいと考えられ、これまでに幾つかの手法が試みられてきた。
【0005】
例えば、ガラス粉末表面を塩酸等の酸で処理し、表面のカルシウムを除去することによってポリカルボン酸との硬化反応を実質的に遅延させる方法(特公昭59−5536)が提案されている。しかし、この方法ではカルシウムを必要以上に除いてしまう為、硬化時、または硬化後に溶出する最終的なイオン量が少なくなり接着性や硬化体の諸物性が低下することがあるばかりでなく、ガラス粉末中に残存する酸またはその塩がしばしば硬化体物性の低下を招くことがあった。また、上記後者の問題を避けるために、残存する酸またはその塩を取り除こうとする場合には、多量の水を用いて水洗処理を繰り返さなければならないという問題も抱えていた。
【0006】
また、他の方法としてガラス塊をカルボン酸の存在下で微粉砕し表面処理する方法(特開昭63−225567)、ガラス粉末をカルボン酸の存在下で加熱する方法(特開平5−97622)、及びガラス粉末をカルボン酸と水の存在下で加熱する方法(特開平5−97623)等が提案されている。しかしながら、これら何れの方法ともガラス表面に塩を形成させる為、最終的に溶出する多価金属イオンの総量が減少することに起因する上記問題の発生は避けられなかった。
【0007】
このように、これら上述した方法では操作性を改良することはできるが、歯質との接着性や硬化体の物性が低くなる傾向があり、操作性とこれら物性を両立させることは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では操作性が良く、しかも歯質との接着性や硬化体の物性に優れる歯科用アイオノマーセメントや歯科用接着材を与える多価金属イオン溶出性フィラーを開発することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記技術課題を克服すべく鋭意研究を重ねた結果、フルオロアルミノシリケートガラス粉末を酸の非存在下で加熱処理する、または有機スルホン酸で処理することにより、最終的な多価金属イオン溶出量を保持したまま初期の多価金属イオン溶出量を少なくできることを見いだした。そしてさらにこのような処理を行ったフルオロアルミノシリケートガラス粉末を多価金属イオン溶出性フィラーとして歯科用接着材等に用いた場合には、操作余裕時間を長くすることができ、しかもその時の接着性や硬化体の機械的物性は良好であることを見いだし、本発明を提案するに至った。
【0010】
即ち、初期多価金属イオン溶出量が1〜20meq/gであり、最終多価金属イオン溶出量が23〜50meq/gであることを特徴とする多価金属イオン溶出性フィラーである。
【0011】
なお、多価金属イオン溶出量とはフィラー0.1gを温度23℃、10wt%マレイン酸水溶液10mlに浸漬した時にフィラー中から溶出する多価金属イオンの総溶出量であり、フィラー1gに対しての量(meq/g)で表される値である。ここで、多価金属イオンとは2価以上の金属イオンのことであり、代表的なものを例示すれば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、ランタノイド等の金属イオンであり、その溶出イオン量はICP発光分光分析や原子吸光分析等で測定することができる。また、初期多価金属イオン溶出量とは上記条件下でフィラーを浸漬してから1分後の多価金属イオン溶出量であり、最終多価金属イオン溶出量とはフィラー浸漬後24時間後の多価金属イオン溶出量である。
【0014】
発明は、フルオロアルミノシリケートガラス粉末を有機スルホン酸で処理する上記多価金属イオン溶出性フィラーの製造方法である。
【0015】
フルオロアルミノシリケートガラス粉末を有機スルホン酸で処理した場合には、塩酸等の他の酸で処理した場合と異なり、最終多価金属イオン溶出量を保持したまま容易に多価金属イオン溶出量を制御できるばかりでなく、処理により発生する塩や残存する処理剤としての酸が容易に除去できるため、歯科用接着材等に用いた場合には操作性と接着性及び硬化体物性の両立が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーは酸性水溶液の存在下でカルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム等の多価金属イオンを溶出するフルオロアルミノシリケートガラスフィラーであり、その初期多価金属イオン溶出量は1〜20meq/gであり、最終多価金属イオン溶出量は23〜50meq/gである。
【0017】
ここで初期多価金属イオン溶出量とは、多価金属イオン溶出性フィラー0.1gを温度23℃、10wt%マレイン酸水溶液10mlに浸漬した時に、浸漬してから1分間に溶出するフィラー1g当たりの多価金属イオンの総量であり、最終多価金属イオン溶出量とはフィラーを浸漬してから24時間に溶出するフィラー1g当たりの多価金属イオンの総量である。初期多価金属イオン溶出量が1meq/g未満の場合は硬化物の物性が低下し、20meq/gを超える場合には硬化時間が速すぎ、操作性が悪くなる。また、最終多価金属イオン溶出量が23meq/g未満の場合は必要な溶出量に達せず硬化体の物性が低下する。また50meq/gを超える場合には、フィラーの大部分が溶解してしまい硬化物の強度が低下する。本発明の多価金属イオン溶出性フィラーにおけるより好ましい初期多価金属イオン溶出量は2〜15meq/gであり、より好ましい最終多価金属イオン溶出量は23〜40meq/gである。
【0018】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーの粒子径は特に限定されないが、本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを歯科用接着材に用いる場合には、モノマー等に分散させて用いることが望まれる為、フィラーの平均粒子径が0.01μm〜2μmが好ましく、0.05μm〜1.5μmがより好ましく、さらに0.1μm〜1μmの範囲のものが最も好ましい。粒子径が0.01μm〜2μmの範囲の場合には、組成物の粘度上昇や凝集などの問題が起こり難く、操作性が良好となるばかりでなく、モノマー中でフィラーの沈降も起こらない為硬化物の物性が良好となる。
【0019】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーの平均粒子径を、上記の範囲内まで小さくする為には、湿式または乾式のボールミル、湿式で連続型のボールミルであるウルトラビスコミル、フィラー同士を衝突させて粉砕するナノマイザー等が用いられる。
【0020】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーの製造方法は特に限定されないが、フルオロアルミノシリケートガラス粉末を酸の非存在下に加熱処理することにより、または有機スルホン酸で処理することにより好適に得ることができる。
【0021】
この時用いられるフルオロアルミノシリケートガラスはアルミニウム及び珪素の酸フッ化物ガラスであれば特に限定されず、歯科用接着材等においてイオン溶出性フィラーとして一般に使われているものが何等制限なく使用できる。例えば、その組成は、イオン重量%で、珪素10〜33重量%;アルミニウム4〜30重量%;アルカリ土類金属5〜36重量%;アルカリ金属0〜10重量%;リン0.2〜16重量%;フッ素としては2〜40重量%で残量酸素のものが好適に使用される。上記アルカリ土類金属としては、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウムが好ましい。また、上記アルカリ金属としてはナトリウム、リチウム、カリウムが好適であり、中でもナトリウムが特に好適である。更に必要に応じて、上記アルミニウムの一部をチタン、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、タンタル、ランタン等で置き換えることも可能である。この様なフルオロアルミノシリケートガラスはとしては、トクソーアイオノマー{(株)トクヤマ製}、フジアイオノマータイプII{(株)ジーシー製}、及びハイボンドグラスアイオノマーF{(株)松風}等が市販されており、工業的に入手可能である。
【0022】
本発明に用いられるフルオロアルミノシリケートガラス粉末の形状は特に限定されず、通常の粉砕により得られるような粉砕形粒子でもよくゾルゲル法により製造される球状粒子でもよい。その大きさも特に限定されないが、歯科用接着材に用いる場合には、加熱処理または有機スルホン酸による処理前に予め本発明の多価金属イオン溶出性フィラーの好適な粒子径として前記した範囲となるようにしておくのが好適である。
【0023】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを上記フルオロアルミノシリケートガラス粉末を酸の非存在下に加熱処理することにより製造する場合、上記フルオロアルミノシリケートガラス粉末の加熱処理方法は特に限定されない。但し、このとき加熱処理は酸の非存在下に行う必要がある。酸の存在下で加熱処理を行った場合には、ガラス表面のカルシウム等と塩を形成してしまう為、最終的に溶出するイオン量が減少したり、酸が残存したりして本発明の効果が得られない。具体的には、予め所望の粒子径に粉砕したルオロアルミノシリケートガラス粉末をるつぼ等の容器に入れ、加熱器に入れて加熱を行うことにより好適に本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを得ることができる。このときの加熱温度は、要求される多価金属イオン溶出速度等を勘案して適宜決定すれば良いが、一般に加熱温度が低いと初期多価金属イオン溶出量を十分抑制することができず、また、あまり高温で加熱処理すると粒子が焼結して再粉砕する必要が生じる為、200℃〜ガラス転移点、特に400℃〜ガラス転移点の温度範囲に加熱するのが好適である。また、上記加熱処理における加熱時間はフルオロアルミノシリケートガラス粉末の処理量、容器の形状等に影響されるが、本発明の効果の再現性の観点から1時間以上とするのが好適である。
【0024】
上記加熱処理に使用される加熱器は、電気炉、インキュベーター等温度を調節できるものであれば特に制限されないが、加熱器内の温度を均一に保つことができるものが好ましい。
【0025】
次に、本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを前記フルオロアルミノシリケートガラス粉末を有機スルホン酸で処理して製造する方法について説明する。
【0026】
該方法で使用する有機スルホン酸はスルホン酸基を有する有機化合物であれば特に限定されず公知の化合物が制限なく用いられる。該方法で使用できる有機スルホン酸の具体例を示すと、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸一水和物、p−クロロベンゼンスルホン酸、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸二水和物、4−ヒドラジノベンゼン−1−スルホン酸、3−メチルアニリン−4−スルホン酸、3−ピリジンスルホン酸、フェニルヒドラジン−p−スルホン酸、p−トルエンスルホン酸一水和物、8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸一水和物、N−シクロヘキシル−2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、アニリン−o−スルホン酸、アニリン−m−スルホン酸、アニリン−p−スルホン酸、2−クロロ−4−アミノトルエン−5−スルホン酸、m−トルイジン−4−スルホン酸、1−ナフチルアミン−6−スルホン酸、N−2−ヒドロキシルエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。これら有機スルホン酸の中でも、残存有機スルホン酸及び処理により形成された塩の除去の容易さ、処理後のイオン溶出性フィラーの凝集性や濾過のし易さの観点からメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸一水和物、p−トルエンスルホン酸一水和物を使用するのが好適である。
【0027】
上記有機スルホン酸による処理の方法は、フルオロアルミノシリケートガラス粉末と有機スルホン酸とが接触するような方法であれば特に限定されないが、フルオロアルミノシリケートガラス粉末を有機スルホン酸水溶液に撹拌下浸漬することにより好適に行われる。
【0028】
この時使用する有機スルホン酸水溶液の濃度及び量は特に限定されないが、処理効率、処理の均一性の観点から有機スルホン酸の濃度は一般的には1wt%〜15wt%の範囲、特に3wt%〜10wt%の範囲であるのが好ましい。また、有機スルホン酸水溶液の使用量は、撹拌効率や操作性の観点から処理するフルオロアルミノシリケートガラス粉末の重さに対して3倍〜30倍、特に10倍〜20倍の重さとなる量であるのが好ましい。
【0029】
上記有機スルホン酸による処理において、処理温度、処理時間等は特に限定されるものでないが、本発明の効果の高さ及び処理効率等の観点から25℃〜60℃の温度範囲で温度を制御して1時間〜5時間処理するのが好ましい。
【0030】
上記処理後、有機スルホン酸水溶液を濾過等により除去し、さらに水洗を行って余剰の有機スルホン酸またはその塩を取り除いた後、乾燥器等で乾燥させることにより本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを得ることができる。
【0031】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーは、酸性基含有重合性単量体、水及び重合開始剤等と組み合わせる事によって歯科用接着材として使用する事ができる。このときの好適な組成としては、酸性基含有重合性単量体を5重量%以上含む重合性単量体を100重量部、本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを2〜30重量部、水を3〜30重量部、及び重合開始剤を0.01〜10重量部である。
【0032】
この歯科用接着材に用いられる酸性基含有重合性単量体としては、1分子中に少なくとも1つの酸性基と少なくとも1つの重合性基を持つ化合物であれば特に限定されず、公知の化合物を用いる事ができる。具体例を例示すれば、2−メタクリロイルオキシエチルジハイドロジェンフォスフェート、ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ハイドロジェンフォスフェート等のリン酸系の基を含有している重合性単量体、11−メタクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、4−メタクリロイロキシエチルトリメリテートアンヒドライド等のカルボン酸系の基を含有している重合性単量体、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸系の基を含有している重合性単量体等が挙げられる。
【0033】
前記歯科用接着材に用いられる重合性単量体は、分子中に少なくとも1つの重合性基を持つものであれば公知の化合物を何ら制限なく使用できる。好適に使用できる化合物の具体例を示すと、メチル(メタ)アクリレート(メチルアクリレートまたはメチルメタクリレートの意である。以下も同様に表記する。)、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリレート系単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2’−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]プロパン等の多官能(メタ)アクリレート系単量体が挙げられる。
【0034】
前記歯科用接着材に用いられる重合開始剤としては公知のものが制限なく使用できる。このような重合開始剤は通常、化学重合開始剤と光重合開始剤に大別される。化学重合開始剤としては、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物とN,N−ジメチル−p−トルイジン、N−ジメチルアニリン等のアミン化合物からなるレドックス型の重合開始剤、また、5−ブチルバルビツール酸/ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド/アセチルアセトン銅等のバルビツール酸誘導体/第四級アンモニウムハライド/銅化合物の組み合わせからなるレドックス型の重合開始剤や、さらに接着強度を向上させる目的で、上記したレドックス型の重合開始剤に酸性化合物によって分解し、重合可能なラジカル種を生成することができるベンゼンスルフィン酸ナトリウム、p−トルエンスルフィン酸ナトリウム等のスルフィン酸塩類やモノアルキルトリフェニルホウ素、モノアルキルトリ(p−フロロフェニル)ホウ素、テトラフェニルホウ素、テトラキス(m−メトキシフェニル)ホウ素(アルキル基はn−ブチル、n−ドデシル基等)のナトリウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、メチルキノリニウム塩等のボレート類を添加した系も好適に使用できる。また、酸素や水と反応して重合を開始するトリフェニルボラン等の有機ホウ素化合物、チタノセン誘導体等の有機金属型の重合開始剤も挙げられる。
【0035】
光重合開始剤としては、化合物そのもの自身が光照射にともない分解して重合可能なラジカル種を生成するカンファキノン、ベンジル、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等が好適に使用され、これにN,N−ジメチルアニリン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等の重合促進剤を加えることも好適である。さらに、色素/光酸発生剤/ボレート類、及び色素/光酸発生剤/スルフィン酸塩類の3元系からなるものが挙げられる。これに使用される色素としては、3−チエノイルクマリン、3−ベンゾイルクマリン、3,3’−カルボニルビスクマリン、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン等のクマリン系色素が好適に用いられる。また、光酸発生剤としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル基置換−s−トリアジン誘導体が好適に用いられる。ボレート類やスルフィン酸塩類は、前記レドックス型の重合開始剤の項で具体的に例示されたものが同様に使用できる。
【0036】
上記重合開始剤の中でも、操作性に優れる点から光重合開始剤の使用が好ましい。特に、色素/光酸発生剤/ボレート類の組合せ、又は色素/光酸発生剤/スルフィン酸塩類の組合せからなる光重合開始剤を使用するのが重合性の点から好ましい。
【0037】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを歯科用接着材に用いる場合には、保存安定性を損なわない為に、酸性基含有重合性単量体、重合性単量体及び触媒の一成分を含む液体(A液)と多価金属イオン溶出性フィラー、重合性単量体、水及び触媒の一成分を含む液体(B液)とを別々に調整し使用直前に混合して用いることが好ましい。この時多価金属イオン溶出性フィラーを重合性単量体に分散させる方法としては、撹拌、超音波、撹拌と超音波との組み合わせ等が挙げられる。さらに、重合性単量体と一緒に上記の粉砕機に短時間かける方法もある。使用に際しては、齲蝕部分を取り除いた歯の窩洞に上記A液及びB液を混合したものを塗布する。次いで光重合開始剤を使用した場合には光照射して接着材を硬化させる。また、化学重合開始剤を用いた場合には接着材が硬化するまで数分間放置する。その上に、歯科用コンポジットレジン等の修復材料を充填することにより歯と修復材料を良好に接着することができる。
【0038】
また、本発明の多価金属イオン溶出性フィラーはポリカルボン酸と水の存在下で混合することにより、歯科用グラスアイオノマーセメントとして使用できる。この時使用するポリカルボン酸としては、水に可溶なものが好ましく、代表的なものを例示すればアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、グルタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸の単独重合体およびこれらの不飽和カルボン酸の共重合体が挙げられる。また、ポリカルボン酸の分子量も特に限定されないが、一般には平均分子量で5000〜500000の範囲のものが好ましい。
【0039】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを歯科用グラスアイオノマーセメントとして使用する際には、ポリカルボン酸30wt%〜70wt%、水70wt%〜30wt%からなる液と多価金属イオン溶出性フィラーからなる粉とを使用直前に液1重量部に対して粉1重量部〜3重量部の割合で混合し、良く練和したものを、齲蝕部分を取り除いた歯の窩洞に充填し、その上に金属等の補綴物を装着することにより歯と補綴物を良好に接着することができる。
【0040】
【実施例】
以下本発明を具体的に説明する為に、実施例、比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらにより何等制限されるものではない。
【0041】
(1)略号
PM2:ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)ハイドロジェンホスフェート
MAC−10:11−メタクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸
D26E:2,2−ビス(4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル)プロパン
MMA:メチルメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
TCT:2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン
CDAC:3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン
PBNa:ナトリウムテトラフェニルホウ素
(2)接着材組成
実施例または比較例中、操作余裕時間測定及び接着強度測定に用いた接着材の組成を表1に示す。尚、B液には以下に示す実施例または比較例で製造した多価金属フィラーを分散させて用いた。
【0042】
【表1】
Figure 0003672150
【0043】
(3)操作余裕時間測定方法
操作性の評価の為に、実施例または比較例で得られた多価金属フィラーを用いて接着材を調整し操作余裕時間を測定した。接着材A液0.46gとB液0.67gを混和皿に取り、混合開始から糸引きが見られる時間までを測定し、これを操作余裕時間とした。
【0044】
(4)エナメル質、象牙質接着強度測定法
屠殺後24時間以内牛前歯を抜去し、注水下、#800のエメリーペーパーで唇面に平行になるようにエナメル質または象牙質平面を削り出した。次にこれらの面に圧縮空気を約10秒間吹き付けて乾燥した後、この平面に直径3mmの孔のあいた両面テープを固定し、次に厚さ0.5mm、直径6mmの孔のあいたパラフィンワックスを上記円孔上に同一中心となるように固定して模擬窩洞を形成した。この模擬窩洞内に使用直前に調整した各実施例および比較例の接着材を塗布し、30秒間放置した。可視光線照射器(トクソーパワーライト、(株)トクヤマ社製)にて30秒間光照射し接着材を硬化させた。その上に歯科用コンポジットレジン(パルフィークライトポステリア、(株)トクヤマ社製)を充填し、可視光線照射器により30秒間光照射して接着試験片を作製した。
【0045】
上記接着試験片を37℃の水中に24時間浸漬した後、引っ張り試験機(オートグラフ、島津製作所製)を用いてクロスヘッドスピード5mm/minにて引っ張り、歯牙とコンポジットレジンの引っ張り接着強度(単に「接着強度」ともいう。)を測定した。
【0046】
尚、各実施例および比較例においては、それぞれ同一条件で作製した4本の試験片について引っ張り接着強度を測定し、その時の引っ張り接着強度の平均値および標準偏差(S.D.)を以って接着強度とした。
【0047】
(5)フルオロアルミノシリケートガラスの製造
以下に示す2種のガラスを実施例及び比較例で使用した。
【0048】
F−1:フルオロアルミノシリケートガラス粉末(トクソーアイオノマー、トクヤマ社製)をウルトラビスコミル(ニューマイミル、三井鉱山社製)を用いて平均粒子径0.35μmまで粉砕してF−1とした。示差熱分析の結果、このガラスのガラス転移点は580℃であった。
【0049】
F−2:二酸化珪素60.1g、氷晶石10.4g、フッ化アルミニウム10.0g、水酸化アルミニウム66.5g、リン酸カルシウム2水和物17.2g、フッ化カルシウム14.5gを乳鉢で均一に混合し、1400℃40分間溶融し透明なガラスを得た。そのガラスをウルトラビスコミルで平均粒径0.5μmまで粉砕し、F−2を得た。示差熱分析の結果、このガラスのガラス転移点は630℃であった。
【0050】
実施例1
10gのフルオロアルミノシリケートガラス粉末(F−1)をアルミナ製るつぼに計りとり、電気炉にて300℃で4時間加熱して本発明の多価金属イオン溶出性フィラー(HF−1)を得た。ICP発光分光分析によりこのフィラーの初期多価金属イオン溶出量は19.7meq/g(アルミニウムイオン14.2meq/g、カルシウムイオン4.7meq/g、ランタンイオン0.8meq/g)で最終多価金属イオン溶出量は25.0meq/g(アルミニウムイオン17.3meq/g、カルシウムイオン6.5meq/g、ランタンイオン1.2meq/g)であった。なお、上記加熱処理によりフィラーの平均粒子径は変化していなかった。
【0051】
実施例2〜6
実施例1と同様に表2に示す温度及び時間で加熱し本発明の多価金属イオン溶出性フィラーであるHF−2〜HF−6を得た。それぞれのフィラーの多価金属イオン溶出量を表2に示す。いずれのフィラーも初期多価金属イオン溶出量は1〜20meq/gの範囲内であり、最終多価金属イオン溶出量は23〜50meq/gの範囲内であった。また、何れのフィラーも処理前後で平均粒子径の変化は見られなかった。
【0052】
比較例1
F−1を加熱処理せずにそのまま用いた。ICP発光分光分析によりこのフィラーの初期多価金属イオン溶出量は22.0meq/gで最終多価金属イオン溶出量は25.1meq/gであった。
【0053】
比較例2
10gのF−1と0.1gのマレイン酸をアルミナ製るつぼに計りとり、電気炉にて400℃で4時間加熱して多価金属イオン溶出性フィラー(HF−7)を得た。ICP発光分光分析によりこのフィラーの初期多価金属イオン溶出量は6.3meq/gで最終多価金属イオン溶出量は17.2meq/gであり、初期イオン溶出量は十分であるが、最終イオン溶出量が少ない結果となった。酸を加えたことでガラス表面のカルシウム等と塩を形成した為最終的な溶出量が減少したと考えられる。
【0054】
【表2】
Figure 0003672150
【0055】
実施例7〜10
フルオロアルミノシリケートガラス粉末としてF−1に替えてF−2を用いる以外は実施例1と同様にして表3に示す温度及び時間で加熱し本発明の多価金属イオン溶出性フィラーであるHF−8〜HF−11を得た。それぞれのフィラーの多価金属イオン溶出量を表3に示す。いずれのフィラーも初期多価金属イオン溶出量は1〜20meq/gの範囲内であり、最終多価金属イオン溶出量は23〜50meq/gの範囲内であった。また、何れのフィラーも処理前後で平均粒子径の変化は見られなかった。
【0056】
比較例3
F−2を加熱処理せずにそのまま用いた。ICP発光分光分析によりこのフィラーの初期イオン溶出量は26.3meq/gで最終イオン溶出量は35.9meq/gであった。
【0057】
比較例4
F−1に替えてF−2を用いる以外は比較例2と同様にして多価イオン溶出性フィラーであるHF−12を得た。ICP発光分光分析によりこのフィラーの初期多価金属イオン溶出量は7.2meq/gで最終多価金属イオン溶出量は19.1meq/gであり、HF−7と同様に、酸を加えたことでガラス表面のカルシウム等と塩を形成した為最終的な溶出量が減少したと考えられる。
【0058】
【表3】
Figure 0003672150
【0059】
実施例11
10gのF−1にメタンスルホン酸5g及び水95gを加えて(酸濃度5wt%、水溶液量10g/g−フィラー)、温度50℃にて2時間撹拌した。その後遠心濾過によりフィラーを濾過した後、1回につき40mlの水でフィラーの水洗、濾過を行いこれを4回繰り返しpHを中性にした。その後130℃で5時間乾燥して多価金属イオン溶出性フィラーであるAF−1を得た。ICP発光分光分析によりこのフィラーの初期多価金属イオン溶出量は9.2meq/gで最終多価金属イオン溶出量は24.4meq/gであった。なお、処理前後でフィラーの平均粒子径は変化しなかった。
【0060】
実施例12〜19
表4に示す酸、酸濃度、水溶液量、温度及び時間で酸処理を行い、後処理は実施例11と同様に行い、本発明の多価金属イオン溶出性フィラーであるAF−2〜AF−9を得た。それぞれのフィラーのイオン溶出量を表4に示す。いずれのフィラーも初期イオン溶出量は1〜20meq/gの範囲内であり、最終イオン溶出量は23〜50meq/gの範囲内であった。また、何れのフィラーも処理前後で平均粒子径の変化は見られなかった。
【0061】
比較例5
10gのF−1に濃塩酸4.2gと水95.8gを加えて(酸濃度1.4wt%、水溶液量10g/g−フィラー)、温度40℃にて3時間撹拌した。その後遠心濾過によりフィラーを濾過した後、1回につき40mlの水でフィラーの水洗、濾過を行いこれを8回繰り返しpHを中性にした。その後130℃で5時間乾燥して多価金属イオン溶出性フィラーであるAF−10を得た。ICP発光分光分析によりこのフィラーの初期多価金属イオン溶出量は1.5meq/gで最終多価金属イオン溶出量は15.3meq/gであり、初期多価金属イオン溶出量は1〜20meq/gの範囲内であったが最終イオン溶出量は少なかった。
【0062】
また、酸処理後の水洗に要した水の量は実施例17と比べて、酸のモル数はどちらも同程度であるにもかかわらず2倍であった。
【0063】
【表4】
Figure 0003672150
【0064】
実施例20
接着材A液0.46gと本発明の多価金属イオン溶出性フィラーであるHF−2を分散させたB液0.67gを使用直前に混合し、上述した方法に従って操作余裕時間及び接着強度の測定を行った。結果を表5に示す。操作余裕時間は2分05秒と臨床的に十分な時間であった。さらに接着強度もエナメル質、象牙質とも高い値であった。これらの破断面は歯と接着材の界面または歯の凝集破壊が主である為、接着材硬化体の強度も十分なものであるといえる。
【0065】
実施例21〜28
実施例20と同様に表5に示す本発明の多価金属イオン溶出性フィラーを用いて操作余裕時間と接着強度を測定した。結果を表5に示す。いずれのフィラーを用いた場合でも、操作余裕時間、接着強度とも良好であった。
【0066】
比較例6〜8
実施例20と同様に表5に示す多価金属イオン溶出性フィラーを用いて操作余裕時間と接着強度を測定した。結果を表5に示す。
【0067】
比較例6は加熱処理を行っていない為、初期多価金属イオン溶出量が多すぎる例であり、操作余裕時間が短く操作性が悪かった。また、接着強度も低下した。比較例7は酸存在下で加熱処理を行ったものであり、最終多価金属イオン溶出量が少なすぎる為接着強度が低下した。比較例8は塩酸で処理を行ったものであり、最終多価金属イオン溶出量が少なすぎる為接着強度が低下した。
【0068】
【表5】
Figure 0003672150
【0069】
【発明の効果】
本発明の多価金属イオン溶出性フィラーは、初期多価金属イオン溶出量が1〜20meq/gと低い為、ポリカルボン酸や酸性基含有重合性単量体と混合した場合に急激な粘度上昇が起こらない。この為歯科用グラスアイオノマーセメントや歯科用接着材として使用した場合の操作性が良好となる。また、本発明の多価金属イオン溶出性フィラーは最終多価金属イオン溶出量が23〜50meq/gと高い為、歯科用グラスアイオノマーセメントや歯科用接着材として使用した場合、硬化体強度や歯質に対する接着強度等の硬化後の物性が優れたものとなる。

Claims (1)

  1. フルオロアルミノシリケートガラス粉末を有機スルホン酸で処理することを特徴とする、初期多価金属イオン溶出量が1〜20meq/gであり、最終多価金属イオン溶出量が23〜50meq/gである多価金属イオン溶出性フィラーの製造方法
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