JP3671570B2 - 振動ジャイロ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は振動ジャイロに関し、特にたとえば、カメラの手振れ防止用やカーナビゲーションシステムなどにおいて回転角速度を検出するために用いられる、振動ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の振動ジャイロとしては、たとえば図9に示すようなワトソン型振動ジャイロがある。この振動ジャイロ1はU字状の振動体2を含み、振動体2の対向する面に駆動用圧電素子3が形成される。振動体2の2つの先端部には、振動体2の面と直交するようにして、板状の検出片4が形成される。検出片4の主面上には、検出用圧電素子5が形成される。この振動ジャイロ1では、駆動用圧電素子3に駆動信号が与えられ、振動体2がその主面に直交する方向に屈曲振動する。このとき、検出片4は、その主面に平行な方向に振動するため、検出用圧電素子5は屈曲しない。したがって、このときには、検出用圧電素子5から信号が出力されない。この状態で、ω0 で示すように、振動ジャイロ1の軸を中心として回転すると、振動体2の屈曲振動と直交する方向にコリオリ力が働く。このコリオリ力によって、検出片4は屈曲し、検出用圧電素子5も屈曲する。したがって、検出用圧電素子5からの出力信号を測定すれば、加わった回転角速度を検出することができる。
【0003】
また、図10に示すように、スペリー型振動ジャイロもある。この振動ジャイロ6では、U字状の振動体2が、支持部材7を介して、矩形板状の検出片8の一端の中央部に取り付けられている。振動体2の対向する面には、駆動用圧電素子3が形成される。また、検出片8の両面には、それぞれ検出用圧電素子9が形成される。これらの検出用圧電素子9は、支持部材7を挟んで両側に配置される。この振動ジャイロ6では、駆動用圧電素子3に駆動信号が与えられ、振動体2がその主面に直交する方向に屈曲振動する。このとき、2つの振動体2は互いに逆相となるように屈曲振動し、そのため検出片8は変位しない。そのため、検出用圧電素子9から信号が出力されない。この状態で、ω0 で示すように、振動ジャイロ6の軸を中心として回転すると、振動体2の屈曲振動と直交する方向にコリオリ力が働く。このコリオリ力によって、検出片8には、支持部材7を中心として回転するような力が働く。そのため、検出片8は、支持部材7を中心としてS字状に屈曲し、検出用圧電素子9も屈曲する。この屈曲によって、検出用圧電素子9から信号が出力される。したがって、検出用圧電素子9の出力信号を測定することによって、加わった回転角速度を検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ワトソン型の振動ジャイロでは、振動体の先端部に検出片があるため、大型になってしまう。さらに、振動体の先端部において振動体の面と検出片の面とが直交するような複雑な構造であるため、製造時に高い加工精度が必要となる。また、スペリー型の振動ジャイロでは、振動体と検出片とが細い支持部材を介して接続されているため、外部振動や衝撃による支持部材の変位が問題となる。
【0005】
また、これらの振動ジャイロでは、U字状の音叉型振動体の底部中心部が近似的なノード点として支持されるが、実際には音叉型の振動体のノード点は2か所あり、振動体の底部中心部を支持すると振動漏れが発生する。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、簡単に製造でき、振動漏れが少なく、衝撃などによる影響が少なく、かつ小型の振動ジャイロを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、板状の基部と、基部の両端から互いの面が対向するように延びる2つの板状の振動片とで形成される音叉型の振動体、2つの振動片が逆相となるように屈曲振動したときにノード点となる基部の2点近傍に接続される2つの板状の検出片、2つの検出片の先端部を同時に支持するための支持部材、2つの振動片上に形成され、2つの振動片を逆相となるように屈曲振動させるための駆動用圧電素子、および2つの検出片上に形成される検出用圧電素子を含む、振動ジャイロである。
この振動ジャイロにおいて、検出片は、振動片と直交するように配置される。
また、振動片の先端部に重りを形成してもよい。
さらに、基部にリブ加工を施してもよい。
また、基部と角度をもって補強部材を形成してもよい。
さらに、基部に塊状のブロックを取り付けてもよい。
この振動ジャイロの駆動および検出を行うために、駆動用圧電素子の一方の出力信号を帰還信号とし、かつ駆動用圧電素子の他方に駆動信号を与えるための発振回路が構成され、2つの検出用圧電素子の出力信号の差または和が検出信号として取り出される。
また、2つの検出用圧電素子の出力信号の和または差を帰還信号とし、かつ2つの駆動用圧電素子に駆動信号を与えるための発振回路が構成され、2つの検出用圧電素子の出力信号の差または和が検出信号として取り出されてもよい。
【0008】
無回転時においては、振動体の2つの振動片が互いに逆相となるように屈曲振動し、検出片が基体の2つのノード点近傍に接続されているため、検出片は変位しない。そのため、検出片上に形成された検出用圧電素子も変位せず、信号が出力されないため、回転角速度が加わっていないことがわかる。振動ジャイロに回転角速度が加わると、振動体の振動片の屈曲振動に直交する方向にコリオリ力が働く。このコリオリ力によって振動体が回転するが、検出片の先端部が同時に支持されているため、2つの検出片が逆向きに屈曲する。それにより、検出用圧電素子も屈曲し、回転角速度に対応した信号が出力される。
【0009】
この振動ジャイロにおいて、振動片と検出片とが直交するように配置されている場合、板材などを所定の形状に打ち抜き、それを折り曲げることによって、振動体や検出片などを形成することができる。また、振動片の先端部に重りを形成することにより、コリオリ力による振動体の回転を大きくすることができ、検出片の屈曲も大きくなる。そのため、検出用圧電素子からの出力信号が大きくなる。また、基部にリブ加工を施したり、基部と角度をもって補強部材を形成したり、基部にブロックを取り付けることによって、基部が補強される。さらに、2つの検出用圧電素子の出力信号の差または和をとることにより、回転角速度に対応する信号を大きくすることができる。しかも、外部振動や衝撃などが振動ジャイロに加わったとき、2つの検出片は同じ向きに屈曲する。このような屈曲による検出用圧電素子の出力信号の差または和をとることにより、これらの出力信号が相殺される。
【0010】
【発明の効果】
この発明によれば、検出用圧電素子から回転角速度に対応した信号を得ることができるため、この信号を測定することにより、回転角速度を検出することができる。振動体の基部にある2つのノード点近傍に2つの検出片が形成され、その検出片の先端部が支持されるため、振動体の振動片が屈曲振動するときに、検出片などからの振動漏れが少なく、検出片などの過度現象を抑制することができる。また、基体の2か所に検出片が形成されるため、振動体の支持を強固にすることができ、回転角速度が加わったときにスムーズな回転を得ることができ、振動体と検出片との一体化も可能である。しかも、2つの振動片の間に検出片が配置できるため、ワトソン型やスペリー型の振動ジャイロに比べて、振動ジャイロを小型化することができる。
【0011】
また、振動体の振動片の先端部に重りを形成することにより、コリオリ力による検出片の変形を大きくすることができ、回転角速度に対応する信号を大きくすることができる。しかも、それぞれの検出片に形成された検出用圧電素子から、回転角速度に対応した信号が出力されるため、これらの検出用圧電素子から出力される信号の差または和をとることにより、回転角速度に対応した大きい信号を得ることができる。しかも、外部振動や衝撃によって発生する信号を相殺することができるため、外部振動や衝撃による影響を少なくすることができる。したがって、回転角速度の検出感度を上げることができる。さらに、打ち抜いた板材を折り曲げることによって、振動体および検出片を形成することができ、ワトソン型やスペリー型の振動ジャイロに比べて、製造が容易である。
【0012】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の振動ジャイロの一例を示す斜視図であり、図2は図1の線II−IIにおける断面図である。振動ジャイロ10は、音叉型の振動体12を含む。振動体12は、板状の基部14と、2つの板状の振動片16a,16bとで構成されている。振動片16a,16bは、基部14の長手方向の両端から、基部14の面に直交するように形成される。これらの振動片16a,16bは、互いに対向するように配置される。
【0014】
基部14の幅方向の一端側において、2つの板状の検出片18a,18bが、振動片16a,16bと同じ方向に延びるように形成される。検出片18a,18bの面は、振動片16a,16bの面と直交するように形成される。このとき、検出片18a,18bは、幅の狭い接続部20a,20bによって、後述の2つのノード点近傍で基部14に接続される。さらに、検出片18a,18bの先端部には、板状の支持部材22が形成される。支持部材22は、検出片18a,18bの両方に接続される。そして、支持部材22の面は、検出片18a,18bの面と直交するように形成される。つまり、支持部材22の面と基部14の面とが平行になる。この支持部材22が基板などに取り付けられて、振動ジャイロ10が支持される。また、振動片16a,16bの先端部には、重り24が形成される。
【0015】
このような振動体12,検出片18a,18b,接続部20a,20bおよび支持部材22などを得るために、たとえば図3に示すように、所定の形状に打ち抜いた板材26を折り曲げることによって形成することができる。ここでは、長方形部分26aとU字状部分26bとが一体的に形成された形状となっている。そして、図3の点線で示した部分で板材26を折り曲げることにより、振動体12,検出片18a,18b,接続部20a,20bおよび支持部材22などを得ることができる。
【0016】
振動片16a,16bの外面には、それぞれ駆動用圧電素子28a,28bが形成される。駆動用圧電素子28aは、たとえば圧電セラミックなどで形成される圧電層30aを含む。この圧電層30aの両面に電極32a,34aが形成される。そして、一方の電極34aが、振動片16aに接着される。同様に、駆動用圧電素子28bは圧電層30bを含み、その両面に電極32b,34bが形成される。そして、一方の電極34bが、振動片16bに接着される。また、検出片18a,18b上には、それぞれ検出用圧電素子36a,36bが形成される。検出用圧電素子36a,36bは圧電層38a,38bを含み、その両面に電極40a,42aおよび電極40b,42bが形成される。そして、一方の電極42a,42bが、検出片18a,18bに接着される。これらの駆動用圧電素子28a,28bおよび検出用圧電素子36a,36bは、同じ向きに分極処理される。たとえば、全ての圧電素子28a,28b,36a,36bが、外側から振動片16a,16b側および外側から検出片18a,18b側に向かって分極される。
【0017】
このような振動ジャイロ10を使用するために、図4に示すように、2つの駆動用圧電素子28a,28bの間に発振回路44が接続される。発振回路44は、たとえば増幅回路46と位相補正回路48とを含む。増幅回路46の入力端には、駆動用圧電素子28bの出力信号が入力される。そして、増幅回路46の出力信号が位相補正回路48で位相補正され、駆動用圧電素子28aに駆動信号として与えられる。
【0018】
さらに、2つの検出用圧電素子36a,36bは、検出回路50に接続される。検出回路50は差動回路52を含み、この差動回路52の入力端に検出用圧電素子36a,36bが接続される。差動回路52の出力信号は、同期検波回路54によって、増幅回路46の信号に同期して検波される。同期検波回路54の出力信号は平滑回路56で平滑され、さらに直流増幅回路58で増幅される。
【0019】
この振動ジャイロ10では、発振回路44から駆動用圧電素子28aに与えられる駆動信号によって、2つの振動片16a,16bが、互いに逆相となるように屈曲振動する。つまり、図1に実線の矢印で示すように、一方の振動片16aが外側に屈曲するとき、他方の振動片16bも外側に屈曲する。逆に、一点鎖線の矢印で示すように、一方の振動片16aが内側に屈曲するとき、他方の振動片16bも内側に屈曲する。このような屈曲が連続して、音叉型の振動体12の振動片16a,16bが開閉するような屈曲振動をする。
【0020】
このとき、振動体12の基部14も屈曲するが、そのノード点は基部14の中央部にはなく、基部14の中央部から長手方向の両側に離れた2か所にノード点が存在する。そこで、2つの検出片18a,18bは、これらの2つのノード点近傍において、基部14に接続される。したがって、振動体12が開閉するような振動をしても、検出片18a,18bに振動が漏れず、検出片18a,18bは変位しない。そのため、検出用圧電素子36a,36bからは信号が出力されず、直流増幅回路58からの出力も0となる。したがって、振動ジャイロ10に回転角速度が加わっていないことがわかる。
【0021】
図1にω0 で示すように、振動ジャイロ10の軸を中心として回転すると、振動片16a,16bの振動方向に直交する方向にコリオリ力が働く。このコリオリ力によって、基体14の中央部を軸として回転力が働く。そのため、振動体12が回転するが、支持部材22が固定されているため、図5に示すように、検出片18a,18bが屈曲する。このとき、基部14の中央部の両側に検出片18a,18bが配置されているため、2つの検出片18a,18bは、互いに逆向きに屈曲する。つまり、一方の検出片18aが下方に向かって屈曲したとき、他方の検出片18bは上方に向かって屈曲する。逆に、一方の検出片18aが上方に向かって屈曲したとき、他方の検出片18bは下方に向かって屈曲する。
【0022】
これらの検出片18a,18bの屈曲に対応して、検出用圧電素子36a,36bも屈曲する。そのため、検出用圧電素子36a,36bから、屈曲に応じた信号が出力される。このような屈曲はコリオリ力に対応しているため、検出用圧電素子36a,36bから出力される信号もコリオリ力に対応したものとなる。これらの検出用圧電素子36a,36bは同じ向きに分極されているため、このような逆向きの屈曲によって、逆極性の信号が出力される。したがって、差動回路52で検出用圧電素子36a,36bの出力信号の差をとれば、コリオリ力に対応した大きい信号を得ることができる。
【0023】
差動回路52の出力信号は、同期検波回路54で検波される。このとき、増幅回路46の信号に同期して検波されることにより、差動回路52の出力信号は、その正部分のみまたは負部分のみ、または正負いずれかを反転した両波が検波される。同期検波回路54の出力信号は平滑回路56で平滑され、さらに直流増幅回路58で増幅される。したがって、直流増幅回路58の出力信号を測定することにより、振動ジャイロ10に加わった回転角速度を検出することができる。
【0024】
なお、回転角速度の方向が逆になれば、検出用圧電素子36a,36bから出力される信号の位相が逆になるため、同期検波回路54で検波される信号の極性も逆になる。したがって、直流増幅回路58の出力信号の極性も逆となり、直流増幅回路58の出力信号の極性から、回転角速度の向きを検出することができる。
【0025】
この振動ジャイロ10では、振動体12の振動片16a,16bが屈曲振動するときに、基部14の2つのノード点近傍に検出片18a,18bが接続されているため、振動体12の振動が漏れにくい。また、振動体12の振動が漏れにくいため、振動漏れによる検出片18a,18bや接続部20a,20bの過度現象を抑制することができる。
【0026】
また、2つの検出片18a,18bで振動体12が支持されているため、強固な支持を得ることができ、しかもスムーズな回転を得ることができる。さらに、振動体12の内側に検出片18a,18bを配置して一体化することができ、振動ジャイロ10を小型化することができる。
【0027】
また、検出用圧電素子36a,36bの出力信号の差をとることにより、回転角速度に対応した大きい信号を得ることができる。さらに、外部振動や衝撃などが加わったとき、2つの検出片18a,18bは同じ向きに屈曲し、検出用圧電素子36a,36bから同じ極性の信号が出力される。そのため、外部振動や衝撃などによる信号は、差動回路52で相殺される。したがって、回転角速度の検出感度を良好にすることができる。また、重り24を形成することにより、コリオリ力による振動体12の回転力を大きくすることができ、検出片18a,18bの屈曲を大きくすることができる。したがって、重り24を形成することによって、さらに検出感度を良好にすることができる。しかしながら、重り24は、必ずしも形成する必要はない。
【0028】
さらに、この振動ジャイロ10では、図3に示すような形状に板材を打ち抜き、それを折り曲げることによって、振動体12,検出片18a,18b,接続部20a,20bおよび支持部材22などを形成することができる。したがって、従来のワトソン型やスペリー型の振動ジャイロに比べて、簡単に製造することができ、低コストで振動ジャイロ10を製造することができる。
【0029】
また、図6に示すように、振動体12の基部14と検出片18a,18bとが、同一平面上に形成されてもよい。この場合、振動ジャイロ10に回転角速度が加わったときに、基部14が変形しないように、基部14にリブ60が形成されている。リブ60は、基部14に凹部または凸部として形成される。このリブ60により、基部14が補強され、基部14が変形しにくくなる。さらに、基部14と角度をもって、補強部材62が形成されてもよい。このような振動体12,検出片18a,18b,接続部20a,20b,支持部材22および補強部材62を得るためには、たとえば図7に示すように、2つのU字状部分64a,64bを含む板材64を折り曲げればよい。このとき、補強部材62は、板材64の基部14となるべき部分から延びて形成された部分64cを折り曲げることによって形成される。さらに、折り曲げられた基部14の内側に、塊状のブロック66を形成してもよい。このようなブロック66は、たとえば接着剤などによって、基部14に接着される。
【0030】
このようなリブ60,補強部材62およびブロック66などによって、基部14の変形を防ぐことができる。それにより、振動ジャイロ10の特性を安定させることができる。また、これらの補強により、温度変化による基部14の反りを防止することができ、温度変化による特性の変動を防ぐことができる。これらのリブ60,補強部材62およびブロック66は、全てを形成する必要はなく、これらの中の少なくとも1つが形成されていればよい。
【0031】
なお、検出用圧電素子36a,36bの分極方向は、互いに逆向きであってもよい。この場合、回転角速度が加わって、2つの検出片18a,18bが屈曲したとき、2つの検出用圧電素子36a,36bからは、同じ極性の信号が出力される。したがって、検出回路50では、差動回路52の代わりに、和動回路が用いられる。また、検出用圧電素子36a,36bは、検出片18a,18bの他方面側に形成されてもよく、それぞれが異なる側に形成されてもよい。これらの場合でも、検出用圧電素子36a,36bの形成位置と、その分極方向により、検出回路50に差動回路を用いるか和動回路を用いるがが選択される。
【0032】
さらに、発振回路44としては、図8に示すように、検出用圧電素子36a,36bの出力信号を帰還信号としたものでもよい。この場合、発振回路44には和動増幅回路66が用いられ、この和動増幅回路68によって、2つの検出用圧電素子36a,36bの出力信号の和が増幅される。そして、和動増幅回路66の出力信号が位相補正回路48で位相補正されて、駆動用圧電素子28a,28bに与えられる。このような発振回路44を用いても、振動体12の振動片16a,16bが開閉するような屈曲振動をさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の振動ジャイロの一例を示す斜視図である。
【図2】図1の線II−IIにおける断面図である。
【図3】図1に示す振動ジャイロに用いられる振動体,検出片,接続部および支持部材の展開図である。
【図4】図1に示す振動ジャイロを用いるための回路の一例を示すブロック図である。
【図5】図1に示す振動ジャイロに回転角速度が加わったときの状態を示す図解図である。
【図6】この発明の振動ジャイロの他の例を示す斜視図である。
【図7】図6に示す振動ジャイロに用いられる振動体,検出片,接続部,支持部材および補強部材の展開図である。
【図8】この発明の振動ジャイロを用いるための回路の他の例を示すブロック図である。
【図9】従来の振動ジャイロの一例を示す斜視図である。
【図10】従来の振動ジャイロの他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 振動ジャイロ
12 振動体
14 基部
16a,16b 振動片
18a,18b 検出片
20a,20b 接続部
22 支持部材
24 重り
26 板材
28a,28b 駆動用圧電素子
36a,36b 検出用圧電素子
44 発振回路
46 増幅回路
48 位相補正回路
50 検出回路
52 差動回路
54 同期検波回路
56 平滑回路
58 直流増幅回路
60 リブ
62 補強部材
66 ブロック
68 和動増幅回路

Claims (8)

  1. 板状の基部と、前記基部の両端から互いの面が対向するように延びる2つの板状の振動片とで形成される音叉型の振動体、
    前記2つの振動片が逆相となるように屈曲振動したときにノード点となる前記基部の2点近傍に接続される2つの板状の検出片、
    前記2つの検出片の先端部を同時に支持するための支持部材、
    前記2つの振動片上に形成され、前記2つの振動片を逆相となるように屈曲振動させるための駆動用圧電素子、および
    前記2つの検出片上に形成される検出用圧電素子を含む、振動ジャイロ。
  2. 前記検出片は、前記振動片と直交するように配置される、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  3. 前記振動片の先端部に形成される重りを含む、請求項1または請求項2に記載の振動ジャイロ。
  4. 前記基部にリブ加工が施された、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の振動ジャイロ。
  5. 前記基部と角度をもって形成される補強部材が形成された、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の振動ジャイロ。
  6. 前記基部に塊状のブロックが取り付けられた、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の振動ジャイロ。
  7. 前記駆動用圧電素子の一方の出力信号を帰還信号とし、かつ前記駆動用圧電素子の他方に駆動信号を与えるための発振回路が構成され、2つの前記検出用圧電素子の出力信号の差または和が検出信号として取り出される、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の振動ジャイロ。
  8. 2つの前記検出用圧電素子の出力信号の和または差を帰還信号とし、かつ2つの前記駆動用圧電素子に駆動信号を与えるための発振回路が構成され、2つの前記検出用圧電素子の出力信号の差または和が検出信号として取り出される、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の振動ジャイロ。
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