JP3670272B2 - ラクトフェリン類の断片に特異的に結合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの製造法 - Google Patents

ラクトフェリン類の断片に特異的に結合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの製造法 Download PDF

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Description

本発明は、ウシ若しくはヒトのラクトフェリン類の断片に特異的に結合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの製造方法に関する。
天然のウシ及びヒトラクトフェリンに対するモノクローナル抗体は、既に開示されているが(例えば、特許文献1及び2)、これらの抗体は、天然のラクトフェリンを抗原として得られたモノクローナル抗体であり、ラクトフェリンとは結合するが、ラクトフェリン類の加水分解物中に存在する抗菌性ペプチドとは結合しない。また、ラクトフェリン類の加水分解物から得られる抗菌性ペプチドと結合する抗体の報告は皆無である。
抗菌性ペプチドは、ウシ又はヒトのラクトフェリン類の加水分解物から単離された抗菌性ペプチドであり、既に公知のものである(特許文献3)。
経口摂取したラクトフェリンは胃液中に分泌された消化酵素、例えばペプシンによって消化され、更に抗菌活性が強い抗菌性ペプチドが生じるものと考えられている。このように酵素により加水分解され、タンパク質から新たに生成した生理活性ペプチドを検出及び定量するためには、加水分解前のタンパク質を抗原として得られた抗体では不十分である。その理由は、加水分解前のタンパク質を抗原としてモノクローナル抗体の作成を行った場合、生理活性ペプチドのみならず、抗菌性活性のないペプチド、抗菌性活性のないタンパク質とも結合する抗体が得られる可能性が高いからである。
このような観点から、ラクトフェリンとは結合せず活性の高い抗菌性ペプチドのみを認識できる抗体が待望されていた。
特公平6−69370号公報 特公平6−61263号公報等 特開平5−92994号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒト又はウシのラクトフェリン類の断片と特異的に結合するモノクロナール抗体を産生するハイブリドーマの製造法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、ヒト又はウシのラクトフェリン類の断片、特に抗菌性ペプチドと特異的に結合するモノクロナール抗体を作成することに成功し、本発明を完成した。
すなわち、前記課題を解決する本発明は、マウスの皮下に配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるペプチドとフロイント完全アジュバントを投与して免疫し、最終免疫3日目に脾臓を摘出し、摘出した脾臓から採取した脾細胞とミエローマ細胞をポリエチレングリコールを添加して細胞融合し、融合した細胞から配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドと結合する抗体を産生するハイブリドーマを選択し、限界希釈法を行ってモノクローナル化されたハイブリドーマを得ることを特徴とする配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを抗原としたモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの製造方法である。
本発明の製造方法により、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなる化学合成抗菌性ペプチドを抗原としたモノクローナル抗体であって、配列番号1又は配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるペプチドと結合し、脱脂乳から分離したラクトフェリンとは結合しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを製造することができる。
また、前記ハイブリドーマを用いて、配列番号2に記載のアミノ酸配列からなる化学合成抗菌性ペプチドを抗原としたモノクローナル抗体であって、配列番号1又は配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるペプチドと結合し、脱脂乳から分離したラクトフェリンとは結合しないモノクローナル抗体を製造することができる。
また、本発明により、 試料中に含まれる配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを、前記モノクローナル抗体を用いて免疫学的に測定することを特徴とする、配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを検出又は定量する方法が提供される。
また、本発明により、 次のア)又はイ);
ア)配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを含有する希釈試料を固相に固定化し、前記モノクローナル抗体を添加し、このモノクローナル抗体の調製に用いた免疫動物のイムノグロブリンに対する抗体を標識物質で標識化した2次抗体を前記固相に添加し、この標識物質を検出すること、
イ)配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを含有する希釈試料を固相に固定化し、前記モノクローナル抗体を標識物質で標識化した標識化モノクローナル抗体を添加し、この標識物質を検出すること、のいずれかを含む、配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを検出又は定量する方法が提供される。
また、本発明により、次のa)〜e);
a)脱脂乳から分離したラクトフェリン、鉄を一部又は完全に飽和したラクトフェリン、鉄を除去したラクトフェリン、鉄以外の金属(例えば、銅、亜鉛等)を一部又は完全に飽和させたラクトフェリンのいずれかを抗原としたポリクローナル抗体を予め固定化したプレート、
b)前記モノクローナル抗体、
c)前記モノクローナル抗体の調製に用いた免疫動物のイムノグロブリンに対する抗体を酵素で標識化した2次抗体、
d)前記酵素の反応により発色する基質色素、及び
e)標準濃度の配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドの溶液、を含む、配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを検出又は定量するための試薬キットが提供される。
さらに、本発明により、次のa)〜g);
a)脱脂乳から分離したラクトフェリン、鉄を一部又は完全に飽和したラクトフェリン、鉄を除去したラクトフェリン、鉄以外の金属(例えば、銅、亜鉛等)を一部又は完全に飽和させたラクトフェリンのいずれかを抗原としたポリクローナル抗体を予め固定化したプレート、
b)前記モノクローナル抗体、
c)前記モノクローナル抗体の調製に用いた免疫動物のイムノグロブリンに対する抗体をビオチン標識した2次抗体、
d)ビオチニル化アルカリフォスファターゼ、
e)ストレプトアビジン溶液、
f)アルカリフォスファターゼの反応により発色する基質色素、及び
g)標準濃度の配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドの溶液、を含む、配列
番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを検出又は定量するための試薬キットが提供される。
本発明において、ラクトフェリン類は、天然のラクトフェリン、具体的には脱脂乳から分離したラクトフェリン、鉄を一部又は完全に飽和したラクトフェリン、鉄を除去したラクトフェリン、鉄以外の金属(例えば、銅、亜鉛等)を一部又は完全に飽和させたラクトフェリンを意味している。
また、本明細書において、百分率の表示は、特に断りのない限り、重量による値である。
本発明は、ウシ若しくはヒトのラクトフェリン類の断片と結合し、天然のラクトフェリンとは結合しないモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの製造方法に関するものであり、本発明によって奏せられる効果は、次のとおりである。
1)ヒト若しくはウシ由来のラクトフェリン類の断片に対して特異性の高い抗体及びこれを産生する細胞ラインが得られる。
2)複雑な装置等を使用することなく、ヒト若しくはウシ由来のラクトフェリン類の断片、例えば胃液、腸内容物、便、血液、尿等に含有されるラクトフェリン類由来の抗菌性ペプチドを、特異的、かつ高感度に検出又は定量することができる。
次に、本発明について詳述する。
説明する。
<1>本発明のハイブリドーマの製造方法
本発明は、ウシ若しくはヒトのラクトフェリン類の断片、例えばウシラクトフェリン類由来の抗菌性ペプチド及びヒトラクトフェリン類由来の抗菌性ペプチドの少なくともいずれかと特異的に結合するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの製造方法に関する。
本発明のハイブリドーマの製造方法は、より具体的には、マウスの皮下に配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるペプチドとフロイント完全アジュバントを投与して免疫し、最終免疫3日目に脾臓を摘出し、摘出した脾臓から採取した脾細胞とミエローマ細胞をポリエチレングリコールを添加して細胞融合し、融合した細胞から配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドと結合する抗体を産生するハイブリドーマを選択し、限界希釈法を行ってモノクローナル化されたハイブリドーマを得ることを特徴とする配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを抗原としたモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの製造方法である。
一般にペプチドに対する抗体を作成する場合、そのアミノ酸配列のうち5残基以上の連続したアミノ酸配列を抗原として用いることが望ましいとされている。従って、例えば、ウシラクトフェリン類由来の抗菌ペプチドの場合、ウシラクトフェリン類のN末端から17〜41番目の抗菌性ペプチドに相当するアミノ酸配列のうち5残基以上のアミノ酸配列を含むペプチドを、ヒトラクトフェリン類由来の抗菌ペプチドの場合、ヒトのラクトフェリン類のN末端から47番目のヒト抗菌性ペプチドに相当するアミノ酸配列のうち5残基以上のアミノ酸配列を含むペプチドを、抗原として用いることが好ましい。
ウシ若しくはヒトのラクトフェリン類の断片としては、ラクトフェリン類を酸又は酵素で加水分解することによって得られるペプチド、又はラクトフェリン類が生体内において酵素により消化されて生じるペプチド等を例示することができる。
酸による加水分解は、これらラクトフェリン類を0.1〜20%、望ましくは5〜15%の濃度で水又は精製水等に溶解し、得られた溶液に塩酸、リン酸等の無機塩、又はクエン酸等の有機酸を添加し、溶液のpHを1〜4、望ましくは2〜3に調整し、調整されたpHに応じて、適当な温度で所定時間加熱して加水分解する。例えば、pHが1〜2に調整された場合には80〜130℃、望ましくは90〜120℃で、pH2〜4に調整された場合には100〜130℃、望ましくは100〜120℃で、1〜120分間、望ましくは5〜60分間加熱する。
酵素により加水分解する場合には、ラクトフェリン類を0.5〜20%、望ましくは5〜15%の濃度で水、精製水等に溶解し、得られた溶液を使用される酵素の至適pHで加水分解する。使用する酵素は特に制限はなく、市販の酵素、例えばモルシンF(商標。森進製薬社製。至適pH2.5〜3)、豚ペプシン(和光純薬工業社製。至適pH2〜3)、ミリスームAP(商標。新日本化学社製。至適pH3.0)、アマノM(商標。アマノ製薬社製。至適pH3.0)、アマノA(商標。アマノ製薬社製。至適pH7.0)、トリプシン(ノボ社製。至適pH8.0)等を単用又は任意に併用することができる。
ラクトフェリン類が生体内において酵素によって消化されて生じたペプチドとしては、例えば、抗菌性ペプチド;乳児の糞便、血、尿中に存在が確認されているラクトフェリン類の断片ペプチド(小児臨床、第39巻、第7頁、1986年)を例示することができる。
特に望ましい抗菌性ペプチドとしては、配列番号1〜配列番号8に記載のアミノ酸配列を有するペプチドを例示することができる。このようなペプチドは、ラクトフェリン類の酵素分解物から公知の方法(例えば、特開平5−238948号公報)によって精製できるが、液相又は固相合成法等の化学合成、組み換えDNA法によっても調製することができる。
抗体を製造する場合、アミノ酸残基が20個程度以上のペプチドの場合は、公知の方法(大海忍著、「抗ペプチド抗体実験プロトコール」、第44頁、秀潤社、1994年)により、そのペプチドのまま動物を直接免疫しても十分な抗原性を有している。しかしながら、アミノ酸残基が5から20程度のペプチドの場合は、キャリアタンパク質にこれらペプチドを結合させた状態で、前記公知の方法により免疫するのが望ましい。この場合、キャリアタンパク質としてはウシ血清アルブミン、キーホール・リンペット・ヘモシアニン(Keyhole Limpet Hemocyanin:以下「KLH」と記載する)等を例示することができる。これらキャリアタンパク質とペプチドの結合は、m−マレイミドベンゾイルN−ヒドロキシスクシニドエステルを用い、ペプチドのシステイン残基のチオール基とキャリアタンパク質のアミノ基とを共有結合することにより、実施することができる。以上のようにして、本発明の抗体産生に使用可能なペプチド−キャリアタンパク質複合体が得られる。
前記のペプチド又はペプチド−キャリアタンパク質複合体を抗原として、マウスを常法[エー・エム・キャンベル(A.M. Campbell) 著、大沢利明訳、「生化学実験法10」、第90ページ、東京化学同人、1989年]により免疫する。使用するマウスの種類は特に限定されないが、一般にはBALB/c系のマウスが用いられる。マウス1匹当たり抗原10〜200μgの割合で、フロイントの完全アジュバント若しくは不完全アジュバントと共に腹腔内若しくは皮下に、又はアジュバントを加えずに静脈内若しくは直接脾臓に免疫する。初回免疫2〜3週間後に同一の方法により追加免疫を行う。
免疫成立の確認は、マウスから採血し、公知のエンザイム・リンクド・イムノソルベント・アッセイ(Enzyme-linked immunosorbent assay) 法[ビオキミカ・エト・ビオフィジカ・アクタ(Biochimica et Biophysica Acta)、第251巻、第427〜434ページ、1971年。以下「ELISA法」と記載する]により血中の抗体価を測定することによ
り実施することができる。細胞融合の3日前に抗原を免疫動物に静脈注射することにより、抗体産生活性を有するハイブリドーマを得る確率を高くすることが可能である。
次に前記のようにして免疫したマウスの脾細胞とミエローマ細胞とを融合させる。ミエローマ細胞としては、BALB/c由来のX−63−Ag8−6.5.3又はSP2/0−Ag14を例示することができる。
細胞融合及びハイブリドーマの選択方法を、例示すれば次のとおりである。平均分子量1500〜4000のポリエチレングリコールを細胞融合促進剤として使用し、脾細胞及びミエローマ細胞を、市販のヒポキサンチン・アミノプテリン・チミジン培地(ギブコ社製。以下「HAT培地」と記載する)中で培養する。ミエローマ細胞として、ヒポキサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ遺伝子又はチミジンキナーゼ遺伝子が変異した変異株を用い、融合処理後の細胞をこの培地で培養すると、融合しない細胞は死滅し、融合した細胞のみが増殖するので、融合細胞を選別することができる。次に、ELISA法により目的とする抗菌性ペプチドに対する抗体を産生しているハイブリドーマの選択を次のとおり行う。
固相ELISA法に使用するマイクロプレートに、ラクトフェリン類の断片、例えばウシ抗菌性ペプチド若しくはヒト抗菌性ペプチドをコーティングし、ハイブリドーマ培養上清を適当に希釈して添加し、未吸着物を洗浄除去し、アルカリフォスファターゼ又はパーオキシダーゼを結合させた2次抗体を添加する。未吸着の2次抗体を洗浄して除去し、発色基質としてパラニトロフェニルリン酸、オルトフェニレンジアミン又は2,2−アジノ−ジ−(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸(バイオラッド社製。以下「ABTS」と記載する)を、使用した酵素に応じて添加し、目的とする抗体を産生している細胞の培養上清を加えたウェルを発色させる。このようにして目的とするハイブリドーマが得られ、公知の限界希釈法[エー・エム・キャンベル(A.M. Campbell) 著、大沢利明訳、「生化学実験法10」、第154ページ、東京化学同人、1989年]によりクローニングを行い、ハイブリドーマ・クローンを確立することができる。以上の操作により目的とするモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマが得られる。
<2>本発明の製造方法により得られるハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体
ウシ若しくはヒトのラクトフェリン類の断片、例えばウシ抗菌性ペプチド、ヒト抗菌性ペプチドのいずれかと特異的に結合するモノクローナル抗体は、上記のようにして得られたハイブリドーマの培養上清から、公知のイオン交換クロマトグラフィー又はプロテインAカラム等によって分離精製することができるが、同系のマウス腹腔内にハイブリドーマを接種し、腹水を生成させることにより、1000〜10000倍程度に濃縮されたモノクローナル抗体を得ることもできる。この方法は、腹水から硫酸アンモニウムにより沈殿させるのみで、高純度のモノクローナル抗体を得ることができるので、極めて効率がよい。
<3>ラクトフェリン類の断片の検出・定量方法
ウシ若しくはヒトのラクトフェリン類の断片を含有する希釈試料を固相に固定化し、本発明のモノクローナル抗体を添加し、固定化されたラクトフェリン類の断片に対して結合したモノクローナル抗体を検出することによって、前記ラクトフェリン類の断片を免疫学的に検出又は定量することができる。
固定化されたラクトフェリン類の断片に結合したモノクローナル抗体の検出は、モノクローナル抗体として標識物質で標識化した標識化モノクローナル抗体を用い、この標識物質を検出することによって行うことができる。また、固相に非標識モノクローナル抗体を添加した後、さらに、このモノクローナル抗体の調製に用いた免疫動物のイムノグロブリ
ンに対する抗体を標識物質で標識化した2次抗体を前記固相に添加し、この標識物質を検出することによっても、固定化されたラクトフェリン類の断片に結合したモノクローナル抗体を間接的に検出することができる。
2次抗体は、モノクローナル抗体の調製に用いた免疫動物のイムノグロブリンに対する抗体であり、マウスモノクローナル抗体に対しては抗マウスイムノグロブリン抗体が用いられる。また、モノクローナル抗体のクラスがIgGであれば、2次抗体としては抗IgG抗体が好ましいが、抗IgG抗体を含んでいれば、他のクラスのイムノグロブリンに対する抗体を含んでいても差し支えない。
ラクトフェリン類の断片を固定化する固相としては、アガロースビーズ、ラテックス粒子、ポリスチレン、ナイロン等のマイクロプレートが挙げられる。これらの固相にラクトフェリン類の断片を含有する試料を含む緩衝液を入れるか、あるいはラクトフェリン類の断片を溶解した緩衝液に固相を浸漬することによって、ラクトフェリン類の断片を固相に固定化することができる。また、ドットブロットあるいはウェスタンブロットによっても、ニトロセルロースフィルターやナイロンメンブレンにラクトフェリン類の断片を固定化することができる。さらに、異なる抗原決定基を認識する2種類のモノクローナル抗体、又はモノクローナル抗体とポリクローナル抗体とを組み合わせて用いるサンドイッチELISA法を行う場合には、一方のモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を固相に固定化し、これにラクトフェリン類の断片を結合させることにより、ラクトフェリン類の断片を固相に間接的に固定化することができる。
モノクローナル抗体を標識する標識物質としては、酵素、ビオチン、ケイ光物質、発光物質、放射性同位元素等が挙げられる。酵素の検出は、酵素反応により発色する色素を基質として用いることにより行うことができる。このような酵素及び基質については後述する。ビオチンの検出は、ストレプトアビジンで標識した酵素をさらにビオチンに結合させることにより、あるいはストレプトアビジンを介してビオチニル化した酵素を結合させることにより、酵素の検出と同様にして行うことができる。
本発明の方法によるウシ若しくはヒトのラクトフェリン類の断片、例えばウシ抗菌性ペプチド又はヒト抗菌性ペプチドを検出又は定量する具体的な方法を例示する。96穴(ウェル)マイクロプレートのウェルに、pH9.6の炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩衝液又はリン酸緩衝溶液(以下、「PBS」と記載する)等のタンパク質吸着バッファで希釈した試料(例えば、ラクトフェリン類、ラクトフェリン類の断片、胃液、腸内容物、便、血液、尿等)を入れ、4℃で1夜又は37℃で1時間吸着させ、のちマイクロプレートをPBS−Tween(PBSに0.05%の割合でTweenを混合した液)を用いて洗浄する。
この後、各ウェルは、モノクローナル抗体等の非特異的吸着を防止するために、ウシ血清アルブミン(BSA)、ゼラチン、スキムミルク等の溶液を添加してブロッキングしておくとよい。
次いで、一次抗体として前記本発明のモノクローナル抗体を加え、37℃で1時間反応させ、前記と同様にプレートを洗浄し、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ結合抗マウス免疫グロブリン抗体、又はペルオキシダーゼ結合抗マウス免疫グロブリン抗体を添加し、37℃で1時間反応させる。前記と同様にプレートを洗浄し、発色基質を添加し、常法[ビオヒミカ・エト・ビオフィジカ・アクタ(Bikchimica et Biophysica Acta)、第251巻、第427〜434ページ、1971年]により酵素活性を測定する。
アルカリフォスファターゼを用いた場合には、発色基質としてパラニトロフェニルリン
酸等を、ペルオキシダーゼを用いた場合には、発色基質としてオルトフェニレンジアミン又はABTS等を例示することができる。
また、本発明の検出法又は定量法において、2次抗体を添加する代わりに本発明のモノクローナル抗体を酵素で直接標識したものを用いることにより前記の2次抗体結合のステップを省略することもできる。
また、2次抗体としてビオチン標識抗マウス免疫グロブリン抗体を用い、次にストレプトアビジン結合アルカリフォスファターゼを添加し、アビジン−ビオチン複合体を形成させ、のち発色基質を加えることにより高感度で目的のペプチドを検出又は定量することができる。さらに、前記2次抗体を加えた後に、ストレプトアビジン溶液を加え、さらにビオチニル化アルカリフォスファターゼを添加し、ストレプトアビジンを介して2次抗体にアルカリフォスファターゼを結合させてもよい。
また、異なる抗原決定基を認識する2種類のモノクローナル抗体、又は本発明のモノクローナル抗体と、抗ラクトフェリン類ポリクローナル抗体とを組み合わせて用いるサンドイッチELISA法は、定量性、検出感度の点から特に望ましい。その場合には、2種類のモノクローナル抗体の一方、あるいはモノクローナル抗体とポリクローナル抗体のうちの一方を固相に固定化し、これにラクトフェリン類の断片を結合させた後、他方の抗体を用いて上記と同様に行えばよい。抗ラクトフェリン類ポリクローナル抗体は、通常のポリクローナル抗体の調製と同様にして既知の方法により調製することができる。尚、抗ラクトフェリン類ポリクローナル抗体の調製に用いる抗原は、ラクトフェリン類であってもよいし、抗菌性ペプチドのラクトフェリン類の断片であってもよい。
更には、いわゆるウェスタンブロット法によっても、本発明のモノクローナル抗体を用いてラクトフェリン類の断片を検出、定量することができる。例えば、レムリらの方法[ネイチャー(Nature)、第227巻、第680〜685ページ、1970年]により、サンプル(ラクトフェリン類、ラクトフェリン類の断片、胃液、腸内容物、便、血清、尿等)をポリアクリルアミド電気泳動により分離する。このゲルを転写バッファで平衡化した後、ゲルの中のペプチド、断片をニトロセルロースメンブレン又はナイロンフィルタに電気的に転写し、固定化する。転写したメンブレン又はフィルタを、10mMトリス塩酸バッファ、BSA、ゼラチン、スキムミルク等でブロッキングし、前記本発明のモノクローナル抗体を反応させる。メンブレン又はフィルタを洗浄し、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ結合抗マウス免疫グロブリン抗体又はペルオキシダーゼ結合抗マウス免疫グロブリン抗体を添加し、洗浄し、発色基質を添加し、抗体と結合したタンパク質、ペプチドを検出する。
発色基質として、アルカリフォスファターゼを用いた場合には5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸、ニトロブルーテトラゾリウム、ファストレッド、ナフトールリン酸等、ペルオキシダーゼを用いた場合には4−クロロナフトール、ジアミノベンチジン、アミノエチルカルバゾール等を例示することができる。
また、2次抗体としてビオチン標識抗マウス免疫グロブリン抗体を用い、次にストレプトアビジン結合アルカリフォスファターゼを添加し、アビジン−ビオチン複合体を形成させ、その後発色基質を添加し、より高感度に目的のペプチド、断片を検出することもできる。
このようにして得られたメンブレン又はフィルタの発色を、デンシトメーターで測定し、検体中の抗原量を測定することが可能である。また、酵素標識抗体又はビオチン標識抗体の代わりに放射性同位元素で標識した抗体を用いることも可能であり、この場合はオー
トラジオグラフィー又はメンブレン若しくはフィルタ上の特定のバンドの放射活性を、バンドを含むメンブレン若しくはフィルタを切り出して液体シンチレーター等で測定することもできる。
前記モノクローナル抗体は、ウシ若しくはヒトのラクトフェリン類の断片の検出又は定量用試薬キット(以下キットと記載する)の要素とすることができる。キットは、抗ラクトフェリン類ポリクローナル抗体を予め固定化したプレート、本発明のモノクローナル抗体、このモノクローナル抗体の調製に用いた免疫動物のイムノグロブリンに対する抗体を標識物質で標識化した2次抗体、前記標識物質を検出するための試薬、及び標準濃度のヒト若しくはウシのラクトフェリン類の断片の溶液を含む。
上記キットには、標識化2次抗体として酵素標識抗体が用いられる場合には、標識物質を検出するための試薬として、その酵素の反応により発色する基質色素が含まれる。また、2次抗体としてビオチン標識抗体が用いられる場合には、標識物質を検出するための試薬として、ストレプトアビジン結合酵素、またはビオチニル化酵素とストレプトアビジン溶液、さらに前記酵素の反応により発色する基質色素が含まれる。標識化2次抗体として放射性標識抗体が用いられる場合には、標識はX線フィルムによって検出することができる。
前記モノクローナル抗体がマウス細胞由来の場合は、具体的には、酵素標識2次抗体としてアルカリフォスファターゼ標識マウス免疫グロブリン抗体、ペルオキシダーゼ標識抗マウス免疫グロブリン抗体、ビオチニル化抗マウス免疫グロブリン抗体、125Iラベル抗マウス免疫グロブリン抗体等が挙げられる。
前記キットを構成する各試薬類は、個別に包装され、一つのセットとなっている。また、上記の他に、洗浄用緩衝液、希釈液、基質色素を発色させるための他の基質等を同梱してもよい。
次に、試験例を示して本発明を詳述する。
〔試験例1〕
この試験は、得られたモノクローナル抗体の特異性を調べるために行った。
1)試料の調製
後記参考例2と同一の方法により抗菌性ペプチドを調製した。また、後記実施例1と同一の方法によりモノクローナル抗体を調製した。
2)試験方法
PBS溶液1mlに0.1mgの割合でラクトフェリン(森永乳業社製、純度90%)、抗菌性ペプチド又はウシ血清アルブミン(シグマ社製。以下「BSA」と記載する)を溶解し、各100μlを96穴マイクロプレートに添加し、37℃で1時間結合させた。各ウェルに抗原を結合したプレートを、PBS−Tween溶液で洗浄し、1%ゼラチンを含むPBS溶液150μlを各ウェルに添加し、37℃で1時間ブロッキングした。プレートを前記と同様に洗浄し、モノクローナル抗体及び対照のウサギ抗ウシラクトフェリン抗体(パーセル社製)を適当に希釈し、各ウェルに100μlずつ添加し、37℃で1時間抗体を結合させた。プレートを前記と同様に洗浄し、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ標識抗マウス免疫グロブリン抗体(ザイメッド社製)、又はアルカリフォスファターゼ標識抗ウサギ免疫グロブリン抗体(ザイメッド社製)を適当に希釈して各ウェルに100μlずつ添加し、37℃で1時間反応させた。
その後、前記と同様に洗浄したウェルにp−ニトロフェニルリン酸ナトリウム(バイオラッド社製)を発色基質として添加し、30分後に405nmにおける吸光度を測定し、酵素活性を試験した。
3)試験結果
この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1から明らかなとおり、本発明のモノクローナル抗体は、天然のラクトフェリンとは結合せず、抗菌性ペプチドとのみ特異的に結合することが認められた。尚、モノクローナル抗体及び抗菌性ペプチドの種類を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
Figure 0003670272
〔試験例2〕
この試験は、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)及び2−メルカプトエタノールにより変成させたタンパク質又は抗菌性ペプチドと抗体との交叉性を調べるために行った。
1)試料の調製
参考例1及び参考例2と同一の方法によりウシラクトフェリン及び抗菌性ペプチドを調製した。また、実施例1と同一の方法によりモノクローナル抗体を調製した。
2)試験方法
ラクトフェリン及び抗菌性ペプチドを50mMトリス−塩酸緩衝液(pH6.8)、1%SDS(ナカライテスク社製)、0.05%ブロモフェノールブルー(和光純薬工業社製)、5%グリセロール(ナカライテスク社製)、1%2−メルカプトエタノール(バイオラッド社製)に溶解し、100℃で2分間加熱して変成させ、前記レムリらの方法により不連続緩衝液を用いたSDS−ポリアクリルアミドゲル(15%)に供給し、電気泳動により分離した。
電気泳動ゲル上で分離したタンパク質及びペプチドをTrans Blotトランスファー装置(バイオラッド社製)を用い、同社の推奨する手順にしたがって、ポアサイズ0.25μmのニトロセルロースシート上に電気的にブロットした。ブロットしたニトロセルロースシートは1%BSA、10mMトリス−塩酸緩衝液及び50mM塩化ナトリウムの混合液(以下、「T10N50溶液」と記載する)で2時間緩やかに振盪しながらブロッキングした。
その後、上記ニトロセルロースシートを、本発明のモノクローナル抗体を含む1%BSA、T10N50溶液中で1時間振盪し抗体を結合させた。このニトロセルロースシートを、10mMトリス−塩酸緩衝液、50mM塩化ナトリウム及び0.05%ノニデットP−40混合液(以下、「T10N50NP40溶液」と記載する)で充分に洗浄した後、5μCi 125I標識ウサギ抗マウスIgG(アマシャム社製)及び1%BSA及びT10N50溶液を含む溶液中で1時間振盪し、T10N50NP40溶液で洗浄し、乾燥させ、フィルム(コダック社製。XAR−5)に露光させた。
3)試験結果
この試験の結果は、図1に示すとおりである。図1は、ニトロセルロース紙にブロット
したタンパク質のアミドブラック染色図(図1のA)及び本発明のモノクローナル抗体を用いた免疫染色図(図1のB)であり、レーン1〜3は、それぞれ分子量マーカー、ウシラクトフェリン及び抗菌性ペプチドを示す。
図1から明らかなとおり、本発明の抗体は抗菌性ペプチドと結合することはもちろんであるが、SDS及び2−メルカプトエタノールで加熱変成させたラクトフェリンとも結合することが認められた。尚、モノクローナル抗体及び抗菌性ペプチドの種類を変更して試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
前記試験例1及び本試験例2から、本発明の抗体は、天然のラクトフェリンとは結合せず、抗菌性ペプチドに特異的に結合することが明らかである。
〔参考例1〕
イオン交換体(CM−セファロースFF(ファルマシア社製))を3Lのカラムに充填し、4Lの100mM塩酸を通液し、水洗し、イオン交換体を平衡化した。4℃に冷却したpH6.9のヒト脱脂乳22Lをカラムに500ml/分の流速で通液し、透過液を回収し、再び同様にカラムに通液した。次に、500ml/分の流速で蒸留水を通液し、10%食塩水4Lを2L/分の流速で通液し、イオン交換体に吸着した塩基性タンパク質溶液3.5Lを得た。
この回収液に、硫酸アンモニウムを飽和度80%になるように添加し、タンパク質を沈殿させ、遠心分離(3000×g)して沈殿物を回収し、飽和度80%の硫酸アンモニウム溶液で洗浄し、脱イオン水200mlを添加して溶解し、溶解液を限外濾過膜モジュール(旭化成社製。SLP0053)を用いて限外濾過し、のち水を添加し、同装置を用いてダイアフィルトレーションを行い、脱塩し、凍結乾燥し、粉末状のヒトラクトフェリン約17gを得た。
得られたヒトラクトフェリン凍結乾燥物を電気泳動法により分離し、純度を測定した結果、約97%であった。
〔参考例2〕
脱脂乳から分離したウシラクトフェリン(森永乳業社製。純度約90%)10gを5%(w/v)の濃度で蒸留水に溶解し、1規定塩酸を添加してpHを3.0に調整し、ペプシン(和光純薬工業社製)を基質の3%の割合で添加し、37℃で4時間加水分解し、のち80℃に15分間加熱してペプシンを失活させ、1規定水酸化ナトリウムを添加してpHを7.0に調整し、1500×gで30分間遠心して不溶物を除去し、凍結乾燥し、抗菌性ペプチドを含有する粉末状のペプチド混合物約7.9gを得た。
25mlのカチオン交換体(カルボキシメチルトヨパール(商標。東ソー社製。650M))を100mM第一リン酸ナトリウム−第二リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)で十分洗浄し、平衡化したスラリーに前記緩衝液に溶解した抗菌性ペプチド混合物溶液を添加し、ビーカー中でマグネティックスターラーで撹袢しながら十分に吸着させた。抗菌性ペプチド混合物を吸着したカチオン交換体をカラム(長さ5cm、直径3cm)に充填し、前記緩衝液を用いて、洗浄液の280nmにおける吸光度が0.03以下になるまで5ml/分の流速で洗浄した。同様に洗浄液の280nmにおける吸光度が0.03以下になるまで5ml/分の流速で100mM塩化ナトリウム、100mM第一リン酸ナトリウム−第二リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)をカラムに通液し、非特異的にゲルに吸着したペプチドを洗浄した。
次に、2M酢酸アンモニウム(pH7.8)をカラムに通液し、抗菌性ペプチドを含む
溶液10mlを得た。得られた抗菌性ペプチド溶液を水で平衡化した脱塩用のPD10カラム(ファルマシア社製)に5回に分けて注入し、脱塩した抗菌性ペプチド溶液を取得し、この溶液を凍結乾燥し、粉末状の抗菌性ペプチド約18mgを得た。
得られた精製ペプチドは、常法のアミノ酸分析、アミノ酸配列分析、元素分析及び質量分析により、配列番号1に記載するアミノ酸配列を有することを確認した。尚、配列番号1において、3番目のCys と21番目のCys とがジスルフィド結合していると推定される。
〔参考例3〕
ペプチドシンセサイザー(ファルマシアLKB バイオテクノロジー社製。LKB Biolynx 4170)を使用し、シェパード等の方法[ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエティー・パーキンI(Journal of Chemical Society Perkin I) 、第538頁、1981年]による固相ペプチド合成法に基づいて、次のようにして配列番号2に示す配列を有するペプチドを合成した。
NovaSynKA 誘導体樹脂(Fmoc-Cys(Acm)-NovaSynKA 。カルビオケム−ノバビオケム社製)0.1meq(1g)を用いて、前記ペプチドシンセサイザーの合成プログラムにより脱保護基反応及び縮合反応を反復してペプチド鎖を延長した。即ち、20%ピペリジン/ジメチルフォルムアミド(関東化学社製、以下「DMF」と記載する)によりアミノ保護基である9−フルオレニルメトキシカルボニル(以下「Fmoc」と記載する)基を切断除去し、DMFで洗浄し、のちFmoc−アミノ酸活性エステル/N-ヒドロキシベンゾトリアゾール(以下「HOBt」と記載する)各0.5mmolを反応させ、DMFで洗浄する操作を反復した。
縮合反応後、必要に応じてカイザーテストを行ないカップリングが完全であったことを確認した。合成には0.5mmolのカートリッジを用いた。ペプチド鎖の伸張反応が全て終了した後、20%ピペリジン/DMFによりFmoc基を切断し、DMFで洗浄後10%無水酢酸/DMFでアセチル化を行なった。カイザーテストによりアセチル化が完了したことを確認した後、樹脂をDMF、tert−ペンチルアルコール(関東化学社製)、酢酸(関東化学社製)、tert−ペンチルアルコール(関東化学社製)、DMF、ジエチルエーテル(国産化学社製)の順で十分洗浄し、真空乾燥した。
前記の保護ペプチド樹脂650mgにエタンジチオール(渡辺化学社製)1.0ml、m-クレゾール(渡辺化学社製)200ml、チオアニソール(渡辺化学社製)2.4mlを室温、アルゴン気流下で15分間攪拌し、のち氷冷下で更に10分間攪拌した。これにトリフルオロ酢酸(渡辺化学社製、以下「TFA」と記載する)15mlを添加して10分間攪拌し、トリメチルシリルブロミド(渡辺化学社製)2.6mlを添加して50分間攪拌した。グラスフィルターで樹脂を濾過して除去し、濾液を直ちに減圧濃縮した。残渣に予め冷却したジエチルエーテル(国産化学社製)を添加し、遠沈管に移し、遠心分離(2500rpmで5分間)し、上清を廃棄し、冷ジエチルエーテルを新たに添加して十分攪拌し、再び遠心分離する操作を4回反復した。ペプチド沈殿物を真空乾燥し、水に溶解して凍結乾燥を行ない、粗製ペプチド約94.3mgを得た。
Cys(Acm)ペプチド94.3mgにAgBF4 (10eq、渡辺化学社製)/anisole (10eq、渡辺化学社製)/TFA溶液を加え4℃、60分間攪拌し、ジエチルエ−テル(国産化学社製)を添加し、前記の遠心分離によるペプチドの精製を行ない、真空乾燥してSH基フリ−ペプチドを得た。SH基フリ−ペプチドに50%DMSO(渡辺化学社製)/1N HCl(和光純薬社製)を加えて、室温で7時間攪拌した。ジスルフィド生成のモニタ−は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて行った。水を添加して合成吸
着剤HP20(三菱化学社製)カラムに供給して吸着させ、水で十分洗浄し、60%CH3CN/1N AcOH(関東化学社製)でペプチドを溶出させ、遠心濃縮後水を添加して凍結乾燥し、粗製ペプチド61.1mgを得た。
前記粗製ペプチドを水に溶解し、遠心分離(15000rpmで5分間)を行ない、上清を0.45mmフィルターで濾過し、この溶液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に供し、ペプチドを精製した。HPLCはLKB2151高圧グラジエントシステム(ファルマシア社製)を用い、カラムは逆相系の市販カラム(東ソー社製。ODS120T。21.5×300mm)を用いた。溶離液は0.1%TFA/水をA液、80%アセトニトリル/A液をB液として、A液からB液への濃度直線勾配により溶出した。クロマトグラムはほぼ単一のピークと認められ、相当する画分を分取した。この分取操作を数回反復し、凍結乾燥し、精製した抗菌性ペプチド約30.5mgを得た。
精製ペプチドは、常法のアミノ酸分析、アミノ酸配列分析、元素分析及び質量分析を実施し、目的とする配列番号2に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。
〔参考例4〕
使用するアミノ酸の順序が異なることを除き、参考例3と同様の操作を行ない、配列番号3に示すアミノ酸配列を有するペプチドを合成した。アシル化保護ペプチド樹脂の収量は約581mg、脱保護、脱樹脂後の粗製ペプチドの収量は約83.3mgであり、精製した抗菌性ペプチド約59.9mgを得た。参考例3と同一の試験方法により配列番号3に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。
〔参考例5〕
参考例1と同様に精製したヒトラクトフェリン10g(純度97%)を用い参考例2と同様の操作を行なった。脱塩後の抗菌性ペプチドの収量は約25mgであった。
得られた精製ペプチドは、常法のアミノ酸分析、アミノ酸配列分析、元素分析及び質量分析により、配列番号4及び配列番号5に示すアミノ酸配列を有するジペプチドであることを確認した。尚、配列番号4に示すペプチドの9番目のCys と26番目のCys がジスルフィド結合し、配列番号4に示すペプチドの35番目のCys と配列番号5に示すペプチドの10番目のCys とがジスルフィド結合していると推定される。
〔参考例6〕
使用するアミノ酸の順序が異なることを除き、参考例3と同様の操作を行ない、配列番号6に示すアミノ酸配列を有するペプチドを合成した。アシル化保護ペプチド樹脂の収量は約830mg、脱保護、脱樹脂後のCys(Acm)粗製ペプチドの収量は約201.0mg、酸化した粗製ペプチド169.2mg、精製した抗菌性ペプチド約62.1mgを得た。参考例3と同一の試験方法により配列番号6に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。
〔参考例7〕
使用するアミノ酸の順序が異なることを除き、参考例3と同様の操作を行ない、配列番号7に示すアミノ酸配列を有するペプチドを合成した。アシル化保護ペプチド樹脂の収量は約570mg、脱保護、脱樹脂後の粗製ペプチドの収量は約59.5mgであり、精製した抗菌性ペプチド約38.2mgを得た。参考例3と同一の試験方法により配列番号7に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。
〔参考例8〕
使用するアミノ酸の順序が異なることを除き、参考例3と同様の操作を行ない、配列番
号8に示すアミノ酸配列を有するペプチドを合成した。アシル化保護ペプチド樹脂の収量は約750mg、脱保護、脱樹脂後のCys(Acm)粗製ペプチドの収量は約186.8mgであり、酸化した粗製ペプチド131.2mg、精製した抗菌性ペプチド約51.4mgを得た。参考例3と同一の試験方法により配列番号8に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。
〔参考例9〕
この例は、ヒトのラクトフェリン類由来ペプチドを定量するための本発明のキットに含まれるポリクローナル抗体の作成を示すものである。
参考例5と同一の方法により製造した配列番号4及び配列番号5に記載のアミノ酸配列を有する抗菌性ペプチドダイマー400μgを1.2mlの生理食塩水に溶解し、1.5mlのフロイント完全アジュバントと共に、4匹の14週齢Jla:JW系雄ウサギの皮下に1匹当たり0.5mlづつ注射した。初回免疫より3週間及び5週間目に前記と同様に作成した抗菌性ペプチドダイマー溶液をフロイント不完全アジュバントと共に同じく注射した。最終免疫7日後にウサギを屠殺し血清を調製した。血清は1匹当たり150ml得られた。
MAPSII結合緩衝液(バイオラッド社製)で平衡化したプロテインAゲル(バイオラッド社製)25mlを充填したカラム(20mm×800mm)にMAPSII結合緩衝液で3倍に希釈した血清を5ml/分の流速でそれぞれアプライした。カラムはMAPSII結合緩衝液400mlで洗浄した後、MAPSII溶出緩衝液70ml(バイオラッド社製)で結合した抗体を溶出した。水酸化ナトリウムで直ちにpHを中性に調整した抗体溶液は分注し、使用するまで凍結保存した。
次に、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
この例は、合成ペプチドを抗原とした抗ウシ抗菌性ペプチドモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの作製を示すものである。
(i) 抗原の作成
16mgのKLH(ピアス社製)を1mlの10mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)に溶解し、2.8mgのm−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロサクシニミド・エステル(m-maleimidobenzoyl-N-hydrosuccinimide ester:以下「MBS」と記載する。和光純薬工業社製)を添加し、30分間撹袢した。溶液を0.45μmのフィルターで瀘過し、セファデックスG−25(Sephadex G-25:ファルマシア社製)カラムクロマトグラフィーにかけ、KLH−MBS溶液約5mlを分取した。
この溶液に2.5mlの0.2Mリン酸二ナトリウム溶液及び参考例3と同一の方法により製造した10mgの化学合成抗菌性ペプチド(配列番号2に示す配列を有する)を添加し、アルゴンガスで置換し、室温で30分間反応させ、この溶液を免疫に使用するまで冷凍保存した。
(ii)マウスの感作
前記の溶液50μlを生理食塩水1mlと混合し、1.5mlのフロイント完全アジュバントと共に5匹の6週齢BALB/cマウスの皮下に1匹当たり400μlを注射した。以後2週間の間隔で同様に3回免疫を行った。免疫の過程で抗原に対する血清の抗体価
の上昇を、マウスから採血してELISA法により観察した。最も抗体価の高かったマウスに、150μlのPBSに溶解した15μgの配列番号2に示す化学合成抗菌性ペプチドを尾静脈から注射し、ブーストとした。
(iii)細胞融合
最終免疫3日後に脾細胞を無菌的に摘出し、ステンレスメッシュで単細胞にほぐし、RPMI1640(25mM HEPES及び2mM L−グルタミン)で3回洗浄し、脾細胞の約1/4量のX−63−Ag86.5.3ミエローマ細胞(ギブコ社製)と混合して遠心した。細胞のペレットに50%ポリエチレングリコール(PEG)1500を添加し、細胞融合を行い、遠心した細胞ペレットに、30%ウシ胎児血清(ギブコ社製。以下FCSと記載する)入りヒポキサンチン・チミジン(hypoxantine thymidine)培地を加え、96穴マイクロプレート19枚に播種し、翌日、各ウェルにHAT培地を添加した。
(iv) 限界希釈と抗体の特異性
融合後1300ウェルからコロニーが生育し、これらの培養上清について、ウシラクトフェリン由来の抗菌性ペプチドを抗原とするELISA法を行い、抗原と強く反応するハイブリドーマを得た。限界希釈によるクローニングを4回反復し、安定した抗体産生を示すクローン8個を得た。
〔実施例2〕
この例は、ウシラクトフェリンから調製したウシ抗菌性ペプチドを抗原とした抗ウシ抗菌性ペプチドモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの作製を示すものである。
参考例2と同一の方法により製造した配列番号1に示すウシラクトフェリン由来の抗菌性ペプチド1mgを、生理食塩水1mlに溶解し、1.5mlのフロイント完全アジュバントと共に8匹の6週齢BALB/cマウスの皮下に1匹当たり300μlの割合で注射した。以下、実施例1と同一の方法により、安定した抗体産生を示すクローン12個を得た。
〔実施例3〕
この例は、合成ペプチドを抗原とした抗ヒト抗菌性ペプチドモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの作製を示すものである。
参考例6と同一の方法により製造した配列番号6に示す抗菌性ペプチドを用いたことを除き、実施例2と同一の方法により、抗体を産生するクローン6個を得た。
〔実施例4〕
参考例4と同一の方法により製造した配列番号3に示す抗菌性ペプチドを用いたことを除き、実施例1と同一の方法により、抗体を産生するクローン8個を得た。
〔実施例5〕
参考例5と同一の方法により製造した配列番号4及び配列番号5に示す抗菌性ペプチドダイマーを用いたことを除き、実施例2と同一の方法により、抗体を産生するクローン10個を得た。
〔実施例6〕
参考例7と同一の方法により製造した配列番号7に示す抗菌性ペプチドを用いたことを除き、実施例1と同一の方法により、抗体を産生するクローン8個を得た。
〔実施例7〕
参考例8と同一の方法により製造した配列番号8に示す抗菌性ペプチドを用いたことを
除き、実施例2と同一の方法により、抗体を産生するクローン6個を得た。
〔実施例8〕
この例は、ウシラクトフェリン由来の抗菌性ペプチドの定量法を示すものである。
1ml当たり1mgのウシラクトフェリンを含有する溶液100mlを経口摂取したヒトの胃液を5分後に回収し、回収した胃液に0.01%の割合でペプスタチンA(シグマ社製)を添加し、体外でのプロテアーゼ活性によるタンパク質の分解を防止した。
試験例2と同一の方法により、胃液試料及び標準の抗菌性ペプチドを電気泳動により分離し、メンブレンにブロッティングし、実施例1と同一の方法で得たクローンが産生する抗体を用いて免疫染色した。
免疫染色された抗菌性ペプチドのバンドをPDI電気泳動解析システム(東洋紡社製)で定量した結果、ウシラクトフェリンを摂取したヒトの胃液中には摂取したウシラクトフェリンから生じた活性型の抗菌性ペプチドが存在すること、及びその濃度は20μg/mlであることが判明した。
〔実施例9〕
この例は、抗菌性ペプチドを検出又は定量するための試薬キットを示すものである。
本発明にかかるモノクローナル抗体を用い、胃液、腸内容物、便、血液、尿中のヒト抗菌性ペプチドをELISA法により検出又は定量するキットを次のとおり作製した。
本発明のキットは、参考例9と同一の方法により製造した抗ヒト抗菌性ペプチドポリクローナル抗体プレコート96穴マイクロプレート、リン酸緩衝液、実施例5と同一の方法により製造した抗ヒト抗菌性ペプチドモノクローナル抗体、洗浄液、ペルオキシダーゼ結合抗マウス抗体、ヒト抗菌性ペプチドスタンダード溶液、及び0.1%濃度のo−フェニレンジアミン溶液からなり、それぞれ個別に収納されている。
電気泳動後のタンパク質をブロットしたニトロセルロース紙の、アミドブラック染色図(図1のA)及び本発明のモノクローナル抗体を用いた免疫染色図(図1のB)である。

Claims (1)

  1. マウスの皮下に配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるペプチドとフロイント完全アジュバントを投与して免疫し、最終免疫3日目に脾臓を摘出し、摘出した脾臓から採取した脾細胞とミエローマ細胞をポリエチレングリコールを添加して細胞融合し、融合した細胞から配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるペプチドと結合する抗体を産生するハイブリドーマを選択し、限界希釈法を行ってモノクローナル化されたハイブリドーマを得ることを特徴とする配列番号2に記載のアミノ酸配列からなるペプチドを抗原としたモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの製造方法。
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