JP3669655B2 - 表面処理剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は表面処理剤に関するものであり、詳しくはカチオン製単量体と(メタ)アクリロニトリルからなる特定の重合体を印刷媒体表面に塗布することにより、印刷の仕上がりだけでなく印字の耐水性および耐光性が著しく改善される表面処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年インクジェット式プリンタは急速に普及しつつある状況であるが、これはカラー印刷が簡単に行なえることに起因している。それにともなってインクジェット式プリンタに使用される印刷用紙も高度な機能が要求されるようになってきた。インクジェット用紙は専用紙とよばれる一種のコート紙が現在大半使用されているが、PPC用紙とインクジェット用紙を兼ねた「共用紙」の開発も最近活発に行なわれている。
【0003】
専用紙、共用紙も含めたインクジェット用紙は一般に天然または合成系の高分子物が紙の表面処理に使用されているが、これら高分子物の効果は専用紙と共用紙では若干異なる。まず専用紙ではインク受容層を形成させるため合成微粉末シリカを用い、バインダーとしてデンプンやポリビニルアルコールを併用する。またこれらにカチオン性高分子を併用すると印字の耐水性が大きく向上する。この現象はアニオン性水溶性インクがカチオン性高分子の定着作用であるが、定着作用によってインク中色素の耐光性、すなわち光劣化性が向上することもあれば、逆に促進することもある。
【0004】
一方、共用紙における高分子の作用は紙表面の繊維間接着を強化させることにより印刷時のフェザリング、ブリーデイングの防止におおきな効果がある。この目的に使用されている高分子は一般にデンプン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどであり、また表面サイズ剤を併用したり、さらにカチオン性高分子の併用で耐水性、耐光性を向上させることは専用紙の場合と同様である。
【0005】
このような現状のなかでとくに共用紙の表面処理を目的として、特開平8−50366はアクリロニトリルおよびアクリル酸エステル類を共重合したエマルジョンを応用している例がある。共用紙に用いた場合、フェザリング防止が良好であるが、ノニオン性エマルジョンを主体としているためインクの定着性が弱く、耐水性の向上は望めない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的はインクジェット式プリンタによるカラー印刷物の耐水性が向上するとともに耐光性をも向上させる表面処理剤を開発することにある。
【0007】
【課題を解決する手段】
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討を行なった結果、下記一般式(1)で表されるカチオン性単量体30〜95モル%と(メタ)アクリロニトリル5〜70モル%との単量体混合物からなる重合体をインクジェット用記録支持体表面に塗布することにより従来のカチオン性重合体に比較して耐水性のみならず耐光性をも向上することを発見し本発明に到達した。
【0008】
【化1】
Figure 0003669655
(ただしAはOまたはNH、Bはエチレン基またはプロピレン基、R1 は水素原子またはメチル基、R2 ,R3 はメチル基またはエチル基、R4 は水素原子またはメチル基またはエチル基またはベンジル基、X- は対陰イオンを表す。)
0009
本発明の表面処理剤は前記のようにカチオン性単量体と(メタ)アクリロニトリルとの共重合体を用いる。カチオン性単量体として一般式(1)はジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート類と有機、無機の酸類との塩、あるいはアルキル化剤によって四級化した四級アンモニウム塩類が考えられる。さらには(メタ)アクリルアミド3−(ジメチルアミノプロピル)の有機、無機の塩類、あるいはその四級塩などである。
【0010】
またニトリル類としてはメタクロルニトリルあるいはアクロリニトリルである。さらに本発明の重合体の水溶性を保つ範囲で他のアニオン性あるいはカチオンノニオン性単量体を共重合することができる。アニオン性単量体の例としてはアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、イタコン酸などであり、ノニオン性単量体の例としてはスチレン、(メタ)アクリル酸のエステル類、酢酸ビニルなどがあげられる。
【0011】
本発明の重合体は一般のレドックス系触媒、過酸化物、あるいはアゾ系の開始剤によって合成することができる。重合法は表面処理剤としての用途を考慮するならば水溶液重合法が最も便利であるが、その他の重合法、たとえば逆相乳化重合、分散重合、シ−ト重合法などによっても可能で、特に限定されない。
【0012】
本発明の重合体は基本的に水溶性重合体である。水溶性であるほうがインク中の染料との接触の機会が増えカチオン性重合体による定着作用が有効に働く。そのため耐水性が向上し、また重合体によって染料が固定化される結果耐光性も向上する。したがって重合体中にしめるアクリロニトリル類のモル分率は70モル%未満である。70モル%以上であると重合体の疎水性が高くなりすぎ、エマルジョンまたは水に分散しない状態となり、本発明の目的範囲外になる。またカチオン性単量体のモル分率が5モル%未満であると、カチオン性が低すぎ耐水性が特に弱くなる。
【0013】
さらに重合体の重合度として固有粘度で表示するならば、一般的には0.2dl/g以上、好ましくは0.3dl/g〜7dl/gである。 この理由として粘度があまり高くなりすぎると、紙の表面処理工程で支障をきたすこと、また取扱も悪くなる。一方粘度が低すぎると耐水性などが低下して実用的でない。
【0014】
本発明の表面処理剤の表面処理剤方法として専用紙、共用紙の両方に使用することができる。専用紙では通常0.05g/m2 〜10g/m2 、好ましくは0.2g/m2 〜5g/m2 である。共用紙では0.02g/m2 〜5g/m2 、好ましくは0.03g/m2 〜3g/m2 である。
【0015】
また表面処理時併用可能な薬剤としては、微粉末珪酸、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等をあげることができるが。その他表面サイズ剤、酸化デンプン、カチオン変性でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、あるいは防滑剤、防腐剤、消泡剤、粘度調節剤などの添加剤を併用してもかまわない。
【0016】
【実施例】
以下実施例および比較例により本発明の内容をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0017】
〔表面処理剤の製造例〕攪拌機、窒素導入管、コンデンサーを備えた反応器中へ表1に示すような組成で単量体90g,蒸留水200gを加える。窒素ガス気流下、40℃に昇温し30分関保持した後、2、2アミジノプロパン2塩酸塩を、対単量対当たりの重量分率だけ10%水溶液にて加える。また重合度調節剤として亜硫酸水素ナトリウムを対単量対当たり、重量分率で表1の割合加える。その後攪拌下、40℃で4時間、さらに60℃で4時間重合する。その後重合物をアセトン中にに析出させ、これを乾燥させて各々の重合体を得た。さらに1N食塩水中、25℃において固有粘度を測定した。以上の結果をまとめて表−1に示す。
【表−1】
(表−1)水溶性重合体組成
Figure 0003669655
AN:アクリロニトリル
DMQ:アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド
DMC:メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド
DMM:ジメチルアミノエチルメタアクリレート
DMA:ジメチルアミノエチルアクリレート
ABQ:アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロリド
【0018】
〔実施例1〜12〕坪量70g/m2,ステキヒトサイズ20秒の上質紙を支持体とし、ポリビニルアルコール117(クラレ製)45g,本発明の水容性高分子5g(乾燥固形分)、微粉末シリカ、ゼオシール1100V(多木化学製)50g、蒸留水400gの割合で混合、溶解した固形分20%分散液を調製した後、試験用サイズプレス(熊谷理機製)により片面10g/m2 した。塗布後の乾燥は100℃、2分間おこなった。つぎに塗布した紙についてインク定着性試験は以下のように行った。キャノン性インクジェットプリンタ(BJC−600)によってマゼンタ(M),シアン(C),ブラック(B)の各色について印刷した。耐水性は印字した画像を3l/分の流水中に5分間放置し、試験前後の色を目視によって比較した。また耐光性は60℃、24時間フェードメーター中でキセノンランプを照射し、照射前後の色の変化を目視により比較した。
【0019】
〔比較例1〜4〕比較のためアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド50モル%、アクリルアミド50モル%共重合体(固有粘度1.3)(比較品1)、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド(固有粘度0.5)(比較品2)、ポリアミドポリアミン−エピクロロヒドリン変性物(固有粘度0.2)(比較品3)、カチオン性重合体無添加につき、実施例1〜13と同様の条件で行なった。以上の結果をまとめて表−2に示す。
【表2】
(表−2)水溶性高分子定着性試験
Figure 0003669655
耐水性評価 ◎印字脱色印字脱色ない 耐 光 性
○印字脱色少ない (光劣化少)○>△>×(光劣化多)
△印字脱色多い
×印字ほとんど脱色
【0020】
〔実施例1324〕塗工用酸化デンプン水溶液10%、500g,本発明の水溶性高分子10g(固形分換算)混合し、塗布液を調整し片面1g/m2 塗布した。用いた原紙、乾燥条件、および定着性テストの各条件は〔実施例1〜13〕と同様である。
【0021】
〔比較例5〜8〕比較のためアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド50モル%、アクリルアミド50モル%共重合体(固有粘度1.3)(比較品1)、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド(固有粘度0.5)(比較品2)、ポリアミドポリアミン−エピクロロヒドリン変性物(固有粘度0.2)(比較品3)、カチオン性重合体無添加につき、実施例14〜26と同様の条件で行なった。以上の結果をまとめて表−3に示す。
【表3】
(表−3)水溶性高分子定着性試験
Figure 0003669655
耐水性評価 ◎印字脱色印字脱色ない 耐 光 性
○印字脱色少ない (光劣化少)○>△>×(光劣化多)
△印字脱色多い
×印字ほとんど脱色
【0022】
【発明の効果】
本発明の表面処理剤はカチオン性単量体と(メタ)アクリロニトリルとの共重合体からなり、印刷媒体表面を処理することによりインクジェット式プリンター用インク中のアニオン染料の定着を向上させることが可能である。そのため印刷物の鮮明度や耐水性ばかりでなく、特に耐光性が向上する。

Claims (2)

  1. インクジェット用紙表面に塗布する用途に用いる、下記一般式(1)で表されるカチオン性単量体30〜95モル%と(メタ)アクリロニトリル5〜70モル%との単量体混合物の水溶性重合体からなることを特徴とする表面処理剤。
    Figure 0003669655
    (ただしAはOまたはNH、Bはエチレン基またはプロピレン基、R1 は水素原子またはメチル基、R2 ,R3 はメチル基またはエチル基、R4 は水素原子またはメチル基またはエチル基またはベンジル基、X- は対陰イオンを表す。)
  2. 水溶性重合体の固有粘度が、1規定食塩水中25℃において0.2dl/g〜7dl/gであることを特徴とする請求項1に記載の表面処理剤。
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