JP4069281B2 - インクジエツト記録媒体用添加物及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録方式に用いる被記録材に関する。詳細には高解像度で発色性、耐水性、耐候性、耐光性に優れた記録画像を形成するためのインクジェット記録媒体用添加物及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット用記録媒体としては、
(1)パルプを主成分とした一般の紙を低サイズ度となるように抄紙したもの、(2)特開昭56−148585号公報にあるように、一般の上質紙等のインク吸収性の低い基紙上に、多孔質の無機顔料を用いてインク吸収層を設けたもの等が知られている。
【0003】
しかし、記録の多色化あるいは高速化に伴い、インクジェット用記録媒体に対しても、より高度の特性が要求されている。即ち、インクジェット記録方式において高品位且つ高解像度のカラー画像を得るために、記録媒体は次のような諸性質を満たすことが必要である。
(1)インクの発色性に優れ、光学濃度、彩度の高い画像が得られること、
(2)インクが滲みすぎず、シャープな画像が得られること、
(3)付着したインク滴を速やかに吸収できること、
(4)記録画像の保存性に優れること(耐水性、耐光性等に優れること)、
【0004】
しかし、これらの性能を満たすには多量のインクを急速に吸収し且つ定着させることが必要となるため、顔料を含んだコート層を厚くしなければならない。その結果として、筆記性に乏しい、紙粉が発生しやすい、製造上の負担が大きい、コスト高となる等の問題が生じており、これらの問題を解決したインクジェット用記録媒体はいまだ見い出されていない。一方、一般式(I) で示されるベンジル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル第四級アンモニウム塩あるいは( メタ) アクリルアミドアルキル第四級アンモニウム塩を骨格とする重合物を内添あるいは塗工した記録媒体が知られているが、耐水性などの記録画像の保存性には優れるが、文字品位が劣り、フェザリングが発生する問題がある(特開平8−108618号公報参照)。
【0005】
【化1】
【0006】
但し、Rは水素又はメチル基、R1,R2は水素あるいはC1〜C18の脂肪族アルキル基、R3 はC1〜C4のアルキレン基もしくはCH2CH(OH)CH2を示す。
X-は陰イオンを表し、ハロゲンイオン(塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等)、硫酸イオン、アルキル硫酸イオン(メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン)、アルキルあるいはアリールスルホン酸イオン、酢酸イオンである。YはO又はNHを示す。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】
そこで本発明は上記の要求性能をいずれも満足し、同時に以下の要求性能をも満たすインクジェット用記録媒体を製造することができる添加物及びそれを用いた記録媒体を提供することを目的とする。
(1)記録装置との適合性に優れること(紙粉やカールを発生しないこと)、
(2)被記録材としての一般的性能(文字品位、強度、印刷適性、筆記性など)をもっていること、
(3)他の記録方式にも使用できること(PPC、ドット記録等)
【0008】
【課題解決するための手段】
本発明者らは、水溶性染料を含有した水性インクを用いて記録画像を形成するインクジェット用記録媒体において、該記録媒体が下記式(I) の構造式で示される構造単位を主たる構成単位とする第1水溶性重合物、即ち(a)ベンジル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル第四級アンモニウム塩を骨格とする重合物、あるいは(b)ベンジル基を有する(メタ)アクリルアミドアルキル第四級アンモニウム塩を骨格とする重合物と、一般式(II)で示されるスチレンまたはその同族体と(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステルとをロジン酸またはα、β−不飽和酸付加ロジン酸の存在下に重合させて得られる第2水分散性または水溶性重合物とを有効成分とするインクジェット記録用添加剤を支持体に内添または塗工してなる記録媒体は、上記要求性能をすべて満足させることを見出し、本発明に至った。
【0009】
【化1】
【0010】
但し、Rは水素又はメチル基、R1,R2は水素あるいはC1〜C18の脂肪族アルキル基、R3 はC1〜C4のアルキレン基もしくはCH2CH(OH)CH2を示す。
X-は陰イオンを表し、ハロゲンイオン(塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等)、硫酸イオン、アルキル硫酸イオン(メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン)、アルキ
ルあるいはアリールスルホン酸イオン、酢酸イオンである。YはO又はNHを示す。
【0011】
【化2】
【0012】
上記式中l,p,qは整数を示す。
【0013】
すなわち、本発明は一般式(I) で表される構造単位を主たる構成単位とする(a)ベンジル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル第四級アンモニウム塩あるいは(b)ベンジル基を有する(メタ)アクリルアミドアルキル第四級アンモニウム塩を骨格とする第1の水溶性重合物と、一般式(II)で示されるスチレンまたはその同族体と(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステルの両者に対して0.1〜15.0モル%量のロジン酸またはα、β−不飽和酸付加ロジン酸の存在下に重合させて得られる第2の水分散性または水溶性重合物とを有効成分とする添加剤を提供するものである。
【0014】
本発明の添加剤を支持体に内添または塗工することによりインクジェット用記録媒体が得られる。したがって、本発明は一般式(I) で表される構造単位を主たる構成単位とする(a)ベンジル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル第四級アンモニウム塩あるいは(b)ベンジル基を有する(メタ)アクリルアミドアルキル第四級アンモニウム塩を骨格とする第1の水溶性重合物と、一般式(II)で示されるスチレンまたはその同族体と(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステルの両者に対して0.1〜15.0モル%量のロジン酸またはα、β−不飽和酸付加ロジン酸の存在下に重合させて得られる第2の水分散性または水溶性重合物とを有効成分として支持体に内添及び/又は支持体表面に塗工してなる記録媒体を提供するものである。
【0015】
本発明で使用する第1の水溶性重合物は式(I) に示すベンジル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルあるいはベンジル基を有する(メタ)アクリルアミドアルキルの第四級アンモニウム塩の重合体あるいは共重合体であり、共重合体である場合は上記第四級アンモニウム塩を50モル%以上含有することが好ましく、80モル%以上含有することが更に好ましい。これは水溶性重合体中に於ける上記第四級アンモニウム塩の割合が50モル%よりも低いと記録画像の濃度や耐水性が低下するためであり、望ましくは第四級アンモニウム塩の割合が80モル%以上であるならば記録画像の濃度や耐水性が向上できる。
【0016】
本発明で用いる第四級アンモニウム塩型カチオン性重合体あるいは共重合体は、式(III) に示す第三級アミノ基を有するモノマーとアルキル化剤とを反応して得られる第四級アンモニウム塩モノマーを単独もしくは他の共重合しうるモノマーと重合するか、あるいは式(III) に示す第三級アミノ基を有するモノマーを単独もしくは他の共重合しうるモノマーと重合した後、アルキル化剤で四級化するか、あるいは式(IV)に示す第四級アンモニウム塩モノマーを直接重合あるいは共重合させることにより得られる。重合法としては、ラジカル重合開始剤あるいはレドックス系重合剤を使用する水溶液重合法や有機溶媒中に単量体水溶液を乳化あるいは分散させて行う逆相乳化重合法や逆相懸濁重合法や単量体は溶解するが重合体あるいは共重合体は溶解しない有機溶媒中で重合を行う沈澱重合法、あるいは有機溶媒中で第三級アミノ基を有するモノマーを重合あるいは共重合させた後アルキル化剤で四級化する等の通常の方法である。
【0017】
【化3】
【0018】
但し、Rは水素又はメチル基、R1,R2は水素あるいはC1〜C18の脂肪族アルキル基、R3 はC1〜C4のアルキレン基もしくはCH2CH(OH)CH2を示す。YはO又はNHを示す。
【0019】
【化4】
【0020】
但し、Rは水素又はメチル基、R1,R2は水素あるいはC1〜C18の脂肪族アルキル基、R3はC1〜C4のアルキレン基もしくは CH2CH(OH)CH2を示す。
X-は陰イオンを表し、ハロゲンイオン(塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等)、硫酸イオン、アルキル硫酸イオン(メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン)、アルキ
ルあるいはアリールスルホン酸イオン、酢酸イオンである。YはO又はNHを示す。
【0021】
ここで式(IV)で示される第三級アミノ基を有するモノマーとしてはN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル (メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。アルキル化剤としては塩化ベンジル、臭化ベンジルなどが挙げられる。式(III) で示される第四級アンモニウム塩モノマーとしては(メタ)アクロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクロイルオキシエチルジエチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
【0022】
上記第三級アミノ基を有するモノマーあるいはその変性化された第四級アンモニウム塩モノマーあるいは第四級アンモニウム塩モノマー以外の単量体としては、非イオン性もしくはカチオン性で共重合可能なものであればよく、例えばエチレン、ブタジエン、スチレン、アルファメチルスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アルキルアミン、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドアルキルアミン、ビニルピリジン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の一種以上を共重合体の水溶性を損なわない範囲で共重合することができる。
【0023】
本発明の水溶性重合物は、10,000以上3,000,000以下の平均重量分子量であることが好ましい。分子量が10,000未満の場合には形成されるインク受容層の被膜性が低くなり記録画像の濃度や耐水性が低下するので好ましくなく、又分子量が3,000,000を越える場合はポリマー溶液の粘度が高くなりすぎインク受容層を形成する操作上の問題が生じるので好ましくない。
【0024】
本発明で用いる第2の水溶性重合物(II)はスチレン又はその同族体とアクリル酸又はメタアクリル酸のアミノアルキルエステルとを共重合させるに際し、上記両モノマーに対して0.1〜15.0モルパーセント、好ましくは1.0〜10.0モルパーセント量のロジン酸またはα、β−不飽和酸付加ロジン酸を共存させて上記両モノマーを共重合させることによって得ることができる。その製造法は塊状重合や溶液重合といった一般的な方法が可能であるが、例えば溶液重合で行う場合には次のような製造法がある。
ロジン又はα、βー不飽和酸付加ロジン酸を乳化分散剤とともにイソプロピルアルコール等の溶剤に溶解させる。共重合させるモノマー混合液および重合開始剤を混合させ、ロジンおよび乳化分散剤、溶剤を混合した系へ滴下する。重合開始剤としては一般的な油溶性の開始剤でよく、過酸化物やアゾ系の開始剤があげられる。
滴下が完了すれば適温で熟成を行ない、反応を完結させる。熟成終了後、酸ならびに水を加えて重合物を水溶化させ、ロジンの分散に用いた溶剤は加熱により溜去する。
【0025】
上記第1の水溶性重合物(I)と第2の水溶性重合物(II)を水に溶解または分散させて塗工液を調整することができる。溶解または分散に際し、用途に応じて第3成分として例えば、酸化澱粉、自家変性澱粉、燐酸化澱粉などに代表される澱粉類やポリアクリルアミド、ポリピニルアルコール等の水溶性高分子があげられる。上記第1の水溶性重合物(I)と第2の水溶性重合物(II)との混合重量割合は通常100:1〜10:90であって、用途に応じて次のように調整する場合がある。塗布される基紙の撥水性が強い場合には水溶性重合物(II)は少なくてよく、第1の水溶性重合物(I)と第2の水溶性重合物(II)の混合重量割合は95:5程度が好ましい。一方塗布される基紙の撥水性が弱い場合には水溶性重合物(II)の割合を多くする必要があり、第1の水溶性重合物(I)と第2の水溶性重合物(II)の混合重量割合は50:50程度が好ましい。
【0026】
本発明において被記録材の支持体となるのはインクジェット記録に適するものであればよく、代表的には紙が挙げられるが、その他に布や、例えばオーバーヘッドプロジェクションに使用されるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムのような各種樹脂フィルムなどを使用することもできる。
【0027】
本発明で使用する水溶性重合物混合物は、支持体に対して塗布量又は含浸量として固形分で0.05〜2.5g/m2 、好ましくは0.1〜1.5g/m2 で十分な画像耐水効果が発現される。また澱粉、変性澱粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を併用しても良い。塗布方法としては従来法をそのまま用いることが可能である。即ち、サイズプレス、ゲートロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、スプレー等が利用できる。
【0028】
【作用】
本発明の第1の重合物(I) と第2の重合物(II)を併用することでインクジェット記録において記録画像の耐水性とともに発色性に優れた効果を発揮する理由は明らかでないが、概ね次のように考えられる。 本発明の第1の重合物(I) は現在着色剤としてインクジェット記録の水溶性インク中の用いられるアニオン性の染料を取り込んで結合、固着させることができる。その結果インクジェット記録において記録画像の耐水性に優れたものとなる。他方、第2の重合物(II)は記録画像の耐水性を阻害することなく、カチオン性の部位がパルプ表面に配向し疎水性の部分が外側を向いて配向する事により撥水性を付与する。結果として記録紙表面でのインクジェットインクの滲みを抑え、フェザリングが改善されるものと考えられる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を用いてさらに詳しく説明する。
【0030】
【実施例1】
メタクロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライドの60%水溶液50.6gとアクリルアミドの40%水溶液2.22gをイオン交換水140gに溶かし、窒素を吹き込みながら70℃まで加熱し、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ヒドロクロライド0.1%水溶液10gを加え、85℃で2時間反応して、化合物(A)を203g(固形分15.4%、平均重量分子量:15万)を得た。
一方、ロジン20g、スチレン70g、ジメチルアミノエチルメタアクリレート24g、メチルイソブチルケトン70gを環流温度まで昇温しアゾビスブチロニトリル2gの混合液を1時間を要して滴下し6時間反応後、続いて加温を続けメチルイソブチルケトンを回収し続いて酢酸9g、水100gを滴下し得られたものに水を410g加え、これにエピクロルヒドリン14gを添加して85〜95℃にて1時間反応させ固形分20%の化合物(B)を得た。
化合物(A)30g(固形)と化合物(B)1g(固形)、酸化澱粉69g、水1900gからなる塗工液を得た。
坪量100g/m2 、厚さ100μm、ステキヒトサイズ度5秒の原紙(I)に塗工液をバーコーターを用いて乾燥固形分1g/m2 となるように塗工し本発明の記録媒体を作製した。
上記の記録媒体のインクジェット記録適性は、BJC−455J(キヤノン製)にて印刷し評価した。
評価項目として各色のベタ印刷部について以下の項目について行った。
(1)画像濃度 :マクベス反射濃度計RD920にて測定した。インクジェット記録した文字が使用したインクの色に普通に感じられ、かつ当該色による印刷と認識できる状 態であるマクベス濃度を基準濃度とし、測定結果が設定した基準濃度以上で良好、基準濃度未満で不良と評価した。
(2)耐水性 :印刷後の試料にイオン交換水の水滴を落とし自然乾燥させた後、文字あるいは画像の滲みを目視にて評価を行った。滲みが少なく、文字あるいは画像を鮮明に認識できるときには良好、滲みが多く、文字あるいは画像を鮮明に認識できないときには不良と評価した。
(3)フェザリング:文字あるいは線部のヒゲの発生状態を目視にて評価を行った。具体的には、細線を印刷し、細線かのヒゲ状のインク滲み(フェザリング)が少なく、細線が細線として明瞭に認識できるときは良好とし、ヒゲ状のインク滲みが多くて細線が細線として明瞭に認識できないときは不良と評価した。
結果を表1に示したが、化合物(A)と化合物(B)の併用により良好な耐水性とフェザリングが少ないインクジェット記録用媒体が得られた。
【0031】
【実施例2】
単量体としてメタクロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド60%水溶液56.3gとメチレンビスアクリルアミド0.43gを用いた他は実施例1の化合物(A)と同じ条件で重合して、化合物(C)を207g(固形分16.5%、平均重量分子量:55万)得た。
一方、ロジンとしてマレイン化ロジン(マレイン化率8%)20gを用いる以外は実施例1の化合物(B)と同じ条件で重合して、固形分20%の化合物(D)を得た。
化合物(C)35g(固形)と化合物(D)2g(固形)、カチオン澱粉63g、水1900gからなる塗工液を得た。
【0032】
【実施例3】
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドを塩化ベンジルで四級化したアクリルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド35.3gとメチレンビスアクリルアミド0.6gをイオン交換水185gに溶かし、窒素を吹き込みながら70℃まで加熱し、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ヒドロクロライド0.1%水溶液10gを加え、85℃で2時間反応し、化合物(E)を231g(固形分15.5%、平均重量分子量150万)を得た。
化合物(E)35g(固形)と化合物(B)4g、酸化澱粉61g、水1900gからなる塗工液を得た。
【0033】
【比較例1】
アクリルアミドの40%水溶液22.2gをイオン交換水35gに溶かし、窒素を吹き込みながら70℃まで加熱した後、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ヒドロクロライド0.1%水溶液10gを加え、85℃で2時間反応し、化合物(F)を得た。 化合物(F)30g(固形)と化合物(B)1g(固形)、酸化澱粉69g、水1900gからなる塗工液を得た。
【0034】
【比較例2】
化合物Bを使用しない他は全て実施例1と同じ条件で塗工液を得た。
【0035】
【比較例3】
化合物Dを使用しない他は全て実施例2と同じ条件で塗工液を得た。
【0036】
実施例2から比較例3までの塗工液を用い、実施例1に示す塗工条件で塗工して作成した記録媒体の評価結果を表−1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】
本発明の記録媒体は表−1に示すように実施例1〜3を比較例1〜3と比較すると明らかなようにインクジェット記録に使用した場合に、耐水性ならびにフェザリングが良好な特性を有する。
Claims (9)
- 一般式(I) で表される構造単位を主たる構成単位とする(a)ベンジル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル第四級アンモニウム塩あるいは(b)ベンジル基を有する(メタ)アクリルアミドアルキル第四級アンモニウム塩を骨格とする第1の水溶性重合物と、一般式(II)で示されるスチレンまたはその同族体と(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステルの両者に対して0.1〜15.0モル%量のロジン酸またはα、β−不飽和酸付加ロジン酸の存在下に重合させて得られる第2の水分散性または水溶性重合物とを有効成分とし、インクジェット記録媒体の支持体に内添され又はインクジェット記録媒体の支持体表面に塗工されるインクジェット記録媒体用添加剤。
X-は陰イオンを表し、ハロゲンイオン(塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等)、硫酸イオン、アルキル硫酸イオン(メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン)、アルキルあるいはアリールスルホン酸イオン、酢酸イオンである。YはO又はNHを示す。
- 第1水溶性重合物と一般式(II)で表される第2水分散性または水溶性重合物を重量比で100:1〜10:90で混合した塗工液である請求項1記載のインクジェット記録媒体用添加剤。
- 第1水溶性重合物が式(I) で示される単量体を50mol%以上含有する請求項1に記載のインクジェット記録媒体用添加剤。
- 第1水溶性重合物が10,000以上3,000,000以下の平均重量分子量である請求項1記載のインクジェット記録媒体用添加剤。
- 一般式(I) で表される構造単位を主たる構成単位とする(a)ベンジル基を有する(メタ)アクリル酸アルキル第四級アンモニウム塩あるいは(b)ベンジル基を有する(メタ)アクリルアミドアルキル第四級アンモニウム塩を骨格とする第1の水溶性重合物と、一般式(II)で示されるスチレンまたはその同族体と(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステルの両者に対して0.1〜15.0モル%量のロジン酸またはα、β−不飽和酸付加ロジン酸の存在下に重合させて得られる第2の水分散性または水溶性重合物とを有効成分として支持体に内添及び/又は支持体表面に塗工してなるインクジェット記録媒体。
X-は陰イオンを表し、ハロゲンイオン(塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等)
、硫酸イオン、アルキル硫酸イオン(メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン)、アルキルあるいはアリールスルホン酸イオン、酢酸イオンである。YはO又はNHを示す。
- 第1水溶性重合物と一般式(II)で表される第2水分散性または水溶性重合物を重量比で100:1〜10:90で混合した塗工液を塗布してなる請求項5記載のインクジェット記録媒体。
- 第1水溶性重合物が式(I) で表される単量体を50mol%以上含有する請求項5記載のインクジェット記録媒体。
- 第1水溶性重合物が10,000以上3,000,000以下の平均重量分子量である請求項5記載のインクジェット記録媒体。
- 第1水溶性重合物と第2水分散性または水溶性重合物の混合物を固形分で0.05〜2.5g/m2 を支持体に対して内添又は塗工してなる請求項5記載のインクジェット記録媒体。
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