JP3665025B2 - 水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、かまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の全ての水産練製品は、それ自体が完成した食品としてそのままあるいは加熱調理等して食べるのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年の食の多様化により、上記の従来からあるかまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の水産練製品においても、新しく工夫した食品の開発が望まれている実情がある。
【0004】
ところで、一般に、水産物を用いた発酵食品としては、例えば、魚醤油が挙げられる。これは、塩漬けされた魚介類を原料として発酵により製造され、元の原料がほとんど分解されて、遊離アミノ酸などの旨み成分等が増加し、嗜好性に富む液体調味料になる。
また、水産物を用いた発酵食品としては、その他に、例えば、ふなずし,はたはたいずしなどの馴れずしがある。これは、原料魚を生のまま塩漬け処理した後に米飯とともに乳酸発酵させた食品である。
更に、イカの塩辛に代表される塩辛類がある。これは、原料を内蔵とともに生のまま塩漬けにするもので、腐敗を防ぎながら原料を消化し、同時に特有の風味を醸成させた食品である。
【0005】
本発明は、このような発酵技術に着目してなされたもので、水産練製品を発酵させて、水産練製品の元々の原料とは外観・風味・食感・物性等の一部または全てを異ならせた新しい食品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため、本発明の技術的手段は、肉タンパク質を変性凝固させてゲル化させた水産練製品を原料とし、この原料を、酵母・こうじ・乳酸菌等の各種食品加工用微生物や食品添加用酵素を単独またはそれらの組み合わせにより用いて発酵させた構成としている。
【0007】
そして、必要に応じ、酵母・こうじ・乳酸菌等の各種食品加工用微生物や食品添加用酵素を単独またはそれらの組み合わせを含む発酵床を用いて発酵させた構成としている。発酵床を用いることで、確実に原料の発酵を行なわせることができる。
【0008】
ここで、原料とする水産練製品とは、加熱・超高圧等の様々な手法により、肉タンパク質を変性凝固させて塩ずり身または無塩ずり身等をゲル化させた、かまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の全ての水産練製品をいう。例えば、主にタラ類などを原料とする骨や皮等を除いた魚肉落とし身を水晒しし、糖類やリン酸塩を添加して攪拌・混合し冷凍した冷凍すり身を主原料とするものである。
【0009】
この水産練製品原料の発酵により、原料食品中のタンパク質は、添加した酵素や微生物により作られた酵素等により分解され、呈味に関与する遊離アミノ酸やその結合体であるペプチドが生成する。また、米こうじや米などの穀類等を用いた場合は、酵素によりデンプンが分解され、グルコースなどの甘味を呈する単糖類や二糖類が生じる。また、乳酸菌等の働きにより、発酵中に乳酸などの有機酸が増加し酸味を生じさせたり、様々な要因により香気成分も増加する。
本発明では、発酵期間の加減により、様々なタイプの水産発酵食品が製造できる。短期に発酵させると、元の水産練製品に近い特徴を持った水産発酵食品となり、長期に発酵させると液状のペーストタイプの水産発酵食品が製造できる。
その結果、例えば、豆腐よう状の水産発酵食品が短期間で容易に製造され、元々の水産練製品にはない外観・風味・食感・物性等を獲得し、これまでに類例のない新しい水産発酵食品が製造される。
【0010】
ところで、一般に、中国や沖縄特産の豆腐ようが知られているが、本発明に係る水産発酵食品は、発酵の条件によっては食感が似たものができ上がるが、本質は全く異なる。
豆腐ようは、植物性タンパク質の発酵食品であり、チーズ様の舌触りとウニのような風味を持つ嗜好食品である。
その製法は、沖縄豆腐を日陰等で乾燥させ、空気中の微生物を付着させる前発酵を行い、表面に微生物が産生したネトと呼ばれる粘着物を洗浄し、切断後に、こうじ・焼酎(泡盛)・塩で作ったもろみに3ヶ月〜半年程度間漬け込み、長期間発酵させた食品である。
【0011】
詳しくは、豆腐よう製造工程は以下のとおりであり、非常に製造工程が複雑であり、熟練を要する。
豆腐→切断→陰干し乾燥(空気中の微生物による前発酵も同時に起こり数時間を要する)→表面洗浄→仕込(もろみ漬け)→熟成(3ヶ月〜半年)→豆腐よう製品
【0012】
豆腐ように用いる豆腐は、沖縄豆腐(水分約82%)と呼ばれる一般的な豆腐よりも水分が約10%少なく、硬めの豆腐である。豆腐ように最適な水分は約76%とされている。
豆腐ようは、大量生産が難しいとされ、特に、原料豆腐の製造法(豆腐ゲルおよび乾燥豆腐の製造)が煩雑であり、均質な製品が得られ難いという欠点を有している。また、豆腐よう製造時には、こうじ等の産生した酵素を効きやすくし、さらに発酵期間を短縮するために、豆腐乾燥時に起こる空中の微生物による前発酵が必須とされているので、後の麹の産生する酵素による発酵と合わせて、2段階の発酵工程が必要とされていた。
特に、前発酵は数時間を要し、空中の雑多な微生物が付着しネトが生じるので、洗浄工程が必要であり、衛生面において細心の注意を払わねばならないという難しさがある。
【0013】
本発明では、水分・弾力・きめ細かな組織をもつことを特徴とする、かまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の全ての水産練製品を用いることにより、豆腐よう製造工程中の前発酵・乾燥・洗浄工程が不要となり大幅に製造工程が簡略化される。
また、本発明では、かまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の全ての水産練製品を適当な大きさに切断し、それを直接もろみに漬け込むことにより、空気中の微生物による汚染を防止し、衛生的かつ短期間に豆腐よう状水産発酵食品を製造することができる。
【0014】
更に、本発明では、水産練製品は均質な加熱ゲルであり、こうじ等の産生するタンパク分解酵素の作用が大豆タンパク質からなる乾燥豆腐よりも早いため、発酵・熟成期間が短期間で済む。豆腐ようでは、食するまでに最低でも3ヶ月程度を要するが、豆腐よりも弾力があり、均質できめ細かいことを特徴とする水産練製品は、わずか1ヶ月程度の発酵期間でも製品化することが可能である。
【0015】
更にまた、水産練製品の脂肪含有量は、豆腐類と比較しても3分の1程度と少なく低脂肪である。また、脂が少ないことは、脂の酸化による健康面への悪影響も軽減される。さらに、魚肉中には、大豆中に含まれていない機能性高度不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエンサン)やDHA(ドコサヘキサエンサン)が含まれており、血液をサラサラにして、心筋梗塞や脳卒中の防止にも役立つことが期待される。
【0016】
このように、魚肉タンパク質を用いることにより、従来難しいとされていた豆腐よう状食品の製造工程の簡略化・安定的大量生産・生産期間の大幅な短縮が可能となり、安全・安心かつ大豆にはない機能性を持った豆腐よう状水産発酵食品を消費者に提供できる。
また、本発明では、発酵期間の加減により、様々なタイプの水産発酵食品が製造できる。短期に発酵させると、元の水産練製品に近い特徴を持った水産発酵食品となり、長期に発酵させると液状のペーストタイプの水産発酵食品が製造できる。
【0017】
そして、本発明の水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法において、必要に応じ、上記発酵床を、全ての農林水産物を対象とする副原料や、水・酒類・糖類・調味料・香辛料・着色料・食品添加物等の各種食材を選択的に混合して液状もしくは固体状に形成した構成としている。副原料等の各種食材を原料とともに食することができるとともに、種々の味に加工でき、より一層、元々の水産練製品にはない外観・風味・食感・物性等を呈することができるようになる。
【0018】
そしてまた、必要に応じ、上記発酵床を、上記水産練製品に対し、浸漬・塗布・注入・散布等の種々の手段の単独またはそれらの組み合わせにより作用させた構成としている。
この場合、上記発酵床に上記水産練製品を浸漬したことが有効である。浸漬するだけなので製造が容易になる。
また、上記発酵床を上記水産練製品に塗布したことが有効である。塗布するだけなので、製造が容易になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法について詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法は、加熱・超高圧等の様々な手法により、肉タンパク質を変性凝固させて塩ずり身又は無塩ずり身等をゲル化させた、かまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の全ての水産練製品を原料とし、酵母・こうじ・乳酸菌等の各種食品加工用微生物や食品添加用酵素等の働きにより発酵させるものである。
【0020】
この場合、発酵の主因を為す酵母・こうじ・乳酸菌等の各種食品加工用微生物や食品添加用酵素は、単独またはその組み合わせにより用いられる。また、酵母・こうじ・乳酸菌等の各種食品加工用微生物や食品添加用酵素等に、全ての農林水産物を対象とする副原料や、水・酒類・糖類・調味料・香辛料・着色料・食品添加物等の各種食材を混合した液状または固体状の発酵床(もろみ)に水産練製品を浸漬したり、発酵床を表面に塗布したり、内部に注入もしくは挿入したりするなどして、水産練製品を一定温度(−5℃〜80℃程度)を保つ保温庫等で適度に温度管理しながら、数日〜数年間発酵させる。
【0021】
そして、必要に応じ、発酵温度を調整したり、また、途中で冷凍・冷蔵させるなど、臨機応変に製造工程を工夫しても良い。また、出来た製品は、冷蔵・冷凍で保存するか、加熱処理等を施して保存する。
【0022】
このような水産発酵食品の製造過程では、組織が均一化された特徴を持つかまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の全ての水産練製品を主材料とし、発酵期間を加減することにより、元々の食品の外観・風味・食感・物性等の一部または全てが異なる様々なタイプの水産発酵食品であって、これまでに類例のない新しい水産発酵食品を製造できる。
【0023】
例えば、「板かまぼこ」を例とすると、水産発酵食品の製造工程は以下のとおりである。
板かまぼこ→切断→仕込(もろみ漬け)→熟成(2週間〜2ヶ月)→豆腐よう状発酵水産食品
【0024】
この製造工程において、豆腐ようの製造法と比較すると、大豆タンパク質よりもタンパク質の分解が早くなることから、発酵熟成期間が豆腐よりも約半分に大幅に短縮される。また、豆腐よう製造工程中にある前発酵・乾燥・洗浄工程という熟練が要する工程を全て省略できることから、製造工程が大幅に簡略化されるとともに、豆腐乾燥時に生じる空気中の微生物による汚染菌の混入が確実に防止される。そして、一定品質の発酵に適した原料が大量に製造できることにより、豆腐よう状水産発酵食品が大量かつ安価に生産でき、何よりも大量生産が難しいとされていた沖縄豆腐を水産練製品で代替させることができるようになる。
【0025】
即ち、豆腐ようでは原料豆腐の製造・乾燥・前発酵の各工程は非常に難しく、熟練が必要とされ、それだけ製造工程が複雑になるとともに、コスト高になるという問題もあった。また、大豆タンパク質は魚肉タンパク質よりも酵素等による分解が遅く、発酵・熟成期間が長いことが課題となっていたが、この水産発酵食品の製造方法によれば、製造に熟練を要する原料豆腐を用いることなく、また、前発酵・乾燥・洗浄工程が無くなり、さらに、魚肉タンパク質は大豆タンパク質よりも分解が早いことによる発酵期間の短縮を可能にし、豆腐よう状水産発酵食品を衛生的に短期間で容易に大量生産が製造できるようになる。
【0026】
【実施例】
次に、本発明の実施例に係る水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法について説明する。
【0027】
(実施例1)
実施例1の材料配合は図2の通りである。
発酵床(もろみ)調製工程は、図2のかまぼこ以外の原料を用いて、もろみを調製する。まず、紅こうじ,味醂,水,塩を、すり鉢等を用い、充分によく混合する。
【0028】
浸漬工程は、もろみを一部容器に移し、適当にカットしたかまぼこを容器に入れ、すき間がないようにもろみを充分に詰める。かまぼこが充分にもろみに浸るようにしたら、フタを占めて、上下によく振り、すき間がないようにする。かまぼこがあまり大きいとなかなか酵素が作用しないので、熟成が遅くなる。
【0029】
発酵熟成工程は、常温あるいは−5〜80℃(好ましくは20〜30℃)の温度の保管庫に入れて数日から数ヶ月程度発酵熟成させる。温度が高いほど発酵は早くなり、低いと遅くなる。また、発酵を停止させるために、包装後に適度の加熱を行っても良い。さらに、添加する酒類について、アルコール度数が高いと、タンパク分解酵素等の働きが抑制されることと、微生物の増殖防止に効果があることを考慮して配合しなければならない。
【0030】
前記水産発酵食品は、そのままおかずや酒の肴として食べても良いが、発酵期間が長い場合には、液状となり、パン・クラッカー等に塗って食べても良く、調味料的な使い方もできる。例えば、刺身のタレや、ささかまぼこの調味タレとしても利用できる。
【0031】
(実施例2)
この実施例2の材料配合は図3の通りであり、実施例1のかまぼこをチーズ入りはんぺんに変更し、発酵床(もろみ)の配合を変えたものである。製造方法は実施例1とほぼ同様である。ただし、この場合の発酵床は、液状ではなく、ペースト状であるので、はんぺんを浸漬するのではなく、表面にペーストを塗布した。
【0032】
ここで、実施例1で製造した豆腐よう状水産発酵食品と比較例としての豆腐ようの一般成分を比較した。なお、豆腐ようの成分値は4訂日本食品分析表から引用した。
(実施例1)水産発酵食品
水分71.7%、タンパク質8.9%、脂質0.1%、炭水化物15.1%、
灰分4.2%、食塩相当量3.4g
(比較例)豆腐よう
水分60.6%、タンパク質9.5%、脂質8.3%、炭水化物19.1%、
灰分2.5%、食塩相当量1.9g
【0033】
一般成分組成からわかるように、タンパク質・灰分等には大差はないが、水分・脂肪量に違いが見られ、特に豆腐ようには脂肪量が約8%含まれるのに対して、かまぼこを原料とする豆腐よう状水産発酵食品は0.1%と極めて低脂肪である。また、実施例1に従って、アルコール度数35の焼酎を用いて、夏場に20℃以上の常温で2ヶ月発酵させた場合には、鮮魚の鮮度劣化において生成し、食中毒の原因となるヒスタミン(化学成分)は全く検出されなかった。
【0034】
尚、上記実施例では、発酵床にこうじを用いたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、酵母・乳酸菌等の別の各種食品加工用微生物や食品添加用酵素を用いて良いことは勿論である。
尚また、上記実施例では、発酵床に水産練製品を浸漬し、あるいは、発酵床を水産練製品に塗布した場合を示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、発酵床を他の手段の単独またはそれらの組み合わせにより水産練製品に対し作用させて良く、適宜変更して差支えない。例えば、発酵床を水産練製品に注入することが考えられ、この注入の場合には、原料内部を確実に発酵させることができる。また、発酵床を水産練製品に散布することも考えられ、この場合には、散布するだけなので、製造が容易になる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の水産発酵食品の製造方法によれば、組織が均一化された特徴を持つかまぼこ・はんぺん・伊達巻き・魚肉ソーセージ・つみれ・さつま揚げ等の全ての水産練製品を原料として、この原料を、酵母・こうじ・乳酸菌等の各種食品加工用微生物や食品添加用酵素を単独またはそれらの組み合わせにより用いて発酵させたので、発酵期間の加減により、様々なタイプの水産発酵食品を製造できる。発酵温度や期間を長くすることにより、固形物が無くなり、液状タイプのものができる。これは、独特の外観・風味・食感・物性等を持つ新しい水産発酵調味料としての利用価値を生じさせる。
【0036】
また、豆腐ようと比較した場合には、大豆タンパク質よりもタンパク質の分解が早くなることから、発酵熟成期間を豆腐よりも大幅に短縮することができる。また、豆腐よう製造工程中にある前発酵・乾燥・洗浄工程という熟練が要する工程を省略できることから、製造工程を大幅に簡略化することができ、豆腐乾燥時に生じる空気中の微生物による汚染菌の混入を確実に防止することができる。そして、一定品質の発酵に適した原料が大量に製造できることにより、豆腐よう状水産発酵食品が大量かつ安価に生産でき、何よりも大量生産が難しいとされていた沖縄豆腐を水産練製品で代替させることができるようになる。
【0037】
そして、酵母・こうじ・乳酸菌等の各種食品加工用微生物や食品添加用酵素を単独またはそれらの組み合わせを含む発酵床を用いて発酵させた場合には、発酵床を用いることで、確実に原料の発酵を行なわせることができる。
また、発酵床を、全ての農林水産物を対象とする副原料や、水・酒類・糖類・調味料・香辛料・着色料・食品添加物等の各種食材を選択的に混合して液状もしくは固体状に形成した場合には、副原料等の各種食材を原料とともに食することができるとともに、種々の味に加工でき、より一層、元々の水産練製品にはない外観・風味・食感・物性等を呈することができるようになる。また、副原料には、農林水産物全てを利用することができるので、その選択によっては、機能性や栄養バランスに富んだ全く新しい水産発酵食品ができる。
【0038】
更に、発酵床に水産練製品を浸漬した場合には、浸漬するだけなので製造が容易になる。更にまた、発酵床を水産練製品に塗布した場合には、塗布するだけなので、製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法を示す工程図である。
【図2】本発明の実施例1に係る水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法の材料配合を示す表図である。
【図3】本発明の実施例2に係る水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法の材料配合を示す表図である。
Claims (6)
- 肉タンパク質を変性凝固させてゲル化させた水産練製品を原料とし、この原料を、食品加工用微生物や食品添加用酵素の単独またはそれらの組み合わせを含むとともに、酒類を混合した発酵床を用いて発酵させたことを特徴とする水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法。
- 肉タンパク質を変性凝固させてゲル化させた水産練製品を原料とし、この原料を、酵母・こうじ・乳酸菌の単独またはそれらの組み合わせを含むとともに、酒類を混合した発酵床を用いて発酵させたことを特徴とする水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法。
- 上記発酵床を、全ての農林水産物を対象とする副原料や、水・糖類・調味料・香辛料・着色料・食品添加物を選択的に混合して液状もしくは固体状に形成したことを特徴とする請求項1または2記載の水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法。
- 上記発酵床を、上記水産練製品に対し、浸漬・塗布・注入・散布の手段の単独またはそれらの組み合わせにより作用させたことを特徴とする請求項1,2または3記載の水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法。
- 上記発酵床に上記水産練製品を浸漬したことを特徴とする請求項4記載の水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法。
- 上記発酵床を上記水産練製品に塗布したことを特徴とする請求項4記載の水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法。
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