JP3657809B2 - 移動無線端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばPHS(Personal Handyphone System)のように、通信方式としてTDMA(Time Division Multiple Access)−TDD(Time Division Duplex)方式を採用し、複数のタイムスロットを用いて通信可能なディジタルコードレス電話システムに用いられる移動無線端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、TDMA−TDD方式を用いたディジタルコードレス電話システムの一つに、第2世代コードレス電話システム、いわゆるPHSがある。以下、PHSを例にTDMA−TDD方式について説明する。
【0003】
PHSでは、図4に示すように、1つのTDMAフレームが、4つの送信タイムスロットT1〜T4と、4つの受信タイムスロットR1〜R4とからなるTDMA−TDD方式が使用されている。
【0004】
PHSでは、1つの通信(1チャネル通信)に対し、基地局とPHS端末との間で、送信と受信で同じサフィックスを持ったタイムスロット(T1とR1、T2とR2…など)を通じて通信を行う。
【0005】
図5は、従来のPHS端末の構成を示すもので、以下この図を参照して、1つのチャネルを通じて通信を行う場合と、2つのチャネルを通じて通信を行う場合について説明する。なお、以下の説明では、基地局とPHS端末との間で、フレーム同期が確立しているものとして説明する。
【0006】
受信系では、アンテナ1にて受信された信号が、RF処理部2にてベースバンド信号に変換される。復調部3では、このベースバンド信号を復調し、復号部5で復号の後、TDMA部6でバースト状のデータを連続の受信データに変換する。上記復号の際、クロック再生部4で再生された伝送レートクロックが用いられる。
【0007】
一方、送信系では、連続した送信データをTDMA部6でバースト状に変換し、上記クロック再生部4で受信信号から得た伝送レートクロックを用いて変調部7に送信データを取り込んで変調する。そして、この変調された信号をRF処理部2にて、高周波信号に変換し、アンテナ1を介して送信する。
【0008】
1つのチャネルを通じて通信を行う場合の、送信系の処理および受信系の処理と、タイムスロットの関係を図6に示す。
送信信号がアンテナ1より空間に放射されるタイミングをタイムスロットの開始時とすると、送信系の処理遅延を考慮して、送信系での処理は上記タイムスロットの直前のタイムスロット内で始める必要がある。
【0009】
また、2つのチャネル、すなわち2つのタイムスロットで通信を行う場合においても同様に、送信系での処理は、その処理遅延を考慮して、送信を行うタイムスロットの直前のタイムスロット内で始める必要がある。
【0010】
ここで、2つのチャネルによる通信を行うのに、第1のスロット(T1とR1)と、第3のスロット(T3とR3)が選択された場合には、図7に示すように、送信系の処理と受信系の処理が同一時間で重なることはない。
【0011】
しかし、ここで、第1のスロット(T1とR1)と、第4のスロット(T4とR4)が選択された場合には、図8に示すように、受信タイムスロットR4と送信タイムスロットT1との間で、送信系の処理と受信系の処理が同一時間で重なることになり、並行して2つの処理を行なう必要がある。
【0012】
前述したように、送信系は、受信系で求めた伝送レートクロックを元に動作しているため、送信系の処理と受信系の処理が並行して行われている際に、受信系にて伝送レートクロックの補正動作が行われると、送信系に供給される伝送レートクロックにジッタが生じて、送信波形が乱れる等の支障が生じる可能性がある。
【0013】
これに対して従来は、送信系の処理と受信系の処理を同時に行っている時間帯については、クロック位相補正を停止するという方法が考えられている。
この方法によると、1チャネルで通信していた場合と比べて、クロック位相制御に使用できる受信信号が短くなるため、クロック補正の性能が下がる虞があり、そのクロックを用いている復号の性能も低下し、誤り率低下に繋がる。
【0014】
その他の方法としては、クロック位相補正のタイミングを受信処理の終了後に行う構成の場合に、クロック位相補正のタイミングを送信系の処理が開始される前に変更するという方法がある。
【0015】
この方法によると、受信動作中に受信系のクロックにジッタが生じることになるので、これに対する対策を受信系に施すことになり、従来の1チャネル用の回路に大きな変更を加えることになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
TDMA−TDD方式の従来の移動無線端末装置では、受信と送信とで連続するタイムスロットを通じて通信を行う場合に、送信系あるいは受信系の伝送レートクロックの位相補正を行うと、通信に支障を来たすという問題があった。
【0017】
この発明は上記の問題を解決すべくなされたもので、受信と送信とで連続するタイムスロットを通じて通信を行う場合でも、通信に支障を来たすことなく、両系の伝送レートクロックの位相補正を行うことが可能な移動無線端末装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明は、TDMA−TDD方式により、ディジタル無線通信を行う移動無線端末装置において、当装置宛ての受信用タイムスロットを復調して得た受信信号の復号処理に用いる第1のクロックと、送信用タイムスロットの変調処理に用いる第2のクロックとをそれぞれ生成するクロック生成手段と、復調された受信信号の位相情報に基づいて、クロック生成手段で生成されるクロックの位相制御を行うもので、複数の受信用タイムスロットを通じて受信を行い、なおかつ当装置宛ての受信用タイムスロットに続く送信用タイムスロットを通じて送信を行う場合に、この送信用タイムスロットの直前の受信用タイムスロットの信号処理時においては、第2のクロックに対する位相制御を停止する位相制御手段とを具備して構成するようにした。
【0019】
上記構成の移動無線端末装置では、受信信号の復号処理に用いる第1のクロックの位相と、送信用タイムスロットの変調処理に用いる第2のクロックの位相を、復調された受信信号の位相情報に基づいて制御し、複数の受信用タイムスロットを通じて受信を行い、なおかつ当装置宛ての受信用タイムスロットに続く送信用タイムスロットを通じて送信を行う場合に、この送信用タイムスロットの直前の受信用タイムスロットの信号処理時においては、第2のクロックに対する位相制御を停止するようにしている。
【0020】
したがって、上記構成の移動無線端末装置によれば、複数の受信用タイムスロットを通じて受信を行い、なおかつ当装置宛ての受信用タイムスロットに続く送信用タイムスロットを通じて送信を行う場合に、この送信用タイムスロットの直前の受信用タイムスロットの信号処理時においては、第2のクロックに対する位相制御を停止するため、上記受信用タイムスロットの信号処理に並行して行われる送信用タイムスロットの変調処理中に、第2のクロックに対する位相制御が行われることがない。このため、受信と送信とで連続するタイムスロットを用いる場合でも、通信に支障を来たすことなく各クロックの補正を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係わる移動無線端末装置の構成を示すものである。但し、図1において、従来の移動無線端末装置の構成を示す図5と同一部分には同一符号を付して示す。
【0022】
図5に示した従来の移動無線端末装置と同様に、受信系では、アンテナ1にて受信された信号が、RF処理部2にてベースバンド信号に変換される。復調部3では、このベースバンド信号を復調し、復号部5で復号の後、TDMA部6でバースト状のデータを連続の受信データに変換する。
【0023】
上記復号の際、後述するクロック再生部40で再生された、受信用の伝送レートクロックCLK−Rが用いられる。また、TDMA部6は、当該移動無線端末装置の通信に用いられているタイムスロットの番号と、現在処理中のタイムスロット番号を、タイムスロット情報として後述のレジスタ制御部45に通知する。
【0024】
一方、送信系では、連続した送信データをTDMA部6でバースト状に変換し、上記クロック再生部40で再生された送信用の伝送レートクロックCLK−Tを用いて変調部7に送信データを取り込んで変調する。そして、この変調された信号をRF処理部2にて、高周波信号に変換し、アンテナ1を介して送信する。
【0025】
クロック再生部40は、ローパスフィルタを備えた位相比較部41と、受信系位相値レジスタ42と、送信系位相値レジスタ43と、クロック生成部44と、レジスタ制御部45とを備える。
【0026】
位相比較部41は、復調部3にて得た復調信号およびクロック生成部44にて生成された受信用の伝送レートクロックCLK−Rが入力され、上記復調信号のゼロクロス等から周期成分を抽出し、この周期成分と上記伝送レートクロックCLK−Rと位相比較して、位相誤差を算出する。
【0027】
受信系位相値レジスタ42は、後述のレジスタ制御部45より指示されるタイミングで、位相比較部41で算出した位相誤差を読み込み、読み込んだ位相誤差を累積して保持出力する。これにより、受信系位相値レジスタ42は、当該端末装置の起動時の初期位相値を基準として位相誤差を考慮した位相値を保持出力する。
【0028】
送信系位相値レジスタ43は、受信系位相値レジスタ42の保持出力を、後述のレジスタ制御部45より指示されるタイミングで読み込み、読み込んだ保持出力を累積して保持出力する。これにより、送信系位相値レジスタ43は、当該端末装置の起動時の初期位相値を基準として位相誤差を考慮した位相値を保持出力する。
【0029】
クロック生成部44は、受信系位相値レジスタ42および送信系位相値レジスタ43の両保持出力が入力される。そして、クロック生成部44は、各々の出力値に基づいて、受信用の伝送レートクロックCLK−R、送信用の伝送レートクロックCLK−Tを生成する。
【0030】
図2に、クロック生成部44の構成例を示す。
クロック生成部44は、N段のシフトレジスタ441と、受信系用セレクタ442と、送信系用セレクタ443とを備える。
【0031】
シフトレジスタ441は、図示しない発振器で生成された基準伝送レートクロックCLK−Sを、このクロックの周波数をN倍したクロックCLK−NSで読み込む。すなわち、1周期分の基準伝送レートクロックCLK−SをN等分して読み込む。
【0032】
そして、シフトレジスタ441を構成する各レジスタは、クロックCLK−NSに同期したタイミングで、自己に保持した位相のクロックCLK−Sを、受信系用セレクタ442と送信系用セレクタ443に出力する。
【0033】
受信系用セレクタ442は、シフトレジスタ441の各レジスタより入力されるクロックCLK−Sのうち、受信系位相値レジスタ42の保持出力に応じた位相のクロックCLK−Sを選択的に出力する。ここで選択されたクロックCLK−Sは、受信用の伝送レートクロックCLK−Rとして、位相比較部41と復号部5に入力される。
【0034】
同様に、送信系用セレクタ443は、シフトレジスタ441の各レジスタより入力されるクロックCLK−Sのうち、送信系位相値レジスタ43の保持出力に応じた位相のクロックCLK−Sを選択的に出力する。ここで選択されたクロックCLK−Sは、送信用の伝送レートクロックCLK−Tとして、変調部7に入力される。
【0035】
レジスタ制御部45は、TDMA部6より通知されるタイムスロット情報に基づいて、受信系位相値レジスタ42に対して位相比較部41で算出した位相誤差の読み込みタイミングを指示するとともに、送信系位相値レジスタ43に対して受信系位相値レジスタ42の保持出力の読み込みタイミングを指示する。
【0036】
次に、図3を参照して、上記構成の移動無線端末装置の動作について説明する。ここでは、従来において問題が生じうる、タイムスロット番号1,4(受信スロットR1,R4、送信スロットT1,T4)を通じて通信を行う場合について説明する。
【0037】
送信系の処理は、送信信号がアンテナ1より空間に放射されるタイミングをタイムスロットの開始時とすると、その処理遅延を考慮して、上記タイムスロットT1,T4の直前のタイムスロット内で開始する。
【0038】
受信系の処理では、レジスタ制御部45が、TDMA部6からのタイムスロット情報に基づいて、受信タイムスロットR1の受信処理が終了するタイミングで、受信系位相値レジスタ42に対し、位相比較部41にて算出された位相誤差を読み込むように指示する。
【0039】
すなわち、この指示が受信系位相値レジスタ42において、位相誤差の書き込み信号となり、読み込んだ位相誤差を、すでに保持出力している値に累積加算して、保持出力する。
【0040】
また、これに並行して、レジスタ制御部45は、受信タイムスロットR1の受信処理が終了するタイミングで、送信系位相値レジスタ43に対して、受信系位相値レジスタ42の保持出力を読み込むように指示する。
【0041】
すなわち、この指示が送信系位相値レジスタ43において、上記保持出力の書き込み信号となり、読み込んだ位相誤差を、すでに保持出力している値に累積加算して、保持出力する。
【0042】
このように、受信タイムスロットR1の受信処理が終了するタイミングにおいては、受信系位相値レジスタ42および送信系位相値レジスタ43の両レジスタの保持出力が更新されることになる。
【0043】
これに対して、クロック生成部44では、受信系用セレクタ442が、シフトレジスタ441にてN等分された基準伝送レートクロックCLK−Sのうち、受信系位相値レジスタ42の保持出力に応じた位相のクロックCLK−Sを選択し、これを受信用の伝送レートクロックCLK−Rとして出力する。
【0044】
また、クロック生成部44では、送信系用セレクタ443が、シフトレジスタ441にてN等分された基準伝送レートクロックCLK−Sのうち、送信系位相値レジスタ43の保持出力に応じた位相のクロックCLK−Sを選択し、送信用の伝送レートクロックCLK−Tとして出力する。
【0045】
すなわち、受信系用セレクタ442および送信系用セレクタ443では、それぞれ受信系位相値レジスタ42および送信系位相値レジスタ43の更新された保持出力に基づいて、伝送レートクロックCLK−R,CLK−Tが出力されることになる。
【0046】
その後、受信タイムスロットR4の受信処理が終了するタイミングでは、レジスタ制御部45が、TDMA部6からのタイムスロット情報に基づいて、受信系位相値レジスタ42に対し、位相比較部41にて算出された位相誤差を読み込むように指示する。
【0047】
なお、このタイミングにおいては、送信系位相値レジスタ43に対しての読み込み指示は行わない。
したがって、受信タイムスロットR4の受信処理が終了するタイミングにおいては、受信系位相値レジスタ42の保持出力のみが更新されることになる。
【0048】
このため、クロック生成部44では、受信系用セレクタ442が、受信系位相値レジスタ42の更新された保持出力に基づいて、伝送レートクロックCLK−Rを出力することになる。
【0049】
一方、送信系用セレクタ443では、受信スロットR2以降、更新されていない送信系位相値レジスタ43の保持出力に基づいて、伝送レートクロックCLK−Tを出力することになる。
【0050】
以上のように、上記構成の移動無線端末装置では、受信系の処理に用いる伝送レートクロックCLK−Rと、送信系の処理に用いる伝送レートクロックCLK−Tとをそれぞれ生成し、伝送レートクロックCLK−Rに対しては、受信処理する受信タイムスロットR1,R4の受信処理後に位相誤差の補正を行い、一方、伝送レートクロックCLK−Tに対しては、上記受信タイムスロットR1の受信処理後のみに位相誤差の補正を行うようにしている。
【0051】
したがって、上記構成の移動無線端末装置によれば、伝送レートクロックCLK−Tに対しては、受信処理と送信処理が並行するタイミング(受信タイムスロットR4)で、位相誤差の補正を行わないようにしているので、受信と送信とで連続するタイムスロットを通じて通信を行う場合でも、送信側の処理にクロックジッタなどの支障を来たすことがない。
【0052】
ところで、近時、通信に用いていないタイムスロットのタイミングで、接続中の基地局以外の基地局からの送信信号を監視して、接続可能な基地局をハンドオーバに備えて検出しておくことにより、迅速なハンドオーバを可能とする高速ハンドオーバ技術がある。
【0053】
このように、通信に用いていないタイムスロットのタイミングを利用して、他の基地局からの信号を監視する場合、他の基地局からの受信信号に、伝送レートクロックCLK−Rの位相を同期させる必要があり、またその後再び、接続中の基地局からの受信信号に、伝送レートクロックCLK−Rの位相を同期させる必要がある。
【0054】
しかしながら、上記構成の移動無線端末装置によれば、伝送レートクロックCLK−Tの位相は、伝送レートクロックCLK−Rと独立して制御されるため、上述ように、伝送レートクロックCLK−Rの位相を度々調整するような場合でも、送信処理に支障を来たすことがない。
【0055】
そしてまた、上記実施の形態では、その構成として、1チャネルでの通信のみを考慮していた構成に比較的小規模な回路変更を行うだけで、任意の2チャネルを用いた通信が可能になっている。また、クロック同期を行っている時間も従来と同じである。
【0056】
尚、この発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、位相誤差の補正を1タイムスロット分の受信動作完了後に行う場合について説明したが、レジスタ制御部45からの受信系位相値レジスタ42および送信系位相値レジスタ43に対する読み込み指示を変更することにより、任意のタイミングで位相誤差の補正を行うことができる。なお、この際、受信動作直後のタイムスロットで送信を行う場合には、送信系位相値レジスタ43の更新を停止させることはいうまでもない。
【0057】
また、上記実施の形態では、送信タイムスロットと、受信タイムスロットがサフィックスし、2つのチャネルを通じて通信する場合について説明したが、これに代わり例えば、送信タイムスロットと、受信タイムスロットがサフィックスしておらず、1つのチャネルを通じて通信する場合にも有効である。
【0058】
なぜなら、この場合、例えば、受信タイムスロットとしてR4を用い、送信タイムスロットとしてT1を用いる場合のように、1つのチャネルを通じた通信でも、送受信のタイムスロットが連続すると、伝送レートクロックの位相補正で前述の問題が生じうるからである。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
【0059】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明では、受信信号の復号処理に用いる第1のクロックの位相と、送信用タイムスロットの変調処理に用いる第2のクロックの位相を、復調された受信信号の位相情報に基づいて制御し、複数の受信用タイムスロットを通じて受信を行い、なおかつ当装置宛ての受信用タイムスロットに続く送信用タイムスロットを通じて送信を行う場合に、この送信用タイムスロットの直前の受信用タイムスロットの信号処理時においては、第2のクロックに対する位相制御を停止するようにしている。
【0060】
したがって、この発明によれば、複数の受信用タイムスロットを通じて受信を行い、なおかつ当装置宛ての受信用タイムスロットに続く送信用タイムスロットを通じて送信を行う場合に、この送信用タイムスロットの直前の受信用タイムスロットの信号処理時においては、第2のクロックに対する位相制御を停止するため、上記受信用タイムスロットの信号処理に並行して行われる送信用タイムスロットの変調処理中に、第2のクロックに対する位相制御が行われることがない。
【0061】
このため、この発明によれば、受信と送信とで連続するタイムスロットを用いる場合でも、通信に支障を来たすことなく、第1および第2のクロックの補正を行うことが可能な移動無線端末装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる移動無線端末装置の一実施の形態の構成を示す回路ブロック図。
【図2】図1に示した移動無線端末装置のクロック生成部の構成を示す回路ブロック図。
【図3】図1に示した移動無線端末装置の伝送クロックレートの位相制御動作を説明するためのタイミングチャート。
【図4】PHSで用いられるTDMA−TDD方式のタイムスロットの構成を説明するための図。
【図5】従来の移動無線端末装置の構成を示す回路ブロック図。
【図6】従来の移動無線端末装置の送受信処理と、タイムスロットの関係を説明するための図。
【図7】従来の移動無線端末装置の2チャネル通信時の送受信処理とタイムスロットの関係を説明するための図。
【図8】従来の移動無線端末装置の2チャネル通信時の送受信処理とタイムスロットの関係を説明するための図。
【符号の説明】
1…アンテナ
2…RF処理部
3…復調部
40…クロック再生部
41…位相比較部
42…受信系位相値レジスタ
43…送信系位相値レジスタ
44…クロック生成部
441…シフトレジスタ
442…受信系用セレクタ
443…送信系用セレクタ
45…レジスタ制御部
5…復号部
6…TDMA部
7…変調部
Claims (2)
- TDMA(Time Division Multiple Access)−TDD(Time Division Duplex)方式により、ディジタル無線通信を行う移動無線端末装置において、
当装置宛ての受信用タイムスロットを復調して得た受信信号の復号処理に用いる第1のクロックと、送信用タイムスロットの変調処理に用いる第2のクロックとをそれぞれ生成するクロック生成手段と、
前記復調された受信信号の位相情報に基づいて、前記クロック生成手段で生成されるクロックの位相制御を行うもので、複数の受信用タイムスロットを通じて受信を行い、なおかつ当装置宛ての受信用タイムスロットに続く送信用タイムスロットを通じて送信を行う場合に、この送信用タイムスロットの直前の受信用タイムスロットの信号処理時においては、前記第2のクロックに対する位相制御を停止する位相制御手段とを具備することを特徴とする移動無線端末装置。 - 前記位相制御手段は、
前記クロック生成手段にて生成される第1のクロックと、復調された受信信号の位相情報との間の位相誤差を求める位相比較手段と、
この位相比較手段にて求めた位相誤差を、第1の制御信号に応じて累積し、保持出力する第1の位相記憶手段と、
この第1の位相記憶手段の累積出力を、第2の制御信号に応じて累積し、保持出力する第2の位相記憶手段と、
前記第1の制御信号および第2の制御信号を通じて、前記第1の位相記憶手段および第2の位相記憶手段に対して、前記累積の指示を行う累積タイミング指示手段とを備え、
前記クロック生成手段は、前記第1の位相記憶手段の保持出力に応じた前記第1のクロックを生成するとともに、前記第2の位相記憶手段の保持出力に応じた前記第2のクロックを生成し、
前記累積タイミング指示手段は、複数の受信用タイムスロットを通じて受信を行い、なおかつ当装置宛ての受信用タイムスロットに続く送信用タイムスロットを通じて送信を行う場合に、この送信用タイムスロットの直前の受信用タイムスロットの信号処理時においては、前記第1の制御信号を通じて前記第1の位相記憶手段に対してのみ累積の指示を行い、前記第2の位相記憶手段に対しては累積の指示を行わないことにより、前記第2のクロックに対する位相制御を停止することを特徴とする請求項1に記載の移動無線端末装置。
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