JP3657709B2 - 超音波診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体内に延びる走査線に沿う方向に超音波を送信し被検体内の走査線上の各点で反射した超音波を受信して受信信号を得る操作を、複数の走査線について順次繰り返し、それらの操作により得られた受信信号に基づいて、被検体内の、複数の走査線によって形成される断層面内の画像情報を担持する画像信号を生成し、その画像信号に基づく二次元画像を表示する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特に人体を被検体とし超音波を送受信して得る受信信号に基づいて人体内の断層像やその断層面内の血流分布像を生成して表示することにより人体の内蔵等の疾患の診断に役立たせる超音波診断装置が従来より用いられている。
このような超音波診断装置においては、例えば上記の断層像や断層面内の血流分布像等の二次元画像を表示するとともに、その二次元画像に重畳させてカーソルを表示し、例えばトラックボールやマウス等の操作子を操作してそのカーソルを画面上で移動させて、その二次元画像上にあらわれた複数の走査線のうちの一本、あるいはそれら複数の走査線一本ずつがそれぞれ複数に分割されてなる複数の領域のうちの1つの領域を選択する必要を生じる場合がある。
【0003】
以下では、多数の走査線の中から一本の走査線を選択する場合の、選択された一本の走査線を「注目領域」と称し、注目領域として選択される可能性のある複数の走査線それぞれを「処理単位領域」と称する。また、複数の走査線それぞれがさらに複数の領域に分割され、そのように分割された複数の領域の中から1つの領域を選択する場合は、選択された1つの領域を、「注目領域」と称し、注目領域として選択される可能性のある各領域を、それぞれ「処理単位領域」と称する。
【0004】
複数の処理単位領域の中から注目領域を指定する必要が生じる場合としては、例えば、断層像を表わす二次元画像もしくは断層面内の血流分布像を表わす二次元画像を表示しておいて、その二次元画像内の所定点(注目領域)を指定し、その指定した注目領域の血流の時間的変化を観察する場合や、断層像を表わす二次元画像を表示しておきその二次元画像を構成する複数の走査線のうちの一本の走査線(注目領域)を指定しその注目領域(一本の走査線)の中の一次元超音波反射強度分布(臓器等の境界位置)の時間的変化を観察する場合等がある。
【0005】
ところで、二次元画像上の複数の走査線は隣接する走査線間に間隔を有する離散的なものであり、また一本の走査線上に注目領域として指定される可能性のある複数の処理単位領域を設定する場合も、それら複数の処理単位領域はその一本の走査線上の離散的な位置に設定される。
したがって、カーソルによってそのような離散的な処理単位領域の中から注目領域を指定するにあたっては、カーソルの表示位置としては、いずれかの処理単位領域に重畳した位置のみが許されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、カーソルの表示位置としていずれかの処理単位領域に重畳した位置のみを許容すると、表示画面上のカーソルの動きが間歇的となってしまい、操作子の操作と合わず、操作者が違和感を覚えるという問題がある。特に、例えばいわゆるセクタ走査の場合、被検体内の体表に近い位置では走査線の間隔が混み、被検体内の深い位置では走査線の間隔がまばらになるが、カーソルを別の走査線上に移動させようとした場合、カーソルが、二次元画像上の、被検体内の体表に近い領域に対応する領域内にあるときと被検体内の深い領域に対応する領域内にあるときとでは、操作子を同一に操作したにも拘らず表示画面上のカーソルの移動量が異なってしまい、大きな違和感を感じさせる結果となる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、操作の感覚に適合したカーソル表示を行なうことのできる機能を備えた超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の超音波診断装置は、
(1)被検体内に延びる走査線に沿う方向に超音波を送信し被検体内の走査線上の各点で反射した超音波を受信して受信信号を得る操作を、複数の走査線について順次繰り返す超音波送受信手段
(2)上記受信信号に基づいて、被検体内の、上記複数の走査線によって形成される断層面内の画像情報を担持する画像信号を生成する画像形成手段
(3)画像が表示される表示画面を備え、その表示画面上に、上記画像信号に基づく二次元画像を表示する画像表示手段
(4)上記複数の走査線一本ずつからなる処理単位領域、もしくは、上記複数の走査線一本ずつがさらに複数に分割されてなる処理単位領域の中から、1つの処理単位領域である注目領域を選択し、上記超音波送受信手段、上記画像形成手段、および上記画像表示手段のうちの少なくとも1つの手段に、選択した注目領域に応じた処理を実行させる処理制御手段
(5)上記処理単位領域の中から注目領域を指定するためのカーソルを表示画面上に表示させるカーソル表示制御手段
(6)上記カーソルの、表示画面上の表示位置を指示入力する操作子
を備え、
上記(5)のカーソル表示制御手段が、上記操作子の操作に応じて、表示画面上のカーソルを、その表示画面に表示された上記二次元画像上の、処理単位領域のうちのいずれか1つの処理単位領域に重畳した位置を含むとともに、その二次元画像上の、いずれの処理単位領域からも外れた位置をも含むいずれかの位置に移動自在に表示させるものであって、
上記(4)の処理制御手段が、表示画面上の、カーソルが表示された位置に近接した処理単位領域を注目領域として選択するものである
ことを特徴とする。
【0009】
本発明の超音波診断装置は、カーソルを、二次元画像上の処理単位領域に重畳した位置のみでなく、その二次元画像上の、いずれの処理単位領域からも外れた位置にも表示できるようにしたため、操作子の操作に応じた位置にカーソルをスムーズに移動させることができ、操作子の操作の感覚に適合したカーソルの動きを得ることができる。ただしこのままでは、いずれの処理単位領域とも重畳されない位置にカーソルが移動されて、いずれの処理単位領域も注目領域として指定されない事態が生じ得る。本発明では、この不都合は、カーソルが表示された位置に近接した処理単位領域を注目領域として選択することで解決されている。
【0010】
ここで、上記本発明の超音波診断装置において、上記(4)の処理制御手段は、上記操作子が操作され表示画面上のカーソルが移動している間は操作開始前の注目領域を保持し、操作が終了し表示画面上のカーソルが停止した時点で注目領域を新たに選択し直すものであることが好ましい。その場合に、上記(5)のカーソル表示制御手段は、上記処理制御手段により注目領域が選択されたときに、表示画面上のカーソルを、選択された注目領域に重畳した位置に移動させるものであってもよい。
【0011】
従来、カーソル移動中は、順次異なる処理単位領域が注目領域として指定されるため、カーソル移動中は、1つの固定された注目領域の血流の時間的な変化や臓器の時間的な動き等を表わす画像が得られず、注目領域が順次移動したことによるでたらめな画像が表示されてしまい煩らわしいという問題があるが、カーソルの停止を待って注目領域を新たに選択し直すことにより、無意味な画像が表示されることが避けられ、煩らわしさから解放される。
【0012】
また、上記本発明の超音波診断装置において、上記(5)のカーソル表示制御手段が、上記操作子の操作に応じて、表示画面上のカーソルを、その表示画面上に表示された二次元画像上の、処理単位領域のうちのいずれか1つの処理単位領域に重畳した位置、およびその二次元画像上の、いずれの処理単位領域からも外れた位置を含むとともに、さらにその二次元画像の表示領域から外れた位置をも含むいずれかの位置に移動自在に表示させるものであって、
上記(4)の処理制御手段が、上記操作子が操作され表示画面上のカーソルが二次元画像の表示領域から外れた位置に、そのカーソルが二次元画像の表示領域内に表示されていたときの注目領域を保持し、表示画面上のカーソルが二次元画像の表示領域内に移動した後、注目領域を新たに選択し直すものであることも好ましい形態である。
【0013】
さらに、本発明の超音波診断装置において、上記(5)のカーソル表示制御手段が、表示画面上に表示された二次元画像上の、被検体内の浅部に対応する所定の浅部領域内に、上記複数の走査線一本ずつがさらに複数に分割されてなる処理単位領域の中から注目領域を選択するためのカーソルが表示されている場合において、上記操作子に、走査線を横切る方向にカーソルを移動させる操作が加えられた場合に、そのカーソルを、その操作の操作量に拘らず、一回の操作毎に、順次、隣接する走査線に重畳した位置に移動させるものであることも好ましい形態である。
【0014】
本発明は種々の機能を持つ超音波診断装置に適用することができる。例えば、本発明の超音波診断装置は、上記(2)の画像形成手段が、上記受信信号に基づいて、上記二次元画像に加え、上記処理制御手段により複数の走査線一本ずつがさらに複数に分割されてなる処理単位領域の中から選択された注目領域の血流の時間的変化をあらわすドプラ画像を生成するものであり、上記(3)の画像表示手段が、表示画面上に、上記二次元画像に代えて、もしくはその二次元画像に並べて、上記ドプラ画像を表示するものであってもよく、
あるいは、本発明の超音波診断装置は、上記(2)の画像形成手段が、上記受信信号に基づいて、上記二次元画像に加え、上記処理制御手段により複数の走査線一本ずつからなる処理単位領域の中から選択された一本の走査線からなる注目領域内の一次元超音波反射強度分布の時間的変化をあらわすMモード画像を生成するものであり、上記(3)の画像表示手段が、表示画面上に、上記二次元画像に代えて、もしくはその二次元画像に並べて、上記Mモード画像を表示するものであってもよく、
あるいは、本発明の超音波診断装置は、上記(2)の画像形成手段が、上記受信信号に基づいて、上記二次元画像に加え、上記処理制御手段により複数の走査線一本ずつからなる処理単位領域の中から選択された一本の走査線からなる注目領域内の一次元血流分布の時間的変化をあらわすカラーMモード画像を生成するものであり、上記(3)の画像表示手段が、表示画面上に、上記二次元画像に代えて、もしくはその二次元画像に並べて、上記カラーMモード画像を表示するものであってもよく、
さらには、本発明の超音波診断装置は、上記(2)の画像形成手段が、上記受信信号に基づいて、上記二次元画像に加え、上記処理制御手段により複数の走査線一本ずつからなる処理単位領域の中から選択された一本の走査線からなる注目領域内の平均的な血流の時間的変化をあらわすCWD画像を生成するものであり、上記(3)の画像表示手段が、表示画面上に、上記二次元画像に代えて、もしくはその二次元画像に並べて、上記CWD画像を表示するものであってもよく、さらには、本発明の超音波診断装置は、上記(1)の超音波送受信手段が、上記処理制御手段により複数の走査線一本ずつがさらに複数に分割されてなる処理単位領域の中から選択された注目領域に焦点が形成されるように超音波を送受信するものであってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の超音波診断装置の第1〜第3実施形態の説明のための、表示画面上に表示された画像の一例を示す図である。
図1に示す表示画面上には、被検体内の所定の断層面内の超音波反射強度分布を表わす白/黒の断層像101と、その断層像101内の所定のサンプルポジションの血流の方向および大きさを上下に、その血流の時間的変化を左右にとった、いわゆるドプラ画像102が、並べて表示されている。ドプラ画像102は、時間の経過に伴って順次スクロールされている。ここに示す例では、断層像101が本発明にいう二次元画像に相当し、サンプルポジションが本発明にいう注目領域に相当する。
【0016】
断層像101は、図示の繁雑さを避けるため7本の走査線L1〜L7のみが示されており、またこの断層像101には理解の容易のため、移動前後のサンプルポジションS1、S2と、移動前後のドプラサンプルマーカP1、P2が図示されている。尚ここでは、ドプラサンプルマーカが本発明にいうカーソルに相当する。この図1では、断層像101には、2つのサンプルポジションS1、S2と2つのドプラサンプルマーカP1、P2が表示されているが、実際には、サンプルポジションS1、S2は直接的には表示の対象とはならず、ドプラサンプルマーカは、1つのみ表示される。サンプルポジションは複数の走査線L1〜L7のそれぞれについて、各走査線L1〜L7に沿う方向に複数設定されている。
【0017】
ここでは、移動前のサンプルポジションは走査線L3上のサンプルポジションS1の位置にあり、その位置に移動前のドプラサンプルマーカP1が表示されている。その状態からドプラサンプルマーカが移動後のドプラサンプルマーカP2の位置に移動されたものとする。このときサンプルポジションは、サンプルポジションS1から、ドプラサンプルマーカP2に最も近接した、走査線L5上のサンプルポジションS2に移動する。
【0018】
この場合に、後述する第2実施形態に示すように、ドプラサンプルマーカの移動の途中は、サンプルポジションは移動前のサンプルポジションS1に固定しておき、ドプラサンプルマーカがドプラサンプルマーカP2の位置に停止したときに、サンプルポジションを移動前のサンプルポジションS1から移動後のサンプルポジションS2に移動することが好ましい。この場合、移動中は、ドプラ画像102として、移動前のサンプルポジションS1の血流情報を表わす、スクロール画像が表示され続け、移動終了時以降、移動後のサンプルポジションS2の血流情報を表わすスクロール画像が表示される。
【0019】
また、この場合、このままでは、図1に示すように、移動後のドプラサンプルマーカP2が移動後のサンプルポジションS1とはずれた位置に表示され続ける結果となる。そこで、後述する第3実施形態に示すように、ドプラサンプルマーカがドプラサンプルマーカP2の位置で停止しサンプルポジションがサンプルポジションS2に移動した後、ドプラサンプルマーカを、サンプルポジションS2に重畳する位置に移動させてもよい。
【0020】
尚、以下に説明する各実施形態では煩雑さを避けるため省略されているが、白/黒の断層像101に重畳させて、断層面内、あるいは断層面内の一部領域の血流分布を、体表(図1に示す断層像101の上側)に近づく方向の血流を赤、体表から遠ざかる方向の血流を青で表示し、かつその赤や青の色の濃さ(輝度)で各画素の血流速度を表示した、いわゆるカラーフローイメージング画像を表示してもよい。こうすれば、全体的な血流分布とサンプルポジションの詳細な血流情報であるドプラ画像102とを同時に表示することができる。
【0021】
図2は、本発明の超音波診断装置の第1実施形態の構成を示すブロック図である。
送信部1では超音波送信用の信号が生成され、プローブ2に入力される。プローブ2には、その先端に、配列された複数の圧電振動子2aが備えられており、それらの圧電振動子2aから被検体100内の一本の走査線Lに沿う方向に超音波が送信される。超音波の送信方向、すなわち走査線Lの方向は、送信部1で生成され複数の圧電振動子2aに印加される信号に応じて定まる。
【0022】
被検体100内で反射してプローブ2に戻ってきた超音波はプローブ2で受信されて電気的な受信信号に変換され、アナログ処理部3に入力される。アナログ処理部3ではプローブ2に備えられた複数の圧電振動子2aで得られた複数の信号を相互に遅延させて互いに加算する、いわゆるビームフォーミングを行なうことにより、被検体100内に延びる走査線Lに沿う一次元的な情報を担持した信号が生成される。アナログ処理部3ではさらに検波を行なってその信号の包絡線で示される画像信号が生成され、その画像信号がディジタル信号に変換されてBモードフレームメモリ4に送られる。Bモードフレームメモリ4は、その送られてきた一次元的な画像信号を格納する。
【0023】
上記のようにして、被検体100内の所定の断層面内に含まれる複数の方向(例えば128本)の走査線Lについて超音波の送受信が順次繰り返し行なわれ、これにより、Bモードフレームメモリ4には、被検体100内の複数の走査線によって形成される断層面内の二次元的な超音波反射強度分布をあらわす画像(いわゆるBモード画像)が格納される。Bモードフレームメモリ4に1フレーム分(二次元画像1枚分)の画像信号が格納されると、その画像信号はBモードフレームメモリ4から読み出され、画像合成部5で他の画像と合成されて画像表示部6に送られる。画像表示部6では、送られてきたそのBモード画像を含む画像を、その表示画面6a上に表示する。
【0024】
ドプラ処理部7には、アナログ処理部3でビームフォーミングの行なわれた直後の信号が入力される。このドプラ処理部7では、後述するようにして指定された被検体100内部のサンプルポジションの血流によって、そのサンプルポジションで反射した反射超音波に生じたドプラ周波数偏移に基づいて、そのサンプルポジションの血流の方向および速度を表わすドプラ信号が生成される。この生成されたドプラ信号はドプラフレームメモリ8に格納される。このドプラ処理部7においてドプラ信号を生成する際は、プローブ2からサンプルポジションに向かう方向について断層面内の他の方向と比べ高い頻度で何回も超音波が送受信され、ドプラ処理部7ではそのサンプルポジションについて得られた多数回の信号に基づいて、そのサンプルポジションの血流情報が高精度に求められる。
【0025】
ドプラフレームメモリ8に格納されたドプラ信号は、そのドプラフレームメモリ8から読み出されて画像合成部5を経由し、画像表示部6の表面画面6aに、断層像101に並べられて、図1に示すようなドプラ画像102が表示される。
次にサンプルポジションの設定の仕方について説明する。
この超音波診断装置には、本発明にいう操作子の一種である、操作に応じて、表示画面6aに表示されるドプラサンプルマーカの表示画面6a上の×方向(横方向)およびY方向(縦方向)の移動量を表わす移動データを生成するトラックボール9が備えられており、このトラックボール9の操作により生成された移動データは、サンプルマーカ生成部10に入力される。このサンプルマーカ生成部10は、本発明にいうカーソル表示制御手段の一例であり、トラックボール9から入力された移動データに基づいて、表示画面6a上の、ドプラサンプルマーカを新たに表示すべき座標を求め、その座標に表示されるドプラサンプルマーカの図形を生成して画像合成部5に送る。このドプラサンプルマーカの表示座標は、サンプルポジションに重畳した位置の座標のみでなく、断層像101 (図1参照)の表示領域内であれば自由にその表示座標が選択される。
【0026】
画像合成部5ではそのドプラサンプルマーカの図形を、Bモードフレームメモリ4から読み出されたBモード像に重畳して画像表示部6に送り、画像表示部6ではその表示画面6a上に、Bモード像に重畳されたドプラサンプルマーカが表示される。また、サンプルマーカ生成部10からは、ドプラサンプルマーカの表示座標が出力されて走査線設定部11および深度設定部12に入力される。これら走査線設定部11および深度設定部は、両者を合わせて本発明にいう処理制御手段に相当するものであり、これら走査線設定部11および深度設定部12のうち、走査線設定部11では、サンプルマーカ生成部10から送られてきたドプラサンプルマーカの表示座標情報に基づいて、その表示座標に最も近接した走査線が選択される。また、深度設定部12では、サンプルマーカ生成部10から送られてきたドプラサンプルマーカの表示座標に基づいて、サンプルポジションの深度(図1に示す深度d)が設定される。すなわち、走査線設定部11および深度設定部12により選択ないし設定された走査線および深度により、サンプルポジションが選択されたことになる。走査線設定部11および深度設定部12で得られた走査線および深度の情報は、送信部1、アナログ処理部3、およびドプラ処理部7に送られ、それら送信部1、アナログ処理部3、およびドプラ処理部7では、Bモード像を得るための超音波送受信やビームフォーミング等に加え、その選択されたサンプルポジションについてのドプラ画像が得られるように、超音波送信、ビームフォーミング、ドプラ処理等が制御される。
【0027】
図3は、本発明の超音波診断装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。図2に示す第1実施形態との相違点について説明する。
図3に示す第2実施形態には、図2に示す第1実施形態と比べ、マーカ停止判定部13が付加されている。このマーカ停止判定部13には、サンプルマーカ生成部10から出力されたドプラサンプルマーカの表示座標が入力され、マーカ停止判定部ではその表示座標の変化がモニタされ、その表示座標が一定時間変化しなかったときにドプラサンプルマーカの移動が停止したものと判定される。マーカ停止判定部13からは、ドプラサンプルマーカが移動中(トラックボール9を操作中)か停止した(トラックボール9の操作終了)かを示す信号が出力されて走査線設定部11および深度設定部12に入力される。走査線設定部11および深度設定部12では、マーカ停止判定部13からドプラサンプルマーカが移動中であることを示す信号が入力されている間は、それ以前に求めた走査線番号および深度を保持し、マーカ停止判定部13からドプラサンプルマーカが停止したことを示す信号が入力されるのを待って、その時点でサンプルマーカ生成部10から入力されてきているドプラサンプルマーカの表示座標に基づいて、新たなサンプルポジションを指定するための走査線番号および深度がそれぞれ求められる。ただし、サンプルマーカ生成部10から画像合成部5には、トラックボール9を操作している途中においても、マーカ停止判定部13の動作とは無関係に、ドプラサンプルマーカの図形を表わす信号が送り続けられる。すなわち、トラックボール9を操作すると、その操作に伴って表示画面6a上のドプラサンプルマーカは移動するが、サンプルポジションの変更はトラックボール9の操作の終了を待って行なわれる。
【0028】
図4は、本発明の超音波診断装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。図3に示す第2実施形態との相違点について説明する。
マーカ停止判定部13でドプラサンプルマーカの停止(トラックボール9の操作の終了)が検出されたことを受けて、その時点における、サンプルマーカ生成部10から入力されてきているドプラサンプルマーカの表示座標に基づいて、新たなサンプルポジション(走査線番号および深度)が定められると、その新たなサンプルポジション(走査線番号および深度)を表わす信号はサンプルマーカ生成部10にも入力される。サンプルマーカ生成部10では、その信号の入力を受けて、ドプラサンプルマーカを、その信号が示す新たなサンプルポジションに重畳した位置に描き直される。こうすると、サンプルポジションとはずれた位置にドプラサンプルマーカが表示されたままとなってしまう事態を避けることができる。
【0029】
図5は、本発明の第4実施形態の説明のための、表示画面上に表示された画像の一例を示す図である。
図5に示す表示画面には、大きく広がった断層像101が表示されている。プローブの種類によっては、このように大きく広がった断層像が得られる。ここで、ドプラサンプルマーカを、ドプラサンプルマーカP1の位置からドプラサンプルマーカP3の位置に移動させる場合、ドプラサンプルマーカの移動範囲を、断層像101の内部に限ることなく、例えばドプラサンプルマーカP2に示すように、その断層像101から外れた位置にも移動することができるようにしておくことが便利である。ただしそのときには、サンプルポジションをどこに設定するかが問題となる。
【0030】
そこで、第4実施形態では、断層像101から外れた領域にドプラサンプルマーカが移動することが許容されており、ドプラサンプルマーカが断層像101から外れた領域に移動したときは、サンプルポジションの変更は行なわれず、再度断層像101内に移動したときに、サンプルポジションの変更が再開される。
図6は、本発明の超音波診断装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。図2に示す第1実施形態との相違点について説明する。
【0031】
図6に示す第4実施形態には、図2に示す第1実施形態と比べ領域判定部14が付加されている。この領域判定部14には、サンプルマーカ生成部10から出力されたドプラサンプルマーカの表示座標が入力され、この領域判定部14において、その表示座標が、断層像101 (図5参照)の表示領域内にあるか、あるいは断層像101の表示領域から外れた領域内にあるかが判定される。領域判定部14からは、ドプラサンプルマーカが断層像101の表示領域内にあるか否かを示す信号が出力されて走査線設定部11および深度設定部12に入力される。走査線設定部11および深度設定部12では、領域判定部14からドプラサンプルマーカが断層像101の表示領域外にあることを示す信号が入力されている間は、直前に求めた走査線番号および深度をそれぞれ保持し、領域判定部14からドプラサンプルマーカが断層像101の表示領域内に戻ったことを示す信号が入力されるのを待って、走査線番号および深度が再度求められる。ただしサンプルマーカ生成部10から画像合成部5には、領域判定部14の動作とは無関係にドプラサンプルマーカの図形を表わす信号が送り続けられ、トラックボール9を操作すると、その操作に伴って、表示画面6a上のドプラサンプルマーカが断層像101の表示領域の内外を問わず移動する。
【0032】
尚、この図6に示す第4実施形態に図3に示す第2実施形態を組み合わせ、すなわち、図6に示す第4実施形態に図3に示すマーカ停止判定部13を付加し、ドプラサンプルマーカが断層像101の表示領域内にある場合であっても、そのドプラサンプルマーカが移動している途中ではサンプルポジションの更新は行なわずに、ドプラサンプルマーカの移動の停止を待ってサンプルポジションを更新するようにしてもよい。さらに図4に示す第3実施形態を組み合わせて、サンプルポジション更新後、その更新後のサンプルポジションの位置にドプラサンプルマーカを再描画してもよい。
【0033】
図7は、本発明の第5実施形態の説明のための、表示画面上に表示された画像の一例を示す模式図である。
断層像101の、被検体の体表に近い浅部に対応する深さd0 よりも浅い領域D0 内にドプラサンプルマーカPが表示されており、そのドプラサンプルマーカPを走査線を横切る方向(図の左右方向)に移動させるべくトラックボールを操作したものとする。この領域D0 では、走査線の間隔が密であり、したがってドプラサンプルマーカPを走査線を跨ぐ方向(左右方向)に移動させると、少しだけ移動させたつもりでも、ドプラサンプルマーカPが何本もの走査線を横切って移動されてしまい、ドプラサンプルマーカPを近隣の所望の走査線に移動させるには微妙な操作が必要となる。そこで、この第5実施形態では、ドプラサンプルマーカPが被検体内の浅部に対応する領域D0 内に表示されている場合において、トラックボールに、走査線を横切ってドプラサンプルマーカを移動させる操作が加えられた場合に、そのドプラサンプルマーカを、トラックボールの操作量の大小に拘らず、一回の操作毎に、順次、隣接する走査線に重畳した位置に移動させる。こうすることにより微妙な操作が不要となり、操作性が向上する。
【0034】
尚、ドプラサンプルマーカが領域D0 よりも深い領域D内にあるときは、図1を参照して説明した内容がそのまま成立する。
図8は、本発明の超音波診断装置の第5実施形態の構成を示すブロック図である。図2に示す第1実施形態との相違点について説明する。
サンプルマーカ生成部10では、トラックボール1の操作に伴う移動データに基づいてドプラサンプルマーカの新たな表示座標が生成されるが、この時点では仮の表示座標であって、画像合成部5に向けては、更新前の表示座標を持ったドプラサンプルマーカの図形が出力され続ける。一方、走査線設定部11および深度設定部12には、更新後の仮の表示座標が入力される。深度設定部12ではその仮の表示座標に基づいて、その仮の表示座標が示すドプラサンプルマーカの深度が求められ、走査線設定部11に入力される。走査線設定部11では、深度設定部12から入力されてきたドプラサンプルマーカの深度が図7に示す深度d0 以内にあるかどうかに応じて、深度d0 以上の場合は、図1に示す第1実施形態の場合と同様、サンプルマーカ生成部10から入力された表示座標に最も近い走査線が選択され、深度d0 以内の場合は、それまで選択されていた走査線から、サンプルマーカ生成部10から入力された表示座標に向かう方向に隣接した走査線が選択される。走査線設定部11でどの走査線ガ 選択したかを示す信号がサン
プルマーカ生成部10に入力される。サンプルマーカ生成部10は、必要に応じて仮の表示座標を修正して表示座標を確定し、その確定した表示座標にドプラサンプルマーカを表示するための図形を生成して画像合成部5に送る。
【0035】
こうすることにより、ドプラサンプルマーカが図7に示す領域D0 内に表示されているときは、トラックボール9を操作してドプラサンプルマーカを別の走査線に移動させようとしたとき、その操作量に拘らず、一回の操作につき直ぐ隣りの走査線に移動し、したがって操作量を微妙にコントロールする必要がない。
図9は、本発明の第6〜8実施形態の説明のための、表示画面上に表示された画像の一例を示す図である。
【0036】
図9に示す表示画面には、被検体内の断層面内の白/黒の断層像101と、その断層像101を構成する複数の走査線L1〜L7の中から選択された1本の走査線に沿う一次元の超音波反射強度分布を上下方向に、その超音波反射強度分布の時間的変化を左右方向に示した、いわゆるMモード画像103が並べて表示されている。Mモード画像103は、時間の経過に伴って順次スクロールされている。ここに示す例では、断層像101が本発明にいう二次元画像に相当し、各走査線L1〜L7それぞれが本発明にいう処理単位領域に相当し、それら複数の走査線L1〜L7の中からMモード像表示のために選択された走査線(これを「M方向走査線」と称する)が、本発明にいう注目領域に相当する。
【0037】
図9に示す断層像101には、M方向走査線を選択するための、直線状に延びたカーソルであるMマーカとして、移動前のMマーカM1と移動後のMマーカM2が表示されている。Mマーカは、実際には1本のみ表示される。
ここでは移動前は走査線L2がM方向走査線として選択されており、移動前のMマーカM1は、その走査線L2に重ねられている。その状態からMマーカが移動後のMマーカM2の位置に移動されたものとする。このとき、M方向走査線は、走査線L2から、移動後のMマーカM2に最も近接した走査線L5に更新される。
【0038】
この場合に、後述する第7実施形態に示すように、Mマーカの移動の途中では、M方向走査線は移動前のM方向走査線L2に固定しておき、MマーカがMマーカM2の位置に停止したときに、M方向走査線を移動前のM方向走査線L2から移動後のM方向走査線L5に更新することが好ましい。この場合、Mマーカの移動中は、Mモード像103として、移動前のM方向走査線L2の超音波反射強度分布を表わすスクロール画像が表示され続け、移動終了時以降、移動後のM方向走査線M2の超音波反射強度分布を表わすスクロール画像が表示される。
【0039】
また、この場合、このままでは、図9に示すように、移動後のMマーカM2が移動後のM方向走査線L5とはずれた位置に表示され続ける結果となる。そこで、後述する第8実施形態に示すように、MマーカがM方向走査線L5に重なるように、Mマーカが図9に示すMマーカM2の位置に停止し、M方向走査線が図9に示すM方向走査線L5に移動した後、Mマーカを、M方向走査線L5に重畳する位置に移動させてもよい。
【0040】
図10は、本発明の超音波診断装置の第6実施形態の構成を示すブロック図である。図2に示す第1実施形態との相違点について説明する。
図10に示す第6実施形態は、図2に示す第1実施形態と比べ、図2に示すドプラ処理部7、ドプラフレームメモリ8、およびサンプルマーカ生成部10に代わり、Mモード処理部15、Mモードフレームメモリ16、およびMマーカ生成部17が備えられており、図10に示す第6実施形態には図2に示す深度設定部12が備えられていない点が異なっている。尚、この図10に示す第6実施形態の場合、図9に示すようにMマーカは直線状のカーソルであるため、このMマーカを左右のみに動かす操作子が備えられていればよいが、ここでは前述の各実施形態におけるトラックボール9をそのまま使用し、トラックボール9から出力される、上下方向の移動データは無視するものとする。
【0041】
Mモード処理部15には、アナログ処理部3でビームフォーミングの行なわれた直後の信号が入力される。このMモード処理部15では、後述するようにして指定されたM方向走査線に沿う一次元の超音波反射強度分布を表わすMモード信号が生成される。この生成されたMモード信号はMモードフレームメモリ16に格納される。Mモードフレームメモリ16に格納されたMモード信号は、そのMモードフレームメモリ16から読み出され、画像合成部5を経由し、画像表示部6の表示画面6aに、断層像101に並べられて、図9に示すようなMモード像103が表示される。
【0042】
次にM方向走査線の設定の仕方について説明する。
トラックボール9の操作により生成された移動データはMマーカ生成部17に入力される。このMマーカ生成部17では、トラックボール9から入力された移動データに基づいて、表示画面6a上の、Mマーカを表示すべき座標を求め、その座標に表示されるMマーカの図形を生成して画像合成部5に送る。
【0043】
このMマーカの表示座標は、走査線に重畳した位置のみでなく、走査線どうしの間の位置であっても自由にその表示座標が選択される。画像合成部5では、そのMマーカの図形を、Bモードフレームメモリ4から読み出したBモード像に重畳して画像表示部6に送り、画像表示部6では、その表示画面6a上に、Bモード像に重畳されたMマーカが表示される。また、Mマーカ生成部17からは、Mマーカの表示座標が出力されて走査線設定部11に入力される。この実施形態では、この走査線設定部11が本発明にいう処理制御手段に相当する。走査線設定部11では、サンプルマーカ生成部10から送られてきたMマーカの表示座標に基づいて、その表示座標に最も近接した走査線が、M方向走査線として選択される。この走査線設定部11で得られた、どの走査線をM方向走査線として選択したかを表わす情報は、送信部1、アナログ処理部3、およびMモード処理部15に送られ、これら送信部1、アナログ処理部3、およびMモード処理部15では、それぞれ、その選択されたM方向走査線に適合した超音波送信処理、ビームフォーミング処理、およびMモード信号生成処理が行なわれる。
【0044】
図11は、本発明の超音波診断装置の第7実施形態の構成を示すブロック図である。図10に示す第6実施形態との相違点について説明する。
図11に示す第7実施形態には、図10に示す第6実施形態と比べ、マーカ停止判定部13が付加されている。このマーカ停止部判定部13には、Mマーカ生成部17から出力されたMマーカの表示座標が入力され、このマーカ停止判定部ではその表示座標の変化がモニタされ、その表示座標が一定時間変化しなかったときに、Mマーカの移動が停止したものと判定される。マーカ停止判定部13からは、Mマーカが移動中(トラックボール9を操作中)か停止した(トラックボール9が操作終了)かを示す信号が出力されて走査線設定部11に入力される。走査線設定部11ではマーカ停止判定部13からMマーカが移動中であることを示す信号が入力されている間は、それまでに求めた走査線番号が保持され、マーカ停止判定部13からMマーカが停止したことを示す信号が入力されるのを待って、その時点でMマーカ生成部17から入力されてきているMマーカの表示座標に基づいて、新たなM方向走査線が求められる。ただし、Mマーカ生成部17から、画像合成部5には、トラックボール9を操作している途中においても、マーカ停止判定部13の動作とは無関係に、Mマーカの図形を表わす信号が送り続けられる。すなわち、トラックボール9を操作すると、その操作に伴って表示画面6a上のMマーカは移動するが、M方向走査線の変更はトラックボール9の操作の終了を待って行なわれる。
【0045】
図12は、本発明の超音波診断装置の第8実施形態の構成を示すブロック図である。図11に示す第7実施形態との相違点について説明する。
マーカ停止判定部13でMマーカの停止(トラックボール9の操作の終了)が検出されたことを受けて新たなM方向走査線が定められると、その新たなM方向走査線を表わす信号は、Mマーカ生成部17に入力される。Mマーカ生成部17では、その信号の入力を受けて、Mマーカを、その信号が示す新たなM方向走査線に重なった位置に描き直す。こうすると、M方向走査線とはずれた位置にMマーカが表示されたままとなってしまう事態を避けることができる。
【0046】
次に、再度図9〜図12を参照して本発明の第9〜11実施形態について説明する。
これら第9〜第11実施形態では、図8に示すMモード像103は、M方向走査線に沿う一次元的な各点の血流情報を、プローブ(体表)側に向かう血流を赤、プローブ(体表)から離れる方向に向かう血流を青、その血流の大きさを赤ないし青の輝度であらわし、横軸にその時間的な変化をあらわした、いわゆるカラーMモード像であると観念され、図10〜図12に示すMモード処理部15はカラーMモード画像を表わすカラーMモード信号を生成するカラーMモード処理部に置き換えられる。その他は前述した第6〜第8実施形態と同様であり、上記のような置き換えを行なった後の図10〜図12それぞれが、本発明の第9〜第11実施形態の構成を表わしている。詳細説明は省略する。
【0047】
次に、もう一度図9〜図12を参照して本発明の第12〜14実施形態について説明する。
これら第12〜第14実施形態では、図9に示すMモード像は、一本の走査線に沿う信号全体を用いてその走査線上の平均的な血流情報を表わすCWD(Continuous Wave Doppler)画像に置き換えられる。このCWD画像は、図9に示すMモード像103よりも、図1に示すドプラ画像102に近い画像となる。
【0048】
また、これら第12〜14実施形態では、図10〜図12に示すMモード処理部15はCWD画像を表わすCWD信号を生成するCWD処理部に置き換えられる。その他は、前述した第6〜第8実施形態と同様であり、上記のような置き換えを行なった後の図10〜図12それぞれが、本発明の第12〜第14実施形態の構成を表わしている。詳細説明は省略する。
【0049】
最後に、図1〜図4を参照して本発明の第15〜17実施形態について説明する。
上述したCWD画像を得るにあたっては、断層像101上で超音波送受信の焦点位置が指定される。そこでここでは、図1を参照して説明したドプラサンプルマーカP1、P2は、焦点位置を指定するための焦点マーカであるとし、焦点位置を焦点S1から焦点S2に移動させるものとする。このときは、図2〜図4におけるサンプルマーカ生成部10に代えて、焦点マーカの表示座標および焦点マーカの図形を生成する焦点マーカ生成部が備えられ、送信部1およびアナログ処理部3では、走査線設定部11および深度設定部12で指定された走査線および深度位置に焦点が形成されるよう、超音波送信およびビームフォーミングの信号遅延が制御される。また、これら第15〜第17実施形態の場合、図2〜図4に示すドプラ処理部7は、前述したCWD処理部に置き換えられる。このような置き換えを行なった後の図2〜図4が、それぞれ本発明の第15〜第17実施形態の構成を表わしている。詳細説明は省略する。
【0050】
上述の各種実施形態に示すように、本発明は、超音波診断装置において広範な用途を有している。
尚、上記の各種実施形態では本発明にいう操作子としてトラックボールが採用されているが、例えばマウス等、他の種類の操作子を採用してもよい。マウスを採用したときは、マウスボタンを押したままでカーソルを移動させ(いわゆるドラッグ操作を行ない)、マウスボタンが離されたことをもってカーソルの移動が終了したものと判定してもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、操作の感覚に合った位置にカーソルを移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波診断装置の第1〜第3実施形態の説明のための、表示画面上に表示された画像の一例を示す図である。
【図2】本発明の超音波診断装置の第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の超音波診断装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の超音波診断装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4実施形態の説明のための、表示画面上に表示された画像の一例を示す図である。
【図6】本発明の超音波診断装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第5実施形態の説明のための、表示画面上に表示された画像の一例を示す模式図である。
【図8】本発明の超音波診断装置の第5実施形態の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第6〜8実施形態の説明のための、表示画面上に表示された画像の一例を示す図である。
【図10】本発明の超音波診断装置の第6実施形態の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の超音波診断装置の第7実施形態の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の超音波診断装置の第8実施形態の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 送信部
2 プローブ
2a 圧電振動子
3 アナログ処理部
4 Bモードフレームメモリ
5 画像合成部
6 画像表示部
6a 表示画面
7 ドプラ処理部
8 ドプラフレームメモリ
9 トラックボール
10 サンプルマーカ生成部
11 走査線設定部
12 深度設定部
13 マーカ停止判定部
14 領域判定部
15 Mモード処理部
16 Mモードフレームメモリ
17 Mマーカ生成部
100 被検体
101 断層像
102 ドプラ画像
103 Mモード画像
Claims (10)
- 被検体内に延びる走査線に沿う方向に超音波を送信し被検体内の走査線上の各点で反射した超音波を受信して受信信号を得る操作を、複数の走査線について順次繰り返す超音波送受信手段と、
前記受信信号に基づいて、被検体内の、前記複数の走査線によって形成される断層面内の画像情報を担持する画像信号を生成する画像形成手段と、
画像が表示される表示画面を備え、該表示画面上に、前記画像信号に基づく二次元画像を表示する画像表示手段と、
前記複数の走査線一本ずつからなる処理単位領域、もしくは、前記複数の走査線一本ずつがさらに複数に分割されてなる処理単位領域の中から、1つの処理単位領域である注目領域を選択し、前記超音波送受信手段、前記画像形成手段、および前記画像表示手段のうちの少なくとも1つの手段に、選択した注目領域に応じた処理を実行させる処理制御手段と、
前記処理単位領域の中から前記注目領域を指定するためのカーソルを前記表示画面上に表示させるカーソル表示制御手段と、
前記カーソルの、前記表示画面上の表示位置を指示入力する操作子とを備え、
前記カーソル表示制御手段が、前記操作子の操作に応じて、前記表示画面上のカーソルを、該表示画面に表示された前記二次画像上の、前記処理単位領域のうちのいずれか1つの処理単位領域に重畳した位置を含むとともに該二次元画像上の、いずれの処理単位領域からも外れた位置をも含むいずれかの位置に移動自在に表示させるものであって、
前記処理制御手段が、前記表示画面上の、前記カーソルが表示された位置に近接した処理単位領域を前記注目領域として選択するものであることを特徴とする超音波診断装置。 - 前記処理制御手段が、前記操作子が操作され前記表示画面上のカーソルが移動している間は操作開始前の注目領域を保持し、操作が終了し前記表示画面上のカーソルが停止した時点で注目領域を新たに選択し直すものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
- 前記カーソル表示制御手段が、前記処理制御手段により注目領域が選択された際、前記表示画面上のカーソルを、選択された注目領域に重畳した位置に移動させるものであることを特徴とする請求項2記載の超音波診断装置。
- 前記カーソル表示制御手段が、前記操作子の操作に応じて、前記表示画面上のカーソルを、該表示画面上に表示された前記二次元画像上の、前記処理単位領域のうちのいずれか1つの処理単位領域に重畳した位置、および該二次元画像上の、いずれの処理単位領域からも外れた位置を含むとともに、さらに該二次元画像の表示領域から外れた位置をも含むいずれかの位置に移動自在に表示させるものであって、
前記処理制御手段が、前記操作子が操作され前記表示画面上のカーソルが前記二次元画像の表示領域から外れた位置に表示されている間は、該カーソルが前記二次元画像の表示領域内に表示されていたときの注目領域を保持し、前記表示画面上のカーソルが前記二次元画像の表示領域内に移動した後、注目領域を新たに選択し直すものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。 - 前記カーソル表示制御手段が、前記表示画面上に表示された前記二次元画像上の、被検体内の浅部に対応する所定の浅部領域内に、前記複数の走査線一本ずつがさらに複数に分割されてなる処理単位領域の中から注目領域を選択するためのカーソルが表示されている場合において、前記操作子に、走査線を横切る方向に該カーソルを移動させる操作が加えられた場合に、該カーソルを、該操作の操作量に拘らず、一回の操作毎に、順次、隣接する走査線に重畳した位置に移動させるものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
- 前記画像形成手段が、前記受信信号に基づいて、前記二次元画像に加え、前記処理制御手段により前記複数の走査線一本ずつがさらに複数に分割されてなる処理単位領域の中から選択された注目領域の血流の時間的変化をあらわすドプラ画像を生成するものであり、
前記画像表示手段が、前記表示画面上に、前記二次元画像に代えて、もしくは該二次元画像に並べて、前記ドプラ画像を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。 - 前記画像形成手段が、前記受信信号に基づいて、前記二次元画像に加え、前記処理制御手段により前記複数の走査線一本ずつからなる処理単位領域の中から選択された一本の走査線からなる注目領域内の一次元超音波反射強度分布の時間的変化をあらわすMモード画像を生成するものであり、
前記画像表示手段が、前記表示画面上に、前記二次元画像に代えて、もしくは該二次元画像に並べて、前記Mモード画像を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。 - 前記画像形成手段が、前記受信信号に基づいて、前記二次元画像に加え、前記処理制御手段により前記複数の走査線一本ずつからなる処理単位領域の中から選択された一本の走査線からなる注目領域内の一次元血流分布の時間的変化をあらわすカラーMモード画像を生成するものであり、
前記画像表示手段が、前記表示画面上に、前記二次元画像に代えて、もしくは該二次元画像に並べて、前記カラーMモード画像を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。 - 前記画像形成手段が、前記受信信号に基づいて、前記二次元画像に加え、前記処理制御手段により前記複数の走査線一本ずつからなる処理単位領域の中から選択された一本の走査線からなる注目領域内の平均的な血流の時間的変化をあらわすCWD画像を生成するものであり、
前記画像表示手段が、前記表示画面上に、前記二次元画像に代えて、もしくは該二次元画像に並べて、前記CWD画像を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。 - 前記超音波送受信手段が、前記処理制御手段により前記複数の走査線一本ずつがさらに複数に分割されてなる処理単位領域の中から選択された注目領域に焦点が形成されるように超音波を送受信するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
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