JP4074705B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を生体内に送波し生体内からの反射超音波を受信して受信信号を得、その受信信号に基づく画像を表示する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生体、特に人体内に超音波を送波し人体内の各組織で反射して戻ってきた超音波を受信してその受信信号による生体内の画像を生成する超音波診断装置が、従来から、生体内部の疾患の診断に役立てられている。
このような超音波診断装置に組み込まれる機能の一つにいわゆるカラードプラモードがある。カラードプラモードとは、超音波が被検体内の血流で反射するとその反射超音波はその血流の方向および速度に応じた周波数偏移を受けるというドプラ現象を利用し、生体内に超音波パルスを繰り返し送波し各送波ごとの反射超音波を受信し、反射超音波のうちの周波数偏移を受けた成分を抽出して各点の血流の方向および速度を求め、例えば超音波の送受信を担う超音波プローブに近づく方向の血流を赤、遠ざかる方向の血流を青、それらの輝度で血流速度をあらわした断層像(カラードプラ画像)を表示するモードである。このカラードプラ画像は、通常、生体内組織の断層像(Bモード像)に重畳されて表示される。またこれと一緒に、以下に説明する原理により求められる解析可能な最大血流速度も数値で表示される。
【0003】
生体内における血流による超音波のドプラ効果を定量的に記述すると、
Δf=2・fc ・(v/C)・cosθ ……(1)
で近似される。ここで、
Δf:受信超音波の偏移周波数
c :送信超音波の周波数
v :血流速度
C :生体中での音速
θ :血流方向に対する超音波入射角
である。
【0004】
(1)より血流速度vを求めると、
v=(C/2・fc )・Δf/cosθ ……(2)
となる。
折り返しを起こさずに解析可能な最大周波数偏移fmax は、超音波パルスの繰り返し周波数PRF(Pulse Repetition Frequency)に対して
max =PRF/2 ……(3)
であることが、ナイキスト定理により知られており、解析可能な最大血流速度をVmax とすると、(1),(3)式より、
max =(C/4・fc )・PRF/cosθ ……(4)
が得られる。
【0005】
血流速度vや解析可能な最大血流速度Vmax は、(2),(4)式に示されるように角度θに依存するが、カラードプラ画像においては、通常、断層面内においてある程度の広がりをもった二次元領域内の多数の点についての血流速度分布が表示されるので、血流と超音波ビームのなす角度の影響は無視され、カラードプラ画像には、全て超音波パルスの進行方向の流速成分が反映される。したがってカラードプラ画像上には、(4)式においてθ=0とおいた、
max ’=(C/4・fc )・PRF ……(5)
により算出されたVmax ’が最大血流速度として表示される。
【0006】
すなわち、カラードプラモードでは、現在、血流速度の定量的な評価は期待されておらず、あくまでも定性的な血流速度(近づくか、遠ざかるか)の観察を目的とするものにとどまっている
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
カラードプラ画像上で、超音波プローブに近づく方向の血流は赤で表示され、遠ざかる方向の血流は青で表示されるように構成したとき、超音波パルスの繰り返し周波数(PRF)によって制限される解析可能な最大血流速度を越える血流に対しては、折り返し現象が起きて、その折り返しにより色相が逆転し、超音波プローブに近づく方向の血流が青、遠ざかる方向の血流が赤で表示されるという効果を生じることが知られており、この折り返し現象を逆に利用すると、心腔内における血流の逆流など、高速な異常血流を容易に識別することができる。この場合は、高速血流の存在だけでなく、その血流の速度の定量的な解析も可能となる。すなわち、折り返し現象は最大流速を越える流速に対して生じ、その最大流速は超音波パルスの繰り返し周波数PRFに物理的に対応しており、PRFは所定の範囲内で任意に設定できるので、その折り返し現象がぎりぎり生じるようにPRFを調整しそのときの最大流速の表示を見ることによってその高速血流の流速を定量的に評価することができる。
【0008】
ここで問題となるのはカラードプラ画像上に表示される色相が表現するのは、(2)式でθ=0とした式
v=(C/2・fc )・Δf ……(6)
に基づいてドプラ偏移周波数Δfから解析した血流速度であり、この血流速度は、超音波パルスの送受信方向の成分であるということである。従って、超音波パルスの送受信方向に平行でないcosθ<1である血流の場合には、(2)式より分かるように、θ=0とした(6)式より算出した値では、実際よりも低い速度に評価される。その結果、色相で表現されている血流速度は、たまたま血流方向が超音波パルスの送受信方向に一致した一部の例外的な領域を除き実際の血流速度よりも低く評価されている。
【0009】
最大血流速度に関しても同様であり、θ=0とした(5)式より算出したVmax ’が表示されることから、実際の血流速度よりも遅い血流速度で折り返しが起きているように誤解され易く、前述のような手法で高速血流の速度を定量的に求めた時、誤った血流速度が求められ診断を誤る可能性が生じる。
本発明は、上記事情に鑑み、解析可能な正しい最大血流速度を表示することのできる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の超音波診断装置は、生体内に超音波を送波し生体内で反射して戻ってきた超音波を受信して受信信号を得、この受信信号に基づいて、所定の表示画面上に生体の断層面の画像を表示する超音波診断装置において、
表示画面上に、生体の断層面内の所定の二次元領域内の血流速度分布をあらわす画像を表示する第1のモードを有し、
上記受信信号に基づいて、上記二次元領域内の血流速度分布を求める第1の血流速度分布演算部と、
超音波送受信の繰り返し周波数に応じて定まる解析可能な最大血流速度を求める最大血流速度演算部と、
この第1のモードにおいて、第1の血流速度分布演算部により求められた血流速度分布をあらわす画像と最大血流速度演算部により求められた最大血流速度を表示画面上に表示する表示部と、
この第1のモードにおいて、二次元領域内に関心点を指定する第1の操作子と、
この第1のモードにおいて、上記第1の操作子により指定された関心点における血流方向を指定する第2の操作子とを備え、
最大血流速度演算部が、上記第1の操作子および上記第2の操作子の操作による、関心点および血流方向の指定を受けて最大血流速度を補正するものであり、
上記表示部が、最大血流速度演算部で補正された後の最大血流速度を表示するものであることを特徴とする。
【0011】
本発明の超音波診断装置は、第1のモード(前述したカラードプラモード)において二次元領域(カラードプラ画像が表示された領域)内に、関心点と、その関心点における血流方向を指定し、その関心点における指定された血流方向に基づいて、解析的な最大血流速度を補正して表示するものであり、正しい最大血流速度が表示され、前述のように折り返し現象を利用して高速血流の速度を求めたとき、正しい血流速度が求められ、血流速度の誤解による誤診が防止される。
【0012】
ここで、上記本発明の超音波診断装置において、上記表示部が、上記第1のモードにおける血流速度分布をあらわす画像上に、上記第1の操作子および上記第2の操作子の操作により指定された関心点および血流方向をあらわす図形を表示するものであることが好ましい。
この図形の表示により、関心点および血流速度を容易に指定することができ、かつ指定ミスが防止される。
【0013】
また、上記本発明の超音波診断装置において、上記第1の操作子として、表示画面上の位置を指定するポインティングデバイス、例えばトラックボールやマウス等を備えると、表示画面上に関心点を容易に指定することができる。
さらに、上記本発明の超音波診断装置が、表示画面上に、生体内に指定された一点の血流速度の時間変化をあらわす画像を表示する第2のモードを有し、
この第2のモードにおいて生体の断層面内に血流計測点を指定する第3の操作子と、
この第2のモードにおいて、上記第3の操作子により指定された血流計測点における血流方向を指定する第4の操作子と、
上記第3の操作子および上記第4の操作子の操作による、血流計測点および血流方向の指定を受けて、その血流計測点の血流速度分布を、第1の血流速度分布演算部における血流速度の演算能力よりも定量的な解析が可能な第2の血流速度分布演算部とを備え、
上記表示部が、この第2のモードにおいて、第2の血流速度分布演算部により求められた血流計測点の血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示するものであり、
このような第2のモードを備えた場合に、上記第1のモードにおける上記第1の操作子とこの第2のモードにおける上記第3の操作子が、物理的には1つの操作子が兼用されたものであって、さらに上記第1のモードにおける上記第2の操作子とこの第2のモードにおける上記第4の操作子が、物理的には1つの操作子が兼用されたものであることが好ましい。
【0014】
この第2のモードは、通常、パルスドプラモードと呼ばれる。
このパルスドプラモードは、血流の定量的な計測を目的としており、従来より、その血流計測点の指定のほか、その血流計測点における血流方向の指定が行われている。
このようなパルスドプラモードを有する超音波診断装置においては、上記第3の操作子としては表示画面上に血流計測点を指定するのに適した操作子が採用されており、上記第4の操作子としては、その指定された血流計測点における血流方向の指定に適した操作子が採用されている。そこで、本発明の特徴を含む第1のモード(カラードプラモード)において、それら第3の操作子および第4の操作子を、それぞれ第1の操作子および第2の操作子として用いることができ、このように操作子を兼用することによって、操作性の向上、コストダウン、装置の小型化を図ることができる。
【0015】
さらに、上記本発明の超音波診断装置が、表示画面上に、生体内における超音波の進行方向に沿う一本の走査線上の広い範囲での血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示する第3のモードを有し、
この第3のモードにおいて、生体の断層面内に、超音波のフォーカス点を指定する第5の操作子と、
この第3のモードにおいて、上記第5の操作子により指定されたフォーカス点における血流方向を指定する第6の操作子と、
上記第5の操作子および上記第6の操作子の操作による、フォーカス点および血流方向の指定を受けて、そのフォーカス点を通る血流計測走査線上の広い範囲での血流速度分布を求める第2の血流速度分布演算部とを備え、
上記表示部が、この第3のモードにおいて、第2の血流速度分布演算部により求められた血流計測走査線上の広い範囲での血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示するものであり、
このような第3のモードを備えた場合に、上記第1のモードにおける上記第1の操作子とこの第3のモードにおける上記第5の操作子が、物理的には1つの操作子が兼用されたものであって、さらに上記第1のモードにおける上記第2の操作子とこの第3のモードにおける上記第6の操作子が、物理的には1つの操作子が兼用されたものであることが好ましい。
【0016】
この第3のモードは、通常、連続波ドプラモードと呼ばれており、連続波の超音波が用いられる。このような連続波ドプラモードを有する超音波診断装置においては、パルスドプラモードを有する超音波診断装置の場合と同様、上記第5の操作子としては、表示画面上にフォーカス点を指定するのに適した操作子が採用されており、上記第6の操作子としては、その指定されたフォーカス点における血流速度の指定に適した操作子が採用されている。そこで、それら第5の操作子および第6の操作子を、本発明の特徴を含む第1のモード(カラードプラモード)においては、第1の操作子および第2の操作子として用いることができ、操作子をこのように兼用することによって、パルスドプラモードを有する超音波診断装置において上記の第3の操作子および第4の操作子を第1のモードにおいて第1の操作子および第2の操作子として用いた場合と同様、操作性の向上、コストダウン、装置の小型化を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の超音波診断装置の一実施形態を示すブロック図である。ここでは先ず、このブロック図を参照して、本実施形態の超音波診断装置全体の概要について説明する。以下、各部の作用ないし機能の説明はあとにまわし、先ずは、この超音波診断装置の構成について説明する。
【0018】
この超音波診断装置の本体部10は、大別して、制御部100、信号処理部200、ディジタルスキャンコンバータ部300、ドプラ処理部400、表示制御部500、生体信号アンプ部600から構成されている。制御部100は、CPU部101とビームスキャン制御部102からなり、CPU部101には、操作パネル701、一体的に構成されたタッチパネル702とEL表示器703、およびフロッピィディスク装置704が接続されている。
【0019】
また、信号処理部200は、送受信部201、受信ディレイ制御部202、ビームフォーマ部203、コントロールインターフェイス部204、演算部205、およびドプラシグナル処理部206から構成されており、コントロールインターフェイス部204と、送受信部201、受信ディレイ制御部202、およびドプラシグナル処理部206は、制御ライン207で結ばれている。また、コントロールインターフェイス部204と演算部205は制御ライン208で結ばれており、さらに、受信ディレイ制御部202とビームフォーマ部203は制御ライン209で結ばれている。信号処理部200を構成する送受信部201には、超音波プローブ20が、着脱自在に、ここでは最大4本まで接続される。
【0020】
また、ディジタルスキャンコンバータ部300には、白黒用スキャンコンバータ301、カラー/パワー用スキャンコンバータ302、およびスクロール用スキャンコンバータ303が備えられている。
また、ドプラ処理部400には、パルス/連続波ドプラ解析部401とカラー/パワードプラ解析部402が備えられている。
【0021】
さらに、表示制御部500は、ここでは1つのブロックで示されており、この表示制御部500には、プリンタ705、VTR(ビデオテープレコーダ)706、観察用テレビモニタ707、およびスピーカ708が接続されている。
また、生体信号アンプ部600も、表示制御部500と同様、ここでは1つのブロックで示されており、この生体信号アンプ部600には、ECG電極ユニット709、心音マイク710、および脈波用トランスデューサ711が接続されている。
【0022】
さらに、この超音波診断装置には、電源部800が備えられている。この電源部800は、商用電源に接続され、この超音波診断装置各部に必要な電力を供給する。
また、本体部10は、CPUバス901を有しており、このCPUバス901は、制御部100を構成するCPU部101およびビームスキャン制御部102と、信号処理部200を構成するコントロールインターフェイス部204と、ディジタルスキャンコンバータ部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301、カラー/パワー用スキャンコンバータ302、およびスクロール用スキャンコンバータ303と、ドプラ処理部400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401およびカラー/パワードプラ解析部402と、さらに表示制御部500とを接続している。また、この本体部10は、エコーバス902を有しており、このエコーバス902は、信号処理部200を構成する演算部205で生成される画像データを、ディジタルスキャンコンバータ部300に供給する。また、ドプラ処理部400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401およびカラー/パワードプラ解析部402で生成されたデータも、エコーバス902を経由してディジタルスキャンコンバータ部300に供給される。さらに、この本体部10は、ビデオバス903を有しており、このビデオバス903は、ディジタルスキャンコンバータ部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301、カラー/パワー用スキャンコンバータ302、およびスクロール用スキャンコンバータ303のいずれかで生成されたデータを表示制御部500に伝達する。
【0023】
操作パネル701は、多数のキーを備えたキーボードや操作子群等からなり、この操作パネル701を操作するとその操作情報がCPU部101で検知され、その操作情報に応じた指令が、その指令に応じて、ビームスキャン制御部102、コントロールインターフェイス部204、ディジタルスキャンコンバータ部300、ドプラ処理部400、あるいは表示制御部500に伝達される。
【0024】
尚、この図1に示す操作パネル701には、操作子群を構成する操作子の一部として、本実施形態における、本発明の特徴的な部分の説明に必要な操作子、すなわち、モード切替操作子7011、血流方向指定ダイヤル7012、PRF設定ダイヤル7013、およびトラックボール7014のみ明示されている。各操作子の機能については必要な都度説明する。
【0025】
EL表示部703は、EL(Electro Luminescence)表示画面を有し、また、CPU部101は、そのEL表示部703のEL表示画面に表示するEL用線画を作成するEL用線画作成部を兼ねており、そのCPU部101で生成されたEL用線画がEL表示部703のEl表示画面上に表示される。そのEL表示部703のEL表示画面上にはタッチパネル702が備えられており、そのタッチパネル702に指で触れるとそのタッチパネル702上の指で触れた位置をあらわす位置情報がCPU部101に伝達される。このタッチパネル702およびEL表示器703は、例えば、操作パネル701の操作により、この超音波診断装置に、ある1つのモードに関するパラメータを設定する旨指示すると、CPU101により、その1つのモード用に設定すべき多数のパラメータ一覧がEL表示部703に表示され、タッチパネル702を指で触れて所望のパラメータを設定するなど、この超音波診断装置への各種の指示を入力し易いように構成されたものである。
【0026】
フロッピィディスク装置704は、図示しないフロッピィディスクが装脱自在に装填され、その装填されたフロッピィディスクをアクセスする装置であって、CPU部101により、オペレータが操作パネル701やタッチパネル702の操作により行なった指示がそのフロッピィディスク装置704に装填されたフロッピィディスクに書き込まれ、この超音波診断装置への電源投入時、あるいは操作パネル701の操作により初期状態へのリセットが指示された時に、そのフロッピィディスク装置704に装填されたフロッピィディスクからそこに書き込まれている各種の指示情報がCPU部101に入力され、CPU部101は、その指示情報に応じて各部を初期状態に設定する。これは、この超音波診断装置を稼働させるにあたって必要となる、操作パネル701やタッチパネル702から設定すべきパラメータ等が多数存在し、例えば電源投入のたびにそれら多数のパラメータ等を設定し直すのは極めて大変であり、このためフロッピィディスクに初期状態のパラメータ等を書き込んでおいて、電源投入時や初期状態へのリセットが指示された時には、そのフロッピィディスクに書き込まれているパラメータ等を読み込んでそれらのパラメータ等に応じて各部を設定することにより、パラメータ等の設定効率化を図るというものである。
【0027】
制御部100を構成するCPU部101は、上述のように、主としてマン・マシンインターフェイスの役割りを担っているのに対し、同じく制御部100を構成するビームスキャン制御部102は、主として、この超音波診断装置による超音波の送受信のタイミング等、リアルタイム性が要求される制御を担当している。この超音波診断装置で超音波の送受信を行なう時には、信号処理部200を構成する各部を制御するためのデータがビームスキャン制御部102からCPUバス901を経由して信号処理部200のコントロールインターフェイス部204に伝達され、このコントロールインターフェイス部204は、制御ライン207を経由して、送受信部201、受信ディレイ制御部202、およびドプラシグナル処理部206を制御し、また、このコントロールインターフェイス部204は、制御ライン208を介して演算部205を制御し、さらに受信ディレイ制御部202は、コントロールインターフェイス部204の制御を受けて、制御ライン209を介してビームフォーマ部203を制御する。
【0028】
送受信部201には、超音波プローブ20が接続されている。この超音波プローブには、例えばリニア走査型超音波プローブ、コンベックス走査型超音波プローブ、セクタ走査型超音波プローブ、また特殊な超音波プローブとしては、体腔内に挿入されるタイプの超音波プローブ、さらには、これら各種の超音波プローブについて、使用される超音波の周波数の相違による種別等、多種類の超音波プローブが存在する。超音波プローブを本体部10に装着するにはコネクタ(図示せず)が用いられるが、本体部10側には超音波プローブを接続するためのコネクタが取り付けられており、前述したように、多種類の超音波プローブのうち最大4本まで同時装着が可能である。超音波プローブを本体部10に装着すると、どの種類の超音波プローブが装着されたかをあらわす情報が本体部10で認識できるように構成されており、その情報は、制御ライン207、コントロールインターフェイス部204、およびCPUバス901を経由してCPU部101に伝えられる。一方、操作パネル701からは、この超音波診断装置を使用するにあたり、今回、本体部10側のコネクタに接続されたどの超音波プローブを使用するか指示が入力される。その指示は、CPUバス901を経由してビームスキャン制御部102に伝えられ、そのビームスキャン制御部102から、使用する超音波プローブに応じたデータが、CPUバス901、コントロールインターフェイス部204、制御ライン207を経由して送受信部201に伝達され、送受信部201は、上記のようにして指示された超音波プローブ20に対し、以下に説明するように高電圧パルスを送信して超音波を送信し、その超音波プローブで受信された信号を受け取る。ここでは、図1に1つだけ示す超音波プローブ20が超音波送受信のために選択されたものとする。
【0029】
図1に示す超音波プローブ20はいわゆるセクタ走査型の超音波プローブであり、その先端には、複数の超音波振動子21が配列されており、超音波の送受信にあたっては、生体(特に人体)1の体表に超音波振動子21が当てられる。その状態で、送受信部201から複数の超音波振動子21それぞれに向けて超音波送信用の各高電圧パルスが印加される。複数の超音波振動子21それぞれに印加される各高電圧パルスは、コントロールインターフェイス部204の制御により相対的な時間差が調整されており、これら相対的な時間差がどのように調整されるかに応じて、これら複数の超音波振動子21から、生体1の内部に延びる複数の走査線2のうちのいずれか一本の走査線に沿って、生体内部の所定深さ位置に焦点が結ばれた超音波パルスビームが送信される。
【0030】
この送信される超音波パルスビームの属性、すなわち、その超音波パルスビームの方向、焦点の深さ位置、中心周波数等は、ビームスキャン制御部102からCPUバス901を経由してコントロールインターフェイス部204に伝えられた制御データにより定まる。
この超音波パルスビームは生体1の内部を進む間にその1本の走査線上の各点で反射して超音波プローブ20に戻り、その反射超音波が複数の超音波振動子21で受信される。この受信により得られた複数の受信信号は、送受信部201に入力されて送受信部201に備えられた複数のプリアンプ(図示せず)でそれぞれ増幅された後ビームフォーマ部203に入力される。このビームフォーマ部203には、多数の中間タップを備えたアナログ遅延線が備えられており、受信ディレイ制御部202の制御により、送受信部201から送られてきた複数の受信信号がアナログ遅延線のどの中間タップから入力されるかが切り換えられ、これにより、それら複数の受信信号が相対的に遅延されるとともに互いに電流加算される。ここで、それら複数の受信信号に関する相対的な遅延パターンを制御することにより、生体1の内部に延びる所定の走査線に沿う方向の反射超音波が強調され、かつ生体1の内部の所定深さ位置に焦点が結ばれた、いわゆる受信超音波ビームが形成される。ここで、超音波は、生体1内部を、信号処理の速度と比べてゆっくりと進むため、1本の走査線に沿う反射超音波を受信している途中で生体内のより深い位置に焦点を順次移動させる、いわゆるダイナミックフォーカスを実現することもでき、この場合、超音波パルスビーム1回の送信に対応する1回の受信の間であっても、その途中で時間的に順次に、受信ディレイ制御部202により、各超音波振動子で得られた各受信信号が入力される、アナログ遅延線の各タップが切り換えられる。
【0031】
この受信超音波ビームの属性、すなわち受信超音波ビームの方向、焦点位置等についても、ビームスキャン制御部102からCPUバス901を経由してコントロールインターフェイス部204に伝えられ、さらに制御ライン207を経由して受信ディレイ制御部202に伝えられてきた制御データにより定められ、受信ディレイ制御部202はそのようにして伝えられてきた制御データに基づいて、ビームフォーマ部203を制御する。
【0032】
尚、上記説明では、超音波振動子21には高電圧パルスを与え、超音波パルスビームを送信する旨説明したが、この場合、前述したように超音波は信号処理速度と比べるとゆっくりと生体内を進むため、超音波振動子21に高電圧パルスを印加した時点を起点とし、超音波振動子21で反射超音波を受信する時点までの時間により、その時点で得られた信号が生体内のどの深さ位置で反射した反射超音波に対応する信号であるかを知ることができる。すなわち、送信される超音波がパルス状のものであることにより、生体の深さ方向に分解能を持つことになる。通常は、このように、超音波振動子21には高電圧パルスが印加されるが、特殊な場合には、生体内の深さ方向に分解能を持たないことを許容し、超音波振動子21に連続的に繰り返す高電圧パルス列信号を印加して生体内に連続波としての超音波ビームを送信することもある。
【0033】
ただし、以下においても、ドプラ処理部400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401の説明の際に連続波に言及する場合を除き、パルス状の超音波ビームを送信するものとして説明する。
送受信部201およびビームフォーマ部203は、上記のようにして、生体1内部の複数の走査線2のそれぞれに沿って順次に超音波パルスビームの送信と受信とを繰り返し、これにより生成される各走査線に沿う受信超音波ビームをあらわす受信信号が演算部205に順次入力される。この演算部205では、入力された受信信号が対数圧縮され、検波され、さらに、操作パネル701を操作することにより指定された、生体1内部のどの深さ領域までの画像を表示するかという指定(つまり生体内部の浅い領域のみの画像を表示すればよいのか、あるいはどの程度深い領域までの画像を表示する必要があるかという指定)に応じたフィルタリング処理等が施され、さらにA/D変換器によりディジタルの受信信号に変換されて、そのディジタルの受信信号が演算部205から出力される。この演算部205から出力された受信信号は、エコーバス902を経由して、ディジタルスキャンコンバータ部300を構成する白黒用スキャンコンバータ301に入力される。この白黒用スキャンコンバータ301では、表示用の各画素に対応したデータを生成するための補間演算処理が施され、ビデオバス903を経由して表示制御部500に入力される。この表示制御部500は、複数の走査線2で規定される生体断層面内の超音波反射強度分布によるBモード画像を観察用テレビモニタ707に表示する。その際、必要に応じて、操作パネル701から入力された患者名や撮影年月日、撮影条件等も、そのBモード画像に重畳されて表示される。表示制御部500にはフレームメモリが備えられており、そのフレームメモリを順次書き換えることにより、Bモード画像として、生体1内部が動いている様子をあらわす動画像を表示することもでき、あるいは、フレームメモリの書き換えを停止することによりある時点における静止画像(フリーズ画像)を表示することもできる。さらには、生体信号アンプ部600からの同期信号に基づいて、フレームメモリの書き換えのタイミングを制御することにより、生体の心臓の動きに同期した、その心臓の動きの、ある位相における画像を表示することもできる。
【0034】
生体信号アンプ部600には、生体(人体)1の心電波形を得るためのECG電極ユニット709、心音をピックアップする心音マイク710、人体の脈をとらえる脈波用トランスデューサ711が接続されており、生体信号アンプ部600では、これらのうちのいずれか1つもしくは複数のセンサに基づいて同期信号が生成され、表示制御部500に送られる。
【0035】
また表示制御部500には、観察用テレビモニタ707のほか、プリンタ705、VTR(ビデオテープレコーダ)706が接続されており、表示制御部500は、オペレータからの指示に応じて、観察用テレビモニタ707に表示された画像をプリンタ705ないしはVTR706に出力する。
再度、信号処理部200の説明から始める。
【0036】
生体内部に延びるある一本の走査線上の超音波反射情報の時間変化を知ろうとするときは、オペレータによりモード切替操作子7011が操作されてMモードが指定されるとともに、トラックポール7013の操作により関心のある一本の走査線が指定され、これらの指定を受けて、その関心のある一本の走査線に沿って超音波が繰り返し送受信され、その1本の走査線に沿う生体の受信超音波ビームをあらわすデータがエコーバス902を経由してスクロール用スキャンコンバータ303に入力される。このスクロール用スキャンコンバータ303は、縦方向にその1本の走査線に沿う生体の深さ方向の超音波反射強度分布、横軸が時間軸からなり時間軸方向にスクロールする画像(Mモード画像)をあらわすデータが生成され、ビデオバス903を経由して表示制御部500に入力され、例えば観察用テレビモニタ707に、そのデータに基づく画像が表示される。尚、表示制御部500は、白黒用スキャンコンバータ301から送られてきたBモード画像とスクロール用スキャンコンバータ303から送られてきたMモード画像とを横に並べる機能や、Bモード画像に、後述するカラードプラ画像をあるいはパワードプラ画像を重畳する機能も有しており、観察用テレビモニタ707には、オペレータからの指示に応じて、複数の画像が並べて表示され、あるいは複数の画像が重畳して表示される。
【0037】
もう一度、信号処理部200の説明に戻る。
信号処理部200を構成するドプラシグナル処理部206は、生体1内部の血流分布や、ある一点、ないしある1本の走査線上の血流速度を求めるための構成要素であり、このドプラシグナル処理部206では、ビームフォーマ部203で生成された受信超音波ビームをあらわす受信信号に、いわゆる直交検波が施され、さらにA/D変換によりディジタルデータに変換される。ドプラシグナル処理部206から出力された直交検波後のデータは、ドプラ処理部400に入力される。ドプラ処理部400には、パルス/連続波ドプラ解析部401とカラー/パワードプラ解析部402とが備えられており、ここでは、ドプラシグナル処理部206から出力されたデータは、カラー/パワードプラ解析部402に入力されるものとする。カラー/パワードプラ解析部402では、各走査線それぞれに沿って例えば8回ずつ超音波送受信を行なったときのデータに基づく自己相関演算により、オペレータにより指定された、Bモード画像上の関心領域(ROI)内の血流速度分布や血流パワー分布をあらわすデータが求められる。ROI内の血流速度分布や血流パワー分布をあらわすデータは、エコーバス902を経由してカラー/パワー用スキャンコンバータ302に入力される。このカラー/パワー用スキャンコンバータ302では、そのROI内の血流分布をあらわすデータが表示用の画素を持つデータに変換され、そのデータは、ビデオバス903を経由して表示制御部500に入力される。表示制御部500では、白黒用スキャンコンバータ301から送られてきたBモード画像上の、トラックボール7013の操作により指定された関心領域(ROI)に、例えば血流速度分布の場合、超音波プローブ20に近づく方向の血流を赤、遠ざかる方向の血流を青、それらの輝度で血流速度をあらわしたカラードプラ画像を重畳して、観察用テレビモニタ707に表示する。このカラードプラ画像を生成して表示するモードはカラードプラモードと呼ばれ、本発明にいう第1のモードがこれに相当する。このカラードプラモードの指定はモード切替操作子7011の操作により行なわれる。このカラードプラ画像により、そのROI内の血流速度分布の概要を把握することができる。これと同様に、Bモード像上のROIに血流パワー分布をあらわすパワードプラ画像を重畳して表示することもできる。このパワードプラ画像を生成して表示するモードはパワードプラモードと呼ばれる。
ここで、オペレータにより、そのROI内のある1点もしくはある1本の走査線上の血流を詳細に観察する旨の要求が入力されると、今度は送受信部201により、その関心のある一点(本発明にいう血流計測点)を通る一本の走査線、もしくはその関心のある1本の走査線(本発明にいう血流計測走査線)に沿う方向に超音波の送受信が繰り返され、それにより得られた信号に基づいてドプラシグナル処理部206で生成されたデータが、ドプラ処理部400を構成するパルス/連続波ドプラ解析部401に入力される。生体内のある一点の血流に関心があるときは、モード切替操作子7011を操作してパルスドプラモード(本発明にいう第2のモード)に切り替えるとともに、トラックボール7013を操作してBモード画像上の一点(血流計測点)を指定し、さらに、血流方向指定ダイヤル7012をまわして血流方向を指定する。指定された血流計測点や血流方向は表示画面上にそれらをあらわす図形として表示される。このような指定を行なうと生体内にはパルス状の超音波ビームが送信される。一方、ある1本の走査線上の血流情報が広い範囲で抽出されることを許容しより速い流速範囲の血流情報を得たいときは、モード切替操作子7011を操作して連続波ドプラモード(本発明にいう第3のモード)に切り替えるとともに、トラックボール7013を操作してBモード画像上の一点(本発明にいうフォーカス点)を指定し、さらに血流方向指定ダイヤル7012をまわして血流方向を指定する。指定されたフォーカス点や血流方向は表示画面上に図形として表示される。このような指定を行なうと、指定されたフォーカス点を通る血流計測走査線に沿うとともに、そのフォーカス点に焦点をもった連続波としての超音波ビームが送信される。
【0038】
パルス/連続波ドプラ解析部401では、指定された血流計測点もしくは指定されたフォーカス点を通る血流計測走査線について多数回もしくは長時間超音波送受信を行なうことにより得られたデータに基づくFFT(Fast Fourier Transform)演算により、その血流計測点の血流情報あるいはその血流計測走査線上の広い範囲での血流情報が得られる。このパルス/連続波ドプラ解析部401で得られた血流情報をあらわすデータは、エコーバス902を経由して、スクロール用スキャンコンバータ303に入力され、スクロールスキャンコンバータ303では、縦軸が血流速度、横軸が時間軸からなり時間軸方向にスクロールする画像をあらわすデータが生成される。このデータは、ビデオバス903を経由して表示制御部500に入力され、観察用テレビモニタ707上に、例えば白黒用スキャンコンバータ301から送られてきたBモード画像と並べられて表示される。
【0039】
次に、本実施形態の特徴部分について説明する。
図2は、図1に示すCPU部101における、本実施形態に特徴的な部分の構成を示した図である。ここには、CPU部101で実行されるプログラムにより構成された、最大流速算出手段1011、カーソル入力手段1012、およびカーソル表示手段7013が明示されている。各手段の作用の説明は後にまわす。
【0040】
図3は、図1に示す観察用テレビモニタ707の表示画面上に表示された、カラードプラモードにおける表示画像の概要を示す図である。
この図3には、表示画面7071上に、白黒画像で表示されたBモード画像70711、およびそのBモード画像上のROI内にカラーで表示されたカラードプラ画像70712が表示されている。
【0041】
カラードプラ画像70712は、超音波プローブに近づく方向の血流が赤、遠ざかる方向の血流が青で表示され、かつそれらの輝度で血流速度が示されている。また、この表示画面7071の左上には、カラードプラ画像70712の輝度スケール70716が表示されている。この輝度スケール70716は、上半分が赤、下半分が青であって、その輝度スケール70716の中央線から上あるいは下に離れるほど輝度の高い赤あるいは青が表示されている。
【0042】
この輝度スケール70716の上部および下部には、その輝度スケール70716で表現することのできる、解析可能な最大血流速度の数値表示70717が示されている。ここで、この数値表示70717は、通常は走査線に沿う方向の血流速度成分に関する最大血流速度を示している。ここで、操作パネル701(図1参照)のトラックボール7014を操作して、カラードプラ画像70712内に関心点を指定し、血流方向指定ダイヤル7012を回して血流方向を指定する。すると、CPU部101ではカーソル入力手段1012が動作し、トラックボール7014や血流方向指定ダイヤル7012の操作に応じて図3に示すカーソル70715の位置や方向が決定され、カーソル表示手段1013および最大流速算出手段1011に通知される。カーソル表示手段1013はその通知を受けて、表示画面7071に関心点および血流方向を表示するよう表示制御部500(図1参照)に指令を出し、表示制御部500はその指令に基づいて表示画面7071上にそのカーソル7015を表示する。表示画面7071上にこのようなカーソル7015を表示することにより、関心点や血流方向の指定が容易となる。
【0043】
一方、カーソル入力手段1012からの、カーソルの位置と方向の通知を受けた最大流速算出手段1011では、その最大流速算出手段1011を構成する送受信方向算出手段10111により、その関心点を通る超音波の送受信方向、すなわち、図3に示す走査線70714の方向が算出され、補正角算出手段10112により、その算出された走査線70714とカーソル70715の方向(指定された血流の方向)との成す、最大血流速度を補正するための補正角θが算出され、最大流速補正手段10113では、その算出された補正角θを、前述した(4)式に従って解析可能な最大血流速度に反映し、図2には示されていない、従来から存在する最大流速表示手段により、図3に示す数値表示70717が書き換えられる。
【0044】
ここで、操作パネル701上のPRF設定ダイヤル7013(図1参照)を回すと、PRF(超音波パルスの繰り返し周波数)が変化し、この設定されたPRFも前述した(4)式に従って最大血流速度に反映され、またPRFの変更により折り返しが生じる血流速度が変化することから、色相の急激な変化(赤から青、あるいは青から赤)により高速血流の存在を知ることができる。そこで、高速流血の近傍に関心点を設定しその関心点における血流方向を指定することにより、高速血流の血流速度を正確に知ることができる。
【0045】
また、上記実施形態では、パルスドプラモードや連続波ドプラモードにおける、血流計測点やフォーカス点を指定するためのトラックボール7014を、そのまま、本発明の特徴であるカラードプラモードにおける関心点の指定用として用い、かつ、パルスドプラモードや連続波ドプラモードにおける、血流方向を指定するための血流方向指定ダイヤルル7012を、そのまま、カラードプラモードにおける血流方向の指定用として用いているため、操作子の数をむやみに増やすことなく、カラードプラモードにおける本発明の特徴が実現されている。
【0046】
尚、ここでは、関心点の指定用にトラックボールを用いたが、関心点の指定用として、ここに例示したトラックボールや、あるいはマウスやタッチペン等の、ポインティングデバイスを採用することが好ましい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、カラードプラモードにおいて正しい最大血流速度が表示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波診断装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示すCPU部における、本実施形態に特徴的な部分の構成を示した図である。
【図3】図1に示す観察用テレビモニタの表示画面上に表示された、カラードプラモードにおける表示画像の概要を示す図である。
【符号の説明】
1 生体
2 走査線
10 本体部
20 超音波プローブ
21 超音波振動子
100 制御部
101 CPU部
102 ビームスキャン制御部
200 信号処理部
300 ディジタルスキャンコンバータ部
400 ドプラ処理部
500 表示制御部
600 生体信号アンプ部
701 操作パネル
707 観察用テレビモニタ
1011 最大流速算出手段
1012 カーソル入力手段
1013 カーソル表示手段
7011 モード切替操作子
7012 血流方向指定ダイヤル
7013 PRF設定ダイヤル
7014 トラックボール
7071 表示画面
10111 送受信方向算出手段
10112 補正角算出手段
10113 最大流速補正手段
70711 Bモード画像
70712 カラードプラ画像
70714 走査線
70715 カーソル
70716 輝度スケール
70717 数値表示

Claims (5)

  1. 生体内に超音波を送波し生体内で反射して戻ってきた超音波を受信して受信信号を得、この受信信号に基づいて、所定の表示画面上に生体の断層面の画像を表示する超音波診断装置において、
    表示画面上に、生体の断層面内の所定の二次元領域内の血流速度分布をあらわす画像を表示する第1のモードを有し、
    前記受信信号に基づいて、前記二次元領域内の血流速度分布を求める第1の血流速度分布演算部と、
    超音波送受信の繰り返し周波数に応じて定まる解析可能な最大血流速度を求める最大血流速度演算部と、
    前記第1のモードにおいて、前記第1の血流速度分布演算部により求められた血流速度分布をあらわす画像と前記最大血流速度演算部により求められた最大血流速度を表示画面上に表示する表示部と、
    前記第1のモードにおいて、二次元領域内に関心点を指定する第1の操作子と、
    前記第1のモードにおいて、前記第1の操作子により指定された関心点における血流方向を指定する第2の操作子とを備え、
    前記最大血流速度演算部が、前記第1の操作子および前記第2の操作子の操作による、関心点および血流方向の指定を受けて最大血流速度を補正するものであり、
    前記表示部が、前記最大血流速度演算部で補正された後の最大血流速度を表示するものであることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記表示部が、前記第1のモードにおける血流速度分布をあらわす画像上に、前記第1の操作子および前記第2の操作子の操作により指定された関心点および血流方向をあらわす図形を表示するものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記第1の操作子が、表示画面上の位置を指定するポインティングデバイスであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 表示画面上に、生体内に指定された一点の血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示する第2のモードを有し、
    前記第2のモードにおいて生体の断層面内に血流計測点を指定する第3の操作子と、
    前記第2のモードにおいて、前記第3の操作子により指定された血流計測点における血流方向を指定する第4の操作子と、
    前記第3の操作子および前記第4の操作子の操作による、血流計測点および血流方向の指定を受けて、該血流計測点の血流速度を、前記第1の血流速度分布演算部における血流速度の演算能力よりも定量的な解析が可能な第2の血流速度分布演算部とを備え、
    前記表示部が、前記第2のモードにおいて、前記第2の血流速度分布演算部により求められた前記血流計測点の血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示するものであり、
    前記第1のモードにおける前記第1の操作子と前記第2のモードにおける前記第3の操作子が、物理的には1つの操作子が兼用されたものであって、さらに
    前記第1のモードにおける前記第2の操作子と前記第2のモードにおける前記第4の操作子が、物理的には1つの操作子が兼用されたものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 表示画面上に、生体内における超音波の進行方向に沿う一本の走査線上の広い範囲での血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示する第3のモードを有し、
    前記第3のモードにおいて、生体の断層面内に、超音波のフォーカス点を指定する第5の操作子と、
    前記第3のモードにおいて、前記第5の操作子により指定されたフォーカス点における血流方向を指定する第6の操作子と、
    前記第5の操作子および前記第6の操作子の操作による、フォーカス点および血流方向の指定を受けて、該フォーカス点を通る血流計測走査線上の広い範囲での血流速度分布を求める第2の血流速度分布演算部とを備え、
    前記表示部が、前記第3のモードにおいて、前記第2の血流速度分布演算部により求められた前記血流計測走査線上の広い範囲での血流速度分布の時間変化をあらわす画像を表示するものであり、
    前記第1のモードにおける前記第1の操作子と前記第3のモードにおける前記第5の操作子が、物理的には1つの操作子が兼用されたものであって、さらに
    前記第1のモードにおける前記第2の操作子と前記第3のモードにおける前記第6の操作子が、物理的には1つの操作子が兼用されたものであることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
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