JP3656512B2 - チャイルドシート - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のシートの上に設置されるチャイルドシートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
チャイルドシートは幼児の臀部が載る座部と、幼児の背中がもたれかかる背部とを一体的に備えた構成となっている。
【０００３】
従来のチャイルドシートは、大人用のシートベルト装置のウェビングによって車両シートに対し固定される。このようにチャイルドシートをウェビングでシートに固定する場合、固定のためにウェビングを引き出し、これをチャイルドシートの所定箇所に通したり引掛けたりする必要があり面倒である。また、チャイルドシートが嵩ばるためチャイルドシートを車両のキャビン内に運び込む作業労力が大きい。
【０００４】
ヨーロッパ特許公開公報ＥＰ８４１２０９Ａ１には、自動車の座席の左右にロッドよりなる受け座を設け、チャイルドシートを該受け座に着脱可能に取り付けることが記載されている。このチャイルドシートは、後方に延在する２本の縦材を備え、該縦材の先端に受け座への係合部が設けられている。このチャイルドシートの左右の側部には、前後方向に回動自在なアームが設けられており、該アームを自動車座席のシートバックに当接させることによりチャイルドシートの浮動が阻止される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
このＥＰ８４１２０９Ａ１は、全体として一体のものであるため、嵩及び重量がいずれも大きく、自動車内への搬入、搬出及び座席への固定に大きな労力を要する。
【０００６】
本発明は、きわめて簡単に車両のシートに固定することができるチャイルドシートを提供することを目的とする。また、本発明は運搬が容易なチャイルドシートを提供することを目的とする。さらに、本発明は、ベースを車両に正規に連結することにより初めて該ベースに対しチャイルドシート本体を固定することが可能となるチャイルドシートを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明のチャイルドシートは、幼児の臀部が載る座部と幼児の背中が当る背部とを有したチャイルドシート本体と、該チャイルドシート本体が上側に載設されるベースとを備えてなる。該ベースには車両への連結部が設けられ、該チャイルドシート本体は該ベースに対し着脱自在となっている。ベースに対しチャイルドシート本体を固定するために、ベースにチャイルドシート本体の固定部材が設けられ、該チャイルドシート本体には該固定部材に対し係合する係合部材が設けられ、該ベースとチャイルドシート本体との一方にこの係合を解除する係合解除部材が設けられている。このベースには、該ベースが車両に連結された場合にのみ、前記連結部への連結動作に連動してチャイルドシート本体のベースへの係合を許容する手段が設けられている。
【０００８】
かかるチャイルドシートは、ベースを車両に固定した後、このベースにチャイルドシート本体を装着することができる。このようにベースとチャイルドシート本体とを別々にすることにより、各ベースとチャイルドシート本体とのキャビン内への出し入れが容易である。
【０００９】
また、チャイルドシート本体を分離したベースのみをシートに載せて固定する場合、チャイルドシート本体が無いので固定作業を容易に行うことができる。
【００１０】
本発明では、該ベースが車両に連結された場合にのみ、前記連結部への連結動作に連動してチャイルドシート本体のベースへの係合を許容する手段が設けられているので、ベースを車両に固定せずにチャイルドシート本体をベースに連結することが防止される。
【００１１】
本発明では、前記固定部材がベースの前部と後部との２ヶ所に配置されており、後部の固定部材は、前記チャイルドシート本体の後部に設けられたフランジが挿入される開口を備えており、該開口の内部に前記許容手段としての起立部が上下動可能に設けられており、前記ベースの車両への連結部の連結動作によって起立部を退動（例えば下降）させて該開口内への該フランジの進入を可能とするためのリンクが設けられていることが好ましい。
【００１２】
この場合、前記ベースは後方に突出するアームを備え、このアームの先端部には、車両に設けられたクランプバーを把持するフックが設けられており、前記リンクは、このフックの把持動作に連動して前記起立部を退動（例えば下降）させるものであることが好ましい。
【００１３】
この起立部の上部を赤色又は黄色とすることにより、起立部が上昇していることが一目で分り、ベースの固定（フランジの開口への挿入）が不可であることを目視確認できる。
【００１４】
また、この起立部に文字、図形又は記号を設けることにより、ベースの固定（フランジの開口への挿入）が不可であることを表示するようにしてもよい。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、図１〜１１を参照して第１の実施の形態について説明する。このチャイルドシート１０は図１１に示す通り、シートクッション２２とシートバック２４とを有する車両のシート２０上に設置されるものである。このチャイルドシート１０は、チャイルドシート本体１２と、該チャイルドシート本体が着脱可能に固定されるベース１８とを備えている。該チャイルドシート本体１２には連結用底板１４が一体に設けられている。このベース１８は、車両のシート２０のシートクッション２２上に載置され、固定されるよう構成されている。
【００１６】
チャイルドシート本体１２は、図１の通り、座部３０と、背部３２と、袖部３４とを備えており、例えば、ウレタン等の合成樹脂によって一体成形したものを用いることができる。このチャイルドシート本体１２の底面に底板１４をインサート成形やボルト留め、リベット留め等によって一体化しておくのが好ましい。
【００１７】
この底板１４は、長方形状の主板部４０と、該主板部４０の後辺から延出したフランジ４２と、該主板部４０の前部に設けられた開口４４と、該開口４４を横断するように主板部４０の前辺と平行に設けられたバー４６とを有している。
【００１８】
ベース１８は、長方形盤状のベース本体５０と、該ベース本体５０の後部の左右両端部から後方に延出した１対のアーム５２と、このアーム５２の先端に設けられた把持部５４と、ベース本体５０の前部に設けられたフック５６と、バー係合部材５８と、フック５６の係合解除用のベルト５９及び操作片６０と、ベース本体５０の後部上面に設けられた浮動阻止部材としての浮動ストッパ６２と、該浮動ストッパ６２の支持部６４と、前記フランジ４２と係合するフランジ押え部材６６と、把持部５４のアンクランプ用の操作片６８等を備えている。
【００１９】
アーム５２の把持部５４は、図４〜６の通り、車両のシート１４の後部の左右両側に設けられたクランプバー７４を把持するためのものである。このバー７４は、車両の幅方向に延在している。アーム５２の後端側には、このバー７４を受け入れる凹部７６が設けられると共に、凹部７６内に入り込んできたクランプバー７４を掴むためのフック７８が設けられている。
【００２０】
アーム５２内には、フック７８の把持解放方向への退動を阻止するためのブロックロッド８０が配置されている。このブロックロッド８０はアーム５２の長手方向に進退可能となっていると共に、スプリング８２によってベース１８の後方（図４，５の左方）に付勢されている。なお、８１はブロックロッド８０のスプリング収容部を示す。
【００２１】
このフック７８は軸７８Ａによって上下方向に回動可能とされると共に、バネ７８Ｂによって爪部７８ａがバー７４から離反する方向（図４，５の上方向）に付勢されている。バー７４が凹部７６内に入り込んでくると、バー７４はこのフック７８の当接面７８ｂに当る。そして、バー７４はこのフック７８の爪部７８ａを押し下げてさらに凹部７６内に侵入する。バー７４が爪部７８ａよりも奥にまで入ると、爪部７８ａがバネ７８Ｂの付勢力に抗して押し下げられ、図５の如くバー７４が把持されたラッチ状態となる。
【００２２】
なお、バー７４が爪部７８ａよりも奥にまで入り込むと、フック７８の後部７８ｃが上昇し、図５の通りその下側にブロックロッド８０の先端が入り込む。これにより、フック７８の把持解放方向（図５の時計方向）の回転が阻止され、バー７４はフック７８によって把持され続ける。
【００２３】
図８の通り、ブロックロッド８０の後端には斜めのスロット８３が設けられ、このスロット８３にリンク８４の一端部が挿入されている。該リンク８４はロッド状であり、ベース１８の幅方向の中央に向って延在している。該リンク８４の途中部分は、ベース本体５０上に設置された支体８６に対し軸８７を介して上下方向に揺動可能に支持されている。
【００２４】
リンク８４の他端部は、前記操作片６８のフック部８８に係合している。このフック部８８はＪ字形状であり、リンク８４はこのフック部８８内に挿通されている。
【００２５】
リンク８４は、この操作片６８からベース１８の前方に向う水平部８４ａと、この水平部８４ａから上方に立ち上がる起立部８４ｂとを備えている。図１及び図９の通り、この起立部８４ｂはフランジ押え部材６６内に入り込んでいる。
【００２６】
フランジ押え部材６６はベース１８の上面から上方に突設されており、その前面側は連結用底板１４のフランジ４２の挿入用の開口８９となっている。
【００２７】
図９の如く操作片６８が上昇限にあるときには、リンク８４の起立部８４ｂも上昇限にあり、開口８９に対面している。この状態にあっては、フランジ４２が開口８９に深く入り込むことが起立部８４ｂによって阻止される。なお、起立部８４ｂには赤色、黄色など目立ち易い色の塗装や樹脂キャップが施されている。
【００２８】
図５の如くフック７８がクランプバー７４を把持し、ブロックロッド８０が前進（図８のＡ方向に移動）すると、スロット８３に案内されてリンク８４の一端部が図８のＢ方向（上方向）に引き上げられ、これによりリンク８４の部分８４ａ，８４ｂが矢印Ｃ，Ｄの如く下方に移動する。これに伴って、操作片６８も下方に押し下げられる。
【００２９】
この状態になると、起立部８４ｂはフランジ押え部材６６内から下方に退くので、開口８９内にフランジ４２が進入可能となる。
【００３０】
フランジ４２を開口８９に挿入し、バー４６をバー係合部材５８に係合させフック５６によって係止することにより連結用底板１４がベース１８に固定される。この連結用底板１４はチャイルドシート本体１２と一体であるので、チャイルドシート本体１２もベース１８に固定される。
【００３１】
ベース１８をクランプバー７４から離反させるには、操作片６８を図８の矢印Ｐのように上方に引き上げる。そうすると、リンク８４が矢印Ｑの方向に回動し、リンク８４の端部がスロット８３内を移動することによりブロックロッド８０が矢印Ｒの如く退動する。これにより、図４の如くフック７８の後部７８ｃからブロックロッド８０が外れ、スプリング７８Ｂの付勢力によりフック７８が時計方向に回り、図５の状態から図４の状態に戻る。図４の状態では、爪部７８ａが上昇しているのでクランプバー７４はアーム５２から離反可能となる。
【００３２】
シート２０に固定されたベースに対しチャイルドシート本体１２を取り付ける場合、連結用底板１４のフランジ４２をフランジ押え部材６６の下側に差し込んだ後、チャイルドシート本体１２の前側を下方に押し下げ、バー４６をバー係合部材５８及びフック５６によってベース１８に連結する。
【００３３】
このバー係合部材５８は、図２,３に拡大して示す通り、ベース１８の左右方向に延在するレール状部材であり、ベース１８にビス留め等により固定されている。このバー係合部材５８の上面にはバー４６が入り込む溝１３０が長手方向に設けられている。
【００３４】
バー係合部材５８，５８同士の間にフック５６が配置されている。このフック５６は、図２の通り支軸１４０によってベース１８に回動可能に支持されると共に、バネ（図示略）によって図２の反応時計方向に付勢されている。このフック５６の爪部５６ａの上面は、ベース１８の後方に向って下り勾配の斜面５６ｂとなっている。
【００３５】
連結用底板１４のバー４６が上方から該斜面５６ｂに押し付けられると、フック５６が図２，３の右方に後退し、バー４６が溝１３０内に入り込む。バー４６が爪部５６ａを通過すると、バネの押圧力によりフック５６が図２，３の左方に前進し、爪部５６ａがバー４６に被さり連結用底板１４及びそれと一体のチャイルドシート本体１２がベース１８に固定される。
【００３６】
この固定を解除するには、操作片６０を引っ張り、フック５６を図２，３の右方に後退させ、チャイルドシート本体１２を上方に引き上げれば良い。
【００３７】
ベース１８のアーム５２をクランプバー７４に連結した後、浮動ストッパ６２を後方に回すことによりベース１８をシートクッション２２から浮き上がらないように固定する。
【００３８】
この浮動ストッパ６２は、図１及び図１０の通り支軸９０によってフランジ押え部材６６と支持部６４との間に回動可能に支持されている。
【００３９】
この浮動ストッパ６２には上下方向に長い長孔９２が設けられ、この長孔９２に係止板９４が上下方向に移動可能に挿通されている。この係止板９４は浮動ストッパ６２内に配置されたバネ（図示略）によって上方に付勢されている。
【００４０】
フランジ押え部材６６及び支持部６４には鋸歯状部９６を周部に有した扇形開口９８が設けられている。
【００４１】
この鋸歯状部９６に対し係止板９４が係合する。この鋸歯状部９６は係止板９４が図１０の左方向に移動すること（即ち、浮動ストッパ６２がベース１８の後方に回動すること）を許容するが、係止板９４が図１０の右方向に移動することを阻止する。従って、アーム５２によってベース１８をクランプバー７４に連結した後、浮動ストッパ６２を後方に回しシートバック２４に押し付けることにより、ベース１８がシート２０に固定される。固定後には、ベース１８が浮き上ることもない。
【００４２】
このようにシート２０に対して固定されたベース１８に対しチャイルドシート本体１２を連結する。この連結を行うには、前記の通り、フランジ４２を開口８９に挿入し、バー４６をフック５６及びバー係合部材５８に係合させれば良い。
【００４３】
なお、ベース１８のアーム５２をクランプバー７４に連結した状態にあっては、前記の通りリンク８４の起立部８４ｂが図９の下方（矢印Ｄ方向）に移動しており、フランジ４２を開口８９に深く挿入し、チャイルドシート本体１２をベース１８に連結することが可能である。また、起立部８４ｂが下がっていると、赤色等の目立つ色の起立部８４ｂが開口８９内に視覚されないので、チャイルドシート本体１２のベース１８への連絡が可能であることを確認できる。逆に、起立部８４ｂが開口８９内に見えるときには、ベース１８がクランプバー７４に連結されていないことを知覚することができる。
【００４４】
このように、このチャイルドシート１０にあっては、チャイルドシート本体１２とベース１８とが別体となっており、チャイルドシート本体１２とベース１８とを別々に車内に搬入でき、別々に取り付け作業を行うことができる。このベース１８の固定作業を行う場合には、チャイルドシート本体１２が分離されているので、アーム５２の把持部５４とクランプバー７４との連結作業を容易に行うことができる。
【００４５】
このベース１８を固定するには、アーム５２とクランプバー７４とを係合させた後、浮動ストッパ６２を後方に倒すだけで良く、きわめて簡単であり、ベース１８の固定強度も著しく高い。このベース１８に対してチャイルドシート本体１２を固定する場合にも、フランジ４２をフランジ押え部材６６の下側に差し込み、次いで、チャイルドシート本体１２の前側を下方に押し下げるだけで良く、きわめて簡単である。しかも、チャイルドシート本体１２とベース１８との連結もきわめて堅固である。
【００４６】
なお、この実施の形態にあっては、チャイルドシート本体１２の後面にアーム５２と同一のアーム１５２が設けられており、ベース１８を用いることなくチャイルドシート本体１２を直にシート２０に取り付けることも可能となっている。
【００４７】
この実施の形態ではバー４６をチャイルドシート本体１２の一部をなす連結用底板１４に設け、フック５６及び操作片６０をベース１８に設けているが、該バー４６をベース１８に設け、フック５６及び操作片６０をチャイルドシート本体１２（例えば連結用底板１４）に設けてもよい。
【００４８】
図１２はリンク８４Ａを用いた第２の実施の形態を示す斜視図であり、前記図８と同一部分を示している。
【００４９】
この実施の形態では、ブロックロッド８０Ａの後部にスロット８３と逆方向の傾きにてスロット８３Ａが設けられている。一対のブロックロッド８０Ａ，８０Ａの間に一本のリンク８４Ａが架け渡されており、このリンク８４Ａの各端部がそれぞれスロット８３Ａ，８３Ａに挿入されている。リンク８４の途中部分は操作片６８のフック部８８に係合している。また、リンク８４の途中部分はＬ形ブロック１００に挿通されている。このＬ形ブロック１００は、水平部１０２と起立部１０４とを有しており、水平部１０２の後端が支軸１１０によってベース本体５０に回動可能に支持されている。
【００５０】
ベース１８がクランプバー７４に連結されていない状態にあっては、ブロックロッド８０ＡはＲ方向に後退した状態になっている。そして、リンク８４Ａは矢印Ｑ方向に上昇し、操作片６８が上昇すると共に、Ｌ形ブロック１００が矢印Ｕ方向に上昇回転し、起立部１０４がフランジ押え部材６６内において上昇した状態となっている。この結果、フランジ押え部材６６にフランジ４２を深く挿入できない。
【００５１】
ベース１８をクランプバー７４に連結した状態にあっては、ブロックロッド８０ＡがＡ方向に前進した図５の状態となっている。そして、リンク８４Ａは矢印Ｂ方向に下降し、操作片６８が下降すると共に、Ｌ形ブロック１００が矢印Ｄ方向に下降回転している。これにより、起立部１０４がフランジ押え部材６６内から下方に退き、フランジ押え部材６６内にフランジ４２を深く挿入することが可能となる。このＬ形ブロック１００の起立部１０４にも赤色や黄色などの目立つ色の塗装や着色を施しておくことにより、アーム５２とクランプバー７４との係合状態の正、不正を目視確認することが可能となる。
【００５２】
操作片６８をＰ方向に引き上げると、リンク８４ＡがＱ方向に上昇し、ブロックロッド８０ＡがＲ方向に後退し、フック７８が図４の状態となり、ベース１８のアーム５２をクランプバー７４から引き離すことができる。
【００５３】
上記のＬ形ブロック１００の起立部１０４に塗装や着色を施す代りに、又は塗装や着色を施すと共に、該起立部１０４に文字、図形又は記号を設け、フランジ押え部材６６内へのフランジ４２の挿入の可能、不可能の表示、あるいはアーム５２とクランプバー７４との係合状態の正、不正の目視確認を一層容易なものとすることができる。
【００５４】
前記リンク８４の起立部８４ｂについても、キャップやプレートを装着し、このキャップやプレートに塗装や着色を施したり、文字、図形又は記号を設け、フランジ押え部材６６内へのフランジ４２の挿入の可能、不可能の表示、あるいはアーム５２とクランプバー７４との係合状態の正、不正の目視確認を一層容易なものとすることができる。この場合も、塗装や着色のみを施してもよく、文字、図形又は記号のみを設けてもよく、塗装や着色と文字、図形又は記号の表示との双方を行ってもよい。
【００５５】
キャップやプレートを装着する代りに、起立部８４ｂの形状をブロック状又はプレート状としてもよい。
【００５６】
【発明の効果】
以上の通り、本発明のチャイルドシートにあっては、チャイルドシート本体とベースとが別体となっており、チャイルドシート本体とベースとを別々に車内に出し入れし易い。
【００５７】
このベースの固定作業を行う場合には、チャイルドシート本体がベースから分離されているので、作業を容易に行うことができる。
【００５８】
このベースは浮動阻止部材により浮動を阻止することができる。このベースに対してチャイルドシート本体を固定する作業もきわめて簡単である。
【００５９】
本発明のチャイルドシートは、ベースが車両のシートに連結されていないとベースに対しチャイルドシート本体を装着することができず、ベースの固定が確実に行われた場合にのみチャイルドシート本体をベースに取り付けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態に係るチャイルドシートの分解斜視図である。
【図２】図１のII−II線に沿う断面図である。
【図３】フック及びバー係合部材の一部の斜視図である。
【図４】アームの先端部の縦断面図である。
【図５】アームの先端部の縦断面図である。
【図６】アームとクランプバーとの係合関係を示す斜視図である。
【図７】ベースの平面図である。
【図８】リンク、操作片及びブロックロッドの構成を示す斜視図である。
【図９】図１のIX−IX線に沿う断面図である。
【図１０】浮動ストッパの下部の構成を示す斜視図である。
【図１１】実施の形態に係るチャイルドシートに取り付けた状態の側面図である。
【図１２】リンク、操作片及びブロックロッド別の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
１０ チャイルドシート
１２ チャイルドシート本体
１４ 底板
１８ ベース
２０ シート
２２ シートクッション
２４ シートバック
３０ 座部
３２ 背部
３４ 袖部
４０ 主板部
４４ 開口
５０ ベース本体
５４ 把持部
５２ アーム
６０ 操作片
６２ 浮動ストッパ
６４ 支持部
６６ フランジ押え部材
６８ 操作片
７８ フック
７８ａ 爪部
７８ｂ 当接面
７８ｃ 後部
７８Ｂ スプリング
８０，８０Ａ ブロックロッド
８３ スロット
８４，８４Ａ リンク
８４ｂ 起立部
８９ 開口
１００ Ｌ形ブロック
１０４ 起立部
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のシートの上に設置されるチャイルドシートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
チャイルドシートは幼児の臀部が載る座部と、幼児の背中がもたれかかる背部とを一体的に備えた構成となっている。
【０００３】
従来のチャイルドシートは、大人用のシートベルト装置のウェビングによって車両シートに対し固定される。このようにチャイルドシートをウェビングでシートに固定する場合、固定のためにウェビングを引き出し、これをチャイルドシートの所定箇所に通したり引掛けたりする必要があり面倒である。また、チャイルドシートが嵩ばるためチャイルドシートを車両のキャビン内に運び込む作業労力が大きい。
【０００４】
ヨーロッパ特許公開公報ＥＰ８４１２０９Ａ１には、自動車の座席の左右にロッドよりなる受け座を設け、チャイルドシートを該受け座に着脱可能に取り付けることが記載されている。このチャイルドシートは、後方に延在する２本の縦材を備え、該縦材の先端に受け座への係合部が設けられている。このチャイルドシートの左右の側部には、前後方向に回動自在なアームが設けられており、該アームを自動車座席のシートバックに当接させることによりチャイルドシートの浮動が阻止される。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
このＥＰ８４１２０９Ａ１は、全体として一体のものであるため、嵩及び重量がいずれも大きく、自動車内への搬入、搬出及び座席への固定に大きな労力を要する。
【０００６】
本発明は、きわめて簡単に車両のシートに固定することができるチャイルドシートを提供することを目的とする。また、本発明は運搬が容易なチャイルドシートを提供することを目的とする。さらに、本発明は、ベースを車両に正規に連結することにより初めて該ベースに対しチャイルドシート本体を固定することが可能となるチャイルドシートを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明のチャイルドシートは、幼児の臀部が載る座部と幼児の背中が当る背部とを有したチャイルドシート本体と、該チャイルドシート本体が上側に載設されるベースとを備えてなる。該ベースには車両への連結部が設けられ、該チャイルドシート本体は該ベースに対し着脱自在となっている。ベースに対しチャイルドシート本体を固定するために、ベースにチャイルドシート本体の固定部材が設けられ、該チャイルドシート本体には該固定部材に対し係合する係合部材が設けられ、該ベースとチャイルドシート本体との一方にこの係合を解除する係合解除部材が設けられている。このベースには、該ベースが車両に連結された場合にのみ、前記連結部への連結動作に連動してチャイルドシート本体のベースへの係合を許容する手段が設けられている。
【０００８】
かかるチャイルドシートは、ベースを車両に固定した後、このベースにチャイルドシート本体を装着することができる。このようにベースとチャイルドシート本体とを別々にすることにより、各ベースとチャイルドシート本体とのキャビン内への出し入れが容易である。
【０００９】
また、チャイルドシート本体を分離したベースのみをシートに載せて固定する場合、チャイルドシート本体が無いので固定作業を容易に行うことができる。
【００１０】
本発明では、該ベースが車両に連結された場合にのみ、前記連結部への連結動作に連動してチャイルドシート本体のベースへの係合を許容する手段が設けられているので、ベースを車両に固定せずにチャイルドシート本体をベースに連結することが防止される。
【００１１】
本発明では、前記固定部材がベースの前部と後部との２ヶ所に配置されており、後部の固定部材は、前記チャイルドシート本体の後部に設けられたフランジが挿入される開口を備えており、該開口の内部に前記許容手段としての起立部が上下動可能に設けられており、前記ベースの車両への連結部の連結動作によって起立部を退動（例えば下降）させて該開口内への該フランジの進入を可能とするためのリンクが設けられていることが好ましい。
【００１２】
この場合、前記ベースは後方に突出するアームを備え、このアームの先端部には、車両に設けられたクランプバーを把持するフックが設けられており、前記リンクは、このフックの把持動作に連動して前記起立部を退動（例えば下降）させるものであることが好ましい。
【００１３】
この起立部の上部を赤色又は黄色とすることにより、起立部が上昇していることが一目で分り、ベースの固定（フランジの開口への挿入）が不可であることを目視確認できる。
【００１４】
また、この起立部に文字、図形又は記号を設けることにより、ベースの固定（フランジの開口への挿入）が不可であることを表示するようにしてもよい。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、図１〜１１を参照して第１の実施の形態について説明する。このチャイルドシート１０は図１１に示す通り、シートクッション２２とシートバック２４とを有する車両のシート２０上に設置されるものである。このチャイルドシート１０は、チャイルドシート本体１２と、該チャイルドシート本体が着脱可能に固定されるベース１８とを備えている。該チャイルドシート本体１２には連結用底板１４が一体に設けられている。このベース１８は、車両のシート２０のシートクッション２２上に載置され、固定されるよう構成されている。
【００１６】
チャイルドシート本体１２は、図１の通り、座部３０と、背部３２と、袖部３４とを備えており、例えば、ウレタン等の合成樹脂によって一体成形したものを用いることができる。このチャイルドシート本体１２の底面に底板１４をインサート成形やボルト留め、リベット留め等によって一体化しておくのが好ましい。
【００１７】
この底板１４は、長方形状の主板部４０と、該主板部４０の後辺から延出したフランジ４２と、該主板部４０の前部に設けられた開口４４と、該開口４４を横断するように主板部４０の前辺と平行に設けられたバー４６とを有している。
【００１８】
ベース１８は、長方形盤状のベース本体５０と、該ベース本体５０の後部の左右両端部から後方に延出した１対のアーム５２と、このアーム５２の先端に設けられた把持部５４と、ベース本体５０の前部に設けられたフック５６と、バー係合部材５８と、フック５６の係合解除用のベルト５９及び操作片６０と、ベース本体５０の後部上面に設けられた浮動阻止部材としての浮動ストッパ６２と、該浮動ストッパ６２の支持部６４と、前記フランジ４２と係合するフランジ押え部材６６と、把持部５４のアンクランプ用の操作片６８等を備えている。
【００１９】
アーム５２の把持部５４は、図４〜６の通り、車両のシート１４の後部の左右両側に設けられたクランプバー７４を把持するためのものである。このバー７４は、車両の幅方向に延在している。アーム５２の後端側には、このバー７４を受け入れる凹部７６が設けられると共に、凹部７６内に入り込んできたクランプバー７４を掴むためのフック７８が設けられている。
【００２０】
アーム５２内には、フック７８の把持解放方向への退動を阻止するためのブロックロッド８０が配置されている。このブロックロッド８０はアーム５２の長手方向に進退可能となっていると共に、スプリング８２によってベース１８の後方（図４，５の左方）に付勢されている。なお、８１はブロックロッド８０のスプリング収容部を示す。
【００２１】
このフック７８は軸７８Ａによって上下方向に回動可能とされると共に、バネ７８Ｂによって爪部７８ａがバー７４から離反する方向（図４，５の上方向）に付勢されている。バー７４が凹部７６内に入り込んでくると、バー７４はこのフック７８の当接面７８ｂに当る。そして、バー７４はこのフック７８の爪部７８ａを押し下げてさらに凹部７６内に侵入する。バー７４が爪部７８ａよりも奥にまで入ると、爪部７８ａがバネ７８Ｂの付勢力に抗して押し下げられ、図５の如くバー７４が把持されたラッチ状態となる。
【００２２】
なお、バー７４が爪部７８ａよりも奥にまで入り込むと、フック７８の後部７８ｃが上昇し、図５の通りその下側にブロックロッド８０の先端が入り込む。これにより、フック７８の把持解放方向（図５の時計方向）の回転が阻止され、バー７４はフック７８によって把持され続ける。
【００２３】
図８の通り、ブロックロッド８０の後端には斜めのスロット８３が設けられ、このスロット８３にリンク８４の一端部が挿入されている。該リンク８４はロッド状であり、ベース１８の幅方向の中央に向って延在している。該リンク８４の途中部分は、ベース本体５０上に設置された支体８６に対し軸８７を介して上下方向に揺動可能に支持されている。
【００２４】
リンク８４の他端部は、前記操作片６８のフック部８８に係合している。このフック部８８はＪ字形状であり、リンク８４はこのフック部８８内に挿通されている。
【００２５】
リンク８４は、この操作片６８からベース１８の前方に向う水平部８４ａと、この水平部８４ａから上方に立ち上がる起立部８４ｂとを備えている。図１及び図９の通り、この起立部８４ｂはフランジ押え部材６６内に入り込んでいる。
【００２６】
フランジ押え部材６６はベース１８の上面から上方に突設されており、その前面側は連結用底板１４のフランジ４２の挿入用の開口８９となっている。
【００２７】
図９の如く操作片６８が上昇限にあるときには、リンク８４の起立部８４ｂも上昇限にあり、開口８９に対面している。この状態にあっては、フランジ４２が開口８９に深く入り込むことが起立部８４ｂによって阻止される。なお、起立部８４ｂには赤色、黄色など目立ち易い色の塗装や樹脂キャップが施されている。
【００２８】
図５の如くフック７８がクランプバー７４を把持し、ブロックロッド８０が前進（図８のＡ方向に移動）すると、スロット８３に案内されてリンク８４の一端部が図８のＢ方向（上方向）に引き上げられ、これによりリンク８４の部分８４ａ，８４ｂが矢印Ｃ，Ｄの如く下方に移動する。これに伴って、操作片６８も下方に押し下げられる。
【００２９】
この状態になると、起立部８４ｂはフランジ押え部材６６内から下方に退くので、開口８９内にフランジ４２が進入可能となる。
【００３０】
フランジ４２を開口８９に挿入し、バー４６をバー係合部材５８に係合させフック５６によって係止することにより連結用底板１４がベース１８に固定される。この連結用底板１４はチャイルドシート本体１２と一体であるので、チャイルドシート本体１２もベース１８に固定される。
【００３１】
ベース１８をクランプバー７４から離反させるには、操作片６８を図８の矢印Ｐのように上方に引き上げる。そうすると、リンク８４が矢印Ｑの方向に回動し、リンク８４の端部がスロット８３内を移動することによりブロックロッド８０が矢印Ｒの如く退動する。これにより、図４の如くフック７８の後部７８ｃからブロックロッド８０が外れ、スプリング７８Ｂの付勢力によりフック７８が時計方向に回り、図５の状態から図４の状態に戻る。図４の状態では、爪部７８ａが上昇しているのでクランプバー７４はアーム５２から離反可能となる。
【００３２】
シート２０に固定されたベースに対しチャイルドシート本体１２を取り付ける場合、連結用底板１４のフランジ４２をフランジ押え部材６６の下側に差し込んだ後、チャイルドシート本体１２の前側を下方に押し下げ、バー４６をバー係合部材５８及びフック５６によってベース１８に連結する。
【００３３】
このバー係合部材５８は、図２,３に拡大して示す通り、ベース１８の左右方向に延在するレール状部材であり、ベース１８にビス留め等により固定されている。このバー係合部材５８の上面にはバー４６が入り込む溝１３０が長手方向に設けられている。
【００３４】
バー係合部材５８，５８同士の間にフック５６が配置されている。このフック５６は、図２の通り支軸１４０によってベース１８に回動可能に支持されると共に、バネ（図示略）によって図２の反応時計方向に付勢されている。このフック５６の爪部５６ａの上面は、ベース１８の後方に向って下り勾配の斜面５６ｂとなっている。
【００３５】
連結用底板１４のバー４６が上方から該斜面５６ｂに押し付けられると、フック５６が図２，３の右方に後退し、バー４６が溝１３０内に入り込む。バー４６が爪部５６ａを通過すると、バネの押圧力によりフック５６が図２，３の左方に前進し、爪部５６ａがバー４６に被さり連結用底板１４及びそれと一体のチャイルドシート本体１２がベース１８に固定される。
【００３６】
この固定を解除するには、操作片６０を引っ張り、フック５６を図２，３の右方に後退させ、チャイルドシート本体１２を上方に引き上げれば良い。
【００３７】
ベース１８のアーム５２をクランプバー７４に連結した後、浮動ストッパ６２を後方に回すことによりベース１８をシートクッション２２から浮き上がらないように固定する。
【００３８】
この浮動ストッパ６２は、図１及び図１０の通り支軸９０によってフランジ押え部材６６と支持部６４との間に回動可能に支持されている。
【００３９】
この浮動ストッパ６２には上下方向に長い長孔９２が設けられ、この長孔９２に係止板９４が上下方向に移動可能に挿通されている。この係止板９４は浮動ストッパ６２内に配置されたバネ（図示略）によって上方に付勢されている。
【００４０】
フランジ押え部材６６及び支持部６４には鋸歯状部９６を周部に有した扇形開口９８が設けられている。
【００４１】
この鋸歯状部９６に対し係止板９４が係合する。この鋸歯状部９６は係止板９４が図１０の左方向に移動すること（即ち、浮動ストッパ６２がベース１８の後方に回動すること）を許容するが、係止板９４が図１０の右方向に移動することを阻止する。従って、アーム５２によってベース１８をクランプバー７４に連結した後、浮動ストッパ６２を後方に回しシートバック２４に押し付けることにより、ベース１８がシート２０に固定される。固定後には、ベース１８が浮き上ることもない。
【００４２】
このようにシート２０に対して固定されたベース１８に対しチャイルドシート本体１２を連結する。この連結を行うには、前記の通り、フランジ４２を開口８９に挿入し、バー４６をフック５６及びバー係合部材５８に係合させれば良い。
【００４３】
なお、ベース１８のアーム５２をクランプバー７４に連結した状態にあっては、前記の通りリンク８４の起立部８４ｂが図９の下方（矢印Ｄ方向）に移動しており、フランジ４２を開口８９に深く挿入し、チャイルドシート本体１２をベース１８に連結することが可能である。また、起立部８４ｂが下がっていると、赤色等の目立つ色の起立部８４ｂが開口８９内に視覚されないので、チャイルドシート本体１２のベース１８への連絡が可能であることを確認できる。逆に、起立部８４ｂが開口８９内に見えるときには、ベース１８がクランプバー７４に連結されていないことを知覚することができる。
【００４４】
このように、このチャイルドシート１０にあっては、チャイルドシート本体１２とベース１８とが別体となっており、チャイルドシート本体１２とベース１８とを別々に車内に搬入でき、別々に取り付け作業を行うことができる。このベース１８の固定作業を行う場合には、チャイルドシート本体１２が分離されているので、アーム５２の把持部５４とクランプバー７４との連結作業を容易に行うことができる。
【００４５】
このベース１８を固定するには、アーム５２とクランプバー７４とを係合させた後、浮動ストッパ６２を後方に倒すだけで良く、きわめて簡単であり、ベース１８の固定強度も著しく高い。このベース１８に対してチャイルドシート本体１２を固定する場合にも、フランジ４２をフランジ押え部材６６の下側に差し込み、次いで、チャイルドシート本体１２の前側を下方に押し下げるだけで良く、きわめて簡単である。しかも、チャイルドシート本体１２とベース１８との連結もきわめて堅固である。
【００４６】
なお、この実施の形態にあっては、チャイルドシート本体１２の後面にアーム５２と同一のアーム１５２が設けられており、ベース１８を用いることなくチャイルドシート本体１２を直にシート２０に取り付けることも可能となっている。
【００４７】
この実施の形態ではバー４６をチャイルドシート本体１２の一部をなす連結用底板１４に設け、フック５６及び操作片６０をベース１８に設けているが、該バー４６をベース１８に設け、フック５６及び操作片６０をチャイルドシート本体１２（例えば連結用底板１４）に設けてもよい。
【００４８】
図１２はリンク８４Ａを用いた第２の実施の形態を示す斜視図であり、前記図８と同一部分を示している。
【００４９】
この実施の形態では、ブロックロッド８０Ａの後部にスロット８３と逆方向の傾きにてスロット８３Ａが設けられている。一対のブロックロッド８０Ａ，８０Ａの間に一本のリンク８４Ａが架け渡されており、このリンク８４Ａの各端部がそれぞれスロット８３Ａ，８３Ａに挿入されている。リンク８４の途中部分は操作片６８のフック部８８に係合している。また、リンク８４の途中部分はＬ形ブロック１００に挿通されている。このＬ形ブロック１００は、水平部１０２と起立部１０４とを有しており、水平部１０２の後端が支軸１１０によってベース本体５０に回動可能に支持されている。
【００５０】
ベース１８がクランプバー７４に連結されていない状態にあっては、ブロックロッド８０ＡはＲ方向に後退した状態になっている。そして、リンク８４Ａは矢印Ｑ方向に上昇し、操作片６８が上昇すると共に、Ｌ形ブロック１００が矢印Ｕ方向に上昇回転し、起立部１０４がフランジ押え部材６６内において上昇した状態となっている。この結果、フランジ押え部材６６にフランジ４２を深く挿入できない。
【００５１】
ベース１８をクランプバー７４に連結した状態にあっては、ブロックロッド８０ＡがＡ方向に前進した図５の状態となっている。そして、リンク８４Ａは矢印Ｂ方向に下降し、操作片６８が下降すると共に、Ｌ形ブロック１００が矢印Ｄ方向に下降回転している。これにより、起立部１０４がフランジ押え部材６６内から下方に退き、フランジ押え部材６６内にフランジ４２を深く挿入することが可能となる。このＬ形ブロック１００の起立部１０４にも赤色や黄色などの目立つ色の塗装や着色を施しておくことにより、アーム５２とクランプバー７４との係合状態の正、不正を目視確認することが可能となる。
【００５２】
操作片６８をＰ方向に引き上げると、リンク８４ＡがＱ方向に上昇し、ブロックロッド８０ＡがＲ方向に後退し、フック７８が図４の状態となり、ベース１８のアーム５２をクランプバー７４から引き離すことができる。
【００５３】
上記のＬ形ブロック１００の起立部１０４に塗装や着色を施す代りに、又は塗装や着色を施すと共に、該起立部１０４に文字、図形又は記号を設け、フランジ押え部材６６内へのフランジ４２の挿入の可能、不可能の表示、あるいはアーム５２とクランプバー７４との係合状態の正、不正の目視確認を一層容易なものとすることができる。
【００５４】
前記リンク８４の起立部８４ｂについても、キャップやプレートを装着し、このキャップやプレートに塗装や着色を施したり、文字、図形又は記号を設け、フランジ押え部材６６内へのフランジ４２の挿入の可能、不可能の表示、あるいはアーム５２とクランプバー７４との係合状態の正、不正の目視確認を一層容易なものとすることができる。この場合も、塗装や着色のみを施してもよく、文字、図形又は記号のみを設けてもよく、塗装や着色と文字、図形又は記号の表示との双方を行ってもよい。
【００５５】
キャップやプレートを装着する代りに、起立部８４ｂの形状をブロック状又はプレート状としてもよい。
【００５６】
【発明の効果】
以上の通り、本発明のチャイルドシートにあっては、チャイルドシート本体とベースとが別体となっており、チャイルドシート本体とベースとを別々に車内に出し入れし易い。
【００５７】
このベースの固定作業を行う場合には、チャイルドシート本体がベースから分離されているので、作業を容易に行うことができる。
【００５８】
このベースは浮動阻止部材により浮動を阻止することができる。このベースに対してチャイルドシート本体を固定する作業もきわめて簡単である。
【００５９】
本発明のチャイルドシートは、ベースが車両のシートに連結されていないとベースに対しチャイルドシート本体を装着することができず、ベースの固定が確実に行われた場合にのみチャイルドシート本体をベースに取り付けることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態に係るチャイルドシートの分解斜視図である。
【図２】図１のII−II線に沿う断面図である。
【図３】フック及びバー係合部材の一部の斜視図である。
【図４】アームの先端部の縦断面図である。
【図５】アームの先端部の縦断面図である。
【図６】アームとクランプバーとの係合関係を示す斜視図である。
【図７】ベースの平面図である。
【図８】リンク、操作片及びブロックロッドの構成を示す斜視図である。
【図９】図１のIX−IX線に沿う断面図である。
【図１０】浮動ストッパの下部の構成を示す斜視図である。
【図１１】実施の形態に係るチャイルドシートに取り付けた状態の側面図である。
【図１２】リンク、操作片及びブロックロッド別の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
１０ チャイルドシート
１２ チャイルドシート本体
１４ 底板
１８ ベース
２０ シート
２２ シートクッション
２４ シートバック
３０ 座部
３２ 背部
３４ 袖部
４０ 主板部
４４ 開口
５０ ベース本体
５４ 把持部
５２ アーム
６０ 操作片
６２ 浮動ストッパ
６４ 支持部
６６ フランジ押え部材
６８ 操作片
７８ フック
７８ａ 爪部
７８ｂ 当接面
７８ｃ 後部
７８Ｂ スプリング
８０，８０Ａ ブロックロッド
８３ スロット
８４，８４Ａ リンク
８４ｂ 起立部
８９ 開口
１００ Ｌ形ブロック
１０４ 起立部
Claims (5)
- 幼児の臀部が載る座部と幼児の背中が当る背部とを有したチャイルドシート本体と、該チャイルドシート本体が上側に載設されるベースとを備えてなり、
該ベースには車両への連結部が設けられ、該チャイルドシート本体は該ベースに対し着脱自在となっており、
該ベースに該チャイルドシート本体の固定部材が設けられ、該チャイルドシート本体には該固定部材に対し係合する係合部材が設けられ、該ベースとチャイルドシート本体との一方にこの係合を解除する係合解除部材が設けられており、
該ベースが車両に連結された場合にのみ、前記連結部への連結動作に連動してチャイルドシート本体のベースへの係合を許容する手段が設けられていることを特徴とするチャイルドシート。 - 請求項１において、前記固定部材がベースの前部と後部との２ヶ所に配置されており、
後部の固定部材は、前記チャイルドシート本体の後部に設けられたフランジが挿入される開口を備えており、
該開口の内部に前記許容手段としての起立部が上下動可能に設けられており、前記ベースの車両への連結部の連結動作によって起立部を退動させて該開口内への該フランジの進入を可能とするためのリンクが設けられていることを特徴とするチャイルドシート。 - 請求項２において、前記ベースは後方に突出するアームを備え、このアームの先端部には、車両に設けられたクランプバーを把持するフックが設けられており、
前記リンクは、このフックの把持動作に連動して前記起立部を退動させるものであることを特徴とするチャイルドシート。 - 請求項２又は３において、前記起立部の上部は赤色又は黄色となっていることを特徴とするチャイルドシート。
- 請求項２ないし４のいずれか１項において、前記起立部の上部に文字、図形又は記号が表示されていることを特徴とするチャイルドシート。
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