JP3656351B2 - エレメント交換型フィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレメント組立体を交換可能なフィルタに関し、例えば、内燃機関を潤滑するオイルに混入する不純物等を濾過するエレメント交換型オイルフィルタに利用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来、エレメント交換型フィルタに関連する先行技術文献としては、EP0547291A1公報、実開昭61−106662号公報にて開示されたものが知られている。
【0003】
このうち、EP0547291A1公報には、エレメント交換型オイルフィルタのケースとキャップとをねじ部を利用して結合させる技術が示されている。また、実開昭61−106662号公報には、ドレンプラグのねじ部に縦溝を形成してオイル(潤滑油)を外部に排出させる技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前者のものでは、エレメント交換に先立って内部に貯留されているオイルを外部に排出するにはドレンプラグが必要である。また、後者のものでは、ドレンプラグのねじ部の縦溝を利用し内部に貯留されているオイルを外部に排出するとしているが、この構造でオイルを排出するには時間がかかり過ぎて実用的でないという不具合があった。
【0005】
そこで、この発明はかかる不具合を解決するためになされたもので、内部に貯留されておりエレメント交換に先立って支障となる流体をドレンプラグ等の別部材を配設することなく素早く外部に排出自在なエレメント交換型フィルタの提供を課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1のエレメント交換型フィルタによれば、使用状態において、両ケーシング部分は一対のねじ部を介して結合されており、シール部材を介して内部が液密に保持されている。このため、エレメント交換の際に両ケーシング部分のうちの片方を回転させシール部材によるシール状態を解除し一対のねじ部に少なくとも2箇所ずつ形成された溝部を合致させることで両ケーシング部分の結合状態を維持したまま内部に貯留されている流体を排出することができる。
【0007】
請求項2のエレメント交換型フィルタでは、エレメント交換の際に取外し側となる片方のケーシング部分が他方のケーシング部分より下側に垂下されて設置されており、内部に貯留されている流体を効率良く排出することができる。
【0008】
請求項3のエレメント交換型フィルタでは、エレメント交換の際に両ケーシング部分のうちの片方のケーシング部分に対して他方のケーシング部分を分割状態の途中位置まで回転させることで、一対のねじ部による結合状態を維持したままシール部材によるシール状態を解除させることができ、内部に貯留されている流体を排出することができる。
【0009】
請求項4のエレメント交換型フィルタでは、車載状態でエレメント交換の際に両ケーシング部分の下側の溝部を互いに合致させることで上側の溝部も合致され、内部に貯留されている流体を溝部を介して素早く排出することができる。
【0010】
請求項5のエレメント交換型フィルタでは、両ケーシング部分の溝部が一対のねじ部の回転軸を軸対称としてそれぞれ配置されており、片方のケーシング部分に対して他方のケーシング部分を回転させシール状態が解除されたのち、片方の溝部を下側で合致させると、他方の溝部が自ずと上側で合致されるため内部に貯留されている流体を下側の溝部を介して効率良く排出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0012】
〈実施例1〉
図1は本発明の実施の形態の第1の実施例にかかるエレメント交換型フィルタを適用したエレメント交換型オイルフィルタの使用状態における全体構成を示す断面図である。
【0013】
図1において、100は内燃機関用オイルフィルタであり、オイルフィルタ100は図示しない内燃機関のシリンダブロックと一体的なケース10と有底円筒状のキャップ20とをケーシング部分とし、それぞれに設けられた雌ねじ部11及び雄ねじ部21にてOリング41を介して液密に結合されている。このオイルフィルタ100内には、濾紙を折曲げ円筒状に形成されたフィルタエレメント31からなるエレメント組立体30が、その両端板32a,32bに貼付けられシールを兼ねたクッション材33a,33bをケース10側のプロテクタ部14の円筒状外周面及びキャップ20側のプロテクタ部23の放射状外周面にそれぞれ挿嵌され収容されている。なお、以下では、エレメント組立体30を『エレメントS/A(Sub-Assembly:サブアッセンブリ)30』と記す。
【0014】
また、ケース10には図示しない内燃機関側から送出された汚オイルが流入される入口側油路13、プロテクタ部14をエレメントS/A30内に延長した出口側油路15が形成されている。一方、キャップ20にはその円筒外周面にフィルタ着脱用工具のための角部24、頭頂中央外面に六角レンチ等のための工具穴25がそれぞれ設けられている。そして、キャップ20側のプロテクタ部23の基部を利用してスプリング26が固設されており、このスプリング26によってエレメントS/A30がケース10側に付勢され位置決めされている。
【0015】
図1に示すオイルフィルタ100の使用状態で、Oリング41はキャップ20の雄ねじ部21の基部に設けられたシール部22に挿嵌されており、このシール部22とケース10の雌ねじ部11の先端部に設けられたシール面12とによってOリング41を介してケース10とキャップ20とのシール状態が保たれている。ここで、ケース10側のシール面12及びキャップ20側のシール部22がOリング41によるシール状態を保持するためのシール長さLS と、ケース10側の雌ねじ部11及びキャップ20側の雄ねじ部21がねじ結合するための有効ねじ長さLT との大小関係が、LS <LT とされている。このように、有効ねじ長さLT の方がシール長さLS より大きいため、ケース10側の雌ねじ部11に対してキャップ20側の雄ねじ部21を取外し方向に回転させシール長さLS 分だけ移動させ、ケース10とキャップ20との結合状態を維持させたままOリング41によるシール状態を解除させることができる。
【0016】
次に、図1のオイルフィルタ100の結合状態が解除された図2の分割状態を示す斜視図を参照して本実施例における要部構成について説明する。
【0017】
図2に示すように、オイルフィルタ100を構成するケース10側の雌ねじ部11には取外し方向に沿って回転軸に対して軸対称な位置に所定幅で2箇所の溝としてオイル排出用のドレン溝11a及び空気導入用の空気溝11bが形成されている(図2では手前側の溝は隠れており表されていない)。また、オイルフィルタ100を構成するキャップ20側の雄ねじ部21には取外し方向に沿って回転軸に対して軸対称な位置に所定幅で2箇所の溝としてオイル排出用のドレン溝21a及び空気導入用の空気溝21bが形成されている(図2では後ろ側の溝は隠れており表されていない)。
【0018】
次に、図1のオイルフィルタ100の使用状態からエレメント交換に先立ち内部に貯留されているオイルの排出について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3(a)はオイルフィルタ100の内燃機関側に取付けられたケース10に対してキャップ20の分割途中状態を示す側面図、図3(b)は図3(a)のA−A線に沿う断面図である。また、図4(a)はオイルフィルタ100の内燃機関側に取付けられたケース10に対してキャップ20の分割途中状態を示す側面図、図4(b)は図4(a)のB−B線に沿う断面図である。ここで、図3(b)及び図4(b)の断面図ではエレメントS/A30等は省略されている。
【0019】
本実施例におけるオイルフィルタ100は、鉛直方向に対して0°〜90°の範囲で傾けて図示しない内燃機関側に取付けられることが有効であり、図3(a)ではオイルフィルタ100が鉛直方向に対して45°傾けて取付けられている。このように、オイルフィルタ100が鉛直方向に対して傾けて取付けられるときには少なくともケース10側のドレン溝11aが円周方向の最下部位置となるように配置される。
【0020】
図3(a)に示すように、オイルフィルタ100を構成するケース10に対してキャップ20をフィルタ着脱用工具等を利用して回転させることで、上述のOリング41によるシール状態が解除されオイル排出状態となる。本実施例では、オイルフィルタ100のドレン溝11a,21aは空気溝11b,21bと同寸法であり、各溝幅W1 は10mm、各溝深さH1 はねじ山からねじ谷までの寸法に設定されている。このように、各溝の配置関係及び寸法関係が設定されていることで、図3(b)に示すように、ケース10側の雌ねじ部11のドレン溝11aとキャップ20側の雄ねじ部21のドレン溝21aとの位置が合致した時点でオイルフィルタ100内に貯留されているオイルの排出が開始される。このとき、ケース10側の雌ねじ部11の空気溝11bとキャップ20側の雄ねじ部21の空気溝21bとの位置も合致している。
【0021】
次に、発明者らが行った実験結果について説明する。
【0022】
オイルフィルタ100のケース10の雌ねじ部11及びキャップ20の雄ねじ部21のねじ寸法がM76×3、ドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bの溝幅を5mm、溝深さをねじ山からねじ谷までの寸法の1.624mmとしたものではドレン完了までの所要時間が13分であった。これに対して、上述の寸法のうちドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bの溝幅だけを図3(b)に示すW1 の10mmとしたものではドレン完了までの所要時間が3分30秒であった。更に、ドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bの溝幅を、図4(b)に示すように、W2 の15mmと更に広げたものでもドレン完了までにかかった時間は3分30秒と同じであった。このことから、オイルフィルタ100のケース10の雌ねじ部11及びキャップ20の雄ねじ部21のねじ寸法がM76×3程度のものであれば、溝幅を10mm以上、溝深さをねじ山からねじ谷までの寸法の1.624mmとすることで素早く内部に貯留されているオイルを排出することができると言える。
【0023】
次に、上述の実施例にかかるオイルフィルタの変形例について図5及び図6を参照して説明する。なお、図5(a)はオイルフィルタ100の内燃機関側に取付けられたケース10に対してキャップ20の分割途中状態を示す側面図、図5(b)は図5(a)のC−C線に沿う断面図である。また、図6(a)はオイルフィルタ100の内燃機関側に取付けられたケース10に対してキャップ20の分割途中状態を示す側面図、図6(b)は図6(a)のD−D線に沿う断面図である。ここで、図5(b)及び図6(b)の断面図ではエレメントS/A30等は省略されている。
【0024】
図5の変形例では、溝幅W1 の空気溝11b,21bが下側の溝幅W1 のドレン溝11a,21aに対して軸対称な位置とその左右の位置との3箇所に形成されている。このように、空気溝11b,21bは空気が導入される位置であれば、ドレン溝11a,21aと軸対称な位置でなくともよいが、内燃機関への取付位置角度に影響されることのない軸対称な位置に形成されるのが最適である。
【0025】
また、図6の変形例では、溝幅W1 のドレン溝11a,21aが溝幅W1 の空気溝11b,21bに対して軸対称な位置とその左右の位置との3箇所に形成されている。このように、ドレン溝11a,21aは内部に貯留されているオイルが排出される円周方向の最下部位置に1箇所あればよいが、その左右の位置に複数形成されていることで素早いオイルの排出が期待できる。
【0026】
次に、ドレン溝または空気溝の溝深さについて図7を参照して述べる。
【0027】
図7(a)に示すように、溝深さは雌ねじ部11及び雄ねじ部21のねじ山からねじ谷までの寸法H1 である必要はなく、図7(b)に示すように、ねじ山からねじ谷を越えて図7(a)に示す溝深さ寸法H1 の2倍程度の溝深さ寸法H2 にて、ドレン溝及び空気溝はケース10の雌ねじ部11のみに形成すればよい。なお、ドレン溝及び空気溝はキャップ20の雄ねじ部21に形成してもよい。このとき、溝深さはねじ谷を越えてケース10またはキャップ20の壁面肉厚を薄くすることになるため強度面における考慮が必要である。
【0028】
このように、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ100は、第1のケーシング部分としてのケース10と第2のケーシング部分としてのキャップ20とからなり、ケース10及びキャップ20に設けられた一対のねじ部としての雌ねじ部11及び雄ねじ部21を用いて分割結合自在なケーシングと、ケース10及びキャップ20の間に介装され内部を液密に保持するシール部材としてのOリング41と、ケース10及びキャップ20の雌ねじ部11及び雄ねじ部21に少なくとも2箇所ずつ雌ねじ部11及び雄ねじ部21の回転軸方向に平行に所定回転位置で合致する所定寸法にて形成される溝部としてのドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bとを具備し、ケース10及びキャップ20を結合状態から分割状態の途中位置としOリング41によるケース10及びキャップ20の液密状態を解除し、ケース10及びキャップ20の内部に貯留されている流体としてのオイルをドレン溝11a,21aを介して排出するものである。
【0029】
したがって、オイルフィルタ100の使用状態において、ケース10及びキャップ20は雌ねじ部11及び雄ねじ部21を介して結合されており、Oリング41を介してシール状態が保持されている。このため、エレメント交換の際にケース10に対してキャップ20を回転させシール状態を解除しドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bを合致させることで、ケース10及びキャップ20の結合状態を維持したまま内部に貯留されているオイルを排出することができる。
【0030】
また、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ100は、両ケーシング部分としてのケース10及びキャップ20のうちエレメント交換の際に取外し側となる片方のケーシング部分としてのキャップ20を、他方のケーシング部分としてのケース10より下側に垂下して設置するものである。即ち、エレメント交換の際に取外し側となるキャップ20が固定側のケース10に対して下側に垂下され設置されている。このため、内部に貯留されているオイルを効率良く排出することができる。
【0031】
そして、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ100は、両ケーシング部分としてのケース10及びキャップ20におけるシール部材としてのOリング41によるシール長さLS が、一対のねじ部としての雌ねじ部11及び雄ねじ部21による有効ねじ長さLT より短いものである。したがって、エレメント交換の際にケース10に対してキャップ20を分割状態の途中位置まで回転させることで、雌ねじ部11及び雄ねじ部21による結合状態を維持したままOリング41によるシール状態を解除し内部に貯留されているオイルを排出することができる。
【0032】
更に、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ100は、両ケーシング部分としてのケース10及びキャップ20のうちエレメント交換の際に固定側となる片方のケーシング部分としてのケース10の溝部としてのドレン溝11a及び空気溝11bを、車載状態で上下に位置するように周方向に離れて配置するものである。したがって、ケース10側のドレン溝11aを下側に位置させて配置しておけば、エレメント交換の際にケース10に対してキャップ20を回転させそのドレン溝21aがケース10側のドレン溝11aと合致させることで互いの空気溝11b,21bは上側で合致される。このため、内部に貯留されているオイルをドレン溝11a,21aを介して素早く排出することができる。
【0033】
更にまた、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ100は、両ケーシング部分としてのケース10及びキャップ20の溝部としてのドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bを、一対のねじ部としての雌ねじ部11及び雄ねじ部21の回転軸を軸対称としてそれぞれ配置するものである。即ち、ケース10側ではドレン溝11aと空気溝11bとが軸対称に配置され、キャップ20側ではドレン溝21aと空気溝21bとが軸対称に配置される。これにより、ケース10に対してキャップ20を回転させシール状態が解除されたのち、ドレン溝11aとドレン溝21aとを下側で合致させると、空気溝11bと空気溝21bとが自ずと上側で合致される。このため、内部に貯留されているオイルをドレン溝11a,21aを介して素早く排出することができる。
【0034】
〈実施例2〉
図8は本発明の実施の形態の第2の実施例にかかるエレメント交換型フィルタを適用したオイルフィルタの使用状態における全体構成を示す断面図である。なお、図中、上述の実施例と同様の構成または相当部分からなるものについては同一符号及び同一記号を付して示す。
【0035】
上述の実施例におけるオイルフィルタ100を構成するケース10は内燃機関のシリンダブロックと一体的なものであったが、図8に示すオイルフィルタ200を構成するケース110は内燃機関のシリンダブロック60側に螺合された中空貫通ボルト51と螺合されることで、ケース110がガスケット114を介してシリンダブロック60の取付座61に固定されるものである。このケース110の雌ねじ部111に対応して分割結合自在な雄ねじ部121を有するキャップ120が設定されることで、エレメントS/A30のみの交換を可能とするものである。このオイルフィルタ200においては、エレメント交換の際にキャップ120側を分割のため回転してもケース110側が一緒に回転されることなくシリンダブロック60側から外れないような力で締付けられている。また、シリンダブロック60とケース110との間に何らかのロック機構を持たせてもよい。
【0036】
このような構成により、オイルフィルタ200のケース110及びキャップ120は雌ねじ部111と雄ねじ部121とがOリング41を介して液密に結合されている。なお、オイルフィルタ200のケース110側の入口側油路113に配設されたゴム製の弁部材161とその弁部材161の開閉動作を補助する金属製のばね部材162とからなるアンチドレンバルブ(逆止弁)160及びエレメントS/A30の一端面に配設されたプレート171とスプリング172とからなるリリーフバルブ170は周知のものでありこれらの動作については詳細な説明を省略する。
【0037】
図8に示すオイルフィルタ200の使用状態で、Oリング41はキャップ120の雄ねじ部121の基部に設けられたシール部122に挿嵌されており、このシール部122とケース110の雌ねじ部111の先端部に設けられたシール面112とによってOリング41を介してケース110とキャップ120とのシール状態が保たれている。ここで、ケース110側のシール面112及びキャップ120側のシール部122がOリング41によるシール状態を保持するためのシール長さLS と、ケース110側の雌ねじ部111及びキャップ120側の雄ねじ部121がねじ結合するための有効ねじ長さLT との大小関係が、LS <LT とされている。このように、上述の実施例と同様に、有効ねじ長さLT の方がシール長さLS より大きいため、ケース110側の雌ねじ部111に対してキャップ120側の雄ねじ部121を取外し方向に回転させシール長さLS 分だけ移動させ、ケース110とキャップ120との結合状態を維持させたままOリング41によるシール状態を解除させることができる。
【0038】
本実施例におけるオイルフィルタ200のケース110側の雌ねじ部111及びキャップ120側の雄ねじ部121には上述の実施例において図3で図示されたと同様なドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bが形成されており、図8の使用状態からエレメント交換に先立つオイルフィルタ200内部に貯留されているオイルの排出についての詳細な説明を省略する。
【0039】
このように、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ200は、第1のケーシング部分としてのケース110と第2のケーシング部分としてのキャップ120とからなり、ケース110及びキャップ120に設けられた一対のねじ部としての雌ねじ部111及び雄ねじ部121を用いて分割結合自在なケーシングと、ケース110及びキャップ120の間に介装され内部を液密に保持するシール部材としてのOリング41と、ケース110及びキャップ120の雌ねじ部111及び雄ねじ部121に少なくとも2箇所ずつ雌ねじ部111及び雄ねじ部121の回転軸方向に平行に所定回転位置で合致する所定寸法にて形成される溝部としてのドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bとを具備し、ケース110及びキャップ120を結合状態から分割状態の途中位置としOリング41によるケース110及びキャップ120の液密状態を解除し、ケース110及びキャップ120の内部に貯留されている流体としてのオイルをドレン溝11a,21aを介して排出するものである。
【0040】
したがって、オイルフィルタ200の使用状態において、ケース110及びキャップ120は雌ねじ部111及び雄ねじ部121を介して結合されており、Oリング41を介してシール状態が保持されている。このため、エレメント交換の際にケース110に対してキャップ120を回転させシール状態を解除しドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bを合致させることで、ケース110及びキャップ120の結合状態を維持したまま内部に貯留されているオイルを排出することができる。
【0041】
また、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ200は、両ケーシング部分としてのケース110及びキャップ120のうちエレメント交換の際に取外し側となる片方のケーシング部分としてのキャップ120を、他方のケーシング部分としてのケース110より下側に垂下して設置するものである。即ち、エレメント交換の際に取外し側となるキャップ120が固定側のケース110に対して下側に垂下され設置されている。このため、内部に貯留されているオイルを効率良く排出することができる。
【0042】
そして、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ200は、両ケーシング部分としてのケース110及びキャップ120におけるシール部材としてのOリング41によるシール長さLS が、一対のねじ部としての雌ねじ部111及び雄ねじ部121による有効ねじ長さLT より短いものである。したがって、エレメント交換の際にケース110に対してキャップ120を分割状態の途中位置まで回転させることで、雌ねじ部111及び雄ねじ部121による結合状態を維持したままOリング41によるシール状態を解除し内部に貯留されているオイルを排出することができる。
【0043】
更に、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ200は、両ケーシング部分としてのケース110及びキャップ120のうちエレメント交換の際に固定側となる片方のケーシング部分としてのケース110の溝部としてのドレン溝11a及び空気溝11bを、車載状態で上下に位置するように周方向に離れて配置するものである。したがって、ケース110側のドレン溝11aを下側に位置させて配置しておけば、エレメント交換の際にケース110に対してキャップ120を回転させそのドレン溝21aがケース110側のドレン溝11aと合致させることで互いの空気溝11b,21bは上側で合致される。このため、内部に貯留されているオイルをドレン溝11a,21aを介して素早く排出することができる。
【0044】
更にまた、本実施例のエレメント交換型フィルタとしてのオイルフィルタ200は、両ケーシング部分としてのケース110及びキャップ120の溝部としてのドレン溝11a,21a及び空気溝11b,21bを、一対のねじ部としての雌ねじ部111及び雄ねじ部121の回転軸を軸対称としてそれぞれ配置するものである。即ち、ケース110側ではドレン溝11aと空気溝11bとが軸対称に配置され、キャップ120側ではドレン溝21aと空気溝21bとが軸対称に配置される。これにより、ケース110に対してキャップ120を回転させシール状態が解除されたのち、ドレン溝11aとドレン溝21aとを下側で合致させると、空気溝11bと空気溝21bとが自ずと上側で合致される。このため、内部に貯留されているオイルをドレン溝11a,21aを介して素早く排出することができる。
【0045】
ところで、上記実施例では、ケース側に雌ねじ部及びキャップ側に雄ねじ部を設けているが、本発明を実施する場合には、これに限定されるものではなく、ケース側に雄ねじ部及びキャップ側に雌ねじ部を設けてもよい。この場合には、排出されるオイルの液切れが実施例に比べて多少劣ることも考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の第1実施例にかかるエレメント交換型フィルタを適用したオイルフィルタの使用状態における全体構成を示す断面図である。
【図2】 図2は図1のオイルフィルタの分割状態を示す斜視図である。
【図3】 図3は図1のオイルフィルタの使用状態からエレメント交換に先立ち内部に貯留されているオイルの排出状態を示す説明図である。
【図4】 図4は図3における溝幅の変形例を示す説明図である。
【図5】 図5は図3における空気溝数の変形例を示す説明図である。
【図6】 図6は図3におけるドレン溝数の変形例を示す説明図である。
【図7】 図7は図3における溝深さの変形例を示す説明図である。
【図8】 図8は本発明の実施の形態の第2実施例にかかるエレメント交換型を適用したオイルフィルタの使用状態における全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ケース(ケーシング部分)
11 雌ねじ部
11a ドレン溝(溝部)
11b 空気溝(溝部)
12 シール面
20 キャップ(ケーシング部分)
21 雄ねじ部
21a ドレン溝(溝部)
21b 空気溝(溝部)
22 シール部
41 Oリング(シール部材)
30 エレメントS/A(エレメント組立体)
100 オイルフィルタ(エレメント交換型フィルタ)
LS シール長さ
LT 有効ねじ長さ

Claims (5)

  1. 第1のケーシング部分と第2のケーシング部分とからなり、両ケーシング部分に設けられた一対のねじ部を用いて分割結合自在なケーシングと、
    前記両ケーシング部分の間に介装され内部を液密に保持するシール部材と、
    前記両ケーシング部分の前記一対のねじ部に少なくとも2箇所ずつ前記一対のねじ部の回転軸方向に平行に所定回転位置で合致する所定寸法にて形成される溝部とを具備し、
    前記両ケーシング部分を結合状態から分割状態の途中位置としたとき、前記シール部材による前記両ケーシング部分の液密状態を解除し、前記両ケーシング部分の内部に貯留されている流体を前記溝部を介して排出することを特徴とするエレメント交換型フィルタ。
  2. 前記両ケーシング部分のうちエレメント交換の際に取外し側となる片方のケーシング部分は、他方のケーシング部分より下側に垂下して設置することを特徴とする請求項1に記載のエレメント交換型フィルタ。
  3. 前記両ケーシング部分における前記シール部材によるシール長さは、前記一対のねじ部による有効ねじ長さより短いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレメント交換型フィルタ。
  4. 前記両ケーシング部分のうちエレメント交換の際に固定側となる片方のケーシング部分の前記溝部は、車載状態で上下に位置するように周方向に離れて配置することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載のエレメント交換型フィルタ。
  5. 前記両ケーシング部分の前記溝部は、前記一対のねじ部の回転軸を軸対称としてそれぞれ配置することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載のエレメント交換型フィルタ。
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