JP3656279B2 - 車両用コイル装置、および車両用交流発電機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、車両に搭載される回転電機、点火コイル、電磁式アクチュエータ等のコイルを巻回するコイルボビンを備えた車両用コイル装置に関するもので、特に車両用オルタネータ等の回転子コイルを巻回するコイルボビンを備えた車両用交流発電機に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば二輪車用交流発電機においては、励磁極を構成するポールコア、およびこのポールコアの外周にコイルボビンを介して巻回され、励磁電流が流れるロータコイル等から回転子が構成されている。そして、コイルボビンは、ロータコイルを巻回する筒状部、およびこの筒状部の両端に設けられた2個の鍔状部を有している。
【0003】
なお、2個の鍔状部のうちの少なくとも一方の鍔状部(スリップリングに近い側の鍔状部)は、ロータコイルの引出し部を保持する保持部形状をT字型形状にしている。そして、ロータコイルの引出し部は、そのT字型形状の保持部に1〜2周巻き付けて固定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、二輪車用交流発電機においては、二輪車の振動、回転変動が大きく、保持部が共振大となることにより、ロータコイルの引出し部が断線するという問題が生じている。その対策として、ロータコイルの引出し部を保持部に巻き付けず、ロータコイルの引出し部をチューブ内に挿入し、ロータコイルの引出し部の外周にテープ状の物を巻装することにより引出し部を保持部に固定する方法もある。しかし、テープ状の物をロータコイルの引出し部の外周に巻装する作業は困難なため、作業工数の増加および作業時間の長期化により二輪車用交流発電機の製品コストを大幅に上昇させてしまうという問題が生じている。
【0005】
請求項1ないし請求項4に記載の発明の目的は、コイルの引出し部の断線を防止し、且つコイルの引出し部の固定方法を簡略化することにより製品コストを低減することが可能な車両用コイル装置を提供することにある。また、請求項2に記載の発明の目的は、切欠部を容易に製作することが可能で、且つ振動を緩和することが可能な車両用コイル装置を提供することにある。
【0006】
そして、請求項3に記載の発明の目的は、コイルの線径が多種多様であっても、コイルの引出し部を容易に切欠部に固定することが可能な車両用コイル装置を提供することにある。また、請求項4に記載の発明の目的は、コイルの引出し部が切欠部より抜け出すことを防止することが可能な車両用コイル装置を提供することにある。
さらに、請求項5に記載の発明の目的は、回転子コイルの引出し部の断線を防止し、且つ回転子コイルの引出し部の固定方法を簡略化することにより作業コストを低減することが可能な車両用交流発電機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、筒方向に延長された筒状部、およびこの筒状部の筒方向の一端に形成された鍔状部を有するコイルボビンと、このコイルボビンの筒状部の外周に巻回されたコイル部、およびこのコイル部の一端より外部に引き出された引出し部を有するコイルとを備えた車両用コイル装置であって、
前記コイルの引出し部は、管状の被覆材により覆われており、
前記コイルボビンの鍔状部の外周には、前記コイルの引出し部を覆った前記被覆材を差し込むための切欠部が形成されており、
前記切欠部の開口寸法を、前記コイルの引出し部の線径よりも小さくしたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用コイル装置に加えて、前記コイルボビンを樹脂により一体成形すると共に、前記切欠部を前記鍔状部より径方向に突出した部分に形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用コイル装置に加えて、前記切欠部は、内周側の開口寸法よりも外周側の開口寸法の方を大きくすることによりテーパー形状に形成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のうちのいずれかに記載の車両用コイル装置に加えて、前記切欠部に、前記コイルの引出し部を係止する係止部を設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、車両に搭載された駆動源により回転駆動される回転軸と、この回転軸と一体的に回転する回転子鉄心と、この回転子鉄心に保持され、筒方向に延長された筒状部、およびこの筒状部の筒方向の一端に形成された鍔状部を有するコイルボビンと、このコイルボビンの筒状部の外周に巻回されたコイル部、およびこのコイル部の一端より外部に引き出された引出し部を有する回転子コイルとを備えた車両用交流発電機であって、
前記回転子コイルの引出し部は、管状の被覆材により覆われており、
前記コイルボビンの鍔状部の外周には、前記回転子コイルの引出し部を覆った前記被覆材を差し込むための切欠部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の作用および効果】
請求項1に記載の発明によれば、コイルの引出し部を覆った管状の被覆材をコイルボビンの鍔状部の外周に形成された切欠部に差し込むことにより、コイルの引出し部が切欠部に挟み込まれた状態で固定される。このように、コイルの引出し部の固定が簡略化されたことにより、コイルの引出し部に巻装するテープ状の物を廃止することができる。このため、コイルの引出し部を固定する作業の作業工数を低減でき、且つその作業時間を短縮できるので、車両用コイル装置の作業コストを大幅に低減することができる。また、コイルの引出し部をコイルボビンの鍔状部に巻き付けていないので、車両の振動が大きくても、コイルの引出し部の損傷や断線を抑えることができる。
また、切欠部に差し込まれる引出し部を管状の被覆材で覆うことにより、その引出し部の損傷や断線を防止できる。
【0012】
また、切欠部の開口寸法をコイルの線径よりも小さくすることにより、コイルの引出し部を切欠部に強固に固定できる。
請求項2に記載の発明によれば、コイルボビンの鍔状部の外周に容易に切欠部を形成でき、且つコイルボビンに伝達される車両の振動等を緩和できる。
請求項3に記載の発明によれば、切欠部の外周側の開口寸法を内周側の開口寸法よりも大きくして切欠部の形状をテーパー形状にすることにより、コイルの線径が多種多様に変更されても、同一形状のコイルボビンの切欠部にコイルを差し込むことができるので、コイルボビンの形状を多種類用意しなくても良い。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、切欠部にコイルの引出し部を係止する係止部を設けることにより、切欠部に一旦差し込んだ引出し部が抜け出すことを防止できる。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、回転子コイルの引出し部を覆った管状の被覆材をコイルボビンの鍔状部の外周に形成された切欠部に差し込むことにより、回転子コイルの引出し部が切欠部に挟み込まれた状態で固定される。このように、回転子コイルの引出し部の固定が簡略化されたことにより、回転子コイルの引出し部に巻装するテープ状の物を廃止することができる。このため、回転子コイルの引出し部を固定する作業の作業工数を低減でき、且つその作業時間を短縮できるので、車両用交流発電機の作業コストを大幅に低減することができる。また、回転子コイルの引出し部をコイルボビンの鍔状部に巻き付けていないので、車両の振動や回転変動が大きくても、回転子コイルの引出し部の損傷や断線を抑えることができる。また、切欠部に差し込まれる引出し部を管状の被覆材で覆うことにより、その引出し部の損傷や断線を防止できる。
【0015】
【実施例】
〔実施例の構成〕
次に、この発明の車両用コイル装置、車両用交流発電機を、二輪車用オルタネータに適用した実施例に基づいて説明する。図1および図2はコイルボビンとコイルを示した図で、図3はコイルボビンの主要部を示した図で、図4は二輪車用オルタネータの全体構造を示した図である。
【0016】
二輪車用オルタネータ1は、回転界磁型の交流発電機である。この二輪車用オルタネータ1は、ハウジング2、このハウジング2の内周面に固定されたステータ(固定子)3、およびシャフト(回転軸)4と一体的に回転するロータ(回転子)5等より構成されている。
【0017】
次に、ハウジング2を図4に基づいて説明する。このハウジング2は、ドライブフレーム11、リヤフレーム12およびリヤカバー13により構成されている。ドライブフレーム11とリヤフレーム12は、ステータ3とロータ5とを保持固定すると同時に、エンジンへの取り付けを行うものである。
【0018】
また、ドライブフレーム11とリヤフレーム12は、複数のスタッドボルト14およびナット15等の締付け具により直接接合されている。そして、ドライブフレーム11とリヤフレーム12には、冷却風の通気用の穴16、17が多数開口している。さらに、ドライブフレーム11とリヤフレーム12の内周側には、ボールベアリング18、19を介してシャフト4が回転自在に支持されている。なお、フロント側のボールベアリング18よりもシャフト4の先端側には、オイルシール20が装着されている。
【0019】
リヤフレーム12とリヤカバー13との間には、2個のブラシ21、整流装置22および出力端子(図示せず)等が取り付けられている。そして、リヤフレーム12とリヤカバー13との間には、整流装置(レクティファイア)22およびICレギュレータ(出力電圧調整装置)23等がねじ等の手段で組み付けられている。なお、2個のブラシ21は、リヤカバー13内で固定されたブラシホルダ24内に収納保持されている。
【0020】
次に、整流装置22を図4に基づいて説明する。この整流装置22は、複数個のダイオード等の整流素子(図示せず)を集めたもので、後記する三相のステータコイル26より出力された交流電流を直流電流に変換(整流)するものである。この整流装置22は、二輪車に搭載された電気負荷やバッテリ(いずれも図示せず)に電気的に接続されている。
【0021】
次に、ICレギュレータ23を図4に基づいて説明する。このICレギュレータ23は、後記するロータコイル7とアース(図示せず)との間に入れたトランジスタ等のスイッチング素子(図示せず)をオン、オフすることによりロータコイル7を流れる励磁電流を制御して二輪車用オルタネータ1の出力電圧を一定にするものである。
【0022】
次に、ステータ3を図4に基づいて説明する。このステータ3は、ロータ5の外周に対向して配されたステータコア(電機子鉄心)25、およびこのステータコア25に巻かれた三相のステータコイル(電機子巻線)26等から構成されている。ステータコア25は、磁性材料製の薄板を複数積層したもので、ハウジング2の内周に圧入されて一体化されている。
【0023】
また、ステータコア25は、ポールコア6の爪状磁極部31、32から出た磁束が三相のステータコイル26と有効に交差するように作られた磁束通路を形成する。そして、ステータコア25の内周側には、多数のスロット(図示せず)が等間隔で形成されている。三相のステータコイル26は、Y結線またはΔ結線により接続され、ロータ5の回転に伴って三相の交流出力が誘起する。
【0024】
シャフト4の先端部は、エンジンのクランクシャフト等の回転軸(図示せず)に直結されている。また、シャフト4の他端部(後端部)の外周には、2個のスリップリング27が取り付けられている。これらのスリップリング27は、各々の外周が2個のブラシ21にそれぞれ摺接することにより電気的に接続されている。
【0025】
次に、ロータ5を図4に基づいて説明する。このロータ5は、界磁として働く部分で、ランデル型のポールコア(界磁鉄心)6、ロータコイル(界磁巻線)7および上記の2個のスリップリング27等によって構成されている。
ポールコア6は、シャフト4の中央部の外周にスプライン嵌合等により圧入固定されている。このポールコア6の両側には、互いに噛み合うように複数の爪状磁極部31、32が設けられている。また、ポールコア6の両端面には、ハウジング2内に冷却風を吸い込むための2個の冷却ファン33、34が一体的に取り付けられている。
【0026】
ロータコイル7は、本発明の回転子コイルであって、線径が例えば0.5mm〜2.0mmの銅線が利用され、ポールコア6の中央に配置されたコイルボビン9内に収容された状態で巻回されたコイル部35、およびこのコイル部35の後端側(スリップリング27側)に引き出された2本の引出し部36を有している。これらの引出し部36は、大部分が円管形状のシリコンチューブ(被覆材)37により覆われており、端末が2本のシャフトコネクションバー(スリップリング端子)38に溶接等の手段を用いてそれぞれ接続されている。なお、2本の引出し部36の端末と2本のシャフトコネクションバー38とは、図4に斜線で示したように、含浸剤(エポキシ系の樹脂等)39にて覆われて固定されている。
【0027】
コイルボビン9は、ロータコイル7のコイル部35が巻回される被巻回部41、この被巻回部41の筒方向の先端側に設けられた鍔状のフランジ部42、および被巻回部41の筒方向の後端側に設けられた鍔状のフランジ部43等からなり、ナイロン樹脂等により一体成形されている。被巻回部41は、本発明の筒状部であって、ポールコア6の中央部の外周に装着され、シャフト4の軸方向に並行する方向に延長された円筒形状の断面を有する。
【0028】
フランジ部42は、外周に径方向に張り出した複数の張出し部44を有し、隣設する2つの張出し部44間に設けられ、コイル部35を固着する図示しないエポキシ系の樹脂よりなる含浸剤をコイルボビン9内に入れるための複数の挿入穴45を有している。
【0029】
フランジ部43は、本発明の鍔状部であって、フランジ部42と同様に、外周に複数の張出し部46を有し、隣設する2つの張出し部44間に含浸剤をコイルボビン9内に入れるための複数の挿入穴47を有している。また、フランジ部43の外周の二箇所には、他の部分よりも肉厚が大きい肉厚部48が形成されている。この肉厚部48には、ロータコイル7の引出し部36を覆ったシリコンチューブ37を差し込むためのU字溝49が形成されている。
【0030】
このU字溝49は、本発明の切欠部であって、図2に示したように、フランジ部43のシャフト4の軸方向に対して略直交する径方向(縦方向)に突出した部分に形成されている。そして、U字溝49は、図3に示したように、並行な壁面を有する外周側溝部50、およびこの外周側溝部50よりも内周側に設けられ、略円形状の壁面を有する内周側溝部(係止部)51を備えている。外周側溝部50の開口寸法は、ロータコイル7の引出し部36の線径よりも小さく、内周側溝部51の開口寸法は、ロータコイル7の引出し部36の線径よりも大きく、シリコンチューブ37の外径と略同寸法である。なお、U字溝49の壁面を、内周側の開口寸法よりも外周側の開口寸法の方が大きいテーパー形状に形成しても良い。
【0031】
そして、フランジ部43には、一方の肉厚部48から被巻回部41に向かって所定の傾斜角度だけ傾斜し、略半円弧形状の断面を有する位置決め溝52が形成されている。この位置決め溝52は、ロータコイル7のコイル部35の巻き始め部分が嵌め込まれて位置決めされる。
【0032】
〔実施例の固定方法〕
次に、ロータコイル7の引出し部36の固定方法を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
【0033】
ロータコイル7をコイルボビン9に巻回する場合には、先ず巻き始め側の引出し部36をシリコンチューブ37内に挿入した後に、シリコンチューブ37毎フランジ部43のU字溝49内に差し込む。すると、引出し部36が自身の線径よりも狭い外周側溝部50を通って自身の線径よりも広い内周側溝部51内に差し込まれる。これにより、引出し部36が内周側溝部51にて強固に固定されることにより外周側溝部50側へ抜け出すことはない。
【0034】
次に、コイル部35の巻き始め部分を位置決め溝52に嵌め込んで、巻き始め部分の位置決めを行った後に、被巻回部41の外周にロータコイル7を所定の巻回数および所定の巻層数だけ巻回してコイル部35を形成する。次に、巻き終わり側の引出し部36をシリコンチューブ37内に挿入した後に、シリコンチューブ37毎フランジ部43のU字溝49内に差し込む。すると、巻き始め側の引出し部36と同様に内周側溝部51に強固に固定される。これにより、ロータコイル7の引出し部36の固定およびコイルボビン9へのロータコイル7の巻回が終了する。
【0035】
〔実施例の作用〕
次に、この実施例の二輪車用オルタネータ1の作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。二輪車に搭載されたエンジンが運転されると、シャフト4が回転することによりロータ5が回転する。すなわち、ポールコア6、ロータコイル7および2個のスリップリング27が回転する。
【0036】
そして、ロータコイル7にバッテリより電圧が印加されてロータコイル7に励磁電流が流れることによりポールコア6の両側の爪状磁極部31、32が励磁される。すなわち、例えば一方側の爪状磁極部31が全てN極になり、例えば他方側の爪状磁極部32がS極になる。そして、ロータ5と相対回転運動するステータ3のステータコア25に回転磁界が発生し、三相のステータコイル26に交流電流が誘起する。この三相の交流電流は、整流装置22により直流電流に変換され、バッテリを充電すると共に、二輪車の電気負荷に電力を供給する。
【0037】
〔実施例の効果〕
以上のように、二輪車用オルタネータ1は、ロータコイル7の引出し部36をコイルボビン9のU字溝49内に差し込むことにより、ロータコイル7の引出し部36がU字溝49の内周側溝部51の周囲の壁面にて強固固定される。このように、ロータコイル7の引出し部36の固定を簡単な作業で行うことにより、ロータコイル7の引出し部36に巻装するテープ状の物を廃止することができる。この結果、ロータコイル7の引出し部36を固定する作業の作業工数を低減でき、且つその作業時間を短縮できるため、ロータコイル7の引出し部36の固定作業の作業コストを低減できるので、ロータコイル7およびコイルボビン9を備えたロータ5の価格を抑えることができる。
【0038】
これにより、安価なロータ5を備えた二輪車用オルタネータ1の製品コストを大幅に低減することができる。また、ロータコイル7の引出し部36をコイルボビン9のフランジ部43に巻き付けていないので、二輪車の振動やシャフト4およびロータ5の回転変動が非常に大きくても、ロータコイル7の引出し部36の損傷や断線を抑えることができる。
【0039】
〔変形例〕
この実施例では、本発明を二輪車用オルタネータ1に適用したが、本発明をその他の車両用交流発電機、車両用スタータのマグネットスイッチ、点火コイル、電磁式アクチュエータ等のコイルを巻回するコイルボビンを備えた車両用コイル装置に適用しても良い。
【0040】
この実施例では、シャフト4をエンジンの出力軸に直結したが、シャフト4にプーリを設けて、エンジン等の駆動源の動力をベルト等の伝達手段を介してシャフト4に伝達するようにしても良い。また、駆動源としては、電動モータや油圧モータ等のエンジン以外の動力を用いても良い。
【0041】
この実施例では、切欠部としてシャフト4の軸方向に対して略直交する径方向(縦方向)に切り欠かれたU字溝49を用いたが、切欠部としてシャフト4の軸方向に対して略直交する径方向(縦方向)に切り欠かれたV字溝、コの字溝または多角形溝を用いても良い。また、切欠部としてシャフト4の径方向に対して略直交する横方向に切り欠かれたU字溝、V字溝、コの字溝または多角形溝等を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイルボビンとコイルを示した正面図である(実施例)。
【図2】図1のA−A断面図である(実施例)。
【図3】図1のコイルボビンの主要部を示した正面図である(実施例)。
【図4】二輪車用オルタネータの全体構造を示した断面図である(実施例)。
【符号の説明】
1 二輪車用オルタネータ(車両用コイル装置)
4 シャフト(回転軸)
5 ロータ(回転子)
6 ポールコア(回転子鉄心)
7 ロータコイル(回転子コイル、回転子捲線)
9 コイルボビン
35 コイル部
36 引出し部
37 シリコンコンチューブ(被覆材)
41 被巻回部
43 フランジ部(鍔状部)
49 U字溝(切欠部)
51 内周側溝部(係止部)
Claims (5)
- 筒方向に延長された筒状部、およびこの筒状部の筒方向の一端に形成された鍔状部を有するコイルボビンと、このコイルボビンの筒状部の外周に巻回されたコイル部、およびこのコイル部の一端より外部に引き出された引出し部を有するコイルとを備えた車両用コイル装置であって、
前記コイルの引出し部は、管状の被覆材により覆われており、
前記コイルボビンの鍔状部の外周には、前記コイルの引出し部を覆った前記被覆材を差し込むための切欠部が形成されており、
前記切欠部の開口寸法を、前記コイルの引出し部の線径よりも小さくしたことを特徴とする車両用コイル装置。 - 請求項1に記載の車両用コイル装置において、
前記コイルボビンは、樹脂により一体成形されており、
前記切欠部は、前記鍔状部より径方向に突出した部分に形成されていることを特徴とする車両用コイル装置。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用コイル装置において、
前記切欠部は、内周側の開口寸法よりも外周側の開口寸法の方が大きいテーパー形状に形成されていることを特徴とする車両用コイル装置。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれかに記載の車両用コイル装置において、
前記切欠部は、前記コイルの引出し部を係止する係止部を有することを特徴とする車両用コイル装置。 - 車両に搭載された駆動源により回転駆動される回転軸と、この回転軸と一体的に回転する回転子鉄心と、この回転子鉄心に保持され、筒方向に延長された筒状部、およびこの筒状部の筒方向の一端に形成された鍔状部を有するコイルボビンと、このコイルボビンの筒状部の外周に巻回されたコイル部、およびこのコイル部の一端より外部に引き出された引出し部を有する回転子コイルとを備えた車両用交流発電機であって、
前記回転子コイルの引出し部は、管状の被覆材により覆われており、
前記コイルボビンの鍔状部の外周には、前記回転子コイルの引出し部を覆った前記被覆材を差し込むための切欠部が形成されていることを特徴とする車両用交流発電機。
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