JP4046444B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、スリップリング本体から口出線を通じてロータコイルに電流が供給される車両用交流発電機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の車両用交流発電機の断面図、図9は図8のロータの斜視図(ファンの一部が除去されている。)、図10は図9の要部断面図である。
この車両用交流発電機は、アルミニウム製のフロントブラケット1及びリヤブラケット2から構成されたケース3と、このケース3内に設けられ一端部にプーリ4が固定されたシャフト6と、このシャフト6に固定されたランドル型のロータ7と、ロータ7の両側面に固定されたファン5と、ケース3内の内壁面に固定されたステータ8と、シャフト6に固定されロータ7に電流を供給するスリップリング本体9と、一対のブラシ10と、このブラシ10を収納したブラシホルダ11と、ステータ8に電気的に接続されステータ8で生じた交流を直流に整流する整流器12と、ブラシホルダ11に嵌着されたヒートシンク18と、このヒートシンク18に接着されステータ8で生じた交流電圧を調整するレギュレータ19とを備えている。
【0003】
ロータ7は、ボビン14に導線が巻回されて構成され電流を流して磁束を発生するロータコイル13と、このロータコイル13を覆って設けられその磁束によって磁極が形成されるポールコア15とを備えている。ポールコア15は一対の交互に噛み合った爪状の第1のポールコア体21及び第2のポールコア体22から構成されており、主に低炭素鋼で鍛造製法により製作されている。
【0004】
ステータ8は、ステータコア16と、このステータコア16に導線が巻回されロータ7の回転に伴い、ロータコイル13からの磁束の変化で交流が生じるステータコイル17とを備えている。
【0005】
スリップリング本体9は、ブラシ10の先端が摺動するスリップリング40と、このスリップリング40と電気的に接続されたターミナル41と、インサート成形により一部を除いてターミナル41を埋設しているとともに、シャフト6が圧入された樹脂部42とを備えている。
整流器12は、円弧帯状で裏面に複数個のフィン24aがある正極側ヒートシンク24と、この正極側ヒートシンク24の表面に半田付けで固定された4個の正極側ダイオ−ド23と、円弧帯状で裏面に複数個のフィン26aがある負極側ヒ−トシンク26と、この負極側ヒートシンク26に半田付けで固定された複数個の負極側ダイオ−ド25と、各々のダイオ−ド23,25とステ−タコイル16とを電気的に接続するサ−キットボ−ド27とを備えており、この整流器12はステ−タ8で生じた三相交流を直流に整流している。
正極側ヒートシンク24及び負極側ヒ−トシンク26は熱伝導率の高いアルミニウムで構成されており、また外径側の負極側ヒートシンク26はケース3に直付けされてアースされている。正極側ダイオ−ド23及び負極側ダイオード25は、全体形状が矩形状に樹脂モ−ルド成形されて構成されている。
【0006】
ロータ7のボビン14には、その片側のフランジ30に等分間隔をおいて円弧状の回り止め部31が設けられている。この回り止め部31は第1のポールコア体21の爪状磁極32間の円弧状に切り欠かれた根元部33に係合されており、ロータ7とポールコア15との周方向の相対変位を防止している。対向した一対の回り止め部31には断面Eの字形状の巻回部34が一体で設けられている。この巻回部34には、ロータコイル13から導出した口出線35の基端部35bが2重に巻回されている。この口出線35は根元部33からスリップリング本体9に向かって延びた溝部36に沿って延びている。口出線35は樹脂部42に形成されたフック37に係止され、引き続き先端部35aがターミナル41の先端部に2重に巻回されている。口出線35の中間部には接着剤44で溝部36に接着された絶縁チューブ38で被覆されている。この絶縁チューブ38は、根元部33のコーナ部43に口出線35が当接し摩耗により口出線35のエナメル被覆が破損するのを防止するためである。
【0007】
上記構成の車両用交流発電機では、バッテリ(図示せず)からブラシ10、スリップリング40を通じてロータコイル13に電流が供給されて磁束が発生する一方、エンジンによってプーリ4は駆動され、シャフト6を介してロータ7が回転するため、ステータコイル17には回転磁界が与えられ、ステータコイル17には起電力が生じる。この交流の起電力は、整流器12のダイオード23、25を通って直流に整流されるとともに、レギュレータ19によりその大きさが調整されて、バッテリに充電される。
【0008】
ところで、エンジンのクランクプーリ(図示せず)とプーリ4とのプーリ比は、通常1対(2.2〜2.7)であるため、車両用交流発電機のロータ7はエンジンの回転数にもよるが、15000rpm以上の高速回転とエンジンの急加減速によるアップダウンの回転負荷に受ける。
また、高速回転発電時には、第1のポールコア体21及び第2のポールコア体22は、発電により、ステータ8とロータ7との隙間Aで生じる磁気吸引力によって、図13に示すように矢印Bの方向に大きく振動している。
【0009】
また、ロータコイル13、ステ−タコイル17、正極側ダイオ−ド23、負極側ダイオード25、レギュレ−タ18は交流機発電中、常に発熱している。そして、例えば定格出力電流100Aクラスの交流発電機では、ロータコイル13では60W、ステータコイル17では500W、正極側ダイオード23及び負極側ダイオード25の合計では120W、レギュレータ18では6Wの発熱量がある。これらの発熱体の過度の発熱は、交流発電機の性能を悪化させ、また部品の寿命を低下させることになる。
そのため、回転子7の回転とともにファン5が回転し、この回転によりケース3の開口部Cからケース3内に外気が流入し、その外気は図8の矢印Dで示すように流れる。つまり、外気は、負極側ヒートシンク26、負極側ダイオード25、正極側ヒートシンク24、正極側ダイオード23を冷却した後、ファン5により半径外側方向に流れ、リヤ側のステ−タコイル17のエンド部17aを冷却し、開口部Eから外気へ放出される。
【0010】
また、ファン5の回転により開口部Fからもケース3内に外気が流入し、その外気は図8の矢印Gで示すように流れている。つまり、外気はレギュレ−タ18のパワートランジスタを冷却した後、ファン5により半径外側方向に流れ、リヤ側のステ−タコイル17のエンド部17aを冷却し、開口部Hから外部に放出される。
同様に、フロントブラケット1の開口部Iから流入した外気は、ファン5により半径外側方向に流れ、フロント側のステ−タコイル17のエンド部17bを冷却している。その外気はその後、開口部Jからケース3の外部に放出される。
【0011】
実際の車両運転時は、車両のエンジンルームの雰囲気温度が100℃と高温であるため、瞬間温度は、ロータコイル13、ステ−タコイル16、ダイオ−ド23,25で約200℃、レギュレ−タ19のヒートシンク18で約150℃まで上昇する。そして、スリップリング本体9及び口出線35は、ダイオード23,25等の発熱体と熱交換された空気の熱と、ステ−タコイル16からの輻射熱とで、150℃以上の高温にさらされる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記の車両用交流発電機では、ロータ7は高回転、急加減速、高温度、過大な振動にさらされており、スリップリング本体9とロータコイル13とを電気的に接続した口出線35は遠心力、加振力を受ける。
特に、回り止め部31と一体の巻回部34はロータコイル13の外周面より外側に配置されているので、巻回部34から導出した口出線35は、それだけスリップリング本体9までの長さ寸法が大きくなり、口出線35の半径方向の寸法及び重さの増大により、口出線35に加わる遠心力が大きくなり、それだけ口出線35には大きな応力が生じて断線が生じて、ロータ7の回転磁界を発生するための電流供給が停止し、発電停止となる虞があるという問題点があった。
【0013】
また、口出線35は巻回部34と根元部33のコーナ部43との間では浮いた状態になっているので、口出線35はコーナ部43を中心として振動を受け易く、例えばコーナ部43で口出線35が断線する虞があるという問題点があった。
【0014】
この発明は、かかる問題点を解決することを課題とするものであって、口出線が受ける遠心力及び加振力を低減して口出線の断線を防止する車両用交流発電機を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る車両用交流発電機では、ロータコイルから導出した口出線は、爪状磁極間の根元部にシャフトの軸線とほぼ平行に形成された壁面に当接して沿って延びている。
【0016】
この発明に係る車両用交流発電機では、回り止め部に口出線の基端部が係止される係止溝が形成されている。
【0017】
この発明に係る車両用交流発電機では、回り止め部に口出線の基端部が巻回される巻回部が設けられている。
【0018】
この発明に係る車両用交流発電機では、回り止め部の係止溝は、ロータコイルの外周面よりも内側からスリップリング本体に向かって口出線が導出されるようになっている。
【0020】
この発明に係る車両用交流発電機では、回り止め部とスリップリング本体との間の口出線は、絶縁チューブで被覆されている。
【0021】
この発明に係る車両用交流発電機では、係止溝内の口出線は、絶縁チューブで被覆されている。
【0022】
この発明に係る車両用交流発電機では、ポールコアと絶縁チューブとは接着剤で接着されている。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態について説明するが、図8ないし図13と同一または相当部分は同一符号を付して説明する。
図1はこの発明の実施の形態1の車両用交流発電機のロータの斜視図(ファンの一部は省略されている。)、図2は図1のロータの要部断面図である。
この車両用交流発電機は、アルミニウム製のフロントブラケット1及びリヤブラケット2から構成されたケース3と、このケース3内に設けられ一端部にプーリ4が固定されたシャフト6と、このシャフト6に固定されたランドル型のロータ50と、ロータ50の両側面に固定されたファン5と、ケース3内の内壁面に固定されたステータ8と、シャフト6の他端部に固定されロータ50に電流を供給するスリップリング本体9と、一対のブラシ10と、このブラシ10を収納したブラシホルダ11と、ステータ8に電気的に接続されステータ8で生じた交流を直流に整流する整流器12と、ブラシホルダ11に嵌着されたヒートシンク18と、このヒートシンク18に接着されステータ8で生じた交流電圧を調整するレギュレータ19とを備えている。
【0024】
ロータ50は、ボビン14に導線が巻回されて構成され電流を流して磁束を発生するロータコイル13と、このロータコイル13を覆って設けられその磁束によって磁極が形成されるポールコア15とを備えている。ポールコア15は一対の交互に噛み合った爪状の第1のポールコア体21及び第2のポールコア体22から構成されており、主に低炭素鋼で鍛造製法により製作されている。
【0025】
ステータ8は、ステータコア16と、このステータコア16に導線が巻回されロータ50の回転に伴い、ロータコイル13からの磁束の変化で交流が生じるステータコイル17とを備えている。
【0026】
スリップリング本体9は、スリップリング40と、このスリップリング40と電気的に接続されたターミナル41と、インサート成形により一部を除いてターミナル41を埋設しているとともに、シャフト6が圧入された樹脂部42とを備えている。
整流器12は、円弧帯状で裏面に複数個のフィン24aがある正極側ヒートシンク24と、この正極側ヒートシンク24の表面に半田付けで固定された4個の正極側ダイオ−ド23と、円弧帯状で裏面に複数個のフィン26aがある負極側ヒ−トシンク26と、この負極側ヒートシンク26に半田付けで固定された複数個の負極側ダイオ−ド25と、各々のダイオ−ド23,25とステ−タコイル16とを電気的に接続するサ−キットボ−ド27とを備えており、ステ−タ8で生じた三相交流を直流に整流している。
【0027】
ロータ50のボビン14には、その片側のフランジ30に等分間隔をおいて円弧状の回り止め部51が6個数設けられている。この回り止め部51は第1のポールコア体21の爪状磁極32間の円弧状に切り欠かれた根元部33に係合されており、ロータ50とポールコア15との周方向の相対変位を防止している。6個の回り止め部51のうち、対向した2個の回り止め部51には互いに直交した第1の係止溝52及び第2の係止溝53を有している。ロータコイル13から導出した口出線54は第1の係止溝52を通って第2の係止溝53に導き出されている。この口出線54は、引き続き溝部36に沿って延び、フック37に係止された後、先端部54aがターミナル41の先端部に2重に巻回されている。口出線54の中間部は絶縁チューブ55で被覆されている。
【0028】
上記構成の車両用交流発電機では、口出線54は第1のポールコア体21の根元部33ではシャフト5の軸線とほぼ平行に形成された壁面56に沿って当接して延びているので、従来のものと比較して回り止め部51とフック37との間の口出線54の寸法が短くなり、重さが小さくなるので、口出線35に加わる遠心力が低減され、また第1のポールコア体21の振動が口出線54に与える影響を低減することができ、口出線35の断線を防止することができる。なお、口出線35は壁面56に必ずしも当接する必要性はなく、ロータコイル13の外周面よりも内側からスリップリング本体9に向かって導出するものでもよい。
【0029】
本願の発明者は、上記構成の車両用交流発電機を用いて、雰囲気温度100℃、ロータ50の回転数0rpm〜18000rpm、30秒サイクルで実験を行ったところ、従来のものでは150時間で口出線が断線したのに対して、この実施の形態では約800時間で口出線54が断線し、高速耐久性が大幅に向上したことが分かった。
【0030】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2の車両用交流発電機の要部斜視図、図4は図3の要部断面図である。
この実施の形態では、ロータ60のボビン61の対向した一対の回り止め部67に断面Eの字形状の巻回部63が一体で設けられており、この巻回部63に、ロータコイル13から導出した口出線64の基端部64bが1重に巻回されている。この口出線64は、係止溝66から根元部33の壁面56に沿って延び、引き続き溝部36に沿って延びている。口出線64を被覆した絶縁チューブ65は溝部36及び壁面56に接着剤44で接着されている。
【0031】
この実施の形態では、口出線64の基端部64bが巻回部63で巻回されているので、基端部54bが係止溝52,53に係止された実施の形態1の口出線54と比較して確実に係止され、例えば工場敷地内でロータ60を運搬するときに口出線64の係止が解除されにくくなる。また、巻回部34に巻回された従来の口出線35と比較して、係止溝66でも口出線64は係止され、巻回部63に巻回される口出線64の巻回数を減らすことができ(従来例では巻回数は2回、この実施の形態では巻回数は1回)、それだけ口出線64の重さを低減でき、口出線64に加わる遠心力を低減することができる。
また、口出線64を被覆した絶縁チューブ65は溝部36及び壁面56に接着剤44で接着されているので、口出線64は第1のポールコア体21と一体となって変動し、口出線64自身の振動数は無くなり、口出線64の耐振性が向上する。
【0032】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3の車両用交流発電機の要部斜視図である。
この実施の形態のロータ70では、回り止め部71に断面Eの字形状の巻回部63が一体で設けられており、この巻回部63に、ロータコイル13の口出線75の基端部75bが1重に巻回されている。回り止め部71は、実施の形態2の回り止め部67と比較して、先端部の曲率半径が小さく、また径方向の寸法が大きくなっており、第1のポールコア体21の根元部72の壁面73はこの回り止め部71と当接する形状になっている。
【0033】
この実施の形態3では、回り止め部71の先端部はほぼVの字形状であり、その先端部に形成された係止溝74が実施の形態2と比較して半径内側にあり、それだけ口出線75の径方向の寸法が小さくなり、口出線75に作用する遠心力を低減することができる。また、実施の形態2と比較して壁面73と回り止め部71との接触面積が増大しているので、第1のポールコア体21と回り止め部71との相対移動は抑制され、口出線75自体の振動は低減される。
【0034】
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4の車両用交流発電機の要部斜視図、図7は図6の要部断面図である。
この実施の形態のロータ80では、回り止め部81の係止溝82内の口出線84は一部を除いて絶縁チューブ83で被覆されている。
この実施の形態4では、回り止め部81の係止溝82内において口出線84に加わる荷重のかなりの部分は絶縁チューブ83で支持され、口出線84に生じる応力は低減され、それだけ口出線84の断線が生じにくくなる。また、係止溝82の入り口部90は幅が狭くなっているので、係止溝82内の口出線84は周方向に変位しにくく、それだけ口出線84の断線の発生を低減することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る車両用交流発電機によれば、ロータコイルの口出線は、爪状磁極間の根元部にシャフトの軸線とほぼ平行に形成された壁面に沿って延びているので、従来のものと比較してスリップリング本体とロータコイルとを接続する口出線の半径方向の寸法が短くなるとともに、重さが小さくなり、それだけ口出線に加わる遠心力が低減され、また口出線自身の振動が抑制され、口出線の断線を低減することができる。
また、回り止め部に口出線の基端部が係止される係止溝が形成されているので、口出線を係止する部材を新たに設けることなく、口出線を回り止め部に係止することができる。
また、口出線は、根元部の壁面に当接しているので、口出線の変位は抑制され、口出線の断線をより確実に防止することができる。
【0037】
また、この発明に係る車両用交流発電機によれば、回り止め部に口出線の基端部が巻回される巻回部が設けられているので、この巻回部に口出線の基端部を巻回することで確実に係止され、例えば工場敷地内でロータを運搬するときに口出線の係止が解除されることを防止することができる。
【0038】
また、この発明に係る車両用交流発電機によれば、回り止め部の係止溝は、ロータコイルの外周面よりも内側からスリップリング本体に向かって口出線が導出されるようになっているので、それだけ口出線の半径方向の寸法及び重さが小さくなり、口出線に作用する遠心力をより低減することができ、口出線の断線をより確実に防止することができる。
【0040】
また、この発明に係る車両用交流発電機によれば、回り止め部とスリップリング本体との間の口出線は、絶縁チューブで被覆されているので、口出線に加わる荷重の多くは絶縁チューブで支持され、口出線に生じる応力が低減され、口出線の断線をより確実に防止することができる。
【0041】
また、この発明に係る車両用交流発電機によれば、係止溝内の口出線は、絶縁チューブで被覆されているので、係止溝内において口出線に加わる荷重のかなりの部分は絶縁チューブで支持され、口出線に生じる応力は低減され、口出線の係止溝内での断線を確実に防止することができる。
【0042】
また、この発明に係る車両用交流発電機によれば、ポールコアと絶縁チューブとは接着剤で接着されているので、口出線はポールコアとともに変位し、口出線自身による振動は無くなり、口出線自身の振動に起因した断線を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の車両用交流発電機のロータの斜視図である。
【図2】 図1のロータの要部断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2の車両用交流発電機のロータの要部斜視図である。
【図4】 図3の要部断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3の車両用交流発電機のロータの要部斜視図である。
【図6】 この発明の実施の形態4の車両用交流発電機のロータの要部斜視図である。
【図7】 図6の要部断面図である。
【図8】 従来の車両用交流発電機の断面図である。
【図9】 図8のロータの斜視図である。
【図10】 図8のロータの要部断面図である。
【図11】 図10のロータコイルの斜視図である。
【図12】 図11の要部斜視図である。
【図13】 図10の第1のポールコア体の側面図である。
【符号の説明】
6 シャフト、9 スリップリング本体、13 ロータコイル、14,61 ボビン、32 爪状磁極、33,72 根元部、36 溝部、40 スリップリング、50,60,70,80 ロータ、51,67,71,81 回り止め部、44 接着剤、52 第1の係止溝、53 第2の係止溝、54,64,75,84 口出線、55,65,83 絶縁チューブ、56,73 壁面、64b基端部、66,74,82 係止溝。
Claims (6)
- シャフトに固定されているとともに、ボビンに導線が巻回されて構成され、電流を流して磁束を発生するロータコイルと、
このロータコイルを覆って設けられ前記磁束によって複数の爪状磁極にそれぞれ磁極が形成されるポールコアと、
前記ポールコアに隣接して前記シャフトに固定されているとともに前記ロータコイルに電流を供給するスリップリング本体とを備え、
前記ボビンには前記爪状磁極間の根元部に係合して前記ロータコイルと前記ポールコアとの周方向の相対移動を防止する回り止め部が形成され、また前記ロータコイルから導出した口出線が前記スリップリング本体に電気的に接続された車両用交流発電機であって、
前記回り止め部には、前記口出線の基端部が係止される係止溝が形成されており、基端部が係止溝に係止された口出線は、引き続き前記シャフトの軸線とほぼ平行に形成された、前記根元部の壁面に当接して沿って延びている車両用交流発電機。 - 回り止め部には、口出線の基端部が巻回される巻回部が設けられている請求項1に記載の車両用交流発電機。
- 回り止め部の係止溝は、ロータコイルの外周面よりも内側からスリップリング本体に向かって口出線が導出されるようになっている請求項1または請求項2に記載の車両用交流発電機。
- 回り止め部とスリップリング本体との間の口出線は、絶縁チューブで被覆されている請求項1ないし請求項3の何れかに記載の車両用交流発電機。
- 係止溝内の口出線は、絶縁チューブで被覆されている請求項1ないし請求項4の何れかに記載の車両用交流発電機。
- ポールコアと絶縁チューブとは接着剤で接着されている請求項5に記載の車両用交流発電機。
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