JP3655235B2 - ポリウレタン系複合繊維 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリウレタン系複合繊維に関する。更に詳しくは、特にストッキングになどに適したポリウレタン系複合繊維と該ポリウレタン系複合繊維を用いたストッキングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からポリアミド成分とポリウレタン成分とが同一フィラメント内に偏芯的に複合されている繊維は、すぐれた捲縮性を有することが知られている(特公昭55−22570号公報、同55−27175号公報)。このような繊維を用いたストッキングは、ポリウレタン繊維にポリアミド繊維等を巻き付けたカバリング糸を使用したストッキングに比べ、薄く、透明感があり、現在も特に春夏向けのストッキングとして使用されている。一方最近の消費者要求として適度なシャリ感等の着用時の快適性や脚を美しく細く見せる、きめ細かい上品な光沢感等のファッション性がある。
【0003】
これら快適性及びきめ細かい上品な光沢等のファッション性を満たす為、従来より繊維断面の異形化が検討されている。例えば、三角断面等の異形断面のポリアミド繊維等をポリウレタン繊維に巻き付けたものが提案されているが、シャリ感はあるがガサツキ感が強く快適とは言えず、光沢感は強く、ぎらつきがあり、同繊度でフィラメント数を増やすと風合いは改善されるが、光沢感は出なくなり良好なものは得られていない。一方、従来から有るポリアミド成分とポリウレタン成分とが同一フィラメント内に偏芯的に複合されている繊維は、シャリ感が少なく、光沢感は発現していない。又、ポリウレタンのゴム弾性を利用する為に特定の条件を満たす扁平断面を用いた複合繊維の提案(特開昭57−205520号公報)もなされているが、シャリ感はあるが光沢感は発現していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的はきめ細かい上品な光沢感を有し、適度なシャリ感のあるポリウレタン系複合繊維を得るにある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
本発明者は上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリウレタン系複合繊維の断面形状を特定の形状にする事により、きめ細かい上品な光沢感、適度なシャリ感を得られることを見出した。更にストッキングの素材として該ポリウレタン系複合繊維を用いると、上述した特徴を有する事を見出し本発明に達した。
【0006】
すなわち本発明はポリアミド樹脂成分とポリウレタン樹脂成分とからなる、扁平率1.2〜3.0の芯鞘偏芯複合繊維であって、ポリウレタン樹脂成分が少なくとも繊維断面中に2以上ある事を特徴とするポリウレタン系複合繊維及び該ポリウレタン系複合繊維を用いたストッキングである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において複合繊維の扁平率は1.2〜3.0である事が必要である。好ましくは、扁平率は2.0〜2.5である。ここで言う扁平率とは繊維横断面の長径の最大径長さを繊維横断面の短径の最大径長さで除した数値の事である。すなわち扁平率が1.2より小さくなると光沢感を発現しにくくなり、扁平率が3.0より大きくなると光沢感は発現するが、風合いや、延伸時の操業性が悪くなる。
【0008】
本発明においてポリウレタン系複合繊維のポリウレタン樹脂成分からなる偏芯部は繊維横断面の短径方向に位置する事が必要である。偏芯部が繊維横断面の短径方向に位置する事により、面積の大きい扁平面が捲縮ループ表面に露出しやすく光反射面積を増大させ光沢感が発現しやすくなる。。偏芯部が繊維横断面の長径方向にあると、繊維軸方向にねじれが生じやすくなり、光沢は発現しにくくなるばかりか風合いも悪くなる
【0009】
本発明においてポリウレタン系複合繊維のポリウレタン樹脂成分が少なくとも繊維断面中に2以上ある事が必要である。好ましくは偏芯部が2である。本発明ではきめ細かい上品な光沢感を発現させる為に偏芯部が繊維横断面の短径方向に位置させる必要がある事を前述した。しかし、偏芯部が繊維横断面の短径方向に位置しても偏芯部となるポリウレタン樹脂成分が1であると繊維表面にポリウレタン樹脂成分が露出しすぎ、繊維間の膠着や操業性に問題が生じやすい。又編み立てしたストッキング等の品位にも問題となる。偏芯部が2以上であるとポリウレタン樹脂成分の過度な露出を防ぐ事ができ、更に本発明のような扁平断面の異形繊維でもポリウレタン樹脂成分が繊維断面中にバランスよく配置でき、繊維のねじれが起きにくく上品な光沢感を発現する事ができる。
【0010】
本発明においてポリアミド樹脂成分とは、6ナイロン、66ナイロン、6,10ナイロン、11ナイロン、12ナイロン等が挙げられる。又、これらを主成分とする共重合ポリアミド樹脂も含まれる。
【0011】
ポリウレタン樹脂成分はポリエステル系ポリウレタン、ポリカプロラクトン系ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリウレタンなどが挙げられる。
【0012】
本発明に使用するポリアミド樹脂成分及びポリウレタン樹脂成分には耐光性を改良する為の耐光剤を添加してもよく、又、光沢感を妨げない範囲であれば、制電剤、抗菌剤、消臭剤、UVカット剤等の処理剤を添加する事が出来る。
【0013】
本発明の複合繊維を構成する単糸フィラメントの繊度は3.3〜33dtexでフィラメントの構成本数は1〜10本、総繊度は5.5〜55dtexが望ましい。更に好ましくは総繊度11.1〜33.3dtex、フィラメント構成本数が1〜4の範囲が望ましい。フィラメントを形成する単糸繊度が大きいと耐久性が向上するが風合いが硬くなる。耐久性と風合いの兼ね合いから上記範囲の繊度とするのが好ましい。
【0014】
尚、本発明でいうストッキングとは、膝上までのオーバーニット・ストッキング、大腿部付根までのフル・レングス・ストッキング、及びパンティ部とストッキング部とを一体にしたパンティ・ストッキングの全てを含むものである。
【0015】
【実施例】
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。本発明と比較例との評価項目として光沢感、シャリ感は下記の方法によって比較評価した。
(1)ストッキングの光沢
パネラーにストッキングを着用させ、官能検査にて、光沢がありすぎる[5]〜適度な光沢[3]〜光沢なし[1]の5段階評価した。
(2)ストッキングの風合い
パネラーにストッキングを着用させ、官能検査にて、シャリ感がありすぎる[5]〜適度なシャリ感[3]〜ヌメリ感がある[1]の5段階評価した。
【0016】
(実施例)
相対粘度2.35の6ナイロン、ポリウレタンとしてソフトセグメントがポリカーボネート/ポリ1,6ヘキサンアジペート=7/3(質量比)の混合重合体を用い、6ナイロンとポリウレタンの複合比率1/1の図1に示す扁平断面の芯鞘偏芯複合繊維を溶融紡糸し、次いで紡糸した未延伸糸をローラーヒーター100℃、延伸倍率3.6倍で延伸し、捲縮性能を有するストッキング原糸(22dtex/2f)を得た。この原糸を編立て染色加工したストッキングの光沢及び風合い評価を行ったところ、きめ細かい上品な光沢感、適度なシャリ感を発現した。
【0017】
(比較例1〜4)
比較例1として偏芯部の接合方向とポリウレタン樹脂成分数が1以外実施例と同様にして第2図に示す繊維(扁平率2.0)及びストッキングを作製した。比較例2として第3図に示す丸断面でポリウレタン樹脂成分数1の芯鞘偏芯(扁平率1.0)繊維とする事以外同様にして作製した。比較例3として第4図に示す繊維(扁平率3.3)とする事以外同様にして作製したが、光沢感、シャリ感を満足するものではなかった。又、比較例4として、22dtexのポリウレタン繊維に22dtex/2fの三角断面の6ナイロン繊維をカバリングして編立てしたストッキングの評価を行ったがギラツキが強く光沢感、シャリ感を満足するものではなかった。
【0018】
【表1】
Figure 0003655235
【0019】
【発明の効果】
本発明のポリウレタン系複合繊維はファッション性に優れたきめ細かい上品な光沢感と適度なシャリ感を有するストッキングを提供する事が可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のポリウレタン系複合繊維の横断面図である。
【図2】 本発明の比較例で製造された複合繊維の横断面図である。
【図3】 本発明の比較例で製造された複合繊維の横断面図である。
【図4】 本発明の比較例で製造された複合繊維の横断面図である。
【符号の説明】
1 ナイロン樹脂成分
2 ウレタン樹脂成分

Claims (2)

  1. ポリアミド樹脂成分とポリウレタン樹脂成分とからなる、扁平率1.2〜3.0の芯鞘偏芯複合繊維であって、ポリウレタン樹脂成分が少なくとも繊維断面中に2以上ある事を特徴とするポリウレタン系複合繊維
  2. 請求項1記載のポリウレタン系複合繊維を用いたストッキング。
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