JP3653938B2 - ワーク加工用位置決め装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械加工が施されるワーク粗材を所定位置に位置決めするワーク加工用位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ワーク粗材に機械加工を施す場合には、加工治具を用いてワーク粗材を所定位置に位置決めし、その後、機械加工を施すようにしている。
【0003】
このワーク粗材の位置決め方式には、ワークの形状あるいは機械加工の種類により種々の方式のものがあるが、その中に、ワーク粗材側の所定の位置に位置決め用の基準点を決め、この基準点を基準ブロックに押し付けて位置決めする方式を用いたものがある。ここに、位置決め用の基準点には、いわゆる左右証、前後証あるいは上下証があるが、これらを総称して粗材証とする。
【0004】
図9は、シリンダヘッド等のような箱状のワーク粗材を押し付ける方式による従来の位置決め装置の一例を示す概略断面図である。
【0005】
図示の位置決め装置においては、まず、ワーク粗材をリフタのシートレール1に沿って搬入する場合、ワーク粗材Wの粗材証P(図10参照)が基準ブロック2と大体一致するようにワーク粗材Wを停止する(図9の二点鎖線で示す状態)。
【0006】
次に、ワーク粗材Wをリフタにより機械加工する位置(以下単に「加工位置」)まで下降する際に、基準ブロック2に設けられたワークガイド面2aを利用してワーク粗材Wを基準ブロック2の内側に案内する。
【0007】
そして、流体圧手段3により押付け部材4を作動させ、ワーク粗材Wを基準ブロック2に押し付けるときに、ワークの形状を利用してワーク粗材Wを変位させ、ワーク粗材Wの粗材証Pが確実に所定位置となるように位置決めする。その後、ドリル等の加工工具6により機械加工を施こす。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような位置決め装置では、ワーク粗材Wの粗材証Pの直上の形状によっては、ワーク粗材Wを下降するとき、基準ブロック2の内側に案内できず、結果的に正確な位置決めができないことがある。
【0009】
例えば、図10に示すように、ワーク粗材Wの粗材証Pの直上に突起等の障害部がない場合には、この障害部とワークガイド面2aとは何等干渉を起こすことはない。ワーク粗材Wは、スムーズにワークガイド面4aに沿って基準ブロック3の内方に案内され、結果的に正確に位置決めができる。
【0010】
しかし、図11に示すように、粗材証Pの直上に突起等の障害部Sがあるワーク粗材Wの場合には、ワーク粗材Wが下降すると、この障害部Sが基準ブロック2のワークガイド面2aに当たり、ワーク粗材Wが所定位置まで案内されず、途中で止まり、押付け部材4により押圧しても、ワーク粗材Wが基準ブロック4に密着せず、結果的に正確な位置決めは不可能となる。
【0011】
また、図9に示されている位置決め装置においては、位置決めされたワーク粗材Wの下方からドリル等の加工工具6が上昇して機械加工を行なうようにしているが、最近の機械加工は、マシニングセンター等の加工機を使用することが多く、このような加工機では横方向から工具を当てるようにしている。
【0012】
ワーク粗材Wの横方向から工具を当てると、機械加工により生じる切粉を円滑に排出でき、加工精度や生産性が向上するという利点がある。
【0013】
したがって、前述したシリンダヘッド等のワーク粗材Wも、本来的には横方向からの加工を可能とするために、垂直な状態で搬送することが好ましい。
【0014】
しかし、ワーク粗材Wの外形形状は、垂直状態としたとき転動や反転のない、常に安定的な搬送が可能な形状のみではなく、しかも、このようなワーク粗材Wを複数種類搬入する場合には、安定搬送が困難となるのみでなく、精度良く所定の位置に位置決めすることも困難となる虞れがある。
【0015】
本発明は、このような従来技術に鑑みてなされたもので、複数種類のワーク粗材を安定的に確実に加工機まで搬送し、粗材証の近傍に障害部があっても正確に位置決めすることができるワーク加工用位置決め装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1の発明は、基板上に設けられたリフタ部に搬入され支持されたワーク粗材を前記リフタ部により下降するとき、前記基板上の基準ブロックのワークガイド面に沿ってワーク粗材を所定位置に案内し、当該ワーク粗材の粗材証と前記基準ブロックが一致した状態で当該ワーク粗材を前記基準ブロックに押付け部材により押圧し位置決めするようにしたワーク加工用位置決め装置において、前記リフタ部上でワーク粗材を押圧する押付け部材の動作と連動し、反対方向に移動する可動ワークガイド部を設け、前記リフタ部によるワーク粗材下降時に、当該ワーク粗材の前記粗材証直上の障害部が、基準ブロックのワークガイド面に衝突しないように、前記押付け部材と可動ワークガイド部によりワーク粗材を前記リフタ部内で移動するようにしたことを特徴とする。
【0017】
このようにすれば、粗材証の近傍に障害部があってもワーク粗材を押付け部材と可動ワークガイド部によりリフタ部内で移動し、障害部と基準ブロックとの衝突を回避しつつワーク粗材を所定位置に設置でき、結果的に正確な位置決めができる。
【0018】
請求項2の発明では、前記リフタ部は、前記ワーク粗材を支持するシートレールを有し、当該シートレールの下降限で前記ワーク粗材をシートレールより浮き上げるように支持する上下方向基準パット上で、前後方向位置決め部により前記ワーク粗材の前後方向の位置決めを行なうようにしたことを特徴とする。
【0019】
このようにすれば、ワーク粗材をシートレールより浮き上げ、可動しやすい状態で位置決め作業を行なうことができるので、より正確な位置決めとなる。
【0020】
請求項3の発明では、前記押付け部材は、前記前後方向位置決め部による位置決めをした後に前記基準ブロックにワーク粗材を押圧し、前記クランプ部によりワーク粗材を位置固定にクランプするようにしたことを特徴とする。
【0021】
このようにすれば、前後方向位置決め後に押付け部材により基準ブロックに対しワーク粗材を押圧し、左右の位置決めを行なうので、押付け部材の作動にともなって可動ワークガイド部が逃げ、円滑な位置決めが可能となる。
【0022】
請求項4の発明では、前記基板には、前記押付け部材による押圧により前記ワーク粗材の左右証と密着して左右方向の位置決め行なう前記基準ブロックと、前記左右証と反対側に設けられた前後証を加圧することにより前後方向の位置決め行なう前記前後方向位置決め部とが設けられ、前記押付け部材と前記前後方向位置決め部とによるワーク粗材の押圧方向が同一方向となるようにしたことを特徴とする。
【0023】
このようにすれば、ワーク粗材の左右証を基準ブロックに当ててある程度位置決めした後に、反対側で前後証の位置決めを行なうので、粗材証を広範に取ることができ、位置決め精度が向上することになり、また、押付け部材と前後方向位置決め部のワーク粗材の押圧方向が同一方向となるので、押し付けてワーク粗材を変位させるときには、動力的にも有利となる。
【0024】
請求項5の発明では、リフタ部、基準ブロック、押付け部材、可動ワークガイド部、上下方向基準パット、前後方向位置決め部及びクランプ部は、基板上に設けられ、当該基板をチルト手段により所定角度傾斜することにより前記ワーク粗材を加工位置に移動させるようにしたことを特徴とする。
【0025】
このようにすれば、複数種類のワーク粗材を同一の加工機により加工する場合でも、複数種類のワーク粗材を安定した状態でリフタ部に送り込むことができ、しかもこのワーク粗材を加工機の加工位置に簡単にセットすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明のワーク加工用位置決め装置の概略を示す概略平面図、図2は図1の概略立面図、図3は図2の3−3線に沿う矢視図、図4は図1の4−4線に沿う矢視図、図5は図1の5−5線に沿う矢視図、図6は図1の6−6線に沿う矢視図、図7は図1の7−7線に沿う矢視図、図8は図1の要部説明図であり、図9〜11に示す部材と共通する部材には同一符号を付している。
【0027】
まず、本実施の形態について概説すれば、このワーク加工用位置決め装置は、粗材証Pが一致する複数種類のワーク粗材Wを位置決めすることができるもので、適宜選択的に搬入されたワーク粗材Wを前後証P2 あるいは左右証P1 等の粗材証Pに当接するように所定位置に位置決めした後に、機械加工する位置まで所定角度傾動して搬送し、横方向から加工工具を当てることにより機械加工を行なうようにしたものである。
【0028】
ここにおいて、前後証P2 等の「前後」とは、ワークの搬送方向(図1に矢印で示す方向)の前後であり、左右証P1 等の「左右」とは、ワークの搬送方向の左右をいう。
【0029】
この位置決め装置は、図1に示すように、基板10を有し、この基板10の中央には、ワーク粗材Wが矢印方向から搬入される通路11が設けられ、この通路11の周囲にリフタ部20、押付け部材30、左右証P1 と当接する基準ブロック2、可動ワークガイド部40、上下方向基準パット50、前後方向位置決め部60、クランプ部70が設けられている。また、基板10の両端には、軸受部12が設けられ、この軸受部12を中心に基板10を傾動するチルト手段13が取り付けられている。
【0030】
チルト手段13は、図3に示すように、駆動源として流体圧手段13aが使用され、この流体圧手段13aの先端を前記基板10と一体に設けられた連結板14に取り付け、流体圧手段13aを作動することにより基板10が水平状態(図3中実線で示す状態)から垂直状態(図3中点鎖線で示す状態)になるように90°傾動するようになっている。
【0031】
このように基板10が水平状態から垂直状態になるようにしたのは、数種類のワーク粗材Wの搬送容易性と、機械加工の利便性等を考慮したものである。
【0032】
つまり、ワーク粗材Wは、常に外形形状が安定的に搬送可能な形状ではないが、シリンダヘッド等のような箱状のワーク粗材Wは、一般的には水平な状態とすれば、比較的安定して搬送できる。
【0033】
したがって、当初は、水平な状態で安定的に搬送し、この状態で位置決めした後にクランプし、水平状態から垂直状態まで90°姿勢変更し、これによりワーク粗材Wが加工位置まで移動あるいは搬送されるようにしている。
【0034】
このようにすれば、ワーク粗材Wを安定的に搬送することができ、また機械加工も垂直状態で行なうことができ、切粉の排出等も良好となり、生産性や加工精度が向上する。
【0035】
ただし、この傾動角度は、90°のみに限定されるものではなく、ワーク粗材Wの形状や加工位置等を考慮すれば、任意の角度を選択することができる。また、チルト手段13の駆動源も流体圧手段13aのみでなく、モータ等であってもよい。
【0036】
次に、前記基板10の通路11の周囲に設けられている前記各部は、下記のように構成されている。
【0037】
まず、リフタ部20は、図1に示すように、基板10の隅部近傍に取り付けられたガイドポスト21に両端が取り付けられた底板22aと、横支持板22bと、この横支持板22bに設けられた縦支持板22cと、を有し、底板22aの背面側には、昇降用のシリンダ23が取り付けられ、縦支持板22cの前面側には、リフタ本体24が設けられている。
【0038】
リフタ本体24は、図1,4に示すように、前記通路11に沿って伸延され、上面にワーク粗材Wが載置される一対のシートレール1と、このシートレール1を下面方向から支持するように設けられ、後端部が前記縦支持板22cに取り付けられた偏平なU字状をした左右一対の下部アーム24aと、後端部が前記縦支持板22cに固着されたL字状をした上部アーム24bと、これら両アーム24a,24bの内面側に設けられた当り部材25とから構成され、両アーム24a,24b等により区画形成される内部空間内にワーク粗材Wが収容されるように構成されている。
【0039】
前記押付け部材30と可動ワークガイド部40は、ワーク粗材Wに突起等の障害部Sがあり、粗材証Pを円滑に基準ブロック2に当接させることができない場合に、リフタ部20によるワーク粗材下降中に、ワーク粗材Wを水平に変位して障害部Sと基準ブロック2との衝突を回避し、確実にワーク粗材Wを基準ブロック2に当接させるためのものである。
【0040】
まず、基準ブロック2は、図1に示すように、通路11を隔てて押付け部材30の反対側に2つ設けられ、図5に示すように、ワーク粗材Wの左右証P1 が当接しても変位しないように基板10にボルト等により位置固定に取り付けられている。
【0041】
押付け部材30は、図1,5に示すように、基板10に立設された支持ブロック31に駆動シリンダ32が設けられ、この駆動シリンダ32の先端に加圧部材33が取り付けられている。なお、加圧部材33の先端は、小径となるように削落され、比較的凹凸表面のあるワーク粗材Wでも確実に押圧することができるようにしている。
【0042】
可動ワークガイド部40は、図1,6に示すように、前記2つの基準ブロック2の間に設けられ、先端に幅広の加圧ブロック41を有し、この加圧ブロック41に駆動シリンダ42が連結され、加圧ブロック41を進退させるようにしている。
【0043】
前記押付け部材30の駆動シリンダ32と、可動ワークガイド部40の駆動シリンダ42とは、連動関係にあり、一方が加圧部材33を前進すれば他方は加圧ブロック41を後退し、一方が後退すれば他方は前進するようになっている。
【0044】
このようにすれば、ワーク粗材Wと基準ブロック2との衝突を防止するために、加圧部材33や加圧ブロック41によりワーク粗材Wを挟持した状態で適宜左右に移動させることができ、また突起等の障害部Sを有するワーク粗材Wであっても、その左右証P1 を基準ブロック2に円滑に当接させることが可能となる。
【0045】
さらに言えば、ワーク粗材Wリフタ部20により支持て加工位置まで移動する間に、ワーク粗材Wの粗材証Pを基準ブロック2に押し付けて位置決めする場合、ワーク粗材Wがどのような形状であっても、基準ブロック2と干渉を起こしたり衝突したりすることなく、円滑に位置決めする必要がある。
【0046】
例えば、左右証P1 の直上に出っ張りやあるいは凹部等の障害部Sがあるワーク粗材Wそのまま下降すれば、この障害部Sにより生じる凹凸部分が基準ブロック2と衝突を起こす虞れがあるが、障害部Sが突出した量だけ加圧部材33や加圧ブロック41によりワーク粗材Wを適宜移動させると、ワーク粗材Wと基準ブロック2との衝突が回避でき、ワーク粗材Wの位置決め確実に行うことができる
【0047】
次に、前記基準パッド50は、リフタ部20によりワーク粗材Wが下降限に位置するときに、ワーク粗材Wを支えるものであり、リフタ本体24のシートレール1近傍に5つ設けられている。なお、本実施の形態では、シートレール1の一部を切り欠いた切欠部1a(図8参照)に基準パッド50が位置するように構成されている。
【0048】
の基準パッド50は、図1,7に示すように、基板10上に固着されているが、テーパ状に傾斜した側面部51を有する本体52の頂部には小さな面積の矩形柱状部53が設けられ、この矩形柱状部53がワーク粗材Wを支持するようになっている。
【0049】
基準パッド50によるワーク粗材Wの支持は、シートレール1が下降限に達すると、矩形柱状部53がワーク粗材Wの底面に当接し、シートレール1より数ミリ浮いた状態で行なわれる。
【0050】
したがって、ワーク粗材Wは、シートレール1より数ミリ浮き、小さな面積の矩形柱状部53上で支持された状態となるので、前後方向位置決め部60によりワーク粗材Wを比較的簡単に移動変位でき、これにより前後左右の位置決めが行なわれる。
【0051】
この前後方向位置決め部60は、図1,6に示すように、相互に近接離間する一対の把持爪61と、この把持爪61を駆動する駆動部62と有しているが、この駆動部62は、一対の把持爪61を回動することによりワーク粗材Wの突部Waを把持する機能と、この把持爪61を左右移動し、ワーク粗材Wを移動させる機能とを合わせ持っている。
【0052】
特に、本実施の形態では、ワーク粗材Wの左右証P1 を基準ブロック2に当ててある程度位置決めした後に、反対側で前後証P2 の位置決めを行なうことになるので、粗材証Pを広範に取ることができ、この結果、位置決め精度が向上する。
【0053】
前記リフタ部20は、ワーク粗材Wを昇降する機能は有しているが、ワーク粗材Wを固定する機能はないので、ワーク粗材Wのクランプは、クランプ部70が行なう。ただし、リフタ部20にクランプ機能を付与すれば、このクランプ部70は不要である。
【0054】
クランプ部70は、図1,2,5,6,7に示すように、基板10上に固着された4つのクランプ本体71と、これらクランプ本体71の頂部に取り付けられたクランプアーム72と、前記クランプ本体71内に設けられた駆動部73とからなり、この駆動部73は、クランプアーム72を水平面内で回動するとともに垂直方向にも昇降できるようになっている。
【0055】
前記実施の形態の作用を説明する。
図外のベルトコンベア等により位置決め装置の近傍まで搬送されたワーク粗材Wは、図2中破線で示す搬送ラインに沿ってリフタ部20の一対のシートレール1上に水平な状態で搬入され載置される。なお、この時点のワーク粗材Wの位置は、ラフな位置決めであり、正確にはセットされておらず、また、押付け部材30、可動ワークガイド部40、クランプ部70等は、後退若しくは退避位置にある。
【0056】
この搬入されたワーク粗材Wは、直ちにリフタ部20により下降され、加工位置に送られるが、この加工位置に到達する間に位置決めされるこの位置決めは、ワーク粗材Wの左右証の直上にある障害部Sと基準ブロック2との衝突を回避しつつ行なわれる。
【0057】
例えば、図8に示すように、ワーク粗材Wの左右証の直上に障害部Sがあり、リフタ部20によりワーク粗材Wを下降すれば、障害部Sが基準ブロック2に衝突する場合には、まず可動ワークガイド部40の駆動シリンダ42を動作し、加圧ブロック41を突出し、ワーク粗材Wをシートレール1上で押付け部材30側に移動させる。
【0058】
これに伴って可動ワークガイド部40の駆動シリンダ42と連動関係にある押付け部材30の駆動シリンダ32は、加圧部材33を後退させる。
【0059】
この結果、ワーク粗材Wの左右証P1 の直上にある障害部Sと基準ブロック2との衝突は、回避される。
【0060】
さらに、リフタ部20を下降し、シートレール1が下降限に到達すると、ワーク粗材Wは、上下方向の基準パッド50上に着座する。この場合、ワーク粗材Wは、シートレール1より数ミリ浮いた状態となる。
【0061】
この状態で、前後方向位置決め部60によりワーク粗材Wの前後方向位置決めを行なう。
【0062】
この前後方向位置決めは、前後方向位置決め部60の駆動部62が作動し、一対の把持爪61がワーク粗材Wの前後証P2 に相当する突部Waを把持することにより行なわれる。一対の把持爪61がワーク粗材Wの突部Waを把持すれば、シートレール1より数ミリ浮いた状態のワーク粗材Wは、上下方向の基準パッド50上で簡単に移動し、これによりワーク粗材Wの前後方向位置が決定される。
【0063】
このようにして前後方向位置が定まると、一対の把持爪61はワーク粗材Wの把持を一旦緩める。これは、次に行なう左右の位置決めを円滑に行なうためである。
【0064】
そして、再度、可動ワークガイド部40の駆動シリンダ42と押付け部材30の駆動シリンダ32とを動作し、押付け部材30と基準ブロック2との間でワーク粗材Wを挟持し、ワーク粗材Wの左右証P1 を基準ブロック2に密着させる。この場合、前後方向位置決め部60の駆動部62もワーク粗材Wの突部Waを把持した状態で、前記押付け部材30の押圧方向と同一方向にワーク粗材Wを押圧するようにしているので、押し付けてワーク粗材Wを変位させることが容易となり、動力的にも有利となる。
【0065】
なお、可動ワークガイド部40は、押付け部材30と連動して後退するので、ワーク粗材Wを基準ブロック2に押し付ける際に干渉はない。
【0066】
この後、クランプ部70によりワーク粗材Wをクランプすると、ワーク粗材Wは、位置固定に保持された状態となる。
【0067】
このようにして位置決めされたワーク粗材Wは、基板10をチルト手段13の流体圧手段13aを動作して水平状態から垂直状態になるように90°傾動すると、ワーク粗材Wに対して横方向から機械加工を施すことができ、円滑に切り粉を排出しつつ加工できる。
【0068】
つまり、箱状のワーク粗材であれば、水平状態にして安定して搬送でき、チルト手段13により垂直にすることにより、効率良く機械加工もできるので、多種類のワーク粗材を位置決め処理することができることになる。
【0069】
これにより1つのワーク粗材Wを加工処理した後に、別の機種のワーク粗材Wを搬入する場合には、左右証P1 や前後証P2 等の粗材証Pさえ同じであれば、同様に処理することができる。
【0070】
本発明は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、種々改変することができる。
例えば、上述した実施の形態では、水平状態でワーク粗材Wを搬送するようにしたものについて説明したが、本発明は、このようなのみに限定されるものではなく、ワーク粗材Wによっては、ある程度の傾斜状態での搬送も可能で、この状態から加工位置に移動するようにしても良い。
【0071】
また、前記実施の形態では、左右証P1 の近傍に障害部Sが存在する場合であるが、必ずしもこれのみでなく、前後証P2 等の場合であっても同様に対処できる。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、粗材証の近傍に障害部があっても障害部と基準ブロックとの衝突を回避しつつワーク粗材を正確に位置決めすることができる。
【0073】
請求項2の発明は、ワーク粗材をシートレールより浮き上げ、可動しやすい状態で位置決め作業を行なうことができるので、より正確な位置決めとなる。
【0074】
請求項3の発明は、前後方向位置決め後に押付け部材により基準ブロックに対しワーク粗材を押圧し、左右の位置決めを行なうので、押付け部材の作動にともなって可動ワークガイド部が逃げ、円滑な位置決めが可能となる。
【0075】
請求項4の発明は、粗材証を広範に取ることができ、位置決め精度が向上し、押付け部材と前後方向位置決め部のワーク粗材の押圧方向が同一方向となるので、押し付けてワーク粗材を変位させるときの動力が有利となる。
【0076】
請求項5の発明は、複数種類のワーク粗材を同一の加工機により加工する場合でも、複数種類のワーク粗材を安定的に送り込むことができ、しかもこのワーク粗材を加工機の加工位置に簡単にセットすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す概略平面図である。
【図2】 図1の概略立面図である。
【図3】 図2の3−3線に沿う矢視図である。
【図4】 図1の4−4線に沿う矢視図である。
【図5】 図1の5−5線に沿う矢視図である。
【図6】 図1の6−6線に沿う矢視図である。
【図7】 図1の7−7線に沿う矢視図である。
【図8】 図1の要部を略示した説明図である。
【図9】 ワーク粗材を押し付ける方式による従来の位置決め装置の一例を示す概略断面図である。
【図10】 ワーク粗材の粗材証と障害部との関係を示す説明図である。
【図11】 ワーク粗材の粗材証と障害部との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1…シートレール、
2…基準ブロック、
2a…ワークガイド面、
10…基板、
13…チルト手段、
20…リフタ部、
30…押付け部材、
40…可動ワークガイド部、
50…上下方向基準パット、
60…前後方向位置決め部、
70…クランプ部、
P…粗材証、
P1 …左右証、
P2 …前後証、
S…障害部
W…ワーク粗材。

Claims (5)

  1. 基板上に設けられたリフタ部に搬入され支持されたワーク粗材を前記リフタ部により下降するとき、前記基板上の基準ブロックのワークガイド面に沿ってワーク粗材を所定位置に案内し、当該ワーク粗材の粗材証と前記基準ブロックが当接するように、当該ワーク粗材を前記基準ブロックに押付け部材により押圧し位置決めするようにしたワーク加工用位置決め装置において、
    前記リフタ部上でワーク粗材を押圧する押付け部材の動作と連動し、当該押付け部材の押し付け方向と反対方向に移動する可動ワークガイド部を設け、前記リフタ部によるワーク粗材下降時に、前記粗材証直上にある当該ワーク粗材の障害部が、基準ブロックのワークガイド面に衝突しないように、前記押付け部材と可動ワークガイド部によりワーク粗材を前記リフタ部内で移動するようにしたことを特徴とするワーク加工用位置決め装置。
  2. 前記リフタ部は、前記ワーク粗材を支持するシートレールを有し、当該シートレールの下降限で前記ワーク粗材をシートレールより浮き上げるように支持する上下方向基準パット上で、前記ワーク粗材の搬送方向における前後方向の位置決めを行なう前後方向位置決め部により位置決めすることを特徴とする請求項1に記載のワーク加工用位置決め装置。
  3. 前記押付け部材は、前記前後方向位置決め部によ位置決めしたワーク粗材を、前記基準ブロックに押圧し、当該ワーク粗材を位置固定的にクランプするクランプ部によりクランプすることを特徴とする請求項2に記載のワーク加工用位置決め装置。
  4. 前記基板には、前記押付け部材による押圧により前記ワーク粗材の左右証と密着して当該ワーク素材の搬送方向に対する左右方向の位置決め行なう前記基準ブロックと、前記ワーク粗材に対して前記左右証の反対側に設けられた前後証を加圧することにより前記前後方向の位置決め行なう前記前後方向位置決め部とが設けられ、前記押付け部材と前記前後方向位置決め部とによるワーク粗材の押圧方向が同一方向となるようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載のワーク加工用位置決め装置。
  5. 前記リフタ部、基準ブロック、押付け部材、可動ワークガイド部、上下方向基準パット、前後方向位置決め部及びクランプ部は、基板上に設けられ、当該基板をチルト手段により所定角度傾斜することにより前記ワーク粗材を加工位置に移動させるようにしたことを特徴とする請求項3又は4に記載のワーク加工用位置決め装置。
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