JP3652831B2 - 発熱装置およびその製造方法 - Google Patents

発熱装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、サーマルプリントヘッドなどに用いられる発熱装置、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
サーマルプリントヘッドに用いられる発熱装置においては、一般に、所望の熱特性を得るための蓄熱層として、ガラスグレーズ層が用いられていた。
【0003】
このガラスグレーズ層は、熱伝導率が比較的大きく、また比熱も比較的大きいので、低消費電力化および印字品質の向上に限界があり、印字速度を高速化する妨げともなっていた。
【0004】
そこで、蓄熱層として、ガラスグレーズ層2よりも熱伝導率および比熱が小さいポリイミド樹脂を用いた発熱装置が提案されている。
【0005】
このような従来の発熱装置は、図38に示すように、金属板あるいはセラミックからなる基板51上に、ポリイミド樹脂からなる蓄熱層52を全面に形成し、その上に厚さ0.1μm〜0.6μm程度の金属薄膜をスパッタリングあるいは蒸着により形成して抵抗層53とし、その上に厚さ0.05μm〜0.1μm程度の金属薄膜をスパッタリングあるいは蒸着により形成し、それをフォトエッチングによりパターン形成して電極層54とし、その上に耐摩耗性を有する薄膜を形成して保護層55としていた。
【0006】
しかしながら、このような従来の発熱装置では、ガラスグレーズよりも軟らかいポリイミド樹脂からなる蓄熱層52の上に、非常に薄い金属薄膜からなる抵抗層53および電極層54を形成していたので、蓄熱層52と抵抗層53および電極層54との熱膨張率の差に起因する熱応力により抵抗層53や電極層54の断線が頻発することから、印刷時の高温に耐え得るポリイミド樹脂が製品化されているにも係わらず、未だ実用化には至っていない。
【0007】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、蓄熱層としてポリイミド樹脂を用いたものでありながら、抵抗層や電極層の断線を良好に防止できる発熱装置、およびその製造方法を提供することを、その課題とする。
【0008】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本願発明の第1の側面によれば、通電されることにより発熱する抵抗層と、この抵抗層に通電するための電極層と、前記抵抗層により発生された熱を蓄熱する蓄熱層と、前記抵抗層を覆う保護層とを、基板上に備えた発熱装置であって、前記蓄熱層をポリイミド樹脂により構成し、前記抵抗層および前記電極層を厚膜により構成するとともに、前記抵抗層および前記保護層は、ポリイミド系の樹脂を主成分とすることを特徴とする、発熱装置が提供される。
【0010】
このようにすれば、抵抗層および電極層を厚膜により構成したので、薄膜と比較して非常に丈夫であることから、蓄熱層としてポリイミド樹脂を用いたものでありながら、抵抗層や電極層の断線を良好に防止できる。また、抵抗層および保護層が、ポリイミド系の樹脂を主成分としているので、可撓性があり、しかもポリイミド樹脂からなる蓄熱層との熱膨張率の差が小さいことから、熱応力による抵抗層や保護層の損傷を一層良好に防止できる。
【0011】
この発熱装置は、サーマルプリントヘッドに限らず、たとえば温度を非常に高い精度で制御する必要のある恒温槽用のヒータなどにも用いることができる。
【0012】
好ましい実施の形態によれば、蓄熱層は、抵抗層の下側付近にのみ配置されている。
【0013】
このようにすれば、高価なポリイミド樹脂の使用量を削減でき、製造コストを低減できる。しかも、駆動ICなどとの接続のためのワイヤのボンディング位置において、電極層の下側に蓄熱層としてのポリイミド樹脂が存在せず、電極層の下側に基板あるいはガラスグレーズ層を直接存在させることができ、これら基板あるいはガラスグレーズ層は蓄熱層としてのポリイミド樹脂と比較して硬いので、良好にワイヤボンディングを行え、信頼性が向上する。
【0018】
他の好ましい実施の形態によれば、基板上に抵抗層の下側付近を除いてガラスグレーズ層を備え、蓄熱層を、基板上のガラスグレーズ層が設けられていない抵抗層の下側付近に、ガラスグレーズ層と密着させて形成した。
【0019】
このようにすれば、製造時に、ガラスグレーズ層により形成された溝状の谷部にポリイミド樹脂の粘液を塗布して焼き付けることにより蓄熱層を形成できることから、厚い蓄熱層を容易に形成できる。
【0020】
他の好ましい実施の形態によれば、蓄熱層の基板からの突出高さを、ガラスグレーズ層の基板からの突出高さ以上にした。
【0021】
このようにすれば、印字圧力が増大し、蓄熱層上の抵抗層を、保護層を介して記録紙に良好に押圧できる。
【0022】
他の好ましい実施の形態によれば、蓄熱層の基板からの突出高さを、ガラスグレーズ層の基板からの突出高さよりも10μm〜20μm高くした。
【0023】
このようにすれば、印字圧力が適度に増大し、蓄熱層上の抵抗層を、保護層を介して記録紙に適切に押圧できる。
【0024】
本願発明の第2の側面によれば、通電されることにより発熱する厚膜からなる抵抗層と、この抵抗層に通電するための厚膜からなる電極層と、抵抗層により発生された熱を蓄熱するポリイミド樹脂からなる蓄熱層とを、基板上に備えた発熱装置を製造するための発熱装置の製造方法であって、電極層を形成するに際して、蓄熱層の形成前に、蓄熱層の形成予定位置を除く部分に高温用金を印刷し、その高温用金をポリイミド樹脂の劣化点よりも高い温度で焼成して、蓄熱層の形成後に、蓄熱層上に低温用金を印刷し、その端部を高温用金に重ね合わせた状態で、その低温用金をポリイミド樹脂の劣化点よりも低い温度で焼成することを特徴とする、発熱装置の製造方法が提供される。
【0025】
このようにすれば、蓄熱層の形成後に電極層の全部を形成する場合のように、電極層全体を低温用金により構成する必要がなく、製造コストを低減できるとともに、良好にワイヤボンディングでき、さらには電極層を低抵抗にできる。
【0026】
すなわち、ポリイミド樹脂の劣化点よりも低温で焼成可能な低温用金は、ポリイミド樹脂の劣化点よりも高温で焼成する必要のある高温用金よりも、高価で、ワイヤボンディングを行い難く、シート抵抗が高く、さらには密着力が弱い。
【0027】
なお、劣化点とは、ポリイミド樹脂に変形、流動、あるいは熱分解が生じ始める温度をいう。また、高温用金とは、たとえば一般に使用されているレジネート金のように、摂氏800度程度の高温で焼成する必要がある金であり、低温用金とは、摂氏300度程度で焼成可能な金である。この低温用金のペーストは、粒径80オングストローム程度の微細な金粒子を溶剤に分散させたものである。
【0028】
本願発明の第3の側面によれば、通電されることにより発熱する厚膜からなる抵抗層と、この抵抗層に通電するための厚膜からなる電極層と、抵抗層により発生された熱を蓄熱するポリイミド樹脂からなる蓄熱層とを、基板上に備えた発熱装置を製造するための発熱装置の製造方法であって、抵抗層を形成するに際して、ポリイミド系の樹脂と抵抗物質とを混合した材料を2μm〜10μmの厚さで印刷し、それを焼成することを特徴とする、発熱装置の製造方法が提供される。
【0029】
このようにすれば、ポリイミド系の樹脂と抵抗物質とを混合した材料を2μm〜10μmの厚さで印刷し、それを焼成することにより抵抗層を形成するので、抵抗層が可撓性を有し、しかもポリイミド樹脂からなる蓄熱層と抵抗層との熱膨張率の差が小さいことから、熱応力による抵抗層の断線を一層良好に防止できる。
【0030】
抵抗物質としては、たとえばカーボンブラックを用いることができる。
【0031】
本願発明の第4の側面によれば、通電されることにより発熱する厚膜からなる抵抗層と、この抵抗層に通電するための厚膜からなる電極層と、抵抗層により発生された熱を蓄熱するポリイミド樹脂からなる蓄熱層と、抵抗層を覆う保護層とを、基板上に備えた発熱装置を製造するための発熱装置の製造方法であって、保護層を形成するに際して、ポリイミド系の樹脂と耐摩耗性物質とを混合した材料を2μm〜10μmの厚さで印刷し、それを焼成することを特徴とする、発熱装置の製造方法が提供される。
【0032】
このようにすれば、ポリイミド系の樹脂と耐摩耗性物質とを混合した材料を2μm〜10μmの厚さで印刷し、それを焼成することにより保護層を形成するので、保護層が可撓性を有し、しかもポリイミド樹脂からなる蓄熱層と保護層との熱膨張率の差が小さいことから、熱応力による保護層の損傷を一層良好に防止できる。
【0033】
耐摩耗性物質としては、たとえば酸化アルミニウム(Al2O3) 、二酸化珪素(SiO2)、炭化珪素(SiC) 、あるいは窒化アルミニウム(AlN) などを用いることができる。
【0034】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0036】
図1は、本願発明に係る発熱装置を備えたサーマルプリントヘッドの要部の平面図、図2は、図1におけるA−A矢視断面図であって、平板状の基板1上には、ガラスグレーズ層2と蓄熱層3とが形成されている。蓄熱層3は、基板1の幅方向一端部寄りに、長さ方向ほぼ全長にわたって形成されており、その他の部分にはガラスグレーズ層2が全面に形成されている。蓄熱層3の上面はガラスグレーズ層2の上面よりも突出している。ガラスグレーズ層2および蓄熱層3上には、共通電極4および多数の個別電極5が形成されている。共通電極4は、基板1の幅方向他端側へ突出する多数の櫛歯部4aを有しており、これら櫛歯部4aと個別電極5とは基板1の長さ方向に交互に位置している。蓄熱層3上には、基板1の長さ方向ほぼ全長にわたって抵抗層6が形成されており、各櫛歯部4aと各個別電極5との対向部分の一部は蓄熱層3と抵抗層6との間に挟み込まれている。抵抗層6は保護層7により覆われており、この保護層7は、基板1の幅方向一端から中央よりも他端側にわたって、基板1の長さ方向全長に形成されている。ガラスグレーズ層2上には、基板1の幅方向他端部の位置に、複数の駆動IC8が一列にボンディングされており、駆動IC8の出力端子と各個別電極5とはワイヤボンディングされたワイヤ9を介して接続されている。
【0037】
基板1は、セラミック製である。ガラスグレーズ層2は、厚さが20μm〜30μm程度である。蓄熱層3は、たとえば商品名ユーピレックス(宇部興産株式会社製)のように、通常のポリイミド樹脂と比較して、耐熱性、硬度、および他の物体との密着性が高いポリイミド樹脂からなり、幅は0.5mm〜1.5mm程度であって、ガラスグレーズ層2よりも10μm〜20μm程度上方へ突出している。共通電極4および個別電極5は、金製の厚膜からなり、厚さは0.6μm程度である。抵抗層6は、ポリイミド系の樹脂と抵抗物質としてのカーボン粉との混合物を焼成した厚膜からなり、厚さは2μm〜10μm程度、好ましくは5μm〜10μm程度である。保護層7は、ポリイミド系の樹脂と酸化アルミニウム(Al2O3) 、二酸化珪素(SiO2)、炭化珪素(SiC) 、あるいは窒化アルミニウム(AlN) などの耐摩耗性物質との混合物を焼成した厚膜からなり、厚さは2μm〜10μm程度、好ましくは5μm〜10μm程度である。駆動IC8は、印字データに応じて抵抗層6への通電を制御するものであって、各個別電極5に対応して駆動IC8に内蔵されているスイッチング素子がオンすると、電源の陽極、共通電極4、共通電極4の櫛歯部4a、抵抗層6、個別電極5、ワイヤ9、駆動IC8のスイッチング素子、および電源の陰極からなる閉ループが形成され、個別電極5とその両側の櫛歯部4aとの間の抵抗層6に通電される。
【0038】
このようなサーマルプリントヘッドによれば、蓄熱層3の厚さが30μmの場合、従来のガラスグレーズからなる蓄熱層を設けたサーマルプリントヘッドと比較して、消費電力を半分以下にできることが、実験により確認された。
【0039】
このサーマルプリントヘッドの製造に際しては、図3に示すようなアルミナを96パーセント含むセラミック製の基板1上に、図4に示すように、ガラスを印刷し、摂氏1200度程度で焼成することによりガラスグレーズ層2を形成する。このとき、ガラスグレーズ層2に、幅0.5mm〜1.5mm程度の溝状の谷部2aを長さ方向全長にわたって形成しておく。そして図5に示すように、ガラスグレーズ層2上に高温金11を印刷し、摂氏800度程度で焼成する。そして図6に示すように、基板1上にガラスグレーズ層2により形成された溝状の谷部2aに、ポリイミド樹脂の粘液をスクリーン印刷などの方法で塗布し、摂氏400度程度で焼き付けることにより蓄熱層3を形成する。ポリイミド樹脂の粘液は、たとえばビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と芳香族ジアミンとを溶剤中で縮合させたものであって、溶剤分が多いので、ガラスグレーズ層2よりも10〜20μm程度突出するように厚く形成するためには、塗布と乾燥とを繰り返す必要がある。
【0040】
そして図7に示すように、蓄熱層3上に低温金12を印刷し、摂氏400度〜500度程度で焼成する。このとき、低温金12の幅方向両端部が高温金11上に重なるように印刷することにより、高温金11と低温金12とが互いに接続されるようにする。そして図8に示すように、ホトエッチングにより高温金11および低温金12の不要部を除去することにより共通電極4および個別電極5を形成する。そして図9および図10に示すように、蓄熱層3上に、ポリイミド系の樹脂とカーボン粉などの抵抗物質との混合物からなる抵抗ペーストを帯状に印刷し、摂氏400度程度で焼成することにより抵抗層6を形成する。この抵抗ペーストとしては、たとえば蓄熱層3を形成したのと同じポリイミド樹脂の粘液とカーボンブラックとを混合したものを用いることができる。カーボンブラックを、固形成分中50重量パーセントにすれば、単位長当たり290Ω/m2 の抵抗率になり、カーボンブラックを、固形成分中43重量パーセントにすれば、430Ω/m2 の抵抗率になる。そして図11に示すように、抵抗層6上にポリイミド系の樹脂と耐摩耗性物質との混合物からなる保護膜ペーストを帯状に印刷し、摂氏400度程度で焼成することにより保護層7を形成する。この保護膜ペーストとしては、たとえば蓄熱層3を形成したのと同じポリイミド樹脂の粘液と二酸化珪素(SiO2)粉末とを混合したものを用いることができる。この後、基板1の幅方向他端部位置にてガラスグレーズ層2上に所定数の駆動IC8をボンディングし、駆動IC8の出力端子と個別電極5とをワイヤ9により接続することにより、図1および図2に示すようなサーマルプリントヘッドが得られる。
【0041】
上記実施形態では、高温金11と低温金12とによって共通電極4および個別電極5を形成したが、低温金のみによって個別電極5を形成することもできる。すなわち、図12のような基板1上に、図13のようにガラスグレーズ層2を形成し、図14のようにガラスグレーズ層2の谷部2aに蓄熱層3を形成し、図15のようにガラスグレーズ層2および蓄熱層3上に低温金13を印刷し、摂氏400度〜500度程度で焼成する。そして図16のようにホトエッチングにより低温金13の不要部を除去することにより共通電極4およ個別電極5を形成し、図17および図18のように蓄熱層3上に抵抗層6を形成し、図19のように抵抗層6上に保護層7を形成して、駆動IC8およびワイヤ9をボンディングすることにより、図1および図2に示すようなサーマルプリントヘッドが得られる。
【0042】
また上記実施形態では、ガラスグレーズ層2に谷部2aを形成したが、谷部を有しないガラスグレーズ層を用いることもできる。すなわち、図20のように基板1上に全面にわたってガラスグレーズ層14を形成し、図21のようにガラスグレーズ層14上に蓄熱層3を形成し、図22のようにガラスグレーズ層14および蓄熱層3上に低温金13を形成し、図23のようにホトエッチングにより低温金13の不要部を除去することにより共通電極4および個別電極5を形成し、図24および図25のように蓄熱層3上に抵抗層6を形成し、図26のように抵抗層6上に保護層7を形成して、駆動IC8およびワイヤ9をボンディングすることにより、図27および図28に示すようなサーマルプリントヘッドが得られる。
【0043】
また上記実施形態では、ガラスグレーズ層2あるいはガラスグレーズ層14を用いたが、これらを用いなくてもよい。すなわち、図29のような基板1上に、図30のように蓄熱層3を形成し、図31のように基板1および蓄熱層3上に低温金13を形成し、図32のようにホトエッチングにより低温金13の不要部を除去することにより共通電極4およ個別電極5を形成し、図33および図34のように蓄熱層3上に抵抗層6を形成し、図35のように抵抗層6上に保護層7を形成して、駆動IC8およびワイヤ9をボンディングすることにより、図36および図37に示すようなサーマルプリントヘッドが得られる。
【0044】
もちろん、谷部を有しないガラスグレーズ層14を用いる場合、あるいはガラスグレーズ層を用いない場合であっても、低温金13の代わりに高温金および低温金を用いることができる。すなわち、ガラスグレーズ層14を用いる場合、図20に示すようにガラスグレーズ層14を形成した後に、その上に蓄熱層3の形成予定位置を除いて高温金を形成し、図21に示すように蓄熱層3を形成した後に、その上に低温金を形成すればよいのである。また、ガラスグレーズ層を用いない場合、図29に示すような基板1上に蓄熱層3の形成予定位置を除いて高温金を形成し、図30に示すように蓄熱層3を形成した後に、その上に低温金を形成すればよいのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る発熱装置を備えたサーマルプリントヘッドの要部の平面図である。
【図2】図1におけるA−A矢視断面図である。
【図3】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図4】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図5】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図6】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図7】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図8】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図9】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図10】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図11】図1に示すサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図12】図1に示すサーマルプリントヘッドの別の実施形態による製造工程の説明図である。
【図13】図1に示すサーマルプリントヘッドの別の実施形態による製造工程の説明図である。
【図14】図1に示すサーマルプリントヘッドの別の実施形態による製造工程の説明図である。
【図15】図1に示すサーマルプリントヘッドの別の実施形態による製造工程の説明図である。
【図16】図1に示すサーマルプリントヘッドの別の実施形態による製造工程の説明図である。
【図17】図1に示すサーマルプリントヘッドの別の実施形態による製造工程の説明図である。
【図18】図1に示すサーマルプリントヘッドの別の実施形態による製造工程の説明図である。
【図19】図1に示すサーマルプリントヘッドの別の実施形態による製造工程の説明図である。
【図20】別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図21】別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図22】別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図23】別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図24】別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図25】別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図26】別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図27】別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの要部の平面図である。
【図28】図27におけるB−B矢視断面図である。
【図29】さらに別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図30】さらに別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図31】さらに別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図32】さらに別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図33】さらに別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図34】さらに別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図35】さらに別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの製造工程の説明図である。
【図36】さらに別の実施形態におけるサーマルプリントヘッドの要部の平面図である。
【図37】図36におけるC−C矢視断面図である。
【図38】従来の発熱装置の断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 ガラスグレーズ層
2a 谷部
3 蓄熱層
4 共通電極
4a 櫛歯部
5 個別電極
6 抵抗層
7 保護層
8 駆動IC
9 ワイヤ
11 高温金
12 低温金
13 低温金
14 ガラスグレーズ層

Claims (8)

  1. 通電されることにより発熱する抵抗層と、この抵抗層に通電するための電極層と、前記抵抗層により発生された熱を蓄熱する蓄熱層と、前記抵抗層を覆う保護層とを、基板上に備えた発熱装置であって、
    前記蓄熱層をポリイミド樹脂により構成し、
    前記抵抗層および前記電極層を厚膜により構成するとともに、
    前記抵抗層および前記保護層は、ポリイミド系の樹脂を主成分とすることを特徴とする、発熱装置。
  2. 前記蓄熱層は、前記抵抗層の下側付近にのみ配置されている、請求項1に記載の発熱装置。
  3. 前記基板上に前記抵抗層の下側付近を除いてガラスグレーズ層を備え、
    前記蓄熱層を、前記基板上の前記ガラスグレーズ層が設けられていない前記抵抗層の下側付近に、前記ガラスグレーズ層と密着させて形成した、請求項1または2に記載の発熱装置。
  4. 前記蓄熱層の前記基板からの突出高さを、前記ガラスグレーズ層の前記基板からの突出高さ以上にした、請求項に記載の発熱装置。
  5. 前記蓄熱層の前記基板からの突出高さを、前記ガラスグレーズ層の前記基板からの突出高さよりも10μm〜20μm高くした、請求項に記載の発熱装置。
  6. 通電されることにより発熱する厚膜からなる抵抗層と、この抵抗層に通電するための厚膜からなる電極層と、前記抵抗層により発生された熱を蓄熱するポリイミド樹脂からなる蓄熱層とを、基板上に備えた発熱装置を製造するための発熱装置の製造方法であって、
    前記電極層を形成するに際して、前記蓄熱層の形成前に、前記蓄熱層の形成予定位置を除く部分に摂氏800度以上で焼成可能な高温用金を印刷し、その高温用金を前記ポリイミド樹脂の劣化点よりも高い温度で焼成して、前記蓄熱層の形成後に、前記蓄熱層上に摂氏300度以上で焼成可能な低温用金を印刷し、その端部を前記高温用金に重ね合わせた状態で、その低温用金を前記ポリイミド樹脂の劣化点よりも低い温度で焼成することを特徴とする、発熱装置の製造方法。
  7. 通電されることにより発熱する厚膜からなる抵抗層と、この抵抗層に通電するための厚膜からなる電極層と、前記抵抗層により発生された熱を蓄熱するポリイミド樹脂からなる蓄熱層とを基板上に備えた発熱装置を製造するための発熱装置の製造方法であって、
    前記抵抗層を形成するに際して、ポリイミド系の樹脂と抵抗物質とを混合した材料を2μm〜10μmの厚さで印刷し、それを焼成することを特徴とする、発熱装置の製造方法。
  8. 通電されることにより発熱する厚膜からなる抵抗層と、この抵抗層に通電するための厚膜からなる電極層と、前記抵抗層により発生された熱を蓄熱するポリイミド樹脂からなる蓄熱層と、前記抵抗層を覆う保護層とを基板上に備えた発熱装置を製造するための発熱装置の製造方法であって、
    前記保護層を形成するに際して、ポリイミド系の樹脂と耐摩耗性物質とを混合した材料を2μm〜10μmの厚さで印刷し、それを焼成することを特徴とする、発熱装置の製造方法。
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