JP3651854B2 - アンスラキノン化合物及びそれを用いたカラーフィルター - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、アンスラキノン化合物又はその水溶性塩及びこれを用いたカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
染色法によるカラーフィルターの製法は、基体となるガラスやシリコンウエハなどの表面にストライプ状あるいはモザイク状等(パターンという)の薄膜状の透明なカチオン性基を有する合成樹脂の皮膜またはゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質の皮膜を設けて被着色皮膜とし、これを染料を用いて染色(着色)することを基本原理としている。カラーフィルターの具体的な製造プロセスとしては次の3つの方式が知られている。
【0003】
(1)着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスクを介して露光、現像して得られるパターンを染色して着色層を形成する。次いで非着色性の保護コート皮膜を全面に設け、この上に上記同様な操作により第2の着色すべき皮膜を設ける。以下、必要により着色層を逐次積層形成させる。
(2)着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスクを介して露光、現像して得られるパターンを染色して着色層を形成した後、タンニン酸などで染料の固着兼防染処理を施す。同様な操作により第2の着色すべき皮膜を設ける。以下必要により着色層を同一基体表面上に形成する。
(3)着色すべき皮膜(被着色皮膜)を基体表面に設ける。その上にポジレジストの層を設けた後、マスクを介して露光、現像してパターン状に露出した被着色皮膜を染色し、次いでポジレジスト層を剥離して着色部を形成する。ポジレジスト層を設ける以降の操作を繰り返し、同一被着色皮膜を複数の色に所望のパターン状に染め分ける。
【0004】
上記のようなプロセスで製造されるカラーフィルターは、通常原色系3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)または補色系3原色であるY(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、(Mは省略されることもある)に着色された着色層を有している。カラーフィルターに要求される特に重要な特性は光学特性であり、各着色層の分光特性が最終製品の価値を大きく支配することになる。また、カラーフィルターを装着した液晶表示装置を製造する工程で曝される熱処理(例えば、透明電極層を設けるためのスパッタリング工程)に対して、また最終製品として使用時に加えられる光に対して高度の耐性を有し、所定の光学特性が損なわれることがあってはならない。また当然のことながら適用される染料は水に対して良好な溶解性を有し、酸性の染色浴中で長期間安定でなくてはならない。更に、固着処理を必要とする工程を伴う場合には固着処理効果の優れることが要求される。
【0005】
ところで、ゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系高分子物質はカチオン性基を有しているので、通常水溶性のアニオン性染料により染色(着色)される。またそれらに代えて光硬化型の合成樹脂基材を用いる場合には、樹脂成分中にカチオン性基を保持せしめることにより、蛋白質系天然高分子物質と同様に水溶性のアニオン性染料で染色されるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
所望される光学特性を得るために数多くの水溶性のアニオン性染料が、単独であるいはそれらの組み合わせで検討されてきた。しかしながら原色系の青色については、特に光硬化型のカチオン性基を有する合成樹脂を被着色基材として用いる場合には、所望する色特性と熱及び光に対して充分な耐性を有し、且つ固着性能に優れる染料の選定が困難である。例えば所望される青色染料に求められる分光特性は、600nm近辺における透過率が1%以下になる様に染色した着色皮膜の50%透過率を与える波長が、480〜500nmにあり、440〜460nmの領域での透過率が出来るだけ大きいということである。このような光学特性を満たす為には従来からカラーインデックス(C.I.)・アシッド・ブルー83またはカラーインデックス・アシッド・ブル−90で代表されるトリフェニルメタン系の染料が用いられている。これらの染料の分光透過率曲線はシャープで色が鮮明であり被着色基材がゼラチン、カゼインあるいはグルーのような天然蛋白質やポリイミド系合成樹脂である場合は、着色皮膜の色特性および光や熱に対する耐性が不充分であるが使用出来ないことはない。しかしながら被着色基材が光硬化性のカチオン基を有する合成樹脂、特に主鎖ポリマーがアクリル酸およびその誘導体から構成されている場合には着色皮膜の熱及び光に対する耐性が著しく不良で実用に供し得ない。
【0007】
耐熱性及び/又は耐光性に比較的優れる青色染料としてアンスラキノン構造が知られているが、必要とされる光学特性を満たす染料は少なく、光学特性を満たすものでも前述の光硬化性アクリル系合成樹脂に適用した場合には、耐熱性及び/又は耐光性が著しく劣る。例えば下記式
【0008】
【化2】
【0009】
のアンスラキノン化合物を用いた着色皮膜は光に暴露することにより、短時間で著しく赤く変色し実用に供す事が出来ない。かくして光及び熱に対する耐性と色特性を兼備した青色着色皮膜を載置したカラーフィルターの開発が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記したような光学特性と耐久性を兼備したカラーフィルターを見い出すべく鋭意努力した結果、特定のアンスラキノン化合物で染色(着色)されたカラーフィルターが前記したような色特性と優れた信頼性(熱・光に対する耐性)を有していることを見いだし、本発明を完成させたものである。即ち、本発明は、
(1)下記式(1)
【0011】
【化3】
【0012】
(式(1)中、R1 ,R2 及びR3 は、独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン基、スルホン酸基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基を表し、R4 はスルホン酸基を表す。)
で示されるアンスラキノン化合物又はその水溶性塩、
(2)上記(1)に記載の式(1)のアンスラキノン化合物又はその水溶性塩により染色されてなるカラーフィルター、
に関する。
【0013】
上記式(1)において、炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等があげられる。炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、n−プロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、n−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基等があげられる。ハロゲン原子としては、例えばフッソ原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等があげられる。ヒドロキシアルキル基としては、例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基等のヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル基があげられる。アルコキシアルキル基としては、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ペントキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシペンチル基等の(C1 〜C5 )アルコキシ(C1 〜C5 )アルキル基があげられる。
【0014】
上記式(1)で示される本発明のアンスラキノン化合物又はその水溶性塩の具体例としては、例えば次の化合物があげられる。
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
上記式(1)で示される本発明のアンスラキノン化合物の水溶性塩の対イオンとしては、例えばNa、K、Li等のアルカリ金属イオン、NH4 等の無機アンモニウムイオン、NH3 CH2 CH2 OH、NH2 (CH2 CH2 OH)2 叉はNH(CH2 CH2 OH)3 等の、モノ、ジ又はトリ(ヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル)アンモニウムイオン等のアンモニウムイオンがあげられる。
【0025】
上記式(1)で示される本発明のアンスラキノン化合物又はその水溶性塩は、例えば一般的な合成方法に準じて製造する事ができる。即ち、式(3)
【0026】
【化13】
【0027】
(式中、R1 、R2 、R3 は前記と同じ意味を表す。)
で表される化合物を3〜100倍量(重量比)の0〜30%の発煙硫酸中、0〜80℃の温度で0.5〜24時間反応させてスルホン化することで得られる。又、その水溶性塩は、得られたスルホン酸の水溶液に、水溶性塩に対応する塩基、例えばNaOH、KOH、LiOH等のアルカリ金属水酸化物、アンモニア、NH2 CH2 CH2 OH、NH(CH2 CH2 OH)2 叉はN(CH2 CH2 OH)3 等の、モノ、ジ又はトリ(ヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル)アミンを添加して中和し、次いで相当するカチオン成分の塩にて塩析することにより得られる。
【0028】
次に、本発明のカラーフィルターを詳細に説明する。
まず本発明のカラーフィルターの一例について図を用いて説明する。図1(a)−(h)はガラス板(基体)上に異なる色の着色層を積層させた積層方式によるカラーフィルターの製法を示す図である。図1において1はガラス板、2はスピンコートして設けた光硬化性樹脂等の薄膜、2’は2をマスクを介して光硬化させた着色すべき皮膜、2”は着色層、3は不染性保護膜、4はフォトマスク、5は第2の着色層、6は不染性保護膜をそれぞれ示す。
ガラス板1上にゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質と重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸塩との混合物またはカチオン性基を有する光硬化性合成樹脂組成物をスピンコート法、ローラーコート法等の方法によって塗布して、厚さ約0.2〜2ミクロンの光硬化性薄膜2を設ける(図1(b))。次に該薄膜上に所定のパターンを有するフォトマスク4を介して、例えば紫外光等のエネルギー線を照射し露光部を硬化させる(図1(c))。
【0029】
次に水等で現像し未露光部を除去し、所定のパターンの被着色層2’を形成し(図1(d))、第1の色を得るための所定の光学特性を有する染料を用いて染色して第1の着色層2’を形成する(図1(e))。次に不染性の保護膜3を全面に設ける(図1(f))。
次に保護膜3の上に前述と同様にして着色すべき層を得るための光硬化性の塗布層を設け、マスクを介して露光、現像して所定のパターンの着色すべき層を形成させ、第2の色を得るための所定の光学特性を有する染料を用いて染色して第2の着色層5を形成する(図1(g))。次に不染性の保護膜6を全面に設ける(図1(h))。この操作を繰り返し、第3の色の着色層、更には第4の色の着色層を形成する事もできる。
【0030】
個体撮像素子あるいはカラーセンサー用の直載型色分解カラーフィルターにおいては、基体となる光検知部等が設けられているシリコンウエハ上に平坦化層を設け、その上に前述と同じ操作で着色層を形成することができ、平坦化層には不染性保護膜と同じものを用いることが出来る。
本発明においては、原色系のB(青)の着色層を得るための染料として、前記式(1)で示される水溶性アンスラキノン化合物もしくはその水溶性塩又はそれらの混合物を使用することを必須とするものであり、青色の着色層の色特性が優れ、カラーフィルターを組み込んだデバイスの製造工程で印加される熱に対する耐性及び最終製品に要求される光耐性が良好な為、表示用カラーフィルターとして色バランスのとれたカラー画像を得る事が出来、また色分解用カラーフィルターとして忠実な色再現性を得る事が出来る。
【0031】
本発明における着色すべき皮膜としてのゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質について説明する。ゼラチンはコラーゲンを水と煮沸して非可逆的に水溶性に変えた動物性蛋白質で、動物の骨、皮膚、腱等を原料とし、水と煮沸して抽出される。またカゼインは乳汁の主成分をなす燐蛋白である。これらの天然蛋白質の水溶液に重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸塩を添加し、スピンコート法、ローラーコート法等でガラス等の基体上に均一に塗布した後紫外線を照射すると塗布層が硬化し、水不溶性の皮膜が形成される。
また、本発明に用いられる被着色材料としてのカチオン性基を有する合成樹脂の例としては側鎖に光反応可能な不飽和基と第4級アンモニウム塩基とを有するポリマーと光重合開始剤及び溶剤より成る樹脂組成物、あるいはカルコン、ケイ皮酸、アジド、スチルバゾール基、エポキシ基等の光架橋基を予めポリマー中に導入したカチオン性基含有ポリマーを水または有機溶媒に溶解させた樹脂組成物あるいは含窒素モノマーを必須構成成分の一つとして重合して得たポリマーに光架橋剤、例えばジアゾ化合物、アジドあるいはジアジド化合物を添加し有機溶媒で希釈した樹脂組成物等が挙げられる。この様な光反応性樹脂組成物を基体表面に塗布し紫外線等の活性光線の照射によって硬化し皮膜を得る。
【0032】
式(1)で示されるアンスラキノン化合物又はその水溶性塩を用いて前記の皮膜を染色(着色)するには、例えば浸漬法、インクジェット法又は印捺法が用いられ、特に水溶液を用いた浸漬染色法が好都合である。この場合は通常0.1〜30gより好ましくは1〜10gの式(1)のアンスラキノン化合物又はその水溶性塩を水1リットルに溶解した温度10〜100℃の染浴中に前記の皮膜を設けた基体を通常10秒以上、好ましくは60分程度浸漬した後取り出し水洗して乾燥する。こうして得られた青色に着色された皮膜は、カラーフィルターとして好ましい光学特性を示すのみならず、耐熱性、耐光性に優れている。不染性保護膜を設ける方法としてはネガ型のフォトレジスト例えばアクリル系あるいはポリビニルアルコールポリマーにジアゾ化合物等の光架橋剤を添加して得た樹脂組成物あるいはカルコン、ケイ皮酸等の光架橋基を予めアクリル系又はポリビニルアルコール系ポリマーに導入した樹脂組成物等を水または有機溶媒に溶解し、スピンコート法によって塗布し紫外線を照射して硬化させる方法等が採用される。
【0033】
本発明において染色すべき皮膜を設ける基体としてはガラス、プラスチックシートの他シリコンウエハ等が必要に応じてシランカップリング剤等により前処理するか叉は平坦化層を設けた上で使用に供される。
【実施例】
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。尚、実施例中、部は特に限定しない限り重量部を表す。又、色差(ΔE)は島津自記分光光度計UV−2200(島津製作所)により測定した値である。
【0034】
実施例1
下記式(4)で表される化合物2.2部を、95%硫酸15部中に添加し、20%発煙硫酸30部を氷冷下、徐徐に注加し、25−30℃の温度で24時間反応させる。反応物を氷水300部中にあけ、生成した沈澱物を濾別する。濾別した沈澱物を水100部中に懸濁させ、10%水酸化ナトリウム水溶液によりpH値を約8〜10に調整して完溶させ、液ろ過後塩化ナトリウムにて塩析する。得られた結晶を濾別し、60℃で乾燥してNo.17の化合物3.0部を得た。この化合物の赤外線吸収スペクトル図を図1に示す。
【0035】
【化14】
【0036】
上記実施例に記載の合成法に従い、対応する式(3)の化合物類をスルホン化してNo.1〜16の化合物を合成した。
【0037】
実施例2
光学ガラス(光の透過性にすぐれた高純度ガラス板)上にCFR−633(日本化薬(株)製、アクリル系アニオン染料可染性感光性樹脂組成物)をスピンコート法によりコートし、80℃で30分乾燥後パターンを有するマスクを介して面照度8mw/cm2 でUV照射を5秒間行い、エマルゲン913(花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル型非イオン界面活性剤)を水1000部に対して2部含有する60℃の現像液にて撹拌下、5分間現像を行うと、照射部のみ可染膜を有するガラス基板が得られた。このガラス板を更に160℃、30分間ポストベークした後の膜厚は0.5ミクロンであった。
次にNo.17の化合物を、0.2%になるよう水に溶解した染浴中に、上記のガラス板を浸し、60℃で10分間染色を行うと青色のパターンに染色された。青色着色部の分光透過率曲線を測定したところ、600nm前後での透過率は1%以下で、透過率50%を示す波長は492nmであった。紫外線カットフィルタ−(HOYA(株)製L−40)を介してスタンダードフェードメーター(スガ試験機製FAL−3H型)にて、80時間曝光した時の青色着色部の最大吸収波長における光学密度(−logT)の低下率は2%で殆ど退色はしていなかった。又250℃、6時間の耐熱性試験においても、青色着色部の光学密度の低下率は3%で殆ど退色は認められなかった。
【0038】
実施例3
ジメチルアミノプロピルアクリルアミド 40部
ビニルピロリドン 5部
ジメチルアミノアクリルアミド 10部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部
メチルアクリレート 20部
メチルメタクリレート 10部
【0039】
上記処方のモノマーを溶液重合法にて重合し、多量のイソプロピルエーテル中に投入してポリマー分を沈澱させた後、このポリマーを取り出し乾燥を行い、アニオン性染料可染性ポリマーを得る。このポリマー100部にアロニックスM−325(東亞合成工業(株)製)50部、Irgacure 369(チバガイギー社製)4部、KAYACURE DETX−S(日本化薬(株)製)2部、ビイミダゾール(黒金化成(株)製)2部、2−メルカプトベンゾチアゾール2部、シランカプラーKBM602(信越化学工業(株)製)2部、イソプロピルグリコール669部、ジグライム669部を混合溶解させた溶液を感光性樹脂組成物とした。この感光性樹脂液を光学ガラス上にスピンコート法によりコートし、100℃で100秒予備乾燥後、所定のパターンを有するマスクを介し200mj/cm2 のUV照射を行った後、0.4%ノニオン界面活性剤水溶液シャワーにて2分間現像を行うと、照射部のみ可染膜を有する黄変のないガラス板が得られた。このガラス板を更に140℃、15分間ポストベークした後の膜厚は0.8μmであった。
【0040】
次に、No.17の化合物0.1%水溶液の染浴中に、上記のガラス板を浸し、60℃で15分間染色を行うと青色パターンに染色された。青色着色部の分光透過率曲線を測定したところ600nm前後での透過率は1%以下で450nmで80%以上であった。
耐熱性試験では230℃、30分でΔE=2.87、200℃、1時間でΔE=1.98であった。また、透過極大波長623nmでの耐熱試験後の透過光保持率は230℃、30分で94%、200℃、1時間で98%であった。
【0041】
実施例4
実施例3と同じ方法により、ポストベーク後の膜厚が0.9μmのガラス板を作成した。次に、No.17の化合物とCyan 2P(日本化薬(株)製カラーフィルター用色素)とを10:15の比率で混合した混合物の0.125%水溶液の染浴中に上記のガラス板を浸し、60℃で15分間染色し、青色パターンを得た。青色着色部の分光透過率曲線を測定したところ、450nmでの透過率は82.9%、600nmでの透過率は0.3%、700nmでの透過率は20.8%であった。耐熱性試験では230℃、30分でΔE=10.37であった。また、透過極大波長623nmでの耐熱試験後の透過光保持率は230℃、30分で92%であった。
【0042】
実施例5〜20
実施例1と同様の操作により得られたパターン状に樹脂を載置したガラス板をNo.1〜16の化合物の0.25%水溶液中で50℃で、15分間染色を行い青色のパターン状に着色されたガラス板を得た。この着色ガラス板を用い耐光,耐熱試験を実施したところ何れも殆ど退色はしていなかった。表1には着色皮膜の色相、透過極大波長λmax(nm)及び耐光、耐熱試験後の透過光保持率を示した。尚、透過光保持率は次の式で定義される試験前後での透過極大波長における透過率の変化として測定した。
透過光保持率(%)=(露光後透過率)/(露光前透過率)×100
【0043】
【表1】
【0044】
実施例21
光学ガラス上にFCR−500(富士薬品工業(株)製、ゼラチン水溶液)4部に対し重クロム酸アンモニウムの8%水溶液1部を混合し脱泡した感光液をスピンコート法により膜厚1ミクロンになるように塗布し、80℃で10分間プリベ−クした後、所定のパタ−ンを有するマスクを介してマスクアライメント装置MA−10型(ミカサ(株)製)を用い300ミリジュ−ル/cm2 のエネルギー量で露光後、40℃の温水中で現像した。次いで120℃で10分間ポストベークしゼラチン膜を硬化させた。次いで酢酸でpH5に調整した式(5)の0.2%水溶液中に60℃で5分間浸漬し水洗した後、ハイタンニン酸(大日本製薬(株)製)0.3%と酢酸0.2%とからなる浴に70℃で5分間浸漬、水洗し、次いでニューパワロン(大日本製薬(株)製定着剤)0.5%水溶液中に70℃で5分間浸漬し、水洗後乾燥して第一の青色の着色層を設けた。次に、前述と同様にして感光性ゼラチン層を設け、露光、現像し、pHを酢酸で5に調整したC.I.アシッド・レッド317の0.5%水溶液に60℃で、10分間浸漬して染色後前述と同様に固着防染処理を施し、第2の赤色の着色層を設けた。次に、前述と同様にしてゼラチン層の別の部分をCFG−51P(日本化薬(株)製、カラーフィルター用染料)の0.5%水溶液中で60℃で15分間染色後固着防染処理を施し、第3の緑色着色層を設けた。なお3回の固着防染処理に供されたタンニン酸浴及び定着浴への青色染料の溶出は認められなかった。
【0045】
得られたカラーフィルターは、ブルー、レッド、グリーンの3色から成り液晶カラーテレビ用として好適であった。ブルーの着色部の分光透過率曲線を測定したところ、570〜630nmの領域での透過率は1%以下で、透過率50%を示す波長は492nmであった。またスタンダードフェードメーター(スガ試験機製FAL−3H型)にて100時間曝光した後の最大透過波長450nmにおで220℃で1時間熱処理し、放冷後最大透過率波長450nmにおける透過率(T%)の低下率を測定したところ3.4%で許容範囲内にあった。
【0046】
比較例1
染料をC.I.アッシド・ブルー62に代えた他は実施例1と同じ方法によって作成した着色ガラス板の青色着色部の分光透過率曲線は、実施例2で得た曲線と近似していたが、実施例2に示した耐光試験を行ったところ著しく赤変し、もはや青色とはいえない色に変色してしまった。
【0047】
比較例2
実施例3と同じ方法により、ポストベーク後の膜厚が0.9%のガラス板を作成した。次に、Blue 43P(日本化薬(株)製カラーフィルター用色素)とCyan 2P(日本化薬(株)製カラーフィルター用色素)とを10:15の比率で混合した混合物の0.125%水溶液の染浴中に上記のガラス板を浸し、60℃で15分間染色し、青色パターンを得た。青色着色部の分光透過率曲線を測定したところ、450nmでの透過率は80.3%、600nmでの透過率は0.1%、700nmでの透過率は11.3%であった。この耐熱性試験では、230℃、30分でΔE 36.71であり、透過極大波長629nmでの耐熱試験後の透過光保持率は230℃、30分で78%であった。又、外見を観察すると、かなりの黒味を帯びていた。
【0048】
【発明の効果】
上記式(1)で示される本発明のアンスラキノン化合物もしくはその水溶性塩又はこれらの混合物を使用することにより、色特性、耐光、耐熱性を兼備した青色着色皮膜を載置したカラーフィルターが製造出来るようになった。又、染色後に行われる、上記製造プロセス(2)の固着防染処理の際に問題となる固着浴への着色層からの染料の溶出や基材表面の膜荒れも見られない。更に、防染処理効果も高い。本発明は被着色基材がアクリル系の光硬化性合成樹脂の場合に特に有用であるが、これに限定されるものでなく天然基材の場合にも適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はNo.17の化合物の赤外線吸収スペクトル図である。
【産業上の利用分野】
本発明は、アンスラキノン化合物又はその水溶性塩及びこれを用いたカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
染色法によるカラーフィルターの製法は、基体となるガラスやシリコンウエハなどの表面にストライプ状あるいはモザイク状等(パターンという)の薄膜状の透明なカチオン性基を有する合成樹脂の皮膜またはゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質の皮膜を設けて被着色皮膜とし、これを染料を用いて染色(着色)することを基本原理としている。カラーフィルターの具体的な製造プロセスとしては次の3つの方式が知られている。
【0003】
(1)着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスクを介して露光、現像して得られるパターンを染色して着色層を形成する。次いで非着色性の保護コート皮膜を全面に設け、この上に上記同様な操作により第2の着色すべき皮膜を設ける。以下、必要により着色層を逐次積層形成させる。
(2)着色すべき皮膜を基体表面に設けた後、マスクを介して露光、現像して得られるパターンを染色して着色層を形成した後、タンニン酸などで染料の固着兼防染処理を施す。同様な操作により第2の着色すべき皮膜を設ける。以下必要により着色層を同一基体表面上に形成する。
(3)着色すべき皮膜(被着色皮膜)を基体表面に設ける。その上にポジレジストの層を設けた後、マスクを介して露光、現像してパターン状に露出した被着色皮膜を染色し、次いでポジレジスト層を剥離して着色部を形成する。ポジレジスト層を設ける以降の操作を繰り返し、同一被着色皮膜を複数の色に所望のパターン状に染め分ける。
【0004】
上記のようなプロセスで製造されるカラーフィルターは、通常原色系3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)または補色系3原色であるY(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、(Mは省略されることもある)に着色された着色層を有している。カラーフィルターに要求される特に重要な特性は光学特性であり、各着色層の分光特性が最終製品の価値を大きく支配することになる。また、カラーフィルターを装着した液晶表示装置を製造する工程で曝される熱処理(例えば、透明電極層を設けるためのスパッタリング工程)に対して、また最終製品として使用時に加えられる光に対して高度の耐性を有し、所定の光学特性が損なわれることがあってはならない。また当然のことながら適用される染料は水に対して良好な溶解性を有し、酸性の染色浴中で長期間安定でなくてはならない。更に、固着処理を必要とする工程を伴う場合には固着処理効果の優れることが要求される。
【0005】
ところで、ゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系高分子物質はカチオン性基を有しているので、通常水溶性のアニオン性染料により染色(着色)される。またそれらに代えて光硬化型の合成樹脂基材を用いる場合には、樹脂成分中にカチオン性基を保持せしめることにより、蛋白質系天然高分子物質と同様に水溶性のアニオン性染料で染色されるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
所望される光学特性を得るために数多くの水溶性のアニオン性染料が、単独であるいはそれらの組み合わせで検討されてきた。しかしながら原色系の青色については、特に光硬化型のカチオン性基を有する合成樹脂を被着色基材として用いる場合には、所望する色特性と熱及び光に対して充分な耐性を有し、且つ固着性能に優れる染料の選定が困難である。例えば所望される青色染料に求められる分光特性は、600nm近辺における透過率が1%以下になる様に染色した着色皮膜の50%透過率を与える波長が、480〜500nmにあり、440〜460nmの領域での透過率が出来るだけ大きいということである。このような光学特性を満たす為には従来からカラーインデックス(C.I.)・アシッド・ブルー83またはカラーインデックス・アシッド・ブル−90で代表されるトリフェニルメタン系の染料が用いられている。これらの染料の分光透過率曲線はシャープで色が鮮明であり被着色基材がゼラチン、カゼインあるいはグルーのような天然蛋白質やポリイミド系合成樹脂である場合は、着色皮膜の色特性および光や熱に対する耐性が不充分であるが使用出来ないことはない。しかしながら被着色基材が光硬化性のカチオン基を有する合成樹脂、特に主鎖ポリマーがアクリル酸およびその誘導体から構成されている場合には着色皮膜の熱及び光に対する耐性が著しく不良で実用に供し得ない。
【0007】
耐熱性及び/又は耐光性に比較的優れる青色染料としてアンスラキノン構造が知られているが、必要とされる光学特性を満たす染料は少なく、光学特性を満たすものでも前述の光硬化性アクリル系合成樹脂に適用した場合には、耐熱性及び/又は耐光性が著しく劣る。例えば下記式
【0008】
【化2】
【0009】
のアンスラキノン化合物を用いた着色皮膜は光に暴露することにより、短時間で著しく赤く変色し実用に供す事が出来ない。かくして光及び熱に対する耐性と色特性を兼備した青色着色皮膜を載置したカラーフィルターの開発が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記したような光学特性と耐久性を兼備したカラーフィルターを見い出すべく鋭意努力した結果、特定のアンスラキノン化合物で染色(着色)されたカラーフィルターが前記したような色特性と優れた信頼性(熱・光に対する耐性)を有していることを見いだし、本発明を完成させたものである。即ち、本発明は、
(1)下記式(1)
【0011】
【化3】
【0012】
(式(1)中、R1 ,R2 及びR3 は、独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン基、スルホン酸基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基を表し、R4 はスルホン酸基を表す。)
で示されるアンスラキノン化合物又はその水溶性塩、
(2)上記(1)に記載の式(1)のアンスラキノン化合物又はその水溶性塩により染色されてなるカラーフィルター、
に関する。
【0013】
上記式(1)において、炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等があげられる。炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、n−プロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、n−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基等があげられる。ハロゲン原子としては、例えばフッソ原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等があげられる。ヒドロキシアルキル基としては、例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基等のヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル基があげられる。アルコキシアルキル基としては、例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ペントキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシペンチル基等の(C1 〜C5 )アルコキシ(C1 〜C5 )アルキル基があげられる。
【0014】
上記式(1)で示される本発明のアンスラキノン化合物又はその水溶性塩の具体例としては、例えば次の化合物があげられる。
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
上記式(1)で示される本発明のアンスラキノン化合物の水溶性塩の対イオンとしては、例えばNa、K、Li等のアルカリ金属イオン、NH4 等の無機アンモニウムイオン、NH3 CH2 CH2 OH、NH2 (CH2 CH2 OH)2 叉はNH(CH2 CH2 OH)3 等の、モノ、ジ又はトリ(ヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル)アンモニウムイオン等のアンモニウムイオンがあげられる。
【0025】
上記式(1)で示される本発明のアンスラキノン化合物又はその水溶性塩は、例えば一般的な合成方法に準じて製造する事ができる。即ち、式(3)
【0026】
【化13】
【0027】
(式中、R1 、R2 、R3 は前記と同じ意味を表す。)
で表される化合物を3〜100倍量(重量比)の0〜30%の発煙硫酸中、0〜80℃の温度で0.5〜24時間反応させてスルホン化することで得られる。又、その水溶性塩は、得られたスルホン酸の水溶液に、水溶性塩に対応する塩基、例えばNaOH、KOH、LiOH等のアルカリ金属水酸化物、アンモニア、NH2 CH2 CH2 OH、NH(CH2 CH2 OH)2 叉はN(CH2 CH2 OH)3 等の、モノ、ジ又はトリ(ヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル)アミンを添加して中和し、次いで相当するカチオン成分の塩にて塩析することにより得られる。
【0028】
次に、本発明のカラーフィルターを詳細に説明する。
まず本発明のカラーフィルターの一例について図を用いて説明する。図1(a)−(h)はガラス板(基体)上に異なる色の着色層を積層させた積層方式によるカラーフィルターの製法を示す図である。図1において1はガラス板、2はスピンコートして設けた光硬化性樹脂等の薄膜、2’は2をマスクを介して光硬化させた着色すべき皮膜、2”は着色層、3は不染性保護膜、4はフォトマスク、5は第2の着色層、6は不染性保護膜をそれぞれ示す。
ガラス板1上にゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質と重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸塩との混合物またはカチオン性基を有する光硬化性合成樹脂組成物をスピンコート法、ローラーコート法等の方法によって塗布して、厚さ約0.2〜2ミクロンの光硬化性薄膜2を設ける(図1(b))。次に該薄膜上に所定のパターンを有するフォトマスク4を介して、例えば紫外光等のエネルギー線を照射し露光部を硬化させる(図1(c))。
【0029】
次に水等で現像し未露光部を除去し、所定のパターンの被着色層2’を形成し(図1(d))、第1の色を得るための所定の光学特性を有する染料を用いて染色して第1の着色層2’を形成する(図1(e))。次に不染性の保護膜3を全面に設ける(図1(f))。
次に保護膜3の上に前述と同様にして着色すべき層を得るための光硬化性の塗布層を設け、マスクを介して露光、現像して所定のパターンの着色すべき層を形成させ、第2の色を得るための所定の光学特性を有する染料を用いて染色して第2の着色層5を形成する(図1(g))。次に不染性の保護膜6を全面に設ける(図1(h))。この操作を繰り返し、第3の色の着色層、更には第4の色の着色層を形成する事もできる。
【0030】
個体撮像素子あるいはカラーセンサー用の直載型色分解カラーフィルターにおいては、基体となる光検知部等が設けられているシリコンウエハ上に平坦化層を設け、その上に前述と同じ操作で着色層を形成することができ、平坦化層には不染性保護膜と同じものを用いることが出来る。
本発明においては、原色系のB(青)の着色層を得るための染料として、前記式(1)で示される水溶性アンスラキノン化合物もしくはその水溶性塩又はそれらの混合物を使用することを必須とするものであり、青色の着色層の色特性が優れ、カラーフィルターを組み込んだデバイスの製造工程で印加される熱に対する耐性及び最終製品に要求される光耐性が良好な為、表示用カラーフィルターとして色バランスのとれたカラー画像を得る事が出来、また色分解用カラーフィルターとして忠実な色再現性を得る事が出来る。
【0031】
本発明における着色すべき皮膜としてのゼラチン、カゼイン、グルー等の蛋白質系天然高分子物質について説明する。ゼラチンはコラーゲンを水と煮沸して非可逆的に水溶性に変えた動物性蛋白質で、動物の骨、皮膚、腱等を原料とし、水と煮沸して抽出される。またカゼインは乳汁の主成分をなす燐蛋白である。これらの天然蛋白質の水溶液に重クロム酸アンモニウム等の重クロム酸塩を添加し、スピンコート法、ローラーコート法等でガラス等の基体上に均一に塗布した後紫外線を照射すると塗布層が硬化し、水不溶性の皮膜が形成される。
また、本発明に用いられる被着色材料としてのカチオン性基を有する合成樹脂の例としては側鎖に光反応可能な不飽和基と第4級アンモニウム塩基とを有するポリマーと光重合開始剤及び溶剤より成る樹脂組成物、あるいはカルコン、ケイ皮酸、アジド、スチルバゾール基、エポキシ基等の光架橋基を予めポリマー中に導入したカチオン性基含有ポリマーを水または有機溶媒に溶解させた樹脂組成物あるいは含窒素モノマーを必須構成成分の一つとして重合して得たポリマーに光架橋剤、例えばジアゾ化合物、アジドあるいはジアジド化合物を添加し有機溶媒で希釈した樹脂組成物等が挙げられる。この様な光反応性樹脂組成物を基体表面に塗布し紫外線等の活性光線の照射によって硬化し皮膜を得る。
【0032】
式(1)で示されるアンスラキノン化合物又はその水溶性塩を用いて前記の皮膜を染色(着色)するには、例えば浸漬法、インクジェット法又は印捺法が用いられ、特に水溶液を用いた浸漬染色法が好都合である。この場合は通常0.1〜30gより好ましくは1〜10gの式(1)のアンスラキノン化合物又はその水溶性塩を水1リットルに溶解した温度10〜100℃の染浴中に前記の皮膜を設けた基体を通常10秒以上、好ましくは60分程度浸漬した後取り出し水洗して乾燥する。こうして得られた青色に着色された皮膜は、カラーフィルターとして好ましい光学特性を示すのみならず、耐熱性、耐光性に優れている。不染性保護膜を設ける方法としてはネガ型のフォトレジスト例えばアクリル系あるいはポリビニルアルコールポリマーにジアゾ化合物等の光架橋剤を添加して得た樹脂組成物あるいはカルコン、ケイ皮酸等の光架橋基を予めアクリル系又はポリビニルアルコール系ポリマーに導入した樹脂組成物等を水または有機溶媒に溶解し、スピンコート法によって塗布し紫外線を照射して硬化させる方法等が採用される。
【0033】
本発明において染色すべき皮膜を設ける基体としてはガラス、プラスチックシートの他シリコンウエハ等が必要に応じてシランカップリング剤等により前処理するか叉は平坦化層を設けた上で使用に供される。
【実施例】
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。尚、実施例中、部は特に限定しない限り重量部を表す。又、色差(ΔE)は島津自記分光光度計UV−2200(島津製作所)により測定した値である。
【0034】
実施例1
下記式(4)で表される化合物2.2部を、95%硫酸15部中に添加し、20%発煙硫酸30部を氷冷下、徐徐に注加し、25−30℃の温度で24時間反応させる。反応物を氷水300部中にあけ、生成した沈澱物を濾別する。濾別した沈澱物を水100部中に懸濁させ、10%水酸化ナトリウム水溶液によりpH値を約8〜10に調整して完溶させ、液ろ過後塩化ナトリウムにて塩析する。得られた結晶を濾別し、60℃で乾燥してNo.17の化合物3.0部を得た。この化合物の赤外線吸収スペクトル図を図1に示す。
【0035】
【化14】
【0036】
上記実施例に記載の合成法に従い、対応する式(3)の化合物類をスルホン化してNo.1〜16の化合物を合成した。
【0037】
実施例2
光学ガラス(光の透過性にすぐれた高純度ガラス板)上にCFR−633(日本化薬(株)製、アクリル系アニオン染料可染性感光性樹脂組成物)をスピンコート法によりコートし、80℃で30分乾燥後パターンを有するマスクを介して面照度8mw/cm2 でUV照射を5秒間行い、エマルゲン913(花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル型非イオン界面活性剤)を水1000部に対して2部含有する60℃の現像液にて撹拌下、5分間現像を行うと、照射部のみ可染膜を有するガラス基板が得られた。このガラス板を更に160℃、30分間ポストベークした後の膜厚は0.5ミクロンであった。
次にNo.17の化合物を、0.2%になるよう水に溶解した染浴中に、上記のガラス板を浸し、60℃で10分間染色を行うと青色のパターンに染色された。青色着色部の分光透過率曲線を測定したところ、600nm前後での透過率は1%以下で、透過率50%を示す波長は492nmであった。紫外線カットフィルタ−(HOYA(株)製L−40)を介してスタンダードフェードメーター(スガ試験機製FAL−3H型)にて、80時間曝光した時の青色着色部の最大吸収波長における光学密度(−logT)の低下率は2%で殆ど退色はしていなかった。又250℃、6時間の耐熱性試験においても、青色着色部の光学密度の低下率は3%で殆ど退色は認められなかった。
【0038】
実施例3
ジメチルアミノプロピルアクリルアミド 40部
ビニルピロリドン 5部
ジメチルアミノアクリルアミド 10部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部
メチルアクリレート 20部
メチルメタクリレート 10部
【0039】
上記処方のモノマーを溶液重合法にて重合し、多量のイソプロピルエーテル中に投入してポリマー分を沈澱させた後、このポリマーを取り出し乾燥を行い、アニオン性染料可染性ポリマーを得る。このポリマー100部にアロニックスM−325(東亞合成工業(株)製)50部、Irgacure 369(チバガイギー社製)4部、KAYACURE DETX−S(日本化薬(株)製)2部、ビイミダゾール(黒金化成(株)製)2部、2−メルカプトベンゾチアゾール2部、シランカプラーKBM602(信越化学工業(株)製)2部、イソプロピルグリコール669部、ジグライム669部を混合溶解させた溶液を感光性樹脂組成物とした。この感光性樹脂液を光学ガラス上にスピンコート法によりコートし、100℃で100秒予備乾燥後、所定のパターンを有するマスクを介し200mj/cm2 のUV照射を行った後、0.4%ノニオン界面活性剤水溶液シャワーにて2分間現像を行うと、照射部のみ可染膜を有する黄変のないガラス板が得られた。このガラス板を更に140℃、15分間ポストベークした後の膜厚は0.8μmであった。
【0040】
次に、No.17の化合物0.1%水溶液の染浴中に、上記のガラス板を浸し、60℃で15分間染色を行うと青色パターンに染色された。青色着色部の分光透過率曲線を測定したところ600nm前後での透過率は1%以下で450nmで80%以上であった。
耐熱性試験では230℃、30分でΔE=2.87、200℃、1時間でΔE=1.98であった。また、透過極大波長623nmでの耐熱試験後の透過光保持率は230℃、30分で94%、200℃、1時間で98%であった。
【0041】
実施例4
実施例3と同じ方法により、ポストベーク後の膜厚が0.9μmのガラス板を作成した。次に、No.17の化合物とCyan 2P(日本化薬(株)製カラーフィルター用色素)とを10:15の比率で混合した混合物の0.125%水溶液の染浴中に上記のガラス板を浸し、60℃で15分間染色し、青色パターンを得た。青色着色部の分光透過率曲線を測定したところ、450nmでの透過率は82.9%、600nmでの透過率は0.3%、700nmでの透過率は20.8%であった。耐熱性試験では230℃、30分でΔE=10.37であった。また、透過極大波長623nmでの耐熱試験後の透過光保持率は230℃、30分で92%であった。
【0042】
実施例5〜20
実施例1と同様の操作により得られたパターン状に樹脂を載置したガラス板をNo.1〜16の化合物の0.25%水溶液中で50℃で、15分間染色を行い青色のパターン状に着色されたガラス板を得た。この着色ガラス板を用い耐光,耐熱試験を実施したところ何れも殆ど退色はしていなかった。表1には着色皮膜の色相、透過極大波長λmax(nm)及び耐光、耐熱試験後の透過光保持率を示した。尚、透過光保持率は次の式で定義される試験前後での透過極大波長における透過率の変化として測定した。
透過光保持率(%)=(露光後透過率)/(露光前透過率)×100
【0043】
【表1】
【0044】
実施例21
光学ガラス上にFCR−500(富士薬品工業(株)製、ゼラチン水溶液)4部に対し重クロム酸アンモニウムの8%水溶液1部を混合し脱泡した感光液をスピンコート法により膜厚1ミクロンになるように塗布し、80℃で10分間プリベ−クした後、所定のパタ−ンを有するマスクを介してマスクアライメント装置MA−10型(ミカサ(株)製)を用い300ミリジュ−ル/cm2 のエネルギー量で露光後、40℃の温水中で現像した。次いで120℃で10分間ポストベークしゼラチン膜を硬化させた。次いで酢酸でpH5に調整した式(5)の0.2%水溶液中に60℃で5分間浸漬し水洗した後、ハイタンニン酸(大日本製薬(株)製)0.3%と酢酸0.2%とからなる浴に70℃で5分間浸漬、水洗し、次いでニューパワロン(大日本製薬(株)製定着剤)0.5%水溶液中に70℃で5分間浸漬し、水洗後乾燥して第一の青色の着色層を設けた。次に、前述と同様にして感光性ゼラチン層を設け、露光、現像し、pHを酢酸で5に調整したC.I.アシッド・レッド317の0.5%水溶液に60℃で、10分間浸漬して染色後前述と同様に固着防染処理を施し、第2の赤色の着色層を設けた。次に、前述と同様にしてゼラチン層の別の部分をCFG−51P(日本化薬(株)製、カラーフィルター用染料)の0.5%水溶液中で60℃で15分間染色後固着防染処理を施し、第3の緑色着色層を設けた。なお3回の固着防染処理に供されたタンニン酸浴及び定着浴への青色染料の溶出は認められなかった。
【0045】
得られたカラーフィルターは、ブルー、レッド、グリーンの3色から成り液晶カラーテレビ用として好適であった。ブルーの着色部の分光透過率曲線を測定したところ、570〜630nmの領域での透過率は1%以下で、透過率50%を示す波長は492nmであった。またスタンダードフェードメーター(スガ試験機製FAL−3H型)にて100時間曝光した後の最大透過波長450nmにおで220℃で1時間熱処理し、放冷後最大透過率波長450nmにおける透過率(T%)の低下率を測定したところ3.4%で許容範囲内にあった。
【0046】
比較例1
染料をC.I.アッシド・ブルー62に代えた他は実施例1と同じ方法によって作成した着色ガラス板の青色着色部の分光透過率曲線は、実施例2で得た曲線と近似していたが、実施例2に示した耐光試験を行ったところ著しく赤変し、もはや青色とはいえない色に変色してしまった。
【0047】
比較例2
実施例3と同じ方法により、ポストベーク後の膜厚が0.9%のガラス板を作成した。次に、Blue 43P(日本化薬(株)製カラーフィルター用色素)とCyan 2P(日本化薬(株)製カラーフィルター用色素)とを10:15の比率で混合した混合物の0.125%水溶液の染浴中に上記のガラス板を浸し、60℃で15分間染色し、青色パターンを得た。青色着色部の分光透過率曲線を測定したところ、450nmでの透過率は80.3%、600nmでの透過率は0.1%、700nmでの透過率は11.3%であった。この耐熱性試験では、230℃、30分でΔE 36.71であり、透過極大波長629nmでの耐熱試験後の透過光保持率は230℃、30分で78%であった。又、外見を観察すると、かなりの黒味を帯びていた。
【0048】
【発明の効果】
上記式(1)で示される本発明のアンスラキノン化合物もしくはその水溶性塩又はこれらの混合物を使用することにより、色特性、耐光、耐熱性を兼備した青色着色皮膜を載置したカラーフィルターが製造出来るようになった。又、染色後に行われる、上記製造プロセス(2)の固着防染処理の際に問題となる固着浴への着色層からの染料の溶出や基材表面の膜荒れも見られない。更に、防染処理効果も高い。本発明は被着色基材がアクリル系の光硬化性合成樹脂の場合に特に有用であるが、これに限定されるものでなく天然基材の場合にも適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はNo.17の化合物の赤外線吸収スペクトル図である。
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