JPH0894826A - インク組成物及びそれを用いて作製するカラーフィルター - Google Patents

インク組成物及びそれを用いて作製するカラーフィルター

Info

Publication number
JPH0894826A
JPH0894826A JP25159194A JP25159194A JPH0894826A JP H0894826 A JPH0894826 A JP H0894826A JP 25159194 A JP25159194 A JP 25159194A JP 25159194 A JP25159194 A JP 25159194A JP H0894826 A JPH0894826 A JP H0894826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
hydrogen atom
carbon atoms
color filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25159194A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Yamamura
重夫 山村
Daisaku Matsunaga
代作 松永
Masayoshi Kojima
正好 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP25159194A priority Critical patent/JPH0894826A/ja
Publication of JPH0894826A publication Critical patent/JPH0894826A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】特定のアンスラキノン系化合物又はトリフェニ
ルメタン系化合物を含むことを特徴とするインクジェッ
ト方式によるカラーフィルター作製用インク組成物 【効果】特定のアンスラキノン系化合物又はトリフェニ
ルメタン系化合物を含むインク組成物を用い、インクジ
ェット方式によりカラーフィルターを製造することによ
り安価で品位の高いカラーフィルターが得られる様にな
った。しかもこのインク組成物は化学的、物理的な安定
性が高く、高純度である点が特徴である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示デバイス、色
分解デバイス、及びセンサ−等に用いられる光学特性の
優れたカラ−フィルタ−の作製に用いるインク組成物及
びインクジェット方式で作製するカラーフィルターに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示素子や固体撮像素子
をカラー化するために、赤・緑・青、或は黄・マゼンタ
・シアンの3原色カラーフィルターを組み合わせる方法
がとられている。これらカラーフィルターを形成する方
法としては幾つかあるが、最も基本的な方法はいわゆる
染色法である。この染色法によるカラ−フィルタ−の製
法は、基体となるガラスやシリコンウエハなどの表面に
ストライプ状あるいはモザイク状等(パタ−ンという)
の薄膜状の透明なカチオン性基を有する合成樹脂の皮膜
またはゼラチン、カゼイン、グル−等の蛋白質系天然高
分子物質の皮膜を設けて被着色皮膜とし、これを染料を
用いて染色(着色)することを基本原理としている。カ
ラ−フィルタ−の具体的な製造プロセスとしては次の3
つの方式が知られている。
【0003】(1)着色すべき皮膜を基体表面に設けた
後、マスクを介して露光、現像して得られるパタ−ンを
染色して着色層を形成する。次いで非着色性の保護コ−
ト皮膜を全面に設け、この上に上記と同様な操作により
第2の着色すべき皮膜を設ける。以下、必要によって着
色層を逐次積層形成させる。
【0004】(2)着色すべき皮膜を基体表面に設けた
後、マスクを介して露光、現像して得られるパタ−ンを
染色して着色層を形成した後、タンニン酸などで染料の
固着兼防染処理を施す。同様な操作により第2の着色す
べき皮膜を設ける。以下必要によって着色層を同一基体
表面上に形成させる。
【0005】(3)着色すべき皮膜(被着色皮膜)を基
体表面に設ける。その上にポジレジストの層を設けた
後、マスクを介して露光、現像してパタ−ン状に露出し
た被着色皮膜を染色し、次いでポジレジスト層を剥離し
て着色部を形成する。ポジレジスト層を設ける以降の操
作を繰り返し、同一被着色皮膜を複数の色に所望のパタ
−ン状に染め分ける。
【0006】上記のようなプロセスで製造されるカラ−
フィルタ−は、特殊なものを除き通常原色系3原色であ
るR(赤)、G(緑)、B(青)または補色系3原色で
あるY(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、(Mは
省略されることもある)に着色された着色層を有してい
る。カラ−フィルタ−に要求される最も重要な特性は光
学特性であり、各着色層の分光特性が最終製品の価値を
大きく支配することになる。
【0007】また、カラ−フィルタ−を装着した液晶表
示装置を製造する工程で行われる熱処理、例えば、透明
電極層を設けるためのスパッタリング工程に対して、ま
た最終製品として使用時に加えられる光に対して高度の
耐性を有し、所定の光学特性が損なわれることがあって
はならない。また当然のことながら適用される染料は水
に対して良好な溶解性と溶解度を有し、酸性の染色浴中
で長期間安定でなくてはならない。更に、固着処理を必
要とする工程を伴う場合には固着処理効果の優れること
が要求される。
【0008】ところで、ゼラチン、カゼイン、グル−等
の蛋白質系高分子物質はカチオン性基を有しているの
で、水溶性のアニオン性の染料によって染色(着色)さ
れる。またこれらに代えて光硬化型の合成樹脂基材を用
いる場合には、樹脂成分中にカチオン性基を保持せしめ
ることにより、蛋白質系天然高分子物質と同様に水溶性
のアニオン性染料で染色されるようになる。
【0009】上記の様に染色法は極めて微細なカラーパ
ターンを自由に形成できるという特徴を有しているが、
染色する色の数に応じた回数のフォトリソグラフィー工
程、染色工程、洗浄・固着工程等の製造工程が多く複雑
であり、製造中のゴミ付着等による歩留まり低下をおこ
す危険も多い。又、着色濃度は染色樹脂膜の膜厚にほぼ
比例するため膜厚の変動が色むらとなって製品の品質を
低下させる。染色の順序によっては他の色の汚染・脱離
等による色むらがおこる場合もある。さらに、液晶表示
素子メーカーからは、カラーフィルター製造の工程数を
減らし歩留まりを向上させてより安価に作る方法が強く
要望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基板上に高
染色性の感光性樹脂薄膜を形成し、該薄膜層にインクジ
ェット法により染料液を選択的に噴射して所望の着色パ
ターンを形成し、固着処理してカラーフィルターを得る
のに適したインク組成物とそれを用いて製造したカラー
フィルターを提供することにある。
【0011】
【課題を解決する為の手段】本発明者等は前記した様な
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至っ
た。即ち本発明は (1)遊離酸として、下記式(1)
【0012】
【化5】
【0013】(式(1)中、X及びYは、独立に、水素
原子もしくは下記式(2)
【0014】
【化6】
【0015】(式(2)中、R1 、R2 、R3 は、独立
に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜
6のアルコキシ基、ハロゲン原子、スルホン酸基、ヒド
ロキシアルキル基又はアルコキシアルキル基を表し、R
4 は水素原子、スルホン酸基、下記式(a)又は下記式
(b)
【0016】
【化7】
【0017】(式中、R10、R11、R12は独立に、水素
原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜6のアル
コキシ基、ハロゲン原子、スルホン酸基、ヒドロキシア
ルキル基、アルコキシアルキル基を表し(但しX及びY
のどちらか一方は水素原子以外の基である)、kは1〜
4の整数を表し、jは1又は2を表す)を表す)で示さ
れる基を表し、nは0又は1を表し、mは1又は2を表
し、MはHを表す。)で示されるアンスラキノン系化合
物の少なくとも一つ、又は一般式(3)
【0018】
【化8】
【0019】(式(3)中、R5 は水素原子、炭素数1
〜5のアルキル基又はハロゲン原子を表し、R6
7 、R8 、R9 は、独立に水素原子、置換基を有して
いてもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有して
いてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいベ
ンジル基をそれぞれ表し、Mは前記と同じ意味を表
す。)で示されるトリフェニルメタン系化合物の少なく
とも一つを含むことを特徴とするインク組成物、(2)
上記(1)に記載の化合物の少なくとも一つを含むこと
を特徴とするカラーフィルター作製用インク組成物、
(3)上記(1)に記載の化合物の少なくとも一つを含
むことを特徴とするインクジェット方式によるカラーフ
ィルター作製用インク組成物、(4)上記(1)に記載
のインク組成物を用いて、インクジェット方式で着色製
造されたカラーフィルター、に関する。
【0020】上記式(2)のR1 、R2 、R3 におい
て、及び上記式(2)のR4 のR10、R11、R12におい
て、炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、イソ
ブチル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等
があげられる。炭素数1〜6のアルコキシ基としては、
例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ
基、n−プロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、n−
ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ
基、ヘキシルオキシ基等があげられる。ハロゲン原子と
しては、例えばフッソ原子、塩素原子、臭素原子、沃素
原子等があげられる。ヒドロキシアルキル基としては、
例えばヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒド
ロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペ
ンチル基等のヒドロキシ(C1 〜C5)アルキル基があ
げられる。アルコキシアルキル基としては、例えばメト
キシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル
基、ブトキシメチル基、ペントキシメチル基、メトキシ
エチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、メ
トキシブチル基、エトキシペンチル基等の(C1
5 )アルコキシ(C1 〜C5)アルキル基があげられ
る。
【0021】上記式(2)のR1 、R2 及びR3 におい
て、好ましいものは、例えばR1 が炭素数1〜5のアル
キル基であり、R2 が炭素数1〜5のアルキル基、スル
ホン酸基、ヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル基、ハロ
ゲン原子、(C1 〜C5 )アルコキシ(C1 〜C5 )ア
ルキル基であり、R3 が炭素数1〜5のアルキル基、ハ
ロゲン原子である。上記式(2)のR4 の式(a)のR
10において、好ましいものは、例えば水素原子、スルホ
ン酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、(C1〜C5
アルコキシ(C1 〜C5 )アルキル基である。又、同じ
く式(b)のR11、R12において、好ましいものは、例
えばR11が水素原子、スルホン酸基、ハロゲン原子であ
り、R12が水素原子、ハロゲン原子である。又、上記式
(2)のR4 において、好ましいものは、例えば水素原
子、スルホン酸基、R10が水素原子、スルホン酸基、炭
素数1〜6のアルコキシ基、(C1 〜C5 )アルコキシ
(C1 〜C5 )アルキル基である式(a)の基、R11
水素原子、スルホン酸基、ハロゲン原子であり、R12
水素原子、ハロゲン原子である式(b)の基である。
【0022】上記式(1)のX、Y、nの好ましい組み
合わせは、例えば次のとおりである。即ち、nが0の場
合(アンスラキノン骨格にスルホン酸基が結合していな
い場合)、X、Yのいずれもが式(2)の置換基を有す
るもの、好ましくはいずれもが同じ置換基を有するもの
がよい。この場合、R4 は水素原子、スルホン酸基であ
り、mは1がよい。R1 、R2 及びR3 は、R4 がスル
ホン酸基の場合、そのいずれもが炭素数1〜5のアルキ
ル基、R1 、R2 が炭素数1〜5のアルキル基でありR
3 がハロゲン原子、R1 、R3 が炭素数1〜5のアルキ
ル基でありR2がヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル
基、R1 が炭素数1〜5のアルキル基でありR2 、R3
がハロゲン原子、R1 が炭素数1〜5のアルキル基であ
りR2 が(C1 〜C5 )アルコキシ(C1 〜C5 )アル
キル基でありR3 がハロゲン原子であるものがよい。
又、R4 が水素原子の場合、R1 、R3 が炭素数1〜5
のアルキル基でありR2 がスルホン酸基であるものがよ
い。
【0023】nが1の場合(アンスラキノン骨格の2位
にスルホン酸基が結合している場合)、X、Yのいずれ
か一方が水素原子で他方が式(2)の置換基であるも
の、又はX、Yのいずれもが式(2)の置換基であるも
のがよい。X、Yのいずれか一方が水素原子で他方が式
(2)の置換基である場合、式(2)のR1 、R2 及び
3 は、そのいずれもが炭素数1〜5のアルキル基、又
はR1 、R3 が炭素数1〜5のアルキル基でありR2
ハロゲン原子であるものがよい。又、式(2)のR
4 は、R10が水素原子、スルホン酸基、炭素数1〜6の
アルコキシ基、(C1〜C5 )アルコキシ(C1
5 )アルキル基である式(a)の基、R11が水素原
子、スルホン酸基、ハロゲン原子であり、R12が水素原
子、ハロゲン原子である式(b)の基を有するものでm
が1のものがよい。この場合、式(a)において、R10
がスルホン酸基のとき、その置換位置はカルボニル基に
対しm−位かp−が好ましく、又R10が炭素数1〜6の
アルコキシ基、(C1 〜C5 )アルコキシ(C1
5 )アルキル基のときはm−位が好ましい。又、式
(b)において、R11が水素原子のとき、R12が水素原
子のものがよい。又、R11がハロゲン原子のとき、R12
が水素原子でkは4のものがよい。又、R11がスルホン
酸基のとき、R12が水素原子、ハロゲン原子でkは1、
jは2のものがよい。R11の置換位置は2位と3位、R
12の置換位置は1位と4位が好ましい。次に、X、Yの
いずれもが式(2)の置換基である場合、式(2)のR
1 、R2 及びR3 はそのいずれもが炭素数1〜5のアル
キル基であり、R4 はR10がスルホン酸基でありjが1
である式(a)の基であるものがよい。スルホン酸基の
置換位置はカルボニル基に対しm−位かp−位が好まし
い。
【0024】遊離酸として上記式(1)で示される化合
物は水溶性塩とすることができる。結合しうる水溶性塩
の対イオンとしては、例えばNa、K、Li等のアルカ
リ金属イオン、NH4 等の無機アンモニウムイオン、N
3 CH2 CH2 OH、NH2 (CH2 CH2 OH)2
叉はNH(CH2 CH2 OH)3 等の、モノ、ジ又はト
リ(ヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル)アンモニウム
イオン等の有機アンモニウムイオンがあげられる。
【0025】本発明で使用される一般式(1)で示され
る化合物の遊離酸もしくは水溶性塩の具体例としては、
例えば次のものがあげられる。
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】一般式(3)のR5 において、炭素数1〜
5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、
イソプロピル基、n−プロピル基、イソブチル基、n−
ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等があげられる。
ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子等があげられる。R6 、R7 、R
8 、R9 の置換基を有していてもよい炭素数1〜5のア
ルキル基における置換基としては、例えばヒドロキシ
基、スルホン酸基、カルボキシル基、シアノ基、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の(C
1 〜C5 )アルコキシ基等があげられ、置換基を有して
いてもよいフェニル基、ベンジル基における置換基とし
ては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、tーブチル基、ペンチル基等の
(C1 〜C5 )アルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、スルホン酸基、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
t―ブトキシ基、ヘキシルオキシ基等の(C1 〜C6
アルコキシ基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピ
ル基等のヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル基、メトキ
シエチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、
ブトキシエチル基等の(C1 〜C5 )アルコキシ(C1
〜C5 )アルキル基、2―ヒドロキシエトキシ基等のヒ
ドロキシ(C1 〜C5 )アルコキシ基、2―メトキシエ
トキシ基、2―エトキシエトキシ基(C1〜C5 )等の
アルコキシ(C1 〜C5 )アルコキシ基、2―スルホエ
チル基、カルボキシエチル基、シアノエチル基等があげ
られる。R6 、R7 、R8 、R9 の置換基を有していて
もよい炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t―ブチル
基、ヘキシル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロ
ピル基、2―スルホエチル基、カルボキシエチル基、シ
アノエチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、
エトキシプロピル基、ブトキシエチル基等があげられ
る。
【0034】上記式(3)のR5 において、好ましいも
のとしては、例えば水素原子、炭素数1〜5のアルキル
基、ハロゲン原子等があげられる。その置換位置はフェ
ニル基に結合している炭素原子に対し2位が好ましい。
6 において、好ましいものとしては、例えば炭素数1
〜5のアルキル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプ
ロピル基等のヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル基、シ
アノエチル基等のシアノ(C1 〜C5 )アルキル基、メ
トキシエチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル
基、ブトキシエチル基等の(C1 〜C5 )アルコキシ
(C1 〜C5 )アルキル基等があげられる。R7 におい
て、好ましいものとしては、例えばスルホニルベンジル
基、シアノエチル基等のシアノ(C1 〜C5 )アルキル
基等があげられる。R8 において、好ましいものとして
は、例えば水素原子、炭素数1〜5のアルキル基等があ
げられる。R9 において、好ましいものとしては、例え
ば炭素数1〜5のアルキル基、置換基として(C1 〜C
6 )アルコキシ基、(C1 〜C5 )アルコキシ(C1
5 )アルキル基を有するフェニル基等があげられる。
【0035】上記式(3)のR5 、R6 、R7 、R8
9 の好ましい組み合わせとしては、例えば次のとおり
である。即ち、R6 が炭素数1〜5のアルキル基、R7
がスルホニルベンジル基、R8 が水素原子、R9 が(C
1 〜C6 )アルコキシフェニル基の場合、R5 は水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子である。
又、R5 が水素原子、R7 がスルホニルベンジル基、R
8 、R9 のいずれもが炭素数1〜5のアルキル基の場
合、R6 は炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシ(C
1 〜C5 )アルキル基、(C1 〜C5 )アルコキシ(C
1 〜C5 )アルキル基である。又、R5 が炭素数1〜5
のアルキル基、R6 がシアノ(C1 〜C5)アルキル
基、R7 がスルホニルベンジル基、R8 が水素原子の場
合、R9 は(C1 〜C5 )アルコキシ(C1 〜C5 )ア
ルキルフェニル基である。更に、R5が水素原子、R6
が(C1 〜C5 )アルコキシ(C1 〜C5 )アルキル
基、R7がシアノ(C1 〜C5 )アルキル基、R8 は水
素原子の場合、R9 は(C1 〜C6 )アルコキシフェニ
ル基である。尚、スルホニルベンジル基におけるスルホ
ニル基はベンジル基のm−位に結合したものが好まし
い。
【0036】遊離酸として上記式(3)で示される化合
物は水溶性塩とすることができる。水溶性塩の対イオン
としては、例えばNa、K、Li等のアルカリ金属イオ
ン、NH4 等の無機アンモニウムイオン、NH3 CH2
CH2 OH、NH2 (CH2CH2 OH)2 叉はNH
(CH2 CH2 OH)3 等の、モノ、ジ又はトリ(ヒド
ロキシ(C1 〜C5 )アルキル)アンモニウムイオン等
の有機アンモニウムイオンがあげられる。
【0037】本発明で使用される一般式(3)で示され
る化合物の遊離酸もしくは水溶性塩の具体例としては、
例えば次のものがあげられる。
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】
【化18】
【0041】本発明のインク組成物の液媒体としては、
少なくとも水または好ましくはイオン交換水と、親水性
有機溶剤とを含有した液媒体が用いられる。ここで親水
性有機溶剤は不乾性剤としての効果を有しており乾燥に
より固形物の発生を防止する役目を持つものであり、か
つインク組成物の粘度調整の役目も持ち、且つ式(1)
又は(3)で示す色素の溶解を妨げないものを選択しな
ければならない。
【0042】親水性有機溶剤としては、例えばエタノー
ル、ブタノール等のアルコール類、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレング
リコール類、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール等のアルキレングリコール類、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のアルキルセル
ソルブ類、グリセリン、N―メチル―2―ピロリドン、
1,3―ジメチル―2―イミダゾリジノン等の含窒素複
素環式ケトン類等の一種以上を必要によりこれらを混合
し、液媒体成分として使用することができる。インク組
成物中の上記親水性有機溶剤の含有量は、一般にはイン
ク組成物全重量に対して重量%で0〜50%、好ましく
は3〜40%、より好ましくは5〜25%の範囲で含有
させるのが好ましい。
【0043】本発明のインク組成物においては、組成物
中において色素が析出しないように溶解助剤を添加する
ことができる。そのような溶解助剤の例としては尿素や
ε―カプロラクタム等があげられる。これら溶解助剤
は、必要により例えば組成物中に重量%で1〜30%、
好ましくは1〜20%含有させるのがよい。本発明に使
用する色素は前記式(1)又は(3)の構造のものであ
るが、一般に塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機
塩がこれらの色素合成時に混入してくる。更には一般の
水中に含有されるカルシウムイオン、マグネシウムイオ
ン等も微量ながら混入してくる。これらの無機成分は色
素の溶解度及び貯蔵安定性を著しく悪くするばかりでな
く、プリンターヘッドの腐食・摩耗の原因ともなるの
で、除去することが好ましい。これらの無機塩を除去す
るために限外濾過法、逆浸透法、イオン交換法等の方法
が利用され、無機塩類を出来るだけ除去することが望ま
しい。少なくとも色素に対し、1重量%以下にする必要
があるが、好ましくは0.5重量%以下、より好ましく
は0.1重量%以下である。
【0044】無機塩類を除去した後、希釈または濃縮に
より所望の色素濃度とするが、本発明のインク組成物は
1〜40重量%の色素分を含有することができ、実際上
は5〜35重量%が好ましい。このような成分から調製
された後、ゴミ・異物・その他不純物を除去するために
セルロース系の濾過助剤を使って液濾過をし、次にメン
ブランフィルターで精密濾過をするのが好ましい。メン
ブランフィルターでの精密濾過は孔径の異なるフィルタ
ーを用いて2回以上行うことが好ましく、例えば孔径1
ミクロンのメンブランフィルターで精密濾過をし、更に
孔径0.45ミクロンのメンブランフィルターで精密濾
過をするのが好ましい。
【0045】前述した様に混合、調製された本発明のイ
ンク組成物は、種々の特性の中でも特に安定性、長期保
存性に優れ、吐出オリフィスを目詰まりさせない等の点
で特徴がある。尚、インク組成物の安定剤(ポリアクリ
ル酸ソーダ例えば日本化薬(株)製のカヤキレーターC
―1000等)や防菌・防カビ剤(例えば武田薬品
(株)製のデルトップ等)を添加する場合は、精密濾過
をする前の段階で添加するとよい。
【0046】本発明のカラーフィルターを製造するに
は、例えば次のようにすればよい。即ち、後述する方法
で蛋白質系天然高分子物質を用いスピンコート法等で塗
膜を形成するか、高染色性の感光性樹脂をメチルセルソ
ルブアセテート等の溶剤に溶解し、スピンコート法等の
方法により該感光性樹脂液を基板にコートし、乾燥後露
光して該感光性樹脂を硬化させる。感光性樹脂薄膜の膜
厚は0.2〜5μmが好ましく、特に0.5〜1.5μ
mが好ましい。感光性樹脂薄膜は所定のパターンをマス
クを介して露光しても良いし、パターンを設けず前面露
光して硬化させても良い。パターンを設ける場合はパタ
ーンの間隙にブラックマトリクスとして隔壁を作っても
良い。
【0047】こうして得られる感光性樹脂薄膜の所定の
場所に、インクジェット法、バブルジェット法等の方式
で、本発明のインキ組成物を所定量付着させる。インク
ジェット法による着色は、1色毎でも多色同時でも良
い。着色後に70〜180℃のホットプレート又はオー
ブンで3〜15分間加熱乾燥処理を行う。その後色素の
溶出を防止するため、タンニン酸と吐酒石水溶液中で固
着処理を行い洗浄する。さらに、カラーフィルター層を
保護する目的で、透明な保護層を着色薄膜上全面にコー
ティングすることも出来る。
【0048】本発明に用いられる基板としては、無色透
明な板であれば特に制限はなく、例えばガラス、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエ
ーテルスルホン等の板があげられる。その厚さは0.5
〜1.5mm程度がよい。
【0049】本発明における着色すべき皮膜としてのゼ
ラチン、カゼイン、グル−等の蛋白質系天然高分子物質
について説明する。ゼラチンはコラ−ゲンを水と煮沸し
て非可逆的に水溶性に変えた動物性蛋白質で、動物の
骨、皮膚、腱等を原料とし、水と煮沸して抽出される。
またカゼインは乳汁の主成分をなす燐蛋白である。これ
らの天然蛋白質の水溶液に重クロム酸アンモニウム等の
重クロム酸塩を添加し、スピンコ−ト法、ロ−ラ−コ−
ト法等でガラス等の基材上に均一に塗布した後紫外線を
照射すると塗布層が硬化し、水不溶性の皮膜が形成され
る。
【0050】また、本発明に用いられる被着色材料とし
てのカチオン性基を有する合成樹脂の例としては側鎖に
光反応可能な不飽和基と第4級アンモニウム塩基とを有
するポリマ−と光重合開始剤及び溶剤より成る樹脂組成
物、あるいはカルコン基、ケイ皮酸基、アジド基、スチ
ルバゾ−ル基、エポキシ基等の光架橋基を予めポリマ−
中に導入したカチオン性基含有ポリマ−を水または有機
溶媒に溶解させた樹脂組成物、あるいは含窒素モノマ−
を必須構成成分の一つとして重合して得たポリマ−に光
架橋剤、例えばジアゾ化合物、アジドあるいはジアジド
化合物を添加し有機溶媒で希釈した樹脂組成物等が挙げ
られる。この様な光反応性樹脂組成物を基材表面に塗布
し紫外線等の活性光線の照射によって硬化し皮膜を得
る。本発明のカラーフィルターを得るのに適した樹脂組
成物の具体例としては、例えばCFR633L1(日本
化薬(株)製)、CFR―3(日本化薬(株)製)、C
FR―5(日本化薬(株)製)、R―102(日本化薬
(株)製)、JDS―509(日本合成ゴム(株)製)
等があげられる。
【0051】本発明のインク組成物は、そのまま、又は
所望の濃度に希釈して、インキ液としてインクジェット
染色装置に装填されて使用される。インキ液中の染料濃
度は0.5〜20%が良く、特に好ましいのは3〜10
%である。本発明のインク組成物の希釈溶剤としては、
例えば水又は水と混合し得る有機溶剤水溶液が使われ
る。有機溶剤としては、メチルアルコール、エチルアル
コール、ブチルアルコール、メチルセルソルブ、エチル
セルソルブ、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。尚、インキ
液を調製する際、一般式(1)又は(3)で示される染
料以外の染料を添加混合することも可能である。一般式
(1)又は(3)で示される染料以外の染料としては、
例えば酸性染料、直接染料、反応染料等があげられる
が、酸性染料が好ましい。
【0052】一般式(1)又は(3)で示される化合物
は例えば、次の方法によって製造される。即ち一般式
(1)で示されるアンスラキノン系化合物の合成方法
は、公知の合成方法でロイコキニザリンより誘導される
下記式(4)の化合物又は式(5)のブロマミン酸誘導
体を出発原料として以下の方法で製造される。
【0053】
【化19】
【0054】(式中、R1 、R2 、R3 、Mは前記と同
じ意味を表す。) 式(4)の化合物を出発原料として用いた場合、式
(4)のアントラキノン化合物に対して3〜100倍量
(重量比)の0〜30%の発煙硫酸中、0〜80℃の温
度で0.5〜10時間程度反応させてスルホン化する
か、式(5)の化合物を出発原料として用いた場合は、
特公昭60―58260に記載された方法に準じて合成
でき、式(5)のブロマミン酸誘導体と末端にヒドロキ
シアルキル基をもつ化合物を反応させることにより得ら
れる。この反応は通常酸性媒体中、好ましくは濃硫酸中
で、10〜50℃、5〜30時間というような反応条件
で行われる。
【0055】次に一般式(3)で示されるトリフェニル
メタン系化合物の合成方法は、一般的なトリフェニルメ
タン系酸性染料の公知の合成により得られる。即ち塩基
性染料ことにN―ベンジル基を含む染料の直接スルホン
化,ベンジルアニリンスルホン酸又はベンザルデヒドス
ルホン酸との縮合,テトラアルキルアミノベンズヒドロ
ールとナフタリン又はナフトールスルホン酸との縮合等
により合成される。縮合反応に用いる溶媒としては、水
又はアルコール類やセルソルブ系の水性有機溶媒が用い
られ、80℃〜150℃、5〜30時間というような反
応条件で行われる。
【0056】一般式(1)又は(3)の化合物の水溶性
塩は、得られたスルホン酸の水溶液に、水溶性塩に対応
する塩基、例えばNaOH、KOH、LiOH等のアル
カリ金属水酸化物、アンモニア、有機アミン(例えば、
NH2 CH2 CH2 OH、NH(CH2 CH2 OH)2
叉はN(CH2 CH2 OH)3 等の、モノ、ジ又はトリ
(ヒドロキシ(C1 〜C5 )アルキル)アミン)を添加
して中和し、次いで相当するカチオン成分の塩にて塩析
することにより得られる。
【0057】次に、一般式(1)又は(3)で示される
化合物の具体的合成例を以下に述べる。尚、文中、部及
び%とあるのは重量基準である。 (合成例1)下記式(6)で表される化合物2.2部
を、95%濃硫酸30部中に溶解し撹伴下ベンゾイルア
ミノヒドロキシメタン0.8部を30℃以下で徐徐に添
加し、10〜30℃の温度で24時間反応する。反応物
を氷水300部中にあけ、生成した沈澱物を濾別する。
その後、濾別した沈澱物を水100部中に懸濁させ、1
0%水酸化ナトリウム水溶液によりPH値を7.0〜
8.0に調整して完溶させ、塩化ナトリウムにて塩析す
る。得られた結晶を濾別し、60℃で乾燥してNo.1
1の化合物2.7部を得た。
【0058】
【化20】
【0059】(合成例2)水47.6部中に、エチルベ
ンジルアニリンスルホン酸20.0部添加し、10%苛
性水溶液にてPH値を4.5前後に調整し、50℃の温
度でp―クロルベンズアルデヒド4.8部を添加して9
8〜105℃の温度で26時間反応する。放冷後、80
℃前後で生成した結晶を濾別、乾燥して式(8)の化合
物23.7部を得る。次に式(8)の化合物10.5部
を水80部中に懸濁し、炭酸ナトリウム2.1部にてP
H値を8.5〜8.8として液濾過をし、得られた濾液
に氷を加え温度を10℃前後とする。次に重クロム酸ナ
トリウム1.7部、蓚酸3.7部、濃硫酸1.5部より
なる水溶液25部を滴下して酸化する。10〜20℃で
1〜2時間反応後、塩化ナトリウムにて塩析し、生成し
た結晶を濾別する。次いで得られた結晶を水50部中に
懸濁し、フェネチジン10.3部を添加して温度98〜
104℃で8時間反応後、濃塩酸45部にて酸析する。
得られた結晶を乾燥して、No.27の化合物10.5
部を得た。
【0060】
【化21】
【0061】(合成例3)ブタノール106部中に、ロ
イコキニザリン37.2部、2,4―キシリジン60.
8部、ホウ酸18.75部を添加し、溶媒を留去しなが
ら135〜140℃の温度で10時間反応する。次いで
得られた反応物を酢酸中に溶解し、臭素にてブロム化し
て、式(10)の化合物98.0部を得る。式(10)
の化合物5.0部を濃硫酸30部中に、温度10℃以下
で添加し、30%発煙硫酸を除々に加えながらスルホン
化反応を行う。反応終了後、氷水中に反応液を注加し、
析出する結晶を濾別、水洗、乾燥してNo.2の化合物
6.2部を得る。
【0062】
【化22】
【0063】次に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明がこれらの実施例のみに限定するもので
はない。尚、文中、部及び%とあるのは重量基準であ
る。 実施例1 No.11の化合物6部含む反応液のPHを6〜8に調
整した後濾過し不溶物を除去する。次に逆浸透法により
脱塩し無機塩類を色素に対し0.5%以下とし、この液
に2部のε−カプロラクタム、1部のカヤキレーターC
−1000、0.3部のデルトップを添加する。この液
を再度液濾過した後、孔径1ミクロンのメンブランフィ
ルターで更に0.45ミクロンのメンブランフィルター
で精密濾過をし、イオン交換水(0.45ミクロンのメ
ンブランフィルターで濾過をしたもの:以下同様)で総
量が100部となるように調整し、本発明のインクジェ
ットプリント方式のカラーフィルター用インク組成物を
得た。本実施例により得たカラーフィルター用インク組
成物は、常温及び低温(−5℃)において一カ月以上良
好な安定性を示した。
【0064】実施例2 No.21の化合物5部含む反応液のPHを6〜8に調
整した後濾過し不溶物を除去する。次に逆浸透法により
脱塩し無機塩類を色素に対し0.5%以下とし、この液
に2部のN―メチル―ピロリドン、1部のカヤキレータ
ーC−1000、0.3部のデルトップを添加する。こ
の液を再度液濾過した後、孔径1ミクロンのメンブラン
フィルターで更に0.45ミクロンのメンブランフィル
ターで精密濾過をし、イオン交換水で総量が100部と
なるように調整し、本発明のインクジェットプリント方
式のカラーフィルター用インク組成物を得た。本実施例
により得たカラーフィルター用インク組成物は、常温及
び低温(−5℃)において一カ月以上良好な安定性を示
した。
【0065】実施例3 可染性感光性樹脂液CFR−3(日本化薬(株)製)1
00部とシランカップリング剤KBM603(信越化学
工業(株)製)0.05部を混合する。これをスピンコ
ート法によりガラス板上にコートし、110℃で3分間
乾燥後、ベルトコンベア式UV照射機を通して全面露光
し硬化させる。露光量は約150mJ/cm2 であっ
た。こうして形成した被染色薄膜を有するガラス基板
を、光学処方により精確に位置決めを行ってインクジェ
ットプリンターにセットする。実施例1に記載の青色の
インク組成物(No.11の化合物の4%水溶液)を
0.2μmのメンブランフィルターを通し染色液として
インクジェットで噴射して、該被染色薄膜の青色に着色
すべき部分に付着させる。これを150℃に加熱したホ
ットプレート上で10分間加熱乾燥する。次に染料固着
処理として、水1リットル中にタンニン3g、吐酒石1
g,酢酸3gを含む溶液中に、染色したガラス基板を浸
漬し、70℃で7分間処理した後、水洗し130℃で1
0分間乾燥して青色のパターンを配したカラーフィルタ
ーを得た。こうして得られた青色のカラーフィルターは
約150μmのほぼ正方形のパターンであり、従来のい
わゆる染色法で形成したカラーフィルターと同等の性能
を有している。
【0066】実施例4 可染性感光性樹脂液CFR−3(日本化薬(株)製)1
00部とシランカップリング剤KBM603(信越化学
工業(株)製)0.05部を混合する。これをスピンコ
ート法によりガラス板上にコートし、110℃で3分間
乾燥後、ベルトコンベア式UV照射機を通して全面露光
し硬化させる。露光量は約150mJ/cm2 であっ
た。こうして形成した被染色薄膜を有するガラス基板
を、光学処方により精確に位置決めを行ってインクジェ
ットプリンターにセットする。実施例2に記載の青色の
インク組成物(No.21の化合物の4%水溶液)を
0.2μmのメンブランフィルターを通し染色液として
インクジェットで噴射して、該被染色薄膜の緑色に着色
すべき部分に付着させる。これを150℃に加熱したホ
ットプレート上で10分間加熱乾燥する。次に染料固着
処理として、水1リットル中にタンニン3g、吐酒石1
g,酢酸3gを含む溶液中に、染色したガラス基板を浸
漬し、70℃で7分間処理した後、水洗し130℃で1
0分間乾燥して青色のパターンを配したカラーフィルタ
ーを得た。こうして得られた青色のカラーフィルターは
約150μmのほぼ正方形のパターンであり、従来のい
わゆる染色法で形成したカラーフィルターと同等の性能
を有している。
【0067】実施例5 常法によって形成されたブラックストライプを有するガ
ラス基板上に水溶性ナイロン樹脂とスチルバゾリウム系
樹脂との混合物からなる感光性樹脂を1μmの厚膜にス
ピンナーで回転塗布し、90℃で15分間乾燥後、ガラ
ス面から全面露光した。続いて水中に2分間浸漬して現
像後、基板上にブラックストライプを有する可染性樹脂
膜を得た。このガラス基板を実施例3と同様にインクジ
ェットプリンターにセットし、実施例1に記載のインク
組成物を用いて、インクジェットで噴射してカラーフィ
ルターを形成した。
【0068】実施例6〜34 前述した合成法によりNo.1〜No.29の化合物を
合成し、実施例1〜5に準じて水性インク組成物を作製
し、これを用いてインクジェット方式でカラーフィルタ
ーを作製した。表・1〜5に、用いた色素の構造とその
含有重量%、添加剤組成(有機溶剤及び/又は溶解助剤
の種類とその含有重量%)、及び着色皮膜の色相、着色
皮膜上での透過極大波長λTmax(nm)を示した。尚、
表中EGはエチレングリコール、DGはジエチレングリ
コール、TGはトリエチレングリコール、PEGはポリ
エチレングリコール、PGはプロピレングリコール、M
Eはメチルセルソルブ、EEはエチルセルソルブ、NM
PはN―メチルピロリドン、CRはε―カプロラクタム
を意味する。
【0069】
【表1】 表1 実施例 化合物No. 添加剤組成 着色皮膜 透過極大波長 (重量%) (重量%) の色相 (nm) 6 1 (5) EE(10) 青色 625 7 2 (4) EG (5) 青色 624 8 3 (6) 尿素 (2) 青色 625 9 4 (4) PEG(5) 青色 622 10 5 (6) DG (5) 青色 626 11 6 (4) EE(10) 青色 626 12 7 (8) DG (5) 青色 626 NMP(5) 13 8 (5) PG (5) 青色 624 14 9 (6) 尿素 (2) 青色 623 TG(10) 15 10 (4) ME(10) 青色 624 16 11 (8) 尿素 (5) 青色 634 EE(10) 17 12 (4) 尿素 (2) 青色 635 PG(15) 18 13 (6) EE(20) 青色 634 19 14 (5) NMP(5) 青色 635 EE(25) 20 15 (4) 尿素 (5) 青色 632 PG(10) 21 16 (6) CR (5) 青色 636 EE 15 22 17 (4) NMP(2) 青色 634 EE 25 23 18 (5) 尿素 (5) 青色 634 TG (5) 24 19 (3) CR (5) 青色 634 PEG(25) 25 20 (4) TG(25) 青色 633 26 21 (8) EE(40) 青色 634 27 22 (5) 尿素 (5) 青色 632 EE(20) 28 23 (6) CR (5) 青色 634 PEG(25) 29 24 (4) 尿素 (5) 青色 630 DG(20) 30 25 (4) CR (5) 青色 634 EE(20) 31 26 (5) 尿素 (5) 青色 632 PG(15) 32 27 (6) NMP(3) 青色 634 EE(20) 33 28 (4) ME(20) 青色 635 34 29 (5) EE(30) 青色 630
【0070】
【発明の効果】一般式(1)又は(3)で示される特定
の化合物を含むインク組成物を用い、インクジェット方
式によりカラーフィルターを製造することにより、安価
で品位の高いカラーフィルターが得られる様になった。
しかもこれらのインク組成物は化学的、物理的な安定性
が高いので有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09B 1/06 1/22 1/32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸として、下記式(1) 【化1】 (式(1)中、X及びYは、独立に、水素原子もしくは
    下記式(2) 【化2】 (式(2)中、R1 、R2 、R3 は、独立に、水素原
    子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜6のアルコ
    キシ基、ハロゲン原子、スルホン酸基、ヒドロキシアル
    キル基又はアルコキシアルキル基を表し、R4 は水素原
    子、スルホン酸基、下記式(a)又は下記式(b) 【化3】 (式中、R10、R11、R12は独立に、水素原子、炭素数
    1〜5のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハ
    ロゲン原子、スルホン酸基、ヒドロキシアルキル基、ア
    ルコキシアルキル基を表し、kは1〜4の整数を表し、
    jは1又は2を表す)を表す)で示される基を表し(但
    しX及びYのどちらか一方は水素原子以外の基であ
    る)、nは0又は1を表し、mは1又は2を表し、Mは
    Hを表す。)で示されるアンスラキノン系化合物の少な
    くとも一つ、又は下記式(3) 【化4】 (式(3)中、R5 は水素原子、炭素数1〜5のアルキ
    ル基又はハロゲン原子を表し、R6 、R7 、R8 、R9
    は、独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数
    1〜5のアルキル基、置換基を有していてもよいフェニ
    ル基又は置換基を有していてもよいベンジル基をそれぞ
    れ表し、Mは前記と同じ意味を表す。)で示されるトリ
    フェニルメタン系化合物の少なくとも一つを含むことを
    特徴とするインク組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の化合物の少なくとも一つ
    を含むことを特徴とするカラーフィルター作製用インク
    組成物
  3. 【請求項3】請求項1に記載の化合物の少なくとも一つ
    を含むことを特徴とするインクジェット方式によるカラ
    ーフィルター作製用インク組成物。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のインク組成物を用いて、
    インクジェット方式で着色製造されたカラーフィルタ
    ー。
JP25159194A 1994-09-21 1994-09-21 インク組成物及びそれを用いて作製するカラーフィルター Pending JPH0894826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25159194A JPH0894826A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 インク組成物及びそれを用いて作製するカラーフィルター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25159194A JPH0894826A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 インク組成物及びそれを用いて作製するカラーフィルター

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0894826A true JPH0894826A (ja) 1996-04-12

Family

ID=17225100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25159194A Pending JPH0894826A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 インク組成物及びそれを用いて作製するカラーフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0894826A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006232925A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Mitsubishi Chemicals Corp 記録液及びその利用
JP2006265438A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Nippon Kayaku Co Ltd 新規色素およびこれを用いた着色感光性組成物
WO2009107734A1 (ja) * 2008-02-27 2009-09-03 三菱化学株式会社 カラーフィルター用着色樹脂組成物、カラーフィルター、有機elディスプレイおよび液晶表示装置
JP2010204132A (ja) * 2008-02-27 2010-09-16 Mitsubishi Chemicals Corp カラーフィルター用着色樹脂組成物、カラーフィルター、有機elディスプレイおよび液晶表示装置
KR20150076154A (ko) * 2012-10-19 2015-07-06 닛뽄 가야쿠 가부시키가이샤 산성 염료 조성물 및 그것을 이용하는 염색법
US9213199B2 (en) 2014-03-19 2015-12-15 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Liquid crystal display device and method for manufacturing same
JP2017066208A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 富士フイルム株式会社 着色組成物、インクジェット用インク、布帛を捺染する方法、及び染色又は捺染された布帛
WO2017090349A1 (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 株式会社ヘリオス トリアリールメタン組成物,眼膜染色のための染色組成物
JP2017095439A (ja) * 2016-07-14 2017-06-01 株式会社ヘリオス トリアリールメタン組成物,眼膜染色のための染色組成物
EP3692101B1 (en) 2017-10-06 2022-01-12 Alfa Instruments S.r.l. Brilliant blue (bbg) dye derivatives and staining compositions comprising the same for selectively staining biological substrates
WO2022043411A1 (en) * 2020-08-28 2022-03-03 Vitreq B.V. Ophthalmic dye

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006232925A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Mitsubishi Chemicals Corp 記録液及びその利用
JP2006265438A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Nippon Kayaku Co Ltd 新規色素およびこれを用いた着色感光性組成物
WO2009107734A1 (ja) * 2008-02-27 2009-09-03 三菱化学株式会社 カラーフィルター用着色樹脂組成物、カラーフィルター、有機elディスプレイおよび液晶表示装置
JP2010204132A (ja) * 2008-02-27 2010-09-16 Mitsubishi Chemicals Corp カラーフィルター用着色樹脂組成物、カラーフィルター、有機elディスプレイおよび液晶表示装置
JP2014197206A (ja) * 2008-02-27 2014-10-16 三菱化学株式会社 色材
KR20150076154A (ko) * 2012-10-19 2015-07-06 닛뽄 가야쿠 가부시키가이샤 산성 염료 조성물 및 그것을 이용하는 염색법
US9213199B2 (en) 2014-03-19 2015-12-15 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Liquid crystal display device and method for manufacturing same
JP2017066208A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 富士フイルム株式会社 着色組成物、インクジェット用インク、布帛を捺染する方法、及び染色又は捺染された布帛
WO2017090349A1 (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 株式会社ヘリオス トリアリールメタン組成物,眼膜染色のための染色組成物
CN108289968A (zh) * 2015-11-27 2018-07-17 株式会社D.西医疗法研究所 三芳基甲烷组合物和用于染色眼膜的染色组合物
US11534505B2 (en) 2015-11-27 2022-12-27 D. Western Therapeutics Institute, Inc. Triaryl methane composition, dye composition for ocular membrane dyeing
JP2017095439A (ja) * 2016-07-14 2017-06-01 株式会社ヘリオス トリアリールメタン組成物,眼膜染色のための染色組成物
EP3692101B1 (en) 2017-10-06 2022-01-12 Alfa Instruments S.r.l. Brilliant blue (bbg) dye derivatives and staining compositions comprising the same for selectively staining biological substrates
WO2022043411A1 (en) * 2020-08-28 2022-03-03 Vitreq B.V. Ophthalmic dye

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3098268B1 (en) Compound, coloring composition, inkjet recording ink, inkjet recording method, inkjet printer cartridge, inkjet recorded material, color filter, color toner, and transfer ink
CN1330984C (zh) 滤色器用着色组合物及滤色器
TW517167B (en) A color filter array having a green filter layer
TW412657B (en) Process for preparing an optical filter, composition comprising polymer precursors and dyes, and optical filters
TWI385202B (zh) 含著色劑之硬化性組成物、彩色濾光片及其製法
KR20100117532A (ko) 염료를 함유하는 청색 착색 조성물, 컬러 필터, 이것을 구비하는 액정 표시 장치 및 유기 el 디스플레이
JPH0894826A (ja) インク組成物及びそれを用いて作製するカラーフィルター
JP3651854B2 (ja) アンスラキノン化合物及びそれを用いたカラーフィルター
JP3681137B2 (ja) カラーフィルター及び光学装置
JP3963979B2 (ja) 偏光素子又は偏光板
JP4199580B2 (ja) 酸性染料のカチオン交換に用いる4級アンモニウム塩および造塩染料
JPH08295810A (ja) カラーフィルタ用顔料および着色組成物
JPH09291238A (ja) カラーフィルタ用青色インク組成物及びそれを用いるカラーフィルタの製造方法
JPH07261015A (ja) ブラックマトリックス用色素、該色素を含むレジスト組成物、当該組成物を用いてブラックマトリックスを製造する方法、及び該方法により得られるブラックマトリックス
JP2001004823A (ja) カラーフィルター
WO2005052074A1 (ja) カラーフィルター用赤色インク組成物
JP5486912B2 (ja) アゾ顔料又はその互変異性体、その製造方法、顔料分散物、着色組成物、インクジェット記録用インク、カラーフィルター用着色組成物及びカラーフィルター
JPH09291240A (ja) カラーフィルタ用緑色インク組成物及びそれを用いるカラーフィルタの製造方法
CN101493652A (zh) 有色光敏组合物,和使用该组合物的彩色滤光器阵列和固态图像拾取装置
JPH0860052A (ja) インク組成物及びそれを用いて作製するカラーフィルター
JP3874376B2 (ja) カラーフィルタの製造方法
KR101110691B1 (ko) 폴리 아조 화합물, 및 이 화합물을 갖는 편광 필름
JP2567275B2 (ja) カラーフィルター
JP4367731B2 (ja) 新規フタロシアニン類及びカラーフィルター
JPH09291241A (ja) カラーフィルタ用赤色インク組成物及びそれを用いるカラーフィルタの製造方法