JP3651044B2 - ベローズ式ポンプ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、内燃機関の燃料供給などに用いる洩れがなくコンパクトなベローズ式ポンプに関し、特にその耐久性向上を図る構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料噴射弁を用いて燃料を噴射供給する内燃機関においては、噴射燃料の微粒化や燃料通路内のベーパ発生防止等を考慮すると、燃料圧が高い方が有利な場合が多い。
比較的高い圧力を容易に得られるポンプとしては、シリンダ内を摺動するプランジャによって燃料を加圧するプランジャポンプがあるが、シリンダとプランジャとの隙間部でシールするようなプランジャポンプでは、例えば燃料として比較的粘度の低いガソリンを使用した場合には、隙間からの洩れ量が過大になって消費トルクが増えてしまう可能性がある。このような問題に対処する1つの方法として、伸縮自在なベローズやダイアフラムによってポンプ室を構成する洩れのないポンプを使用することが考えられる。
【0003】
このような用途での従来のポンプとしては、例えば特開平4−191461号公報(特にその第1図)に示されるようなベローズ列型ポンプがある。
これは、ポンプ室を構成するベローズを複数設け、それらの軸線を互いに平行にして直線上に配置する一方、これらのベローズの一端側にカムシャフトを配置して、これに取付けられた複数のカムにより各ベローズを伸縮させるようにしたものである。
【0004】
しかし、列型にベローズを配置すると、構造上、ポンプのサイズが大きくなり、また、各ベローズを駆動する位相をずらしたカムが必要なためにカムシャフト形状が複雑になる。
そこで、ポンプをコンパクトにするため、実開平2−7385号公報(特にその第1図)に示されるように、複数のベーロズをそれらの軸線を互いに平行にして円周上に配置し、揺動運動する斜板により駆動することが考えられている。尚、本公報ではベローズの代わりにダイアフラムを用いているため、径が大きくなるが、ベローズを用いることで、加圧ストロークに対し径を小さくできるため、ポンプがコンパクトになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような形式のポンプの加圧部にベローズを用いていた場合、斜板からベローズに過大な曲げ力やねじり力が加わると、耐久回数が減少するという問題点があった。しかも、燃料圧力を高くすると、斜板から受ける力が大きくなり、耐久性が悪化するおそれがある。
【0006】
また、前記特開平4−191461号公報に示されるように、ベローズの自由端側をベローズの伸縮方向に摺動自在に案内する構造とすることも考えられるが、ベローズの端部が横方向に動けないように嵌合されていると、組立状態で曲げ力がかかってしまうという問題点があった。なぜなら、洩れがないというベローズの特徴を生かすため、及び部品数の削減のためには、ベローズの接合は溶接により行うのが最適であるが、溶接では組立加工上軸ずれがでるため、ベローズの端部がずれないように嵌合されていると、組立状態で曲げ力がかかってしまうからである。また、耐圧性を高めるため、ベローズの板厚を厚くすると、ベローズの横方向の剛性も高まるため、軸ずれが生じていると、組立性も悪化する。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、斜板から加わる曲げ力やねじり力に対する耐久性の向上を図ることのできるベローズ式ポンプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明では、ポンプ室を構成するベローズを複数設け、それらの軸線を互いに平行にして円周上に配置する一方、これらのベローズの自由端側に回転軸の回転に伴って揺動する斜板を設け、この斜板によってベローズを伸縮させてポンプ作用を行わせるベローズ式ポンプにおいて、前記斜板と前記ベローズとの間に、それぞれに剛結されない部材として、各ベローズの伸縮方向に摺動自在に案内され、前記ベローズの端部に被さるようにキャップ状に形成された摺動ガイドを介在させ、前記摺動ガイドのベローズ側の面は平面であり、これに当接する前記ベローズの端面は球面状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明では、ポンプ室を構成するベローズを複数設け、それらの軸線を互いに平行にして円周上に配置する一方、これらのベローズの自由端側に回転軸の回転に伴って揺動する斜板を設け、この斜板によってベローズを伸縮させてポンプ作用を行わせるベローズ式ポンプにおいて、前記斜板と前記ベローズとの間に、それぞれに剛結されない部材として、各ベローズの伸縮方向に摺動自在に案内され、前記ベローズの端部に被さるようにキャップ状に形成された摺動ガイドを介在させ、前記摺動ガイドのベローズ側の面は平面であり、これに当接する前記ベローズの端面はその中央部に凸部を有する形状に形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明では、前記キャップ状の摺動ガイドの内周部とベローズの端部の外周部との間に隙間を有していることを特徴とする。
【0011】
【作用】
請求項1及び請求項2に係る発明では、斜板とベローズとの間に、それぞれに剛結されない部材として、各ベローズの伸縮方向に摺動自在に案内される摺動ガイドを介在させることとしたため、ベローズにかかる曲げ力やねじり力を低減でき、耐久性を向上できる。
また、ベローズの端部に被さるキャップ状の摺動ガイドを用いることで、ポンプの軸方向の長さが増大するのを防止できる。
また特に請求項1に係る発明では、摺動ガイドに対するベローズの当接面を球面状に形成したことにより、摺動ガイドが回転したとしても、ベローズに過大なねじり力がかかるのを防止できる。
【0012】
また特に請求項2に係る発明では、摺動ガイドに対するベローズの当接面を中央部に凸部を有する形状に形成したことにより、面圧の上昇を抑制しつつ、摺動ガイドの回転によりベローズに過大なねじり力がかかるのを防止できる。
【0013】
請求項3に係る発明では、キャップ状の摺動ガイドの内周部とベローズの端部の外周部との間に隙間を設けることで、ベローズの組立加工上の軸ずれを吸収できる。
【0014】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図7は本発明に係る燃料ポンプ(ベローズ式ポンプ)を適用した内燃機関の燃料噴射システムを示している。
図7を参照し、燃料タンク1より電動モータ2にて駆動されるフィードポンプ3で本発明に係る燃料ポンプ4の吸入側に燃料が圧送される。ここで、低圧レギュレータ5にて燃料ポンプ4の吸入側の圧力はほぼ一定に保持される。
【0015】
燃料ポンプ4により高圧化された燃料は高圧配管を通ってインジェクタ6へ圧送され、インジェクタ6より内燃機関の吸入空気中に噴射される。ここで、高圧レギュレータ7にて燃料ポンプ4の吐出側の高圧配管内の圧力はほぼ一定に保持される。
図8は本発明に係る燃料ポンプ(ベローズ式ポンプ)を配置した内燃機関のシリンダヘッドの一部を示している。
【0016】
図8を参照し、本発明に係る燃料ポンプ4の外形は、ポンプヘッド11、ポンプハウジング12及びケーシング13により定められ、ケーシング13がボルト14にてシリンダヘッド15の外壁に固定される。
そして、燃料ポンプ4の回転軸16は軸方向に自由な継手部17により吸気側カムシャフト18の端部に結合され、このカムシャフト18により動力を伝達される。尚、19はカム、20はブラケットを示している。
【0017】
また、ポンプヘッド1からは吸入ポートに取付けられる吸入側継手21と吐出ポートに取付けられる吐出側継手22とが突出している。
図1は本発明に係る燃料ポンプ(ベローズ式ポンプ)の正面縦断面図である。尚、以下の説明で上下について述べるときは図1を基準とする。
図1を参照し、燃料ポンプ4の外形を定めるポンプヘッド11、ポンプハウジング12及びケーシング13は、ボルト23により結合されている。また、ポンプヘッド11とポンプハウジング12との接合面間には、リード弁板24が挟み込まれて固定されている。
【0018】
ポンプハウジング12には、その中心線回りに3個のベローズ収納孔(シリンダ)25が形成され、これらのベローズ収納孔25はケーシング13側の端面にて開口している。
そして、各ベローズ収納孔25には、円筒状のベローズ26が収納され、更に摺動ガイド33が摺動自在に嵌合されている。
【0019】
ベローズ26の先端(図1で下端)にはこれを閉止する端板 62が溶接され、基端(図1で上端)にはフランジ28が溶接されて、ベローズ26の内部にポンプ室29が形成されている。
ベローズ26のフランジ28はボス部30を有し、このボス部30内に連通孔が形成されている。そして、ボス部30はベローズ収納孔25底面の凹部に嵌合し、また嵌合部にはOリング31が介在してポンプ室29外部への燃料の漏洩を防止している。
【0020】
また、ボス部30の外径はベローズ26の有効径より小さく構成してあり、ポンプ室29の内圧はフランジ28の上下面に作用するが、下側の受圧面の方が大きく、ポンプ室29の内圧が全体としては上方に作用するため、フランジ28はベローズ26自身のバネ作用に加えてポンプ室29の内圧によってポンプハウジング12のベローズ収納孔25に安定的に保持される。尚、本燃料噴射システムでは燃料ポンプの上流側にフィードポンプを備えており、運転中はポンプ室29に常時圧力がかかっている。
【0021】
また、フランジ28はベローズ26より外側へ張り出しており、この張出し部32にベローズ26の外径よりも内径の大きい環状の治具などを作用させることで、ベローズ26に圧縮による過大な負荷をかけることなく、ベローズ収納孔25にベローズ26を装着可能である。
摺動ガイド33は、ベローズ26の端部(端板 62)に被さるようにキャップ状に形成されており、外周面にてベローズ収納孔25に摺動自在に嵌合している。そして、先端面は球面状に形成してある。
【0022】
ベローズ26の端板 62はキャップ状の摺動ガイド33の凹部内に位置し、その先端面で摺動ガイド33の内面に当接している。そして、キャップ状の摺動ガイド33の内周部とベローズ26の端部(端板 62)の外周部との間には、ベローズ26に対する端板 62及びフランジ28の溶接の位置ずれ等の加工組立上の誤差を吸収する隙間が設けられている。
【0023】
ケーシング13には、その中心線上に、ブッシュメタル34を介して、回転軸16を回転自在に支持している。尚、35はケーシング13と回転軸16との間に設けられるオイルシールである。
回転軸16は、その外側の端部にてカムシャフトと結合されて回転するが、内側の端部には斜板 61を形成してある。ここで、斜板 61のケーシング13側の面(図1で下側の面)はスラストワッシャー37を介してケーシング13に回転自在に支持させてあり、ポンプハウジング12側の面(図1で上側の面)は傾斜させてある。
【0024】
従って、回転軸 16 と一体に回転する斜板 61 により、ベローズ収納孔(シリンダ) 25 に対して摺動自在に嵌合されたキャップ状の摺動ガイド 33 を介して、ベローズ 26 の端部(端板 62 )を押す構成となっている。
また、摺動ガイド 33 のベローズ 26 側の面は平面であるが、これに当接するベローズ 26 の端板 62 は、その先端面が球面状に形成されている。
【0025】
また、斜板 61には先端面中央に半球状の突起42を有し、この突起42はポンプハウジング12の端面に相対している。よって、組付け時などに回転軸16及び斜板 61がベローズ26側に押されても、ベローズ26が過大に圧縮されないようになっている。
次に燃料ポンプの吸入部及び吐出部の構造について説明する。
【0026】
図2はポンプヘッド側から見た平面図、図3は図2のX−X矢視断面図(ポンプヘッドの要部断面図)、図4はポンプハウジングの平面図、図5は図4のY−Y矢視断面図(ポンプハウジングの要部断面図)である。
図1〜図5を同時に参照し、ポンプハウジング12の上面(ポンプヘッド11との接合面)には隣合うベローズ収納孔25,25間に位置させて3個の凹部を形成し、これらを吸入側リード弁動作空間43としてある。
【0027】
また、ポンプヘッド11の下面(ポンプハウジング12との接合面)にはポンプハウジング12側の各ベローズ収納孔25のほぼ直上に位置させて3個の凹部を形成し、これらを吐出側リード弁動作空間44としてある。
一方、ポンプヘッド11の上面には吸入ポート45と吐出ポート46とが形成されている。
【0028】
ポンプヘッド11内には吸入ポート45に連なって3つに分岐する油路47が形成され、これらの油路47はポンプヘッド11下面にてポンプハウジング12上面の各吸入側リード弁動作空間43に向かって開口している。
そして、ポンプハウジング12内には各吸入側リード弁動作空間43から斜め方向に延びフランジ・ボス部30内の連通孔を介してベローズ26内のポンプ室29に連通する油路48が形成されている。
【0029】
また、ベローズ26内のポンプ室29にフランジ・ボス部30内の連通孔を介して連通して上方に延びる油路49が設けられ、これらの油路49はポンプハウジング12上面にてポンプヘッド11下面の各吐出側リード弁動作空間44に向かって開口している。
そして、ポンプヘッド11の下面には各吐出側リード弁動作空間44から中心に向かって合流する3つの油溝50が形成され、合流後は油路51により吐出ポート46に連通している。
【0030】
ここにおいて、ポンプヘッド11とポンプハウジング12との接合面間にはリード弁板24が挟み込まれるが、次にこれについて説明する。
図6はリード弁板の平面図である。
図6を参照し、リード弁板24は1枚の金属板にて構成され、前記各吸入側リード弁動作空間43及び各吐出側リード弁動作空間44のそれぞれに対応させて、複数の馬蹄形状の切込みが入れられ、これにより吸入側リード弁52(52−1〜52−3)と吐出側リード弁53(53−1〜53−3)とがベローズ26配置方向(ほぼ円周方向)に互い違いに形成される。このような配置とすることで、ポンプ径が増大するのを極力抑えている。
【0031】
ここで、吸入側リード弁52は、ポンプヘッド11側の各油路47の開口端とポンプハウジング10側の各リード弁動作空間43との間にあって、吐出時は各油路47の開口端を閉止し、吸入時には各動作空間43側に変形して各油路47の開口端を開くようになっている。
また、吐出側リード弁53は、ポンプヘッド11側の各リード弁動作空間44とポンプハウジング12側の各油路49の開口端との間にあって、吸入時は各油路49の開口端を閉止し、吐出時には各動作空間44側に変形して各油路49の開口端を開くようになっている。
【0032】
尚、ケーシング13内は潤滑油で満たされており、潤滑油により各摺動部の摺動抵抗や摩耗の進行度合いを低減している。
また、ケーシング13はボルト14により内燃機関のシリンダヘッド15に固定されるが、接合面にはOリング52を介在させてある。
次に作用を説明する。
【0033】
内燃機関のカムシャフトにより継手部を介して、回転軸16が回転すると、斜板 61は回転軸16に対して傾斜して支持されているため、斜板 61は揺動運動を行い、キャップ状の摺動ガイド33を介して、ベローズ26を伸縮させる。
ここで、あるベローズ26に対し、斜板 61が摺動ガイド33から離れる方向に移動するときは、ポンプ室29の容積がベローズ26自体のバネ力により拡大し、ポンプ室29内の圧力が低下する。これに伴い、燃料が吸入ポート45から油路47を介して導かれ、吸入側リード弁52を押し開いて、吸入側リード弁動作空間43及び油路48を介してポンプ室29へ吸入される。
【0034】
また、斜板 61が摺動ガイド33側に移動してこれを押すと、ベローズ26が圧縮されて、ポンプ室29の容積が縮小され、ポンプ室29内の圧力が上昇する。これに伴い、燃料が油路49を介して吐出側リード弁53に作用し、これを押し開いて、吐出側リード弁動作空間44、油溝50及び油路51を介して吐出ポート46に至り、吐出される。
【0035】
ここにおいて、回転軸16が回ると、斜板61は回転軸16に対して傾斜して設けられているため、キャップ状の摺動ガイド33を介して、ベローズ26の端部を押す。この際、斜板61は傾いているので、キャップ状の摺動ガイド33の中心軸とずれた位置で摺動ガイド33の曲面部と接する。このため、キャップ状の摺動ガイド33は斜板61に引きずられて回転しながら、往復運動を行う。
しかし、ベローズ26の端部の端板62は球面部によりキャップ状の摺動ガイド33の内面に接しているので、キャップ状の摺動ガイド33が回転しても回転力はベローズ26の端部へ伝わらず、ベローズ26に過大なねじり力がかからない。
【0036】
また、斜板61がキャップ状の摺動ガイド33を引きずるため生じる曲げ力もキャップ状の摺動ガイド33の外周面(ベローズ収納孔25の内周面)で吸収するため、ベローズ26には伝わらない。
溶接等で生じる組立加工上の軸ずれは、キャップ状の摺動ガイド33とベローズ26の端部とが摺動自在に当接しているので、吸収できる。
【0037】
図9には第2の実施例を示す。
この実施例では、第1の実施例と同様に、回転軸16の端部に斜板61が形成されており、回転軸16と一体に回転する斜板61により、ベローズ収納孔(シリンダ)25に対して摺動自在に嵌合されたキャップ状の摺動ガイド33を介して、ベローズ26の端部(端板63)を押す構成となっている。
【0038】
また、摺動ガイド33のベローズ26側の面は平面であるが、これに当接するベローズ26の端板63は、その先端面が中央部に凸部を有する形状に形成されている。
従って、ベローズ26の端板63は小面積の凸部によりキャップ状の摺動ガイド33の内面に接しているので、キャップ状の摺動ガイド33が回転しても、回転力がベローズ26の端部へ伝わりにくく、ベローズ26に過大なねじり力がかからない。
【0039】
そして、キャップ状の摺動ガイド33とベローズ26の端部との接触が小面積とはいえ面接触であるので、面圧を下げることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1及び請求項2に係る発明によれば、斜板とベローズとの間に、それぞれに剛結されない部材を介在させることとしたため、ベローズにかかる曲げ力やねじり力を低減でき、耐久性を向上できるという効果が得られる。
【0041】
また、前記剛結されない部材として、各ベローズの伸縮方向に摺動自在に案内される摺動ガイドを用いることにより、斜板からの曲げ力がベローズに伝わるのを防止できるという効果が得られる。
また、キャップ状の摺動ガイドを用いることで、ポンプの軸方向の長さが増大するのを防止できるという効果が得られる。
また特に請求項1に係る発明によれば、摺動ガイドに対するベローズの当接面を球面状に形成したことにより、摺動ガイドが回転したとしても、ベローズに過大なねじり力がかかるのを防止できる。
また特に請求項2に係る発明によれば、摺動ガイドに対するベローズの当接面を中央部に凸部を有する形状にしたことにより、面圧の上昇を抑制しつつ、摺動ガイドの回転によりベローズに過大なねじり力がかかるのを防止できるという効果が得られる。
【0042】
請求項3に係る発明によれば、キャップ状の摺動ガイドとベローズの端部との内・外周部間に隙間を設けることで、ベローズの組立加工上の軸ずれを吸収できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す燃料ポンプの正面縦断面図
【図2】 ポンプヘッド側から見た平面図
【図3】 図2のX−X矢視断面断面図
【図4】 ポンプハウジングの平面図
【図5】 図4のY−Y矢視断面図
【図6】 リード弁板の平面図
【図7】 内燃機関の燃料噴射システムを示す図
【図8】 内燃機関のシリンダヘッドの一部を示す図
【図9】 本発明の第2の実施例を示す燃料ポンプの正面縦断面図
【符号の説明】
4 燃料ポンプ
11 ポンプヘッド
12 ポンプハウジング
13 ケーシング
15 シリンダヘッド
16 回転軸
18 カムシャフト
24 リード弁板
25 ベローズ収納孔
26 ベローズ
28 フランジ
29 ポンプ室
33 摺動ガイド
42 突起
43 吸入側リード弁動作空間
44 吐出側リード弁動作空間
45 吸入ポート
46 吐出ポート
47 油路
49 油路
52 吸入側リード弁
53 吐出側リード弁
61 斜板
62 端板
63 端板
Claims (3)
- ポンプ室を構成するベローズを複数設け、それらの軸線を互いに平行にして円周上に配置する一方、これらのベローズの自由端側に回転軸の回転に伴って揺動する斜板を設け、この斜板によってベローズを伸縮させてポンプ作用を行わせるベローズ式ポンプにおいて、
前記斜板と前記ベローズとの間に、それぞれに剛結されない部材として、各ベローズの伸縮方向に摺動自在に案内され、前記ベローズの端部に被さるようにキャップ状に形成された摺動ガイドを介在させ、
前記摺動ガイドのベローズ側の面は平面であり、これに当接する前記ベローズの端面は球面状に形成されていることを特徴とするベローズ式ポンプ。 - ポンプ室を構成するベローズを複数設け、それらの軸線を互いに平行にして円周上に配置する一方、これらのベローズの自由端側に回転軸の回転に伴って揺動する斜板を設け、この斜板によってベローズを伸縮させてポンプ作用を行わせるベローズ式ポンプにおいて、
前記斜板と前記ベローズとの間に、それぞれに剛結されない部材として、各ベローズの伸縮方向に摺動自在に案内され、前記ベローズの端部に被さるようにキャップ状に形成された摺動ガイドを介在させ、
前記摺動ガイドのベローズ側の面は平面であり、これに当接する前記ベローズの端面はその中央部に凸部を有する形状に形成されていることを特徴とするベローズ式ポンプ。 - 前記キャップ状の摺動ガイドの内周部とベローズの端部の外周部との間に隙間を有していることを特徴とする請求項1または請求項2記載のベローズ式ポンプ。
Priority Applications (4)
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