JP3650284B2 - 車載用電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本体装置の前方に可動ノーズを設けることで表示領域や操作領域の拡大を図った車載用電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、カーオーディオ等の車載用電子機器には、本体装置の前面に取り付けられた前面パネルに、各種操作キーや表示部さらにテープカセットやCD等の媒体を挿入するための挿入口が設けられているが、近年の多機能化に伴って表示部が大型化したり操作キーの数が増加してくると、これら表示部と操作キーおよび挿入口等の全てを前面パネルの限られたスペース内に配設することが困難になる。
【0003】
これに対して、実開平6−4612号公報等に開示されている車載用電子機器は、本体装置の前面に固定された前面パネル(固定ノーズ部)に媒体を挿入するための挿入口を設け、この挿入口を覆う位置に傾倒可能に支持された可動ノーズを設置している。この可動ノーズには表示部と各種操作キーとが配設されており、所定の起立姿勢(定常姿勢)と傾倒姿勢との間で可動ノーズを移動させることにより、前記挿入口が開閉できるようになっている。このような可動ノーズを備えた車載用電子機器においては、起立姿勢の可動ノーズの前面全域を表示領域やキー操作領域として活用することができ、媒体の挿入時や排出時のみ可動ノーズを回転させて挿入口を露出させれば良いため、限られたスペース内に比較的大型の表示部や多くの操作キーを配設できるという利点がある。
【0004】
しかしながら、このように可動ノーズを起立姿勢と傾倒姿勢との間で移動させるタイプの車載用電子機器の場合、可動ノーズを傾倒させても前面パネルの一部領域しか露出させられないので、前面パネルに表示部や操作キーを配設するスペースが確保しにくいという問題があった。また、前面パネルを露出させているときに可動ノーズが傾倒姿勢で前方にせり出しているため、車室内の搭乗者が前面パネルの近傍で手を動かす際に、傾倒姿勢の可動ノーズが邪魔になるという問題があった。
【0005】
そこで本出願人は先に、特願平11−023881号において、可動ノーズがモータの駆動力で本体装置内へ収納できるようにした車載用電子機器を提案した。この従来提案によれば、前面パネルの前方を覆う定常姿勢の可動ノーズをほぼ90度回転させた後、この可動ノーズを前面パネルの開口部を介して本体装置の空所内へ挿入することができるので、前面パネルの広い領域に挿入口や表示部や操作キーなどを余裕をもって配設することができる。また、前面パネルを露出させているとき、収納状態の可動ノーズが邪魔にならないので、使い勝手も良好となる。しかも、このような可動ノーズの姿勢変更がモータの駆動力で自動的に行えるようになっているので、操作性にも優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、特願平11−023881号において先に提案した車載用電子機器は種々の利点を有するものの、本体装置の空所内に収納された可動ノーズの端面が前面パネルの開口部内に露出してしまうことや、収納姿勢の可動ノーズの周囲に画成される前記空所内の隙間から本体装置内へ塵埃等が侵入しやすい等、美観や統一感を低下させる要因があるという点で改良の余地が残されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、可動ノーズが本体装置の空所内に収納可能な車載用電子機器において、可動ノーズを本体装置内に収納すると、前面パネルに設けられた可動ノーズ挿抜用の開口部がドア部材にて自動的に覆われるようにすると共に、このドア部材の開閉機構を極力簡素化することとした。このような車載用電子機器は、本体装置の空所内に収納された可動ノーズの端面やこの可動ノーズの周囲に画成される該空所内の隙間が、ドア部材に覆われて露出しなくなるので、可動ノーズを収納した状態でも美観や統一感を損なう心配がなくなり、収納姿勢の可動ノーズの表面が塵埃等で汚される心配もなくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明による車載用電子機器は、電子回路が内蔵された本体装置の前面に設けられ、前記本体装置内の下側位置に画成された空所を臨出させる開口部が設けられた前面パネルと、表面に少なくとも操作部材が配設され、前記前面パネルの前方を覆う定常姿勢と該定常姿勢からほぼ90度回転させて前記空所内へ挿入した収納姿勢とが選択可能な可動ノーズと、前記可動ノーズを支持して前後方向に往復移動するスライダと、このスライダを往復移動させるモータ駆動部とを有し、前記可動ノーズを前記定常姿勢と前記収納姿勢との間で移動させる姿勢制御手段と、前記開口部の上縁側に回動可能に軸支され、ばね部材によって該開口部を蓋閉する方向へ弾性付勢されたドア部材とを備え、前記可動ノーズが前記収納姿勢にあるときに前記ドア部材が前記ばね部材の弾性力によって前記開口部を蓋閉し、前記可動ノーズが前記開口部から前進して前記定常姿勢へ移行する過程で該可動ノーズが前記ドア部材に当接して該ドア部材を前記ばね部材の弾性力に抗して押し開くようにすると共に、前記可動ノーズが前記定常姿勢となったときに、前記ドア部材を該可動ノーズの背面と前記前面パネルとの間に保持するように構成した。
【0009】
このように構成される車載用電子機器は、可動ノーズが前面パネルの開口部から本体装置の空所内へ挿入されて収納姿勢になると、ドア部材がばね部材の弾性力によって自動的に前記開口部を蓋閉するので、空所内に収納された可動ノーズの端面やその可動ノーズの周囲に画成される該空所内の隙間が、ドア部材に覆われて露出しなくなる。そして、収納状態の可動ノーズが前記開口部から前進する過程で、ドア部材が前記可動ノーズに当接して押し開かれていくので、その後、可動ノーズがほぼ90度回転しながら定常姿勢へと移行していく過程で、ドア部材を可動ノーズの角部や上端面、背面等で押し込んでいき、定常姿勢となった可動ノーズの背面と前面パネルとの間にドア部材を配置させることができる。また、前記スライダに半開き状態のドア部材を支持する突起部を設け、この突起部によりドア部材が可動ノーズの表面から離間した状態に保たれるようにしておけば、操作キー等の凹凸が形成されている可動ノーズの表面とドア部材との干渉を確実に回避することができる。
【0010】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、図1は車載用電子機器における可動ノーズの定常姿勢状態を示す斜視図、図2は該車載用電子機器における可動ノーズの収納姿勢状態を示す斜視図、図3は該可動ノーズを移動させる姿勢制御手段の振り分け機構の分解斜視図、図4〜図6は該姿勢制御手段の往復駆動機構の動作説明図、図7〜図10は該振り分け機構による該可動ノーズやドア部材の状態変化を示す動作説明図である。
【0011】
本実施例に係る車載用電子機器の本体装置1には、その筐体2の前部に前面パネル(固定ノーズ部)3が固定されている。この筐体2は1DINサイズであり、例えば自動車の車室内のダッシュボードやインストルメントパネル内に埋設される。このとき前面パネル3の表面高さは、ダッシュボードやインストルメントパネルの表面高さとほぼ一致する。
【0012】
図7(A)に示すように、本体装置1の筐体2内では、下側が可動ノーズ10を収納可能な空所4となっており、上側が内部機器の設置領域5となっている。この設置領域5には、オーディオ用、画面表示用、ラジオ用などの各種電子回路や、CDやDVD、MDなどの記録媒体の駆動装置が設置される。
【0013】
図2に示すように、前面パネル3の前面は固定制御面6となっている。この固定制御面6の下側に片寄った位置には、前記空所4を臨出させる開口部7が形成されている。開口部7は左右方向に細長い長方形状に開口しており、この開口部7を蓋閉可能なドア部材15が、開口部7の上縁近傍において前面パネル3に軸支されている。なお、ドア部材15は、ばね部材16により開口部7を蓋閉する向きに常時弾性付勢されている。また、固定制御面6の上側に片寄った位置には、記録媒体の挿入・排出口8が開口している。そして、固定制御面6は、開口部7および挿入・排出口8を除いた領域のほぼ全面が表示部や操作部となっている。ここには、表示部材9aや操作キー9b,9cが配設されている。
【0014】
図1に示すように、前面パネル3の前方には、可動ノーズ10が設置できるようになっている。この可動ノーズ10は、前面パネル3の前面(固定制御面6)とほぼ同じ面積を占める大きさである。可動ノーズ10の表面は制御面10aであり、この制御面10aのほぼ全面が表示部や操作部となっている。ここには、表示部材11aや操作キー11b,11cが配設されている。
【0015】
可動ノーズ10は、前面パネル3の前方を覆う定常姿勢と、開口部7を介して空所4内へ挿入した収納姿勢とが選択可能である。また、可動ノーズ10は定常姿勢から収納姿勢へ移行する途中、および収納姿勢から定常姿勢へ移行する途中で、最大突出姿勢となり、このとき可動ノーズ10は定常姿勢に対しほぼ90度回転した状態で開口部7の前方に最も突出する。すなわち、図7(A)に示す定常姿勢の可動ノーズ10は、図7(B)に示すように起立したまま手前へ所定量移動した後、下端部10bをさらに前進させながら上端部10cを下降させるという回転を行い、図8(A)に示すように、定常姿勢からほぼ90度回転した水平状態となって可動ノーズ10は開口部7の前方に最も突出する。そして、この最大突出姿勢となった可動ノーズ10が、開口部7内へ挿入されて筐体2の空所4内に収納されることとなる。そして、図8(B)に示すように空所4内に収納された可動ノーズ10は、図9(A)から図10(B)に示す順序で、定常姿勢に戻る。
【0016】
次に、このように可動ノーズ10を定常姿勢と収納姿勢との間で移動させる姿勢制御手段20について説明する。この姿勢制御手段20は、往復駆動機構21と、可動ノーズ10を定常姿勢と収納姿勢とに振り分ける振り分け機構22とによって概略構成されている。図3は主に振り分け機構22を示しており、図4〜図6は主に往復駆動機構21を示している。
【0017】
図3および図4に示すように、可動ノーズ10には、その左右両側面10dの下端側にそれぞれ支持ピン12が固定されている。また、前記往復駆動機構21には、筐体2内の底部側において前後方向へ往復移動可能なスライダ23が設けられている。このスライダ23は、底板部23aと、その左右両側に立ち上がるように形成された一対の折曲片23bとが、1枚の金属板から一体に折り曲げ形成されたものである。各折曲片23bの前端部には支持穴23cが形成されており、この支持穴23cに支持ピン12を挿入することにより、可動ノーズ10の下端側はスライダ23に回動自在に支持されている。さらに、各折曲片23bの前部上端には、半開き状態の前記ドア部材15を支えるための台形状の突起部23fが突設されている。一方、スライダ23の底板部23aには、前後方向へ直線的に延びる長穴23dが4箇所に穿設されており、各長穴23d内には筐体2の底板上に固設されたガイドピン14が摺動自在に挿通されているので、スライダ23は前後方向へ直線的に往復移動することができる。また、この底板部23aには、左右方向へ直線的に延びる長穴23eが穿設されている。
【0018】
図4に示すように、筐体2の底板上には、この底板に固設された中心軸25によって回転体24が回動自在に支持されている。この回転体23の外周部には所定モジュールの歯24aが形成されており、この歯24aに減速歯車列28の出力段のピニオン歯車28aが噛合していると共に、減速歯車列28の入力段のピニオン歯車28bにモータ29の出力軸に固定されたウォーム歯車29aが噛合している。すなわち、減速歯車列28とモータ29とによって、回転体24を回動させるモータ駆動部が構成されている。また、回転体24には、歯24aが設けられていない部分に回動アーム24bが一体形成されており、この回動アーム24bの先端部に固定された摺動ピン26が、スライダ23の前記長穴23e内に摺動自在に挿通されている。つまり、これらの回動アーム24bと摺動ピン26および長穴23eによって、回転体24の回転運動をスライダ23の往復直線運動に変換する運動変換手段27が構成されている。
【0019】
図4に示すように、回転体24が時計方向へ最も回転したときには、スライダ23は筐体2内へ後退しており、可動ノーズ10は固定制御面6を覆う定常姿勢となっている。図5は、回転体24が図4の状態から反時計方向へほぼ90度回転した状態を示しており、このときスライダ23は前方へ最も進出し、可動ノーズ10は図8(A)に示すように、水平な姿勢で開口部7の前方に最も突出する最大突出姿勢となっている。図6は、回転体24がさらに反時計方向の最終点まで回転した状態を示しており、このとき、可動ノーズ10は図8(B)に示すように筐体2の空所4内に完全に収納されており、開口部7はドア部材15によって蓋閉されている。また、回転体24が図6の状態から時計方向へ回転して図4の状態へと至る間に、収納姿勢の可動ノーズ10が前進して最大突出姿勢となった後、次第に立ち上がって定常姿勢へ移行するようになっている。
【0020】
図3に示すように、可動ノーズ10の左右両側面10dには、支持ピン12よりも上端部10c側に位置する支持ピン13が設けられており、この支持ピン13が姿勢切換えアーム31の一端部に設けられた穴31aに回動自在に挿通されている。つまり、可動ノーズ10の左右両側面10dには支持ピン13を介して一対の姿勢切換えアーム31が連結されている。なお、各姿勢切換えアーム31の他端部には制御ピン32が固定されている。また、スライダ23の各折曲片23bには、所定形状の細長い案内部33が形成されており、各姿勢切換えアーム31の制御ピン32がそれぞれ各折曲片23bの案内部33内に摺動自在に挿通されている。この案内部33は、前後方向へ水平に延びる直線案内部33aと、その前端から斜め上方へ延びる上方傾斜案内部33bと、直線案内部33aの後端から斜め下方へ延びる下方傾斜案内部33cとからなる。
【0021】
姿勢制御手段20の前記振り分け機構22は、一対の姿勢切換えアーム31に対応して左右両側にそれぞれ設けられているが、その構造や動作は同等なので、以下では図3に示す一方の振り分け機構22についてのみ説明する。
【0022】
図3に示すように、振り分け機構22には振り分け部材34や選択部材37、トーションばね38等が設けられている。振り分け部材34は、金属板をL字状に折り曲げて形成されており、垂直に起立した制御板部34aと水平な固定板部34bとからなり、この固定板部34bが筐体2の底板上に固定されている。制御板部34aには所定形状の細長い振り分け路35が形成されており、この振り分け路35内に折曲片23bの案内部33に挿通された前記制御ピン32が摺動自在に挿通されている。振り分け路35は、前後方向へ短く延びる定常姿勢経路35aと、その下方で前後方向へ長く延びる収納姿勢経路35bと、上下方向へ短く延びて両経路35a,35bの前端どうしを連通させている切換え路35cとからなる。また、この制御板部34aには、支持軸36が固定されていると共に、支持軸36を中心とする円弧軌跡に沿って長穴状に形成された円弧案内部41と、前記円弧軌跡に沿う円弧案内部41の下方延長線上に丸穴状に形成されたロック部42とが穿設されている。
【0023】
前記制御板部34aの外側に配置された選択部材37には前記支持軸36を挿通せしめる穴37aが穿設されており、この支持軸36により選択部材37は回動自在に支持されている。また、この支持軸36の先部にはトーションばね38の巻回部が外挿されており、支持軸36の先端に取着された図示せぬ抜け止め部材により、該巻回部は支持軸36から脱落しないようになっている。トーションばね38の一方の付勢腕38aは選択部材37の上端に折り曲げ形成されたばね掛け片37bに掛け止めされており、トーションばね38の他方の付勢腕38bは制御板部34aの上端に折り曲げ形成されたばね掛け片34cに掛け止めされている。このトーションばね38の付勢腕38aにより、選択部材37は支持軸36を中心に矢印F1方向へ弾性付勢されている。なお、選択部材37の上辺37cが前記ばね掛け片34cに当接した状態が選択部材37のF1方向への回転許容限界となる。また、トーションばね38の巻回部は圧縮ばねとしての機能を有している。つまり、この巻回部が選択部材37と前記抜け止め部材との間に介装されていることから、選択部材37は制御板部34aに対して常に矢印G方向へ弾性的に押し付けられている。
【0024】
前記選択部材37の後端部には、制御板部34aに向けて小突起39が突設されている。この小突起39が制御板部34aの前記円弧案内部41内に入っているとき、選択部材37は円弧案内部41の長さの範囲内で回動可能である。しかるに小突起39が制御板部34aの前記ロック部42に嵌入されると、トーションばね38の巻回部が矢印G方向へ付勢されていることから、小突起39がロック部42内に保持されて選択部材37は軽ロック状態になる。また、選択部材37の前端部は溝44を介して上下に分岐されており、前方へ延びている下側の分岐片の先端が選択規制部43aであり、上側の分岐片の下辺で溝44に臨出している傾斜部分が第1の摺動部43bであり、選択部材37の下辺が第2の摺動部43cである。
【0025】
次に、可動ノーズ10の姿勢制御動作ならびにドア部材15の開閉動作について説明する。
【0026】
図1に示すように、定常姿勢の可動ノーズ10は前面パネル3の前方を覆っているので、車室内には可動ノーズ10の制御面10aが露出している。図4および図7(A)は、このときの姿勢制御手段20の動作状態を示している。すなわち、図4に示すように往復駆動機構21では、回転体24が時計方向へ最終点まで回転させられた状態で停止しており、スライダ23は筐体2内へ引き込まれて停止している。また、図7(A)に示すように、可動ノーズ10の側面10dに連結されている姿勢切換えアーム31の制御ピン32が、スライダ23の折曲片23bの上方傾斜案内部33bの前端に位置していると共に、振り分け部材34の定常姿勢経路35aの後端に位置している。この制御ピン32はまた、選択部材37の第1の摺動部43bを摺動して溝44内に入り込んでいる。つまり、選択部材37は、矢印F2方向へ回転させられて小突起39がロック部42に嵌入している軽ロック状態となっている。このとき、前面パネル3に軸支されて開口部7を蓋閉する向きにばね部材16により付勢されているドア部材15は、そのばね部材16の付勢力に抗して可動ノーズ10に押し込まれている。そのためドア部材15はほぼ垂直に起立した全開状態で、可動ノーズ10の背面と前面パネル3の固定制御面6との間に保持されている。
【0027】
可動ノーズ10を定常姿勢から収納姿勢へと移動させる際には、制御面10aに設けられている操作釦を押圧操作するなどして、モータ29の駆動力で回転体24を図4の反時計方向へと回転させていく。すると、回転体24は図5の状態を経て図6の状態へと至り、モータ29は停止する。その間、スライダ23は、前記運動変換手段27によって前進してから後退するという往復移動を行う。図5はスライダ23が前方へ最も進出した状態を示しており、スライダ23が図4の状態から前進して図5の状態へ至る間、可動ノーズ10は図7(A)の状態から図8(A)の状態へと移行して最大突出姿勢となる。また、スライダ23が図5の状態から後退して図6の状態へ至る間、可動ノーズ10は図8(A)の状態から図8(B)の状態へと移行して収納姿勢となる。
【0028】
まず、可動ノーズ10が定常姿勢から最大突出姿勢へ至る過程について説明すると、スライダ23の前進に伴い、姿勢切換えアーム31の制御ピン32が制御板部34aの定常姿勢経路35a内を前進するので、定常姿勢の可動ノーズ10は傾くことなく前進して図7(A)の状態から図7(B)の状態へと至り、制御ピン32は定常姿勢経路35aの前端に当接する。また、こうして可動ノーズ10が前進するのに伴い、起立させられていたドア部材15がばね部材16の付勢力で次第に傾倒していく。
【0029】
スライダ23が図7(B)の状態からさらに前進していくと、可動ノーズ10の下端側の支持ピン12は前進するものの、制御ピン32が規制されて支持ピン13は前進できないので、可動ノーズ10は図7(B)の状態から時計方向へ回転していき、図8(A)の状態へと至る。この過程で制御ピン32は、スライダ23の上方傾斜案内部33bから直線案内部33aを経て下方傾斜案内部33cへと移動していき、かつ、制御板部34aの切換え路35c内を下降していく。そして、図8(A)に示すように制御ピン32が下方傾斜案内部33cの後端に到達したときに、スライダ23は最も前進した状態となり、このとき制御ピン32は切換え路35cの下端(収納姿勢経路35bの前端)に位置しているので、可動ノーズ10は制御面10aを水平にした最大突出姿勢となる。また、こうして可動ノーズ10が最大突出姿勢まで回転すると、ドア部材15はばね部材16の付勢力でスライダ23の突起部23f上に押し付けられ、半開きのドア部材15を突起部23fが支えた状態となる。
【0030】
しかる後、スライダ23は後退していくので、制御ピン32は制御板部34aの収納姿勢経路35bに沿って後退していく。そのため、可動ノーズ10は水平な姿勢のまま開口部7を通過して筐体2内へ移動していき、空所4内に収納される。図8(A)の状態から図8(B)の状態へ至る間、制御ピン32は収納姿勢経路35b内を後退するが、この過程で、制御ピン32は選択部材37の下辺である第2の摺動部43cに当たって摺動するので、選択部材37は矢印F1方向へ回転させられ、よって小突起39が制御板部34aのロック部42から外れて円弧案内部41内に入る。その結果、選択部材37の軽ロック状態は解除され、円弧案内部41に許容される移動範囲内で、選択部材37は支持軸36を中心に回動可能となる。そして、可動ノーズ10が空所4内に完全に収納されたことが検知されると、モータ29の駆動が停止されるようになっている。
【0031】
また、こうして可動ノーズ10が空所4内に収納されると、図8(B)に示すように、開口部7はドア部材15によって蓋閉された状態となる。すなわち、可動ノーズ10の下端部10bやこの下端部10bの周囲に画成される空所4内の隙間が固定制御面6の一部に露出していると、美観や統一感が損なわれてしまうが、本実施例のようにそれらをドア部材15で覆っておけば、外部から見て違和感がなくなる。また、前記隙間から空所4内へ塵埃等が侵入しにくくなるので、収納姿勢の可動ノーズ10の表面が塵埃等で汚されることも少なくなる。
【0032】
次に、収納姿勢の可動ノーズ10を前進・起立させて定常姿勢にする際には、モータ29を始動させて、その駆動力で回転体24を図6の時計方向へと回転させていく。回転体24が図6の状態から図5の状態へ移行する過程で、スライダ23は図8(B)の状態から前進して図9(A)の状態となり、このときスライダ23は前方へ最も進出している。その間、制御ピン32は制御板部34aの収納姿勢経路35bに沿って前進するが、この制御ピン32は選択部材37の第2の摺動部43cに当たるため、選択部材37は一旦矢印F2方向へ回転する。そして図9(A)に示すように、制御ピン32が収納姿勢経路35bの前端まで移動して選択部材37から外れると、トーションばね38により選択部材37は矢印F1方向へ回転して、この選択部材37の選択規制部43aにより収納姿勢経路35bの前端部が塞がれる。また、この過程で、開口部7を蓋閉していたドア部材15が、スライダ23の突起部23fに当接して押し開かれていく。
【0033】
回転体24が図5の状態からさらに時計方向へ回転すると、スライダ23は後退していくが、制御ピン32は選択規制部43aに阻止されて収納姿勢経路35b内へは戻れず、図9(B)に示すように、後退するスライダ23の下方傾斜案内部33cに持ち上げられた制御ピン32が、制御板部34aの切換え路35c内へと導かれる。それゆえ、スライダ23の後退に伴って、制御ピン32は切換え路35c内に保持されたまま直線案内部33a内を摺動するが、支持ピン12は後退するので、可動ノーズ10の上端部10cが上方へ持ち上げられていき、可動ノーズ10は起立するように回転していく。そして、スライダ23がさらに後退すると、制御ピン32は上方傾斜案内部33bにより持ち上げられて切換え路35cの上端(定常姿勢経路35aの前端)に至り、可動ノーズ10は図10(A)に示すように垂直に起立した状態となる。
【0034】
また、こうして可動ノーズ10が回転していくと、ドア部材15は可動ノーズ10の上端部10cの前端角部に当接して押し開かれていくので、スライダ23の突起部23fからは離れ、その後、ドア部材15は可動ノーズ10の上端面や背面に押し込まれて、図10(A)に示すように可動ノーズ10の背面に弾接した状態となる。
【0035】
スライダ23が図10(A)の状態からさらに後退すると、制御ピン32が定常姿勢経路35a内を後退するのに伴い、可動ノーズ10は起立したまま前面パネル3に接近していき、図10(B)に示すように、固定制御面6を覆う定常姿勢となる。したがって、ドア部材15は可動ノーズ10の背面に押し込まれていき、図10(B)の状態でドア部材15は、定常姿勢の可動ノーズ10の背面と固定制御面6との間に配置されている。また、この過程で、制御ピン32は選択部材37の溝44内に入って第1の摺動部43bに当たる。そのため、制御ピン32が溝44内の後端まで移動すると、選択部材37が矢印F2方向へ回転させられて、円弧案内部41から抜け出た小突起39が図10(B)に示すようにロック部42に嵌入し、選択部材37は軽ロック状態となる。
【0036】
このように本実施例においては、可動ノーズ10が前面パネル3の開口部7から本体装置1の空所4内へ挿入されると、ドア部材15が自動的に開口部7を蓋閉するので、収納されている可動ノーズ10の端面や空所4内の隙間がドア部材15に覆われて露出しなくなる。また、収納姿勢の可動ノーズ10が開口部7から前進する過程で、ドア部材15がスライダ23の突起部23fに押し開かれて半開き状態に保持されるようにしてあるので、その後、可動ノーズ10がほぼ90度回転しながら定常姿勢へと移行する過程で、ドア部材15を可動ノーズ10の角部や上端面、背面等で押し込んでいくことができる。それゆえ、操作キー11a,11b等が配設されて凹凸に富む可動ノーズ10の制御面10aが、ドア部材15と干渉してその動作を妨げる心配がない。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0038】
可動ノーズが前面パネルの前面下側位置に設けられた開口部から本体装置の空所内へ挿入されて収納姿勢になると、ドア部材がばね部材の弾性力によって自動的に開口部を蓋閉するので、空所内に収納された可動ノーズの端面やの可動ノーズの周囲に画成される該空所内の隙間が、ドア部材に覆われて露出しなくなる。それゆえ、可動ノーズを収納した状態でも美観や統一感を損なう心配がなくなり、収納姿勢の可動ノーズの表面が塵埃等で汚される心配もなくなる。そして、収納状態の可動ノーズが開口部から前進する過程で、ドア部材が可動ノーズに当接して押し開かれていくので、その後、可動ノーズがほぼ90度回転しながら定常姿勢へと移行していく過程で、ドア部材を可動ノーズの角部や上端面、背面等で押し込んでいき、定常姿勢となった可動ノーズの背面と前面パネルとの間にドア部材を配置させることができる。
【0039】
また、前記スライダに半開き状態のドア部材を支持する突起部を設け、この突起部によりドア部材が可動ノーズの表面から離間した状態に保たれるようにしておけば、操作キー等の凹凸が形成されている可動ノーズの表面とドア部材との干渉を確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る車載用電子機器における可動ノーズの定常姿勢状態を示す斜視図である。
【図2】該車載用電子機器における可動ノーズの収納姿勢状態を示す斜視図である。
【図3】該可動ノーズを移動させる姿勢制御手段の振り分け機構の分解斜視図である。
【図4】可動ノーズの定常姿勢状態に対応する該姿勢制御手段の往復駆動機構の平面図である。
【図5】可動ノーズの最大突出姿勢状態に対応する該往復駆動機構の平面図である。
【図6】可動ノーズの収納姿勢状態に対応する該往復駆動機構の平面図である。
【図7】可動ノーズが定常姿勢から前進する過程を示す動作説明図である。
【図8】可動ノーズが最大突出姿勢から収納姿勢に至る過程を示す動作説明図である。
【図9】可動ノーズが最大突出姿勢から起立する過程を示す動作説明図である。
【図10】可動ノーズが起立完了状態から定常姿勢に至る過程を示す動作説明図である。
【符号の説明】
1 本体装置
2 筐体
3 前面パネル
4 空所
6 固定制御面
7 開口部
10 可動ノーズ
10a 制御面
11a 表示部材
11b 操作キー
12 支持ピン
15 ドア部材
16 ばね部材
20 姿勢制御手段
21 往復駆動機構
22 振り分け機構
23 スライダ
23f 突起部
24 回転体
27 運動変換手段
29 モータ
31 姿勢切換えアーム
32 制御ピン
33 案内部
34 振り分け部材
35 振り分け路
37 選択部材
38 トーションばね

Claims (2)

  1. 電子回路が内蔵された本体装置の前面に設けられ、前記本体装置内の下側位置に画成された空所を臨出させる開口部が設けられた前面パネルと、
    表面に少なくとも操作部材が配設され、前記前面パネルの前方を覆う定常姿勢と該定常姿勢からほぼ90度回転させて前記空所内へ挿入した収納姿勢とが選択可能な可動ノーズと、
    前記可動ノーズを支持して前後方向に往復移動するスライダと、このスライダを往復移動させるモータ駆動部とを有し、前記可動ノーズを前記定常姿勢と前記収納姿勢との間で移動させる姿勢制御手段と、
    前記開口部の上縁側に回動可能に軸支され、ばね部材によって該開口部を蓋閉する方向へ弾性付勢されたドア部材とを備え、
    前記可動ノーズが前記収納姿勢にあるときに前記ドア部材が前記ばね部材の弾性力によって前記開口部を蓋閉し、
    前記可動ノーズが前記開口部から前進して前記定常姿勢へ移行する過程で該可動ノーズが前記ドア部材に当接して該ドア部材を前記ばね部材の弾性力に抗して押し開くようにすると共に、
    前記可動ノーズが前記定常姿勢となったときに、前記ドア部材を該可動ノーズの背面と前記前面パネルとの間に保持するように構成したことを特徴とする車載用電子機器。
  2. 請求項1の記載において、前記スライダに前記ドア部材を前記可動ノーズの表面から離間した状態に保持する突起部を設け、前記可動ノーズが前記開口部から前進して前記定常姿勢へ移行する過程で、前記突起部が前記ドア部材に当接して該ドア部材を半開き状態に押し開いた後、前記可動ノーズが前記ドア部材に当接して該ドア部材を完全に押し開くように構成したことを特徴とする車載用電子機器。
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