JP3647948B2 - 電磁弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁コイルにより励磁される固定鉄心の軸心部に排出路を形成するとともに、その固定鉄心により吸引される可動鉄心に形成した中空部の両端部に弁体をそれぞれ突出方向に付勢した状態に配設し、それらの弁体によって機器に接続される出口側の流路を供給側である入口側あるいは排出側に切替える、いわゆる3ポート2位置切替弁形の電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3はこの種の3ポート2位置切替弁形の電磁弁に関する従来例を示したものである。図示のように、弁駆動部の主要部は、電磁コイル1、該電磁コイル1によって励磁される固定鉄心2及び該固定鉄心2に対して軸方向に空隙を介して吸引可能に配設された可動鉄心3から構成される。可動鉄心3は本体側との間に配設されたバネ部材4により前記吸引力に抗して反対側に付勢されるように構成されている。また、可動鉄心3は中空状に形成され、その中空部5の両端部には入口弁体6及び排出弁体7がそれらの間に介在するバネ部材8によってそれぞれ突出方向に付勢された状態に配設されている。そして、入口弁体6は入口側の流路9と出口側の流路10との間に形成された入口弁座11に、他方の排出弁体7は前記固定鉄心2に形成された排出路12に連なる排出弁座13に接離可能に構成されている。なお、入口弁体6の下部は可動鉄心3の下端部に螺合された係止部材14に係止され、排出弁体7の上部は可動鉄心3の上端部に形成された係止用の縁部に係止される。図中、15は非磁性体よりなるガイドスリーブ、16は基板、17はケース、18は下部本体をそれぞれ示し、これらなどによって本体側が構成される。
【0003】
しかして、上述の電磁弁は、電磁コイル1に通電されていない状態では、バネ部材4の付勢力により可動鉄心3の下端部が下部本体18側に当接した下降状態にある。この場合、前記入口弁体6は入口弁座11に当接して閉弁し、排出弁体7は排出弁座13から離間して開弁した状態にある。その結果、出口側の流路10と排出路12とは、可動鉄心3の外周面とガイドスリーブ15との間に形成された通路19などを介して連通され、図示しない機器等から流体が排出されることになる。他方、電磁コイル1に通電されると、可動鉄心3が固定鉄心2に吸引され上昇状態に移行する。これにより、入口弁体6は係止部材14に係止して上昇し入口弁座11から離間して開弁するとともに、排出弁体7は排出弁座13に当接して逆に閉弁する。その結果、入口側の流路9と出口側の流路10とが入口弁体6と入口弁座11との間隙及び可動鉄心3の下端部と下部本体18との間隙を介して連通され、図示しない機器へ流体が供給されることになる。
【0004】
ところで、以上の従来の電磁弁は、可動鉄心3をバネ部材4によって下部本体18側に当接させるように構成し、その可動鉄心3の慣性力による閉弁動作時の衝撃力を直接入口弁体6と入口弁座11との当接部に作用しないように改良した点でそれ以前のものより耐久性に優れている。しかしながら、この場合、入口弁体6が入口弁座11に対して確実に当接してシール作用を確保するためには、当然入口弁体6を付勢するバネ部材8にも流入圧に対抗し得る相応の大きさのバネ力が要求され、しかもそのバネ力は排出弁体7側にも作用する。このため、可動鉄心3を吸引して前述の上昇状態に移行するためには、バネ部材8以上のバネ力を有するバネ部材4のほか、排出弁体7側に作用するバネ部材8のバネ力にも対抗しなければならない。すなわち、可動鉄心3に関する必要なストロークを安定的に確保するためには、固定鉄心2の電磁的吸引力として、バネ部材4のバネ力とバネ力8との総和以上の吸引力が必要となる。したがって、電磁コイル1なども大きいものが必要となる。さらに、排出弁体7側にもバネ部材8による必要以上のバネ力が作用する結果、強度的にもそれに十分耐えられる構造にしておく必要が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来の電磁弁に伴う問題点に鑑みてなされたものであり、前記排出弁体7に作用するバネ力を必要限度に縮小し、固定鉄心2に要求される吸引力の低減を図り、電磁コイル1の容量の小型化を実現するとともに、排出弁体7と排出弁座13との間に作用する衝撃力を軽減して耐久性の向上を図ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、従来の前記電磁弁において、可動鉄心の中空部内の中間部に該可動鉄心側に係止される中間支持体を配設し、その中間支持体と前記入口弁体との間に配設されるバネ部材よりバネ力の小さいバネ部材を中間支持体と前記排出弁体との間に配設するとともに、前記排出弁体と中間支持体との間に形成される空間部を前記入口弁体と入口弁座により形成される入口側の弁部の下流側に連通させることにより、シール作用を補完するようにしたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、パイロット用の空圧弁などに適用する場合に好適であるが、これらの用途及び作動流体に限定されず、各種の電磁弁として広く適用することが可能である。
【0008】
【実施例】
以下、図1及び図2を用いて本発明の実施例に関して説明する。図1は本発明の一実施例を示した縦断面図、図2はその部分拡大図である。図示のように、本実施例は、前述の従来の電磁弁と基本的な構成において共通しているので、その同様の構成部分に関しては同一の符号を付し、特徴部分についてのみ以下に詳細に説明する。
【0009】
図2の部分拡大図に示すように、本実施例は、可動鉄心3の中空部5内に移動可能に配設された入口弁体6及び排出弁体7に対する付勢用のバネ部材をそれぞれ別個に設けるとともに、排出弁体7と中間支持体21との間に形成される空間部27を前記入口弁体6と入口弁座11により形成される入口側の弁部の下流側に連通させことを特徴とする。すなわち、可動鉄心3の中空部5の中間部に係止用リング20を介して前記可動鉄心3側に係止される中間支持体21を配設し、その中間支持体21を挟んで両側にバネ部材22,23が配設されている。そして、バネ部材22としては、当然、流路9を介して流入する流体圧に対するシール作用を確保するため、その流体圧に対抗し得るバネ力を有するものを用いる必要がある。これに対し、バネ部材23の方は、排出側の流路12からの流体圧は殆ど問題にはならないので、排出弁体7が可動鉄心3の上端部に形成した係止用の縁部24に当接する上方位置を保持するのに必要な小さなバネ力を有すれば足りる。したがって、バネ部材22に比べてバネ部材23のバネ力を小さく設定することが可能である。バネ部材23のバネ力がバネ部材22より小さく設定されると中間支持体21は上方に付勢される結果、係止用リング20に係止した状態が保持されることになる。なお、この中間支持体21の係止手段は、可動鉄心3の中空部5の内周面側に係止用の段部を形成することにより、前記係止用リング20に代えることもできる。図中、25は入口弁体6のシール部材、26は排出弁体7のシール部材である。
【0010】
本実施例において、固定鉄心2により可動鉄心3を吸引する際には、その可動鉄心3には該可動鉄心3自体を下方へ付勢するバネ部材4の付勢力と、前記排出弁体7にかかるバネ部材23の付勢力とが作用することになる。この場合、前述のようにバネ部材23を中間支持体21を介して支持することにより前記バネ部材22と分離した結果、該バネ部材23のバネ力を従来のものより小さく設定できるため、固定鉄心2の必要吸引力を縮小することが可能である。また、図示のように、排出弁体7と中間支持体21との間に形成される空間部27を、連通路28等を介して入口弁体6と入口弁座11により形成される入口側の弁部の下流側に連通させることにより、入口弁体6の開弁時、すなわち排出弁体7の閉弁時に、その排出弁体7の下面に流路9から流入した流体圧が作用することになり、排出弁体7のシール面との面積差に基づく押圧力がその排出弁体7に作用するため、シール作用が補完されることになる。すなわち、固定鉄心2の磁気的な吸引力は最初の間隙の大きい時点では小さいが、可動鉄心3に対する吸引が開始され間隙が小さくなればそれに比例して吸引力が増大するとともに、前記入口弁体6側も開弁を開始して流路9からの流体圧が排出弁体7に作用するため、そのシール作用が補完されることになる。なお、前記空間部27への連通手段としては、要はその空間部27内に流路9からの流体圧が導入されるものであればよく、前記入口弁体6及び中間支持体21あるいは排出弁体7と、可動鉄心3の中空部5の内周面との接合部や、あるいはそれらの部材自体の中央部などに連通路を形成することにより対応することも可能である。
【0011】
【発明の効果】
本発明によれば、以上のように、可動鉄心の中空部内の中間部に設けた中間支持体を介して排出弁体との間に配設したバネ部材のバネ力を入口弁体側に配設したバネ力より小さく設定するとともに、排出弁体と中間支持体との間に形成される空間部を入口側の弁部の下流側に連通したので、固定鉄心の必要吸引力を縮小でき電磁コイル等の小型化を図ることが可能である。また、同時に排出弁体と排出弁座との間に作用する衝撃力も軽減されるので耐久性の向上を図ることができる。また、排出弁体のシール面との面積差に基づく押圧作用によりシール作用を補完することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の要部を示した縦断面図である。
【図2】 図1の部分拡大図である。
【図3】 従来例の要部を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1…電磁コイル、2…固定鉄心、3…可動鉄心、4…バネ部材、5…中空部、6…入口弁体、7…排出弁体、8…従来のバネ部材、9,10…流路、11…入口弁座、12…排出路、13…排出弁座、14…係止部材、15…ガイドスリーブ、16…基板、17…ケース、18…下部本体、19…通路、20…係止リング、21…中間支持体、22,23…バネ部材、24…縁部、25,26…シール部材、27…空間部、28…通路
Claims (1)
- 電磁コイルにより励磁され、かつ軸心部に排出路を形成するとともに端部に排出弁座を形成した固定鉄心と、その固定鉄心により吸引可能に配設され、かつ本体側との間に配設されたバネ部材により前記吸引力に抗して反対側に付勢される可動鉄心とを備え、その可動鉄心に形成された中空部の両端部にそれぞれ突出方向に付勢した状態に入口弁体及び排出弁体を配設し、その入口弁体を本体側の入口側と出口側との間に形成された入口弁座に、かつ前記排出弁体を固定鉄心の端部に形成された前記排出弁座に接離可能に構成した電磁弁において、前記可動鉄心の中空部内の中間部に該可動鉄心側に係止される中間支持体を配設し、その中間支持体と前記入口弁体との間に配設されるバネ部材よりバネ力の小さいバネ部材を中間支持体と前記排出弁体との間に配設するとともに、前記排出弁体と中間支持体との間に形成される空間部を前記入口弁体と入口弁座により形成される入口側の弁部の下流側に連通させたことを特徴とする電磁弁。
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