JP3647359B2 - 釣竿 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リールを装着固定するリール固定装置のナット体に特徴のある釣竿に関する。従って、中通し釣竿でも、外通しタイプの釣竿でもよい。
【0002】
【従来の技術】
雄ねじと雌ねじの螺合によってリールを取付けるリール固定装置を設けた釣竿の、リール装着部を把持して釣竿操作する場合に、露出した雄ねじ部に掌が当たらないで把持感を向上させるよう、一般にこれに螺合させるナット体を長めに形成することがある。然しながら、例えば、キャスティングロッド等のように、使用するリールのサイズが概ね定まっていて、リール固定装置の雄ねじ部が元来短くてよい場合がある。こうした釣竿では、雄ねじ部を露出させない長さのナット体でも比較的短くて済む。一方、こうしたナット体の領域を把持して操作したいことがある。このためにはナット体を手の巾程度の長さに長く形成する必要がある。この場合、雌ねじ部をナット体の全長に亘って必要以上に長く形成することも考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、一般に釣竿においては、低コスト化と軽量化のために、部材にねじを形成する場合は、合成樹脂材を射出成形することによって造っており、こうした材料では剛性はあまり高くはない。従って、上記のように、螺合に使用されない部位にも拘わらず、雌ねじ部をそのまま延伸形成したのであれば、この延伸雌ねじ部は撓み易い。その結果、ナット体を把持している場合に、釣竿に荷重が作用すると、延伸雌ねじ部の端部が竿管表面を押圧し、この当接部位に応力集中が生じて竿管が破損し易くなる。また、延伸雌ねじ部内面は凹凸のため、竿管表面との間にゴミが溜まり易い。また、このゴミ等の掃除のために水洗い等の手入れ作業を行う場合、ねじの凹凸のために手入れ作業が行い難い。
【0004】
依って本発明は、握り部としても使用でき、釣竿に荷重が作用した際の応力集中を防止できるナット体を有する釣竿の提供を目的とする。
また、更には、ナット体にゴミが侵入し難く、侵入しても掃除の容易な釣竿の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑みて本発明は、リール固定装置の移動フードを一端側に配設したナット体は、外側に柔軟性部材を設けており、内側には該柔軟性部材を保持する保持体を有しており、該保持体の前記一端側寄りの部材と他側の部材とを異なる材料で形成しており、該一端側部材は合成樹脂材で形成し、その内面所定範囲には雌ねじを設けており、他側部材は一端側部材よりも縦弾性率が一段と高く、該他側部材と竿管外面との間に隙間を設けていることを特徴とする釣竿を提供する。
【0006】
ナット体は外側に柔軟性部材を設けているため、把持した場合の把持感を向上でき、また、内側に保持体を有するため、柔軟性部材の形態を保持でき、把持し易い。更に保持体は、一端側部材と他側部材とを異なる材料で形成し、雌ねじを設ける必要のない他側部材はその縦弾性率が一段と高く、保持体としての剛性を格段に高めつつ、竿管表面との間に隙間を設けており、また、このナット***置はリール固定装置の位置であるため竿元に近く、釣竿に荷重が作用してもこの部位の竿管は殆ど撓まず、ナット体端部と竿管とが強く押圧し合うことを防止でき、応力集中が防止される。
【0007】
請求項2では、前記他側部材の前記一端側部材から遠い側の端部の内径は小さく、該端部から内部に入った領域の内径が大きく形成されており、且つ、ナット体はリール固定装置の位置から離脱できる請求項1記載の釣竿を提供する。
他端側部材の、一端側部材から遠い側の端部の内径を小さくするため、当該位置の竿管表面との隙間は小さく、ここからゴミ等が侵入し難い。仮にゴミが侵入したとしても、その端部から内部に入った領域の内径が大きく形成されていると共に、ナット体はリール固定装置の位置から離脱できるため、リール固定装置位置から離脱させたナット体の、他側部材の内部領域の内面と竿管表面との間に大き目の隙間が確保でき、ナット体の移動フード側である前記一端側からここに水を流し込む等によって掃除が容易になり、ゴミの除去も容易になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態例に基づき、更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る釣竿の手元部の縦断面図であり、図2はその要部拡大図、図3(a)は矢視線C−Cによる横断面図、(b)はD−Dによる横断面図である。この釣竿はキャスティングロッドであり、竿管10はエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂をマトリックスとし、炭素繊維等の強化繊維で強化した繊維強化樹脂(FRP)製である。リールを装着固定するリール固定装置の固定フード16を一端側(後方端側)に形成し、他端側(前方端側)所定範囲に雄ねじ24Mを形成しているリール固定装置本体部24を、ポリアミド樹脂やABS樹脂等の合成樹脂を射出成形することによって形成し、これに竿管10を挿通させて、釣竿手元部の適宜位置に位置させ、接着等によって固定している。
【0009】
前記固定フード16に対向するように、一端部(この場合後端部)に移動フード18を設けたナット体19が、固定フードの前方位置に配設されている。この形態例では、移動フード18はナット体に一体に形成されて回転対称形であるが、別体に形成され、共に竿管の長手方向に移動可能に係止され、その開口が回転しないで常に固定フードに対向している形態でもよい。更には、ナット体が竿管10に対して前後移動しないで一定個所に位置して回転でき、移動フードのみを前後に移動させる形態、所謂、こま送りタイプでもよい(勿論、請求項2ではこれは除かれる)。
【0010】
前記リール固定装置本体部24の、固定フードの概ね径方向反対側(下側)にはトリガー14が設けられており、このリール固定装置本体部24の直後から釣竿後端近くまでの領域には、後方握り部12が形成されている。通常、ここには天然や人工のコルクや発泡EVA等の柔軟性部材の把持部材が設けられている。
【0011】
前記ナット体19は、前方の握り部としても使用できるように、後述の移動フード18寄りの部材22Aと他側の部材22Bとに亘った所定長さ範囲Lに亘って、前記後方握り部12と同様な柔軟性部材20が外側に設けられている。この長さ範囲Lは50mm程度以上150mm程度以下であり、好ましくは人の手の巾程度がよい。一方、当該柔軟性部材20を保持する保持体22が内側に設けられている。
【0012】
この保持体22は、前記移動フード18寄りの部材22Aと、他側の部材22Bとを有している。移動フード18寄りの部材22Aの内面には、前記雄ねじ24Mと螺合させるための雌ねじ22Fを設けており、この形態例では、既述の如く移動フード18がこの部材22Aに一体に形成されている。部材22Aと移動フードの形成は、ポリアミド樹脂やABS樹脂等の合成樹脂を射出成形によって形成している。キャスティングロッドでは、装着させるリールの脚サイズの変動幅は比較的小さいため、螺合長さは比較的短くて済む。このため、雄ねじ24Mを設けた領域も短く、雌ねじ22Fの領域も短く形成している。
【0013】
そこでこのナット体19を把持部材としても使用するための長さLを確保するために、黄銅、ステンレス、アルミニウム等の金属であって錆び難い金属材料、或いはセラミックス材等を用いた他側の部材22Bをもって延長している。延長にあたって、筒状部材であるこの他側の部材22Bの、部材22A側の領域を、該部材22Aの外周に被せるようにして接着等で固定している。この部材22Bの延伸側端部内面22Baは、内部側領域(ここでは後方側領域)よりもその内径を小さくしており、外部からゴミ等を侵入し難くしている。
【0014】
その結果、延伸端部内面(この例ではナット体の前端部内面)と竿管表面との隙間δが小さく、その後部の領域では竿管表面との隙間が大きい。1例として、先端部隙間δは0.75mm程度、その後部領域では2.5mm程度である。先端部隙間δは0.5mm程度以上を確保して竿管表面への押圧を防止し、0.8mm程度以下にしてゴミ等の侵入を防止する。然しながら、後部領域の大き目の隙間をそのまま端部にまで維持してもよい。
【0015】
部材22Bを前記のような金属やセラミックスで形成すれば、合成樹脂に比べて一段と縦弾性率が高いため、格段に高剛性にできる。従って、前述の隙間δを有していれば、ナット体19の位置は釣竿の元部であるため撓み難いことと協働して、釣竿に荷重が作用してもナット体端部が竿管10を押圧することを防止できる。
【0016】
この形態例では、ナット体19を回転させて雄ねじ24Mとの螺合を外し、移動フード18と共に釣竿の前方に移動させることができる。こうして、ゴミの侵入を防止するナット体の前端部とは反対側の移動フード側端部(この場合は移動フードが実際の端部となる)の大き目の開口から水流等によって内部を洗い流すことが容易になる。
【0017】
図4は本発明に係る他形態例の釣竿要部の縦断面図であり、上記図2に対応する図である。第1形態例と異なるのは、移動フード18寄りの部材22Aと他側の部材22B’とが重ね合わされることなく、端部同士が突き合わせられて保持体22’を構成していることである。この突き合わせ部位に接着剤を使用してもよい。この部材22Aと部材22B’とに亘った外周に柔軟性部材20を設けてナット体19’を構成している。
【0018】
この形態例では金属製等の部材22B’の先側端部は内側に環状の凸部を設けてはおらず、竿管10との隙間を小さくするようには構成していない。それは、竿管10との間に隙間を設けている部材22B’に対しては、部材22Aとに亘って設けられた柔軟性部材20が保持結合作用を果たすと共に、部材22Aの端部に対して突き合わせた構成のため、高い縦弾性率の材料で形成されている部材22B’自体の高剛性と協働して撓み難いが、第1形態例の場合と比較すれば、撓み剛性が劣るためである。然しながら、部材22B’の先側端部内周が竿管10を押圧しない範囲で、先端部内周を突出させ、外部からゴミ等が侵入し難く構成してもよい。
【0019】
以上では、釣竿としてキャスティングロッドを例としているが、これ以外の釣竿でもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように請求項1によれば、握り部としても使用でき、釣竿に荷重が作用した際の応力集中を防止できるナット体を有する釣竿が提供可能となる。
また請求項2では、上記効果に加えて、ナット体にゴミが侵入し難く、侵入しても掃除が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る釣竿要部の縦断面図である。
【図2】図2は図1の要部の拡大図である。
【図3】図3は図2の矢視線C−CとD−Dによる横断面図である。
【図4】図4は本発明に係る他形態例の釣竿要部の縦断面図である
【符号の説明】
10 竿管
18 移動フード
19 ナット体
20 柔軟部材
22 保持体
22A 移動フード側寄りの部材
22B 他側の部材
22F 雌ねじ
24M 雄ねじ
Claims (2)
- リール固定装置の移動フードを一端側に配設したナット体は、外側に柔軟性部材を設けており、内側には該柔軟性部材を保持する保持体を有しており、該保持体の前記一端側寄りの部材と他側の部材とを異なる材料で形成しており、該一端側部材は合成樹脂材で形成し、その内面所定範囲には雌ねじを設けており、他側部材は一端側部材よりも縦弾性率が一段と高く、該他側部材と竿管外面との間に隙間を設けていることを特徴とする釣竿。
- 前記他側部材の前記一端側部材から遠い側の端部の内径は小さく、該端部から内部に入った領域の内径が大きく形成されており、且つ、ナット体はリール固定装置の位置から離脱できる請求項1記載の釣竿。
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