JP3645945B2 - ジャイロのドリフト補正方法及び補正回路 - Google Patents

ジャイロのドリフト補正方法及び補正回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は移動体のナビゲーション・システム等に用いるジャイロに関し、特に、そのドリフト補正方法及びドリフト補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体、例えば、車のナビゲーション装置は、角度センサにより方位の変化を測定し、その結果を用いて表示装置に表示された地図上に自車位置を表示し、運転者に現在位置を認識させることを目的としている。
【0003】
図8は上述の車載用ナビゲーション装置100の主要部分の構成例を示すブロック図であり、ジャイロセンサ(圧電振動ジャイロ(角度センサ))3の出力電圧をA/D変換手段6でA/D変換しこの出力データ(デジタル信号)をデットレコニング手段8に入力する。
そして、距離センサとしてのスピードセンサー2からのデータをインターフェイス5を介してデットレコニング手段8に取込みデットレコニング手段8でデットレコニング処理を行ない、その結果(座標データ)をマップマッチング手段7に与える。マップマッチング手段7はGPS1からの座標データに基づいて地図データを格納している地図データ検索手段9から取り出し、デットレコニング手段8により得られた座標データを比較し、描画手段10により地図及び車両位置のイメージデータを合成し、表示手段11上に表示する(車載用ナビゲーション装置100はGPSデータを用いるナビゲーション方式を例としているが、GPSデータを用いないナビゲーション方式であっても、ジャイロセンサ3,A/D変換手段6,及びデットレコニング手段8間の構成は同様である)。
【0004】
なお、マップマッチング手段7,デットレコニング手段8,検索手段9,描画手段10は通常プログラム(以下、ナビゲーションプログラム)によって行われ、これらのナビゲーションプログラムの実行及びナビゲーション装置全体の制御は制御部(図示せず)によって行われる。
【0005】
上記従来のナビゲーション装置では、位置表示を短い周期(例えば、1〜2秒周期)で行う場合、デットレコニング処理とマップマッチング処理(後述)をその周期で行っており、角度センサとして圧電振動ジャイロを使用する場合、圧電振動ジャイロの出力電圧を一定時間毎にサンプリングし、A/D変換してマイクロコンピュータに取り込みこれを1秒間周期で積分して積分値を1秒間の角度変化量として求め、次に、この角度変化量と距離センサからの移動距離により移動ベクトルを求めて前回の座標にこれを加算することで新しい座標を求めていた。また、車両の方位も前回の方位に角度変化量を加算することにより新しい方位を求め(デットレコニング処理)ていた。
【0006】
更に、ナビゲーション装置が持つ地図データと上記車両の座標を比較することにより、表示地図上で車両位置を修正していた(マップマッチング処理)。
しかしながら、圧電振動ジャイロでは停止中や直線走行のようにセンサ出力がゼロであるべきときでも、温度や湿度等の影響によるドリフト(Drift;ぶれ)が生ずるので出力電圧が完全には0(ゼロ)にならず、積分を続けると誤差が大きくなってしまうという問題点があった。
【0007】
そして、このようなドリフトの補正方法として、
▲1▼ 特公昭58−39360号公報には、一定時間が経過したら車両が停止している間に圧電振動ジャイロの出力電圧を計測してその直流成分X(ボルト)を求めておき、車両が走行している間はこのXを出力電圧から減算してドリフトを除去する技術、すなわち、停止時の電圧を基準電圧として一定時間毎に測定し、補正する方法が開示されており、また、
▲2▼ 特開平6−42976号公報には、マップマッチング処理時に、直線道路を走行している場合にその道路の方位を車両の方位とする技術、すなわち、地図情報による(ジャイロ出力のオフセット補正による方位の修正)方法が開示されている。更に、
▲3▼ 特開平4−346023号公報には、車両がマップマッチング状態で、自車が走行中であると推定された道路の地図データから第1のリンク情報を記憶し、この値と一定時間経過した時点の第2のリンク方位からリンク方位差を算出し、この期間のジャイロの方位変化量との誤差からオフセット値を推定してジャイロのドリフトを補正する技術が開示されている。なお、この技術ではGPSの方位データが得られている場合はこのデータとジャイロの出力から求めた方位データを比較してオフセット値を求めて補正する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術による圧電振動ジャイロのドリフト補正方法の特徴は、
▲1▼ 車の静止時の圧電振動ジャイロの出力電圧成分を用いて車の走行時の圧電振動ジャイロの出力電圧を補正する、
▲2▼ 車の直進時に、記憶されている地図情報に基づく道路の方位を用いて積分後の角度を補正する、
▲3▼ 車両がマップマッチング状態である場合にジャイロ出力から得られたリンク方位とマップマッチングから得られたリンク方位を比較し、その差を蓄積する事によりドリフト補正値を求める、
点にあり、それぞれ次の(1),(2),(3)に示すような問題点があった。
【0009】
(1) 上記▲1▼の点に関しては、高速道路や信号機のない道路(例えば、山間の細道)では停車する機会がなく静止時の電圧の計測ができない点。
(2) 上記▲2▼の点に関しては、直線道路がない場合、地図データのない場所では修正ができない。また、修正可能な場合でも修正対象が積分データでありセンサデータ(例えば、圧電振動ジャイロの出力)ではない点。
(3) 上記▲3▼の点に関しては、マップマッチング状態を前提としているため、地図データの無い場所では補正できず、そして現在のナビゲーション装置では車両の通行できる全ての地図データを持っているわけではないので、補正のできる可能性が低い点。
また、車両は常に移動しているためマップマッチング状態にあっても一時的に地図のない場所へ移動してしまう可能性が高く、マップマッチング状態を維持することが困難である点。
さらに、マップマッチング状態にあっても、リンク方位と車両の進行方向が一致しているとは限らない点。例えば、
a.車線変更の為にハンドルを操作した場合にはリンク方位と車両の進行方向が不一致となり、また、
b.高速道路等でパーキングエリアに入った場合にはリンク方位と車両の進行方向が一致する可能性が低く、
c.曲り角の場合には、デジタル地図データでは曲り角を2本のリンクで表現し、90度の曲りに対して1本のリンクを0度、他の1本のリンクを90度と仮定しているが、実際の車両方位は時刻の経過と共に0度→1度→2度→・・・・→89度→90度のように連続的に変化するのに対し、リンク方位は上述したように0度か90度のどちらかで現されるだけなので、リンク方位と実際の車両方位からオフセット値を推定すると、一時的に大きな誤差が生じてしまいジャイロのドリフト補正に悪い影響があった。
更にまた、GPSの方位データは、車両の移動速度が遅いと誤差が増大し、停止した場合には計算不能となり、また、GPS受信機に人工衛星からの電波が入らない場合にも計算が不可能になる点。
ここで、上記問題の解決課題として、停車できなくてもドリフト補正が実現できればドリフトが発生しないためマップ・マッチング処理の精度が向上する。また、地図データのある場所からない場所へ車が移動した場合でもドリフトの補正を続けることができればナビゲーション装置の現在位置表示性能が向上する。
【0010】
本発明は上記問題点の解消及び上記課題の解決を目的になされたものであり、
(イ)停車しなくてもドリフトを補正し得る圧電振動ジャイロのドリフト補正方法及びドリフト補正回路の提供、及び、
(ロ)地図データのある場所からない場所へ車が移動した場合でもドリフトの補正を続け得るジャイロのドリフト補正回路の提供、を目的とする。
(ハ)さらに、車両がマップマッチング状態に無く、地図データが無い場合でもジャイロの補正ができるジャイロのドリフト補正方法及びドリフト補正回路の提供、及び、
(ニ)補正値を求めるときに一時的な誤差を生じないジャイロのドリフト補正方法及びドリフト補正回路の提供、及び、
(ホ)GPSから正確な方位データが得られない場合でもジャイロのオフセット補正ができるジャイロのドリフト補正方法及びドリフト補正回路の提供、を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために第1の発明のジャイロのドリフト補正方法は、角度変化を検出するジャイロセンサとマップマッチング手段を含む移動体のナビゲーション装置において、
(1)ジャイロセンサからの出力信号から一定時間毎にデジタルデータを得て、該デジタルデータから所定時間内の第1の移動平均値を求め、
(2)マップマッチング処理によって得られた車両の方位データを一定時間毎に取り出してその差分値を得て、該差分値に基づいて所定時間内の第2の移動平均値を求め、
(3)上記第1の移動平均値と第2の移動平均値との差を求めてドリフト補正値とし、
(4)デジタルデータと上記ドリフト補正値の差を算出し補正済ジャイロデータを得る、ことを特徴とする。
【0012】
第2の発明は上記第1の発明のジャイロのドリフト補正方法において、更に、ステップ(3)で求めたドリフト補正値を保存し、ステップ(4)での補正済ジャイロデータの計算時に当該保存されたドリフト補正値を取り出して用いる、ことを特徴とする。
【0013】
第3の発明は、上記第1または第2の発明のジャイロのドリフト補正方法において、移動体が当該移動体のナビゲーション装置の格納部に格納されている地図データに規定する範囲以外の場所に移動した時にはドリフト補正値の更新を停止して、ドリフト補正を継続することを特徴とする。
【0014】
第4の発明のジャイロのドリフト補正回路は、角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、上記ジャイロセンサからの出力データを入力して一定時間毎の第1の移動平均値を求める第1の演算手段と、前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値を入力して一定時間毎の第2の移動平均値を求める第2の演算手段と、第1の移動平均量から第2の移動平均量を減算してドリフト補正量を求める第1の減算手段と、前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正量を減算して補正済ジャイロデータを得る第2の減算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
第5の発明は、第4の発明の回路において、第1の演算手段と第2の演算手段との入力側に、前記ジャイロセンサからの出力データを所定時間遅延させる遅延手段を設けたことを特徴とする。
【0016】
第6の発明のジャイロのドリフト補正回路は、角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、上記ジャイロセンサからの出力データの現在から過去のN回分の第1の和データを計算する第1の和演算手段と、前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値の現在から過去のN回分の第2の和データを計算する第2の和演算手段と、第1の和データから第2の和データを減算して差出力を得る第1の減算手段と、上記差出力を入力データと比較する比較手段と、上記比較手段の出力を積分しその積分出力を上記入力データとして比較手段に戻すと共に該積分出力を時間で除算してドリフト補正値を得る演算手段と、前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正値を減算して補正済ジャイロデータを得る第2の減算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
第7の発明のジャイロのドリフト補正回路は、角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、上記ジャイロセンサからの出力データの現在から過去のN回分の第1の和データを計算する第1の和演算手段と、前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値の現在から過去のN回分の第2の和データを計算する第2の和演算手段と、第1の和データから第2の和データを減算して差出力を得る第1の減算手段と、上記差出力を入力データと比較する比較手段と、上記比較手段の出力を積分しその積分出力を上記入力データとして比較手段に戻すと共に該積分出力をFIRフィルタに入力させてドリフト補正値を得る演算手段と、前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正値を減算して補正済ジャイロデータを得る第2の減算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
第8の発明のジャイロのドリフト補正回路は、角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、上記ジャイロセンサからの出力データの現在から過去のN回分の第1の和データを計算する第1の和演算手段と、前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値の現在から過去のN回分の第2の和データを計算する第2の和演算手段と、第1の和データから第2の和データを減算して差出力を得る第1の減算手段と、上記差出力を入力データと比較する比較手段と、上記比較手段の出力データの現在から過去のN回分の第3の和データを計算し該第3の和データを上記入力データとして比較手段に戻すと共に該第3の和データを所定の定数で除算してドリフト補正値を得る演算手段と、前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正値を減算して補正済ジャイロデータを得る第2の減算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
第9の発明は第4の回路の発明において、第1及び第2の演算手段がFIRフィルタであることを特徴とする。
【0020】
第10の発明のジャイロのドリフト補正回路は、角度変化を検出するジャイロセンサと、地図情報を格納した格納部と、ジャイロセンサ出力から電圧変化データを得る変換手段と、該変換手段の出力及び距離センサから得た移動距離量から座標変化量を得て前回の座標に今回の変化量を加算して座標データを得るデットレコニング手段と、デットレコニング手段からの方位データと前記地図情報に基づいて移動体の現在位置を得るマップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置のジャイロのドリフト補正回路であって、変換手段からの電圧変化データを入力して一定時間内の第1の移動平均量を得る第1のフィルタ手段と、マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値に基づいて一定時間内の第2の移動平均量を得る第2のフィルタ手段と、第1の移動平均量と第2の移動平均量との差を得る第1の減算手段と、電圧変化データと第1の減算手段の出力の差を得て前記デットレコニング手段に与える第2の減算手段と、を有することを特徴とする。
【0021】
第11の発明は、上記第10の発明のドリフト補正回路において、更に、第1及び第2のフィルタ手段に時間情報を与えるクロックパルス発生手段と、移動体が当該移動体のナビゲーション装置の格納部に格納されている地図データに規定する範囲以外の場所に移動した時にはドリフト補正値の更新をしないようクロックパルス発生手段からの時間情報を遮断するスイッチ手段と、を有することを特徴とする。
【0022】
第12の発明は、上記第10または第11の発明のドリフト補正回路において、更に、変換手段と第1のフィルタ手段との間にマップマッチング手段における差分値出力時間相当分の遅延を行わせる遅延手段を設けることを特徴とする。
【0023】
第13の発明は、角度変化を検出するジャイロセンサと、地図情報を格納した格納部と、ジャイロセンサ出力から電圧変化データを得る変換手段と、該変換手段の出力及び前記距離センサから得た移動距離量から座標変化量を得て前回の座標に今回の変化量を加算して座標データを得るデットレコニング手段と、デットレコニング手段からの座標データと地図情報に基づいて移動体の現在位置を得るマップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置のジャイロのドリフト補正回路であって、変換手段からの電圧変化データを入力して現在から過去のN回分のデータの和を計算する第1のN点和演算手段と、前記マップマッチング手段から移動体の方位データを得て方位データの差分値を得る微分手段と、前記微分手段の出力を入力して現在から過去のN回分のデータの和を計算する第2のN点和演算手段と、第1及び第2のN点和演算手段の出力の差を出力する第1の減算手段と、第1の減算手段の出力に基づいてドリフト補正値の応答をマップマッチング手段における差分値出力時間相当分遅延させてドリフト補正値を得る補正値応答遅延手段と、電圧変化データからドリフト補正値を減算する第2の減算手段と、を有することを特徴とする。
【0024】
第14の発明のジャイロのドリフト補正方法は、角度変化を検出するジャイロセンサと、デットレコニング手段と、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、下記(1)乃至(5)のステップを含むことを特徴とする。
(1)表示車両方位を得て時刻と共に記憶し、
(2)ジャイロセンサからの出力を積分してジャイロ方位とし、一定時間経過した場合はステップ(3)を実行し、経過していない場合は上記積分を繰返す。
(3)上記一定時間が経過した時点の表示車両方位を取得し、方位差を得る。
(4)方位差とジャイロ方位の差分を求め、該差分を上記一定時間で除算することによりオフセット補正値を得る、
(5)ジャイロ出力から上記オフセット補正値を減算してジャイロ出力の補正を行う。
【0025】
第15の発明は上記第14の発明のジャイロのドリフト補正方法において、マップマッチング手段で得た座標を自車位置と推定して該推定値により道路上に自車位置が決定された場合に該道路の方向を表示車両方位とし、マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合にはデットレコニング処理で得た推測位置を現在位置として車両方向を表示車両方位とする、ことを特徴とする。
【0026】
第16の発明は上記第14の発明のジャイロのドリフト補正方法において、自律航法で得た座標とGPSから得た座標の差が大きいときはGPSから得た方位を表示車両方位とし、GPSの受信ができないとき、或いはGPSから得た座標とマップマッチング手段で得た座標の差が少ないときには、マップマッチング手段で得た座標を自車位置と推定して該推定値により道路上に自車位置が決定された場合に該道路の方向を表示車両方位とし、マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合にはデットレコニング処理で得た推測位置を現在位置として車両方向を表示車両方位とする、ことを特徴とする。
【0027】
第17の発明のジャイロのドリフト補正装置は、GPS受信機と、角度変化を検出するジャイロセンサと、デットレコニング手段と、マップマッチング手段と、とを含む移動体のナビゲーション装置において、自律航法で得た座標とGPSから得た座標の差が大きいときはGPSから得た方位を表示車両方位とし、GPSの受信ができないとき、或いはGPSから得た座標とマップマッチング手段で得た座標の差が少ないときには、マップマッチング手段で得た座標を自車位置と推定して該推定値により道路上に自車位置が決定された場合に該道路の方向を表示車両方位とし、マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合にはデットレコニング処理で得た推測位置を現在位置として車両方向を表示車両方位とする表示車両方位選択手段と、表示車両方位選択手段から表示車両方位を得て時刻と共に記憶する記憶手段と、ジャイロセンサからの出力を一定時間積分してジャイロ方位データを得る積分手段と、前記一定時間経過後にその時点の表示車両方位を取得し前記記憶された表示車両方位データとの方位差を得る方位差検出手段と、上記方位差とジャイロ方位の差分を求め、該差分を上記一定時間で除算することによりオフセット補正値を得るオフセット補正値算出手段と、前記ジャイロ出力から上記オフセット補正値を減算してジャイロ出力の補正を行うオフセット補正手段と、とを有することを特徴とする。
【0028】
第18の発明は上記第17の発明のジャイロのドリフト補正回路において、更に、地磁気センサを備え、マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合に前記補正されたジャイロ出力に代えて上記地磁気センサからの角度データ値をデットレコニング手段の入力として用いることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の態様】
第1の発明のジャイロのドリフト補正方法では、ジャイロセンサからの出力信号から一定時間毎にデジタルデータを得て、該デジタルデータから所定時間内の第1の移動平均値を求め、マップマッチング処理によって得られた車両の方位データを一定時間毎に取り出してその差分値を得て、該差分値に基づいて所定時間内の第2の移動平均値を求め、第1の移動平均値と第2の移動平均値との差を求めてドリフト補正値とし、デジタルデータと上記ドリフト補正値の差を算出し補正済ジャイロデータを得るので、車両の(停止又は移動)状態に拘らずドリフト補正値を得ることができる。
【0030】
第2の発明のドリフト補正方法では、第1の発明において、求めたドリフト補正値を保存し、補正済ジャイロデータの計算時に当該保存されたドリフト補正値を取り出して用いるので、移動体が地図データに規定する範囲以外の場所に位置する場合等、地図データがない場所に移動した時には、保存されている前回の補正値が今回の補正済ジャイロデータの計算データとして用いられる。
【0031】
第3の発明のジャイロのドリフト補正方法では、上記第1または第2の発明において、移動体が当該移動体のナビゲーション装置の格納部に格納されている地図データに規定する範囲(例えば、地図データに規定する道路)以外の場所に位置する時にはドリフト補正値の更新を停止して、ドリフト補正を継続するので、前回の補正値により補正済ジャイロデータが計算される。
【0032】
第4の発明では、ジャイロセンサからの出力データ及びマップマッチング手段からの方位データより一定時間毎に第1及び第2の移動平均値を求め、両者を減算することによってドリフト値を得て、補正済ジャイロデータを求める。
【0033】
第5の発明では第4の発明において、ジャイロセンサからの出力データを所定時間遅延させ、マップマッチング手段での計算時間に対応できるようにする。
【0034】
第6の発明では、第4の発明での第1及び第2の移動平均量に代えて、現在から過去のN回分の第1及び第2の和データを計算すると共にその差出力の比較、積分及び時間除算を行ってドリフト補正値を得る。
【0035】
第7の発明では、第6の発明での時間除算に代えてFIRフィルタによる演算を行わせる。
【0036】
第8の発明では、第6の発明での積分及び時間除算に代えて、比較出力データの現在から過去のN回分の第3の和データを計算し、該第3の和データを定数で除算してドリフト補正値を得る。
【0037】
第9の発明では、第6の発明での第1及び第2の移動平均量を、FIRフィルタで求める。
【0038】
第10の発明のジャイロのドリフト補正回路では、第1のフィルタ手段により変換手段からの電圧変化データを入力して一定時間内の第1の移動平均量を得て、第2のフィルタ手段によりマップマッチング手段から移動体の方位データの差分値を基に一定時間内の第2の移動平均量を得て、第1の減算手段により第1の移動平均量と第2の移動平均量との差(ドリフト補正値)を得て、車両の(停止又は移動)状態に拘らずドリフト補正値を得ることができる。また,第2の減算手段により電圧変化データと第1の減算手段の出力の差を得てデットレコニング手段に与えるので、デットレコニング手段によるより正確な方位決定を可能とする。
【0039】
第11の発明のジャイロのドリフト補正回路は、第10の発明において、移動体が当該移動体のナビゲーション装置の格納部に格納されている地図データに規定する範囲以外の場所に位置する時にはドリフト補正値の更新を停止して、ドリフト補正を継続するので、前回の補正値により補正済ジャイロデータが計算される。
【0040】
第12の発明のジャイロのドリフト補正回路は、第10または第11の発明において、変換手段と第1のフィルタ手段との間にマップマッチング手段における差分値出力時間相当分の遅延を行わせる遅延手段を設けるので、マップマッチング手段による差分出力時間内に生じ得るドリフト補正値の大きな変動が抑制される。
【0041】
第13の発明のジャイロのドリフト補正回路は、ドリフト補正値の応答をマップマッチング手段における差分値出力時間相当分遅延させてドリフト補正値を得る補正値応答遅延手段により、マップマッチング手段による差分値出力時間内に生じ得るドリフト補正値の大きな変動が抑制される。
【0042】
第14の発明のジャイロのドリフト補正方法は、表示車両方位を得て時刻と共に記憶し、ジャイロセンサからの出力を積分してジャイロ方位とし、一定時間経過した場合は上記一定時間が経過した時点の表示車両方位を取得し、方位差を得る。次に、方位差とジャイロ方位の差分を求め、該差分を上記一定時間で除算することによりオフセット補正値を得てジャイロ出力から上記オフセット補正値を減算してジャイロ出力の補正を行う。
【0043】
第15の発明は上記第14の発明のジャイロのドリフト補正方法において、マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合にはデットレコニング処理で得た推測位置を現在位置として車両方向を表示車両方位として、オフセット補正値を得てジャイロ出力の補正を行う。
【0044】
第16の発明は上記第14の発明のジャイロのドリフト補正方法において、GPSから得た方位,マップマッチング手段で得た車両方位,デットレコニング処理で得た車両方向のいずれかをその時点のGPSまたはマップマッチングの状態により選択して表示車両方位として、オフセット補正値を得てジャイロ出力の補正を行う。
【0045】
第17の発明のジャイロのドリフト補正装置は、表示車両方位選択手段から表示車両方位を得て時刻と共に記憶し、ジャイロセンサからの出力を一定時間積分してジャイロ方位データを得て、表示車両方位と記憶された表示車両方位データとの方位差を得て、方位差とジャイロ方位の差分を求めて時間で除算することによりオフセット補正値を得る。そして、ジャイロ出力から上記オフセット補正値を減算してジャイロ出力の補正を行う。これにより多くの情報からその時点で一番正確と判定された情報をナビゲーション装置が選択して得た表示車両方位を用いることになり、個々の情報の欠点を補った精度の高いジャイロのドリフト補正が実現する。なお、地図データの無い場所では、表示車両方位を求めるために使用できるデータが方位センサからのデータとGPSの方位データだけとなる。よって、表示車両方位は方位センサからの方位データ、またはGPSが受信可能で信頼できる場合にGPSの方位データそのものとなる。そこで、方位センサのデータで表示車両方位が求まるとき、ジャイロの出力を方位センサとして用いると誤差検出手段の出力がゼロとなってしまう。しかし、車両が地図データがない場所に移動する以前に地図データのある場所を走行していた場合にはその間に積分手段にオフセット値が累積している。
これに対し、方位差検出手段ではオフセット値の累積がないため車両が地図データが無い場所に移動してからしばらくの間はオフセット補正が可能となる。そして、オフセット補正量が時間の経過と共に減少していき最終的にゼロとなる。したがって、地図データのある場所を走行したあとなら短時間であれば地図データの無い場所を走行してもオフセットが補正される。
また、その途中でGPSの方位データが得られる場合には、その時点までのマップマッチングに蓄積されたオフセット値が捨てられるため長時間地図データの無い場所を走行していてもオフセットが補正できる。
【0046】
第18の発明では、地磁気センサを方位センサとして用いるので地磁気センサの角度のオフセットにジャイロ出力の積分値が追従する。よって積分制御となり、ジャイロのオフセットはゼロに補正される。
【0047】
【実施例】
本発明に基づくジャイロのドリフト補正方法は、図8のナビゲーション装置100を例とすれば、ジャイロセンサ3からの出力信号を一定時間毎にA/D変換してデータAを得て、データAから所定時間tの移動平均値Bを求める(但し、地図データがない時には後述の補正値Eを計算しない)。
次に、ナビゲーション装置100のマップマッチング手段7から車両の方位データを一定時間毎に取り出しその差分値Cを求め、差分値Cから所定時間tの移動平均値Dを求める。
上記2つの移動平均値B,Dから差(B−D)を求め補正値Eとする。そして、データAと補正値Eの差(E−A)を計算し補正済ジャイロデータFを得る。なお、補正値Eは毎回保存され、保存された補正値は補正済ジャイロデータFの計算時に取り出される。
【0048】
<実施例1>
図2は、本発明に基づくジャイロのドリフト補正方法の一実施例を示すフローチャートであり、コンピュータプログラムにより実現した例である(説明上、本実施例のプログラムを実行するナビゲーション装置の構成として図8のナビゲーション装置100を例とする)。
なお、ここで、ジャイロのドリフトプログラムはナビゲーション装置100のナビゲーション動作を実行するナビゲーションプログラムの一部分(サブルーチン)としてROM(図示せず)に格納され、ナビゲーション装置100のナビゲーション動作の実行時に取り出されてナビゲーション装置100のCPU(図示せず)により実行制御される。
【0049】
図1において、ステップS1ではジャイロセンサ3からの出力信号を一定時間毎にA/D変換されたデジタルデータを読んでデータAとし、ステップS2に移行する。
ステップS2で、マップマッチング手段7を介して地図データ検索手段9から現在位置付近の地図データが得られるか否か(地図データの有無)を判定し、地図データが得られる場合にはステップS3に移行し、地図データが得られない場合にはステップS7に移行する。
ステップS3で、ステップS1で得たデータAから10分間の移動平均値を計算しその結果をBとしてステップS4に移行する。
ステップS4で、ナビゲーション装置100のマップマッチング手段7から車両の方位データ(ナビゲーション装置100ではマップマッチング手段7の車両方位データを車両位置の描画に用いているのでこの車両方位データを流用する)を一定時間毎に取りだしメモリ(図示せず)に保存している前回の方位データとの差を求め差分値Cとし、ステップS5に移行する。
【0050】
ステップS5で、差分値Cから10分間の移動平均値を計算してその結果をDとし、ステップS6に移行する。
ステップS6で、補正値E=B−Dを算出し、その結果をメモリ(図示せず)に保存してステップS7に移行する。
ステップS7で、メモリに保存した補正値Eを取りだし、データAと補正値Eの差(E−A)を計算し補正済ジャイロデータFを得る。
なお、補正値Eは毎回保存され、保存された補正値は補正済ジャイロデータFの計算時に取り出されるので、ステップS2の判定で地図データがない場合には、保存されている前回の補正値Eが今回の補正済ジャイロデータFの計算データとして用いられる。そして、得られた補正済ジャイロデータFをナビゲーション装置100のデットレコニング手段8にジャイロセンサ出力の補正済みデータとして引き渡す。
【0051】
<実施例2>
図2で(a)は本発明に基づくジャイロのドリフト補正回路の一実施例の構成を示すブロック図であり、ドリフト補正回路20はナビゲーション装置100のA/D変換手段6,デットレコニング手段8,及びマップマッチング手段7に接続する回路である。なお、本実施例では、説明上、ナビゲーション装置100の各構成部分1〜11は図8と同様とする。
ドリフト補正回路20で、21は第1のFIRフィルタ、22,23は減算器、24はインターフェイス、25は微分回路、26は第2のFIRフィルタ、27はクロック発生器、28はスイッチである。
また、図2で(b)はドリフト補正回路20のFIRフィルタ21,26の構成例、(c)はドリフト補正回路20の微分回路25の構成例である。
【0052】
図2で、ジャイロセンサ3の出力をA/D変換手段6で一定時間毎にA/D変換し、デジタルデータAを得て第1のFIRフィルタ21に入力してその出力をBとする。
次に、ナビゲーション装置100のマップマッチング手段7から車両の方位データを一定時間毎にインターフェイス回路24を通して微分回路25に入力しその出力Cを得て、出力Cを第2のFIRフィルタ26に入力しその出力をDとする。これら2つのフィルタ出力を減算器22に入力してドリフト補正値E=B−Dを得る。
そして、A/D変換手段6からのデータAと補正値Eを減算器22に加えて出力F=A−Eを得る。この出力Fをジャイロ補正値としてデットレコニング手段8に与える。
【0053】
なお、ここで、図2(a)の例に示すように第1のFIRフィルタ21及び第2のFIRフィルタ26にはクロック発生器27からクロックが供給されるが、地図データがない場合にはスイッチ28をOFFにしてクロックの供給を停止し、補正値Eをホールドする。これにより、地図データがない場合には減算器23にはデータAと前回の補正値Eが与えられることとなる。
【0054】
FIRフィルタ21,26は図2(b)のブロック図に示すように、N個の遅延回路221(遅延時間T)と、N+1個の乗算器222及びN個の加算器223を有し、入力信号(IN)はまず、1次のフィルタ段階で乗算回路222−0により係数h0が掛けられ加算器223−1に入力される。
また、遅延回路221−1で時間Tだけ遅延され入力信号(IN)に乗算回路222−1により係数h1が掛けられ加算器223−1に入力されこれら2つの信号が加算される。
【0055】
2次のフィルタ段階では遅延回路221−2で時間2Tだけ遅延され入力信号(IN)に乗算回路222−2により係数h2が掛けられ加算器223−2に入力される。また、加算器223−2には加算器222ー2の結果が入力されこれら2つの信号が加算される。
【0056】
同様に、i次のフィルタ段階では遅延回路221−iで時間i・Tだけ遅延され入力信号(IN)に乗算回路222−iより係数hiが掛けられ加算器223−iに入力される。また、加算器223−iには加算器222−(iー1)の結果が入力されこれら2つの信号が加算される。
このように、FIRフィルタを用いることにより係数h0〜Hnを適当に選ぶことにより移動平均値を得ることができる。
【0057】
微分回路25は図2(c)の例に示すように遅延回路251(遅延時間T)と減算回路252からなり、入力信号(IN)の一方を減算器252の正端子に加え、入力信号(IN)の他方を遅延回路251を通して時間Tだけ遅延させ減算器252の負端子に加えることにより差分値を得る。
【0058】
<実施例3>
上記実施例1のドリフト補正方法及び実施例2のドリフト補正回路20では車両が交差点を曲った時にマップマッチング手段7からその曲りに相当する差分値が直ちに得られるものと仮定している。
しかしながら、マップマッチング手段7による計算には1〜5秒程度の時間が必要であり、この期間にはドリフト補正値が大きく変動する可能性がある。
そこで、本実施例では車両が交差点を曲がった時に要するマップマッチング処理による差分値計算時間内のドリフト補正値の変動抑制機能を加えたドリフト補正回路の構成例について、図3のブロック図により説明する。
【0059】
図3は本発明に基づくジャイロのドリフト補正回路の一実施例の構成を示すブロック図であり、ドリフト補正回路30はナビゲーション装置100のA/D変換手段6,デットレコニング手段8,及びマップマッチング手段7に接続する回路である。なお、本実施例では、説明上、ナビゲーション装置100の各構成部分1〜11は図8と同様とする。
【0060】
ドリフト補正回路30で、21は第1のFIRフィルタであり第1のフィルタ手段に相当し、22,23は減算器、24はインターフェイス、25は微分回路、26は第2のFIRフィルタ、31は遅延回路であり、第1のFIRフィルタ21〜第2のFIRフィルタ26までの構成は図2のドリフト補正回路20と同様である。なお、本実施例では微分回路25及び第2のFIRフィルタは第2のフィルタ手段を構成する。
本実施例のドリフト補正回路30ではA/D変換手段6からのデータAに遅延回路31により遅延時間を与えてマップマッチング手段7によるマップマッチング処理の計算時間に相当する時間だけ遅延させる。
これによりマップマッチング手段による差分出力相当時間内に生じ得るドリフト補正値の大きな変動を小さくし、抑制する。他の処理は図2のドリフト補正回路30と同様であり、説明を省略する。
【0061】
<実施例4>
本実施例は一時的に演算回路41,51の出力に誤差が大きく発生した場合に、これにリミッタをかける回路を示す。
図4で、ドリフト補正回路40はナビゲーション装置100のA/D変換手段6,デットレコニング手段8,及びマップマッチング手段7に接続する回路である。なお、本実施例では、説明上、ナビゲーション装置100の各構成部分1〜11は図8と同様とする。
【0062】
ドリフト補正回路40で、41,51はN点和の演算回路、42は減算回路、43はコンパレータ、44は積分回路、45はクロックパルス発生回路、46はカウンタ回路、47は除算回路、48は減算器、49はインターフェイス、50は微分回路である。なお、本実施例ではコンパレータ43,積分器44,クロックパルス発生回路45,カウンタ回路46,及び除算回路47はリミッタを構成する。
ドリフト補正回路40では図2のFIRフィルタ(第1のFIRフィルタ21,第2のFIRフィルタ26)をN点和の演算回路41,51と乗算回路(実際には除算回路47)に分割して、その間でコンパレータ43と積分回路44を用いることによりドリフト補正値の一時的な変動を抑制する。
ここで、N点和の演算回路41,51は図7(a)に示す構成の回路であり、N点の有限離散時間x(n)に対し、下記式(1)による演算を行う回路である。
【0063】
【数1】
Figure 0003645945
【0064】
すなわち、N個の遅延回路411(遅延時間T)と、N個の加算器412を有し、入力信号(IN)は、先ず、遅延回路411−1で時間Tだけ遅延され、加算器412−2に入力される。また、加算器412−2には入力信号(IN)が入力されこれら2つの信号が加算される。
次に、入力信号は遅延回路411−2で時間2Tだけ遅延され加算器412−2に入力される。また、加算器412−2には加算器412−1の結果が入力されこれら2つの信号が加算される。
同様に、入力信号は遅延回路411−iで時間i・Tだけ遅延され加算器412−iに入力される。また、加算器412−iには加算器412(i−1)の結果が入力されこれら2つの信号が加算される。これにより、時系列データに対し現在から過去のN回分のデータの和が計算される。
【0065】
図4のドリフト補正回路40では、N点和の演算回路41,51の出力を減算回路42に加え差出力を得て、コンパレータ43に入力する。
コンパレータ43はもう一方の入力データ(積分回路44の出力)との比較を行い、2つの入力の差が一定範囲ε内(ε≧0)であれば0(ゼロ)を出力し、差出力側が大きければ正の値を、その反対なら負の値を出力する。この値を図7(b)に示すような積分回路44に入力して積分を行い、その出力をコンパレータ43に戻す。
このような動作により積分回路44の出力には差出力に追従した出力が得られる。なお、クロックパルス発生器45とカウンタ回路46により時間データが得られる。
上記出力を除算回路47で時間で除算することにより変動の小さいドリフト補正値が得られる。このドリフト補正値を減算器48に入力し、データAからの差F=A−Eを得る。この出力Fをジャイロ補正値としてデットレコニング手段8に与える。
【0066】
<実施例5>
本実施例は一時的に演算回路41,51の出力に誤差が大きく発生した場合に、これにリミッタをかける回路を示す。
図5で、ドリフト補正回路50はナビゲーション装置100のA/D変換手段6,デットレコニング手段8,及びマップマッチング手段7に接続する回路である。なお、本実施例では、説明上、ナビゲーション装置100の各構成部分1〜11は図8と同様とする。
ドリフト補正回路50は、図4のドリフト補正回路40において除算回路47の代りにFIRフィルタ55を用いるものであり、コンパレータ43と積分回路44を用いることによりドリフト補正値の一時的な変動を抑制する。
【0067】
<実施例6>
本実施例は一時的に演算回路41,51の出力に誤差が大きく発生した場合に、これにリミッタをかける回路を示す。
図6で、ドリフト補正回路60はナビゲーション装置100のA/D変換手段6,デットレコニング手段8,及びマップマッチング手段7に接続する回路である。なお、本実施例では、説明上、ナビゲーション装置100の各構成部分1〜11は図8と同様とする。
ドリフト補正回路60は、図4のドリフト補正回路40において積分回路44の代りにN点和の演算回路61を用い、時間による除算を行う除算回路47を定数により除算を行う除算回路62としたものであり、コンパレータ43を用いることによりドリフト補正値の一時的な変動を抑制する。
【0068】
上記実施例3〜実施例6でドリフト補正値の変動を小さくする回路(図3〜図6のドリフト補正回路30,40,50,60)を示したが、実施例1の場合と同様にプログラムによりこれらの回路を実現することができる。
【0069】
<実施例7>
図9は本発明のナビゲーション装置の他の実施例の構成を示すブロック図であり、GPS受信機201,距離センサ202,地磁気センサ203,ジャイロセンサ204,デットレコニング手段206,マップマッチング手段207,地図データ210,表示車両方位選択手段211,表示装置212は前述の実施例1〜6で説明したナビゲーション装置の構成と同様であり、本実施例でナビゲーション装置200はそれらに積分手段221〜オフセット補正手段235からなるオフセット補正部を付加した構成をなす。また、オフセット補正手段は望ましくはナビゲーション装置200のナビゲーション動作を実行するナビゲーションプログラムの一部分(サブルーチン)としてROM(図示せず)に格納され、ナビゲーション装置200のナビゲーション動作の実行時に取り出されてナビゲーション装置200のCPU(図示せず)により実行制御される。
【0070】
図9に示すように、ナビゲーション装置200はGPS受信機201,距離センサ202,地磁気センサ203やジャイロセンサ204のような方位センサ等から情報を得てデットレコニング手段206及びマップマッチング手段207等による処理を経て自車位置を推定して地図データ210を検索し、表示データ作成手段211によりオフセット補正に用いる表示車両方位をGPSまたはマップマッチングの状態から判定して選択し表示データを作成して、表示装置212上に地図を描画し、図10の例に示すように地図300上に自車位置マーク301を表示する。
【0071】
デットレコニング手段206では距離センサ202からの移動距離と方位センサからの方位変化量θを用いて次式により移動ベクトルを求める。
推定車両方位は前回の方位をθ0 とするとθ0 +θとなる。
Δx=1cos(θ0 + θ)
Δy=1sin(θ0 + θ)
この(x,y)が推測位置であり、マップマッチング手段207の入力データとなる。
マップマッチング手段207では上記推測位置と地図データ209を用いて地図上の自車位置を推定する。
マップマッチング手段207は、まず、車両が直進しているか旋回しているかを判定する。
直進している場合には車両の進行方位に近い道路を選択する。次に、過去にマップマッチングでできた道路に接続される道路を選択する。そして、推測位置から最も近い道路を1本選択し、この選択された道路に推測位置から垂線を下し、道路との交点を自車位置とする。
旋回している場合には、車両の方位変化の過程と道路の方位変化の形状を比較して道路を1本選択し、この選択された道路に推測位置から垂線を下し、道路との交点を自車位置とする。
ただし、進行方向に近い道路がなかったり、接続されている道路がなかったり、道路の形状が一致しなかった場合には自車位置を推測位置とする。
【0072】
さらに、道路を見付けた場合にはマップマッチングの車両方位を道路の方位とする。自車位置を推測位置とした場合には、マップマッチングの車両方位を道路の方位とする。自車位置を推測位置とした場合にはθ0 +θをマップマッチング処理で得た車両方位とする。
ここまででマップマッチング処理が完了するが、GSPデータが信頼できるときには次の処理を行う。
マップマッチング処理の結果得た自車位置座標とGPSデータの座標が大きくずれている場合には自車位置のデータを捨ててGPSデータを自車位置とし、GPSデータの方位データを表示車両方位とする。
このようにして、センサとGPSから自車位置と表示車両方位が得られるが、これでも正確に実際の車両方位が得られるとは限らない。例えば駐車場でナビゲーションシステムの電源を切ったままターンテーブルで車両を回転させたり、立体駐車場で旋回を繰返した場合等ではGPSの方位データ、地図データ、ジャイロセンサのデータのいずれもが使えない。これに対しては表示車両方位のマニアル修正が有効となる。ナビゲーションシステムでは一般的に「自車位置修正」、「自車方位修正」の機能が備えられており、これらは地図表示画面で自車位置と表示車両方位を自車マークを使って表示しているとき、実際の位置または方位と表示が一致していないと運転者が認識した場合に情報入力手段により運転者の推定した位置または方位に修正を行う機能であり、この機能を用いることにより前述の様な特殊な状態の場合でも正確な表示車両方位が決められる。
このようにマップマッチング処理により自車位置とマップマッチングの車両方位が決定されると自車位置を中心とした地図データ210を読み出しこのデータにより地図描画手段211”が表示装置212上に地図を描画する。
自車位置マーク301は地図上に推定した自車位置を示すと共に、車両の進行する方位(表示方位と呼ぶ)を示している。
この表示方法はナビゲーション装置が動作している間は常時1つの値を保持し、常に新しい情報で更新されているので、マップマッチングできない時でも方位センサ、GPS等からのデータにより更新される。
【0073】
本発明におけるジャイロの補正方法について図1のナビゲーション装置200のオフセット補正手段および図11のフローチャートを基に以下説明する。
ステップS101では、ナビゲーション装置200から表示車両方位を取得し、記憶手段231により記憶しステップS102に移行する(ここで、記憶した値をMとする)。
ステップS102ではジャイロ204の出力を積分しジャイロ方位としてステップS103に移行する(ここでのジャイロ方位をGとする)。
ステップS103では一定時間Tだけ経過したか否かを調べ経過していない場合はステップS102に戻りジャイロ出力の積分を繰返す。経過した場合はステップS104に移行する。
ステップS104では一定時間が経過した時点の表示車両方位を取得し、値Mとの差(方位差)Dを方位差検出手段232により計算しステップS105に移行する(D=現在車両方位−M)。
ステップS105では方位差Dとジャイロ方位Gの差(誤差)Eを誤差検出手段233により求めステップS106に移行する(E=D−G)。
誤差Eからオフセット算出手段234によりオフセット補正値を計算してステップS107に移行する。オフセット算出手段234はEの値をステップS2での経過時間Tで除算することにより角速度データに変換してオフセット補正値Oを得る(O=E/T)。ここで、ステップS2での経過時間Tはオフセット算出手段234による除算演算で誤差が増加しないように選ばれる。
オフセット補正手段235によりジャイロ204の出力からオフセット補正値Oを減算して補正を行う(補正済ジャイロ出力=補正前ジャイロ出力−O)。
【0074】
<具体例>
図12は上述のジャイロ出力のオフセット補正方法の説明図であり、図では処理や入出力機器を矩形のブロックで示し、データを円で示してある。また、説明上、ナビゲーション装置200’の各構成部分201〜235は図9とほぼ同様であり、記号の同じ各構成部分の機能及び構成は図9の場合と同様である(表示データ作成手段211は表示車両方位選択手段211’および地図描画手段211”を含むものとする)。
本発明のジャイロ出力のオフセット補正では、ナビゲーション装置200’の表示方位のデータを基準方位として使用しオフセット値を制御するため、ナビゲーション装置200’の内部状態の影響を受ける。よってナビゲーション装置200’の状態も含めて説明を行う。また、ナビゲーション装置200’ではその内部状態がGPS受信機201の測位中か否か、マップマッチングが可能か否かでデータの処理方法が異なってくるので、これらを場合分けして説明する。
【0075】
(1)GPS測位中の場合:
表示車両方位選択手段211’は自律航法で求めた座標とGPS受信により求めた座標に大きな誤差がある場合には、GPS受信の状態がよければGPSからの座標を現在位置と推定する。GPSの受信状態が悪ければ自律航法の座標を現在位置とする。
GPSの座標を現在位置とした場合、ジャイロの補正は以下のように実行される。
(a)方位センサ(地磁気センサ203,ジャイロ204)および距離センサからのデータを捨ててデットレコニング手段206及びマップマッチング手段207で求めた座標と方位データを捨てる。そして、GPS受信により求めた座標と方位データを現在位置のデータとしこれにより地図の表示を行う。
(b)上記表示車両方位データと記憶手段231に記憶されているデータから方位差検出手段232により差を求め方位差とする。記憶手段231にはナビゲーション装置200’の起動時の表示車両方位データおよびそのときの時刻を記憶しておく。或いは、走行中に停車してジャイロ204のキャリブレーションを実施したときの表示車両方位データおよびそのときの時刻を記憶しておいてもよい。
(c)積分手段221では、上記記憶手段231にデータを記憶した時刻から積分を開始し、ジャイロ204の角速度データから角度データを得る。
(d)誤差検出手段233では、上記(b)の方位データと(c)の角度データから差を求め、これを角度誤差とする。
(e)オフセット算出手段234では(d)の角度誤差を時間データで除算しオフセット誤差を求める。時間データとしては現在時刻から(b)のデータを記憶した時刻を減算した経過時間を用いる。
(f)オフセット補正手段234ではジャイロからの角速度データから(e)のオフセット誤差を減算することにより誤差を除去する。
【0076】
次に、GPS測位中の場合について具体的な数値で補正の過程を示す。
(a’)GPSの方位データを北を基準として時計回りに360度で表すとき、現在の方位データを48度と仮定する。
(b’)記憶手段231の方位データが48度で時刻が8時32分0秒であったと仮定すると、方位差は次式で求められる。
(方位差)=(表示車両方位データ)−(記憶データ)=48−48=0
(c’)ジャイロ204の角速度データをEsinωt+0.01と仮定する。つまり、振幅Eで正弦波で角速度が発生しオフセットが0.01vあるとする。
この角速度データを1000秒間積分するとωt=2nπとなると仮定すれば(n:整数)、sinωt=0となり、sinωtの積分値もゼロとなりオフセット分(0.01v×1000=10v)だけが残る。
このデータを変換感度20mv/degで角度に換算すると、
10v/(20mv/deg)=500deg
となる。これが角度データとなる。
(d’)角度誤差は(b’)と(c’)から500度となる。すなわち、
(角度誤差)=(角度データ)−(方位差)=500−0=500deg
(e’)現在時刻を8時48分40秒と仮定すると、時間データは16分40秒=1000秒となり、この値で角度誤差を除算する。すなわち、
Figure 0003645945
(f’)ジャイロ204の角速度データからオフセット誤差を減算すると、
Figure 0003645945
となり、直流分のオフセットが除去できる。
【0077】
(2)マップマッチング中の場合:
表示車両方位選択手段211’は、GPSの受信ができない場合、或いはGPSの受信状態が良くてGPSからの座標とマップマッチング手段207で求めた座標が近似している場合にはマップマッチング手段207で求めた座標を現在位置と推定する。そして、マップマッチング手段207は自車位置のある道路を見付けた場合にジャイロ204の補正を次のようにして実行する(道路が見付からなかった場合には後述の(3)によりジャイロの補正を行う)。
(a)ジャイロ204からの角速度データはオフセット補正が行われる。この補正はオフセット誤差データを角速度データに加算することであり、初期値がゼロで時系列に沿って以下の処理により求められるオフセット誤差を用いる。
(b)オフセットの補正された角速度データは積分手段221により積分されて角度データとなる。また、地磁気センサ203の値が正しいと考えられる場合には地磁気センサ203からの角度データを使用する。
(c)距離センサからの距離データと(b)の角度データからデットレコニング手段206により推測位置を求める。また、角度データをそのまま推測方位とする。
(d)推測位置と推測方位からマップマッチング手段206により自車位置のある道路を探す。道路を見付けた場合にはその道路上で自車位置を決定し、その道路の方向を車両方位として角度データを捨てる。
(e)上記(d)で求められた自車位置を表示車両方位選択手段211’でGPS受信機201からの座標と比較する。GPSの受信状態が良くて2つの座標が遠い場合には前述した(1)の処理を行い、近い場合には上記(d)の自車位置を表示車両位置とし、車両方向を表示車両方位として地図描画手段211”により地図の表示を行う。
(f)上記表示車両方位データと記憶手段231に記憶されているデータから方位差検出手段232により差を求め方位差とする。記憶手段231にはナビゲーション装置200’の起動時の表示車両方位データおよびそのときの時刻を記憶しておく。或いは、走行中に停車してジャイロ204のキャリブレーションを実施したときの表示車両方位データおよびそのときの時刻を記憶しておいてもよい。
(g)積分手段221では、上記記憶手段231にデータを記憶した時刻から積分を開始し、ジャイロ204の角速度データから角度データを得る。
(h)誤差検出手段233では、(f)の方位データと(g)の角度データから差を求め、これを角度誤差とする。
(i)オフセット算出手段234では(h)の角度誤差を時間データで除算しオフセット誤差を求める。時間データとしては現在時刻から(f)のデータを記憶した時刻を減算した経過時間を用いる。
(j)オフセット補正手段234ではジャイロからの角速度データから(i)のオフセット誤差を減算することにより誤差を除去する。
【0078】
次に、マップマッチング中の場合について具体的な数値で補正の過程を示す。
(a’)ジャイロ204の角速度データをEsinωt+0.01と仮定する。
(b’)この角速度データを1秒間積分した結果を変換感度20mv/degで角度に換算すると、1秒間の回転量をθdegとして、
θ+0.01v/(20mv/deg)=θ+0.5deg
となり、また、θ={∫(Esinωt)dt}/0.02より求められる(但し積分∫はここではΔt=0から1までの積分を意味する)。
すなわち、ジャイロ204の回転量とオフセットによる0.5度の誤差が加算されて角度データとなる。
(c’)推測方位データは前回の方位をθ0として、θ0+θ+0.5度となる。
(d’)ここでは道路の方向が(θ0+θ)度であると仮定する。
(e’)このとき表示車両方位は(θ0+θ)度となる。
(f’)記憶手段231の方位データが0度で時刻が8時32分0秒であったと仮定すると、方位差は次式により求められる。
Figure 0003645945
(g’)積分手段231では(b’)と同じ結果(θ+0.5度)となる。
(h’)角度誤差は(f)と(g)より、
Figure 0003645945
(i’)上記のような角度誤差の発生が1000秒継続すると、現在時刻が8時48分40秒となり角度誤差も1000倍の500度となる。この角度誤差からオフセット誤差を求める。すなわち、
Figure 0003645945
(j’)ジャイロ204の角速度データからオフセット誤差を減算すると、
Figure 0003645945
となり、直流分のオフセットが除去される。
【0079】
(3)デットレコニング中の場合:
表示車両方位選択手段211’は、GPSが受信できない場合、或いは、GPSの受信状態が良くてGPSからの座標とデットレコニング手段206で求めた座標が近い場合にデットレコニング手段206による推測位置を現在位置と推定する(但し、マップマッチングで道路がみつからない場合)。
(a)ジャイロ204からの角速度データに対してはオフセット補正が行われる。この補正は、オフセット誤差データを角速度データに加算することであり、初期値がゼロで時系列に沿って以下の処理により求められるオフセット誤差を用いる。
(b)オフセットの補正された角速度データは積分手段221により積分されて角度データとなる。また、地磁気センサ203の値が正しいと考えられる場合には地磁気センサ203からの角度データを使用する。
(c)距離センサからの距離データと(b)の角度データからデットレコニング手段206により推測位置を求める。また、角度データをそのまま推測方位とする。そしてマップマッチング手段207でこの位置に対する道路がみつからない場合に推測位置と推測方位を自車位置と車両方位とする。
(d)上記(c)で求められた自車位置を表示車両方位選択手段211’でGPS受信機201からの座標と比較する。GPSの受信状態が良くて2つの座標が遠い場合には上述した(1)の処理を行うこととなり、近い場合には上記(c)の自車位置を表示車両位置とし、車両方向を表示車両方位として地図描画手段211”により地図の表示を行う。
(e)上記表示車両方位データと記憶手段231に記憶されているデータから方位差検出手段232により差を求め方位差とする。記憶手段231にはナビゲーション装置200’の起動時の表示車両方位データおよびそのときの時刻を記憶しておく。或いは、走行中に停車してジャイロ204のキャリブレーションを実施したときの表示車両方位データおよびそのときの時刻を記憶しておいてもよい。
(f)積分手段221では、上記記憶手段231にデータを記憶した時刻から積分を開始し、ジャイロ204の角速度データから角度データを得る。
(g)誤差検出手段233では、(e)の方位データと(f)の角度データから差を求め、これを角度誤差とする。
(h)オフセット算出手段234では(g)の角度誤差を時間データで除算しオフセット誤差を求める。時間データとしては現在時刻から(e)のデータを記憶した時刻を減算した経過時間を用いる。
(i)オフセット補正手段234ではジャイロからの角速度データから(h)のオフセット誤差を減算することにより誤差を除去する。
【0080】
次に、マップマッチング中の場合について具体的な数値で補正の過程を示す。
(a’)ジャイロ204の角速度データをEsinωt+0.01と仮定する。
(b’)この角速度データを1秒間積分した結果を変換感度20mv/degで角度に換算すると、1秒間の回転量をθdegとして、
θ+0.01v/(20mv/deg)=θ+0.5deg
となり、また、θ={∫(Esinωt)dt}/0.02より求められる(但し積分∫はここではΔt=0から1までの積分を意味する)。
すなわち、ジャイロ204の回転量とオフセットによる0.5度の誤差が加算されて角度データとなる。
(c’)推測方位データは前回の方位をθ0として、θ0+θ+0.5度となる。
(d’)表示車両方位もθ0+θ+0.5度となる。
(e’)方位差は次式により求まる。
Figure 0003645945
(f’)積分手段231では上記(b’)と同じ結果(θ+0.5deg)となる。
(g’)角度誤差は(e)と(f)よりゼロとなる。すなわち、
Figure 0003645945
【0081】
以上のようにデットレコニングによる推測データしか使えない場合には角度誤差がゼロとなり、オフセット誤差もゼロとなって補正ができないこととなる。これは地図データのない場所を走行することに相当し、補正のための基準となるデータが何もないときに起こる。
なお、この場合でも、地磁気センサ203からの角度データがあれば(b’)で角度データがθ度となり、(g’)で角度誤差が0.5度となってオフセット補正が可能になる。
さらに、所定時間以上前述の(1)または(2)の状態で積分手段231にオフセットを含んだ角速度データが積分された状態で保存されていた場合、一時的に地図データのない場所を走行して方位差の変化分と積分手段231の変化分が一致する場合にも、誤差検出手段233から角度誤差が生じるのでオフセットの補正が可能である。
【0082】
この場合の過程を前記(a)の各速度データが1000秒経過した例をもとに説明する。
(e’)初期状態よりジャイロ204の回転量が0度とすると、
Figure 0003645945
(f’)積分手段231でもオフセット分だけが残る。すなわち、
0.01v×1000/(0.02v/deg)=500deg
(g’)角度誤差は(e”)と(f)より、
Figure 0003645945
(h’)経過時間を1000秒とすると、
Figure 0003645945
(i’)オフセット補正では以下のようにオフセットが除去される。
Figure 0003645945
【0083】
ここで、地図データのない場所へ入ると次のようになる。
(e”)表示車両方位データがEsinωt+0.01となりオフセット分だけを考えると、
(方位差)=48+(0.01/0.02)−48=0.5deg
(f”)積分手段231の値は、
500+(0.01/0.02)=500.5deg
(g”)角度誤差は、
(角度誤差)=500.5−0.5=500deg
(h”)オフセット誤差は、
(オフセット誤差)=(500/1001)×0.02≒0.00999v
(i”)オフセット補正は、
Figure 0003645945
となり、徐々に補正値が減少していくが、その期間、積分されたデータにより補正がされる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、車両が停止状態或いは移動状態のいずれであってもドリフトの補正が可能となるので、高速道路や信号機のない道路での方位検出が正確になり、その結果ナビゲーション装置の表示性能が向上する。
また、直線道路がない場合でも、ドリフトの除去されたデータをナビゲーション装置に入力するので修正自体が不要となる。
更に、事前に地図データのある場所を走行して車両及びジャイロセンサの温度変化がなくなっている場合に補正値が安定してくる。この場合、車が地図データのない場所に移動しても補正値は大きく変化しないため、単純に補正値をホールドするだけでドリフトの補正が可能となり、ナビゲーション装置の現在位置表示性能が向上する。
更にまた、第12〜第13の発明ではドリフト補正回路にリミッタを設けることにより一時的な変動を抑制することができる。
また、第14〜17の発明では車両がマップマッチング状態かどうかに拘らず、補正が可能である。また、地図のない場所では地磁気センサ,GPS受信機からの情報により補正が可能である。更に、リンク方位ではない連続的に変化する表示車両方位を使っているため、一時的な誤差を生じない。
また、第17の発明では、多くの情報からその時点で一番正確と判定された情報をナビゲーション装置が選択して得た表示車両方位を用いているので個々の情報の欠点を補った精度の高いジャイロのドリフト補正が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくジャイロのドリフト補正方法の一実施例を示すフローチャートである。
【図2】本発明に基づくジャイロのドリフト補正回路の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に基づくジャイロのドリフト補正回路の他の実施例の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に基づくジャイロのドリフト補正回路の他の実施例の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に基づくジャイロのドリフト補正回路の他の実施例の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明に基づくジャイロのドリフト補正回路の他の実施例の構成を示すブロック図である。
【図7】N点和の演算回路及び積分回路の構成例を示すブロック図である。
【図8】従来のナビゲーション装置の構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明のナビゲーション装置の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図10】地図の表示例である。
【図11】ジャイロの補正方法の一例を示すフローチャートである。
【図12】ジャイロ出力のオフセット補正方法の説明図である。
【符号の説明】
3,204 ジャイロセンサ
6 A/D変換回路(変換手段)
7,208 マップマッチング手段
8,207 デットレコニング手段
20,30,40,50,60 ドリフト補正回路
21 FIRフィルタ(第1のフィルタ手段)
22,23 減算器(減算手段)
25 微分回路(第2のフィルタ手段)
26 FIRフィルタ(第2のフィルタ手段)
31 遅延回路(遅延手段)
41,51 N点和の演算回路
42,48 減算器(減算手段)
43 コンパレータ(補正値応答遅延手段)
44 積分回路(補正値応答遅延手段)
47 除算回路(補正値応答遅延手段)
61 N点和の演算回路(補正値応答遅延手段)
62 定数除算回路(補正値応答遅延手段)
100,200,200’ ナビゲーション装置
201 GPS受信機
203 距離センサ
210 地図データ
211 表示データ作成手段
211’ 表示車両方位選択手段
212 表示装置
221,222 積分手段
231 記憶手段
232 方位差検出手段
233 誤差検出手段
234 オフセット算出手段
235 オフセット補正手段

Claims (18)

  1. 角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段を含む移動体のナビゲーション装置において、
    (1)ジャイロセンサからの出力信号から一定時間毎にデジタルデータを得て、該デジタルデータから所定時間内の第1の移動平均値を求め、
    (2)マップマッチング処理によって得られた車両の方位データを一定時間毎に取り出してその差分値を得て、該差分値に基づいて所定時間内の第2の移動平均値を求め、
    (3)上記第1の移動平均値と第2の移動平均値との差を求めてドリフト補正値とし、
    (4)前記デジタルデータと上記ドリフト補正値の差を算出し補正済ジャイロデータを得る、
    ことを特徴とするジャイロのドリフト補正方法。
  2. 請求項1記載のジャイロのドリフト補正方法において、更に、ステップ(3)で求めたドリフト補正値を保存し、ステップ(4)での補正済ジャイロデータの計算時に当該保存されたドリフト補正値を取り出して用いる、ことを特徴とするジャイロのドリフト補正方法。
  3. 請求項1または2記載のジャイロのドリフト補正方法において、移動体が当該移動体のナビゲーション装置の格納部に格納されている地図データに規定する範囲以外の場所に移動した時にはドリフト補正値の更新を停止して、ドリフト補正を継続することを特徴とするジャイロのドリフト補正方法。
  4. 角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、
    上記ジャイロセンサからの出力データを入力して一定時間毎の第1の移動平均値を求める第1の演算手段と、
    前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値を入力して一定時間毎の第2の移動平均値を求める第2の演算手段と、
    第1の移動平均量から第2の移動平均量を減算してドリフト補正量を求める第1の減算手段と、
    前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正量を減算して補正済ジャイロデータを得る第2の減算手段と、
    を備えたことを特徴とするジャイロのドリフト補正方法。
  5. 第1の演算手段と第2の演算手段との入力側に、前記ジャイロセンサからの出力データを所定時間遅延させる遅延手段を設けたことを特徴とする請求項4に記載のジャイロのドリフト補正方法。
  6. 角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、
    上記ジャイロセンサからの出力データの現在から過去のN回分の第1の和データを計算する第1の和演算手段と、
    前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値の現在から過去のN回分の第2の和データを計算する第2の和演算手段と、
    第1の和データから第2の和データを減算して差出力を得る第1の減算手段と、
    上記差出力を入力データと比較する比較手段と、
    上記比較手段の出力を積分しその積分出力を上記入力データとして比較手段に戻すと共に該積分出力を時間で除算してドリフト補正値を得る演算手段と、
    前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正値を減算して補正済ジャイロデータを得る第2の減算手段と、を備えたことを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
  7. 角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、
    上記ジャイロセンサからの出力データの現在から過去のN回分の第1の和データを計算する第1の和演算手段と、
    前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値の現在から過去のN回分の第2の和データを計算する第2の和演算手段と、
    第1の和データから第2の和データを減算して差出力を得る第1の減算手段と、
    上記差出力を入力データと比較する比較手段と、
    上記比較手段の出力を積分しその積分出力を上記入力データとして比較手段に戻すと共に該積分出力をFIRフィルタに入力させてドリフト補正値を得る演算手段と、
    前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正値を減算して補正済ジャイロデータを得る第2の減算手段と、を備えたことを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
  8. 角度変化を検出するジャイロセンサと、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、
    上記ジャイロセンサからの出力データの現在から過去のN回分の第1の和データを計算する第1の和演算手段と、
    前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値の現在から過去のN回分の第2の和データを計算する第2の和演算手段と、
    第1の和データから第2の和データを減算して差出力を得る第1の減算手段と、
    上記差出力を入力データと比較する比較手段と、
    上記比較手段の出力データの現在から過去のN回分の第3の和データを計算し該第3の和データを上記入力データとして比較手段に戻すと共に該第3の和データを所定の定数で除算してドリフト補正値を得る演算手段と、
    前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正値を減算して補正済ジャイロデータを得る第2の減算手段と、を備えたことを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
  9. 前記第1及び第2の演算手段がFIRフィルタであることを特徴とする請求項4に記載のジャイロのドリフト補正回路。
  10. 角度変化を検出するジャイロセンサと、地図情報を格納した格納部と、ジャイロセンサ出力から電圧変化データを得る変換手段と、該変換手段の出力及び距離センサから得た移動距離量から座標変化量を得て前回の座標に今回の変化量を加算して座標データを得るデットレコニング手段と、デットレコニング手段からの座標データと前記地図情報に基づいて移動体の現在位置を得るマップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、
    前記変換手段からの電圧変化データを入力して一定時間内の第1の移動平均量を得る第1のフィルタ手段と、
    前記マップマッチング手段からの移動体の方位データの差分値に基づいて一定時間内の第2の移動平均量を得る第2のフィルタ手段と、
    前記第1の移動平均量と第2の移動平均量との差を得る第1の減算手段と、
    前記電圧変化データと前記第1の減算手段の出力の差を得て前記デットレコニング手段に与える第2の減算手段と、
    を有することを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
  11. 請求項10記載のドリフト補正回路において、更に、第1及び第2のフィルタ手段に時間情報を与えるクロックパルス発生手段と、移動体が当該移動体のナビゲーション装置の格納部に格納されている地図データに規定する範囲以外の場所に移動した時にはドリフト補正値の更新をしないよう前記クロックパルス発生手段からの時間情報を遮断するスイッチ手段と、を有することを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
  12. 請求項10または11記載のドリフト補正回路において、更に、変換手段と第1のフィルタ手段との間にマップマッチング手段における差分値出力時間相当分の遅延を行わせる遅延手段を設けることを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
  13. 角度変化を検出するジャイロセンサと、地図情報を格納した格納部と、ジャイロセンサ出力から電圧変化データを得る変換手段と、該変換手段の出力及び距離センサから得た移動距離量から角度変化量を得て前回の座標に今回の変化量を加算して座標デの和を計算する第1のN点和演算手段と、
    前記マップマッチング手段から移動体の方位データを得て方位データの差分値を得る微分手段と、
    前記微分手段の出力を入力して現在から過去のN回分のデータの和を計算する第2のN点和演算手段と、
    前記第1及び第2のN点和演算手段の出力の差を出力する第1の減算手段と、
    第1の減算手段の出力に基づいてドリフト補正値の応答をマップマッチング手段における差分値出力時間相当分遅延させてドリフト補正値を得る補正値応答遅延手段と、前記電圧変化データから前記ドリフト補正値を減算する第2の減算手段と、を有することを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
  14. 角度変化を検出するジャイロセンサと、デットレコニング手段と、マップマッチング手段と、を含む移動体のナビゲーション装置において、下記(1)乃至(5)のステップを含むことを特徴とするジャイロのドリフト補正方法。
    (1)表示車両方位を得て時刻と共に記憶し、
    (2)ジャイロセンサからの出力を積分してジャイロ方位とし、一定時間経過した場合はステップ(3)を実行し、経過していない場合は上記積分を繰返す。
    (3)上記一定時間が経過した時点の表示車両方位を取得し、方位差を得る。
    (4)方位差とジャイロ方位の差分を求め、該差分を上記一定時間で除算することによりオフセット補正値を得る、
    (5)ジャイロ出力から上記オフセット補正値を減算してジャイロ出力の補正を行う。
  15. マップマッチング手段で得た座標を自車位置と推定して該推定値により道路上に自車位置が決定された場合に該道路の方向を表示車両方位とし、
    マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合にはデットレコニング処理で得た推測位置を現在位置として車両データの差分値を入力して一定時間毎の第2の移動平均値を求める第2の演算手段と、
    第1の移動平均量から第2の移動平均量を減算してドリフト補正量を求める第1の減算手段と、
    前記ジャイロセンサからの出力データよりドリフト補正量を減算して補正済ジャイロデータを方向を表示車両方位とする、
    ことを特徴とする請求項14に記載のジャイロのドリフト補正方法。
  16. 自律航法で得た座標とGPSから得た座標の差が大きいときはGPSから得た方位を表示車両方位とし、
    GPSの受信ができないとき、或いはGPSから得た座標とマップマッチング手段で得た座標の差が少ないときには、マップマッチング手段で得た座標を自車位置と推定して該推定値により道路上に自車位置が決定された場合に該道路の方向を表示車両方位とし、
    マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合にはデットレコニング処理で得た推測位置を現在位置として車両方向を表示車両方位とする、
    ことを特徴とする請求項14に記載のジャイロのドリフト補正方法。
  17. GPS受信機と、角度変化を検出するジャイロセンサと、デットレコニング手段と、マップマッチング手段と、とを含む移動体のナビゲーション装置において、
    自律航法で得た座標とGPSから得た座標の差が大きいときはGPSから得た方位を表示車両方位とし、GPSの受信ができないとき、或いはGPSから得た座標とマップマッチング手段で得た座標の差が少ないときには、マップマッチング手段で得た座標を自車位置と推定して該推定値により道路上に自車位置が決定された場合に該道路の方向を表示車両方位とし、マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合にはデットレコニング処理で得た推測位置を現在位置として車両方向を表示車両方位とする表示車両方位選択手段と、
    表示車両方位選択手段から表示車両方位を得て時刻と共に記憶する記憶手段と、
    ジャイロセンサからの出力を一定時間積分してジャイロ方位データを得る積分手段と、
    前記一定時間経過後にその時点の表示車両方位を取得し前記記憶された表示車両方位データとの方位差を得る方位差検出手段と、
    上記方位差とジャイロ方位の差分を求め、該差分を上記一定時間で除算することによりオフセット補正値を得るオフセット補正値算出手段と、
    前記ジャイロ出力から上記オフセット補正値を減算してジャイロ出力の補正を行うオフセット補正手段と、
    とを有することを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
  18. 更に、地磁気センサを備え、マップマッチング手段で得た推定値により道路上に自車位置が決定できない場合に前記補正されたジャイロ出力に代えて上記地磁気センサからの角度データ値をデットレコニング手段の入力として用いることを特徴とするジャイロのドリフト補正回路。
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