JP3645910B2 - カーボネートポリマー組成物 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、特定の制限された量の定義された芳香族ホスフェートエステル化合物を含むカーボネートポリマー組成物に関する。これらの組成物は、カーボネートポリマー樹脂の性質のそれ以外では良好な組合せを顕著に損なうことなく、Underwriters Laboratory(UL−94)のV−2等級を驚くべきことに達成する。本発明によるカーボネートポリマーは、従って、UL−94のV−2等級、熱安定性、タフネス、加工性、加水分解及び化学品に対する抵抗性、外観及び光学的性質並びに溶融条件下の添加物の保持の驚くほど良好な組合せを有することが分かっている。
背景技術
熱可塑性樹脂の当業者は、樹脂に対する広範囲な使用が、燃焼又は炎に接触する条件で異なるタイプの挙動を要することを認めている。また、任意の使用が樹脂のコスト/便益の最適化を要することもよく知られている。例えば、グレイジング(glazing)又は他の用途のための押し出されたシートを製造するのに使用されるカーボネートポリマーでは、Underwriters Laboratory(UL−94)のV−2等級を達成し、好ましくは1インチの8分の1及び16分の1(0.125及び0.0625インチ)の範囲の厚さで同時にこの等級を達成し、一方溶融条件下で添加物を保持しそして必要なレベルの熱安定性、タフネス、加工性、加水分解及び化学品に対する対抗性、外観及び光学的性質を保持することが望ましい。
認められているように、樹脂のV−2の性能は、燃焼条件下で樹脂から成形された物品又はパーツの定義された挙動を特徴とする。V−2の等級は、樹脂のパーツを最初に発火するブンゼンバーナーから炎を適用してから30秒以内にポリマーパーツが自己消化することを要求する。UL−94テストでは、テストされるべき樹脂は、標準のサイズ及び形状を有するバーに成形され、そして5本のバーがテストされる。ドラフトにより保護されたコントロールされた環境でしかも特定の温度及び湿度の条件下で、バーは垂直の位置に保持され、その間ブンゼンバーナーからの青い0.75インチ(20mm)の炎は、10秒間パーツの下端の中心に適用される。炎の中心は、バーの底部の縁の中間点に適用されて、バーナーの頂部は試験片の下端の下10mmにある。代表的には、V−2の等級の樹脂では、パーツは最初発火し、次にそれが自己消火するまでの時間を測る(T−1)。燃焼しているパーツが消火すると直ぐに、炎は次の10秒間再適用される。再び、パーツが自己消火するまで時間を記録する(T−2)。もしパーツが、第一及び/又は第二の炎の適用で発火しないならば、T−1及び/又はT−2は零秒である。これは、全ての5本のバーについて繰り返される。もし5本のバーのそれぞれが炎のそれぞれの適用後30秒以内に自己消火しそして全ての5本のバーに関する合計の燃焼時間(T−1プラスT−2)が250秒より短いならば、樹脂は少なくともV−2と等級づけられる。もし5本のバーの任意のものが何れの適用後30秒以内に自己消火することができないならば(T−1又はT−2が30秒より長い)、樹脂はV−2のテストに不合格になる。
ポリマーパーツが30秒以内に燃焼を止めることが要求されるが、このULテストのV−2の等級は、溶融した燃え上がった(flaming)ポリマーが燃焼条件下でテストパーツを滴下しそしてその下に置いた木綿を発火させることを認めている。もし木綿を発火させるポリマーの滴下がないならば、樹脂はV−1と分類される。さらに高いUL−94の等級(V−0又は5V)は、さらに短い炎消失時間又は滴下の現象の排除に基づく。
滴下は、しばしばパーツから発火したポリマーを除き、そしてパーツの燃焼を停止するのに実に関係があることに注目すべきである。これらの樹脂の使用者が、発炎又は燃焼する滴下ポリマーを考慮にいれて、任意の特別な適用にこれらの樹脂が好適であることを決定しなければならないも、また注目すべきである。発火抵抗剤又は炎抑制剤のような用語の本明細書の全ての使用、又はUL−94等級又は燃焼に関するテスト或いは炎の適用から由来する他の数的な値の本明細書の全ての使用は、実際の発火条件の下で開示されたカーボネートポリマー組成物又は任意の他の物質によりもたらされる危険を示すことを目的としていない。本明細書で使用されるとき、用語「発火抵抗性」又は「発火抵抗性添加物」は、溶融した燃え上がったポリマーの部分が燃焼条件下でテストパーツを滴下し、それによりテストパーツは燃焼を止める。
ポリマー組成物の炎接触挙動に関してそれらを等級化しそしてカテゴリーに分けるための本明細書で使用されるとき、ポリマー組成物のUL−94の評価は、未加工の顔料を含まない樹脂としての性能にのみ基づく。Underwriters Laboratoryがテストを行いそして公式のUL等級を発表するとき、樹脂の顔料入り及び未加工のものが評価され、そして全ては、そのポリマー組成物が等級を受けるために、特別な等級に関する要件を満たさねばならない。
過去において、10分当たり20g以下の範囲のメルトフロー速度を有する殆どのポリカーボネート樹脂は、さらなる添加物の配合なしに、1インチの8分の1及び16分の1の厚さでUnderwriters Laboratory(UL−94)V−2の等級を固有的に達成した。これは、それらの燃焼に対する比較的低い傾向(多くの他のポリマーに比較して)並びに溶融強度を低下させそして燃焼条件下で滴下するそれらの傾向によるものであり、テストされているパーツから燃焼しているポリマーを除くことによりパーツの燃焼を消滅させる。ポリマーの工程又は品質における改良又は変化が、ポリマーが容易に滴下しない点までカーボネートポリマーの溶融強度を増大させるように見える。さらなる添加物を全く含まないメルトフロー速度がより早い(より低い分子量)カーボネートポリマーはなおUL−94テストにおいてV−2等級を有するが、さらなる発火抑制添加物なしにV−2に既に等級づけられていたかもしれない10分当たり20g以下の範囲のメルトフロー速度を有するカーボネートポリマーは、ポリマーがさらなる時間燃焼されるまで滴下せず、そして所望のV−2の性能が得られないとが分かった。
燃焼又は炎接触条件下のポリマーの挙動を変性する試みにおいて、当業者は、発火抵抗性をもたらす及び/又はカーボネートポリマーの溶融強度又は滴下挙動に影響するように教示される無数の添加物及び添加物の組合せが存在することを認めている。V−2の性能は、多くの未変性のカーボネートポリマーにおいて既に実際上固有であったため、殆どの努力は、より短い炎消滅時間又は滴下現象の排除に基づくより高いV−1、V−0又は5VUL等級を達成するための添加物処方を開発することに向けられてきた。添加物のレベルは、カーボネートポリマーの性質のそれに伴う損失を減少するために最低にすることを常に望まれていたが、どの添加物及び/又はどのレベルが炎接触条件下で滴下するポリマーの傾向を増大でき、それによりV−2UL−94等級を有するカーボネートポリマーを提供し、同時に未変性カーボネートポリマーの物理的及び光学的な性質のそれ以外の良好なバランスを維持するかについて教示は存在しない。
文献は、非常に多数の他のタイプの添加物とともにカーボネートポリマーへの種々の燐含有添加物の配合を開示しているが、どの添加物及び/又はどのレベルが、好ましくは1インチの8分の1(1/8")の厚さ及び1インチの16分の1(1/16")の厚さの両者で、V−2UL−94等級を有するカーボネートポリマーを提供でき、そして樹脂の他の望ましい性質を維持又は改善できるかについて教示は存在しない。その結果、必要なレベルの熱安定性、タフネス、加工性、加水分解及び化学品に対する抵抗性、外観、光学的性質及び溶融加工条件下の添加物の保持を維持しつつ、所望のV−2の性能を有するカーボネートポリマーを得ることが本発明の目的である。
発明の開示
本発明は、(a)20000−40000の重量平均分子量をもつカーボネートポリマー及び(b−1)(カーボネートポリマー組成物重量に基づき)0.1重量%より多いが1.0重量%より少ない低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物、及び(b−2)(カーボネートポリマー組成物重量に基づき)0.001−0.1重量%の少なくとも7のpHをもつアルカリ金属塩から本質的になる発火抵抗添加剤からなることを特徴とするカーボネートポリマー組成物に関する。好ましくは、低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物は、芳香族ホスフェートエステルオリゴマー化合物又はハロアリールホスフェート化合物の群から選ばれる。20℃/分の加熱速度で熱重量分析(TGA)で500℃の温度に加熱したとき、250℃で5%以下、さらに好ましくは300℃で40%以下の重量損失を示す低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物を使用することが好ましいことがまた見いだされた。
他の好ましい態様では、本発明は、ハロゲン(臭素又は塩素);水に溶解したときに7未満のpHを示すアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩;アンチモン;ビスマス;又はポリテトラフルオロエチレンに基づく添加された発火抵抗添加剤の1種以上を含有しないことを含む上記のカーボネートポリマー組成物である。好ましくは、本発明によるカーボネートポリマー組成物は、1/16インチ(1.6mm)及び1/8インチ(3.2mm)の厚さをもつ試験片の形で、V−2のUL−94試験等級を有する。
他の態様では、本発明は、0.001−0.1重量%の少なくとも7のpHを有するアルカリ金属塩をも含む上記のカーボネートポリマー組成物、並びにこのカーボネートポリマー組成物から製造した押し出しシートである。
本発明によるカーボネートポリマー樹脂(「PC」)は、好ましくは1/8インチ及び1/16インチの両者、好ましくはまた1/4インチの厚さで、望ましくはUnderwriters Laboratory(UL−94)のV−2等級を達成する。好ましくは、これらの等級は、射出成形されたサンプル、さらに好ましくはまた押し出しシート構造体から切断されるサンプルについて達成される。
PCへのこれらの低いレベルの芳香族ホスフェートエステル化合物、例えばハロアリールホスフェート、レゾルシノールジフェニルホスフェート(RDP)、アルキレンジフェニルホスフェート(ADP)又はビスフェノールAジフェニルホスフェート(BDP)の添加が、所望のUL−94のV−2等級を達成するためにテストされるパーツから燃焼ポリマーを除くのに十分な滴下を促進することが見いだされた。驚くべきことに、これは、熱安定性、タフネス、加工性、加水分解及び化学品に対する抵抗性、外観、光学的性質及び溶融加工条件下の添加物の保持のPC樹脂の組合せを劣化させない。
本発明のカーボネートポリマー組成物は、例えばフィルム、ファイバー、押し出されたシート、多層ラミネート並びに殆ど全ての種類の成形又は造形された物品特にデータ保存装置、機器及び装置のハウジング、自動車のボディーパネル及び自動車、電気及び電子工業における他のパーツ及びコンポーネントのような範囲の用途について有用である。
他の態様では、本発明は、成形又は造形された物品特に押し出されたシートを製造するのにこれらの樹脂を使用する改良された方法、並びに改良された成形又は造形された物品に関する。
一般に、本発明による組成物に使用されるカーボネートポリマーは、1種以上の多価化合物例えば2価フェノールとカーボネート前駆物質とを反応させることにより1種以上の多価化合物から製造できる。カーボネート前駆物質は、周知であり、ホスゲン、ハロホルメート又はカーボネートエステル例えばジフェニルカーボネートを含む。2価フェノールは、好ましい多価化合物であり、そしてカーボネートポリマーの最も代表的かつ好ましいものである芳香族カーボネートポリマーを製造する。芳香族カーボネートポリマーをもたらすのに好ましく使用される2価フェノールは、1個以上の芳香族環を含み、さらに官能基としてカーボネート前駆物質化合物と反応性の二つ以上のヒドロキシル基を含み、そのヒドロキシル基のそれぞれは、好ましくは芳香族環の炭素原子に直接結合する。
代表的な2価フェノールは、(a)ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン例えば2、2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(「ビスフェノールA」)、2、2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペンタン、2、4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、ビス−(2−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1、1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、3、3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペンタン、(b)ハロゲン化ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン例えば2、2−ビス(3、5−ジハロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「テトラハロビスフェノール−A」)(但し、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又は沃素であり、例えば2、2−ビス(3、5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「テトラブロモビスフェノールA」又は「TBBA」)、(c)アルキル化ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン例えば2、2−ビス(3、5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「テトラアルキルビスフェノール−A」)(但し、アルキルはメチル又はエチルであり、例えば2、2−ビス(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「テトラメチルビスフェノール−A」)、(d)他の環置換ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン例えばビス(4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)−メタン、(e)ビス(ヒドロキシフェニル)アリール置換アルカン例えば1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(「ビスフェノール−AP」又は「ビス−AP」)、9、9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(「BHPF」)、(f)ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン例えば1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、(g)ジヒドロキシフェニル例えばハイドロキノン及びレゾルシノール、(h)ジヒドロキシジフェニル例えば2、2−ジヒドロキシフェニル及び2、6−ジヒドロキシナフタレン、(i)ビス(ヒドロキシフェニル)−スルホン例えばビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2、4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、5′−クロロ−2、4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルジスルホン、並びに(j)ジヒドロキシジフェニルエーテル例えば4、4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4、4′−ジヒドロキシ−3、3′−ジクロロジフェニルエーテル、及び4、4′−ジヒドロキシ−2、5−ジエトキシジフェニルエーテルである。好ましいカーボネートポリマーの方法は、多価化合物として2価フェノール、好ましくはビスフェノールAを使用する。
もちろん、2種以上の異なる多価化合物、又はグリコール、ヒドロキシ末端ポリエステル、又はカーボネートコポリマーあるいはポリエステルカーボネート(ホモポリカーボネートよりむしろ)が本発明のカーボネートポリマー組成物の製造においてカーボネートポリマーとして使用されることが望まれるときには二塩基酸を使用することができる。また用語「カーボネートポリマー」内に含まれるのは、それからエステル結合又はセグメントを含むカーボネートポリマーが得られるジカルボン酸例えばテレフタール酸又はイソフタール酸(又はそれらのエステル形成誘導体)又はヒドロキシカルボン酸を重合反応混合物中に配合することにより所望により製造されるコポリマーがある。エステル前駆物質は、モノマーとして又は別に形成されたエステルオリゴマーとして反応混合物に添加できる。エステル/カーボネートコポリマーは、例えば、15−90、好ましくは35−70モル%のエステル結合を有することができる。しかし、好ましい態様では、本発明のカーボネートポリマーは、エステル結合又はセグメントを含まない。また、本発明によるカーボネートポリマー組成物は、好ましくはさらなる熱可塑性ポリマー樹脂成分の1種以上を含まないが、種々のカーボネートポリマーの混合物が使用できる。
本発明による組成物にランダムに分枝したカーボネートポリマーを使用することも可能である。事実、それらのより高い溶融粘度のために、ランダムに分枝したカーボネートポリマーは、或るタイプの押し出しシート、特に溶融粘度が可能な限り高いことが望まれるツイン壁シートの製造に使用するのに好ましい。周知のように、ランダムに分枝したカーボネートポリマーは、重合中又は後続の反応の何れかにおいて分子中に長鎖分枝を生ずるカーボネートポリマーに多官能性分枝剤を使用することにより製造される。
直鎖よりむしろ分枝したポリカーボネート分子は、三官能性又は多官能性のモノマー例えば三官能性又は四官能性のフェノール又はカルボン酸(又はそれらの誘導体例えばアシルハライド又は無水物)、又は窒素化合物例えばシアヌル酸塩化物を反応混合物に添加することにより得ることができる。これら分枝剤の代表的な例は、トリメリット酸、ピロメリット酸二無水物又はトリスフェノキシエタン(又はそれらの誘導体例えばアシルハライド又は無水物)である。分枝剤は、ジヒドロキシ化合物がカーボネート前駆物質と接触する前又は後に反応混合物に添加でき、そして代表的には全ジヒドロキシ化合物の全モル当たり0.001−0.30、好ましくは0.002−0.20そしてさらに好ましくは0.002−0.15モルの量で使用される。カーボネートポリマー中に長鎖の分枝を生成する後続の溶融工程中に活性化できる潜在的反応性部分例えばアリールシクロブテン、エテニル芳香族又は(メタ)アクリル部分を使用することも可能である。
カーボネートポリマーの分子量は、通常、重合工程における連鎖停止化合物の包含によりコントロールされる。周知のように、連鎖停止化合物は、通常、概してフェノール、アルコール、アミン、イミド、炭酸塩化物、スルホン酸塩化物、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド又はフェニルクロロカーボネートから選ばれる一価化合物又は他の一官能性化合物である。好ましい連鎖停止化合物は、モノフェノール例えばフェノール、パラ−第三級ブチルフェノール、クミルフェノールなどである。連鎖停止剤は、ジヒドロキシ化合物がカーボネート前駆物質と接触する前後に反応混合物に添加でき、そして概して全ジヒドロキシ化合物の全モル当たり0.001−0.30、好ましくは0.01−0.20そしてさらに好ましくは0.01−0.10モルの量で使用される。
周知のように、カーボネートポリマー組成物の多くの性質は、カーボネートポリマーの平均分子量により決定される。他に指示されていない限り、本明細書の「分子量」(Mw)への言及は、ビスフェノールAポリカーボネート標準品によりゲル浸透クロマトグラフィにより測定された重量平均分子量をさす。本発明による使用に適したカーボネートポリマーの平均分子量は、20000−40000の範囲で変化できる。
一般に、他の物理的な性質を最適にする組合せでの所望の粘度の性質をもたらすためには、これらのカーボネートポリマーは、少なくとも20000、好ましくは少なくとも22000、さらに好ましくは少なくとも25000そして最も好ましくは少なくとも26000の重量平均分子量を有する。カーボネートポリマーが炎接触条件下ポリマーの滴下傾向を減少させる充填剤又は衝撃変性剤のようなさらなる添加物又はコンポーネントを含まない限り、より低い分子量の範囲では、ホスフェートエステル化合物は、概してV−2の等級を得る必要がない。
所望のレベルのポリマーのメルトフロー及び加工性を維持するために、カーボネートポリマーのコンポーネントが40000以下、好ましくは38000以下、さらに好ましくは37000以下、最も好ましくは36000以下の重量平均分子量を有しなければならないことが見いだされた。
代表的にはASTM Designation D 1238−89、Condition O、300/1.2により測定されるそれらのメルトフロー速度(「MFR」)で本発明による組成物で使用される所望のカーボネートポリマーを特定することもできる。周知のように、メルトフロー速度は、特定の条件下10分で装置を流れ通るポリマーのgの量(g/10分)を与え、より高い溶融粘度を有するより高い分子量のポリマーは、より低い溶融フロー速度に相当する。所望の溶融粘度の性質を与えるために、これらのカーボネートポリマーは、24g/10分以下、好ましくは22g/10分以下、さらに好ましくは15g/10分以下のメルトフロー速度を有する。
所望のレベルのポリマーのメルトフロー及び加工性を維持するために、カーボネートポリマーのコンポーネントは、少なくとも約2g/10分、好ましくは少なくとも3g/10分、さらに好ましくは少なくとも4g/10分そして最も好ましくは少なくとも5g/10分のメルトフロー速度を有しなければならないことが分かった。
カーボネートポリマー組成物を製造するのに使用される低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物は、一般に、周知のタイプの化合物であり、そして多くのものは市販されている。これらのホスフェートエステルタイプ化合物の範囲が、主として必要な低揮発度のレベルに応じて、好適であることを見いだした。低い揮発度が、物品(特に押し出しシート構造体)への樹脂の溶融加工中及び発火源が適用されそしてポリマーが燃焼を開始するときポリマーの最初の加熱及び溶融中、化合物がポリマー組成物から過剰に揮発するかどうかを決定することが最近理論化される。特定された非常に低いレベルのホスフェートエステル化合物が、他の所望のカーボネートポリマーの性質に不利に影響されることなく、V−2の等級を得ることが重要なために、代表的な溶融加工又は押し出し温度(250℃のオーダー)の下そして最初の炎接触及び燃焼条件においてポリマーが受けるポリマー溶融温度(300℃のオーダー)条件の下、顕著な量の添加物の揮発化を避ける必要がある。
この点について、好適なホスフェートエステル化合物が、毎分20℃の加熱速度で熱重量分析(TGA)で250℃の温度に加熱されるとき、5重量%以下、好ましくは3重量%以下の重量損失をすることが分かった。望ましくは、ホスフェートエステル化合物は、TGAで275℃の温度に加熱されるとき、20重量%以下、さらに好ましくは15重量%以下の重量損失をする。好ましくは、ホスフェートエステル化合物は、TGAで300℃の温度に加熱されるとき、40重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下そして最も好ましくは10重量%以下の重量損失をする。
ホスフェートエステル化合物は、一般に、構造
Figure 0003645910
(式中、独立して、mは零又は1であり、好ましくは1であり;そして各Zは独立して(i)C2−C20の線状、分枝又は環状のアルキル基、(ii)1以上の芳香族核をもつC6−C30のアリール基及び(iii)1以上の芳香族核をもちしかも1−5のハロゲン基好ましくは臭素をもつハロゲン化したC6−C30のアリール基そして(iv)オリゴマー状ホスフェートエステルの場合、オリゴマー状の直鎖又は分枝鎖のホスフェートエステルを生ずる追加のホスフェートエステル単位好ましくは芳香族からなる群から選ばれる)
により表される部分を含むものとして記述できる。
本発明で使用されるのに好適なハロアリールホスフェートエステル化合物の例は、一般に周知でありそして市販されている。これらの化合物は、FMC Corp.からReoflam PB−460ブランドのホスフェート化合物として市販されているトリス(2、4−ジブロモフェニル)ホスフェート、トリス(4−ブロモフェニル)ホスフェート、ジクレシル4−ブロモフェニルホスフェート、2、4−ジブロモフェニル2−エチルクレシルホスフェート、2、4−ジブロモフェニルメチルホスフェート及びジエチル4−ブロモフェニルホスフェートを含む。これらの臭素化燐化合物の製造及び用途は、米国特許第3557053、4033927及び4710530号から周知である。
オリゴマー状ホスフェートエステル化合物の例は、一般に周知でありそして市販されている。例えば、線状オリゴマー状芳香族ホスフェートエステル化合物を示す米国特許第5204394号;及び線状及び分枝のオリゴマー状芳香族ホスフェートエステル化合物を示す日本特許公開62−25706号(1987)参照。好ましい化合物は、オリゴマー状レゾルシノールジフェニルホスフェート(RDP)例えばAkzo/Nobel Chemical Companyから市販のFyroflexブランドRDP、オリゴマー状ビスフェノールAジフェノールホスフェート(BDP)及びオリゴマー状アルキレンジフェニルホスフェート(ADP)を含む。
線状のオリゴマー状のホスフェートエステル化合物は、一般に、式
Figure 0003645910
(式中、Rは独立して2価のC1−C20の線状、分枝又は環状のアルキレン又はアルキリデン基、又は1個以上の芳香族核を有する2価のC6−C30のアリーレン基、又は前記の任意のものの置換誘導基であり;Zは独立して(i)1価のC1−C20の線状、分枝又は環状のアルキル基又はアルキレン基、(ii)1個以上の芳香族核を有する1価のC6−C30のアリール基、又は(ii)前記の任意のものの置換誘導基例えばハロアリール基、又は(iii)水素基の群から選ばれ;各mは独立して零又は1、好ましくは1であり;そしてnは1−10又はその任意の部分集合(subset)好ましくは1−7、さらに好ましくは1−3である)
により表される。当業者により認められているように、代表的にはオリゴマー化工程からの結果として芳香族ホスフェートエステルオリゴマー組成物がホスフェート化の統計的な分布を含む場合、nは芳香族ホスフェートエステルオリゴマーに関する繰り返し単位の平均数を表すことができる。その結果、nは特別な芳香族ホスフェートエステルオリゴマー組成物に関する整数である必要はない。
ホスフェートエステル化合物が分枝したオリゴマー状ホスフェートである場合、これらの化合物は、上記の式IIに一般に同様な式により表示されるが、但し或る場合には、Zは、所望により一つ以上のさらなるホスフェートエステル部分に結合した、さらなるホスフェートエステル部分により置換される。
R及びZにおける代表的な1価又は2価のアリーレン基は、フェニレン、ビフェニレン、2.2−ジフェニルプロパン、ナフテニレン、アンスラセニレン、及びこれらの置換誘導基に基づきしかも含む。それらからR又はZが由来できる好ましいアリーレン基は、レゾルシノール、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(「ビスフェノール−AP」又は「ビス−AP」)、9、9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(「BHPF」)又はビスフェノールAの残基を含む。本発明の好ましい態様では、Rは2価のC2−C20線状、分枝又は環状のアルキレン又はアルキリデン基、又は1個以上の芳香族核を有する2価のC6−C30アリーレン基、又はこれらの任意のものの置換誘導基であり、Zは1価のC6アリーレン基であり、各mは1であり、そしてnは1−3である。
周知のように、これらの化合物は、触媒として塩化アルミニウムの存在下、乾燥且つ不活性の溶媒(例えば塩化メチレン又はピリジン)中のオキシ塩化燐、芳香族ヒドロキシ化合物、芳香族ジヒドロキシ化合物及び/又は脂肪族アルコール又はジオール(R及びZの同一性について行われる選択に応じて)の縮合反応により製造できる。種々のこれらのホスフェート化合物の製造のさらなる詳細は、日本特許公開59−45351号(1984)及び日本特許公開59−202240号(1984)に示されている。
本発明の組成物は、芳香族ホスフェートエステル化合物及び任意のアルカリ金属塩がカーボネートポリマー中で混合されたものである。一般に、V−2の等級を得るのに十分な滴下及び炎自己消滅の組合せをもたらすために、芳香族ホスフェートエステル化合物成分は、全組成物に基づく重量%で表示されて、0.1より多く、好ましくは少なくとも0.2、さらに好ましくは少なくとも0.3、そして最も好ましくは少なくとも0.4重量%の量で、本発明による組成物中に配合されるべきである。一方、V−2の等級を維持しそしてコスト及び他の物理的性質のバランスの点で組成物を最適にするために、芳香族ホスフェートエステル化合物成分は、全組成物の1重量%より少なく、好ましくは0.9以下、好ましくは0.8そして最も好ましくは0.7重量%の量で、本発明による組成物中に配合されるべきであることが分かった。
本発明による樹脂をテストすると、射出成形されたサンプルで達成可能なUL−94の等級が押し出しシート構造体から切断されたサンプル(「シートサンプル」)で常には達成できなかったことを驚くべきことに見いだした。機械方向及び横方向の両方で切断されたシートサンプルは、たとえ射出成形されたサンプルがV−2の等級を有するとしても、UL−94のV−2の等級を均一に達成されないことを見いだし、そしてこれが配向の異なる程度及び方向によることを理論化している。
シート及び射出成形したサンプルの両方におけるV−2の等級を達成するさらなる研究において、さらなる添加物の範囲が評価された。0.001−0.1重量%の量の少なくとも7のpHを有するアルカリ金属塩の添加がシート及び射出成形したサンプルの両方においてV−2の等級を与えることが測定された。
少なくとも約7のpHを有するアルカリ金属塩の例は、スルフイミド、サッカリン及びフタルイミドのナトリウム及びカリウムの塩を含む。特に、もし例えば代表的に使用される塩例えばペルフルオロブタンスルホン酸のカリウム塩又はカリウムジフェニルスルホンスルホネートの場合のように、pHが7より低いと、V−2の等級がシート又は射出成形したサンプルにおいて等しいレベルの塩を使用しても得られないことが分かった。
好ましいアルカリ金属塩は、少なくとも7のpHを有する、芳香族スルホネート、芳香族スルフェート、芳香族スルホンアミド、及び芳香族スルフイミドのアルカリ金属塩を含む芳香族硫黄化合物の塩である。好適な金属は、アルカリ金属例えばナトリウム又はカリウムである。本発明で使用される芳香族硫黄化合物の好ましいアルカリ金属塩は、式
Figure 0003645910
(式中、Arは芳香族基好ましくはトリルであり、Mはアルカリ金属のカチオン好ましくはナトリウム又はカリウムであり、Rはカルボニル、アリールカルボニル、アリールアミノカルボニル、アルアルキルアミノカルボニル又はアリールスルホニルである)
によりさらに説明される。これらのR基の特定の例は、ベンゾイル、ベンジルアミノカルボニル及びトリルスルホニル基である。
芳香族硫黄化合物の最も好ましい基は、式
Figure 0003645910
(式中、Arは芳香族基好ましくはトリルであり、そしてMは金属のカチオン好ましくはナトリウム又はカリウムである)
を有するスルフイミドである。
スルフイミド塩の例は、サッカリン、N−(p−トリルスルホニル)−p−トルエンスルフイミド、N−(N′−ベンジルアミノカルボニル)スルファミルイミド、N−(フェニルカルボニル)−スルファニルイミド、N−(2−ピリミジニル)−スルファニルイミド及び(N−2−チアゾリル)スルファニルイミドのアルカリ金属塩である。これら及び同様な塩は、米国特許第4254015号に開示されている。
当業者に周知のように、アルカリ金属塩のpHは、反応物の化学量論によりそして使用する回収、洗浄及び精製の段階により所望のレベルに調節且つ最適化できる。アルカリ金属塩のpHは、所望の量の炭化物の形成をもたらすのに十分なほど高いが、カーボネートポリマーを劣化させるほど高くはないように選択される。本発明の範囲を制限するものではないが、芳香族ホスフェートエステル化合物の酸性度は、もしさらに塩基性のアルカリ金属塩が使用されるならば、アルカリ金属塩に関する安定化又は緩衝効果をもたらすことができることが理論化された。アルカリ金属塩のpHは、好ましくは少なくとも7、さらに好ましくは少なくとも7.5そして最も好ましくは少なくとも8である。一般に、アルカリ金属塩のpHは、11未満、さらに好ましくは10未満、さらに好ましくは約9未満そして最も好ましくは8.5未満でなければならない。
一般に、少なくとも7のpHを有するアルカリ金属塩は、ブレンド組成物の発火抵抗性を改善しそして可能な限り所望の物理的な性質を維持する量で使用される。塩は、概して、組成物成分の全て(カーボネートポリマー及び芳香族ホスフェートエステル)の重量に基づいて少なくとも0.001重量%、好ましくは少なくとも0.005重量%そして最も好ましくは少なくとも0.01重量%の量で本発明のブレンド中に配合される。樹脂ブレンドの物理的性質を維持しそしてコストを軽減するために、アルカリ金属塩は、概して、組成物成分の全ての全重量に基づいて、0.1重量%以下の量、好ましくは0.08重量%以下の量そして最も好ましくは0.05重量%以下の量で本発明のブレンド中に配合される。
本発明の組成物の製造は、当業者に周知の任意の好適な混合手段により達成できる。概して、成分及び任意の所望の添加物は、その十分な分布を得るのに十分な撹拌により粉末又は粒状物の形でタンブラー又はシェーカー中で乾燥ブレンドされる。所望ならば、乾燥ブレンドされた処方は、真空下又は真空なしに例えば押し出し機中でポリマーを加熱軟化しそして溶融混合するのに十分な温度でせん断応力にさらにかけられる。混合工程で使用できる他の装置は、例えばローラーミル、Henschelミキサー、リボンブレンダー、Banburyミキサー、又は往復スクリュー射出成形機を含む。成分は、同時に又は任意の順序で混合できる。混合後、組成物は、ペレット、粉末又はフレークの形で回収できる。
熱の適用により軟化又は溶融されるとき、本発明の組成物は製造に有用でありそれにより従来の手法例えば圧縮成形、射出成形、気体補助射出成形、カレンダーリング、真空成形、熱成形、押し出し及び/又は吹き込み成形の手法を単独又は組合せで使用して形成又は成形できる。組成物は、またフィルム、ファイバー、多層ラミネート又は押し出しシートに形成、紡糸又は延伸できるか、又はその目的に好適な任意の機械で、1種以上の有機又は無機の添加物と混合できる。
V−2のUL−94の等級でコスト及び性質の最適な組合せを維持するために、本発明の組成物は、好ましくは、ハロゲン、約7未満のpHを有するアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、アンチモン、ビスマス又はポリテトラフルオロエチレンに基づく他の周知の発火抵抗性添加物を任意の追加の量で含まない。もちろん、これは、微量であるが検出可能な量の塩素又は他の製造工程の不純物又は副生物がカーボネートポリマーに見いだされることを認めている。例えば、特別な別の態様では、上記のような低揮発性ホスフェートエステル組成物及び少なくとも7のpHを有する任意のアルカリ金属塩を含む本発明の組成物は、ハロゲン例えばフッ素、塩素又は臭素、7未満のpHを有するアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩、アンチモン、ビスマス、ポリテトラフルオロエチレンなどに基づく1種以上の任意のさらなる発火抵抗性添加物を含まない。
好ましくは、熱可塑性ポリマー樹脂成分の1種以上をさらに含まない本発明によるカーボネートポリマー組成物は、種々の他のタイプの添加物、例えば、抗菌剤例えば有機金属、イソタタゾロン、有機硫黄及びメルカプタン;抗酸化剤例えばフェノリック、立体障害フェノリック、第二級アミン、ホスファイト、ホスホナイト、ジホスホナイト及びチオエステル;静電防止剤例えば第四級アンモニウム化合物、アミン及びエトキシル化、プロポキシル化又はグリセロール化合物;充填剤及び補強剤例えばタルク、粘土、マイカ、シリカ、石英、カオリン、窒化アルミニウム、TiO2、硫酸カルシウム、B2O3、アルミナ、ガラスフレーク、ビーズ、ウイスカー又はフィラメント、ニッケル粉末及び金属又はグラファイトファイバー;加水分解安定剤;潤滑剤例えば脂肪酸、脂肪族アルコールエステル、脂肪族アミド、ステアリン酸金属塩、パラフィン性及び微結晶性ワックス、シリコーン及びオルトホスホン酸エステル;離型剤例えば微粒子又は粉末の固体、石けん、ワックス、シリコーン、ポリグリコール及び錯体エステル例えばトリメチロールプロパントリステアレート又はペンタエリスリトールテトラステアレート;顔料、染料及び着色剤;可塑剤例えば二塩基酸(又はそれらの無水物)及び1価アルコールのエステル例えばo−フタレート、アジペート及びベンゾエート;熱安定剤例えば有機錫メルカプタン、チオグリコール酸のオクチルエステル及びバリウム又はカドミウムカルボキシレート;紫外線安定剤例えば立体障害アミン、o−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、二量体ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ、4−アルコキシベンゾフェノン、サルチル酸塩、シアノアクリレート、ニッケル錯体及びベンジリデンマロネート及びオキサラニリドを所望の性質の組合せを不利に影響することなく、他の目的のために本発明の組成物で有利に使用できる。これらの添加物は、もし使用されるならば、それらの代表的な量で使用され、そして全組成物の45重量%を越えず、さらにもし使用されるならば、殆どものは、添加物のタイプに応じて、全組成物の重量の0.001−15%、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下そしてより好ましくは3%以下の量でのみ概して使用される。
本明細書で使用されるとき、用語例えば発火抵抗剤或いは炎遅延剤、又は燃焼又は炎の適用に関連するテストから由来する等級又は他の数的な値の用語は、実際の燃焼条件下の開示されたカーボネートポリマー組成物又は任意の他の物質によりもたらさられる損害を示すことを目的とするものではない。本明細書で使用されしかも当業者により認められるように、用語「発火抵抗性」又は「発火抵抗性添加物」は、溶融した発炎ポリマー部分が燃焼条件下でテスト部分を滴下しそしてテスト部分が燃焼を停止する状況を含むか又は導入する。
実施例:
以下に実験結果を示す。下記において、組成物20、21および26が本発明の組成物であり、それ以外の組成物は本発明外の組成物である。
実験及びコントロール組成物1−3及び9−14;オリゴマー状ホスフェートエステル
ホスフェートエステル/カーボネートポリマーのマスターバッチは、最初に、4重量部のオリゴマー状芳香族ホスフェートエステルを96重量部の35000の分子量を有する砕いたポリカーボネートを添加しそして添加物マスターバッチ中で4%のオリゴマー状ホスフェートエステルのレベルをもたらすことにより、製造される。ベンゾトリアゾール紫外線(UV)安定剤、ジホスホナイト抗酸化剤及びエポキシ化大豆油(ESO)粘着付与剤とともにPCオリゴマー状ホスフェートエステルマスターバッチは、ポリカーボネート樹脂と混合される。使用されるポリカーボネート樹脂は、The Dow Chemical Companyから市販されている35000の重量平均分子量及び10分当たり5g(5g/10分)のメルトフロー速度(「MFR」)を有する、ビスフェノールA及びホスゲンから製造された線状ポリカーボネートであった。
PC/オリゴマー状ホスフェートエステルマスターバッチは、以下の表に指示された組成物を製造するのに必要な量、例えば得られるポリカーボネート樹脂中に0.4重量%のオリゴマー状ホスフェートエステルのレベルをもたらす90重量部のポリカーボネート当たり10重量部のマスターバッチの量で、添加される。UV安定剤は、得られるポリカーボネート樹脂に0.15%をもたらす量で添加される。ESOは、得られるポリカーボネート樹脂に0.05%をもたらす量で添加される。特定のオリゴマー状ホスフェートエステルは、以下に同定されそして実験的な組成物は以下の表に要約される。
測定された成分は、5分間タンブラーでブレンドされた。均一にブレンドされた物質を、275℃のバレル温度で30mmのWerner Pfleiderer押し出し機でペレットに押し出した。押し出されたペレットは、少なくとも3時間110℃で空気ドラフトオーブン中で乾燥された。乾燥したペレットを、評価のためのテストバーに300℃でArburg成型機で射出成形した。
ノッチ付きIzod衝撃抵抗性(「N.Izod」)は、307℃で射出成形された3.2mm(1/8インチ)のサンプルについてASTM D−256−72Aにより室温でテストされる。結果は、1m当たりのジュール(J/m)及び1インチ当たりのフィート・ポンド(ftlb/in)で与えられる。UnderWriters Laboratory UL−94(UL−94)の評価は、上記にさらに十分に記載されるように、それらがV−2等級(V−2)を得られるか又は得られない(不合格)かを決定するために、1/8インチ(0.125インチ又は3.2mm)及び1/16インチ(0.0625インチ又は1.6mm)の成形されたパーツテスト試料について行われる。
V−2の等級が得られるかどうかを示すことに加えて、以下の表は、「合計燃焼時間(秒)」、各組成物について評価された5個のサンプルに関する秒による合計の燃焼時間、「最長の燃焼時間(秒)」、任意の特定のサンプルが消火前に燃焼した最長の時間、「滴下T−1」及び「滴下T−2」、第一又は第二の燃焼期間中のサンプルの滴下の有無、を含むテストの二三の成分からの発見を報告する。
光学的な性質は、また指示された方法によりテストされた。黄色指数(「YI」)をASTM D−1003により測定された。サンプルを透過する光の%(%透過率)及びサンプルの%くもり(%くもり)は、Hunter Lab Color Quest機械による測定された。サンプルに関するメルトフロー速度(MFR)は、ASTM Designation D−1238−89、条件O(300/1.2)により測定され、そして10分当たりgで報告される。熱抵抗性は、負荷(1.8Mpa)の1平方インチ当たり264ポンド(psi)でASTM D−648に従って負荷下のひずみ温度(DTUL)として測定され、そして゜F及び℃で報告される。物質はまた相対的に高い温度の射出成形中のそれらの熱安定性についてテストされ(「MOLDING AT 415℃」)、そして「スプレー(splay)」又は「泡」が観察されたかどうかについて報告される。周知のように、「スプレー」は、もし気体がポリマー中に存在するか又は高温度の成形段階中の発生するかの何れかをもたらす成形されたパーツ中の非常に小さい泡の捕捉により生ずる。
オリゴマー状ホスフェートエステル
レゾルシノールジフェニルホスフェート(RDP)
オリゴマー状ホスフェートエステルは、Akzo/Nobelから得られる液状の形の640の分子量を有しそして以下の構造
Figure 0003645910
(式中、nは1−7に及びそして1.3の平均値を有し、そして二量体(n=1)の含量が66%である)
を有するレゾルシノールジフェニルホスフェート(RDP)であった。
ビスフェノール−Aジフェニルホスフェート(BDP)
オリゴマー状ホスフェートエステルは、Akzo/Nobelから得られる液体の形の790の分子量を有しそして以下の構造
Figure 0003645910
(式中、nは1−4に及びそして1.1の平均値を有しそして二量体(n=1)の含量が80%である)
を有するビスフェノール−Aジフェニルホスフェート(BDP)であった。
アルキレンジフェニルホスフェート(ADP)
実験組成物に関する方法が繰り返されたが、但しオリゴマー状ホスフェートエステルは、Akzo/Nobelから得られる液体の形の約568の分子量を有しさらに以下の構造を有するアルキレンジフェニルホスフェート(ADP)であった。
Figure 0003645910
コントロール組成物4−トリフェニルホスフェート(TPP)
実験組成物に関する方法が繰り返されたが、但し揮発性モノマー状ホスフェートエステル、トリフェニルホスフェート(TPP)が使用され、それはAkzo/Nobelから得られるフレークの形の326の分子量を有しそして以下の構造
Figure 0003645910
を有する。
コントロール組成物5−8−ホスフェートエステルなし
実験組成物に関する方法が繰り返されたが、但しオリゴマー状ホスフェートエステルが添加されずそしてポリカーボネート樹脂組成物は指示されたレベルの他の添加物を含むに過ぎないか又は再押し出されそして添加物なしに射出成形された。
処方のそれぞれの成分のレベルは、表1及び2に示される。燃焼又は炎の適用に関するテストから由来する全ての数的な値は、実際の燃焼条件下の開示されたカーボネートポリマー組成物又は任意の他の物質によりもたらされる損害を示すことを目的としていないことを注意すべきである。
Figure 0003645910
Figure 0003645910
Figure 0003645910
Figure 0003645910
実験及びコントロール組成物15−17−ハロアリールホスフェートエステル
ハロアリールホスフェートエステル/カーボネートポリマー組成物は、指示された量(0.5、0.3及び0.1重量%)のハロアリールホスフェートエステル;0.15重量%のベンゾトリアゾール紫外線(UV)安定剤;0.08重量%のジホスホナイト抗酸化剤;及び0.05重量%のエポキシド化大豆油(ESO)粘着付与剤を添加しそして上記の実験に使用されるポリカーボネート樹脂と混合することにより製造された。ハロアリールホスフェートエステルは、FMC Corp.から得られる粉末の形で約818の分子量を有しさらに以下の構造
Figure 0003645910
を有するReoflam PB−460(PB−460)であった。
PC/ホスフェートエステル組成物は、約5分間タンブラーでブレンドされ、そして275℃のバレル温度で30mmのWerner Pfleiderer押し出し機でペレットに押し出された。押し出されたペレットは、少なくとも3時間110℃で空気ドラフトオーブン中で乾燥された。乾燥したペレットを、評価のためのテストバーに300℃でArburg成型機で射出成形した。
コントロール組成物18−19−ホスフェートエステルなし
実験組成物に関する方法が繰り返されたが、但しホスフェートエステルが添加されずそしてポリカーボネート樹脂組成物は指示されたレベルの他の添加物を含むに過ぎないか又は再押し出されそして添加物なしに射出成形された。
処方のそれぞれの成分のレベルは、上記の評価の手法に従った評価の結果である表3に示される。燃焼又は炎の適用に関するテストから由来する全ての数的な値は、実際の燃焼条件下の開示されたカーボネートポリマー組成物又は任意の他の物質によりもたらされる損害を示すことを目的としていないことを注意すべきである。
Figure 0003645910
Figure 0003645910
ホスフェートエステルの熱重量分析
DuPontブランドの熱重量分析機で周知の熱重量分析の手法により、二三のホスフェートエステルの揮発度を評価した。サンプルを毎分20℃の速度で室温から500℃に加熱した。分かるように、好適なエステル化合物は低い揮発度を示す。
Figure 0003645910
実験及びコントロール組成物20−27−限定されたアルカリ金属塩の効果
ホスフェートエステル/アルカリ金属塩/カーボネートポリマーのマスターバッチは、先ず、4重量部のオリゴマー状芳香族ホスフェートエステル及び0.05重量部のアルカリ金属塩を96重量部の35000の分子量を有する砕いたポリカーボネートを添加しそして添加物マスターバッチ中で4%のオリゴマー状ホスフェートエステルのレベル及び0.05重量%のアルカリ金属塩のレベルをもたらすことにより、製造される。ベンゾトリアゾール紫外線(UV)安定剤、ジホスホナイト抗酸化剤及びエポキシ化大豆油(ESO)粘着付与剤とともに添加物マスターバッチは、ポリカーボネート樹脂と混合される。使用されるポリカーボネート樹脂は、The Dow Chemical Companyから市販されている35000の重量平均分子量及び10分当たり4.5g(4.5g/10分)のメルトフロー速度(「MFR」)を有する、ビスフェノールA及びホスゲンから製造された線状ポリカーボネートであった。
PC/添加物マスターバッチは、以下の表に指示された組成物を製造するのに必要な量、例えば得られるポリカーボネート樹脂中に0.4重量%のオリゴマー状ホスフェートエステル及び0.005重量%のアルカリ金属塩のレベルをもたらす90重量部のポリカーボネート当たり10重量部のマスターバッチの量で、添加される。UV安定剤は、得られるポリカーボネート樹脂に0.15%をもたらす量で添加される。抗酸化剤は、得られるポリカーボネート樹脂に0.08重量%をもたらす量で添加される。ESOは、得られるポリカーボネート樹脂に0.05%をもたらす量で添加される。特定のオリゴマー状ホスフェートエステルは、上記で同定され、特定のアルカリ金属塩は、以下に同定されそして実験的な組成物は以下の表に要約される。
以下のアルカリ金属塩が指示された組成物で使用された。カリウムパラトリルスルフイミド(KPTSM)は以下の構造
Figure 0003645910
により表され、8のpHを有する。
カリウムジフェニルスルホンスルホネート(KSS)は、以下の構造
Figure 0003645910
により表され、そして6のpHの値を有しさらにSeal Sands Chemical、Ltd.英国から市販されている。
カリウムペルフルオロブタンスルホネート(KPFBS)は、以下の構造
Figure 0003645910
を有し、そして5のpHを有しさらにBayerからLevagard C4として市販されている。
測定される成分は、約5分間タンブラーでブレンドされた。均一のブレンドされた物質を275℃のバレル温度で30mmのWerner Pfleiderer押し出し機でペレットに押し出した。押し出されたペレットは、少なくとも3時間110℃で空気ドラフトオーブン中で乾燥された。
乾燥したペレットを、以下の表5に示される射出成形の評価のためのテストバーに300℃でArburg成型機で射出成形した。
Figure 0003645910
Figure 0003645910
Figure 0003645910
シートサンプルは、32:1L/D単一ステージスクリューを備えた2インチ(51mm)の1軸Killionブランド押し出し機でペレットから12インチ(305mm)平方シートサンプルを先ず押し出すことにより製造された。押し出し前に、ペレットを250゜F(121℃)で少なくとも4時間乾燥した。押し出し機のゾーン温度は280−290℃に及び、そしてポリマーを幅14インチ(357mm)の標準シート押し出しダイに供給した。ダイのへりの開きは0.125インチ(3.175mm)に設定した。押し出されたシートを次に3個のロールの垂直の積み重ねを通過させ、そこでそれは12インチ(305mm)の幅及び0.116インチ(3mm)の厚さに延伸し、ロールの温度は、頂部ロール250゜F(121℃);中間ロール260゜F(127℃);底部ロール320゜F(160℃)であった。シートを12インチ(305mm)の長さに切断し、そしてテストバーを次にシートから以下の表6に示されるテストについて適切なULの大きさに切断した。
Figure 0003645910
Figure 0003645910

Claims (20)

  1. (a)20000−40000の重量平均分子量をもつカーボネートポリマー及び
    (b−1)(カーボネートポリマー組成物重量に基づき)0.1重量%より多いが1.0重量%より少なく且つ20℃/分の加熱速度で熱重量分析(TGA)で500℃の温度に加熱したとき、250℃で5重量%以下の重量損失を示す低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物、及び(b−2)(カーボネートポリマー組成物重量に基づき)0.001−0.1重量%で且つ水に溶解したとき少なくとも7のpHをもつアルカリ金属塩から本質的になる発火抵抗添加剤
    からなることを特徴とするカーボネートポリマー組成物。
  2. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物が、芳香族ホスフェートエステルオリゴマー化合物又はハロアリールホスフェート化合物の群から選ばれる請求項1記載のカーボネートポリマー組成物。
  3. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物が、20℃/分の加熱速度でTGAで500℃の温度に加熱したとき、300℃で40%以下の重量損失を示す芳香族ホスフェートエステルオリゴマー化合物又はハロアリールホスフェート化合物の群から選ばれる請求項1又は2記載のカーボネートポリマー組成物。
  4. ハロゲン;水に溶解したときに7未満のpHをもつアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩;アンチモン;ビスマス;又はポリテトラフルオロエチレンに基づくさらなる発火抵抗添加剤の1種以上を含有しない請求項1、2又は3記載のカーボネートポリマー組成物。
  5. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物が低揮発性ハロアリールホスフェートエステル化合物である請求項1〜4のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  6. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物が式
    Figure 0003645910
    (式中、各Zは独立して(i)C2−C20の線状、分枝又は環状のアルキル基、(ii)1以上の芳香族核をもつC6−C30のアリール基及び(iii)1以上の芳香族核と1−5の臭素原子をもつ臭素化したC6−C30のアリール基からなる群から選ばれると共に、Zの少なくとも1は1以上の芳香族核と1−5の臭素原子をもつ臭素化したC6−C30のアリール基である)によって示される請求項1〜5のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  7. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物がトリス(2,4−ジブロモフェニル)ホスフェートである請求項1〜6のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  8. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物の量が(カーボネート組成物重量に基づき)0.2−0.9重量%である請求項1〜7のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  9. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物の量が(カーボネート組成物重量に基づき)0.2−0.6重量%である請求項1〜8のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  10. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物の量が(カーボネート組成物重量に基づき)0.3−0.5重量%である請求項1〜9のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  11. カーボネートポリマーが、26000−36000の重量平均分子量を有する請求項1〜10のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  12. 該組成物から成形した1/16インチ(1.6mm)及び1/8インチ(3.2mm)の厚さをもつ試験片が、UL−94試験でV−2の等級をもつことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  13. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物が式
    Figure 0003645910
    (中、Rは2価のC1−C20の線状、分枝もしくは環状のアルキレン又はアルキリデン基、又は1以上の芳香族核をもつ2価のC6−C30のアリーレン基又はそれらの何れかの置換誘導体であり、Zは請求項6に定義したとおりであり、nは1−3である)によって示される請求項1〜4及び8〜12のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  14. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物が低揮発性レゾルシノールジフェニルホスフェートエステルオリゴマー化合物である請求項13記載のカーボネートポリマー組成物。
  15. 低揮発性芳香族ホスフェートエステル化合物が低揮発性ビスフェノールAジフェニルホスフェートエステルオリゴマー化合物である請求項13記載のカーボネートポリマー組成物。
  16. さらなる可塑性ポリマー樹脂成分を含有しない請求項1〜15のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  17. アルカリ金属塩が芳香族硫黄化合物であり、アルカリ金属がナトリウム及びカリウムからなる群から選ばれる請求項1〜16のいずれか1項記載のカーボネートポリマー組成物。
  18. アルカリ金属塩が少なくとも7.5のpHをもつ請求項17記載のカーボネートポリマー組成物。
  19. アルカリ金属塩が芳香族スルフイミドであり、アルカリ金属がナトリウム及びカリウムからなる群から選ばれる請求項18記載のカーボネートポリマー組成物。
  20. 請求項1〜19のいずれか1記載のカーボネートポリマー組成物からつくられた押し出しシート。
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