JP3644299B2 - 水冷式内燃機関のシリンダブロック - Google Patents
水冷式内燃機関のシリンダブロック Download PDFInfo
- Publication number
- JP3644299B2 JP3644299B2 JP09566899A JP9566899A JP3644299B2 JP 3644299 B2 JP3644299 B2 JP 3644299B2 JP 09566899 A JP09566899 A JP 09566899A JP 9566899 A JP9566899 A JP 9566899A JP 3644299 B2 JP3644299 B2 JP 3644299B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- head bolt
- cylinder block
- water jacket
- wall
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/02—Cylinders; Cylinder heads having cooling means
- F02F1/10—Cylinders; Cylinder heads having cooling means for liquid cooling
- F02F1/108—Siamese-type cylinders, i.e. cylinders cast together
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/02—Cylinders; Cylinder heads having cooling means
- F02F1/10—Cylinders; Cylinder heads having cooling means for liquid cooling
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F7/00—Casings, e.g. crankcases or frames
- F02F7/0065—Shape of casings for other machine parts and purposes, e.g. utilisation purposes, safety
- F02F7/007—Adaptations for cooling
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/16—Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
- F02B75/18—Multi-cylinder engines
- F02B2075/1804—Number of cylinders
- F02B2075/1816—Number of cylinders four
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/02—Cylinders; Cylinder heads having cooling means
- F02F1/10—Cylinders; Cylinder heads having cooling means for liquid cooling
- F02F2001/106—Cylinders; Cylinder heads having cooling means for liquid cooling using a closed deck, i.e. the water jacket is not open at the block top face
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、水冷式内燃機関のシリンダブロックに関し、特に、クローズドデッキ型のトップデッキ部を有するシリンダブロックの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
水冷式内燃機関のシリンダブロックは、一般に、シリンダボアを構成するシリンダ壁やウォータジャケットを構成するウォータジャケット壁等を含めて各部一体に鋳造されている。特に、シリンダヘッドガスケットのシール性を高めるために、ウォータジャケットの上端をトップデッキ部によって覆ったいわゆるクローズドデッキ型のシリンダブロックにあっては、砂中子を用いて材料コストに優れた鋳鉄により鋳造する場合が多い。
【0003】
このシリンダブロックの上面つまりトップデッキ部の上には、燃焼室を構成するシリンダヘッドが載置され、かつ複数本のシリンダヘッドボルトによって固定される。このシリンダヘッドボルトが螺合するシリンダヘッドボルト孔は、特開平10−311242号公報や特開平8−28342号公報等に見られるように、ウォータジャケット外周のウォータジャケット壁を部分的に厚肉にしてなる略円柱状のヘッドボルトボス部に機械加工されている。また、シリンダヘッドボルトは、シリンダボアをそれぞれ囲むように配置され、複数気筒が直列に並んだシリンダブロックでは、該シリンダブロックの前後両端と気筒間位置とにそれぞれ設けられている。
【0004】
図6および図7は、一例として直列4気筒機関のシリンダブロック1のトップデッキ部上面およびその要部の断面形状を示しており、図6に示すように、シリンダヘッドボルト孔2が各シリンダボア3の四隅に配置され、計10本のシリンダヘッドボルトによって図示せぬシリンダヘッドが固定されるようになっている。このシリンダヘッドボルト孔2が設けられるヘッドボルトボス部4は、図7に示すように、ウォータジャケット壁5の上部に、該ウォータジャケット壁5と一体に形成されている。上記ヘッドボルトボス部4は、ウォータジャケット壁5を内側および外側の双方へ向かって膨出させた形状をなしており、従って、シリンダ壁6とウォータジャケット壁5との間に形成されるウォータジャケット7は、このヘッドボルトボス部4によって部分的に狭められている。なお、上記ウォータジャケット7の上端は、トップデッキ部8によって覆われており、かつこのトップデッキ部8には、図6に示すように、シリンダヘッド側のウォータジャケットと連通する複数の連通孔9が開口形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の構成においては、気筒間に位置するシリンダヘッドボルトは、その軸力が両側の気筒にそれぞれ作用するのに対し、シリンダブロックの端部に位置するシリンダヘッドボルトは、その軸力が1つの気筒にのみ作用する形となる。換言すれば、端部に位置する各シリンダヘッドボルトは、図6に斜線を施して示す領域をそれぞれ締め付けており、また気筒間に位置するシリンダヘッドボルトは、それぞれ隣接するシリンダボア3の中心に挟まれたほぼ倍の面積の領域を締め付けている。従って、シリンダブロック端部のヘッドボルトボス部4においては、気筒間に位置するヘッドボルトボス部4に比較して、ボルト軸力によってヘッドボルトボス部4の周囲に生じる締付応力が大きなものとなり、好ましくない。特に、図7に示すように、ウォータジャケット7がヘッドボルトボス部4によって狭められており、ウォータジャケット7上端の断面形状のRが小さなものとなるので、ここに応力が集中しやすい。
【0006】
図8は、ヘッドボルトボス部4付近の変形状態を示したものであり、ヘッドボルトボス部4が矢印Aのようにボルト軸力でもって上方へ引っ張られるのに対し、シリンダ壁6上面部分はシリンダヘッドガスケットのビードによって矢印Bのように下方へ押さえつけられるので、ウォータジャケット7上端の符号Cで示す部分に大きな引張応力が作用する。
【0007】
同様に、運転中の熱膨張差等による応力も、気筒間に位置するヘッドボルトボス部4に比較してシリンダブロック端部のヘッドボルトボス部4の方が大きなものとなる。
【0008】
また、鋳鉄製のシリンダブロックの鋳造に際しては、シリンダボア3の耐摩耗性向上に寄与するパーライトを析出させるために、あるいは生産タクトを短縮するために、一般に、組織成長が終わる共析変態点(約720℃)以下に温度低下する前に型ばらしが行われる。この型ばらしの後、外気に触れるトップデッキ部8は冷却の進行が早く、表面の輻射で熱がこもりやすいシリンダボア3周囲のシリンダ壁6は冷却の進行が遅い。この結果、シリンダ壁6がトップデッキ部8を引き込みながら組織成長を終えるため、シリンダ壁6上端とトップデッキ部8との接続部となるウォータジャケット7上端部分に残留応力が発生する。
【0009】
従って、シリンダブロック端部のヘッドボルトボス部4については、この残留応力と上記のボルト軸力による締付応力とが合わさることによって、ウォータジャケット7上端の狭小なR部分を始点とする亀裂が発生しやすい。
【0010】
なお、この亀裂防止のために、焼鈍により残留応力を除去することも一部でなされているが、このような熱処理はコストの増加を招く要因となる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、直列に複数並んで形成され、かつシリンダボアを構成する略円筒状のシリンダ壁と、このシリンダ壁を囲むように形成され、該シリンダ壁との間にウォータジャケットを構成するウォータジャケット壁と、このウォータジャケット壁を部分的に略円柱状に厚肉にしてなり、かつ内部にシリンダヘッドボルト孔が形成されるヘッドボルトボス部と、上記シリンダ壁の上端と上記ウォータジャケット壁の上端とを連結して上記ウォータジャケットの上端を覆うトップデッキ部と、を備えてなる水冷式内燃機関のシリンダブロックにおいて、
上記ヘッドボルトボス部は、気筒間位置およびシリンダブロック両端部にそれぞれ配置されており、
気筒間位置に位置するヘッドボルトボス部については、該ヘッドボルトボス部とシリンダ壁との間に、該ヘッドボルトボス部より下方のウォータジャケット一般部よりも狭い間隙からなるウォータジャケットが残存し、
シリンダブロック端部に位置するヘッドボルトボス部については、該ヘッドボルトボス部とシリンダ壁との間の間隙を埋めるように、これらのヘッドボルトボス部,シリンダ壁およびトップデッキ部の三者に連結されたリブが形成されていることを特徴としている。
【0012】
このようにリブを設けるのは、シリンダブロック端部に位置する複数のヘッドボルトボス部の中の一部であってもよく、あるいはシリンダブロック端部の全てのヘッドボルトボス部にリブを設けるようにしてもよい。
【0013】
そして、請求項2の発明では、上記リブが、上記ヘッドボルトボス部の直径と略等しい幅を有している。
【0014】
すなわち、上記リブは、トップデッキ部のシリンダ軸方向の厚さを、部分的に延長したような構成となり、ヘッドボルトボス部とシリンダ壁とトップデッキ部とが互いに堅固に一体化される。そのため、シリンダヘッドボルトの軸力による締付応力や残留応力が分散されるとともに、剛性が向上し、亀裂が発生しにくくなる。また、トップデッキ部の変形も抑制される。
【0015】
この請求項1および2の発明をさらに具体化した請求項3の発明では、上記リブが、上記ヘッドボルトボス部の軸方向の略全長に亘って形成されており、該リブ下部により構成されるウォータジャケット上部が、上記ヘッドボルトボス部より下方のウォータジャケット一般部の厚さと等しく、かつR形状の断面形状を有している。
【0016】
つまり、ヘッドボルトボス部とシリンダ壁との間がリブにより埋められた形となるので、ウォータジャケット上部に狭小な部分が生じない。その結果、リブ下端に相当するウォータジャケット上端のR部分の曲率半径が大きくなり、それだけ応力集中を抑制できる。
【0017】
また請求項4の発明では、上記リブが連結されたシリンダ壁のシリンダブロック端部側部分が厚肉となっている。
【0018】
すなわち、ボルト軸力を受けるヘッドボルトボス部にリブを介してシリンダ壁が連結されることから、シリンダ壁が部分的に半径方向外側へ引っ張られ、シリンダボアの変形を生じるおそれがある。請求項4の発明では、リブが連結される部分を厚肉としておくことで、シリンダ壁(シリンダボア)の変形が抑制される。なお、シリンダブロック端部に位置するシリンダボアの360度の中でリブが接続される一方の側の部分を反対側の部分に比べて厚肉とするほか、シリンダブロック端部のシリンダボアのシリンダ壁全体を、シリンダブロック中間部のシリンダボアのシリンダ壁に比べて厚肉としてもよい。また、シリンダ壁が変形しやすいのは、特にシリンダ上部側の部分であるので、その部分のみを厚肉としてもよい。
【0019】
本発明は、請求項5のように、鋳鉄により一体に鋳造されているシリンダブロックに特に好適であり、冷却の進行の差異による残留応力に耐えることができる。
【0020】
【発明の効果】
この発明に係る水冷式内燃機関のシリンダブロックにおいては、シリンダブロック端部に位置するヘッドボルトボス部付近での応力集中を回避でき、ボルト軸力および残留応力による破損を防止できるとともに、トップデッキ部の平滑性が保たれ、シリンダヘッドとの間のシール性が向上する。
【0021】
特に、請求項3のようにウォータジャケット上端のR部分の曲率半径が大きくなるようにすれば、このウォータジャケット上端を始点とした亀裂発生を一層確実に防止できる。また、同時に、鋳造時の湯流れが良好なものとなり、鋳造欠陥を低減できる。
【0022】
また、請求項4のようにリブが連結されたシリンダ壁を厚肉とすれば、リブに引っ張られることによるシリンダ壁の変形、シリンダボアの真円度の低下を回避できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1〜図4は、この発明を直列4気筒内燃機関のシリンダブロックに適用した一実施例を示している。このシリンダブロック1は、砂中子を用いて鋳鉄により一体に鋳造されたものであって、図2に示すように、いわゆるクローズドデッキ型のトップデッキ部8を備えている。
【0025】
図1は、上記トップデッキ部8の直下付近で切断した断面図、図3は、図2のD−D線に沿った要部の断面図であって、図示するように、シリンダボア3を構成する略円筒状のシリンダ壁6が4個直列に並んで形成されており、その外周側を囲むようにウォータジャケット壁5が形成されている。この実施例では、4個のシリンダ壁6は、ボア間の距離を短くすべく、隣接する気筒同士で一部が互いに一体に連続したいわゆるサイアミーズ型の構成となっているが、各シリンダ壁6を個々に独立させた構成としてもよい。上記ウォータジャケット壁5は、上記シリンダ壁6に対し略一定の間隙を保つようにシリンダボア3と同心の円弧に沿って形成されており、該ウォータジャケット壁5とシリンダ壁6との間に、略一定幅のウォータジャケット7が構成されている。このウォータジャケット7の上端は、上記トップデッキ部8によって覆われており、かつ図2に示すように、一部が連通孔9として開口している。
【0026】
各シリンダボア3の周囲4カ所には、図2に示すように、シリンダヘッドボルト孔2が設けられている。このシリンダヘッドボルト孔2は、気筒間位置およびシリンダブロック1両端部にそれぞれ2カ所づつあり、つまり全体で10本のシリンダヘッドボルトによってシリンダブロック1上面にシリンダヘッドが固定されるようになっている。
【0027】
上記シリンダヘッドボルト孔2が形成されるヘッドボルトボス部4は、図1に示すように、ウォータジャケット壁5の上部を、内側および外側の双方へ向かって膨出させ部分的に厚肉にした略円柱状のもので、その中心に、図3に示すように、シリンダヘッドボルト孔2が加工されている。
【0028】
気筒間に位置する6個のヘッドボルトボス部4については、該ヘッドボルトボス部4はシリンダ壁6から離れており、両者間に、ウォータジャケット7がその幅を狭められた形で残存している。
【0029】
これに対し、シリンダブロック1端部に位置する4個のヘッドボルトボス部4については、該ヘッドボルトボス部4とシリンダ壁6との間にリブ11が設けられており、このリブ11によって、ヘッドボルトボス部4とシリンダ壁6とトップデッキ部8との三者が実質的に一体化している。図3に示すように、上記リブ11は、ヘッドボルトボス部4の軸方向の略全長に亘って形成されており、この結果、該リブ11により構成されるウォータジャケット7上部7aは、ヘッドボルトボス部4より下方のウォータジャケット7一般部の厚さと等しくなっている。そして、この一般部の厚さを略直径とするR形状の断面形状を有している。また、上記リブ11は、図4に示すように、ヘッドボルトボス部4の直径と略等しい幅Lを有し、かつシリンダボア3の半径方向に延びている。
【0030】
また、上記リブ11が連結されたシリンダ壁6のシリンダブロック1端部側の部分6aは、他の部分に比べて厚肉となっている。理解を容易にするために、図5に、一般部に比して肉厚を増した部分を、斜線を施して示しているが、この図5のように、略180度の範囲で厚肉にされており、かつ三日月形に徐々に肉厚が増えるようになっている。従って、この部分に生じるウォータジャケット7は、他の部分に比較して、僅かに狭くなっている。なお、この肉厚の増加量を、シリンダボア3の軸方向に沿って、下方へ向かうほど小さくなるようにしてもよい。
【0031】
この実施例の構成によれば、リブ11によってヘッドボルトボス部4とシリンダ壁6とトップデッキ部8とが互いに堅固に一体化されるため、シリンダヘッドボルトの軸力によるヘッドボルトボス部4付近の締付応力や残留応力が分散されるとともに、剛性が向上する。また、トップデッキ部8の変形が抑制され、その平滑性が良好となることから、シリンダヘッドとの間のシール性が向上する。そして、このリブ11の形成に伴いウォータジャケット7上部7aのR形状の曲率半径が大きくなるので、応力集中による亀裂発生を防止できる。
【0032】
特に、ボルト軸力との関係から亀裂が生じやすいシリンダブロック1端部のヘッドボルトボス部4についてのみリブ11が設けられるので、シリンダブロック1全体の軽量化を損なわずに最小限の重量増加でもって効果的な強度向上を達成することができる。従って、例えば、鋳鉄による鋳造後に、残留応力除去のための焼鈍を行う必要がなくなる。
【0033】
なお、ウォータジャケット7上部に狭小部が存在しないことから、鋳造時の湯流れが良好なものとなり、鋳造欠陥の低減の上でも有利となる。
【0034】
一方、ボルト軸力を受けるヘッドボルトボス部4にリブ11を介してシリンダ壁6が連結されると、シリンダ壁6が部分的に半径方向外側へ引っ張られ、シリンダボア3の変形を生じるおそれがあるが、上記のようにリブ11が連結される部分を予め厚肉としておくことで、シリンダ壁6の変形ひいてはシリンダボア3の真円度の低下を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシリンダブロックのトップデッキ部直下付近での断面図。
【図2】このシリンダブロックのトップデッキ部の平面図。
【図3】図2のD−D線に沿った要部の断面図。
【図4】図1の要部拡大図。
【図5】シリンダ壁の肉厚の増加部分を示す断面説明図。
【図6】従来のシリンダブロックのトップデッキ部の平面図。
【図7】そのE−E線に沿った要部の断面図。
【図8】この従来のシリンダブロックのヘッドボルトボス部の変形状態を示す説明図。
【符号の説明】
1…シリンダブロック
3…シリンダボア
4…ヘッドボルトボス部
5…ウォータジャケット壁
6…シリンダ壁
7…ウォータジャケット
8…トップデッキ部
11…リブ
Claims (5)
- 直列に複数並んで形成され、かつシリンダボアを構成する略円筒状のシリンダ壁と、このシリンダ壁を囲むように形成され、該シリンダ壁との間にウォータジャケットを構成するウォータジャケット壁と、このウォータジャケット壁を部分的に略円柱状に厚肉にしてなり、かつ内部にシリンダヘッドボルト孔が形成されるヘッドボルトボス部と、上記シリンダ壁の上端と上記ウォータジャケット壁の上端とを連結して上記ウォータジャケットの上端を覆うトップデッキ部と、を備えてなる水冷式内燃機関のシリンダブロックにおいて、
上記ヘッドボルトボス部は、気筒間位置およびシリンダブロック両端部にそれぞれ配置されており、
気筒間位置に位置するヘッドボルトボス部については、該ヘッドボルトボス部とシリンダ壁との間に、該ヘッドボルトボス部より下方のウォータジャケット一般部よりも狭い間隙からなるウォータジャケットが残存し、
シリンダブロック端部に位置するヘッドボルトボス部については、該ヘッドボルトボス部とシリンダ壁との間の間隙を埋めるように、これらのヘッドボルトボス部,シリンダ壁およびトップデッキ部の三者に連結されたリブが形成されていることを特徴とする水冷式内燃機関のシリンダブロック。 - 上記リブが、上記ヘッドボルトボス部の直径と略等しい幅を有することを特徴とする請求項1記載の水冷式内燃機関のシリンダブロック。
- 上記リブが、上記ヘッドボルトボス部の軸方向の略全長に亘って形成されており、該リブ下部により構成されるウォータジャケット上部が、上記ヘッドボルトボス部より下方のウォータジャケット一般部の厚さと等しく、かつR形状の断面形状を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の水冷式内燃機関のシリンダブロック。
- 上記リブが連結されたシリンダ壁のシリンダブロック端部側部分が厚肉となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水冷式内燃機関のシリンダブロック。
- 鋳鉄により一体に鋳造されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水冷式内燃機関のシリンダブロック。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09566899A JP3644299B2 (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 水冷式内燃機関のシリンダブロック |
US09/532,326 US6295954B1 (en) | 1999-04-02 | 2000-03-21 | Cylinder block for water-cooled engine |
DE10015870.6A DE10015870B4 (de) | 1999-04-02 | 2000-03-30 | Zylinderblock für wassergekühlte Brennkraftmaschinen |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09566899A JP3644299B2 (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 水冷式内燃機関のシリンダブロック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000291488A JP2000291488A (ja) | 2000-10-17 |
JP3644299B2 true JP3644299B2 (ja) | 2005-04-27 |
Family
ID=14143887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09566899A Expired - Fee Related JP3644299B2 (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 水冷式内燃機関のシリンダブロック |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6295954B1 (ja) |
JP (1) | JP3644299B2 (ja) |
DE (1) | DE10015870B4 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4196803B2 (ja) | 2003-10-10 | 2008-12-17 | 日産自動車株式会社 | 内燃機関のシリンダブロック |
US20100031902A1 (en) * | 2007-10-10 | 2010-02-11 | Brunswick Corporation | Outboard motor cooling system with inserts to affect operating temperatures |
US8408178B2 (en) * | 2009-08-04 | 2013-04-02 | International Engine Intellectual Property Company, Llc | Engine crankcase firing deck having anti-distortion projections |
CN103758651B (zh) * | 2014-01-26 | 2016-06-08 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种内燃机及其缸体、冷却水道 |
CN107989711A (zh) * | 2017-12-27 | 2018-05-04 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 多缸柴油机气缸体的冷却水套 |
JP7085581B2 (ja) | 2020-03-31 | 2022-06-16 | 本田技研工業株式会社 | ウォータジャケット |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2507034A (en) * | 1946-09-18 | 1950-05-09 | George W Martin | Outboard motor unit |
US2853062A (en) * | 1954-09-29 | 1958-09-23 | Gen Motors Corp | Engine structure |
US4066057A (en) * | 1975-09-04 | 1978-01-03 | Brunswick Corporation | Cylinder head mounting apparatus for internal combustion engines |
US4237847A (en) * | 1979-03-21 | 1980-12-09 | Cummins Engine Company, Inc. | Composite engine block having high strength to weight ratio |
JPS6049240U (ja) * | 1983-09-13 | 1985-04-06 | 日産自動車株式会社 | 沸騰冷却式内燃機関のシリンダブロツク |
JP2836416B2 (ja) * | 1993-01-13 | 1998-12-14 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関のシリンダブロックの構造 |
JP3077452B2 (ja) * | 1993-06-07 | 2000-08-14 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関のシリンダブロック |
JPH07247898A (ja) * | 1994-03-07 | 1995-09-26 | Nissan Diesel Motor Co Ltd | エンジンのシリンダブロック |
JP3052738B2 (ja) | 1994-07-11 | 2000-06-19 | 日産自動車株式会社 | 水冷式内燃機関のシリンダブロック |
JPH1047153A (ja) * | 1996-08-01 | 1998-02-17 | Toyota Motor Corp | オープンデッキ型シリンダブロック |
JP3585010B2 (ja) * | 1996-08-05 | 2004-11-04 | 本田技研工業株式会社 | 水冷式v型内燃機関の冷却水通路構造 |
JPH10311242A (ja) | 1997-05-12 | 1998-11-24 | Yanmar Diesel Engine Co Ltd | 多気筒内燃機関のシリンダブロック |
-
1999
- 1999-04-02 JP JP09566899A patent/JP3644299B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2000
- 2000-03-21 US US09/532,326 patent/US6295954B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-03-30 DE DE10015870.6A patent/DE10015870B4/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000291488A (ja) | 2000-10-17 |
DE10015870B4 (de) | 2014-01-16 |
DE10015870A1 (de) | 2000-11-16 |
US6295954B1 (en) | 2001-10-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH11200943A (ja) | シリンダブロック構造 | |
JP3644299B2 (ja) | 水冷式内燃機関のシリンダブロック | |
US5253615A (en) | Cylinder block cylinder bore isolator | |
JP2568831B2 (ja) | 水冷エンジンのシリンダブロツク | |
JP5692364B2 (ja) | 内燃機関のシリンダーヘッド | |
JPH09329056A (ja) | 内燃機関用ピストン | |
JP2870463B2 (ja) | 多気筒内燃機関のシリンダヘッド構造 | |
JP4192845B2 (ja) | エンジンの冷却水通路構造 | |
JP2002070642A (ja) | 多気筒エンジンのシリンダヘッド | |
JP3620202B2 (ja) | エンジンのシリンダブロック構造 | |
JP3960698B2 (ja) | シリンダヘッド冷却構造 | |
US6343574B1 (en) | Load distribution rib for the combustion deck of an internal combustion engine | |
JP2018135794A (ja) | シリンダブロック | |
JPH05321751A (ja) | 多気筒内燃機関用シリンダスリーブ集合体 | |
JP3796928B2 (ja) | 内燃機関のシリンダヘッド | |
JP3404098B2 (ja) | シリンダヘッドガスケット | |
JP2002070641A (ja) | 多気筒エンジンのシリンダヘッド | |
JPH088280Y2 (ja) | 内燃機関の一体型シリンダブロック | |
JP3700588B2 (ja) | シリンダブロックの上部構造 | |
JPS59194061A (ja) | 内燃機関のシリンダブロツク | |
JPH059471Y2 (ja) | ||
JPH06330807A (ja) | 水冷式内燃機関のシリンダブロック構造 | |
JPH07127519A (ja) | 内燃機関のウォータジャケット構造 | |
JPH05340296A (ja) | シリンダブロック | |
JPH0110422Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040709 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040713 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040809 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040907 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050111 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050124 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3644299 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |