JP3640097B2 - 光センシング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定対象物に光を照射し、その反射光から測定対象物の情報を得る光センシング装置に関する。
【0002】
【関連技術】
光センシング装置の一例として、特開平6−118161号公報に開示された技術がある。この光センシング装置は、測定対象物までの距離を測定するための装置であり、回折格子を用いて測定対象物に照射する光のパターンを所定の形状に制御することができる。
【0003】
しかし、この光センシング装置で用いられている回折格子は一次元的であり、回折光が一方向(例えばX方向)のみに生じるように構成されている。従って、例えば回折光が生じない他の方向(例えばY方向)において、光源から前方の近距離領域において必要とされる照射幅がW1、また遠距離領域において必要とされる照射幅がW2とする場合、近距離領域または遠距離領域での照射幅の何れか一方に光の照射幅を設定すると、他方の領域の光の照射幅あるいは光の強度を十分に確保することができない場合がある。
【0004】
ところで、車間距離の計測などの距離計測の分野において、半導体レーザを光源として用いる試みがなされている。半導体レーザを用いた距離計測は、目標物に向かって高出力のパルス光を出射し、その反射光を受光するまでの時間から目標物までの距離を計算することによって行われる。
【0005】
このような高出力半導体レーザに求められる特性としては、(イ)例えば最高出力が50W以上の高出力発振が可能であること、(ロ)遠視野像が単峰であること、(ハ)発振遅れがないこと、(ニ)太陽光の影響を受けにくい波長領域で発光すること、などが挙げられる。これらの中でも、半導体レーザの出力とその発振波長とは距離計測装置の性能に大きな影響を及ぼす。すなわち、半導体レーザの出力は光の到達距離に関与し、光出力が大きいほどレーザ光は遠くまで到達するので、計測可能範囲が大きくなる。また、レーザの発振波長に関しては、波長が長いほど有利である。例えば、距離計測装置を車間距離測定装置に応用した場合には、太陽光は距離測定装置にとってノイズとなる。このようなノイズを回避するためには、通常、レーザ光と同一波長の光のみを通過させるバンドパスフィルタを受光センサの前に配置して太陽光をできるだけカットするように配慮されているが、レーザ光と同一波長の太陽光が受光センサに入射することを防ぐことはできない。太陽光のエネルギー密度分布は、赤外領域では長波長になるほど低くなる。したがって、レーザの発振波長が長波長側にあるほど太陽光の影響を受けにくくなり、太陽光によるノイズを小さくすることができる。
【0006】
ところで、従来の半導体レーザは、その最高出力が20W程度で、それ以上の出力を得ようとすると出力が熱的に飽和して効率が低下したり、あるいは注入電流密度の増大による出力の低下や端面破壊の発生などの問題を生ずることがあった。そして、半導体レーザを距離測定装置の光源として使用する場合には、レーザの最高出力が20W程度であると、測定可能距離は100mに満たず、被測定物がそれ以上の距離にあるときは精度の高い測定が困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、近距離および遠距離で必要とされる領域を無駄がなくかつ十分な光強度で照射し、被検出体の測定を高い精度で行うことができる光センシング装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の光センシング装置は、半導体レーザからなる光源と、この光源からの出射光の光軸上に配置されたレンズ面および回折格子面を含む送光光学系と、前記出射光の被検出体による反射光を検出する受光検出システムと、を含み、前記出射光は、前記回折格子面によって、少なくとも直交する2方向に回折される。
【0009】
この光センシング装置によれば、光源からの出射光(ビーム)は前記回折格子面によって少なくとも2方向(X方向,Y方向)において複数のビームに変換され、また前記レンズ面によってビームの形状を所定形状に変換することができる。従って、前記回折格子面とレンズ面とを組み合わせることにより、単一の光源から所定の投射光パターンを有するビームを得ることができる。そして、本発明の光センシング装置においては、少なくとも直交する2方向においてビームを回折することから、投射光パターンは2次元的に制御され、しかも近距離領域においては0次回折光および±1次回折光による広い投射角を有する照射領域が得られ、遠距離領域においては、主として0次回折光による照射領域が得られる。本発明の光センシング装置は、単一の光源を用いていることから、投光装置の簡素化,小型化が容易である。
【0010】
本発明の光センシング装置は、近距離領域と遠距離領域とにおいて光の照射範囲が異なる用途、例えば車両用障害物検知装置、船舶用レーダなどに好適に用いられる。
【0011】
前記回折格子面は、少なくとも直交する2方向に対して光を回折する機能を有する限り、その構成は特に限定されるものではないが、光のロスを小さくすることを考慮すれば、単一の基板に形成されていることが望ましい。以下に、好ましい回折格子面を有する回折格子を例示する。
【0012】
(a)回折格子面は、格子基板の両面に形成された第1の回折格子面と第2の回折格子面とからなり、各回折格子面はそれぞれ一方向の直線状の凹凸群からなる格子パターンを有し、前記第1の回折格子面の凹凸群の方向と前記第2の回折格子面の凹凸群の方向とが直交する回折格子。
【0013】
(b)回折格子面は、格子基板の一方の面に形成された回折格子面からなり、この回折格子面は直交する直線状の凹凸群からなる格子パターンを有する回折格子。
【0014】
(c)回折格子面は、格子基板の一方の面に形成された回折格子面からなり、この回折格子面は中心を共通とする曲線状、例えば円状,楕円状の凹凸群からなる格子パターンを有する回折格子。
【0015】
(d)レンズ面および回折格子面は単一の基板に形成され、該基板の一方の面に屈折型レンズ面が形成され、他方の面に中心を共通とする円状または楕円状の凹凸群からなる回折型レンズ面が形成された回折格子。
【0016】
(e)回折格子面は、該回折格子面を構成する凹凸群の断面形状がノコギリ歯状である回折格子。
【0017】
また、本発明の光源として用いられる半導体レーザは、
第1導電型の化合物半導体からなる基板、この基板の一方の面上に積層された半導体層、前記半導体層上に形成され、少なくとも1つのストライプ状の電流注入領域を有する電流狭窄層、および前記基板および前記半導体層の端面に形成された一対の端面反射膜を含み、
前記半導体層は、
前記基板側に位置する第1導電型の第1クラッド層、
前記第1クラッド層上に形成された第1導電型の第1光導波路層、
前記第1光導波路層上に形成された、量子井戸構造を有する活性層、
前記活性層上に形成された第2導電型の第2光導波路層、
前記第2光導波路層上に形成された第2導電型の第2クラッド層、および
前記第2クラッド層上に形成されたコンタクト層、
を含み、
前記活性層は、1mm×1mmの単位領域で、凹凸が基準面に対し±0.1μm以下の範囲にある平坦性を有し、
前記電流狭窄層の電流注入領域の幅は100〜250μmであり、かつ、
共振器長は500〜1,000μmである、
ことが望ましい。
【0018】
この半導体レーザにおいては、前記半導体層は、AlGaAs系化合物半導体から構成されていることが望ましい。
【0019】
前記活性層の平坦性において、前記基準面とは、前記活性層上に想定される平面であって、前記基板および前記活性層以下の半導体層(活性層および活性層より下位にある半導体層からなる半導体層)の合計の厚さの平均値に相当する高さを有する面をいい、前記凹凸とは、例えば探針式の平坦性測定器あるいは微分干渉式平面凹凸測定法で測定され得る凹凸ないし膜厚の不均一を意味する。
【0020】
前記基準面は、例えば以下の方法で特定することができる。つまり、前記基板上のエピタキシャル成長を活性層の成長後に止める。その後、露出した活性層の表面を、例えば探針式の平坦性測定器によって測定して、基板および活性層以下の半導体層(活性層および活性層より下位にある半導体層からなる半導体層)の積層体の厚さ分布を求める。この厚さ分布をもとに単位領域における前記積層体の厚さの平均値を求めることによって、基準面を設定できる。
【0021】
特に、発振領域の幅が広い高出力半導体レーザにおいては、活性層のわずかな凹凸を反映して不規則なスポット状の発振を生じやすくなるため、活性層の平坦性を確保することは重要である。
【0022】
この半導体レーザによれば、高出力、例えば最高出力が50W以上の例えば850nm以上の長波長光を出射することができ、さらに約100〜250μmと広い発振領域において均一な光強度分布を有するレーザ光を出射することができる。
【0023】
前記半導体レーザにおいては、前記活性層はウエル層とバリア層とから構成され、ウエル層はAlx Ga1-x Asにおけるxが0、バリア層はAlx Ga1-x Asにおけるxが0.15〜0.25であり、かつ前記クラッド層はAlx Ga1-x Asにおけるxが0.28以上であることが望ましい。この半導体レーザによれば、活性層およびクラッド層のAl組成を特定することにより、活性層として量子井戸構造を有するにもかかわらず、発振波長の短波長側へのシフトを抑制し、850nm以上の長波長光を発振することができる。
【0024】
前記半導体レーザにおいては、前記一対の端面反射膜は、反射率が0.1〜5%の第1反射膜と、反射率が98.5%以上の第2反射膜との組み合わせからなることが望ましい。前記端面反射膜は、屈折率の異なる2種の誘電体薄膜を交互に積層して構成された誘電体膜からなることが望ましい。そして、前記第1反射膜は屈折率の大きい誘電体薄膜が前記半導体層側に位置する状態で積層され、前記第2反射膜は、屈折率の小さい誘電体薄膜が前記半導体層側に位置する状態で形成される。
【0025】
この半導体レーザによれば、反射膜の反射率を上記範囲に制御することにより、高い外部微分量子効率を得ることができ、高出力が得られると共に、発振しきい値電流の上昇をおさえることができる。また、反射膜を構成する誘電体薄膜の積層を順序を上記のように規定することにより、第1反射膜においては低い反射率を、第2反射膜においては高い反射率を得ることができる。
【0026】
前記半導体レーザは、前記第1クラッド層と前記第1光導波路層との間、および前記第2クラッド層と前記第2光導波路層との間の少なくとも一方に形成されたブロック層を含むことが望ましい。
【0027】
このブロック層を含む半導体レーザにおいては、前記第1クラッド層および第2クラッド層は、Alx Ga1-x Asにおけるxが0.20〜0.40であることが望ましい。
【0028】
前記ブロック層は、8〜20nmの膜厚を有し、Alx Ga1-x Asにおけるxが0.30〜0.60であることが望ましい。
【0029】
この半導体レーザによれば、クラッド層と光導波路層との間に薄い膜厚のブロック層を挿入することにより、クラッド層のAl組成を高めることなく、発光効率および温度特性を改善することができる。クラッド層のAl組成を小さくすると、光の閉じ込め係数を小さくできるので、半導体レーザは、放射角の狭いビームを発振することができ、かつ端面破壊を生じにくくなる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態に係る光センシング装置の一例を概略的に示す図である。この光センシング装置は、光源としての半導体レーザ100、送光光学系10、受光光学系20および光検出器42を含んで構成されている。前記送光光学系10は、レンズ12および回折格子14から構成され、前記受光光学系20はレンズ22から構成されている。
【0031】
この装置においては、半導体レーザ100から出射された光はレンズ12および回折格子14を通過し、主として0次回折光1000からなる遠距離照射領域と、主として0次回折光1000および±1次回折光2000からなる近距離照射領域を形成する。これらの領域に測定対象物(被検出体)1Fあるいは測定対象物1Nが存在する場合には、これらの対象物1F,1Nによって反射された反射光は受光光学系20を介して検出器42に到達する。
【0032】
図2は、図1に示す光センシング装置のブロック図の一例を示す。
【0033】
この光センシング装置は、レーザ駆動パルスを繰り返し出力するパルス発生器30を含み、このパルス発生器30から出力されるパルスは半導体レーザ駆動回路32および信号処理回路46に入力される。
【0034】
前記半導体レーザ駆動回路32は、駆動パルスが入力されるごとに半導体レーザ100を駆動し、半導体レーザ100から測定光を出力させる。そして、半導体レーザ100から出力されたレーザビームは、送光光学系10を介して前方空中へ向け測定用のビームとして出力される。
【0035】
この測定用レーザビームは、所定の測定対象物に当たり、そこからの散乱または反射光は、受光光学システムによって測定される。具体的には、反射光は、受光光学系20を介し光検出器42で検出され、電気信号に変換されて増幅器44を介し信号処理回路46へ入力される。信号処理回路46は、レーザビームの送光から受光までの時間の計測、反射光の分光的計測を行い、その計測結果を距離演算回路48へ向け出力する。なお、前記受光光学系20および光検出器42などは一般的な測距レーダに使用されているものを用いることができる。
【0036】
図3は、送光光学系10としてレンズ12および回折格子14が装着された送光部50を示す部分断面図である。
【0037】
この送光部50のホルダ60は、筒体を分割した第1ホルダ部60aと第2ホルダ部60bとを軸方向で接合した構造を有している。前記第1ホルダ部60aは軸方向外方に突出された筒状部を有し、この筒状部先端にはレーザパッケージ70の取付部72を装着するためのステップ状の第1支持部62が形成されている。また、第1ホルダ部60aのほぼ中央部にはレンズ12を装着するためのステップ状の第2支持部64が形成されている。また、前記第2ホルダ部60bには軸方向外方に突出する筒状部が形成され、この筒状部内部には回折格子14を装着するためのステップ状の第3支持部66が形成されている。
【0038】
前記レーザパッケージ70,レンズ12および回折格子14は、それぞれ前記第1支持部62,第2支持部64および第3支持部66に、例えば光硬化型接着剤で接着されている。支持手段としては、他にネジ止め、あるいはホルダの一部に圧力を加えて塑性変形させるカシメを用いることもできる。
【0039】
この実施の形態においては、ホルダ60を第1ホルダ部60aおよび第2ホルダ部60bに分割することにより、レンズ12を第2支持部64に設置した後に第2ホルダ部60bを第1ホルダ部60aにネジ止め等によって固定することができ、レンズ12の設置を正確かつ容易に行うことができる。
【0040】
前記レンズ12により、楕円形のレーザビームの形状が遠距離領域で必要とされる検知領域の形状、例えばほぼ矩形形状に成形される。
【0041】
前記レンズ12を構成する面として、円筒面、トロイダル面、非球面等のレンズ面を有するものを用いることができる。また、レンズを複数枚組み合わせることにより、例えば平凹円筒レンズと非球面レンズとを組み合わせることにより、レーザビームの成形を行うこともできる。前記レンズ12としては、例えば射出成形で形成された、アクリル樹脂、ポリカーボネイト、非晶質ポリオレフィン等のプラスチックレンズ、あるいはプレス成形されたガラスレンズを用いることができる。
【0042】
また、前記レンズ12の両面にはMgFや誘電体多層膜からなる反射防止膜を設けることが好ましい。本実施の形態では、反射防止膜の反射率は約0.5%に設定されている。
【0043】
図4は、レーザパッケージ70内における半導体レーザ100のマウント状態を示す概略斜視図である。この例においては、銅などの金属製のヒートシンク(図示せず)と半導体レーザ100との間にチッ化アルミニウム(AlN),ケイ素などからなる支持体73が設けられ、特にチッ化アルミニウムの支持体が好ましい。チッ化アルミニウムは熱伝導率が高く、また熱膨張係数が半導体レーザ100を構成するAlGaAs系化合物に近似しているため、金/錫(Au/Sn)の合金などを用いてレーザチップを250〜350℃の温度で融着するとき、レーザの活性層に残留応力を残さないという作用がある。また、熱伝導率が高いので活性層の発熱量を充分に逃がす効果があり、レーザの長寿命化に効果がある。
【0044】
この支持体73の厚みは、例えば150〜190μm程度が好ましい。これは、レーザチップと銅などの金属(ヒートシンク)とAlN(支持体)の熱膨張係数からレーザの活性層に残る残留応力を計算すると、支持体の厚みによって引っぱり応力と圧縮応力が発生する場合があり、前記の厚みにしたときに残留応力が極小になるためである。
【0045】
図5(A),(B)は、前記回折格子14の一例を示し、図5(A)はその断面図、図5(B)はその平面図を示す。
【0046】
図5(A),(B)に示す回折格子14は、ガラス、合成樹脂などの透明材料を基板とした位相型の回折格子である。この回折格子14は、回折基板14cの両面に回折格子面14a,14bが形成されている。一方の第1の回折格子面14aには一方向(Y軸方向)に平行な複数の格子溝が形成され、直線状の凹凸群からなる格子パターンが形成されている。一方の第2の回折格子面14bには、格子溝の方向が前記第1の回折格子面と直交する方向(X軸方向)に形成された、直線状の凹凸群からなる格子パターンが形成されている。回折格子14の両面には反射防止膜が形成されている。
【0047】
一般的に、このような直線状の格子溝を有する単純格子型の回折格子面を透過した光は、回折されずにそのまま直進する0次回折光と、回折角θn をもって進むn次回折光(nは整数)にわけられる。本実施の態様では、この0次回折光をメインビームに、回折した±1次回折光をサブビームとして利用するものである。2次以上の高次の回折光は強度が小さく、測定にほとんど寄与しない。
【0048】
厳密には回折格子に入る光線は垂直入射だけに限られないが、説明を単純にするためにほぼ垂直入射として考えると、±1次回折光の回折角θ、光源光の波長λ、回折格子のピッチpの間には、
sinθ=λ/p
の関係がある。また、0次回折光と1次回折光の回折光量比は格子溝深さdに依存しており、回折格子の凹凸が1対1の比率(デューティ比2分の1)の場合の0次回折光および±1次回折光の強度η0 ,η1 は、
η0 =cos2 (πdΔn/λ)
η1 =(2/π)2 sin2 (πdΔn/λ)
となる。ただし、Δn=n−1で、nは回折格子材料の屈折率である。この式より光源の波長λと格子材料の屈折率nは一定と考えると、0次回折光と±1次回折光の強度比率は回折格子の溝深さdを調整すれば自由に選択できることがわかる。また、ビームの照射角は格子ピッチpを変えること、あるいは光源,回折格子,投射レンズの位置関係を変えることで選択的に設定できる。
【0049】
(ビームパターン)
次に、半導体レーザ100から出射された光のビームパターンについて説明する。図6(A)は、水平方向をX軸、垂直方向をY軸およびビームの進行方向をZ軸としたときの、X−Z面におけるビームパターンを示し、図6(B)はY−Z面におけるビームパターンを示す。
【0050】
本実施の形態の光センシング装置においては、レーザパッケージ70(図4参照)は、半導体レーザ100と支持体73との接合面がY軸方向に一致する状態で固定されている。また、前記回折格子14は、その各回折格子面14aおよび14bの格子溝がY軸方向およびX軸方向にそれぞれに一致するように設置されている。
【0051】
以上の構成の光センシング装置においては、半導体レーザ100の出射口から出射された光はレンズ12によって平行に近いビームに変換された後、回折格子14を通してX方向およびY方向にそれぞれ3ビームにわけられる。
【0052】
すなわち、図6(A)に示すように、半導体レーザ100から出射された光は、回折格子14の第1の回折格子面14aによって、X−Z平面において、光軸Zとほぼ平行に進む0次の回折光1000、+1次の回折光2000Aおよび−1次の回折光2000Bの3つのビームに分割される。また、図6(B)に示すように、Y−Z平面においては、光は光軸Zとほぼ平行に進む0次の回折光1000、+1次の回折光2000Cおよび−1次の回折光2000Dの3つのビームに分割される。この光学系によれば、回折格子14に入る光は近似的に回折格子面に対して垂直となるので、レーザ光の投射角はほぼ回折格子による回折角を調整して制御することができる。したがって、この光学系においては、光の投射角は回折格子による±1次回折光の回折角のみを考慮すればよいので、光学系の制御が単純となる利点がある。
【0053】
次に、このような光学系における光の投射角および回折効率について述べる。光の投射角は回折格子のピッチpに依存し、また光の回折効率は回折格子の溝の深さdに依存し、これらの値は光センシング装置の用途などによって適正な範囲が設定される。すなわち、測距レーダの用途によって、目標物までの距離を考慮して出射光の強度や拡散領域が設定される。例えば、本実施の形態の光センシング装置を走行車両の所定方向の障害物を検知する車両用障害物検知装置に応用した場合には、走行車両に近い領域では測定可能範囲を広げるために広い投射角を必要とし、かつ走行方向に対してはできるだけ遠方まで、例えば150m先まで投射されることが望ましい。
【0054】
具体的には、図6(A),(B)に示すように、走行車両より近距離領域、例えば40m先の検知領域を例にとると、X軸方向(水平方向)では少なくとも幅W1(例えば4m程度)の検知領域を、Y軸方向(垂直方向)では少なくとも幅H1(例えば1.5m程度)の検知領域を必要とする。また、走行車両より遠距離領域、例えば150m先の検知領域を例にとると、X軸方向では少なくとも幅W2(例えば4m程度)の検知領域を、Y軸方向では少なくとも幅H2(例えば
1.5m程度)の検知領域を必要とする。
【0055】
近距離領域においてできるだけ広い検知領域を得るためには、0次回折光1000と±1次回折光2000A,2000Bとが一部オーバラップした状態で、かつできるだけX軸方向に広がり、そして、0次回折光1000と±1次回折光2000C,2000Dとが一部オーバーラップした状態で、かつできるだけY軸方向に広がることが望ましい。また、遠距離領域においては、0次回折光のみが利用されるため、この0次回折光を有効に利用するためには、光の照射領域と、必要とされる検知領域とがほぼ一致していることが望ましい。
【0056】
このような条件を考慮して回折格子の格子ピッチpを求めたところ、X軸方向で15〜40μm、Y軸方向で50〜90μmの範囲が好ましいことがわかった。回折格子の格子ピッチpが小さくなると、1次回折光はZ軸から遠ざかる方向へ回折されるようになる。
【0057】
また、回折効率としては、前記車両用障害物検知装置に応用する場合の条件を考慮して、1次回折効率が0.4〜4%であることが望ましい。
【0058】
本実施の形態の光センシング装置によれば、回折格子14を用いることによって、レーザ光をX方向およびY方向において3ビームに分割して、レーザ光を十分な光密度を有する所定形状の測定光に変換することができる。したがって、この光センシング装置を例えば車両用障害物検知装置などに適用した場合には、単一の光源でありながら死角の少ない適正な照射領域を得ることができる。
【0059】
次に、本発明に用いることができる回折格子の変形例を示す。
【0060】
(a)図7に示す回折格子16は、基板の一方の面に回折格子面が形成され、この回折格子面は複数の線状の凸部16aが直交した状態で形成された格子パターンを有する。斜線を施して示した部分16bは、断面形状がほぼ矩形の凹部から構成されている。そして、縦方向の凸部16aは図6におけるY方向、および横方向の凸部16aは同図のX方向に相当する状態で配置される。
【0061】
(b)図8に示す回折格子18は、格子基板の一方の面に回折格子面が形成され、そのパターンは中心を共通とする同心状の楕円から構成されている。つまり、平面形状が楕円形の凸部18aが同心状に離間して形成され、隣接する凸部18aとの間に、斜線を施して示す凹部18bが形成されている。このような回折格子は一般的にグレーティング・レンズと呼ばれる回折格子で、レンズ作用を有する。そして、このタイプの回折格子においては、水平方向および垂直方向に加えて斜め方向の光の広がる角度を制御することができ、ビームの成形が可能となる。
【0062】
この回折格子18においては、X方向とY方向との回折角を異ならせるために楕円パターンによって構成したが、X方向およびY方向の回折角が等しい場合には同心円状のパターンとなる。また、このタイプの回折格子においては、格子パターンは楕円および円に限らず、ビーム成形機能を有する他の曲線群によって格子パターンを形成してもよい。
【0063】
(c)図9(A),(B)に示す回折格子19は、回折基板の一方の面に回折格子面が形成され、前記回折格子18と同様な、平面形状が中心を共通とする楕円パターンによって構成されている。前記回折格子14,16および18においては、格子溝の断面形状を矩形で構成している。このような格子溝を有する回折格子においては、+1次回折光および−1次回折光の両者を利用することになる。しかし、回折格子面が楕円パターンのように、発散性の+1次回折光と収束性の−1次回折光を生じる格子パターンの場合には、近距離での照射範囲を拡大する場合には発散性の+1次回折光だけを利用することが、光のロスを少なくする上で望ましい。+1次回折効率を−1次回折効率より大きくするには、図9(B)に示したように、回折格子面を構成する凸部19aの断面形状を三角形とし、つまり回折格子面の断面形状をノコギリ歯状に構成することが好ましい。このような回折格子としては、例えばマイクロ・フレネル・レンズがある。
【0064】
(d)図10および図11に示す回折格子17は、一方の面に回折格子面17aが形成され、他方の面にレンズ面17bが形成されている。なお、図10において図1と実質的に同じ部分には同符号を付し、その説明を省略する。回折格子面17aは、前記回折格子19と同様に、平面形状が中心を共通とする楕円パターンを有し、かつ回折格子面の断面形状がノコギリ歯状に構成されている。このように、回折格子面をレンズの表面に形成した、いわゆるハイブリッド・レンズは、レンズ面と回折格子面とが単一の基板に形成されていることから、光のロスを低減し、部品点数を少なくすることができる。
【0065】
以上に述べたように、回折格子の形状は本発明の要求する機能を有する限りにおいて特に限定されない。さらに、回折格子は必ずしも単数でなくてもよく、複数の回折格子を組み合わせてもよい。例えば、直線状の格子溝を有する単純格子を、相互の溝方向が直交を成すように2個配設することもできる。
【0066】
回折格子を作成する代表的なプロセスとしては、まず、ICなどの微細加工に用いられるフォトリソグラフィ技術によって、フォトレジストをコートしたガラス基板にマスクを密着させUV照射を行い、ついで不要部分のレジストをエッチングする方法がある。ノコギリ歯状化された回折格子は、濃淡を付けたマスクを用いたフォトリソグラフィによる方法、EBによる多重直接露光による方法、機械加工による方法などによって得られる。
【0067】
(半導体レーザ)
次に、本発明のセンシング装置の光源として好適に用いられる半導体レーザの構成例について述べる。
【0068】
図12は、本実施の形態に適用した電極ストライプ型の半導体レーザの一例を概略的に示す斜視図である。
【0069】
図12に示す半導体レーザ100は、n型GaAs基板101上に、複数のAlGaAs系化合物半導体層が積層された半導体層SLを有する。この半導体層SLは、n型バッファ層102、n型第1クラッド層103、n型第1光導波路層104、活性層105、p型第2光導波路層106、p型第2クラッド層107、p型コンタクト層108から構成されている。これらの各半導体層の組成、膜厚、およびドーパントの種類を表1に示す。なお、表1において各欄の( )で示す数値は、後述する実験例に用いた半導体レーザのサンプルの構成を示す。
【0070】
【表1】
Figure 0003640097
【0071】
前記コンタクト層108上にはストライプ状の開口部、すなわち電流注入領域112を構成するための開口部を有する電流狭窄層109が形成されている。この電流狭窄層109の表面および開口部に露出する半導体層上にはp側電極110が形成され、前記基板101の下面にはn側電極111が形成されている。さらに、主ビーム側の端面にはAR膜(Anti-Reflective Film)からなる第1反射膜120が設けられ、モニタビーム側にはHR膜(Highly Reflective Film)からなる第2反射膜121が形成されている。
【0072】
前記活性層105は、図13に示すように、複数のウエル層を有する多重量子井戸構造を有している。この多重量子井戸構造は、例えば4層のウエル層105aと3層のバリア層105bとが交互に積層されている。
【0073】
ところで、半導体層としてAlGaAs系化合物半導体を用いた場合には、半導体レーザの発振波長は通常870nm付近である。しかし、活性層として量子井戸構造を採用すると、発振波長は短波長側にシフトすることから、AlGaAs系化合物半導体を用いた量子井戸半導体レーザでは、通常その発振波長が830nmより短波長側である。
【0074】
本発明に用いられる半導体レーザにおいては、850nm以上の長波長で良好に発振するためには、半導体層、特にクラッド層の組成ならびに活性層の平坦性を規定することが重要である。
【0075】
まず、クラッド層の組成と半導体レーザの特性との関係について述べる。本実施の形態のサンプルについて電流−光出力特性(I−L特性)を求めたところ、図14に示す結果が得られた。また、比較のためにクラッド層のAl組成を変えたサンプルを作成し、同様にI−L特性を求めた。この比較用サンプルにおいては、第1クラッド層のAl組成(Alx Ga1-x Asにおけるx)は0.22であり、第2クラッド層のAl組成は0.22であり、その他の構成については本態様のサンプルと同様である。
【0076】
図14から、両者の実験結果を比較すると、低電流注入時には両者のI−L特性の間には大きな差が見られない。しかし、注入電流量が約20Aを越えると、比較用サンプルのレーザは光出力が著しく低下することがわかる。
【0077】
両者の半導体レーザの差は、その温度特性を比較するとより明確になる。温度特性のグラフを図15に示す。このグラフは、同一電流を注入したときの光出力を20〜90℃の温度範囲にわたってプロットしたものであり、光出力の温度依存性が表されている。この実験では、注入電流は30Aである。
【0078】
図15から、20℃のときの光出力を100としたときの90℃における光出力をΔTとすると、本実施の形態のサンプルではΔTは80であるのに対し、比較用サンプルではΔTは20である。したがって、本実施の形態の半導体レーザは比較用レーザに比べて光出力に対する動作温度の依存性がかなり小さいことがわかる。
【0079】
比較用レーザはクラッド層のAl組成が0.22と小さいため、注入電流値が大きいとき、あるいは接合部の温度が高いとき、注入キャリアが活性領域からオーバーフローして効率が低下するものと予想される。比較用レーザにおいて、計算により活性層のエネルギーギャップとクラッド層のエネルギーギャップとの差を求めると、わずか0.23eVであることがわかった。本発明者等の研究によれば、活性層のエネルギーギャップとクラッド層のエネルギーギャップとの差が0.35eVより大きい場合に、発光効率および温度特性とも良好な結果を得られることがわかっている。このことから、本実施の形態の量子井戸半導体レーザにおいては、クラッド層のAl組成は0.28より大きいことが望ましい。
【0080】
また、前記活性層105は、1mm×1mmの単位領域で基準面に対し±0.1μm、好ましくは±0.07μmを越える凹凸を有さない、平坦性を有することが必要である。本実施の形態の前記サンプルについて、活性層の基準面に対する凹凸(以下、これを「平坦度」ともいう)を探針式の平坦性測定器「Dektak3030」(Sloan Technology社製)によって求めたところ、±0.05μm以内であった。なお、活性層の基準面は前述した方法によって特定した。
【0081】
前記電流狭窄層109の電流注入領域の幅(図12においてWで示す)は100〜250μm、好ましくは150〜200μmである。この電流注入領域の幅が100μmより小さいと、注入電流の密度が大きくなって高出力を得ることが難しくなり、一方、250μmを越えるとレーザ出射端面での光強度分布が不均一となって、放射ビームが単一峰形状にならない。
【0082】
図16および図17は、このことを裏付けるための実験結果を示す。図16および図17において、横軸は電流注入領域の幅Wを示し、縦軸は光出力を示している。図16は電流注入領域の幅Wが200μmのときの光強度分布を示し、図17は、電流注入領域の幅Wが本発明の範囲を越える300μmのときの光強度分布を表わしている。図16から、注入電流領域の幅が200μmであると、ストライプの全幅にわたってほぼ均一の光出力が得られ、単峰パターンの良好な水平横モードの発振が得られることがわかった。これに対し、図17から、電流注入領域の幅が300μmでは、均一な光強度分布を得ることができないことがわかった。
【0083】
本実施の形態の半導体レーザ100は、その共振器長(図1においてLで示す)は500〜1,000μm、好ましくは600〜900μmである。共振器長Lが500μmより小さいと、注入電流密度が大きくなって光出力が低下し、一方1,000μmを越えると発振開始時の電流値が大きくなって所定の光出力を得るための駆動電流が高くなり、駆動回路の作成が困難となる。
【0084】
図18は、このことを確認するためのI−L特性を示し、横軸に注入電流値、縦軸に光出力を示す。この実験においては3種の共振器長Lについて調べた。図18において符号aで示すラインはLが700μm、符号bで示すラインはLが600μm、および符号cで示すラインはLが450μmのときのI−L特性曲線である。
【0085】
図18から、共振器長が700μmのときは、I−L特性において良好な直線関係が得られ、電流注入値が大きくなっても高い光出力を得られることがわかった。共振器長が600μmのときには、高い電流注入領域においては、やや光出力の低下が見られるものの、実用上はほぼ満足できるものであることがわかった。また、共振器長が450μmと本発明の範囲以外の場合には、高い電流注入領域における光出力の低下が大きく、実用には適しないことがわかった。
【0086】
前記第1反射膜120は、その反射率が0.1〜5%であることが望ましい。この第1反射膜120の反射率が0.1より小さい場合には発振しきい値に達せず、一方5%を越える場合には外部微分量子効率が下がって高出力を得ることができない。また、前記第2反射膜121は、その反射率が98.5%以上であることが望ましい。第2反射膜121の反射率が98.5%より小さい場合には、発振しきい値電流が増加して高出力を得ることができない。
【0087】
前記第1反射膜120の反射率を低くするためには、λ/4n(λ:発振波長,n:誘電体の屈折率)の膜厚を有する誘電体膜を単層コートするか、あるいは異なる屈折率の誘電体薄膜を2種組み合わせた層を2対コートする。後者の場合には、2種の層のうち屈折率の大きい誘電体薄膜が内側すなわち半導体層の端面側に位置し、屈折率の小さい誘電体薄膜が外側に位置する状態で積層される必要がある。表2に、第1反射膜120の構成、すなわちその誘電体材料,膜厚,層数または対数,反射率を示す。表2からも明らかなように、異なる屈折率の誘電体薄膜の組み合わせを2対積層して形成された反射膜の多くは単層の誘電体膜からなる反射膜に比較して反射率がかなり小さくなる。
【0088】
【表2】
Figure 0003640097
【0089】
前記第2反射膜121は異なる屈折率の誘電体薄膜をλ/4nの膜厚で交互に積層して構成される。この場合には、前記第1反射膜120とは逆に、屈折率の小さい誘電体薄膜を屈折率の大きい誘電体薄膜より半導体層側に形成しなければならない。表3に、第2反射膜121を構成する誘電体の材料,膜厚,対数および反射率について示す。表3によれば、ほとんどの反射膜は99%以上という高い反射率を有することがわかる。
【0090】
【表3】
Figure 0003640097
【0091】
図19は、本実施の形態にかかる半導体レーザのエージングテストの結果を示す。図19において、横軸はエージング時間、および縦軸は累積故障率を示す。ここにおいて、「エージング時間」とは、半導体レーザを通電駆動した連続時間を示し、「累積故障率」とは、同じサンプル群の中でいくつ故障したかを示す割合である。
【0092】
エージングテストは、同一ウェハから同様に作製した本実施の態様の構造を有する半導体レーザを2つのサンプル群に分け、サンプル群1はパッケージ温度(環境温度)を80℃、サンプル群2はパッケージ温度を50℃に保持し、半導体レーザを駆動してレーザ光の出力の変化を測定することにより行った。駆動条件は、サンプル群1および2とも、パルス駆動(100ns、1kHz)、40Aの定電流駆動で行った。また、故障の判定は、半導体レーザの一般的な故障の判定である、光出力が初期光出力(エージング開始時の光出力)の90%以下になったときとし、エージング開始から故障までの時間を故障時間とした。
【0093】
図19より、サンプル群1とサンプル群2との累積故障率の傾きはほぼ同じであり、両者のサンプルは同じ劣化モードで劣化し、温度エネルギーの差が故障時間を支配していることがわかる。ここで、平均故障時間(MTTF:サンプル群の半数が故障した時間、すなわち累積故障率が50%の時間)を求めると、パッケージ温度が80℃の場合は2900時間、50℃の場合は7300時間であった。一般的に、温度エネルギーの影響は温度の逆数(1/温度)に依存するので、上記の結果を用いて温度の逆数と平均故障時間との関係を求めたところ、図20に示す結果が得られた。図20において、横軸は(1/温度)を示し、縦軸は平均故障時間を示す。図20から、使用温度(30℃)における平均故障時間を求めると、約15000時間となることがわかった。
【0094】
通常の半導体レーザ(低出力のもの)の使用では、平均故障時間(使用温度30℃)としては10000時間以上保証されることが要求されている。従って、本実施の形態における、広いストライプ幅および長い共振器長を有する高出力半導体レーザにおいても、平坦な活性層を形成することにより通常の半導体レーザとそん色ない平均故障時間を有することがわかった。
【0095】
次に、本実施の形態の半導体レーザの製造方法の一例について説明する。
【0096】
まず、n型GaAs基板101上にn型バッファ層102、n型第1クラッド層103、n型第1光導波路層104、活性層105、p型第2光導波路層106、p型第2クラッド層107、p型コンタクト層108からなるAlGaAs系半導体層SL(図12参照)を、順次、有機金属化学気相成長法(MOCVD)によってエピタキシャル成長させる。この成膜条件としては、例えば、成長温度は680〜800℃、成長圧力は50〜200Torrとし、III 族原料としてはトリメチルガリウム(TMGa),トリメチルアルミニウム(TMAl)等の有機金属を用い、V族原料としてはアルシン(AsH3 )等の水素化物を用い、n型ドーパントとしてはH2 Se、p型ドーパントとしてはジエチル亜鉛(DEZn)を用いる。
【0097】
前記AlGaAs系半導体層を構成する各層は、Al組成,膜厚,ドーパントの条件を表1に示す条件に設定される。
【0098】
この際、n型基板101としては、1mm×1mmの単位領域内で±0.05μmを越える凹凸を有さない、平坦性のよい基板を用いている。前記凹凸は基板の基準面、すなわち前記基板101上に想定される平面であって該基板の単位領域における平均厚さに相当する高さを有する平面、に対する凹凸を意味する。また、半導体層を形成する前に、前期基板をH2 SO4 :H22 :H2 O=5:1:1のエッチャント中において十分な攪拌を行いながらエッチングすることにより、前記基板の平坦性を低下させることなく清浄な表面を得ることが好ましい。また、半導体層は、MOCVDにおけるガスの流量を最適化することにより、1mm×1mmの単位領域内での凹凸を±0.02μm以下に抑えることができる。したがって、基板および活性層より下位の半導体層(活性層を含まない)の全体の平坦度を±0.07μm以下にすることができる。本発明者らの研究によれば、活性層より下位の半導体層(活性層を含まない)の平坦度を±0.05μm以下に制御することにより、前記活性層105の平坦度が±0.1μm以下となることを確認している。
【0099】
AlGaAs系半導体層SLの成長後、前記コンタクト層108上に化学的気相成長法(CVD)によって絶縁膜を蒸着する。本実施の形態では、絶縁膜としてSiO2 を用いた。この絶縁膜を一般に用いられるフォトリソグラフィおよびエッチング技術によってパターニングし、中央部にストライプ状の電流注入領域112を有する電流狭窄層109を形成する。
【0100】
その後、前記基板101の他方の面および電流狭窄層109と電流注入領域112の表面にn側オーミック電極111およびp側オーミック電極110を蒸着する。その後、チッ素雰囲気中で例えば350〜450℃で30秒〜120秒のアロイングを行う。
【0101】
次いで、第1反射膜120および第2反射膜121を構成する誘電体膜を電子ビーム蒸着により形成する。すなわち、まず、劈開してバーの状態になったレーザウエハを積み重ね、劈開端面にだけ誘電体膜が形成できるようにする。これを蒸着用チャンバに設置して、真空度を5×10-6Torr以下になるよう真空排気し、前記バー状態のウエハを100℃〜250℃の温度に加熱する。蒸着速度が0.1〜1nm/秒になるように電子線電流を調整して、各誘電体層を形成する。
【0102】
このようにして得られた半導体レーザ100は、単一ワイドストライプ構造を有する利得導波型の半導体レーザである。本実施の形態の半導体レーザ100は、平坦性が良好な多重量子井戸構造を有する活性層を有すること、クラッド層のAl組成を特定範囲に設定してあること、共振器長が500〜1,000μmと大きいこと、電流注入領域の幅が100〜250μmと広いことなどの構成上の特徴を有し、約100〜250μmの広い発振領域を確保しながら、最高出力が約50Wという高出力で、波長が860nmの単峰パターンの発振が可能である。
【0103】
図21は、本発明に適用される他の半導体レーザを示す断面図である。
【0104】
この半導体レーザ600は、前記半導体レーザ100と次の2点において相違している。その第1点は、第2光導波路層606と第2クラッド層607との間に、キャリアのオーバーフローを抑制するためのブロック層613を挿入したこと、他の1点は、クラッド層603,607のAl組成を0.20〜0.40と低くしたことである。その他の構成、つまりGaAs基板601、バッファ層602、第1光導波路層604、活性層605、第2光導波路層606、コンタクト層608、電流狭窄層609、電極610、611および端面反射膜(図示せず)については、基本的には前記半導体レーザ100と同様であるので、その詳細な記載は省略する。表4に、半導体レーザ600の半導体層を構成する各層のAl組成,膜厚およびドーパントについて記載する。
【0105】
【表4】
Figure 0003640097
【0106】
半導体レーザ600においては、ブロック層613を形成することによって、クラッド層603および607のAl組成を上げることなく注入キャリアのオーバーフローを抑制することができる。すなわち、前記半導体レーザ100においては、クラッド層103,107のAl組成を比較的大きい特定の範囲にすることにより、注入キャリアのオーバーフローを抑制していた。しかし、反面、クラッド層のAl組成を大きくすると、光波の閉じ込め係数が大きくなってしまう結果、2つの好ましくない点を生ずる。その1つは、半導体層の接合方向に垂直な方向の遠視野像が大きくなり、この結果遠視野像の楕円率が大きくなって、発光素子として使用する場合光学系の設計が難しくなること、もう1つの点は、端面付近の発光領域の光密度が高くなるため、端面破壊を発生しやすくなることである。半導体レーザ600では、このようなクラッド層のAl組成比を大きくすることに起因する好ましくない点を解決しながら、前記半導体レーザ100と同様に良好な光発振が可能である。
【0107】
前記ブロック層618は、膜厚が好ましくは8〜20nm、より好ましくは10〜15nm、Al組成比(x)が好ましくは0.30〜0.60、より好ましくは0.35〜0.5である。
【0108】
次に、半導体レーザ600を用いた特性試験の結果について述べる。実験に用いるサンプルとしては、表4において各欄の( )で表わす構成のものを用いた。まず、I−L特性を求めたところ、図22に示す結果が得られた。
【0109】
図22中の符号aはブロック層を有する半導体レーザ600のI−L特性であり、図22中の符号bはブロック層を有さず、それ以外の層は前記半導体レーザ100と同様の構成を有する比較用半導体レーザの特性を示す。図22から明らかなように、ブロック層のある場合には高注入電流時においても直線性が維持され、ブロック層のない場合には光出力が飽和してしまうことがわかる。
【0110】
さらに、前記半導体レーザ100と同様にその温度特性を測定したところ、20℃のときの光出力を100としたときの90℃での光出力をΔTとすると、ΔTは70であった。前記半導体レーザ100の比較用サンプルの結果(図15参照)からわかるように、ブロック層がない場合にはΔTは20であったことから、ブロック層613を挿入することによって温度特性が大幅に改善されたことがわかる。また、このサンプルについて遠視野像を求めたところ、ブロック層を挿入しない場合と同じ24degであった。このように良好な光出射特性を有する理由は、ブロック層613の膜厚が十分に薄いため、光の導波モードには影響を与えず、注入キャリアが活性領域からオーバーフローするのを抑制していることによると考えられる。
【0111】
上記半導体レーザ600では、ブロック層613は第2光導波路層606と第2クラッド層607との間に挿入された例について記載したが、これに限定されず、ブロック層は第1クラッド層603と第1光導波路層604との間に挿入してもよく、あるいは第1クラッド層603と第1光導波路層604との間、および第2クラッド層607と第2光導波路層606との間にそれぞれ挿入してもよい。
【0112】
本発明に適用される半導体レーザは前記半導体レーザ100,600のような電極ストライプ型に限定されず、他のストライプ構造の半導体レーザ、例えばプレーナストライプ型、プロトンストライプ型の半導体レーザなどでもよい。
【0113】
以上、本発明の好適な実施の形態について記載したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の改変が可能である。
【0114】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光センシング装置の構成例を概略的に示す図である。
【図2】図1に示した光センシング装置のブロック図である。
【図3】図1に示す光センシング装置の送光部の構成を示す部分断面図である。
【図4】図3に示す送光部における半導体レーザのマウント状態を示す斜視図である。
【図5】(A),(B)は図1に示す回折格子の断面図および平面図である。
【図6】(A),(B)は送光光学系を示し、(A)はX−Z面における光学素子の配置およびビーム形状を示し、(B)はY−Z面における光学素子の配置およびビームパターンを示す図である。
【図7】本発明に用いることができる回折格子の他の例を示す平面図である。
【図8】本発明に用いることができる回折格子の他の例を示す平面図である。
【図9】(A),(B)は本発明に用いることができる他の回折格子を示し、(A)は平面図であり、(B)は(A)のA−A′線における断面図である。
【図10】本発明に適用することができる回折格子の他の例を示す図である。
【図11】図10に示す回折格子の回折格子面を表す図である。
【図12】本発明に用いられる半導体レーザの一例を模式的に示す斜視図である。
【図13】図12に示す半導体レーザの活性層を示す部分拡大図である。
【図14】図12に示す半導体レーザおよび比較用半導体レーザについて求めたI−L特性を示す図である。
【図15】図12に示す半導体レーザおよび比較用半導体レーザについて求めた光出力の温度依存性を示す図である。
【図16】図12に示す半導体レーザについて求めた、電流注入領域の幅と光出力との関係を示す図である。
【図17】比較用の半導体レーザについて求めた、電流注入領域の幅と光出力との関係を示す図である。
【図18】図12に示す半導体レーザおよび比較用半導体レーザについて求めたI−L特性曲線であって、I−L特性と共振器長との関係を示す図である。
【図19】図12に示す半導体レーザについて求めたエージング時間と累積故障率との関係を示す図である。
【図20】図12に示す半導体レーザについて求めた、(1/温度)と平均故障時間との関係を示す図である。
【図21】本発明に用いることができる他の半導体レーザを模式的に示す断面図である。
【図22】図21に示す半導体レーザおよび比較用半導体レーザについて求めたI−L特性曲線である。
【符号の説明】
10 送光光学系
12 レンズ
14,16,17,18,19 回折格子
14a,14b 回折格子面
20 受光光学系
30 パルス発生器
32 半導体レーザ駆動回路
42 光検出器
50 送光部
60 ホルダ
70 レーザパッケージ
100,600 半導体レーザ
101,601 n型GaAs基板
102,602 n型バッファ層
103,603 n型第1クラッド層
104,604 n型第1光導波路層
105,605 活性層
106,606 p型第2光導波路層
107,607 p型第2クラッド層
108,608 p型コンタクト層
109,609 電流狭窄層
110,610 p側電極
111,611 n側電極
112,612 電流注入領域
120 第1反射膜
121 第2反射膜
613 ブロック層

Claims (9)

  1. 半導体レーザからなる光源と、この光源からの出射光の光軸上に配置されたレンズ面および回折格子面を含む送光光学系と、前記出射光の被検出体による反射光を検出する受光検出システムと、を含み、
    前記出射光は、前記回折格子面によって、少なくとも直交する2方向に回折され、
    前記回折格子面は、格子基板の一方の面に形成された回折格子面からなり、この回折格子面は中心を共通とする曲線状の凹凸群からなる格子パターンを有する、光センシング装置。
  2. 請求項1において、
    前記格子パターンは、中心を共通とする円状または楕円状の凹凸群からなる、光センシング装置。
  3. 半導体レーザからなる光源と、この光源からの出射光の光軸上に配置されたレンズ面および回折格子面を含む送光光学系と、前記出射光の被検出体による反射光を検出する受光検出システムと、を含み、
    前記出射光は、前記回折格子面によって、少なくとも直交する2方向に回折され、
    前記レンズ面および前記回折格子面は単一の基板に形成され、該基板の一方の面に屈折型レンズ面が形成され、他方の面に中心を共通とする円状または楕円状の凹凸群からなる回折型レンズ面が形成された、光センシング装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記回折格子面は、該回折格子面を構成する凹凸群の断面形状がノコギリ歯状である、光センシング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記半導体レーザは、第1導電型の化合物半導体からなる基板、この基板の一方の面上に積層された半導体層、前記半導体層上に形成され、少なくとも1つのストライプ状の電流注入領域を有する電流狭窄層、および前記基板および前記半導体層の端面に形成された一対の端面反射膜を含み、
    前記半導体層は、
    前記基板側に位置する第1導電型の第1クラッド層、
    前記第1クラッド層上に形成された第1導電型の第1光導波路層、
    前記第1光導波層上に形成された、量子井戸構造を有する活性層、
    前記活性層上に形成された第2導電型の第2光導波路層、
    前記第2光導波路層上に形成された第2導電型の第2クラッド層、および、
    前記第2クラッド層上に形成されたコンタクト層、
    を含み、
    前記活性層は、1mm×1mmの単位領域で、凹凸が基準面に対し±0.1μm以下の範囲にある平坦性を有し、
    前記電流狭窄層の電流注入領域の幅は100〜250μmであり、かつ、
    共振器長は500〜1000μmである、光センシング装置。
  6. 請求項において、
    前記半導体層は、AlGaAs系化合物半導体からなる光センシング装置。
  7. 請求項5または6において、
    前記一対の端面反射膜は、反射率が0.1〜5%の第1反射膜と、反射率が98.5%以上の第2反射膜との組み合わせからなる、光センシング装置。
  8. 請求項において、
    前記端面反射膜は、屈折率の異なる2種の誘電体薄膜を交互に積層して構成された誘電体膜からなり、前記第1反射膜は屈折率の大きい誘電体薄膜が前記半導体層側に位置する状態で積層され、前記第2反射膜は、屈折率の小さい誘電体薄膜が前記半導体層側に位置する状態で形成された、光センシング装置。
  9. 請求項5〜8のいずれかにおいて、
    ブロック層は、前記第1クラッド層と前記第1光導波路層との間、および前記第2クラッド層と前記第2光導波路層との間の少なくとも一方に形成された、光センシング装置。
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