JP3638418B2 - 半導体発光装置 - Google Patents
半導体発光装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3638418B2 JP3638418B2 JP29705297A JP29705297A JP3638418B2 JP 3638418 B2 JP3638418 B2 JP 3638418B2 JP 29705297 A JP29705297 A JP 29705297A JP 29705297 A JP29705297 A JP 29705297A JP 3638418 B2 JP3638418 B2 JP 3638418B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- type semiconductor
- semiconductor layer
- light emitting
- conductivity
- reverse
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Led Devices (AREA)
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は半導体発光装置に関し、特にページプリンタ用感光ドラムの露光用光源などに用いられる半導体発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体発光装置を図4に示す。図4において、11はシリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などから成る単結晶半導体基板、12はガリウム砒素やアルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)などから成る一導電型半導体層、13はガリウム砒素やアルミニウムガリウム砒素などから成る逆導電型半導体層、14は逆導電型半導体層13に接続して設けられた個別電極、15は一導電型半導体層12に接続して設けられた共通電極である。なお、図4中、16は窒化シリコン(SiNX )などから成る絶縁膜である。
【0003】
逆導電型半導体層13は、一導電型半導体層12よりも小面積に形成されており、一導電型半導体層12の一部に露出部Rができるように形成されている。この一導電型半導体層12の露出部R上の絶縁膜16に形成されたコンタクトホールC1 を介して共通電極15が一導電型半導体層12に接続されている。
【0004】
また、逆導電型半導体層13上の絶縁膜16に形成されたコンタクトホールC2 を介して個別電極14が逆導電型半導体層13に接続されている。この個別電極14は、図5に示すように、逆導電型半導体層13の長さ方向にわたって接続されたり、図6に示すように、逆導電型半導体層13の幅方向にわたって接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図5に示す従来の半導体発光装置のように、個別電極14が逆導電型半導体層13の長さ方向にわたって逆導電型半導体層13に接続されると、この個別電極14と逆導電型半導体層13との接続部C2 は、共通電極15と一導電型半導体層12との接続部C1 よりも幅狭になることから、個別電極14から共通電極15に向けて電流を流した場合、半導体層12、13中での電流の広がりがなく、電流が局所的に集中して流れることによって発光ばらつきが発生すると共に、発光素子が劣化し易くなるという問題があった。
【0006】
また、図6に示す従来の他の半導体発光装置では、逆導電型半導体層13の幅方向にわたって形成されたコンタクトホールC2 を介して個別電極14が逆導電型半導体層13に接続されており、個別電極14から共通電極15へ向かって流れる電流は、図5に示す半導体発光装置よりも拡がるものの、逆導電型半導体層13における発光部の幅W2 と、個別電極14の接続部の幅は同一であるから、コンタクトホールC2 の幅W3 は必然的に発光部の幅W2 よりも幅狭となり、共通電極15寄りの発光部の両端側S部分の発光強度が小さく、発光ばらつきが発生するという問題があった。なお、発光部は窒化シリコンなどから成る絶縁膜16(図4参照)で被覆されることから、発光部の側壁部W近傍の光は、この絶縁膜16で反射し、この側壁部Wの発光強度は大きい。
【0007】
本発明は、このような従来装置の問題点に鑑みてなされたものであり、共通電極寄りの発光部の両端側の発光強度が小さいという従来装置の問題を解消した半導体発光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体発光装置では、基板上に一導電型半導体層と逆導電型半導体層を積層して形成し、この一導電型半導体層に幅方向の略全長にわたって直線状に共通電極を接続して設けると共に、逆導電型半導体層に幅方向の略全長にわたって直線状に個別電極を接続して設けた半導体発光装置において、前記逆導電型半導体層と前記個別電極との接続部の前記一導電型半導体層と逆導電型半導体を、前記一導電型半導体層と前記共通電極との接続部の前記一導電型半導体層よりも幅広となるように形成すると共に、前記一導電型半導体層と共通電極との接続部よりも、前記逆導電型半導体層と個別電極との接続部を幅広に形成した。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係る半導体発光装置の一実施形態を示す平面図、図2は本発明に係る半導体発光装置の一実施形態を示す断面図であり、1は基板、2は一導電型半導体層、3は逆導電型半導体層、4は個別電極、5は共通電極、6は絶縁膜である。
【0011】
基板1は、シリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などから成る単結晶半導体基板、或いはサファイア(Al2 O3 )などから成る単結晶絶縁基板で構成される。単結晶半導体基板の場合、(100)面を<011>方向に2〜7°オフさせた基板などが好適に用いられる。サファイアの場合、C面基板などが好適に用いられる。
【0012】
一導電型半導体層2は、バッファ層2a、オーミックコンタクト層2b、クラッド層2cなどで構成される。バッファ層2aは2〜4μm程度の厚みに形成され、オーミックコンタクト層2bは0.01〜0.1μm程度の厚みに形成され、クラッド層2cは0.2〜0.4μm程度の厚みに形成される。バッファ層2aとオーミックコンタクト層2bはガリウム砒素などで形成され、クラッド層2cはアルミミニウムガリウム砒素などで形成される。オーミックコンタクト層2bは、シリコン(Si)やセレン(Se)などの一導電型半導体不純物を1×1018〜1022atoms/cm3 程度含有し、クラッド層2cは1×1016〜1018atoms/cm3 程度含有する。なお、バッファ層2aは、基板1と半導体層2、3との格子定数の不整合に基づくミスフィット転位を防止するために形成するものであり、必ずしも半導体不純物を含有させる必要はない。
【0013】
逆導電型半導体層3は、発光層3a、第2のクラッド層3b、および第2のオーミックコンタクト層3cで構成される。発光層3aと第2のクラッド層3bは、0.2〜0.4μm程度の厚みに形成され、オーミックコンタクト層3cは、0.01〜0.1μm程度の厚みに形成される。また、発光層3aと第2のクラッド層3bはアルミニウムガリウム砒素などで形成され、第2のオーミックコンタクト層3cはガリウム砒素などで形成される。発光層3aと第2のクラッド層3bとは、電子の閉じ込め効果と光の取り出し効果を考慮してアルミニウムウ砒素(AlAs)とガリウム砒素(GaAs)の混晶比を異ならしめるように形成される。発光層3aと第2のクラッド層3bとは亜鉛(Zn)などの逆導電型半導体不純物を1×1016〜1019atoms/cm3 程度含有し、第2のオーミックコンタクト層3cは1×1019〜1022atoms/cm3 程度含有する。
【0014】
絶縁膜6は窒化シリコン(SiNX )などから成り、3000Å程度の厚みに形成される。個別電極4と共通電極5は金/クロム(Au/Cr)などから成り、厚み1μm程度に形成される。
【0015】
本発明の半導体発光装置は、図3に示すように、一導電型半導体層2と逆導電型半導体層3から成る島状の半導体層を基板1上に列状に並べて形成し、隣接する島状の半導体層ごとに同じ個別電極4に接続され、この同じ個別電極4に接続された下部の一導電型半導体層2が異なる共通電極5に接続されるように、二群に分けて接続される。個別電極4と共通電極5を選択して電流を流すことによって、列状に形成された島状の半導体層を選択的に発光させ、ページプリンタ用感光ドラムの露光用光源として用いられる。
【0016】
本発明に係る半導体発光装置は、図1に示すように、逆導電型半導体層3の幅をW1 、発光部の幅をW2 、逆導電型半導体層3と個別電極4とのコンタクト部の幅をW3 とすると、W1 >W3 ≧W2 となるように設定して形成する。W1 はエッチング(SiNX のサイドエッチング)との関係から、W1 =W3 +2×1.5μm程度に設定する。このように、W1 =W3 +2×1.5μmに設定すると、W1 >W3 ≧W2 にでき、発光部の幅W2 の全域にわたって電流を流すことができるようになり、共通電極5寄りの発光部の両端部Sの発光強度を向上させることができる。
【0017】
次に、上述のような半導体発光素子の製造方法を説明する。まず、単結晶基板1上に、一導電型半導体層2と逆導電型半導体層3をMOCVD法などで積層して形成する。これらの半導体層2、3を形成する場合、基板温度をまず400〜500℃に設定して200〜2000Åの厚みにアモルファス状のガリウム砒素膜を形成した後、基板温度を700〜900℃に上げて所望厚みの半導体層2、3を形成する。
【0018】
この場合、原料ガスとしては、TMG((CH3 )3 Ga)、TEG((C2 H5 )3 Ga)、アルシン(AsH3 )、TMA((CH3 )3 Al)、TEA((C2 H5 )3 Al)などが用いられ、導電型を制御するためのガスとしては、モノシラン(SiH4 )、セレン化水素(SeH2 )、TMZ((CH3 )3 Zn)などが用いられ、キャリアガスとしてはH2 などが用いられる。
【0019】
次に、隣接する素子同志が電気的に分離されるように、半導体層2、3が島状にパターニングされる。この場合、上述したように、逆導電型半導体層3の幅をW1 、発光部の幅をW2 、逆導電型半導体層3と個別電極4とのコンタクト部の幅をW3 とすると、W1 >W3 ≧W2 になるようにエッチングされる。また、一導電型半導体層2と共通電極5との接続部が逆導電型半導体層3から露出するようにエッチングされる。このような半導体層2、3のエッチングは、硫酸過酸化水素系のエッチング液を用いたウエットエッチングやCCl2 F4 ガスを用いたドライエッチングなどで行われる。
【0020】
次に、シランガス(SiH4 )とアンモニアガス(NH3 )を用いたプラズマCVD法などで窒化シリコン(SiNX )などから成る絶縁膜6を形成して、コンタクトホールC1 、C2 を形成した後、蒸着法やスパッタリング法でクロムと金を蒸着してパターニングすることにより、個別電極4と共通電極5とを形成する。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る半導体発光装置によれば、逆導電型半導体層と個別電極との接続部の一導電型半導体層と逆導電型半導体を、一導電型半導体層と共通電極との接続部の一導電型半導体層よりも幅広となるように形成すると共に、一導電型半導体層と共通電極との接続部よりも、逆導電型半導体層と個別電極との接続部を幅広に形成したことから、発光部の全域にわたって電流を流すことができ、共通電極寄りの発光部の両端部の発光強度を向上させることができる。電流が局所的に集中して流れることを解消でき、電流が集中することによる発光ばらつきと発光素子の劣化を防止できる。また、個別電極と逆導電型半導体層との接続面積を広くすることができ、発光層の電流密度が下がって信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体発光装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】本発明に係る半導体発光装置の一実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る半導体発光装置をアレイ状に並べた状態を示す平面図である。
【図4】従来の半導体発光装置を示す断面図である。
【図5】従来の半導体発光装置を示す平面図である。
【図6】従来の他の半導体発光装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1‥‥‥基板、2‥‥‥一導電型半導体層、3‥‥‥逆導電型半導体層、4‥‥‥個別電極、5‥‥‥共通電極、6‥‥‥絶縁膜
【発明が属する技術分野】
本発明は半導体発光装置に関し、特にページプリンタ用感光ドラムの露光用光源などに用いられる半導体発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体発光装置を図4に示す。図4において、11はシリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などから成る単結晶半導体基板、12はガリウム砒素やアルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)などから成る一導電型半導体層、13はガリウム砒素やアルミニウムガリウム砒素などから成る逆導電型半導体層、14は逆導電型半導体層13に接続して設けられた個別電極、15は一導電型半導体層12に接続して設けられた共通電極である。なお、図4中、16は窒化シリコン(SiNX )などから成る絶縁膜である。
【0003】
逆導電型半導体層13は、一導電型半導体層12よりも小面積に形成されており、一導電型半導体層12の一部に露出部Rができるように形成されている。この一導電型半導体層12の露出部R上の絶縁膜16に形成されたコンタクトホールC1 を介して共通電極15が一導電型半導体層12に接続されている。
【0004】
また、逆導電型半導体層13上の絶縁膜16に形成されたコンタクトホールC2 を介して個別電極14が逆導電型半導体層13に接続されている。この個別電極14は、図5に示すように、逆導電型半導体層13の長さ方向にわたって接続されたり、図6に示すように、逆導電型半導体層13の幅方向にわたって接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図5に示す従来の半導体発光装置のように、個別電極14が逆導電型半導体層13の長さ方向にわたって逆導電型半導体層13に接続されると、この個別電極14と逆導電型半導体層13との接続部C2 は、共通電極15と一導電型半導体層12との接続部C1 よりも幅狭になることから、個別電極14から共通電極15に向けて電流を流した場合、半導体層12、13中での電流の広がりがなく、電流が局所的に集中して流れることによって発光ばらつきが発生すると共に、発光素子が劣化し易くなるという問題があった。
【0006】
また、図6に示す従来の他の半導体発光装置では、逆導電型半導体層13の幅方向にわたって形成されたコンタクトホールC2 を介して個別電極14が逆導電型半導体層13に接続されており、個別電極14から共通電極15へ向かって流れる電流は、図5に示す半導体発光装置よりも拡がるものの、逆導電型半導体層13における発光部の幅W2 と、個別電極14の接続部の幅は同一であるから、コンタクトホールC2 の幅W3 は必然的に発光部の幅W2 よりも幅狭となり、共通電極15寄りの発光部の両端側S部分の発光強度が小さく、発光ばらつきが発生するという問題があった。なお、発光部は窒化シリコンなどから成る絶縁膜16(図4参照)で被覆されることから、発光部の側壁部W近傍の光は、この絶縁膜16で反射し、この側壁部Wの発光強度は大きい。
【0007】
本発明は、このような従来装置の問題点に鑑みてなされたものであり、共通電極寄りの発光部の両端側の発光強度が小さいという従来装置の問題を解消した半導体発光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体発光装置では、基板上に一導電型半導体層と逆導電型半導体層を積層して形成し、この一導電型半導体層に幅方向の略全長にわたって直線状に共通電極を接続して設けると共に、逆導電型半導体層に幅方向の略全長にわたって直線状に個別電極を接続して設けた半導体発光装置において、前記逆導電型半導体層と前記個別電極との接続部の前記一導電型半導体層と逆導電型半導体を、前記一導電型半導体層と前記共通電極との接続部の前記一導電型半導体層よりも幅広となるように形成すると共に、前記一導電型半導体層と共通電極との接続部よりも、前記逆導電型半導体層と個別電極との接続部を幅広に形成した。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明に係る半導体発光装置の一実施形態を示す平面図、図2は本発明に係る半導体発光装置の一実施形態を示す断面図であり、1は基板、2は一導電型半導体層、3は逆導電型半導体層、4は個別電極、5は共通電極、6は絶縁膜である。
【0011】
基板1は、シリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などから成る単結晶半導体基板、或いはサファイア(Al2 O3 )などから成る単結晶絶縁基板で構成される。単結晶半導体基板の場合、(100)面を<011>方向に2〜7°オフさせた基板などが好適に用いられる。サファイアの場合、C面基板などが好適に用いられる。
【0012】
一導電型半導体層2は、バッファ層2a、オーミックコンタクト層2b、クラッド層2cなどで構成される。バッファ層2aは2〜4μm程度の厚みに形成され、オーミックコンタクト層2bは0.01〜0.1μm程度の厚みに形成され、クラッド層2cは0.2〜0.4μm程度の厚みに形成される。バッファ層2aとオーミックコンタクト層2bはガリウム砒素などで形成され、クラッド層2cはアルミミニウムガリウム砒素などで形成される。オーミックコンタクト層2bは、シリコン(Si)やセレン(Se)などの一導電型半導体不純物を1×1018〜1022atoms/cm3 程度含有し、クラッド層2cは1×1016〜1018atoms/cm3 程度含有する。なお、バッファ層2aは、基板1と半導体層2、3との格子定数の不整合に基づくミスフィット転位を防止するために形成するものであり、必ずしも半導体不純物を含有させる必要はない。
【0013】
逆導電型半導体層3は、発光層3a、第2のクラッド層3b、および第2のオーミックコンタクト層3cで構成される。発光層3aと第2のクラッド層3bは、0.2〜0.4μm程度の厚みに形成され、オーミックコンタクト層3cは、0.01〜0.1μm程度の厚みに形成される。また、発光層3aと第2のクラッド層3bはアルミニウムガリウム砒素などで形成され、第2のオーミックコンタクト層3cはガリウム砒素などで形成される。発光層3aと第2のクラッド層3bとは、電子の閉じ込め効果と光の取り出し効果を考慮してアルミニウムウ砒素(AlAs)とガリウム砒素(GaAs)の混晶比を異ならしめるように形成される。発光層3aと第2のクラッド層3bとは亜鉛(Zn)などの逆導電型半導体不純物を1×1016〜1019atoms/cm3 程度含有し、第2のオーミックコンタクト層3cは1×1019〜1022atoms/cm3 程度含有する。
【0014】
絶縁膜6は窒化シリコン(SiNX )などから成り、3000Å程度の厚みに形成される。個別電極4と共通電極5は金/クロム(Au/Cr)などから成り、厚み1μm程度に形成される。
【0015】
本発明の半導体発光装置は、図3に示すように、一導電型半導体層2と逆導電型半導体層3から成る島状の半導体層を基板1上に列状に並べて形成し、隣接する島状の半導体層ごとに同じ個別電極4に接続され、この同じ個別電極4に接続された下部の一導電型半導体層2が異なる共通電極5に接続されるように、二群に分けて接続される。個別電極4と共通電極5を選択して電流を流すことによって、列状に形成された島状の半導体層を選択的に発光させ、ページプリンタ用感光ドラムの露光用光源として用いられる。
【0016】
本発明に係る半導体発光装置は、図1に示すように、逆導電型半導体層3の幅をW1 、発光部の幅をW2 、逆導電型半導体層3と個別電極4とのコンタクト部の幅をW3 とすると、W1 >W3 ≧W2 となるように設定して形成する。W1 はエッチング(SiNX のサイドエッチング)との関係から、W1 =W3 +2×1.5μm程度に設定する。このように、W1 =W3 +2×1.5μmに設定すると、W1 >W3 ≧W2 にでき、発光部の幅W2 の全域にわたって電流を流すことができるようになり、共通電極5寄りの発光部の両端部Sの発光強度を向上させることができる。
【0017】
次に、上述のような半導体発光素子の製造方法を説明する。まず、単結晶基板1上に、一導電型半導体層2と逆導電型半導体層3をMOCVD法などで積層して形成する。これらの半導体層2、3を形成する場合、基板温度をまず400〜500℃に設定して200〜2000Åの厚みにアモルファス状のガリウム砒素膜を形成した後、基板温度を700〜900℃に上げて所望厚みの半導体層2、3を形成する。
【0018】
この場合、原料ガスとしては、TMG((CH3 )3 Ga)、TEG((C2 H5 )3 Ga)、アルシン(AsH3 )、TMA((CH3 )3 Al)、TEA((C2 H5 )3 Al)などが用いられ、導電型を制御するためのガスとしては、モノシラン(SiH4 )、セレン化水素(SeH2 )、TMZ((CH3 )3 Zn)などが用いられ、キャリアガスとしてはH2 などが用いられる。
【0019】
次に、隣接する素子同志が電気的に分離されるように、半導体層2、3が島状にパターニングされる。この場合、上述したように、逆導電型半導体層3の幅をW1 、発光部の幅をW2 、逆導電型半導体層3と個別電極4とのコンタクト部の幅をW3 とすると、W1 >W3 ≧W2 になるようにエッチングされる。また、一導電型半導体層2と共通電極5との接続部が逆導電型半導体層3から露出するようにエッチングされる。このような半導体層2、3のエッチングは、硫酸過酸化水素系のエッチング液を用いたウエットエッチングやCCl2 F4 ガスを用いたドライエッチングなどで行われる。
【0020】
次に、シランガス(SiH4 )とアンモニアガス(NH3 )を用いたプラズマCVD法などで窒化シリコン(SiNX )などから成る絶縁膜6を形成して、コンタクトホールC1 、C2 を形成した後、蒸着法やスパッタリング法でクロムと金を蒸着してパターニングすることにより、個別電極4と共通電極5とを形成する。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る半導体発光装置によれば、逆導電型半導体層と個別電極との接続部の一導電型半導体層と逆導電型半導体を、一導電型半導体層と共通電極との接続部の一導電型半導体層よりも幅広となるように形成すると共に、一導電型半導体層と共通電極との接続部よりも、逆導電型半導体層と個別電極との接続部を幅広に形成したことから、発光部の全域にわたって電流を流すことができ、共通電極寄りの発光部の両端部の発光強度を向上させることができる。電流が局所的に集中して流れることを解消でき、電流が集中することによる発光ばらつきと発光素子の劣化を防止できる。また、個別電極と逆導電型半導体層との接続面積を広くすることができ、発光層の電流密度が下がって信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体発光装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】本発明に係る半導体発光装置の一実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る半導体発光装置をアレイ状に並べた状態を示す平面図である。
【図4】従来の半導体発光装置を示す断面図である。
【図5】従来の半導体発光装置を示す平面図である。
【図6】従来の他の半導体発光装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1‥‥‥基板、2‥‥‥一導電型半導体層、3‥‥‥逆導電型半導体層、4‥‥‥個別電極、5‥‥‥共通電極、6‥‥‥絶縁膜
Claims (1)
- 基板上に一導電型半導体層と逆導電型半導体層を積層して形成し、この一導電型半導体層に幅方向の略全長にわたって直線状に共通電極を接続して設けると共に、逆導電型半導体層に幅方向の略全長にわたって直線状に個別電極を接続して設けた半導体発光装置において、前記逆導電型半導体層と前記個別電極との接続部の前記一導電型半導体層と逆導電型半導体を、前記一導電型半導体層と前記共通電極との接続部の前記一導電型半導体層よりも幅広となるように形成すると共に、前記一導電型半導体層と共通電極との接続部よりも、前記逆導電型半導体層と個別電極との接続部を幅広に形成したことを特徴とする半導体発光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29705297A JP3638418B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 半導体発光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29705297A JP3638418B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 半導体発光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11135836A JPH11135836A (ja) | 1999-05-21 |
JP3638418B2 true JP3638418B2 (ja) | 2005-04-13 |
Family
ID=17841598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29705297A Expired - Fee Related JP3638418B2 (ja) | 1997-10-29 | 1997-10-29 | 半導体発光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3638418B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6487232B2 (ja) * | 2015-02-10 | 2019-03-20 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | 赤外線発光ダイオード |
-
1997
- 1997-10-29 JP JP29705297A patent/JP3638418B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11135836A (ja) | 1999-05-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2000196149A (ja) | 半導体発光装置およびその製造方法 | |
JP3638418B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JP4126448B2 (ja) | 半導体発光装置の製造方法 | |
JP4012716B2 (ja) | Ledアレイおよびその製造方法 | |
JPH11135837A (ja) | 半導体発光装置 | |
JP4184521B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JP3623110B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JP3559463B2 (ja) | 半導体発光装置およびその製造方法 | |
JP3722680B2 (ja) | Ledアレイ | |
JP3517101B2 (ja) | 発光ダイオードアレイ | |
JP4256014B2 (ja) | 発光ダイオードアレイ | |
JP2001244500A (ja) | 半導体発光装置 | |
JP4360573B2 (ja) | Ledアレイ | |
JP4417635B2 (ja) | Ledアレイおよびその製造方法 | |
JP3667208B2 (ja) | 光プリンタ用ledアレイ | |
JP4247937B2 (ja) | 半導体発光装置の製造方法 | |
JP2000223744A (ja) | 発光ダイオードアレイ | |
JP3722683B2 (ja) | Ledアレイ | |
JP3540947B2 (ja) | 発光ダイオードアレイ | |
JP3450153B2 (ja) | 半導体発光素子 | |
JP4045044B2 (ja) | 半導体発光装置の製造方法 | |
JP3722684B2 (ja) | プリンター用ledアレイ | |
JP3439950B2 (ja) | 半導体発光装置 | |
JPH11186606A (ja) | 半導体発光装置 | |
JP3500275B2 (ja) | 半導体発光素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050111 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090121 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100121 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |