JP3635532B2 - 湿式清浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水をフィルタとして利用して塵埃を捕集する電気掃除機や床、じゅうたん等を水洗する洗浄清掃機あるいは各種作業空間で有害ガスや臭気を水フィルタで処理して脱臭あるいは無害化する汚染空気処理装置等の湿式清浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気掃除機により部屋等の塵埃を吸込んで掃除を行う際、その捕塵手段として電気掃除機内に紙等の乾式のフィルタを配置する方法があるが、この乾式フィルタではフィルタの網目より小さい微細な塵埃の捕集ができず、捕塵を重ねることによってフィルタに目詰まりが生じてしまう。一方、水をフィルタとした湿式のフィルタを備える電気掃除機は、上記乾式フィルタの問題点を解消することができる。
【0003】
この湿式の電気掃除機は、モータにより吸引ホースを介してその先端の吸引口より塵埃を含む空気を吸込み、これを吸引ホースに連続するケース本体内の吸気通路端部の吸気口から吐出して、ケース本体底部に溜められた水と接触させることによって捕塵する。このように水がフィルタとなるため、目詰まりが生じることはなく、微細な塵埃も捕集することができる。
【0004】
この場合、塵埃を含む空気は吸気通路の先端に開口する吸気口から水面にたたきつけられて水面を大きく波立たせ空気と水を充分混合接触させることにより捕集効率が高められる。このような湿式電気掃除機が特開平5−130956号公報及び特開2000−316766号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電気掃除機では、塵埃を吐出する吸気口がケース本体の隅に配設され吸気を水面の隅部にたたきつけていた。このため塵埃を含む空気を吸気口から吐出させて水フィルタにたたきつける際に水の波立ちや乱れ具合が小さくなり、水面全体が有効に使用されず適切で充分な捕塵効果が得られなかった。
【0006】
また、床やじゅうたんを洗剤混じりの水で洗浄しこれをケース本体に吸込む場合、装置内に溜められた水面に向けて先浄水が吐出するため水面が撹拌されて洗剤による多量の泡が立ち、この泡が排気口から室内に放出される。したがってこのような場合には、泡立ちを抑えるためになるべく水面を乱さないようにすることが望ましいが、従来の吸気口は水面に向けて固定されていたため水面が常に大きく波立ち泡立ちが大きかった。従来このような泡立ちを抑えるために消泡剤を用いている。
【0007】
本発明は、上記従来技術を考慮したものであって、水フィルタによる捕塵効果を向上させることができ、また水面の波立ち状態を調整可能として洗剤等の泡立ちを抑制可能とした湿式清浄装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、モータを用いて、処理すべき流体をケース本体内に吸込み、該ケース本体底部の水溜り部に溜められた水との接触により前記流体を清浄化する湿式清浄装置において、前記ケース本体は、前記流体を水と接触させるフィルタ室と、該フィルタ室通過後の流体から水を分離して空気のみを排気するためのエスケープ室とからなり、前記フィルタ室とエスケープ室は前記水溜り部上方の仕切り壁によって仕切られ、前記フィルタ室の略中央部分に吸気口を有する吸気通路を備え、前記吸気口を通してフィルタ室に吸込まれた流体を、フィルタ室の水面の上方から吐出して水面をたたきつけて波立たせることにより、波立った水により塵埃等を捕集する構成であって、前記吸気口の水面に対する吐出方向を変更可能とし、前記吸気通路の端部は軸を水平にした円筒部材からなり、この円筒部材の側面に前記吸気口が開口し、この円筒部材を軸周りに回転させて前記吸気口の吐出方向を変更可能としたことを特徴とする湿式清浄装置を提供する。
【0009】
この構成によれば、フィルタ室とエスケープ室は仕切り壁によって仕切られているので、フィルタ室で飛散した水がエスケープ室に入るのを防ぐことができ、エスケープ室を通して外部に水が排出されることを有効に抑制できる。このようにフィルタ室から分離したエスケープ室に、水と空気を分離して水を戻し、空気のみを排出する例えば屈曲路を設けることにより水がケース本体外部に排出されることを確実に防ぐことができる。この場合、吸引した空気を水面に吐出する吸気口をフィルタ室の略中央部分に設けることにより水面全体の波立ちを大きくしてフィルタ室底部に溜まっている水全体を有効に空気と接触させ、水によるフィルタ効果を高めることができる。
【0010】
本発明の水フィルタは、通常の塵埃の捕集に限らず、工場や各種作業場における粉塵や洗浄、塗装作業での洗浄液、塗料及びその噴霧ミストやガス等の吸収、あるいは化学薬品を扱う場合の有害ガスの吸収や無害化、病院や介護施設等における医薬品等の処理や人体***物の臭気の処理、その他各種の臭気の脱臭やガス状又は粉状の有害物質の吸収や無害化処理等のために用いることができる。この場合、水への吸収性を高めるためあるいは無害化処理のために、吸収促進用の薬品や各種化学反応物質を混入あるいは溶解させてもよい。また、洗剤等による泡立ちを防止するために消泡剤を溶かしておいてもよい。
【0011】
好ましい構成例においては、前記吸気通路の端部は軸を水平にした円筒部材からなり、この円筒部材の側面に前記吸気口が開口し、この円筒部材を軸周りに回転させて前記吸気口の吐出方向を変更可能としたことを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、この吸気口は水面に対する吐出方向を変えることができるため、例えば水面に向けずに上向に吐出させて水面の波立ちを抑え、洗剤等を吸引した時の泡立ちを抑えることができる。
また、このように吸気口を上向きにすることにより、水面の波立ちや水しぶきを小さくできるため、水しぶき等が空気流に運ばれて排気口から外部に放出されることを効果的に抑制できる。
【0013】
好ましい構成例においては、前記吸気通路は前記ケース本体に対し高さ方向に調整可能に装着され、該吸気通路の高さを変えることにより前記吸気口を水面に対し高さ調整可能としたことを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、ケース本体底部に収容した水の量に応じて吸気通路を上下し、吸気口を水面から最適の高さに調整できる。特に水を用いた洗浄作業等の場合、水を吸込んでケース本体内の水量が増加した時に吸気通路を上昇させて吸気口の高さを調整し円滑な吸込み動作を保つことができる。
【0015】
好ましい構成例においては、前記仕切り壁の水面に対する高さを調整可能としたことを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、仕切り壁の高さを変えて、処理すべき流体、すなわち空気や各種ガス等の気体又は水等の液体あるいはこれらが混じったものの量に応じてケース本体内に溜めておく水量を変えることができる。この場合、仕切り壁の下端と水面との間の隙間量を常に適正な間隔に保つことができる。これにより、エスケープ室とフィルタ室を確実に分離するとともに、常にフィルタ室からエスケープ室への排気通路を確保することができる。
【0017】
好ましい構成例においては、前記モータにモータの温度を検知する温度センサを設けたことを特徴としている。
【0018】
この構成によれば、吸引ホースその他排気経路内での詰まりによる負荷の増加あるいは長時間の使用による過熱等によりモータ温度が上昇したときにモータの温度を検知してモータの焼損や劣化を防ぐことができる。
【0019】
好ましい構成例においては、前記フィルタ室の天井面がドーム状又は伏皿状であることを特徴としている。
【0020】
この構成によれば、フィルタ室内の天井の隅部に空気のよどみ部分がなくなりフィルタ室全体に水が飛散し、塵埃や臭気等の汚染物の吸収作用が高まる。
【0021】
好ましい構成例においては、処理すべきガスの発生源(塗料や化学薬品その他臭いを発生する液体容器、塗装作業等で用いるハケ、ウエス、その他作業用の用具あるいは清掃具、臭気を発する清掃布等)を収容する収納ボックスを備え、この収納ボックスは前記液体容器を出し入れするための蓋を有し、この収納ボックスに前記吸気通路を接続し、前記蓋が開いた時に前記モータが駆動されるスイッチ回路を設けたことを特徴としている。
【0022】
この構成によれば、臭気や有害ガスを発生する容器等を収納ボックス内に収容し、作業する時に蓋を開けるとこれに連動して自動的に前述の本発明の清浄装置のスイッチが入り、収納ボックス内の空気を吸引処理して蓋の開口部から外部に臭気や有害ガスが漏れることを防止する。
【0023】
さらに好ましい構成例では、前記フィルタ室の底部に前記吸気通路に連通する攪拌用吸引室を設け、該吸引室の上面に形成した小孔からフィルタ室底部の水中に気泡を吐出可能としたことを特徴としている。
【0024】
この構成によれば、フィルタ室底部の水面上方の吸気口から吐出される空気により水面を波立たせるとともに、水中に設けた吸引室の上面の小孔から吸気通路の空気を吸引して水中に吐出することにより、吐出された空気が水中で攪拌混合され、充分に水と接触して塵埃や臭気等の吸収作用が高められる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る湿式電気掃除機(清浄装置)の概略図である。
【0026】
この清浄装置は、各種作業現場でのスプレー噴霧時に大量に発生する塗料または薬剤等の臭気や有害ガス及び噴霧ミストを吸収したり、あるいは床やじゅうたんを水洗いする場合等に用いられる。電気掃除機10はフィルタ室3とエスケープ室6からなるケース本体5とこれに連結ホース11で連結されるモータボックス12で構成される。ケース本体5及びモータボックス12はキャスター24により、それぞれ移動可能である。ケース本体5内の底部には水溜り部25が形成され、ここに水8が収容され溜められる。この水溜り部25の静止状態の水面(不図示)の上方に仕切り壁13が設けられフィルタ室3とエスケープ室6を分離する。このケース本体5とモータボックス12は一体であってもよい。モータボックス12内のモータ15はファン17を駆動し、その下側の排気室23の空気を吸引して排気口22から外部に排出する。ファン17の吸引作用により吸引口1から吸込まれた塵埃あるいは塗料等の塗装ガス又は噴霧微粒子を含む空気又は水は吸引ホース2を通り、フィルタ室3内に備わる吸気通路4に導入され、吸気口7から吸出されて吐出する。吸気口7から吐出した空気又は水は水8にたたきつけられ、水との接触により塵埃や塗料ガス等が水8に吸収され捕集される。
【0027】
フィルタ室3はファン17のモータ15の出力範囲内でなるべく大きな容積となるように形状が定められる。これは、フィルタ室3の下方の水8をなるべく広い範囲で波立たせ、空気との接触面積を広げて水面をできる限り有効にフィルタとして用いるためである。
【0028】
吸気口7はフィルタ室3の略中央部分に配設される。これにより、処理すべき流体を水8にたたきつける際の水の波立ちを水面全体にわたって大きくすることができ、水面を有効に利用して捕塵効果を高めることができる。
【0029】
図示したように、フィルタ室3の側壁からその内部に挿入される円筒形状の吸気通路4は軸を水平に配置され、端面が封止されるとともに端部近傍の側面に吸気口7が形成される。この吸気通路4は矢印Aのように回転可能であり、回転することにより吸気口7の位置が変化するので塵埃の吐出方向もそれに伴ない変化する。これにより、例えば洗剤混じりの水を吸込む場合等あまりケース本体内を泡立たせたくない場合に、吐出方向を上向にして吐出流体が直接水面に当たらないようにして水面の波立ちを抑制し、泡立ちを軽減することができる。
【0030】
すなわち、図2(A)に示すように、吸気口7を下向きにすることにより空気(又は水)が水面に向けて吐出され、水8が大きく波立つ。この波立った水は、図1にも示したように、フィルタ室の天井面に達しその跳ね返りの水しぶき等とともに塵埃や臭気ガス等と充分に混合してろ過作用が高められる。これに対し、同図(B)に示すように、吸気口7を上向にすることにより、空気(又は水)は水面に直接当たらず、水8の波立ちは大幅に軽減される。この場合には天井面からの跳ね返った空気(又は水)により、水面が小さく波立つ。この場合の波立ちの程度は、天井面および吸込口の高さやフィルタ室の容積あるいはモータによる吸引力の強さに対応する。モータによる吸引力は、モータの回転数制御により調整することができる。
【0031】
フィルタ室3とエスケープ室6は前述のように仕切り壁13により仕切られる。この仕切り壁13がフィルタ室3で捕塵する際に飛散する水をエスケープ室6に進入することを防止する。この仕切り壁13の下部に高さ調整パネル13aが上下にスライド可能に装着されネジ等の保持手段(不図示)により調整された位置に固定保持される。このように仕切り壁13は水8の水面に対する高さ調整が可能である。これにより、水溜り部25の水かさに応じてその下端の高さを調整して仕切り壁下端と水面との間の隙間を適切に調整して空気の流通を確保するとともにエスケープ室6への水の進入を効率よく防ぐことができる。なお、仕切り壁13全体をケース本体5に対し上下移動できるように設けてもよい。
【0032】
モータ15には温度センサ16が取付けられる。これにより、例えば吸引ホース2や連結ホース11が詰まったり、布フィルタ21が目詰まりしてモータ負荷が増大した場合や長時間の使用によりモータが過熱した場合、あるいは水溜り部25の水面が仕切り壁13の下端まで達してしまいモータ15に過大な負荷がかかったとき等の焼きつきを防止する。この場合、モータ過熱を検出したら、自動的にモータのスイッチを切るように回路を構成してもよい。また、ブザーやランプ等により警報表示を行ってもよい。
【0033】
ケース本体5の一部を透明な部材で形成し、水溜り部25の水かさを監視できるようにしてもよい。
【0034】
エスケープ室6は、フィルタ室3で飛散した水の飛沫が空気流に載ってモータボックス12やさらに外部に排出されることを防止するため、水滴や飛沫を分離してこれをケース本体5の水溜り部25に戻し、空気のみを流出させるための部屋である。このエスケープ室6内の上部には傾斜したL字形状の部材9a,9bを対向させたエスケープパネル26により屈曲路9が形成される。屈曲路9の出口14に布フィルタ21が取付けられる。傾斜していることにより、空気流に対しL字状部材が有効に当接して水を分離する作用効果がさらに向上する。このようにしてエスケープ室6から排出された空気は布フィルタ21でさらにろ過された後ファン17を通り、外部に排気される。ファン17及びモータ15は防水機能を有するものであることが望ましい。
【0035】
フィルタ室3の天井はドーム部材20を用いてドーム形状とする。これによりフィルタ室3の天井の隅部で空気がよどむことがなくなり、空気の流れを適切にして、天井面全体に水の飛沫を衝突させて空気との混合作用を高め塵埃等を有効に捕集することができる。なお、半球状のドーム形状に限らず、周縁部のみが傾斜した底の浅い伏皿状の天井としてもよい。皿形状は円形に限らず四角形であってもよい。
【0036】
図3は本発明に係る湿式電気掃除機(清浄装置)の別の実施形態を示す概略図である。
基本的な構造は図1に示す電気掃除機と同様である。吸気通路19はケース本体5の上部から差込まれ、上下にスライド可能であって高さ調整が可能である。吸気通路19の下端部は水平に屈曲し、円筒状の吸気部材27が矢印Aのように回転可能に嵌め込まれる。この円筒状給気部材27はその端面が封止されるとともに側面に吸気口7が開口する。これにより前述の図1の例と同様に吸気口7の吐出方向が変更可能になる。
【0037】
吸気通路19を、矢印Cのように、上下にスライドさせることにより水溜り部25の水量に応じてその下端部の吸気口7の高さを調整して水面上の適切な位置に保持することができる。なお、前述の図1の例において、フィルタ室3の側壁を通して設けた吸気通路4についても、水平配置のまま側壁に対し上下に位置調整可能な構造とすることもできる。
【0038】
また、この実施形態では、エスケープパネル26を構成する対向配置の2枚の部材9a,9bがそれぞれ複数(この例では2枚)の歯を有するくし歯状に形成され、これらを相互に入り組ませて屈曲路9の屈曲段数を多くしている。これにより屈曲路壁面への空気の衝突回数が多くなって水の分離作用が高められる。その他の構成及び作用効果は前述の図1の例と同様である。
【0039】
図4は、本発明のさらに別の実施形態を示す。
この実施形態では、フィルタ室3の底部に、吸気通路4と連通する攪拌用の吸引室38を設けている。この吸引室38の上面に空気吸引用の複数の小孔39が設けられる。この小孔39から空気が水中に吐出され気泡となって、水中で攪拌混合し、空気中のゴミ、埃等の塵埃および臭気等が効率よく水に吸収される。
【0040】
吸引室38は一本または複数本のパイプ材により形成してもよいし、あるいはフィルタ室3底部に底部全体または一部を覆うパネル材を設け、その下側の空間を吸引室38として構成してもよい。いずれの場合もパイプ材またはパネル材の上面側に攪拌用吸気口として複数の小孔39を設ける。
【0041】
吸気通路4と連通する分岐通路40上に空気調整バルブ41が備わり、モータによる吸引量や空気の汚れ程度あるいは水量等に応じて水中に吐出する空気量を調整し、最適な効率で空気と水を接触させ水による吸収作用を高める。
【0042】
分岐通路40の分岐位置には網42が装着される。この網42は、大きなゴミ等が分岐通路内に流入して分岐通路および吸引室38あるいはその小孔39を詰まらせることを防止するためのものである。この網42は、取外して清掃可能あるいは交換可能であることが望ましい。同様に吸引室38を構成するパイプ材やパネル材も取外して清掃可能とすることが望ましい。吸引室38をパネル材で構成した場合には、分岐通路40を取外し、取外した部分の開口からパネル材下側のフィルタ室底面を清掃可能としてもよい。
【0043】
図5は本発明に係る清浄装置の使用例を示す。この例は例えば室内での塗装作業等における実施形態を示す。
塗料あるいはその他有機溶液等の臭気あるいは有害ガスを発生する溶液30を入れた容器31や塗装作業等で用いる刷毛やウエスその他の作業用具および清掃具等の臭気や有害ガスの発生源となるものが収納ボックス32内に収容される。収納ボックス32の上面に開口33が形成され、この開口33に蓋34が設けられる。この収納ボックス32の側面に前述の本発明に係る清浄装置10の吸引ホース2が接続される。なお、この例ではケース本体5とモータボックス12が一体化されて図示されている。収納ボックス32の開口33の周縁に蓋34の開閉状態を検出するセンサ35が設けられる。このセンサ35はスイッチ回路36を介して清浄装置10のファン17を駆動するモータ15に連結される。
【0044】
蓋34が開くと、センサ35がこれを検知し、スイッチ回路36を介してモータ15の電源37を投入してファン17を駆動する。これにより収納ボックス32内の空気が吸引ホース2を介して清浄装置10に吸引され脱臭あるいは無害化処理されて矢印Dのように外部に排出される。蓋34を開いた状態で容器31内の塗料等の溶液30を用いて塗装作業その他の作業が行われる。この場合、容器31を収納ボックス32から取出して、作業テーブル(不図示)等の上において、あるいは手で保持しながら作業を行ってもよい。この場合には、取出した容器31の近傍に清浄装置10の吸引ホース2の吸引口(図1、図3参照)を保持するように別の吸引ホース2を清浄装置10に備えておいてもよい。あるいは吸引ホース2を収納ボックス32に対し着脱可能に装着して、必要に応じてこれを外して別の位置に固定保持できるようにしてもよい。
【0045】
スイッチ回路36を設けることなく、センサ35自体がスイッチを構成して蓋34が開いたら自動的に電源37を投入するように構成してもよい。このような収納ボックス32及び清浄装置10は共通の作業台車等に搭載して建物等の内部を搬送可能として各作業場を移動して作業を行うようにしてもよい。また、塗装作業に限らず、医薬品あるいは化学薬品を取扱う作業に使用することもできる。あるいは病院や介護施設等において、新生児等のおむつ交換や***物の処理の際の防臭のために用いることも可能である。
【0046】
このように清浄装置10と組合せた本発明の収納ボックス32は、上記のように蓋の開閉動作に連動して自動的に清浄装置のモータがON/OFFするため、蓋が開いたときにボックス内の臭気発生源からの臭気や有毒ガスが室内に発散することを確実に防止することができる。
【0047】
また、従来、作業場所付近あるいは室内全体の臭気や有害ガスを室外に排出するためにクリーンボックスや浄化ボックスなどと呼ばれる排気装置や室内配置の換気装置が用いられていたが、本発明の清浄装置は、このような単に臭気や有害ガスを外部に放出する従来装置と異なり、前述のように水フィルタに吸収させて浄化してから排出するため、建物内や室内等の密閉空間内で移動しながら各種作業を行うことができる。
【0048】
また、従来の排気装置や換気装置または浄化装置は、作業場所付近全体あるいは室内全体に臭気や有害ガスが発散した状態でこのような臭気等を流動させながらこれらを吸引して浄化または外部に排出していたが、本発明の清浄装置では、臭気や有害ガスの発生源から周囲に臭気等が発散する前に、この発生源に対し室内でピンポイント的に吸引口を配置して周囲への発散を確実に防止することができる。この場合、清浄装置を連続動作させることにより、従来の排気装置や浄化装置と同様に室内全体の臭気等を浄化したり外部に排出することができる。
【0049】
なお、収納ボックス32の側壁に取付けた吸引口1またな吸引ホース2には、吸引時に空気を流通させ、吸引力が作用しないときには通路を遮断する柔軟なゴム材等からなる弁手段を設けておくことが望ましい。これにより、吸引ボックス32の蓋34が閉じているときに吸引口1から吸引ホース2および清浄装置10を通してボックス内の臭気等が外部に漏れることが防止される。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、フィルタ室とエスケープ室は仕切り壁によって仕切られているので、フィルタ室で飛散した水がエスケープ室に入るのを防ぐことができ、エスケープ室を通して外部に水が排出されることを有効に抑制できる。このようにフィルタ室から分離したエスケープ室に水と空気を分離して水を戻し、空気のみを排出する例えば屈曲路を設けることにより水がケース本体外部に排出されることを確実に防ぐことができる。この場合、吸引した空気を水面に吐出する吸気口をフィルタ室の略中央部分に設けることにより水面全体の波立ちを大きくしてフィルタ室底部に溜まっている水全体を有効に空気と接触させ、水によるフィルタ効果を高めることができる。
【0051】
また、吸気口は水面に対する吐出方向を変えることができるため、例えば水面に向けずに上向に吐出させて水面の波立ちを抑え、洗剤等を吸引した時の泡立ちを抑えることができる。
【0052】
また、ケース本体底部に収容した水の量に応じて吸気通路を上下し、吸気口を水面から最適の高さに調整できるので、特に水を用いた洗浄作業等の場合、水を吸込んでケース本体内の水量が増加した時に吸気通路を上昇させて吸気口の高さを調整し円滑な吸込み動作を保つことができる。
【0053】
また、仕切り壁の高さを変えて、処理すべき流体、すなわち空気や各種ガス等の気体又は水等の液体あるいはこれらが混じったものの量に応じてケース本体内に溜めておく水量を変えることができる。この場合、仕切り壁の下端と水面との間の隙間量を常に適正な間隔に保つことができる。これにより、エスケープ室とフィルタ室を確実に分離するとともに、常にフィルタ室からエスケープ室への排気通路を確保することができる。
【0054】
また、吸引ホースその他排気経路内での詰まりによる負荷の増加あるいは長時間の使用による過熱等によりモータ温度が上昇したときにモータの温度を検知してモータの焼損や劣化を防ぐことができる。
【0055】
また、フィルタ室の天井部分がドーム状に形成されるため、フィルタ室内の天井の隅部に空気のよどみ部分がなくなりフィルタ室全体に水が飛散し、塵埃や臭気等の汚染物の吸収作用が高まる。
【0056】
また、臭気や有害ガスを発生する容器等を収納ボックス内に収容し、作業する時に蓋を開けるとこれに連動して自動的に前述の本発明の清浄装置のスイッチが入り、収納ボックス内の空気を吸引処理して蓋の開口部から外部に臭気や有害ガスが漏れることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る湿式電気掃除機(清浄装置)の概略構成図。
【図2】 吸気通路の断面図。
【図3】 本発明に係る湿式電気掃除機(清浄装置)の別の実施形態を示す概略構成図。
【図4】 本発明に係る湿式電気掃除機(清浄装置)のさらに別の実施形態を示す概略構成図。
【図5】 本発明に係る清浄装置の使用例を示す図。
【符号の説明】
1:吸引口、2:吸引ホース、3:フィルタ室、4:吸気通路、
5:ケース本体、6:エスケープ室、7:吸気口、
8:水、9:屈曲路、10:電気掃除機、11:連結ホース、
12:モータボックス、13:仕切り壁、13a:高さ調整パネル、
14:出口、15:モータ、16:温度センサ、17:ファン、
18:作業テーブル、19:吸気通路、20:ドーム部材、21:布フィルタ、
22:排気口、23:排気室、24:キャスター、25:水溜り部、
26:エスケープパネル、27:吸気部材、30:溶液、31:容器、
32:収納ボックス、33:開口、34:蓋、35:センサ、
36:スイッチ回路、37:電源、38:吸引室、39:小孔、
40:分岐通路、41:空気調整バルブ、42:網。

Claims (6)

  1. モータを用いて、処理すべき流体をケース本体内に吸込み、該ケース本体底部の水溜り部に溜められた水との接触により前記流体を清浄化する湿式清浄装置において、
    前記ケース本体は、前記流体を水と接触させるフィルタ室と、該フィルタ室通過後の流体から水を分離して空気のみを排気するためのエスケープ室とからなり、
    前記フィルタ室とエスケープ室は前記水溜り部上方の仕切り壁によって仕切られ、
    前記フィルタ室の略中央部分に吸気口を有する吸気通路を備え、
    前記吸気口を通してフィルタ室に吸込まれた流体を、フィルタ室の水面の上方から吐出して水面をたたきつけて波立たせることにより、波立った水により塵埃等を捕集する構成であって、
    前記吸気口の水面に対する吐出方向を変更可能とし
    前記吸気通路の端部は軸を水平にした円筒部材からなり、この円筒部材の側面に前記吸気口が開口し、この円筒部材を軸周りに回転させて前記吸気口の吐出方向を変更可能としたことを特徴とする湿式清浄装置。
  2. 前記吸気通路は前記ケース本体に対し高さ方向に調整可能に装着され、該吸気通路の高さを変えることにより前記吸気口を水面に対し高さ調整可能としたことを特徴とする請求項1に記載の湿式清浄装置。
  3. 前記仕切り壁の水面に対する高さを調整可能としたことを特徴とする請求項1に記載の湿式清浄装置。
  4. 前記フィルタ室の天井面がドーム状又は伏皿状であることを特徴とする請求項1に記載の湿式清浄装置。
  5. 処理すべきガスの発生源を収容する収納ボックスを備え、この収納ボックスは前記液体容器を出し入れするための蓋を有し、この収納ボックスに前記吸気通路を接続し、前記蓋が開いた時に前記モータが駆動されるスイッチ回路を設けたことを特徴とする請求項1に記載の湿式清浄装置。
  6. モータを用いて、処理すべき流体をケース本体内に吸込み、該ケース本体底部の水溜り部に溜められた水との接触により前記流体を清浄化する湿式清浄装置において、
    前記ケース本体は、前記流体を水と接触させるフィルタ室と、該フィルタ室通過後の流体から水を分離して空気のみを排気するためのエスケープ室とからなり、
    前記フィルタ室とエスケープ室は前記水溜り部上方の仕切り壁によって仕切られ、
    前記フィルタ室の略中央部分に吸気口を有する吸気通路を備え、
    前記吸気口を通してフィルタ室に吸込まれた流体を、フィルタ室の水面の上方から吐出して水面をたたきつけて波立たせることにより、波立った水により塵埃等を捕集する構成であって、
    前記吸気口の水面に対する吐出方向を変更可能とし
    前記フィルタ室の底部に前記吸気通路に連通する攪拌用吸引室を設け、該吸引室の上面に形成した小孔からフィルタ室底部の水中に気泡を吐出可能としたことを特徴とする湿式清浄装置。
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