JP3632393B2 - 超音波振動子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波振動子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の超音波振動子の側面断面図を図3に示す。従来の超音波振動子は、保護用ネット1と、収納ケース2と、筒状ケース3と、支持台4と、圧電素子5と、振動板6と、コーン形状を有する共振子7と、リード線8と、外部端子9とを含んで構成される。
【0003】
収納ケース2は、有天円筒状のものであり、天部中央に円形の開口部10を有している。
【0004】
保護用ネット1は、塵埃は通さないものの超音波はほとんど減衰することなく通過する薄い不織布等で形成された円形状の防塵ネットであり、収納ケース2の天部と筒状ケース3との間に挟持され、収納ケース2の開口部10を塞いでいる。
【0005】
筒状ケース3は、収納ケース2の円筒状部内に収まる程度の径を有した円筒状のものであり、高さは収納ケース2よりもやや短く加工されている。
【0006】
支持台4は、円柱状のものであり、底面外周には全周にわたって鍔状部4aを有している。鍔状部4aの外径は収納ケース2の円筒状内にちょうどおさまる程度の径を有している。また、支持台4の中央円柱部4bは筒状ケース3に嵌入可能な径を有している。この支持台4は、支持台4の鍔状部4aを筒状ケース3の底面基端に当接させた後、収納ケース2の底面基端をかしめることにより固定されている。
【0007】
圧電素子5は、電圧が印加されるとそれに応じて振動を生じる素子であり、支持台4の中央円柱部4b上に載置固定されている。
【0008】
振動板6は、金属製の円板状のものであり、圧電素子5の上面に接着固定されている。また、共振子7は、コーン形状のものであり、共振子7の頂部が振動板6の略中央に接着固定されている。なお、振動板6及び共振子7は弾性を有する接着剤にて接着するのが望ましく、ゴム系接着剤等が用いられる。
【0009】
圧電素子5に接続されているリード線8は、支持台4に挿通し固定された外部端子9に接続されている。
【0010】
この超音波振動子では、リード線8より図4(a)に示すようなバースト信号を圧電素子5に入力することで圧電素子5を駆動し、振動板6及び共振子7を振動させることにより超音波を発生させる。
【0011】
この構成の超音波振動子では、図4(a)に示すようなバースト信号をTa時間にわたり超音波振動子の外部端子9から入力して超音波を発生させると、図4(b)に示すようにTa時間が経過しても超音波振動子の振動が残響振動として減衰しながら発生することになる。(図4(b)では閾値Vth以下に減衰するまでにTb時間かかっている。)
図5に示すように超音波振動子と障害物の距離をLメートルとし、音速を毎秒cメートルとすると、放射した超音波が障害物に反射して2L/c秒後に反射波が戻ってくることになる。この時、超音波振動子と障害物との距離が短くなればなるほど、障害物からの反射波と前述した残響振動とが時間的に近接することになり、場合によっては残響信号の中に反射波が隠れてしまうことがある。このため、従来の超音波振動子では、障害物と超音波振動子との距離が近くなりすぎると障害物を検出できないという問題を有している。
【0012】
この問題を解決するために、図6(a)及び図6(b)に示すように、共振子7の内壁の一部又は全部にゴム膜や合成樹脂膜等からなる可撓性膜11を貼着するなどの処理が行われている。これにより、可撓性膜11の撓みにより残響振動を速やかに減衰させることが可能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した構成の超音波振動子では、超音波振動子の駆動時の振動が支持台4、筒状ケース3及び収納ケース2を介して保護用ネット1に伝播し、保護用ネット1や収納ケース等が振動するため、圧電素子5、振動板6及び共振子7以外の振動の影響を受けて残響振動の減衰が安定しなくなる。これにより図4(c)に示すように残響信号の発生時間Tbが延びてしまい、残響信号を障害物からの反射波と誤認したり、また近距離にある障害物からの反射波を認識できないという問題点を有している。
【0014】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、超音波の送波駆動により保護用ネットや収納ケース等に生じる残響振動を抑え、安定して近距離の障害物からの反射波を認識することができる超音波振動子を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、共振子と、該共振子が固着される振動板と、該振動板が固着される圧電素子と、該圧電素子を固定する支持台と、該支持台に固着されて前記支持台のはめ込み方向の位置決めをする筒状ケースと、該筒状ケースと前記圧電素子や前記支持台等を収納する筒状の収納ケースとを有する超音波振動子において、前記収納ケース内で、振動の伝播を低減する緩衝材を介して前記筒状ケースと前記支持台とを固定するようにしたことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る超音波振動子の第1の実施の形態を図1に基づき、第2の実施の形態を図2に基づきそれぞれ詳細に説明する。
【0018】
[第1の実施の形態]
図1は本発明に係る超音波振動子の側面断面図である。
【0019】
この超音波振動子は、保護用ネット1と、収納ケース2と、筒状ケース3と、支持台4と、圧電素子5と、円板状の振動板6と、コーン形状を有する共振子7と、リード線8と、外部端子9と、緩衝材12とを含んで構成される。なお、図1においては、従来の技術にて説明した図3に示す超音波振動子と同等の箇所に同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
支持台4は、底面外周に全周にわたって鍔状部4aを有している。そして、鍔状部4aの上面先端には全周又はその一部に凸状突起4cが形成されている。この支持台4の凸状突起4cを筒状ケース3の底面基端に当接させた後、収納ケース2の底面基端をかしめることにより、収納ケース2の底面基端と筒状ケース3の底面基端との間で凸状突起4cを挟圧し、収納ケース2と支持台4とを固定している。
【0020】
その際、保護用ネット1は、筒状ケース3の上面基端により収納ケース2の天部底面に押圧され、その結果、収納ケース2の天部底面と筒状ケース3の上面基端との間に挟圧固定されることになる。
【0021】
支持台4の底面近傍側面及び鍔状部4aと筒状ケース3とは、ゴムやスポンジ、繊維をからめてなるフェルト材等の緩衝材12を介して固定されている。これにより、従来、支持台4の底面近傍側面及び鍔状部4aから筒状ケース3に伝播していた振動は、緩衝材12を介した後に筒状ケース3に伝播することになる。
【0022】
この超音波振動子では、リード線8より図4(a)に示すようなバースト信号を圧電素子5に入力することで圧電素子5を駆動し、振動板6及び共振子7を振動させることにより超音波を発生させる。
【0023】
この時、圧電素子5、振動板6及び共振子7の振動は支持台4に伝播することになるが、緩衝材12が振動を吸収するため、筒状ケース3や収納ケース2への振動の伝播は抑えられる。これにより、圧電素子5、振動板6及び共振子7の振動にともなって保護用ネット1や収納ケース2が振動するのを防止することが可能となり、保護用ネット1や収納ケース2が振動することにより発生する不要な残響振動の発生を低減することが可能となる。
【0024】
また、本実施の形態のように、収納ケース2をかしめて支持台4を直接固定するようにすれば、収納ケース2と支持台4とを確実に固着することができる。
【0025】
[第2の実施の形態]
図2は本発明に係る超音波振動子の側面断面図である。
【0026】
この超音波振動子は、保護用ネット1と、収納ケース2と、支持台4と、圧電素子5と、円板状の振動板6と、コーン形状を有する共振子7と、リード線8と、外部端子9とを含んで構成される。
【0027】
この第2の実施の形態の超音波振動子が前述の第1の実施の形態のものと異なり特徴となるのは以下の構成である。
【0028】
収納ケース2は、有天円筒状のものであり、天部中央に円形の開口部10を有するとともに、天部近傍の筒内壁の全周又はその一部にネット取付け用凸部2aを有している。また、収納ケース2の底面基端近傍の筒内壁の全周又はその一部には支持台4のはめ込み方向の位置決めをする位置決め凸部2bが設けられている。
【0029】
保護用ネット1は、収納ケース2の天部とネット取付け用凸部2aとの間に挟持されることにより固定されている。
【0030】
支持台4は、円柱状のものであり、底面外周には全周にわたって緩衝材12が取付けられている。この支持台4の緩衝材12が取付けられる部分には、緩衝材取付け用凸部4dが設けられている。これにより、支持台4と緩衝材12との接着面積を増加させることができるとともに、支持台4と緩衝材12との間に上下方向の外力が加わった際に緩衝材取付け用凸部4dがストッパーとして働き、支持台4から緩衝材12が容易に外れることを防止している。
【0031】
支持台4は、支持台4に取付けられた緩衝材12を位置決め凸部2bに当接させた後、収納ケース2の底面基端をかしめることにより固定されている。これにより、従来、支持台4の底面近傍側面及び鍔状部4aから筒状ケース3に伝播していた振動は、全て緩衝材12を介することになる。
【0032】
この超音波振動子では、リード線8より図4(a)に示すようなバースト信号を圧電素子5に入力することで圧電素子5を駆動し、振動板6及び共振子7を振動させることにより超音波を発生させる。
【0033】
この時、圧電素子5、振動板6及び共振子7の振動は支持台4に伝播することになるが、緩衝材12が振動を吸収するため、緩衝材12により筒状ケース3や収納ケース2への振動の伝播は抑えられる。これにより、圧電素子5、振動板6及び共振子7の振動にともなって保護用ネット1や収納ケース2が振動するのを防止することが可能となり、保護用ネット1や収納ケース2が振動することにより発生する不要な残響振動の発生を低減することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明にあっては、超音波振動子の外部端子にバースト信号を入力することで圧電素子を駆動し、これにより振動板及び共振子を振動させることで超音波を発生させる超音波振動子において、超音波を発生させた際に生じる振動を支持台等を介して保護用ネットや収納ケース等に伝播することを緩衝材により防止することができるので、保護用ネットや収納ケース等により生じる残響振動を低減することが可能となり、安定して近距離の障害物からの反射波を認識することができる超音波振動子を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施の形態の超音波振動子の側面断面図である。
【図2】本発明に係る他の実施の形態の超音波振動子の側面断面図である。
【図3】従来の超音波振動子の側面断面図である。
【図4】超音波振動子に入力されるバースト信号と超音波振動子が出力する超音波との関係を示すタイミングチャートであり、(a)は超音波振動子に入力されるバースト信号の波形図、(b)及び(c)はバースト信号の入力により発生される超音波の波形図である。
【図5】超音波振動子と障害物の位置関係を表す概略図である。
【図6】従来の超音波振動子を表す図であり、(a)は側面断面図、(b)は振動板及び共振子の拡大斜視図である。
【符号の説明】
2 収納ケース
3 筒状ケース
4 支持台
5 圧電素子
6 振動板
7 共振子
12 緩衝材
Claims (1)
- 共振子と、該共振子が固着される振動板と、該振動板が固着される圧電素子と、該圧電素子を固定する支持台と、該支持台に固着されて前記支持台のはめ込み方向の位置決めをする筒状ケースと、該筒状ケースと前記圧電素子や前記支持台等を収納する筒状の収納ケースとを有する超音波振動子において、前記収納ケース内で、振動の伝播を低減する緩衝材を介して前記筒状ケースと前記支持台とを固定するようにしたことを特徴とする超音波振動子。
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1997
- 1997-08-29 JP JP23411297A patent/JP3632393B2/ja not_active Expired - Fee Related
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