JP3629989B2 - グロメットの線間止水方法およびグロメットの線間止水構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グロメットの線間止水方法およびグロメットの線間止水構造に関し、詳しくは、車体パネル等の貫通穴に装着されるワイヤハーネス挿通用のグロメットの止水性、および、ワイヤハーネスに対するグロメットの位置決めの向上を図るものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用のワイヤハーネスは車体各所に配策されているが、配策箇所等に浸水が生じると種々の不具合が発生するため、上記箇所においては止水性に配慮する必要がある。例えば、エンジンルーム側から車体パネルの貫通穴を通して室内側へワイヤハーネスを配策する箇所では、円筒形状の小径筒部と拡径筒部とを連通して形成したグロメットにワイヤハーネスを挿通し、このグロメットを貫通穴に装着することで、貫通穴における止水を図っている。
【0003】
従来のグロメットは、小径筒部でワイヤハーネスを構成する電線群を嵌合すると共に小径筒部端部をテープ巻きすることで止水を図っているが、電線群は束ねた状態では隙間が生じ、この隙間より浸水の恐れがある。そこで、図11(A)(B)のグロメット1は、電線群Dにゴム栓等のスペーサー2を装着して各電線間を拡げ、シール剤3を充填して小径筒部1a内部の電線群Dの隙間Sに浸透させて止水性を高めている。止水性を向上させている他の例としては、櫛歯状のホットメルトを電線群に装着すると共に収縮チューブを電線群に外装してグロメットに挿通後、加熱してホットメルトを融解させると共に収縮チューブを収縮させ、電線間等の隙間を埋めているものもある。
【0004】
しかし、上記グロメット1では、端子圧着前にスペーサー2を各電線に装着する必要があり、ワイヤハーネス製作における作業工程や順序に制約を受けると共に、シール剤3の浸透や硬化にも時間を要する。また、ホットメルト等を用いる場合では、加熱工程が新たに必要となり、また、加熱が不足すると隙間が残存することもある。そこで、図12に示す、実開平3−112984号のグロメット1’、及び、図13に示す、特開平9−191530号のグロメット1”による線間止水構造が提案されている。
【0005】
図12の線間止水構造では、連続気泡性樹脂または半連続気泡性樹脂製のクッション材6の片面の接着面6a上に、夫々所要間隔で電線D−1を配置し、クッション材6を寿司巻き状に巻いて、グロメット1’の小径筒部1a’に圧入装着して小径筒部1a’端部をテープ巻きした後、クッション材6の気泡群および残存空隙にシール剤3’を充填している。一方、図13(A)の線間止水構造は、図13(B)に示すように、夫々電線D−1に弾性シール部材であるチューブ7を装着して、グロメット1”の小径筒部1a”に挿通し、図13(C)のように、タイバンド8で締め付けて、内部の隙間S’を消滅させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記グロメット1’の線間止水構造においては、クッション材6に連続気泡性樹脂または半連続気泡性樹脂を使用しているため、グロメット1’の小径筒部1a’に圧入装着しても多数の気泡群等が残存し、この状態では止水を図れないため、シール剤3’を充填する必要がある。しかし、上記気泡群等は圧入装着により、各所で押しつぶされた形状となっており、シール剤3’が完全に浸透するのが困難となる問題がある。さらに、シール剤3’の浸透が不完全であれば、多数の気泡群は連続気泡のため夫々連通しており、毛細管現象により水が吸引され浸水の恐れがある。また、充填したシール剤3’が上記気泡群等に浸透したとしても、硬化するまでに所要時間を要するので作業効率が低下する問題もある。
【0007】
一方、グロメット1”の線間止水構造では、各電線D−1にチューブ7を取り付ける必要があるため、非常に手間と時間を要し、やはり作業効率を向上させることができない問題がある。また、タイバンド8の締め付けは、グロメット1”の小径筒部1a”の上から、多数の弾性シール部材であるチューブ7を圧縮するように行うため、強い引っ張り力が要求される。また、タイバンド8の締め付けが不足していると、隙間Sが残存し止水性に問題が生じる場合がある。
【0008】
本発明は、上記した問題を鑑みてなされたものであり、ワイヤハーネスを挿通するグロメットの製作において、シール剤を使用せずに止水性を確実に確保することを第一の課題とし、グロメットのワイヤハーネスへの位置決め等に係る作業の効率および容易性の向上を図ることを第二の課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、まず、グロメットを挿通させる電線群を所要間隔をあけて平行配線し、
これら電線群の上下両側より独立気泡を有する発泡シートを押圧して、電線群を挟持すると共に電線間の隙間は上下発泡シートを圧接し、
ついで、上記電線群を挟持した発泡シートを寿司巻き或いは折り畳み、
この状態でグロメットの小径筒部に挿通して、該小径筒部内に密嵌していることを特徴とするグロメットの線間止水方法を提供している。さらに、該線間止水方法で形成されたグロメットの線間止水構造を提供している。
【0010】
上記線間止水方法においては、連続気泡や半連続気泡ではなく、独立気泡を有する発泡シートを用いているので、電線群を挟持する発泡シートをグロメットの小径筒部に密嵌することで、止水性を確保することができる。詳しくは、上記止水方法により形成されたグロメットの線間止水構造においては、グロメットの小径筒部の密嵌により、発泡シートは圧縮されて変形し、多数の独立気泡は押しつぶされて密閉度を高めることができ、また、部分的に上記独立気泡が完全に押しつぶされない箇所が生じても、各気泡は独立しているため、各気泡同士が連通することがないため、止水性を確保することができる。
【0011】
また、上記小径筒部の密嵌による圧縮で、変形した発泡シートは、寿司巻き等により畳まれた発泡シート間の隙間を埋め、あるいは、発泡シートと小径筒部内壁との隙間に入り込んで、これらの隙間が埋めるので、確実に止水性を確保することができる。このように、上記線間止水構造においては、シール剤を使用していないため、シール剤の充填や硬化に要する時間を削減でき、かつ、小径筒部端部のテープ巻きも省略できるため、グロメット取付作業の効率を向上させることができる。また、グロメットの小径筒部の内部には適宜突起を設けて、より密嵌を高めるようにしてもよい。
【0012】
さらに、上記電線群を挟持した発泡シートを密嵌している小径筒部の外周をタイバンドで締結していることが好ましい。上記のように、グロメットの小径筒部の外周をタイバンドで締結することで、グロメットの小径筒部の密嵌による圧縮が不足する場合等でも、確実に、発泡シートを圧縮して変形させ、気泡等を押しつぶし止水性を向上させることができる。また、締結の対象は弾性部材ではなく、発泡シートであるため締結に対する抵抗も弱く、強い引っ張り力を要することなく容易にタイバンドを締結することができる。
【0013】
また、上記発泡シートはグロメットの先端より外方に延在させている。このようにすることで、発泡シートをグロメットの先端である小径筒部若しくは大径筒部、又は両端より外方に延在させることで、グロメットをワイヤハーネスに取り付けた状態であっても、発泡シートの有無を確認することができるので、容易に不具合品を発見することができる。また、ワイヤハーネスに取り付けた発泡シートは、ワイヤハーネスを挿通してグロメットを取り付ける際の目安となるので、グロメットの位置決めも容易に確認することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第一実施形態にかかるグロメットの線間止水方法で形成された線間止水構造を示しており、発泡シート11に挟持されたワイヤハーネスW/Hを構成する電線群Dをグロメット10の内部に挿通している。なお、本発明のグロメット10は、10から20本程度の電線D−1を束ねて構成される電線群Dの挿通を対象としている。
【0015】
グロメット10は、図2に示すように、全長L1で、ゴムまたはエラストマー製であり、円筒形状の長さL2の小径筒部10aと、該小径筒部10aの一端に連続する拡径した大径筒部10bとを備え、これらの連通した内部空間に電線挿通部10cを形成している。小径筒部10aの電線挿通部10cには、高さが0.5から1mmの突起10dを所要間隔で三箇所に形成している。小径筒部10aの内径Zは挿通するワイヤハーネスW/Hの電線群Dを束ねた際の外径と同寸法か1mm程度小さい寸法に設定している。また、大径筒部10bの外周面には車体パネルの貫通穴に係合する係止溝10eを環状に凹設している。
【0016】
なお、上記突起10dは、三箇所に限定されることはなく、適宜増減してもよく、また、小径筒部10aの内部で確実に電線群Dを密嵌できるような場合等であれば、突起10dは必ずしも設けなくてもよい。
【0017】
さらに、図3(A)に示すように、取付作業時のグロメットの把持部、あるいは、小径筒部端部と電線との境界等の保護として、小径筒部10a’端部の上側より舌状部10f’を延在しているグロメット10’を使用してもよい。
【0018】
図4(A)(B)に示す、電線群Dを挟持する発泡シート11は、比重が0.085のゴム発泡シートを使用しており、多数の独立気泡11aを含有している。なお、上記ゴム発泡シート以外では、ウレタン発泡シート等を使用してもよく、また、比重においては、0.05から0.2程度のものを適宜使用してもよい。発泡シート11の片面は粘着剤を塗布した粘着面11bとしている。
【0019】
上記発泡シート11の厚みTは1から2mmのものを適宜選択している。幅Wは、電線群Dの各電線D−1を5mm間隔で平行配置した長さに両端の貼り合わせ代として夫々5mm程度を加えた寸法に設定しており、例えばφ1.5mmの被覆電線を10本使用する場合であれば、約70mmに設定している。また、長さLは、上記グロメット10の小径筒部10aの長さL2に、図1に示すグロメット10の先端である小径筒部10a端部からの延在する長さXを加えた寸法に設定している。この延在する長さXは、0から10mm程度に適宜設定して、5mm程度が最も好ましく、本実施形態でも5mmに設定している。
【0020】
上記発泡シート11をワイヤハーネスW/Hを構成する電線群Dに取り付けるには、図5(A)に示すように、電線群Dの両側を保持するために、5mmピッチの電線溝12aを設けている配置治具12を使用して、電線溝12aに各電線D−1を収容固定して平行配置した状態で、電線群Dの規定位置に発泡シート11を上下両側より粘着面11bを夫々対向させて貼り合わせている。
【0021】
なお、図5(B)に示すように、粘着面11b’を内側にして、各電線D−1を包むように、発泡シート11’を幅方向で半分に折り曲げて貼り合わせるようにして、電線群Dに取り付けるようにしてもよい。但し、このようにする場合は、発泡シート11’の幅寸法は、図4(A)における発泡シート11の幅Wの約2倍の寸法に設定している。
【0022】
次に、図5(A)及び図6(A)に示すように、5mmピッチで凹部13aを設けた圧接治具13を用いて、各電線D−1と発泡シート11とを密着させるように、発泡シート11の上下両側より押圧している。このようにすることで、各電線D−1は発泡シート11により挟持された状態となり、各電線D−1間同士の隙間や各電線D−1と発泡シート11との隙間は、発泡シート11を圧接することで消滅している。なお、上記圧接治具13の代わりに、図6(B)に示す、外周部に5mm間隔で窪み14aを設けた圧接ローラー14を用いて、発泡シート11を上下両側より各電線D−1に押圧するようにしてもよい。
【0023】
上記のようにして、電線D−1に貼り合わせられた発泡シート11は、図7(A)に示すように、寿司巻き状に巻かれると共に、各電線D−1は束ねられて、束状の電線群Dを形成している。このように束ねた状態では、発泡シート11を取り付けた部分の外径は、電線のみの箇所に較べて、発泡シート11の厚み分だけ大きくなっている。なお、図7(B)に示すように、作業性等を考慮して、発泡シート11をW字状等に折り畳むようにしてもよい。
【0024】
発泡シート11を取り付けた電線群Dをグロメット10の小径筒部10aに挿通するには、小径筒部10aの内径を拡径器(図示せず)により5倍程度に拡径した状態で、電線群Dを小径筒部10aに挿通して、発泡シート11の一端部11aが小径筒部10aの端部より約5mmに外側に位置させた状態で拡径器を外すことで、小径筒部10aの内部で電線群Dを密嵌させている。上記のように、発泡シート11の一端部11aをグロメット10の位置決めの目安にできるので、位置決め確認が容易になる。このようにして、図1に示すグロメット10の線間止水構造を形成している。
【0025】
上記グロメット10は、小径筒部10a内部の上記突起10dにより、発泡シート11および電線群Dへ強固に位置決めされており、取付位置が移動することもない。また、上記取付状態では、グロメット10の小径筒部10aより外方へ発泡シート11を約5mm延在させているので、小径筒部10a側から、グロメット10の取り付け位置の確認、および、発泡シート11の取り付け忘れ等の確認をすることができる。
【0026】
また、図3(A)に示すグロメット10’を使用する場合では、図3(B)で示すように、ワイヤハーネスW/Hを構成する電線群Dを挿通させたのち、小径筒部10a’および舌状部10f’をテープ19で巻き付けて電線群Dに固定するようにしてもよい。
【0027】
図8(A)は、上記のようにして電線群Dを挿通したグロメット10の小径筒部10aの軸線方向断面図であり、グロメット10の線間止水構造を示している。小径筒部10aの内径は前述したように、電線群Dの径以下であるため、小径筒部10aは発泡シート11を圧縮して、発泡シート11及び小径筒部10aの内壁との間の隙間を残存しないようにしている。また、小径筒部10aの三箇所の突起10dでは、特に、密嵌が強くなり、密閉性をより高めている。
【0028】
また、図8(B)は、突起10dにおけるグロメット10の小径筒部10aの軸直角方向断面図である。発泡シート11は強く圧縮されて、発泡シート11の多数の独立気泡11aを確実に押しつぶし、発泡シート11同士の隙間等も密着されると共に、夫々電線間等や電線と小径筒部10a内壁との間等のあらゆる隙間に、発泡シート11は変形して入り込んでいる。上記のような線間止水構造を有することで、グロメット10における止水性を高めることができる。
【0029】
また、三箇所の突起10d以外の箇所で、圧縮が不足することにより独立気泡11aが完全に押しつぶされなくても、各気泡は連通していないため、毛細管現象が生じることもない。同様に、圧縮不足により発泡シート11と小径筒部10aの内壁等との隙間が完全に密閉されなくても、突起10dを設けた箇所で確実に密閉されているので、浸水を突起10dの設置箇所で止めることができる。
【0030】
図9(A)(B)(C)は第一実施形態の変形例を示しており、使用している発泡シートが、第一実施形態における発泡シート11の長さLと夫々異なる寸法を有している場合である。
【0031】
図9(A)は、発泡シート21の軸線方向の長さをグロメット10の全長Lに対し、グロメット10の小径筒部10a側および大径筒部10b側より、夫々延在する長さXを加えた寸法にしている。Xの適用寸法、発泡シート21の材質等やグロメット10への挿通等は第一実施形態と同様である。上記のようにすることで、一連の作業において、グロメット10の小径筒部10a、あるいは、大径筒部10bの両側よりグロメット10の位置確認や発泡シート21の有無等を確認することができ、作業性を向上させることができる。
【0032】
図9(B)は、発泡シート31の長さをグロメット10の全長Lに大径筒部10b側より延在する長さXを加えた寸法に設定している。Xの適用寸法や材質等は第一実施形態と同様である。この場合は、グロメット10の大径筒部10b側より、主に作業を行うことを対象にしており、発泡シートの有無等を確認はグロメット10の大径筒部10b側より行えるようにしている。
【0033】
図9(C)は、発泡シート41の長さをグロメット10の小径筒部10aの長さL2と同等、つまり、グロメットの先端より延在する長さXをほぼ0mmに設定している場合である。グロメット10の位置決め以外は、第一実施形態と同様にしている。グロメット10を電線群Dに対して位置決めするには、発泡シート41の一端部41aとグロメット10の小径筒部10aの端部がほぼ一致するようにして行っている。このようにすることで、発泡シート41の使用量は最小限で済み、グロメット10の位置決め等も小径筒部10a側より確実に行える。なお、上記の場合は、小径筒部10aの端部より電線群Dへテープ巻きをしてもよい。
【0034】
図10は、本発明の第二実施形態にかかるグロメット50の線間止水構造を示している。グロメット50および発泡シート51は第一実施形態と同様のものを使用しており、発泡シート51に挟持されたワイヤハーネスW/Hの電線群Dをグロメット50へ第一実施形態と同様に挿通している。このように第一実施形態と同様の線間止水構造を形成したグロメット50の小径筒部50aの外周をタイバンド58で締結している。上記のようにすることで、より小径筒部50a内部の発泡シート51は更に圧縮されて密閉性を高め、線間止水構造をより強固にすることができる。
【0035】
また、上記のようにタイバンドを用いるのは、小径筒部の内部に突起を設けていないグロメットや、小径筒部の内径が第一実施形態で規定した寸法に較べて、やや大きい場合等に特に有効である。また、タイバンドを複数使用して、グロメットの小径筒部の外周に適宜所要間隔をあけて締結するようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
上記の説明より明らかなように、本発明のグロメットの線間止水方法および線間止水構造を用いることで、テープ巻きやシール剤の充填を行うことなしに、独立気泡を有する発泡シートを使用して、グロメットにおける止水性を向上させることができる。また、テープ巻きやシール剤の充填に要していた手間や時間を削減することにより、グロメットへの挿通に係る作業効率を向上させることもできる。さらに、発泡シートにより挟持された電線群との相対位置等を確認することで、グロメットの取付位置精度を向上させることができ、発泡シートの取付忘れ等の不具合等も容易に確認することができる。また、タイバンドの締結によりグロメット小径筒部内の密閉性を高め、より強固に止水性を確保することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかるグロメットの線間止水構造を示す平面図である。
【図2】第一実施形態にかかるグロメットの軸線方向の断面図である。
【図3】第一実施形態にかかる別のグロメットであり、(A)は斜視図、(B)は電線群を挿通させた状態の斜視図である。
【図4】第一実施形態にかかる発泡シートであり、(A)は斜視図、(B)は拡大断面図である。
【図5】発泡シートの電線への貼り合わせであり、(A)は上下からの貼り合わせを示す斜視図、(B)は半分に折り曲げてからの貼り合わせを示す斜視図である。
【図6】発泡シートの押圧状態であり、(A)は圧接治具を用いた場合の概略図、(B)は圧接ローラを用いた場合の概略図である。
【図7】発泡シートの束ね方であり、(A)は寿司巻きによる場合の概略図、(B)は折り畳みによる場合の概略図である。
【図8】グロメットの小径筒部の線間止水構造であり、(A)は軸線方向の要部拡大断面図、(B)は軸直角方向の突起部における拡大断面図である。
【図9】第一実施形態の変形例であり、(A)はグロメットの両端より発泡シートを延在している場合の平面図、(B)はグロメットの大径筒部側のみより発泡シートを延在している場合の平面図、(C)は発泡シートを延在させていない場合の平面図である。
【図10】本発明の第二実施形態にかかるグロメットの線間止水構造を示す斜視図である。
【図11】従来のグロメットの線間止水構造であり、(A)は軸線方向の断面図、(B)はグロメットの小径筒部の軸直角方向の断面図である。
【図12】別の従来のグロメットの線間止水構造を示す概略図である。
【図13】他の別の従来のグロメットの線間止水構造であり、(A)は電線群を挿通させた状態の斜視図、(B)は各電線にチューブと取り付けた状態を示す斜視図、(C)はグロメットの小径筒部の軸直角方向の断面図である。
【符号の説明】
1、10、50 グロメット
1a、10a、50a 小径筒部
1b、10b、50b 大径筒部
11、21、31、41、51 発泡シート
8、58 タイバンド
D 電線群
D−1 電線
W/H ワイヤハーネス
Claims (4)
- グロメットを挿通させる電線群を所要間隔をあけて平行配線し、
これら電線群の上下両側より独立気泡を有する発泡シートを押圧して、電線群を挟持すると共に電線間の隙間は上下発泡シートを圧接し、
ついで、上記電線群を挟持した発泡シートを寿司巻き或いは折り畳み、
この状態でグロメットの小径筒部に挿通して、該小径筒部内に密嵌していることを特徴とするグロメットの線間止水方法。 - 請求項1に記載の方法で形成されたグロメットの線間止水構造。
- 上記電線群を挟持した発泡シートを密嵌している小径筒部の外周をタイバンドで締結している請求項2に記載のグロメットの線間止水構造。
- 上記発泡シートはグロメットの先端より外方に延在させている請求項2または請求項3に記載のグロメットの線間止水構造。
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