JP3628386B2 - 監視画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はレーダやスキャニングソナー、航跡表示装置などの監視画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えばレーダにおいては、監視範囲内の所定の範囲をより詳細に監視するために、監視範囲内の指定箇所を拡大する、所謂ズーム機能を有している。これは、拡大表示させるべき範囲の中心に十字形のカーソルを移動させ、その状態でズーム機能を実行させるキーを操作することによって、そのカーソル位置を中心としてレンジを変えて探知画像を拡大表示させるものである。
【0003】
また、従来のスキャニングソナーにおいては、自船の周囲へ一定俯角で超音波パルスを送受波し、自船周囲の水中物体を探知し、その全探知範囲を画面に2次元表示するものである。
【0004】
また、従来の航跡表示装置は、自船の位置を繰り返し測位し、海図とともに自航跡を表示するが、その表示の際、画面の上部を北とするノースアップモード、画面の上部を船首方位とするヘッドアップモード、画面の上部を目的位置の方位とするコースアップモードのいずれかで、海図と自航跡を画面全体に表示するものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のレーダにおける監視領域内に存在する物体の画像を拡大表示するズーム機能は、所定範囲を重点的に監視・観察するために有効な機能である。しかし、ズーム機能を実行する前後で画面の表示内容の全体が切り換わって表示がなされるため、全体の監視範囲内における拡大表示された範囲の相対的位置関係が把握しにくいという問題があった。
【0006】
この問題を解消する方法としては、例えば特開昭63−241480号や実開平2−75588号・特開平5−273348号に示されているように、ひとつの画面内に複数の仮想的な画面を設けて、縮尺率(レンジ)の異なった画像を1つの画面内に表示することが考えられる。しかし、これらの従来技術では、一つの画面内の各区画にそれぞれ表示される画像の基準とする方位は同一であった。そのため、監視領域の画像の基準方位を目的に応じて変えて別々の画面に表示させる、といったことは不可能であった。また、上記従来技術によれば、監視領域内の所定区域を別の画面に拡大表示すれば、その所定区域の物体などを重点的に探知することが可能となるが、例えば自船が移動したり変針すれば、拡大表示されていた物体などの画像が表示範囲から逸脱することになる。
【0007】
またレーダ以外の従来のスキャニングソナーや航跡表示装置等の監視装置においても、1つの画面内に複数の区画を設けて、ある区画内の画像の一部を他の区画に表示する、といったことはできなかった。
【0008】
この発明の目的は、監視領域内に存在する物体や監視領域内の所定位置に付したマークなどの画像を画面に表示する際、監視領域全体の画像または該領域の一部の画像をそれぞれ独立に、基準とする方位を画面の所定方向に一致させて、画面内の複数の区画にそれぞれ表示できるようにした監視画像表示装置を提供することにある。
【0009】
この発明の他の目的は、監視領域に存在する物体を探知し、物体の画像を画面に表示する際、監視領域内の所定区域を設定することにより、監視位置が移動したり監視方位が変化しても、常に前記所定区域の物体画像が表示されるようにした監視画像表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の監視表示装置は、監視領域内に存在する物体や監視領域内の所定位置に付したマークなどの画像を画面に表示する監視画像表示装置において、監視領域全体の画像または該領域の一部の画像をそれぞれ独立に、基準とする方位を画面の所定方向に一致させて、画面内の複数の区画にそれぞれ表示できるようにするため、請求項1、請求項4に記載のとおり、それぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像または該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する複数の画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された各画像を画面内の複数の区画にそれぞれ独立に表示する表示制御手段とを設ける。
【0011】
また、この発明の監視画像表示装置は、監視位置を中心として監視領域に存在する物体を探知し、前記物体の画像を画面に表示する監視画像表示装置において、監視領域に存在する物体を探知し、物体の画像を画面に表示する際、監視領域内の所定区域(探知範囲)を設定することにより、自船などの監視位置が移動したり船首方位などの監視方位が変化しても、常に前記所定区域(探知範囲)の物体画像が表示されるようにするため、請求項2、請求項5、請求項6に記載のとおり、監視領域内の所定区域を設定する手段と、その設定後の監視位置の移動および監視方位の変化に応じて、該監視位置の移動または監視方位の変化に拘らず常に前記所定区域(探知範囲)の物体画像を抽出または生成する画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された前記所定区域の画像を画面内の一部に独立に表示する表示制御手段とを設ける。
【0012】
また、この発明の監視画像表示装置は、監視領域に存在する物体を探知して、該物体の画像を画面に表示する監視画像表示装置において、監視領域内の所定区域を設定することによって、所定区域の物体画像を表示させる際、監視領域内の所定区域の範囲を明らかにするため、請求項3に記載のとおり、監視領域内の所定区域を設定する手段と、設定された前記所定区域の物体画像を抽出して前記監視領域の画像とともに1つの画面内にそれぞれ独立に表示する表示制御手段と、前記所定区域を表すマークを前記監視領域の画像内に表示する設定区域表示手段とを設ける。
【0013】
また、この発明の監視画像表示装置は、自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を1つの画面内の複数の区画にそれぞれ独立に表示する際、各区画に設定されるレンジに応じて雨雪反射の成分を適正に除去できるように、請求項7に記載のとおり、各区画ごとにレンジを設定する手段と、設定されたレンジに応じた時定数でレーダエコー信号に対してそれぞれ微分作用を施す複数のFTC回路と、各FTC回路の出力信号を基に前記設定されたレンジに応じて監視領域の画像をそれぞれ独立に抽出または生成する複数の画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された各画像を前記各区画に独立に表示する表示制御手段とを設ける。
【0014】
また、この発明の監視画像表示装置は、自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ独立に表示する際、いずれか一方の区画の表示によって、自船の向いている方向に応じて監視を行い、また他方の区画の表示によって、予め定めた方位を基準として監視を行えるようにするため、請求項8に記載のとおり、大面積の区画と小面積の区画のうち一方の区画の表示モードをノースアップモードまたはコースアップモードのいずれかに、他方の区画の表示モードをヘッドアップモードにそれぞれ設定する表示モード設定手段と、設定された表示モードに応じてそれぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像と該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された画像を前記各区画にそれぞれ独立に表示する表示制御手段とを設ける。
【0015】
また、この発明の監視画像表示装置は、自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ独立に表示する際、小面積の区画の表示によって広範囲の探知画像を把握し、大面積の区画の表示によって一部の探知範囲を詳細に観察できるようにするため、請求項9に記載のとおり、それぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像と該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された前記一部の画像を前記大面積の区画に表示するとともに、前記監視領域全体の画像を前記小面積の区画に独立に表示する表示制御手段を設ける。
【0016】
さらに、この発明の監視画像表示装置は、自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ独立に表示する際、いずれか一方の区画の表示によって、自船の向いている方向に応じて監視を行い、また他方の区画の表示によって、予め定めた方位を基準として監視を行えるようにするとともに、小面積の区画の表示によって広範囲の探知画像を把握し、大面積の区画の表示によって一部の探知範囲を詳細に観察できるようにするため、請求項10に記載のとおり、大面積の区画と小面積の区画のうち一方の区画の表示モードをノースアップモードまたはコースアップモードのいずれかに、他方の区画の表示モードをヘッドアップモードにそれぞれ設定する表示モード設定手段と、設定された表示モードに応じてそれぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像と該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された前記一部の画像を前記大面積の区画に表示するとともに、前記監視領域全体の画像を前記小面積の区画に独立に表示する表示制御手段とを設ける。
【0017】
この発明の請求項1,4に係る監視画像表示装置の構成例を図1に示す。同図において画像抽出生成手段1,2は、監視領域内に存在する物体の画像やマークの画像を画面に表示させるための基になる監視領域画像抽出生成用情報から監視領域の画像またはその一部の画像を抽出または生成し、画像メモリ5,6へ書き込む。その際、画像抽出生成手段1,2はそれぞれ基準方位の情報をもとに、基準方位を画面の所定方向に一致させるように画像の抽出または生成を行って画像メモリ5,6へ書き込む。表示信号生成部7,8は画像メモリ5,6をそれぞれ表示器11のスキャニングに合わせてアドレッシングするとともに、読み出した画像データから表示信号を生成する。ウィンドウ制御部10は切換器9を制御して、表示信号生成部7,8のいずれか一方の出力信号を表示器11へ与える。これにより表示器11の画面の2つの区画にそれぞれの画像表示がなされる。このようにして、画面内の2つの区画には、設定された基準方位に応じて、それぞれ独立に画像表示が成される。
【0018】
次に、請求項2,5,6に係る監視画像表示装置の構成例を図2に示す。同図において画像抽出生成手段1,2は、監視領域内に存在する物体の画像やマークの画像を画面に表示させるための基になる監視領域画像抽出生成用情報から監視領域の画像またはその一部の画像を抽出または生成し、画像メモリ5,6へ書き込む。区域設定手段3は監視位置を基準に監視領域内の所定区域を設定し、画像抽出生成手段2はこの設定された区域の情報と前記監視位置の移動および監視方位の変化の情報を基に、その監視位置の移動または監視方位変化に拘らず前記所定区域の画像を抽出または生成する。表示制御手段4の構成は図1に示したものと同一である。したがって監視位置が移動したり監視方位が変化しても、画面内の一方の区画には監視領域の例えば全領域が表示され、他方の画面内の区画にはその一部の区域が常に表示されることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施形態に係るレーダの構成を図3〜図13を基に以下に説明する。
【0020】
図3は画面の表示例である。ここでE1は画面のほぼ3/4に相当する区画、E2は画面の右下1/4に相当する区画である。区画E1には画面の中心を自船位置とするレーダ映像が所定のレンジで表示され、陸地の映像とともに船舶などの映像が表示されている。区画E2には区画E1に表示されている監視領域内のMで示す探知範囲が拡大表示されている。この例では区画E2に2つの探知物体OBの画像が表示されている。なお、区画E1内に円形のマークMを表示することによって、区画E2に表示されている画像が区画E1内のどの区域に相当するものかを示す。以下画面内の区画E1を大画面、E2を小画面という。
【0021】
図4は大画面と小画面の用い方の例を示す。(A)は図3に示したように、大画面E1内の探知範囲を小画面E2に拡大表示する例、(B)は大画面E1に表示される領域より広い探知範囲を縮小して小画面E2に表示する例をそれぞれ示している。この(B)の利用形態は、監視領域の全体の画像を小画面で把握するとともに、その一部である重要とみなす探知範囲を大画面E1で詳細に観察する場合に適している。同図の(C)は大画面E1と小画面E2の監視領域を同一にした例である。ただし、大画面E1に表示される画像の基準方位は船首方位として、これを画面の所定方向(画面の上方)に一致させて、いわゆるヘッドアップモードで表示するとともに、小画面E2に表示される画像の基準方位は北としてノースアップモードで表示している。尚、これとは逆に小画面E2をヘッドアップモードで表示し、大画面E1をノースアップモードで表示してもよい。さらには画像の基準方位を目的位置の方位としてこれを画面の上方に一致させるコースアップモードで一方の画面を表示し、他方の画面をヘッドアップモードで表示するようにしてもよい。このように大画面と小画面とで基準方位をそれぞれ独立に設定する。同図の(D)は(B)と(C)の組み合わせであり、小画面E2に表示される探知範囲を大画面E1に表示される探知範囲より広くするとともに、大画面E1をヘッドアップモードで表示し、小画面E2をノースアップモードで表示している。
【0022】
図5は大画面に表示されている監視領域の一部の区域(探知範囲)を小画面に表示している状態で自船が移動した場合の例を示す。(A)に示す状態から自船が船首方向へ移動すると、大画面内に表示されている物体の画像は(A)→(B)→(C)→(D)に示すように移動する。しかし、自船の移動にともない大画面内の所定区域の設定位置が自船の移動に応じて更新されるため、小画面には常に同一物体の画像が同一方位で表示されることになる。
【0023】
図6は大画面に表示されている監視領域の一部の区域(探知範囲)を小画面に表示している状態で自船が変針した場合の表示例である。大画面がヘッドアップモードで表示されている時、自船が左舷方向へ変針した場合、大画面に表示される物体の画像は(A)→(B)→(C)→(D)のように相対的に右方向へ回転する。しかし、小画面をノースアップモードで表示している場合、自船の変針に拘らず、小画面には常に同一物体の画像が同一方位で表示されることになる。
【0024】
図7はレーダの制御部の構成を示すブロック図である。同図においてFTC回路44,45はそれぞれ微分回路からなり、レーダエコー信号に対して微分処理を施し、雨雪反射に成分を除去する。尚、このFTC回路から後述する画像メモリ(2次メモリ)までそれぞれ2チャンネル分備えて、それぞれ異なったレンジで探知を行えるようにしているが、1スイープの時間における送反射波のパルス幅の比率はレンジによって異なるため、同一時定数の微分回路であってもレンジによって雨雪反射の除去効果の効き方が異なる。従ってレンジに応じて微分回路の時定数を適宜設定できるように、独立して2つのFTC回路を設けている。A/Dコンバータ21,22はレーダエコー信号をディジタルデータに変換し、1次メモリ23,24は1スイープ分のレーダエコー信号のデータを記憶する。制御信号発生回路25,26は所定のサンプリングクロック信号を1次メモリ23,24へ与える。画像メモリ(2次メモリ)27,28は1次メモリ23,24から出力されるデータを順次展開し、記憶する。制御信号発生回路25,26は設定パラメータ計算部36から与えられるサンプリングクロック周波数の制御信号を基に、トリガ信号の発生時から一定数のサンプリングクロック信号を1次メモリ23へ与えるとともに、書込アドレス発生回路31に対して距離方向のデータを与える。書込アドレス発生回路31,32は、設定パラメータ計算部36から与えられる自船位置と画面中央とのずれ(オフセット)の情報、基準方位、レンジ、制御信号発生回路25,26から与えられる距離方向のデータ、ベアリングパルスおよびヘディングパルス等を基に極座標を直角座標に変換するとともに画像メモリ27,28に対する書込アドレスを順次発生する。設定パラメータ計算部36は、入力部33から入力される大画面と小画面の表示モード(ヘッドアップモード,ノースアップモード,コースアップモードのいずれか)の情報、監視領域内のどの点を画面(大画面または小画面)の中央とするかの情報およびレンジに応じて、またコンパスから読み取った船首方位および船速計から読み取った船速に応じて、制御信号発生回路25,26および書込アドレス発生回路31,32に対する各種パラメータを計算し、それらの設定を行う。読出アドレス発生回路37は画像メモリ27,28およびウィンドウエリアメモリ40に対する読出アドレスをモニター39のラスタースキャンに同期して発生する。切換回路29,30,41はメモリの読出時にこの読出アドレス発生回路37の出力をそれぞれのメモリに読出アドレスとして与える。ウィンドウエリアメモリ40は2画面分のメモリからなり、それぞれに図8の(A),(B)に示すようなパターンのデータが書き込まれている。同図においてハッチング部分には1、その他の部分には0のデータがそれぞれ書き込まれている。図7に示したように、画像メモリ27,28からはそれぞれ同一アドレスの内容が読み出され、またウィンドウエリアメモリ40についても同一の読出アドレスの内容が読み出されて、切換器38へ入力される。これにより、図8の(A)に示すハッチング部分が読み出されている期間は画像メモリ27より読み出された信号がモニター39へ与えられ、図8の(B)に示すハッチング部分が読み出されている期間は画像メモリ28より読み出された信号がモニター39へ与えられる。これにより図3に示したように、一つの表示画面内に大画面と小画面が合わせて表示されるようになる。なお、GDC42はウィンドウエリアメモリ40に対して図8に示したようなパターンのデータを書き込む。マーク表示用画像メモリ43は図3において大画面E1内にMで示したようなマークを表示させるために用いる。設定パラメータ計算部36は、入力部33より、大画面内のどの位置を小画面に表示させるかを読み取り、設定された大画面と小画面のレンジなどに応じて、マーク表示用画像メモリ43に所定のマークを書き込む。このマーク表示用画像メモリ43は読出アドレス発生回路37より出力されるアドレスによって、順次読み出され、図3に示したように画面内の所定位置に表示される。
【0025】
図9は図7に示した各部の波形図である。このようにトリガ信号が与えられた以降、1スイープ分のレーダエコー信号がサンプリングクロックによりサンプリングされるが、その際、レンジに応じた周波数のサンプリングクロック信号が一次メモリ23,24へ与えられる。例えば画像メモリ27に大画面用の画像データを書き込み、画像メモリ28に小画面用の画像データを書き込み、大画面内の画像の一部を小画面に拡大表示する場合には、1次メモリ24へ与えるサンプリングクロック周期は1次メモリ23へ与えるサンプリングクロック周期より短くなる。
【0026】
図10は図7に示した設定パラメータ計算部36におけるレンジと表示モードの設定に関する処理内容を示すフローチャートである。まずこの処理では各種キーの読み取りを行い、レンジ切換キーが操作されたなら、その操作に応じたレンジの切換を行う。具体的には大画面と小画面ごとにそれぞれ個別にキー操作により設定されるレンジの状態を記憶し、図7に示した制御信号発生回路25,26および書込アドレス発生回路31,32に対しそのデータを与える。もし表示モードキー切換キーが操作されたなら、ノースアップ(NU)モード、ヘッドアップ(HU)モードまたはコースアップ(CU)モードの切換を行う。具体的には、大画面と小画面ごとにそれぞれ個別にキー操作によって表示モードが指定され、それに応じて画面ごとにノースアップ、ヘッドアップ、コースアップのいずれのモードで表示するかを記憶するとともに、図7に示した書込アドレス発生回路31,32へ、設定されたモードに応じた基準方位のデータを与える。
【0027】
図11は図3に示したように、大画面E1の監視領域内の探知範囲を設定するための処理手順を示すフローチャートである。まず、入力部の一部であるトラックボールの操作を読み取り、その操作に応じて図3に示した十字形のカーソルCの表示位置を更新し、設定キーが操作されるのを待つ。設定キーが操作されたなら、自船位置を中心として現在のカーソル表示位置の極座標(r,θa)を算出する。ここでrは自船からカーソルで示される位置までの距離であり、画面上のカーソル位置とレンジに応じて求める。またθaは北からの方位であり、大画面の基準方位(画面上方の北からの方位)と画面上のカーソル位置に基づいて求める。続いて船首方位を基準とするカーソルの方位θcを算出する。これは船首方位をθhとすれば、θc=θa−θhで求める。続いて(r,θc)を設定区域の位置として記憶する。その後、大画面と小画面の表示内容の対応関係を明らかにするために、小画面の表示範囲に相当する探知範囲のマークを大画面内に表示する。これは大画面と小画面のレンジに応じて定まる半径の円を上記設定区域を中心としてマーク表示用画像メモリ43へ書き込むことによって行う。
【0028】
図12は自船の変針に対して設定区域の位置を追従させる処理内容を示すフローチャートである。まず前回求めた船首方位θhと今回コンパスで読み取った船首方位との比較を行い、これが一定量以上変位していたなら、今回の船首方位をθhとして更新し、新しい船首方位からのカーソルの方位θcを算出する。距離方向の変化はないので、rはそのままとして(r,θc)を新たな設定区域の位置として更新する。その後、マーク表示用画像メモリ43内のマークを更新して小画面の表示範囲に相当する探知範囲を表す新たなマークを大画面内に表示する。
【0029】
図13は自船の船首方向への移動に対する設定探知位置の追従処理の内容を示すフローチャートである。まず船速計から船速情報を読み取り、また現在設定されている大画面のレンジを読み取り、大画面上の画像が相対的に1ドット分以上移動するに相当する分だけ自船が移動したか否かを判定する。この一定距離以上の移動があれば、大画面上での移動量をΔyとして算出し、現在設定されている監視位置(r,θc)とΔyとから新たな監視位置(r,θc)を次式によって求める。
【0030】
r=√{(r・sin θc)2 +(r・cos θc −Δy )2 }
θc= tan{r・sin θc /(r・cos θc −Δy)}
その後、マーク表示用画像メモリ43内のマークを更新して小画面の表示範囲に相当する探知範囲を表す新たなマークを大画面内に表示する。
【0031】
尚、上記実施形態では、大画面と小画面のレンジおよび表示モードをそれぞれ任意に設定可能とした例を示したが、例えば図4の(B)に示したように、大画面E1をヘッドアップモードで表示するとともに、小画面E2をノースアップモードまたはコースアップモードで表示するか、逆に、小画面E2をヘッドアップモードで表示するとともに、大画面E1をノースアップモードまたはコースアップモードで表示するように、設定パラメータ計算部の処理内容を固定してもよい。また、例えば図4の(B),(D)に示したように、小画面E2に表示される探知範囲を大画面E1に表示される探知範囲より広くするように設定パラメータ計算部の処理内容を固定してもよい。
【0032】
次に第2の実施形態に係るレーダの構成を図14〜図16を基に説明する。
【0033】
図14はレーダの制御部の構成を示すブロック図である。図7に示した構成と異なる点は設定パラメータ計算部36が図7では船速計35からのデータを入力するようにしていたのに対し、図14ではGPS受信機53からのデータを入力するようにしている点である。その他の構成は図7に示したものと同一である。図15は図3に示したように、大画面E1の監視領域内の探知範囲を設定するための処理手順を示すフローチャートである。まず、入力部の一部であるトラックボールの操作を読み取り、その操作に応じて図3に示した十字形のカーソルCの表示位置を更新し、設定キーが操作されるのを待つ。設定キーが操作されたなら、自船位置を中心として現在のカーソル表示位置の極座標(r,θa)を算出する。ここでrは自船からカーソルで示される位置までの距離であり、画面上のカーソル位置とレンジに応じて求める。またθaは北からの方位であり、大画面の基準方位(画面上方の北からの方位)と画面上のカーソル位置に基づいて求める。続いて船首方位を基準とするカーソルの方位θcを算出する。これは船首方位をθhとすれば、θc=θa−θhで求める。続いて(r,θc)を設定区域の位置として記憶する。続いてGPS受信機53から自船の位置(緯度,経度)データを読み取り、この自船の位置データと(r,θa)とから探知位置の緯度,経度データを算出しておく。その後、大画面と小画面の表示内容の対応関係を明らかにするために、小画面の表示範囲に相当する探知範囲のマークを大画面内に表示する。
【0034】
図16は自船の移動に対する設定探知位置の追従処理の内容を示すフローチャートである。まずGPS受信機53から自船位置のデータを読み取り、また現在設定されている大画面のレンジを読み取り、大画面上の画像が相対的に1ドット分以上移動するに相当する分だけ自船が移動したか否かを判定する。この一定距離以上の移動があれば、自船位置(緯度,経度)と上記探知位置(緯度,経度)とから、新たな自船位置から見た探知位置の極座標(r,θa)を算出する。続いて船首方位θhを読み取り、船首からのカーソル方位θcを算出し、(r,θc)を新たな探知位置として設定する。その後、マーク表示用画像メモリ43内のマークを更新して小画面の表示範囲に相当する探知範囲を表す新たなマークを大画面内に表示する。
【0035】
次に第3の実施形態に係るスキャニングソナーの構成を図17および図18を基に説明する。
【0036】
図17はスキャニングソナーの制御部の構成を示すブロック図である。同図においてA/Dコンバータ21,22はエコー信号をディジタルデータに変換し、画像メモリ27,28はこれを所定のアドレスに記憶する。書込アドレス発生回路31,32は超音波パルスの送受波タイミングなどの各タイミング信号を基に、画像メモリ27,28に対する書込アドレスを発生する。設定パラメータ計算部36は入力部33から入力される大画面と小画面のレンジおよび監視領域内のどの点を画面(大画面または小画面)の中央とするかの情報に応じて、またコンパスから読み取った船首方位および船速計から読み取った船速に応じて、書込アドレス発生回路31,32に対する各種パラメータを計算しそれらの設定を行う。読出アドレス発生回路37は画像メモリ27,28およびウィンドウエリアメモリ40に対する読出アドレスをモニター39のラスタースキャンに同期して発生する。切換回路29,30,41はメモリの読出時にこの読出アドレス発生回路37の出力をそれぞれのメモリに読出アドレスとして与える。ウィンドウエリアメモリ40、切換器38、モニター39、GDC42、マーク表示用画像メモリ43の構成および作用は図7に示したものと同様である。
【0037】
図18は表示例を示す。この例では大画面E1に自船周囲の探知映像を自船位置を中心として表示し、小画面E2には大画面E1の一部を拡大表示している。先の実施形態で述べたレーダの場合と同様に、カーソルを例えば所定の魚群の表示位置へ持っていき、その状態で設定キーを操作することによって、小画面に魚群を拡大表示する。
【0038】
尚、上記スキャニングソナーの場合についても先の実施形態で挙げたレーダの場合と同様に、大画面と小画面の基準方位を個別に設定することによって、設定パラメータ計算部36および書込アドレス発生回路31,32の作用により、それぞれ所定の方位で探知画像を表示する。また、設定パラメータ計算部36および書込アドレス発生回路31,32の作用により、自船の移動または変針(回頭)に応じて設定区域が自動的に修正され、小画面に常に所定の探知範囲の探知画像を表示する。
【0039】
次に、第4の実施形態に係る航跡表示装置の構成を図19および図20を基に説明する。
【0040】
図19は航跡表示装置の制御部の構成を示すブロック図である。同図において表示データ生成部51,52は入力部から設定される設定パラメータとGPS受信機53およびコンパス34より出力される自船位置および船首方位の情報を基に画像メモリ27,28に対し航跡などのマークを書き込む。またこの表示データ生成部51,52はフロッピーディスクドライブ装置54から海図データを読み出して、画像メモリ27,28に対し海岸線等の海図を書き込む。この表示データ生成部51,52に与えられる設定パラメータとしては、縮尺率データ、基準方位に関する表示モード(ノースアップ、ヘッドアップ、コースアップのいずれかのモード)の情報、移動表示に関する表示モード(トルーモーション、リラティブモーションのいずれかのモード)の情報、画面中央の座標(緯度,経度)および大画面または小画面の中央の表示画面内における位置情報などである。表示データ生成部51,52はこれらの設定パラメータを基に画像メモリ27,28に対し航跡および海岸線等の海図を書き込む。
【0041】
図20は表示例を示す。同図においてM1は自船マーク、M2は航跡、M3は目的地のマーク、M4,M5はその他のマーク、M6,M7は経度線および緯度線、さらにM8は海岸線を示す。大画面E1の表示モードはコースアップリラテブモーション、小画面E2の表示モードはノースアップトルーモーションである。このようにして2つの画面で自船位置および自船の航行状態を複数のモードで監視する。
【0042】
【発明の効果】
この発明の請求項1,4に係る監視表示装置によれば、監視領域全体の画像または該領域の一部の画像がそれぞれ独立に、基準とする方位が定められて画面内の複数の区画にそれぞれ表示されるため、監視領域を画面内のそれぞれの区画に表示される内容から監視領域を多角的にまたはその重点部を詳細に監視できるようになる。
【0043】
また、この発明の請求項2,5,6に係る監視画像表示装置によれば、監視領域内の所定区域(探知範囲)を設定することにより、自船などの監視位置が移動したり船首方位などの監視方位が変化しても、常に前記所定区域(探知範囲)の物体画像が表示されるようになるため、常に所定区域(探知範囲)を重点的に監視できるようになる。
【0044】
また、この発明の請求項3に係る監視画像表示装置によれば、監視領域内の所定区域を設定することによって、所定区域の物体画像の表示とともにその所定区域の範囲が明らかとなるため、画面内の各区画に表示されている監視範囲の対応関係を把握しつつ監視を行うことができる。
【0045】
また、この発明の請求項7に係る監視画像表示装置によれば、自船周囲の監視領域に存在する物体がレーダで探知され、前記物体の画像が1つの画面内の複数の区画に表示される際、各区画に設定されるレンジに応じて雨雪反射の成分が適正に除去されるようになる。
【0046】
また、この発明の請求項8に係る監視画像表示装置によれば、自船周囲の監視領域に存在する物体がレーダで探知され、前記物体の画像が1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ表示される際、いずれか一方の区画の表示によって、自船の向いている方向に応じて監視が行われ、また他方の区画の表示によって、予め定めた方位を基準として監視が行われる。
【0047】
また、この発明の請求項9に係る監視画像表示装置によれば、自船周囲の監視領域に存在する物体がレーダで探知され、前記物体の画像が1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ表示される際、小面積の区画の表示によって広範囲の探知画像が容易に把握され、大面積の区画の表示によって一部の探知範囲が詳細に観察されるようになる。
【0048】
さらに、この発明の請求項10に係る監視画像表示装置によれば、自船周囲の監視領域に存在する物体がレーダで探知され、前記物体の画像が1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ表示される際、いずれか一方の区画の表示によって、自船の向いている方向に応じて監視が行われ、また他方の区画の表示によって、予め定めた方位を基準として監視が行われるとともに、小面積の区画の表示によって広範囲の探知画像が容易に把握され、大面積の区画の表示によって一部の探知範囲が詳細に観察されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,4に係る監視画像表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】請求項2,5,6に係る監視画像表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係るレーダの表示例を示す図である。
【図4】第1の実施形態における大画面と小画面の対応関係を示す図である。
【図5】自船の移動に伴う表示内容の変化の例を示す図である。
【図6】自船の変針に伴う表示内容の変化の例を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係るレーダの制御部のブロック図である。
【図8】図7におけるウィンドウエリアメモリの内容を示す図である。
【図9】図7における各部の波形を示す図である。
【図10】図7における設定パラメータ計算部36の処理内容を示すフローチャートである。
【図11】図7における設定パラメータ計算部36の処理内容を示すフローチャートである。
【図12】図7における設定パラメータ計算部36の処理内容を示すフローチャートである。
【図13】図7における設定パラメータ計算部36の処理内容を示すフローチャートである。
【図14】第2の実施形態に係るレーダの制御部のブロック図である。
【図15】図14における設定パラメータ計算部36の処理内容を示すフローチャートである。
【図16】図14における設定パラメータ計算部36の処理内容を示すフローチャートである。
【図17】第3の実施形態に係るスキャニングソナーの制御部の構成を示すブロック図である。
【図18】第3の実施形態に係るスキャニングソナーの表示例を示す図である。
【図19】第4の実施形態に係る航跡表示装置の制御部の構成を示すブロック図である。
【図20】第4の実施形態に係る航跡表示装置の表示例を示す図である。
Claims (10)
- 監視領域内に存在する物体や監視領域内の所定位置に付したマークなどの画像を画面に表示する監視画像表示装置において、
それぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像または該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する複数の画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された各画像を画面内の複数の区画にそれぞれ独立に表示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする監視画像表示装置。 - 監視位置を中心として監視領域に存在する物体を探知し、前記物体の画像を画面に表示する監視画像表示装置において、
監視領域内の所定区域を設定する手段と、その設定後の監視位置の移動および監視方位の変化に拘らず常に前記所定区域の物体画像を抽出または生成する画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された前記所定区域の画像を画面内の一部に独立に表示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする監視画像表示装置。 - 前記所定区域を表すマークを前記監視領域の画像内に表示する設定区域表示手段とを設けたことを特徴とする請求項2に記載の監視画像表示装置。
- 監視領域内に存在する海岸線やマークなどの海図データを予め記憶している媒体から海図データを読み出し、自船の移動にともない生じる自航跡を求めて、前記海図の画像と前記自航跡などの画像を画面に表示する監視画像表示装置において、
それぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像または該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する複数の画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された各画像を画面内の複数の区画にそれぞれ独立に表示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする監視画像表示装置。 - 自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を画面に表示する監視画像表示装置において、
監視領域内の所定の探知範囲を設定する手段と、その設定後の自船位置の移動および船首方位の変化に拘らず常に前記探知範囲の物体画像を抽出または生成する画像抽出生成手段と、前記監視領域の画像とともに前記探知範囲の画像を画面内の一部に独立に表示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする監視画像表示装置。 - 自船位置を中心として水中の監視領域に存在する物体をスキャニングソナーで探知し、前記物体の画像を画面に表示する監視画像表示装置において、
監視領域内の所定の探知範囲を設定する手段と、その設定後の自船位置の移動および船首方位の変化に拘らず常に前記探知範囲の物体画像を抽出または生成する画像抽出生成手段と、前記監視領域の画像とともに前記探知範囲の画像を画面内の一部に独立に表示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする監視画像表示装置。 - 自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を1つの画面内の複数の区画にそれぞれ独立に表示する監視画像表示装置であって、
前記各区画ごとにレンジを設定する手段と、設定されたレンジに応じた時定数でレーダエコー信号に対してそれぞれ微分作用を施す複数のFTC回路と、各FTC回路の出力信号を基に前記設定されたレンジに応じて監視領域の画像をそれぞれ独立に抽出または生成する複数の画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された各画像を前記各区画に独立に表示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする監視画像表示装置。 - 自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ独立に表示する監視画像表示装置であって、
前記大面積の区画と小面積の区画のうち一方の区画の表示モードをノースアップモードまたはコースアップモードのいずれかに、他方の区画の表示モードをヘッドアップモードにそれぞれ設定する表示モード設定手段と、設定された表示モードに応じてそれぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像と該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された画像を前記各区画にそれぞれ独立に表示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする監視画像表示装置。 - 自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ独立に表示する監視画像表示装置であって、
それぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像と該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された前記一部の画像を前記大面積の区画に表示するとともに、前記監視領域全体の画像を前記小面積の区画に独立に表示する表示制御手段を設けたことを特徴とする監視画像表示装置。 - 自船位置を中心として自船周囲の監視領域に存在する物体をレーダで探知し、前記物体の画像を1つの画面内の大面積の区画と小面積の区画とにそれぞれ独立に表示する監視画像表示装置であって、
前記大面積の区画と小面積の区画のうち一方の区画の表示モードをノースアップモードまたはコースアップモードのいずれかに、他方の区画の表示モードをヘッドアップモードにそれぞれ設定する表示モード設定手段と、設定された表示モードに応じてそれぞれ独立の基準方位を画面の所定方向に一致させて、前記監視領域全体の画像と該領域の一部の画像をそれぞれ抽出または生成する画像抽出生成手段と、この画像抽出生成手段により抽出または生成された前記一部の画像を前記大面積の区画に表示するとともに、前記監視領域全体の画像を前記小面積の区画に独立に表示する表示制御手段とを設けたことを特徴とする監視画像表示装置。
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