JP3614214B2 - 断層撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体を透過した放射線を検出し、被検体の断層像を得る断層撮影装置(ラミノグラフ)に関し、特に多層配線基板の内部または表面実装基板の半田付け部等を非破壊で検査するために使用される断層撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の断層撮影装置は、Jリード端子付表面実装やフリップチップ実装、受動チップ部品のバンプ実装等で接続部が上面より観察できない部品の基板への半田付き状態を検査するために使用し得るものとして、最近注目され始めているものであり、基本的には医療用として普及している断層写真装置と同じである。
【0003】
ところが、断層写真がX線用フィルムを用いて1つの面にピントの合った透過像である断層像を得るのに対して、断層撮影装置は面センサ出力をディジタル画像化し、画像処理で断層像を作成する点が異なっている。
【0004】
図8は、従来の断層撮影装置を示す図であり、特開平2−501411号公報に記載されているものである。同図においては、焦点走査型X線管91によって円形に焦点が走査される。2次元面センサである回転X線検出器94が焦点に同期して回転し、この回転中に収集された被検体92を透過した多数の透過像はディジタル処理により加算され、1つの断層像が作成される。断層像は焦点の回転半径と回転検出器94の回転半径で決まる1つの焦点面93に焦点の合った画像となる。
【0005】
図9は、「Industry′s New Vision」Bio−Imaging Research,Inc発行第6頁に記載されている従来の断層撮影装置を示す図である。同図においては、X線管95から放射されるピラミッド型X線ビーム96の中に被検体97を設け、その後方に2次元X線検出器98が設けられる。この検出器98に平行な1つの回転軸Oに対して被検体97を矢印のように往復回転させ、この間に透過像データを収集する。多数の透過像データから伸縮処理および加算処理により1つの焦点面Eにピントの合った断面像が作成される。また、収集された同じ透過像群から伸縮処理のパラメータを変えることにより、任意の他のピント面Fにピントの合った断面像も作成することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図8に示す従来の断層撮影装置では、焦点走査型X線管91を用いているため、焦点の位置が決められた軌道から狂い易く、画像が不鮮明になることが多いとともに、高価になるという問題がある。
【0007】
また、焦点走査の直径もX線管の制約からあまり大きくできないため、断層写真のピント深度が浅くできず、ピント面外のパターンが十分にぼけないという問題がある。
【0008】
図9に示す別の従来の断層撮影装置では、ピント面からはずれた面にあるパターンぼけが一方向であるため、回転軸に直交する直線状のパターンはぼやけず、ピント面パターンと混同され易いという問題がある。
【0009】
本発明は、前記問題点を除去するためなされたもので、その目的とするところは、ピント面のみによくピントが合う断層撮影装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に対応する発明は、被検体を載置する被検体載置面と、該被検体載置面と対向する位置に形成された回転機構取付面と、該回転機構取付面と該被検体載置面が互いに所定間隔を存するように形成された間隔保持側面を備え、かつ放射線の吸収の少ない材料からなる回転テーブルと、
放射線が前記被検体及び前記回転テーブルの間隔保持側面を透過するように配置した放射線源と、
前記回転テーブルの間隔保持側面を透過した放射線を実質2次元の空間分解能をもって検出する放射線検出器と、
前記回転テーブルの回転機構取付面に取付けられ、前記放射線源と前記放射線検出器を結ぶ中心線に対し所定角度の傾きを有する回転軸を中心に、前記被検体と前記放射線源と前記放射線検出器の組に対して前記被検体に相対的回転運動を与える回転機構と、
前記回転機構の回転軸を中心として前記被検体を所定角度づつ回動させる毎に前記放射線検出器の出力を透過画像として各々収集するデータ収集手段と、
前記被検体内に設定したピント面上の複数のマトリックス点へそれぞれの前記透過画像を放射線に沿って逆投影した後それぞれを加算する画像処理手段と、
を具備し、前記被検体内のピント面に焦点の合った透過画像を得ることを特徴とする断層撮影装置である。
【0011】
請求項1に対応する発明によれば、焦点走査型X線管を用いないので焦点位置がくるうことがなく、高品位な透視画像が得られ、装置も安価になる。回転走査のみで透視画像が得られるので、機構が単純安価で精度も上がり良好な透視画像が得られる。走査型X線管とくらべ傾斜角αを大きくできるので、ぼけを大きくできるためピントのシャープな透視画像が得られる。
【0012】
前記目的を達成するため、請求項2に対応する発明は、請求項1項記載の画像処理手段の逆投影は、前記被検体を回転させずに逆投影を行う固定逆投影と、前記回転手段による回転による画像の回転を打消すように画像を回転させる画像回転を行うことを特徴とする断層撮影装置である。
【0013】
前記目的を達成するため、請求項3に対応する発明は、請求項1項記載の被検体の代りに前記ピント面に基準パターンを設置し、このとき前記データ収集手段で得られる透過画像を収集し、この透過画像から前記逆投影の係数を求める過程を持つことを特徴とする断層撮影装置である。
【0014】
前記目的を達成するため、請求項4に対応する発明は、請求項2記載の被検体の代りに前記ピント面に基準パターンを設置し、このとき前記データ収集手段で得られる透過画像を収集し、この透過画像から前記固定逆投影の係数を求める過程を持つことを特徴とする断層撮影装置である。
【0015】
前記目的を達成するため、請求項5に対応する発明は、請求項2記載の被検体の代りに前記ピント面に基準パターンを設置し、このとき前記データ収集手段で得られる透過画像を収集し、この透過画像から前記固定逆投影の係数を求めると共に前記画像回転の回転中心を求めることを特徴とする断層撮影装置である。
【0019】
請求項2〜請求項5のいずれかに対応する発明によれば、固定逆投影、画像回転、画像のたしこみの3種の画像処理のみですむので高速で処理ができ、また放射線検出器のひずみが補正されるので、シャープな透視画像が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して発明の実施の形態について説明する。
【0021】
<第1の実施の形態(請求項1〜6に対応する例)>
(構成)
図1(a)に示すように、放射線源例えばX線管1とX線I.I.(X線イメージインテンシファイアー)4が互いに対向してフロアーに対して固定されているが、互いを結ぶ中心線は鉛直線に対してαの角度(約45°〜60°)をもっている。
【0022】
図1(b)に示すように、被検体3を保持し鉛直な回転軸16をもつ回転テーブル5と回転機構6がフロアーに支持されている。
【0023】
X線I.I.4はX線像を光像に変換しテレビカメラ12は光像である2次元透過画像をラスタースキャンしてアナログ信号としてデータ収集装置7へ送る。データ収集装置7はこれをディジタルデータに変換し画像処理装置8へ送る。画像処理装置8はこのデータを記録し、複数画像を計算処理して透視画像(ラミノ画像)を計算し、CRT9へ表示する。また、X線I.I.4にはモニタCRT11が接続されディジタル化前の透過画像がモニタできるようになっている。
【0024】
なお、X線管1にはX線制御装置(図示せず)が接続され画像処理装置8からの信号でオン(ON:X線が照射される)/オフ(OFF:X線が照射されない)となる。
【0025】
回転テーブル5は中空のX線吸収の少ない材料、例えばプラスチック(アクリル)よりなる。このようにすることでX線吸収が少なく画像に影響が出にくくなる。
【0026】
プラスチックでなくてもX線吸収が少ないものなら他の材料たとえばセラミックス、アルミニウム、ガラス等でもよい。回転テーブル5は図1(b)のような中空でなく、こまかい気泡状の中空でもよい。また板材で区画された中空構造でもよい(ハニカム構造等)。
【0027】
さらに、図1(a)でX線I.I.4はその中心軸がX線焦点Sの方向からβだけ傾斜して設定され、βは通常0度とするが0°でなくてもよく、β=αとしてもよい。
【0028】
またX線検出器としてはX線I.I.4とテレビカメラ12の組合せたものを用いているが、これに限るものでなく、例えば撮像管でもよく蛍光板+テレビカメラでもよく、2次元の分解能をもつX線検出器なら採用することができる。
【0029】
[実使用時の作用(請求項2)]
図2を参照して作用を説明する。
【0030】
操作者はまず被検体3を回転テーブル5に設置し、画像処理装置8のパネルからピント面位置(たとえばテーブル上1mm)を入力しデータ収集装置7をスタートさせる。すると、画像処理装置8は図2(a)のフローチャートにしたがって断層画像を作成する。
【0031】
まずX線管1がONにされ(S1)、回転がスタートされる(S2)。ついで、二次元透過像がつづけて収集されていくが、1画面の収集時間は回転ブレが無視できる短い時間で収集される。
【0032】
1画面の収集が終ると(S3)、画像は生画像としてファイルされる(S4)。生画像は1画像ごとに逆投影「B.P.変換」(後述)が施こされ(S5)、さらに画像たしこみが行なわれ(S6)、透視画像が作られる。次の画面も同様に処理され、前画面の透視画像上に結果がたしこまれ平均画像が作られる。
【0033】
360度あるいは任意の設定角度分の全画面が処理され(S7)、透視画像が完成し表示及びファイルされる(S8)。回転がストップされ(S9)、X線管1がOFFされ(S10)、終了する。
【0034】
この場合の回転は、一方向の回転ではなく部分的な角度範囲の往復回転でもステップ回転でもよい。
【0035】
ここで、逆投影(S5)について、図2(b)を参照して説明する。この逆投影は固定逆投影(S51)と、画像回転よりなる(S52)。固定逆投影S51はピント面内に設定した固定した(回転しない)面(マトリックス点の集合)へのX線通路にそった画像の逆投影である。画像回転(S52)は回転テーブル5の回転による画像の回転を打消すように画像を回転させる処理である。
【0036】
次に、図3(a)を参照して固定逆投影を説明する。
【0037】
メッシュを回転テーブル5上のピント面におき、回転角θ=0度に設定したとすると、生画像21が得られる。これには傾斜角α,βによるパースペクティブのひずみ及びX線I.I.4,テレビカメラ12に起因する画像ひずみが含まれている。これらのひずみを補正するのが固定逆投影で、この固定逆投影後に整列したメッシュの画像22が得られる。
【0038】
回転テーブル5の回転角θの場合、生画像に同一の固定逆投影を加えることで画像22をθ回転させた画像が得られることは容易に理解できる。
【0039】
図3(b)、図4を参照して具体的な固定逆投影(S20)の手順を示す。
【0040】
画面(i,j)の中の特定メッシュ点(i,j)(m=1〜M,n=1〜N)に対する変換ベクトル(i,j)(逆投影B.P.変換の係数)があらかじめ画像処理装置に記憶されている(後述)。
【0041】
始点(i,j)(i≦i≦i,j≦j≦j)での変換ベクトル(i,j)を4点一次補間で求める(S22)。
【0042】
≦i≦im+1
Figure 0003614214
次に画像の固定逆投影Φ(i,j)→Φ′(i,j)を行なう(S23)。まず、
Figure 0003614214
でi′,j′を求める。ここでv,vはそれぞれのi成分,j成分である。次に4点一次補間Φ′(i,j)を求める。
【0043】
Figure 0003614214
全i,jについてΦ′(i,j)を計算することで固定逆投影B.P.変換が完了する(S24)。
【0044】
つぎに図2(b)の画像回転(S52)であるが、これは通常よく行なわれる画像処理であるので詳細は省略する。回転中心位置は、あらかじめ画像処理装置8に記憶されている。
【0045】
ここで図2(a),図2(b)のフローチャートに戻る。固定逆投影(S51)で、ピント面内に設定した回転しない面への画像の逆投影が行なわれ、画像回転(S52)でテーブルの回転による画像の回転を打消す方向に画像回転が行なわれるので、逆投影の結果として得られる画像は被検体3に対して固定されたピント面(マトリックスの集合)への逆投影された画像となる。
【0046】
さらに、画像のたしこみを行なう(S6)ことでピント面のマトリックスの1点について言えば複数のこの点を通るX線通路についての画像値がたしこまれることになり、ピント面にピントの合った透過画像が得られる。
【0047】
ここで、固定逆投影としてあらかじめ与えられた変換ベクトルを補間して変換を行なう方法を記載したが固定逆投影はこの方法に限定されるものでなく、例えばあらかじめ(1)式で(i,j)をすべて計算して記憶しておき、この(i,j)を用いて逆投影する方法やα,β中心座標等の形で係数を記憶しておき、ここから幾何計算して逆投影する方法等いろいろの変更が可能である。固定逆投影つまりピント面内に固定した(回転しない)面へX線通路にそって画像を逆投影することである。
【0048】
[較正時の作用(変換ベクトルの算出)(請求項4,5)]
図5を参照して変換ベクトルの算出時の作用を説明する。
【0049】
まず図5(b)に逆投影較正板13を示す。これはガラス板14の上に酸化銀のグリッド15を形成したもので、グリッド15は等ピッチの格子点上にならんだドットのパターンを成す。
【0050】
この逆投影較正板13を図5(a)で示すように回転テーブル5の中心に設定する。ここで、設定誤差があり、グリッド15の中心ドットが回転中心から多少ずれるがそれは問題ない。
【0051】
つぎに、回転テーブル5を0度に設定したまま回転させずに、X線管1をオンにして透過像を得る。この画像、較正用生画像31を図6(a)に示す。この画像から各ドットの座標
(i′m,n ,j′m,n ) …(5)
を求める。ここでm,nは格子点No.を示す。他方、目標画像32は逆投影較正板13のパターンから求めたあるべき画像、具体的には等間隔でi,j方向にならんだパターンで、ドット位置
(i,j) …(6)
が設定されている。
【0052】
これより変換ベクトルを式
Figure 0003614214
で求め画像処理装置8内に記憶する。
【0053】
ここで はi成分、 はj成分を示す。
【0054】
つぎに回転中心座標(i,j)算出時の作用を説明する。
【0055】
逆投影較正板13が正しく回転中心に設定されていれば、中心ドット位置が回転中心になるが、設定誤差があるのですこしずれる。
【0056】
まず算出時の設定のままX線管1をオンし、回転テーブル5を回転しながら複数の回転位置で透過像を収集する。つぎに各回転位置で中心ドットの座標を求める。
【0057】
(i′c(k),j′c(k)),k=1〜K …(8)
つぎにkについて平均する。
【0058】
) …(9)
つぎに先に求めた変換ベクトル及び(5)式のドット位置(i′m,n ,j′m,n )を用いてつぎの変換をする。
【0059】
まず(i′m,n ,j′m,n )から(i′ j′ )を囲む4点を選ぶ。
【0060】
(i′o,p ,j′o,p
(i′o+1,p ,j′o+1,p
(i′o,p+1 ,j′o,p+1
(i′o+1,p+1 ,j′o+1,p+1 ) …(10)
ここでo,p等は格子点No.を示す。
【0061】
つぎに補間計算で回転中心での変換ベクトル を求める
= γ(io,p ,jo,p
+γ(io+1,p ,jo+1,p
+γ(io,p+1 ,jo,p+1
+γ(io+1,p+1 ,jo+1,p+1 ) …(11)
である。ここで、γ〜γは各点と(i´ j´ )間の距離に反比例するウェイトファクターである。
【0062】
つぎに式
i´ −vci
j´ −vcj …(12)
で逆投影後の画像における回転中心位置
(i,j) …(13)
を求め、i,jを画像処理装置8に記憶する。(12)式でvci,vcjはそれぞれ のi,j成分である。
【0063】
以上で逆投影較正板13は必ずしもここで記載したとおりのものでなくてもかまわない。例えばグリッド15はドットのパターンでなく格子模様でもよい。また、グリッド15の材質は酸化銀でなく銅や鉛、金等の他の材質でもよく、ガラス板14もガラスに限らず変形しにくい材質なら使うことができる。
【0064】
[実使用時の別の作用]
データ収集は行なわず前に収集した生画像ファイルを用いて透視画像の計算のみを行なうことができる。これによりデータ収集なしでピント面の設定を変えて透視画像を何度でも計算しなおすことができる。
【0065】
処理としては変換ベクトルにピント調整値dを加え
V´+d …(14)
とし、V´のかわりに用いればピント面を上下に微調することができ
る。
【0066】
(第1の実施の形態の効果)
焦点走査型X線管を用いないので焦点位置がくるうことがなく、高品位な透視画像が得られ、装置も安価になる。
【0067】
回転走査のみで透視画像が得られるので、機構が単純安価で精度も上がり良好な透視画像が得られる。
【0068】
走査型X線管とくらべαを大きくできるので、ぼけを大きくできるためピントのシャープな透視画像が得られる。
【0069】
ピント面からはずれた面にあるパターンのぼけ方向が一方向ではなく円型であり基板の直線状のパターン等もよくぼけ、ピントのシャープな透視画像が得られる。
【0070】
一度収集した画像からピント面を変えて何度でも透視画像を作りなおすことができる。
【0071】
固定逆投影、画像回転、画像のたしこみの3種の画像処理のみですむので高速で処理ができる。X線I.I.4のひずみが補正されるので、シャープな透視画像が得られる。
【0072】
逆投影較正板13を用いているので、X線管1、回転テーブル5、X線I.I.4の位置調整の必要がない。βが0でなくてもよく、α,βを調整しなくてよい。
【0073】
X線管1、X線I.I.4を動かす必要がない。軽い被検体3の回転だけですむので、回転精度が上げられシャープな像が得られる。回転テーブル5をプラスチックの中空の円柱で作ったので、透過画像に影が生じにくく回転テーブル5の影響を受けない透視画像ができる。
【0074】
<第2の実施の形態>
(構成)
構成は第1の実施の形態の構成と同じであるが、異なるのは図2の逆投影(S5)が固定逆投影(S51)と画像回転(S52)に分かれておらず、逆投影のみである点である。
【0075】
この逆投影は変換ベクトル(i,i)が回転角度ごとに異なっており
、画像回転を含んでいる点以外は固定逆投影と全く同じ処理である。
【0076】
以上述べた実施の形態の逆投影はあらかじめ与えられた角度ごとの変換ベクトルを補間して変換を行なう方法であるが、逆投影はこの方法に限定されるものでなく、例えばあらかじめ(1)式で(i,j)をすべて計算して記憶しておき、この(i,j)を用いて逆投影する方法やα,β、回転中心座標等の形で係数を記憶してここから幾何計算して逆投影する方法等いろいろの変更が可能である。要するに、逆投影は、被検体3に固定した面へX線通路に沿って画像を逆投影することである。
【0077】
[較正時の作用(請求項3)]
第1の実施例の場合と同様である。異なるのは透過像を収集する複数の回転角度それぞれに対し変換ベクトルを算出し記録する点と回転中心位置の算出は行なわない点である。
【0078】
(効果)
逆投影、画像のたしこみの画像処理だけですむので高速で処理ができ、これ以外は第1の実施の形態と同様である。
【0079】
<第3の実施の形態(請求項7,8に対応する実施例)>
(構成)
図7(a)に示すように、X線を被検体43に向けて照射するX線管41と、被検体43を透過した放射線を実質2次元の空間分解能をもって検出すると共に、回転軸53を中心に回転可能な撮像管44と、X線管41と撮像管44の間であって、X線管41の中心点(X線焦点)Sと撮像管44の中心点(検出面の中心)Pを結ぶ中心線上に回転軸52の中心(被検体43の中心軸と回転テーブル45の回転軸の交点)Qが位置し、この回転軸52に対して撮像管44の中心線が所定角度αの傾きをなすように、撮像管44の回転軸53の中心に対しほぼ平行で被検体43を回転可能にする回転テーブル45と、回転テーブル45の回転軸52と撮像管44の回転軸53に対してそれぞれ同じ方向でかつ同期して所定角度づつ回転させる回転機構46例えばモータ46a,ギャ46b,46b,46c,46dと、回転テーブル45の回転軸52を中心として被検体43を所定角度づつ回動させる毎に撮像管44の出力を透過画像として各々収集するデータ収集処理装置47とを具備している。回転テーブル45と撮像管44が互いに平行なそれぞれの回転軸52,53について回転可能にフロアーから支持されている。回転機構46はモータ46a、ギア46b,46c,46dよりなり、回転テーブル45と撮像管44を同期して同一方向に回転させる。
【0080】
X線管41はそのX線焦点Sが2つの回転軸52,53の作る面上に乗るようにフロアーから支持される。X線焦点Sと検出面44aの中心Pを結ぶ線は回転軸52,53とαの角度をなし、α=約45°〜60°である。
【0081】
被検体43は回転テーブル45上に設置され、被検体43を通ったX線ビーム42が検出面44aで検出される。
【0082】
撮像管44は検出面44a上での透過画像をコントローラ48によりラスタースキャンして検出しアナログ信号としてデータ収集処理装置47へ送る。
【0083】
データ収集処理装置47はこれをディジタルデータへ変換して画像加算して透過画像を作りCRT49に表示する。また撮像管44のアナログ信号はモニタCRT51に接続されディジタル化前の透過画像がモニタできる。
【0084】
回転テーブル45はピント機構54を介して回転機構46に接続している。ピント機構46は回転テーブル45を回転軸方向へ移動させる機構である。X線焦点Sと検出面の中心Pを結ぶ線とテーブル回転軸52との交点Qを通り検出面44aと平行な面がピント面55となる。ピント機構54はピント面55に対して被検体43を移動させピント位置を変える働らきをする。
【0085】
ピント機構54は撮像管44を軸方向に動かしてもよく、撮像管44と回転テーブル45の両方を動かしてもよく、またX線管41を動かしてもよい。なおX線管41にはX線制御装置が接続されているが図では省略されている。
【0086】
図7(b)に回転テーブル45の断面を示す。回転テーブル45は中空のX線吸収の少ない材料、プラスチック(アクリル)により構成され、これにより画像に影響が出にくくなる。
【0087】
図7の撮像管44は、第1の実施の形態で述べたように撮像管44以外のX線検出器であってもよい。
【0088】
(作用)
次に、以上のように構成された断層撮影装置の作用について説明する。操作者はまず被検体43を回転テーブル45上に設置し、ピント制御器56のパネルからピント位置(つまり回転テーブル面から何mm上にピント面を設定するか)を設定し、つぎにX線をX線制御装置からオンにし、つぎに回転制御装置50から回転をオンにする。
【0089】
撮像管44から回転位置の変化した透過画像が1/30秒に1枚ずつデータ収集処理装置47に送られるので、操作者はデータ収集処理装置47の画像加算をスタートさせる。これににより画像加算がはじまり所定枚数加算してストップさせると透視画像ができる。
【0090】
透視画像はピント面55にピントの合った透過画像になることは図7(a)の幾何関係で理解できる。
【0091】
第3の実施の形態において、検出面44aを回転軸53に垂直になるように設定したが、これは必ずしも必要なことではない。検出面44aが傾斜していた場合、ピント面55が同じ方向に傾斜するだけであり画質はそこなわれない。また、検出面44aの中心Pが回転軸53からずれていても検出面44aの有効面積が低下するだけであり画質はそこなわれない。このように撮像管44の取りつけ位置精度はあまり高くなくてもよい。
【0092】
(効果)
以上述べた第3の実施の形態によれば、次のような効果が得られる。すなわち、焦点走査型X線管を用いないので焦点位置がくるうことがなく、高品位な透視画像が得られ装置も安価になる。また、回転走査のみで透視画像が得られるので機構が単純、安価で精度も上がり良好な透視画像が得られる。さらに、走査型X線管とくらべ傾斜角αが大きくでき、ぼけを大きくできるためピントのシャープな透視画像が得られる。また、ピント面からはずれた面にあるパターンのぼけ方向が一方向でなく円型であり直線状のパターンもよくぼけ、ピントのシャープな透視画像が得られる。
【0093】
画像処理が画像加算だけですむので高速で処理ができる。
【0094】
回転テーブルをプラスチックの中空の円柱のX線の吸収の少ない材料で作ったのでテーブルの影響を受けないラミノ像ができる。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、ピント面のみによくピントが合う断層撮影装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は本発明の第1の実施の形態を説明するための概略構成図および回転テーブルを示す図。
【図2】(a)および(b)はそれぞれ第1の実施の形態の動作を説明するためのフローチャート。
【図3】(a)および(b)はそれぞれ第1の実施の形態の作用を説明するための図。
【図4】第1の実施の実施の形態の作用説明図。
【図5】(a)および(b)は第1の実施の形態の較正時の構成図。
【図6】(a)および(b)は第1の実施の形態の較正時の作用説明図。
【図7】(a)および(b)は本発明の第3の実施の形態の構成図および回転テーブルを示す図。
【図8】従来の断層撮影装置の第1の例を示す構成図。
【図9】従来の断層撮影装置の第2の例を示す構成図。
【符号の説明】
1…X線管、2…X線ビーム、3…被検体、4…X線I.I.、5…回転テーブル、6…回転機構、7…データ収集装置、8…画像処理装置、9…CRT、10…回転制御装置、11…モニタCRT、12…テレビカメラ、S…X線焦点、16…回転軸、41…X線管、42…X線ビーム、43…被検体、44…撮像管、44a…検出面、45…回転テーブル、46…回転機構、46a…モータ、46b,46c,46d…ギア、47…データ収集処理装置、48…撮像管コントローラ、49…CRT、50…回転制御装置、51…モニタCRT、S…X線焦点、52…テーブル回転軸、53…撮像管回転軸、54…ピント機構、55…ピント面、P…検出面の中心、Q…交点、56…ピント制御器。

Claims (5)

  1. 被検体を載置する被検体載置面と、該被検体載置面と対向する位置に形成された回転機構取付面と、該回転機構取付面と該被検体載置面が互いに所定間隔を存するように形成された間隔保持側面を備え、かつ放射線の吸収の少ない材料からなる回転テーブルと、
    放射線が前記被検体及び前記回転テーブルの間隔保持側面を透過するように配置した放射線源と、
    前記回転テーブルの間隔保持側面を透過した放射線を実質2次元の空間分解能をもって検出する放射線検出器と、
    前記回転テーブルの回転機構取付面に取付けられ、前記放射線源と前記放射線検出器を結ぶ中心線に対し所定角度の傾きを有する回転軸を中心に、前記被検体と前記放射線源と前記放射線検出器の組に対して前記被検体に相対的回転運動を与える回転機構と、
    前記回転機構の回転軸を中心として前記被検体を所定角度づつ回動させる毎に前記放射線検出器の出力を透過画像として各々収集するデータ収集手段と、
    前記被検体内に設定したピント面上の複数のマトリックス点へそれぞれの前記透過画像を放射線に沿って逆投影した後それぞれを加算する画像処理手段と、
    を具備し、前記被検体内のピント面に焦点の合った透過画像を得ることを特徴とする断層撮影装置。
  2. 前記画像処理手段の逆投影は、前記被検体を回転させずに逆投影を行う固定逆投影と、前記回転手段による回転による画像の回転を打消すように画像を回転させる画像回転を行うことを特徴とする請求項1項記載の断層撮影装置。
  3. 前記被検体の代りに前記ピント面に基準パターンを設置し、このとき前記データ収集手段で得られる透過画像を収集し、この透過画像から前記逆投影の係数を求める過程を持つことを特徴とする請求項1項記載の断層撮影装置。
  4. 前記被検体の代りに前記ピント面に基準パターンを設置し、このとき前記データ収集手段で得られる透過画像を収集し、この透過画像から前記固定逆投影の係数を求める過程を持つことを特徴とする請求項2記載の断層撮影装置。
  5. 前記被検体の代りに前記ピント面に基準パターンを設置し、このとき前記データ収集手段で得られる透過画像を収集し、この透過画像から前記固定逆投影の係数を求めると共に前記画像回転の回転中心を求めることを特徴とする請求項2記載の断層撮影装置。
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