JP3613643B2 - 表皮見切位置決め貼着装置 - Google Patents
表皮見切位置決め貼着装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3613643B2 JP3613643B2 JP17905095A JP17905095A JP3613643B2 JP 3613643 B2 JP3613643 B2 JP 3613643B2 JP 17905095 A JP17905095 A JP 17905095A JP 17905095 A JP17905095 A JP 17905095A JP 3613643 B2 JP3613643 B2 JP 3613643B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- skin
- mold
- mold surface
- parting
- epidermis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 210000003491 skin Anatomy 0.000 claims description 232
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 59
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 59
- 210000002615 epidermis Anatomy 0.000 claims description 40
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 25
- 238000000465 moulding Methods 0.000 claims description 25
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 20
- 239000002994 raw material Substances 0.000 claims description 16
- 238000002347 injection Methods 0.000 claims description 14
- 239000007924 injection Substances 0.000 claims description 14
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims description 7
- 238000007493 shaping process Methods 0.000 claims description 5
- 230000000452 restraining effect Effects 0.000 claims description 4
- 238000000638 solvent extraction Methods 0.000 claims 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 5
- 238000005192 partition Methods 0.000 description 5
- 230000008569 process Effects 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 230000009471 action Effects 0.000 description 3
- 238000007666 vacuum forming Methods 0.000 description 3
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 2
- 238000001746 injection moulding Methods 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 229920000915 polyvinyl chloride Polymers 0.000 description 2
- 239000004800 polyvinyl chloride Substances 0.000 description 2
- 239000002023 wood Substances 0.000 description 2
- 244000025254 Cannabis sativa Species 0.000 description 1
- 235000012766 Cannabis sativa ssp. sativa var. sativa Nutrition 0.000 description 1
- 235000012765 Cannabis sativa ssp. sativa var. spontanea Nutrition 0.000 description 1
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 1
- 235000009120 camo Nutrition 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 235000005607 chanvre indien Nutrition 0.000 description 1
- 239000003086 colorant Substances 0.000 description 1
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 1
- 238000010097 foam moulding Methods 0.000 description 1
- 238000005187 foaming Methods 0.000 description 1
- 235000021189 garnishes Nutrition 0.000 description 1
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 1
- 229920006015 heat resistant resin Polymers 0.000 description 1
- 239000011487 hemp Substances 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 230000035699 permeability Effects 0.000 description 1
- 239000005011 phenolic resin Substances 0.000 description 1
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表皮見切位置決め貼着装置に関する。本発明装置は表皮を備えた樹脂成形品の製造、例えば、車両に用いられるドア内張トリム、ガーニッシュ、天井材、アームレスト、インストルメントパネル等の製造に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、表皮を貼着するにあたっては、図5(A)〜(C)に示す様に、表皮100を保持したクランパ101と、型面201と吸引孔202とをもつ成形型200とを用いる表皮貼着技術が知られている。そして、接着剤を塗布した基材300を型面201に付着させると共に、クランパ101に保持した表皮100を加熱装置400で加熱し、その後に吸引孔202から吸引しつつ表皮100を型面201に押し当てることにより、成形型200の基材300に表皮100を一体的に貼着することにしている。
【0003】
また特開昭57−146618号公報には、表皮を真空成形型に貼着する際に表皮の一部をプラグで真空成形型に押圧する真空成形方法が開示されている。このものは、プラグで表皮を押圧することにより、所定の表皮部分が過剰に延びて薄くなることを防止する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年産業界では、表皮100として、表面の形態が2種類のものつまり2トーン形態のものを用いることが多い。この場合には、表皮100の一の形態と他の形態との仕切線である表皮見切ラインが常に定位置に表皮100を貼着する必要がある。そこで図5に示す従来技術によれば、クランパ101に表皮100を保持するにあたり、クランパ101に対する表皮100の位置を経験的に調整している。
【0005】
しかしながら表皮100の表皮見切ラインが常に精度よく定位置になる様に表皮100を貼着することは、必ずしも容易ではない。例えば、成形型200の型面201の凹凸状況によって表皮100の延伸の度合が相違することが多く、そのため表皮100の表皮見切ラインを定位置に高精度で正確に貼着することは、容易ではない。故に、表皮100の表皮見切ラインの位置のばらつきを低減させるには、限界があった。
【0006】
また上記した特開昭57−146618号公報に係る技術によれば、一様の形態の表皮を対象とするものであり、2トーン形態ではない。
本発明は上記した実情に鑑みなされたものであり、表皮の貼着に先立ち、表皮の表皮見切ライン等の表皮見切域をアシストプラグで成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持することにより、表皮の表皮見切ライン等の表皮見切域の位置がばらつくことを抑えた表皮見切位置決め貼着装置及び表皮見切位置決め貼着方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る表皮見切位置決め貼着装置は、表面が少なくとも2種類の形態とされ且つ各形態を境界域として仕切る表皮見切域をもつ表皮を位置決めして貼着するものであって、
表皮が対面すると共に表皮の各形態の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ成形型と、
成形型の基準型面部分に接近可能に設けられ、成形型に対面する表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を、成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持して拘束するアシストプラグとを具備しており、
アシストプラグにより表皮の該表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持して拘束し、その後、
表皮を成形型の型面に沿った形状に賦形することを特徴とするものである。
本発明に係る表皮見切位置決め貼着方法は、表面が少なくとも2種類の形態をもち且つ各形態を境界域として仕切る表皮見切域をもつ表皮と、
表皮の各形態の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ成形型と、
成形型に対面する表皮の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持可能なアシストプラグとを用い、
アシストプラグにより、表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえ、表皮を位置決めして保持して拘束する第1工程と、
アシストプラグにより表皮の表皮見切域を型面に位置決めした状態で、成形型の型面または型面に付着した樹脂基材に表皮を密着させ、表皮を成形型の型面に沿った形状に賦形する第2工程とを順に実施することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる表皮は、表面が少なくとも2種類の形態とされたものである。少なくとも2種類の形態とは、例えば、異なる色彩で2種類以上に仕切られた状態、異なる模様で2種類以上に仕切られた状態、異なる材質で2種類以上に仕切られた状態を含む意味である。また表皮の表皮見切域とは、上記した形態の境界域を意味し、各形態を明確に区別できる仕切ラインを含む意味である。
【0009】
本発明に係る成形型は、表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ。基準型面部分は凹状でも凸状でも平坦状でも良い。成形型は図1に例示した様に単体構造であっても、図2に例示した様に2以上の分割型構造からなるものであっても良い。
本発明に係るアシストプラグは、成形型に対面する表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を、成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持する機能をもつものである。アシストプラグは、表皮の表皮見切域に沿って連続して配置された方式でも、表皮の表皮見切域に沿って断続的に配置された方式でも良い。
【0010】
アシストプラグを成形型の基準型面部分に接近させる駆動源としては、シリンダ、モータ等のアクチュエータ、場合によっては手作業でも良い。
【0011】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の実施例1を図1(A)〜(D)を参照して説明する。説明する。
本実施例で用いる表皮1は、樹脂製(例えばポリ塩化ビニル;PVC)の薄シートであり、図1(D)に例示する様に表面が第1形態1sと第2形態1tとに仕切られ、2トーン形態とされたものである。表皮1には、2トーン形態の仕切線として機能する表皮見切域である表皮見切ライン1aが存在する。例えば、表皮1のうち第1形態1sは例えば淡色の色合いに、第2形態1tは濃色の色合いとされている。但しこれに限定されるものではない。
【0012】
図1(A)に示す様に表皮1はクランパ2に架設状態に保持されている。従ってクランパ2は表皮架設手段として機能する。
成形型3は耐熱樹脂製であり、凸部30をもつ型面31と、型面31に開口する適数個の吸引孔32とを備えている。型面31は下向きであり、表皮1に対面している。成形型3の型面31には、基準型面部分31cが凹状に形成されている。基準型面部分31cは表皮1の表皮見切ライン1aを位置決めするためのものである。図1(A)から理解できる様に、成形型3の基準型面部分31cは表皮1の表皮見切ライン1aに直接対面している。
【0013】
成形型3の型面31には、接着剤が塗布された板状をなす木質製(例えば木、麻等の繊維をフェノール樹脂で固めスタンピング成形したもの)の基材4が付着されている。成形型3の吸引孔32には吸引装置38が配管38aを介して接続されている。吸引装置38が作動すると、吸引孔32に吸引作用が生じる。
アシストプラグ7は板状をなしており、金属製である。図1(A)から理解できる様にアシストプラグ7は、成形型3の型面31の下方に位置しており、型面31に対して略垂直方向に配向している。
【0014】
本実施例によれば前記した表皮1の表皮見切ライン1aは、図1(A)の紙面垂直方向において手前側及び奥方の双方に直線状または曲線状にのびている。従って型面31の基準型面部分31cも、図1(A)の紙面垂直方向において手前側及び奥方の双方に表皮見切ライン1aに沿ってのびている。同様にアシストプラグ7も、図1(A)の紙面垂直方向において手前側及び奥方の双方に板状に表皮見切ライン1aに沿ってのびている。
【0015】
アシストプラグ7はアクチュエータにより矢印Y1、Y2方向に移動可能とされている。なおアシストプラグ7の上端部7fは、凹状の基準型面部分31cに嵌合する被係合部として機能する。
さて表皮1の貼着に際しては、図1(A)から理解できる様にクランパ2に表皮1を保持する。更に、表皮1の表皮見切ライン1aの位置をアシストプラグ7の上端部7f及び成形型3の基準型面部分31cに対面させ、三者を整合させておく。次に表皮1と成形型3との間に加熱装置78を矢印B1方向に移動し、加熱装置78により表皮1を適温に加熱する。
【0016】
次に図1(B)に示す様にアシストプラグ7を矢印Y1方向に移動させ、表皮1の表皮見切ライン1aをアシストプラグ7で持ち上げ、更にアシストプラグ7の上端部7fを凹状の基準型面部分31cに嵌合する。これにより表皮1の表皮見切ライン1aを成形型3の基準型面部分31cに押圧して保持し、以て表皮見切ライン1aを拘束する。このとき図1(B)から理解できる様に表皮1は、表皮見切ライン1aが頂点Pnとなる山形状をなす。
【0017】
本実施例によれば、成形型3の基準型面部分31cはアシストプラグ7の上端部7fに相応する凹状であるため、図1(B)から理解できる様にアシストプラグ7は凹状の基準型面部分31cに良好に嵌合する。そのため、表皮1の表皮見切ライン1aを確実に拘束できる。
この様にアシストプラグ7で表皮1の表皮見切ライン1aを成形型3の基準型面部分31cに保持したまま、クランパ2を上方つまり矢印Y1方向に移動させて表皮1を成形型3の型面31に接近させる。この際、吸引装置38を作動させ、吸引孔32からの吸引作用により表皮1を基材4に吸着し、従って表皮1を賦形する。基材4は通気性をもつからである。これにより表皮1が基材4の下面に一体的に貼着され、表皮1をもつ樹脂成形品が得られる。
【0018】
その後、この樹脂成形品を成形型3の型面31から離型する。
以上説明した様に本実施例によれば、表皮1を基材4に貼着するに先立ち、表皮1の表皮見切ライン1aをアシストプラグ7で成形型3の基準型面部分31cに保持し、拘束する。そして拘束した後に、吸引孔32による吸引作用により、表皮1を基材4の全体に貼着する。
【0019】
この様な本実施例によれば、表皮1全体の貼着に先立ち、表皮1の表皮見切ライン1aを成形型3の基準型面部分31cに保持して拘束するので、表皮1の表皮見切ライン1aを高精度で正確に位置決めできる。よって表皮見切ライン1aの位置ずれを未然に防止でき、高品質の樹脂成形品を得るのに有利である。
本実施例によれば、表皮1の位置決めの際に、アシストプラグ7の上端部7fが成形型3の凸状の基準型面部分31cに嵌まる。この様に凹と凸との嵌合は、位置決めした表皮見切ライン1aの位置ずれを一層抑止するのに貢献できる。
【0020】
また加熱装置78により表皮1を加熱した際には、加熱に伴い表皮1が軟化して表皮1の垂下現象つまりドローダウンが発生し易い。表皮1の過剰のドローダウンは、表皮見切ライン1aの位置ずれの要因となり得、好ましくない。この点本実施例によれば図1(B)から理解できる様に表皮1の下側にアシストプラグ7が配置されており、ドローダウンする表皮1をアシストプラグ7で下側から支えることができる。従って表皮1のドローダウンの抑制、ひいてはドローダウンに起因する表皮見切ライン1aの位置ずれを軽減、回避するのに有利である。
【0021】
また成形型3の型面31に出っ張り状の凸部30が形成されていると、表皮1の賦形の途中で凸部30に表皮1が接触し易い。この場合には表皮1が無用に延伸され、表皮1の表皮見切ライン1aが定位置からずれるおそれがある。この点本実施例によれば、表皮1を基材4の全体に貼着するに先立ち、即ち成形型3の凸部30に表皮1が触れて延伸される前に、表皮1の表皮見切ライン1aをアシストプラグ7で成形型3の基準型面部分31cに保持するため、成形型3の凸部30と表皮1との接触に起因する無用の延伸を軽減、回避するのに有利である。この意味においても表皮見切ライン1aの位置ずれを軽減、回避するのに有利である。
【0022】
(実施例2)
実施例2について図2(A)〜(D)を参照して説明する。この例は発泡成形に適用した例である。実施例2は実施例1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を奏する。
この例では成形型3は、固定型としての第1分割型34と、可動型としての第2分割型35とで形成されている。第1分割型34の型面34iと第2分割型35の型面35iとで、樹脂成形品を成形するキャビティ36が形成されている。第1分割型34は、樹脂成形品の表側を成形する表型として機能する。第1分割型34には凸状の基準型面部分31cが形成され、更にキャビティ36に連通する適数個の吸引孔32が設けられている。、更に第1分割型34の周縁面には、表皮1を固定する表皮固定具1hが設けられている。
【0023】
第2分割型35は、成形品の裏側を成形する裏型として機能する。第2分割型35には樹脂注入孔35n、作動孔35kがキャビティ36に連通して形成されている。作動孔35kにはアシストプラグ7が矢印Y1、Y2方向に摺動可能に嵌合されている。アシストプラグ7の先端面には被係合凹部7rが形成されている。被係合凹部7rは、凸状の基準型面部分31cに相応する形状をもつ被係合部として機能し、基準型面部分31cと嵌合可能とされている。
【0024】
第2分割型35の背面側にはエア式の駆動シリンダ83が装備されている。駆動シリンダ83が作動すると、これのシリンダロッド83cが伸長作動し、従ってアシストプラグ7が矢印Y2方向に前進する。駆動シリンダ83が逆動するとシリンダロッド83cが収縮作動し、アシストプラグ7が矢印Y1方向に後退する。なお駆動シリンダ83は上記の様にアシストプラグ7を前進後退させるものであり、プラグ駆動手段として機能する。なお駆動シリンダ83はエア式であるが、油圧式でも良い。
【0025】
さて表皮1の貼着に際しては図2(A)から理解できる様に、表皮固定具1hにより表皮1を第1分割型34に固定し、第1分割型34の型面34iを表皮1で覆う。この表皮1は、前述同様に表皮見切ライン1aを有する。次に型締方向である矢印Y2方向に第2分割型35をアシストプラグ7と共に降下する。これにより図2(B)に示す様にアシストプラグ7の被係合凹部7rが第1分割型34の凸状の基準型面部分31cに嵌まる。よって表皮1の表皮見切ライン1aが成形型3の型面31の基準型面部分31cに押圧され、保持される。このとき図2(B)から理解できる様に第2分割型35の凸部30は表皮1に接触していないため、表皮1には凸部30との接触に起因する無用な延伸は生じない。
【0026】
図2(B)に示す状態で第2分割型35の型締め移動を停止させる。この状態で吸引装置38を作動させ、第1分割型34の吸引孔32から表皮1を吸引する。よって図2(C)に示す様に表皮1を第1分割型34の型面34iに貼着する。これにより表皮1は第1分割型34の型面34iに沿った形状に賦形される。
次に図2(D)に示す様に第2分割型35を矢印Y2方向に降下し、第2分割型35と第1分割型34とを型締めする。この様に型締めした状態で樹脂注入孔35nから樹脂原料Pをキャビティ36に注入し、樹脂原料Pを発泡固化させる。すると、表皮1が一体的に貼着された発泡成形品が得られる。
【0027】
本実施例によれば、アシストプラグ7の被係合凹部7rは凸状の基準型面部分31cに嵌合するため、表皮1の表皮見切ライン1aを確実に保持できる。従って樹脂成形圧が高い場合であっても、表皮見切ライン1aの位置ずれを抑えるのに有利である。
本実施例では図2(D)に示す様に表皮1は第1分割型34に貼着され、この第1分割型34の相手型である第2分割型35に樹脂注入孔35nが形成されている。そのため樹脂注入孔35nから樹脂原料Pが注入されると、表皮1を第1分割型34の型面34iに密接させる方向にその注入圧を作用させるのに有利である。そのため第1分割型34の型面34iに沿って表皮1を賦形するに有利である。
【0028】
上記の様に樹脂原料Pをキャビティ36で発泡固化させる際には、駆動シリンダ83を逆動させてアシストプラグ7を上方つまり矢印Y1方向に移動させ、キャビティ36から退避させる必要がある。アシストプラグ7をキャビティ36から退避させないと、アシストプラグ7の先端部に相当する分の空洞が樹脂成形品に発生してしまうからである。このアシストプラグ7の退避は、キャビティ36内の樹脂原料Pが完全に固化する前に行う必要がある。そこで一般的には樹脂原料Pの注入前に、アシストプラグ7をキャビティ36から退避させる。
【0029】
(実施例3)
実施例3について図3(A)〜(E)を参照して説明する。この例はホットフロー成形に適用した例である。ホットフロー成形とは、成形型3をある程度開いた状態で樹脂原料Pをキャビティ36に注入し、注入後に成形型3の完全型締めを行う方法である。実施例3は実施例1と基本的には同様の構成であり、基本的には実施例1、2と同様の作用効果を奏する。
【0030】
実施例2に係る成形型3は上下分割方式であったが、この例に係る成形型3は左右分割方式である。即ち成形型3は、左右方向に分割された第1分割型34と第2分割型35とで形成されている。第1分割型34の型面34iと第2分割型35の型面35iとで、樹脂成形品を成形するキャビティ36が形成されている。第1分割型34には凸状の基準型面部分31cが形成されている。第2分割型35には作動孔35k、適数個の樹脂注入孔35nがキャビティ36に連通して形成されている。作動孔35kには、アシストプラグ7が矢印X1、X2方向に摺動可能に嵌合されている。アシストプラグ7の先端面には被係合凹部7rが形成されている。被係合凹部7rは、凸状の基準型面部分31cに相応する形状を備えている。
【0031】
第2分割型35の背面側に保持されたエア式の駆動シリンダ83が駆動すると、駆動シリンダ83のシリンダロッド83cが伸長作動し、従ってアシストプラグ7が矢印X2方向に移動する。エア式の駆動シリンダ83が逆動すると、シリンダロッド83cが伸縮作動し、従ってアシストプラグ7が矢印X1方向に移動する。
【0032】
さて表皮1の貼着に際しては図3(A)から理解できる様に、表皮固定具1hにより表皮1を第1分割型34に固定し、第1分割型34の型面34iを表皮1で覆う。表皮1は、前述同様に表皮見切ライン1aを有する。次に第2分割型35及び第1分割型34の一方を他方に向けて型締め方向に移動する。これにより図3(B)に示す様にアシストプラグ7の被係合凹部7rが第1分割型34の凸状の基準型面部分31cに嵌まり、表皮1の表皮見切ライン1aが第1分割型34の基準型面部分31cに押圧され、保持される。
【0033】
図3(B)から理解できる様に表皮1の表皮見切ライン1aが第1分割型34の基準型面部分31cに保持されたとしても、第2分割型35の凸部30は表皮1に接触していない。
図3(C)(D)は樹脂原料の射出を開始する型締め位置を示す。図3(C)(D)に示す様に第1分割型34及び第2分割型35を、所定距離(開放距離L3)開いた状態まで型締めする。この状態で図3(D)に示す様に各樹脂注入孔35nから樹脂原料Pを所要量注入する。
【0034】
次に図3(E)に示す様に駆動シリンダ83を逆動させてアシストプラグ7を矢印X1方向に退避させると共に、第1分割型34と第2分割型35との型締めを完了する。この様に型締めした状態でキャビティ36内の樹脂原料Pを冷却固化させる。すると、型締め力や樹脂原料Pの圧力の影響で表皮1が第1分割型34の型面34iに沿う形状に賦形され、表皮1が一体的に貼着された樹脂成形品が得られる。
【0035】
本実施例では、成形型3の第1分割型34及び第2分割型35をある程度(開放距離L3)開いた状態で樹脂原料Pをキャビティ36に注入し、注入後に成形型3の型締めを完了するホットフロー成形が採用されている。そのため樹脂原料Pの射出成形圧の過剰増加を回避するのに有利である。故に高圧の射出成形圧によって表皮1が損傷することを軽減、回避するのに有利である。
【0036】
(別例)
別例について図4(A)〜(E)を参照して説明する。この別例は実施例3と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を奏する。但しこの別例は、樹脂成形品の片面に部分的に表皮1を貼る部分表皮貼着方式に適用した例である。
図4(A)から理解できる様に本例に係る表皮1は、第1分割型34の型面34iの上半分程度を覆う大きさをもつ。
【0037】
本例においては表皮1の貼着に際しては図4(A)から理解できる様に、表皮固定具1hにより表皮1の上部を第1分割型34に固定し、第1分割型34の型面34iの上半分程度を表皮1で覆う。このとき表皮1の下端部1kは重力により垂下して自由状態である。つまり非拘束状態である。
次に第2分割型35及び第1分割型34の一方を他方に向けて型締め方向に移動する。これにより図4(B)に示す様にアシストプラグ7の被係合凹部7rが第1分割型34の基準型面部分31dに嵌まり、表皮1の下端部1kが基準型面部分31dに押圧され保持される。図4(B)から理解できる様に表皮1の下端部1kが第1分割型34の基準型面部分31dに押圧された場合においても、第2分割型35の凸部30は表皮1に接触していないため、表皮1の無用な延伸を抑制できる。
【0038】
図4(C)(D)は樹脂原料の射出を開始する型締め位置を示す。図4(C)(D)に示す様に第1分割型34及び第2分割型35を、所定距離(開放距離L4)開いた状態まで型締めする。この状態で図4(D)に示す様に各樹脂注入孔35nから樹脂原料Pを所要量注入する。
更に図4(E)から理解できる様に駆動シリンダ83を逆動させてアシストプラグ7を矢印X1方向に移動させてキャビティ36から退避させると共に、第1分割型34と第2分割型35との型締めを完了し、キャビティ36を実質的に密閉し、この様に密閉したキャビティ36で樹脂原料Pを冷却固化させる。すると、樹脂原料Pの圧力などにより表皮1が付勢され、表皮1が第1分割型34の型面31に沿う形状に賦形される。よって、表皮1が一体的に貼着された樹脂成形品が得られる。この樹脂成形品の片面のうち略半分程度が表皮1で覆われている。
【0039】
本例によれば、表皮1の下端部1kをアシストプラグ7で第1分割型34の基準型面部分31dに保持して拘束するため、表皮1の下端部1kを成形型3の基準型面部分31dに正確に位置決めできる。
(付記)
上記した各実施例から次の技術的思想も把握できる。
▲1▼請求項1において、成形型の基準型面部分は凹状または凸状であり、アシストプラグはその先端に該基準型面部分に嵌合する凸状または凹状の被係合部をもち、凹凸嵌合により表皮の表皮見切域を保持することを特徴とする表皮見切位置決め貼着装置および樹脂成形装置。これによれば、凹凸嵌合により表皮の表皮見切ライン1aを拘束する度合が向上し、樹脂成形圧が高い場合であっても表皮見切ライン1aのずれ防止に有効である。
▲2▼請求項1において、成形型は、樹脂成形品を成形するキャビティを区画すると共に互いに対面する第1分割型と第2分割型とからなり、
第1分割型及び第2分割型のうちの一方は、表皮の表皮見切ライン等の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分をもち、
第1分割型及び第2分割型のうちの他方は、アシストプラグと、該一方の基準型面部分に対してアシストプラグを前進後退させるプラグ駆動手段とをもつこと特徴とする表皮見切位置決め貼着装置および樹脂成形装置。
▲3▼上記▲2▼項において、アシストプラグの前進後退方向は、第1分割型及び第2分割型の型締め方向と同じ向きであること特徴とする表皮見切位置決め貼着装置および樹脂成形装置。これにより表皮の種類によって表皮見切ライン1aが異なる位置にあっても、その位置に対応する様にアシストプラグ7を成形型3に装備すれば、表皮見切ライン1aの場所の変動に対応し易い。
▲4▼表面が少なくとも2種類の形態とされ且つ少なくとも1個の表皮見切域をもつ表皮と、
表皮の各形態の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ成形型と、
成形型に対面する表皮の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持可能なアシストプラグとを用い、
アシストプラグにより、表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえ、表皮を位置決めして保持して拘束する第1工程と、
アシストプラグにより表皮の表皮見切域を型面に位置決めした状態で、成形型の型面(または型面に付着した樹脂基材)に表皮を密着させて賦形する第2工程とを順に実施することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法及び樹脂成形方法。
▲5▼上記▲4▼項において、第2工程の際に、成形型の吸引孔から吸引することにより、表皮を成形型の型面(または型面に付着した樹脂基材)に賦形することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法および樹脂成形方法。
▲6▼上記▲4▼項において、第2工程の際に、成形型の樹脂注入孔から樹脂原料をキャビティに注入し、樹脂原料の成形圧力を利用して表皮を型面に賦形することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法および樹脂成形方法。
▲7▼上記▲4▼項において、第1工程の際に、表皮は、アシストプラグにより基準型面部分に押さえられた表皮見切域を頂点とする山形状をなすことを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法および樹脂成形方法。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、表皮の貼着に先立ち、アシストプラグで表皮の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持し、表皮見切域を拘束するため、表皮の表皮見切域が成形型の基準型面部分からずれることを抑制、回避するのに有利である。そのため表皮を貼着した樹脂成形品の高品質を維持するのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る工程図である。
【図2】実施例2に係る工程図である。
【図3】実施例3に係る工程図である。
【図4】実施例4に係る工程図である。
【図5】従来例に係る工程図である。
【符号の説明】
図中、1は表皮、1aは表皮見切ライン(表皮見切域)、3は成形型、31は型面、31cは基準型面部分、34は第1分割型、35は第2分割型、34iは型面、35iは型面、38は吸引装置、7はアシストプラグを示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は表皮見切位置決め貼着装置に関する。本発明装置は表皮を備えた樹脂成形品の製造、例えば、車両に用いられるドア内張トリム、ガーニッシュ、天井材、アームレスト、インストルメントパネル等の製造に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、表皮を貼着するにあたっては、図5(A)〜(C)に示す様に、表皮100を保持したクランパ101と、型面201と吸引孔202とをもつ成形型200とを用いる表皮貼着技術が知られている。そして、接着剤を塗布した基材300を型面201に付着させると共に、クランパ101に保持した表皮100を加熱装置400で加熱し、その後に吸引孔202から吸引しつつ表皮100を型面201に押し当てることにより、成形型200の基材300に表皮100を一体的に貼着することにしている。
【0003】
また特開昭57−146618号公報には、表皮を真空成形型に貼着する際に表皮の一部をプラグで真空成形型に押圧する真空成形方法が開示されている。このものは、プラグで表皮を押圧することにより、所定の表皮部分が過剰に延びて薄くなることを防止する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年産業界では、表皮100として、表面の形態が2種類のものつまり2トーン形態のものを用いることが多い。この場合には、表皮100の一の形態と他の形態との仕切線である表皮見切ラインが常に定位置に表皮100を貼着する必要がある。そこで図5に示す従来技術によれば、クランパ101に表皮100を保持するにあたり、クランパ101に対する表皮100の位置を経験的に調整している。
【0005】
しかしながら表皮100の表皮見切ラインが常に精度よく定位置になる様に表皮100を貼着することは、必ずしも容易ではない。例えば、成形型200の型面201の凹凸状況によって表皮100の延伸の度合が相違することが多く、そのため表皮100の表皮見切ラインを定位置に高精度で正確に貼着することは、容易ではない。故に、表皮100の表皮見切ラインの位置のばらつきを低減させるには、限界があった。
【0006】
また上記した特開昭57−146618号公報に係る技術によれば、一様の形態の表皮を対象とするものであり、2トーン形態ではない。
本発明は上記した実情に鑑みなされたものであり、表皮の貼着に先立ち、表皮の表皮見切ライン等の表皮見切域をアシストプラグで成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持することにより、表皮の表皮見切ライン等の表皮見切域の位置がばらつくことを抑えた表皮見切位置決め貼着装置及び表皮見切位置決め貼着方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る表皮見切位置決め貼着装置は、表面が少なくとも2種類の形態とされ且つ各形態を境界域として仕切る表皮見切域をもつ表皮を位置決めして貼着するものであって、
表皮が対面すると共に表皮の各形態の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ成形型と、
成形型の基準型面部分に接近可能に設けられ、成形型に対面する表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を、成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持して拘束するアシストプラグとを具備しており、
アシストプラグにより表皮の該表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持して拘束し、その後、
表皮を成形型の型面に沿った形状に賦形することを特徴とするものである。
本発明に係る表皮見切位置決め貼着方法は、表面が少なくとも2種類の形態をもち且つ各形態を境界域として仕切る表皮見切域をもつ表皮と、
表皮の各形態の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ成形型と、
成形型に対面する表皮の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持可能なアシストプラグとを用い、
アシストプラグにより、表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえ、表皮を位置決めして保持して拘束する第1工程と、
アシストプラグにより表皮の表皮見切域を型面に位置決めした状態で、成形型の型面または型面に付着した樹脂基材に表皮を密着させ、表皮を成形型の型面に沿った形状に賦形する第2工程とを順に実施することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる表皮は、表面が少なくとも2種類の形態とされたものである。少なくとも2種類の形態とは、例えば、異なる色彩で2種類以上に仕切られた状態、異なる模様で2種類以上に仕切られた状態、異なる材質で2種類以上に仕切られた状態を含む意味である。また表皮の表皮見切域とは、上記した形態の境界域を意味し、各形態を明確に区別できる仕切ラインを含む意味である。
【0009】
本発明に係る成形型は、表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ。基準型面部分は凹状でも凸状でも平坦状でも良い。成形型は図1に例示した様に単体構造であっても、図2に例示した様に2以上の分割型構造からなるものであっても良い。
本発明に係るアシストプラグは、成形型に対面する表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を、成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持する機能をもつものである。アシストプラグは、表皮の表皮見切域に沿って連続して配置された方式でも、表皮の表皮見切域に沿って断続的に配置された方式でも良い。
【0010】
アシストプラグを成形型の基準型面部分に接近させる駆動源としては、シリンダ、モータ等のアクチュエータ、場合によっては手作業でも良い。
【0011】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の実施例1を図1(A)〜(D)を参照して説明する。説明する。
本実施例で用いる表皮1は、樹脂製(例えばポリ塩化ビニル;PVC)の薄シートであり、図1(D)に例示する様に表面が第1形態1sと第2形態1tとに仕切られ、2トーン形態とされたものである。表皮1には、2トーン形態の仕切線として機能する表皮見切域である表皮見切ライン1aが存在する。例えば、表皮1のうち第1形態1sは例えば淡色の色合いに、第2形態1tは濃色の色合いとされている。但しこれに限定されるものではない。
【0012】
図1(A)に示す様に表皮1はクランパ2に架設状態に保持されている。従ってクランパ2は表皮架設手段として機能する。
成形型3は耐熱樹脂製であり、凸部30をもつ型面31と、型面31に開口する適数個の吸引孔32とを備えている。型面31は下向きであり、表皮1に対面している。成形型3の型面31には、基準型面部分31cが凹状に形成されている。基準型面部分31cは表皮1の表皮見切ライン1aを位置決めするためのものである。図1(A)から理解できる様に、成形型3の基準型面部分31cは表皮1の表皮見切ライン1aに直接対面している。
【0013】
成形型3の型面31には、接着剤が塗布された板状をなす木質製(例えば木、麻等の繊維をフェノール樹脂で固めスタンピング成形したもの)の基材4が付着されている。成形型3の吸引孔32には吸引装置38が配管38aを介して接続されている。吸引装置38が作動すると、吸引孔32に吸引作用が生じる。
アシストプラグ7は板状をなしており、金属製である。図1(A)から理解できる様にアシストプラグ7は、成形型3の型面31の下方に位置しており、型面31に対して略垂直方向に配向している。
【0014】
本実施例によれば前記した表皮1の表皮見切ライン1aは、図1(A)の紙面垂直方向において手前側及び奥方の双方に直線状または曲線状にのびている。従って型面31の基準型面部分31cも、図1(A)の紙面垂直方向において手前側及び奥方の双方に表皮見切ライン1aに沿ってのびている。同様にアシストプラグ7も、図1(A)の紙面垂直方向において手前側及び奥方の双方に板状に表皮見切ライン1aに沿ってのびている。
【0015】
アシストプラグ7はアクチュエータにより矢印Y1、Y2方向に移動可能とされている。なおアシストプラグ7の上端部7fは、凹状の基準型面部分31cに嵌合する被係合部として機能する。
さて表皮1の貼着に際しては、図1(A)から理解できる様にクランパ2に表皮1を保持する。更に、表皮1の表皮見切ライン1aの位置をアシストプラグ7の上端部7f及び成形型3の基準型面部分31cに対面させ、三者を整合させておく。次に表皮1と成形型3との間に加熱装置78を矢印B1方向に移動し、加熱装置78により表皮1を適温に加熱する。
【0016】
次に図1(B)に示す様にアシストプラグ7を矢印Y1方向に移動させ、表皮1の表皮見切ライン1aをアシストプラグ7で持ち上げ、更にアシストプラグ7の上端部7fを凹状の基準型面部分31cに嵌合する。これにより表皮1の表皮見切ライン1aを成形型3の基準型面部分31cに押圧して保持し、以て表皮見切ライン1aを拘束する。このとき図1(B)から理解できる様に表皮1は、表皮見切ライン1aが頂点Pnとなる山形状をなす。
【0017】
本実施例によれば、成形型3の基準型面部分31cはアシストプラグ7の上端部7fに相応する凹状であるため、図1(B)から理解できる様にアシストプラグ7は凹状の基準型面部分31cに良好に嵌合する。そのため、表皮1の表皮見切ライン1aを確実に拘束できる。
この様にアシストプラグ7で表皮1の表皮見切ライン1aを成形型3の基準型面部分31cに保持したまま、クランパ2を上方つまり矢印Y1方向に移動させて表皮1を成形型3の型面31に接近させる。この際、吸引装置38を作動させ、吸引孔32からの吸引作用により表皮1を基材4に吸着し、従って表皮1を賦形する。基材4は通気性をもつからである。これにより表皮1が基材4の下面に一体的に貼着され、表皮1をもつ樹脂成形品が得られる。
【0018】
その後、この樹脂成形品を成形型3の型面31から離型する。
以上説明した様に本実施例によれば、表皮1を基材4に貼着するに先立ち、表皮1の表皮見切ライン1aをアシストプラグ7で成形型3の基準型面部分31cに保持し、拘束する。そして拘束した後に、吸引孔32による吸引作用により、表皮1を基材4の全体に貼着する。
【0019】
この様な本実施例によれば、表皮1全体の貼着に先立ち、表皮1の表皮見切ライン1aを成形型3の基準型面部分31cに保持して拘束するので、表皮1の表皮見切ライン1aを高精度で正確に位置決めできる。よって表皮見切ライン1aの位置ずれを未然に防止でき、高品質の樹脂成形品を得るのに有利である。
本実施例によれば、表皮1の位置決めの際に、アシストプラグ7の上端部7fが成形型3の凸状の基準型面部分31cに嵌まる。この様に凹と凸との嵌合は、位置決めした表皮見切ライン1aの位置ずれを一層抑止するのに貢献できる。
【0020】
また加熱装置78により表皮1を加熱した際には、加熱に伴い表皮1が軟化して表皮1の垂下現象つまりドローダウンが発生し易い。表皮1の過剰のドローダウンは、表皮見切ライン1aの位置ずれの要因となり得、好ましくない。この点本実施例によれば図1(B)から理解できる様に表皮1の下側にアシストプラグ7が配置されており、ドローダウンする表皮1をアシストプラグ7で下側から支えることができる。従って表皮1のドローダウンの抑制、ひいてはドローダウンに起因する表皮見切ライン1aの位置ずれを軽減、回避するのに有利である。
【0021】
また成形型3の型面31に出っ張り状の凸部30が形成されていると、表皮1の賦形の途中で凸部30に表皮1が接触し易い。この場合には表皮1が無用に延伸され、表皮1の表皮見切ライン1aが定位置からずれるおそれがある。この点本実施例によれば、表皮1を基材4の全体に貼着するに先立ち、即ち成形型3の凸部30に表皮1が触れて延伸される前に、表皮1の表皮見切ライン1aをアシストプラグ7で成形型3の基準型面部分31cに保持するため、成形型3の凸部30と表皮1との接触に起因する無用の延伸を軽減、回避するのに有利である。この意味においても表皮見切ライン1aの位置ずれを軽減、回避するのに有利である。
【0022】
(実施例2)
実施例2について図2(A)〜(D)を参照して説明する。この例は発泡成形に適用した例である。実施例2は実施例1と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を奏する。
この例では成形型3は、固定型としての第1分割型34と、可動型としての第2分割型35とで形成されている。第1分割型34の型面34iと第2分割型35の型面35iとで、樹脂成形品を成形するキャビティ36が形成されている。第1分割型34は、樹脂成形品の表側を成形する表型として機能する。第1分割型34には凸状の基準型面部分31cが形成され、更にキャビティ36に連通する適数個の吸引孔32が設けられている。、更に第1分割型34の周縁面には、表皮1を固定する表皮固定具1hが設けられている。
【0023】
第2分割型35は、成形品の裏側を成形する裏型として機能する。第2分割型35には樹脂注入孔35n、作動孔35kがキャビティ36に連通して形成されている。作動孔35kにはアシストプラグ7が矢印Y1、Y2方向に摺動可能に嵌合されている。アシストプラグ7の先端面には被係合凹部7rが形成されている。被係合凹部7rは、凸状の基準型面部分31cに相応する形状をもつ被係合部として機能し、基準型面部分31cと嵌合可能とされている。
【0024】
第2分割型35の背面側にはエア式の駆動シリンダ83が装備されている。駆動シリンダ83が作動すると、これのシリンダロッド83cが伸長作動し、従ってアシストプラグ7が矢印Y2方向に前進する。駆動シリンダ83が逆動するとシリンダロッド83cが収縮作動し、アシストプラグ7が矢印Y1方向に後退する。なお駆動シリンダ83は上記の様にアシストプラグ7を前進後退させるものであり、プラグ駆動手段として機能する。なお駆動シリンダ83はエア式であるが、油圧式でも良い。
【0025】
さて表皮1の貼着に際しては図2(A)から理解できる様に、表皮固定具1hにより表皮1を第1分割型34に固定し、第1分割型34の型面34iを表皮1で覆う。この表皮1は、前述同様に表皮見切ライン1aを有する。次に型締方向である矢印Y2方向に第2分割型35をアシストプラグ7と共に降下する。これにより図2(B)に示す様にアシストプラグ7の被係合凹部7rが第1分割型34の凸状の基準型面部分31cに嵌まる。よって表皮1の表皮見切ライン1aが成形型3の型面31の基準型面部分31cに押圧され、保持される。このとき図2(B)から理解できる様に第2分割型35の凸部30は表皮1に接触していないため、表皮1には凸部30との接触に起因する無用な延伸は生じない。
【0026】
図2(B)に示す状態で第2分割型35の型締め移動を停止させる。この状態で吸引装置38を作動させ、第1分割型34の吸引孔32から表皮1を吸引する。よって図2(C)に示す様に表皮1を第1分割型34の型面34iに貼着する。これにより表皮1は第1分割型34の型面34iに沿った形状に賦形される。
次に図2(D)に示す様に第2分割型35を矢印Y2方向に降下し、第2分割型35と第1分割型34とを型締めする。この様に型締めした状態で樹脂注入孔35nから樹脂原料Pをキャビティ36に注入し、樹脂原料Pを発泡固化させる。すると、表皮1が一体的に貼着された発泡成形品が得られる。
【0027】
本実施例によれば、アシストプラグ7の被係合凹部7rは凸状の基準型面部分31cに嵌合するため、表皮1の表皮見切ライン1aを確実に保持できる。従って樹脂成形圧が高い場合であっても、表皮見切ライン1aの位置ずれを抑えるのに有利である。
本実施例では図2(D)に示す様に表皮1は第1分割型34に貼着され、この第1分割型34の相手型である第2分割型35に樹脂注入孔35nが形成されている。そのため樹脂注入孔35nから樹脂原料Pが注入されると、表皮1を第1分割型34の型面34iに密接させる方向にその注入圧を作用させるのに有利である。そのため第1分割型34の型面34iに沿って表皮1を賦形するに有利である。
【0028】
上記の様に樹脂原料Pをキャビティ36で発泡固化させる際には、駆動シリンダ83を逆動させてアシストプラグ7を上方つまり矢印Y1方向に移動させ、キャビティ36から退避させる必要がある。アシストプラグ7をキャビティ36から退避させないと、アシストプラグ7の先端部に相当する分の空洞が樹脂成形品に発生してしまうからである。このアシストプラグ7の退避は、キャビティ36内の樹脂原料Pが完全に固化する前に行う必要がある。そこで一般的には樹脂原料Pの注入前に、アシストプラグ7をキャビティ36から退避させる。
【0029】
(実施例3)
実施例3について図3(A)〜(E)を参照して説明する。この例はホットフロー成形に適用した例である。ホットフロー成形とは、成形型3をある程度開いた状態で樹脂原料Pをキャビティ36に注入し、注入後に成形型3の完全型締めを行う方法である。実施例3は実施例1と基本的には同様の構成であり、基本的には実施例1、2と同様の作用効果を奏する。
【0030】
実施例2に係る成形型3は上下分割方式であったが、この例に係る成形型3は左右分割方式である。即ち成形型3は、左右方向に分割された第1分割型34と第2分割型35とで形成されている。第1分割型34の型面34iと第2分割型35の型面35iとで、樹脂成形品を成形するキャビティ36が形成されている。第1分割型34には凸状の基準型面部分31cが形成されている。第2分割型35には作動孔35k、適数個の樹脂注入孔35nがキャビティ36に連通して形成されている。作動孔35kには、アシストプラグ7が矢印X1、X2方向に摺動可能に嵌合されている。アシストプラグ7の先端面には被係合凹部7rが形成されている。被係合凹部7rは、凸状の基準型面部分31cに相応する形状を備えている。
【0031】
第2分割型35の背面側に保持されたエア式の駆動シリンダ83が駆動すると、駆動シリンダ83のシリンダロッド83cが伸長作動し、従ってアシストプラグ7が矢印X2方向に移動する。エア式の駆動シリンダ83が逆動すると、シリンダロッド83cが伸縮作動し、従ってアシストプラグ7が矢印X1方向に移動する。
【0032】
さて表皮1の貼着に際しては図3(A)から理解できる様に、表皮固定具1hにより表皮1を第1分割型34に固定し、第1分割型34の型面34iを表皮1で覆う。表皮1は、前述同様に表皮見切ライン1aを有する。次に第2分割型35及び第1分割型34の一方を他方に向けて型締め方向に移動する。これにより図3(B)に示す様にアシストプラグ7の被係合凹部7rが第1分割型34の凸状の基準型面部分31cに嵌まり、表皮1の表皮見切ライン1aが第1分割型34の基準型面部分31cに押圧され、保持される。
【0033】
図3(B)から理解できる様に表皮1の表皮見切ライン1aが第1分割型34の基準型面部分31cに保持されたとしても、第2分割型35の凸部30は表皮1に接触していない。
図3(C)(D)は樹脂原料の射出を開始する型締め位置を示す。図3(C)(D)に示す様に第1分割型34及び第2分割型35を、所定距離(開放距離L3)開いた状態まで型締めする。この状態で図3(D)に示す様に各樹脂注入孔35nから樹脂原料Pを所要量注入する。
【0034】
次に図3(E)に示す様に駆動シリンダ83を逆動させてアシストプラグ7を矢印X1方向に退避させると共に、第1分割型34と第2分割型35との型締めを完了する。この様に型締めした状態でキャビティ36内の樹脂原料Pを冷却固化させる。すると、型締め力や樹脂原料Pの圧力の影響で表皮1が第1分割型34の型面34iに沿う形状に賦形され、表皮1が一体的に貼着された樹脂成形品が得られる。
【0035】
本実施例では、成形型3の第1分割型34及び第2分割型35をある程度(開放距離L3)開いた状態で樹脂原料Pをキャビティ36に注入し、注入後に成形型3の型締めを完了するホットフロー成形が採用されている。そのため樹脂原料Pの射出成形圧の過剰増加を回避するのに有利である。故に高圧の射出成形圧によって表皮1が損傷することを軽減、回避するのに有利である。
【0036】
(別例)
別例について図4(A)〜(E)を参照して説明する。この別例は実施例3と基本的には同様の構成であり、同様の作用効果を奏する。但しこの別例は、樹脂成形品の片面に部分的に表皮1を貼る部分表皮貼着方式に適用した例である。
図4(A)から理解できる様に本例に係る表皮1は、第1分割型34の型面34iの上半分程度を覆う大きさをもつ。
【0037】
本例においては表皮1の貼着に際しては図4(A)から理解できる様に、表皮固定具1hにより表皮1の上部を第1分割型34に固定し、第1分割型34の型面34iの上半分程度を表皮1で覆う。このとき表皮1の下端部1kは重力により垂下して自由状態である。つまり非拘束状態である。
次に第2分割型35及び第1分割型34の一方を他方に向けて型締め方向に移動する。これにより図4(B)に示す様にアシストプラグ7の被係合凹部7rが第1分割型34の基準型面部分31dに嵌まり、表皮1の下端部1kが基準型面部分31dに押圧され保持される。図4(B)から理解できる様に表皮1の下端部1kが第1分割型34の基準型面部分31dに押圧された場合においても、第2分割型35の凸部30は表皮1に接触していないため、表皮1の無用な延伸を抑制できる。
【0038】
図4(C)(D)は樹脂原料の射出を開始する型締め位置を示す。図4(C)(D)に示す様に第1分割型34及び第2分割型35を、所定距離(開放距離L4)開いた状態まで型締めする。この状態で図4(D)に示す様に各樹脂注入孔35nから樹脂原料Pを所要量注入する。
更に図4(E)から理解できる様に駆動シリンダ83を逆動させてアシストプラグ7を矢印X1方向に移動させてキャビティ36から退避させると共に、第1分割型34と第2分割型35との型締めを完了し、キャビティ36を実質的に密閉し、この様に密閉したキャビティ36で樹脂原料Pを冷却固化させる。すると、樹脂原料Pの圧力などにより表皮1が付勢され、表皮1が第1分割型34の型面31に沿う形状に賦形される。よって、表皮1が一体的に貼着された樹脂成形品が得られる。この樹脂成形品の片面のうち略半分程度が表皮1で覆われている。
【0039】
本例によれば、表皮1の下端部1kをアシストプラグ7で第1分割型34の基準型面部分31dに保持して拘束するため、表皮1の下端部1kを成形型3の基準型面部分31dに正確に位置決めできる。
(付記)
上記した各実施例から次の技術的思想も把握できる。
▲1▼請求項1において、成形型の基準型面部分は凹状または凸状であり、アシストプラグはその先端に該基準型面部分に嵌合する凸状または凹状の被係合部をもち、凹凸嵌合により表皮の表皮見切域を保持することを特徴とする表皮見切位置決め貼着装置および樹脂成形装置。これによれば、凹凸嵌合により表皮の表皮見切ライン1aを拘束する度合が向上し、樹脂成形圧が高い場合であっても表皮見切ライン1aのずれ防止に有効である。
▲2▼請求項1において、成形型は、樹脂成形品を成形するキャビティを区画すると共に互いに対面する第1分割型と第2分割型とからなり、
第1分割型及び第2分割型のうちの一方は、表皮の表皮見切ライン等の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分をもち、
第1分割型及び第2分割型のうちの他方は、アシストプラグと、該一方の基準型面部分に対してアシストプラグを前進後退させるプラグ駆動手段とをもつこと特徴とする表皮見切位置決め貼着装置および樹脂成形装置。
▲3▼上記▲2▼項において、アシストプラグの前進後退方向は、第1分割型及び第2分割型の型締め方向と同じ向きであること特徴とする表皮見切位置決め貼着装置および樹脂成形装置。これにより表皮の種類によって表皮見切ライン1aが異なる位置にあっても、その位置に対応する様にアシストプラグ7を成形型3に装備すれば、表皮見切ライン1aの場所の変動に対応し易い。
▲4▼表面が少なくとも2種類の形態とされ且つ少なくとも1個の表皮見切域をもつ表皮と、
表皮の各形態の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ成形型と、
成形型に対面する表皮の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持可能なアシストプラグとを用い、
アシストプラグにより、表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえ、表皮を位置決めして保持して拘束する第1工程と、
アシストプラグにより表皮の表皮見切域を型面に位置決めした状態で、成形型の型面(または型面に付着した樹脂基材)に表皮を密着させて賦形する第2工程とを順に実施することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法及び樹脂成形方法。
▲5▼上記▲4▼項において、第2工程の際に、成形型の吸引孔から吸引することにより、表皮を成形型の型面(または型面に付着した樹脂基材)に賦形することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法および樹脂成形方法。
▲6▼上記▲4▼項において、第2工程の際に、成形型の樹脂注入孔から樹脂原料をキャビティに注入し、樹脂原料の成形圧力を利用して表皮を型面に賦形することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法および樹脂成形方法。
▲7▼上記▲4▼項において、第1工程の際に、表皮は、アシストプラグにより基準型面部分に押さえられた表皮見切域を頂点とする山形状をなすことを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法および樹脂成形方法。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、表皮の貼着に先立ち、アシストプラグで表皮の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持し、表皮見切域を拘束するため、表皮の表皮見切域が成形型の基準型面部分からずれることを抑制、回避するのに有利である。そのため表皮を貼着した樹脂成形品の高品質を維持するのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る工程図である。
【図2】実施例2に係る工程図である。
【図3】実施例3に係る工程図である。
【図4】実施例4に係る工程図である。
【図5】従来例に係る工程図である。
【符号の説明】
図中、1は表皮、1aは表皮見切ライン(表皮見切域)、3は成形型、31は型面、31cは基準型面部分、34は第1分割型、35は第2分割型、34iは型面、35iは型面、38は吸引装置、7はアシストプラグを示す。
Claims (8)
- 表面が少なくとも2種類の形態とされ且つ各形態を境界域として仕切る表皮見切域をもつ表皮を位置決めして貼着するものであって、
該表皮が対面すると共に該表皮の各形態の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ成形型と、
該成形型の基準型面部分に接近可能に設けられ、該成形型に対面する該表皮のうち少なくとも1個の該表皮見切域を、該成形型の型面の該基準型面部分に押さえて保持して拘束するアシストプラグとを具備しており、
該アシストプラグにより該表皮の該表皮見切域を該成形型の型面の該基準型面部分に押さえて保持して拘束し、その後、
該表皮を該成形型の型面に沿った形状に賦形することを特徴とする表皮見切位置決め貼着装置。 - 請求項1において、成形型の基準型面部分は凹状または凸状であり、アシストプラグはその先端に該基準型面部分に嵌合する凸状または凹状の被係合部をもち、凹凸嵌合により表皮の表皮見切域を保持することを特徴とする表皮見切位置決め貼着装置。
- 請求項1において、成形型は、樹脂成形品を成形するキャビティを区画すると共に互いに対面する第1分割型と第2分割型とからなり、
第1分割型及び第2分割型のうちの一方は、表皮の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分をもち、
第1分割型及び第2分割型のうちの他方は、アシストプラグと、該一方の基準型面部分に対してアシストプラグを前進後退させるプラグ駆動手段とをもつこと特徴とする表皮見切位置決め貼着装置。 - 請求項3において、アシストプラグの前進後退方向は、第1分割型及び第2分割型の型締め方向と同じ向きであること特徴とする表皮見切位置決め貼着装置。
- 表面が少なくとも2種類の形態をもち且つ各形態を境界域として仕切る表皮見切域をもつ表皮と、
表皮の各形態の表皮見切域が位置決めされる基準型面部分を備えた型面をもつ成形型と、
成形型に対面する表皮の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえて保持可能なアシストプラグとを用い、
アシストプラグにより、表皮のうち少なくとも1個の表皮見切域を成形型の型面の基準型面部分に押さえ、表皮を位置決めして保持して拘束する第1工程と、
アシストプラグにより表皮の表皮見切域を型面に位置決めした状態で、成形型の型面または型面に付着した樹脂基材に表皮を密着させ、表皮を該成形型の型面に沿った形状に賦形する第2工程とを順に実施することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法。 - 請求項5において、第2工程の際に、成形型の吸引孔から吸引することにより、表皮を成形型の型面または型面に付着した樹脂基材に賦形することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法。
- 請求項5において、第2工程の際に、成形型の樹脂注入孔から樹脂原料をキャビティに注入し、樹脂原料の成形圧力を利用して表皮を型面に賦形することを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法。
- 請求項5において、第1工程の際に、表皮は、アシストプラグにより基準型面部分に押さえられた表皮見切域を頂点とする山形状をなすことを特徴とする表皮見切位置決め貼着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17905095A JP3613643B2 (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 表皮見切位置決め貼着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17905095A JP3613643B2 (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 表皮見切位置決め貼着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0929827A JPH0929827A (ja) | 1997-02-04 |
JP3613643B2 true JP3613643B2 (ja) | 2005-01-26 |
Family
ID=16059255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17905095A Expired - Fee Related JP3613643B2 (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 表皮見切位置決め貼着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3613643B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7319537B2 (ja) * | 2019-08-13 | 2023-08-02 | テイ・エス テック株式会社 | 製造装置及び製造方法 |
-
1995
- 1995-07-14 JP JP17905095A patent/JP3613643B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0929827A (ja) | 1997-02-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6475423B1 (en) | Hybrid injection molding process for enhancing exterior appearance of molded articles by molding fabric thereto | |
JPH08318570A (ja) | 真空成形同時巻込トリミング装置 | |
JPH0710562B2 (ja) | 真空成形方法 | |
KR100451029B1 (ko) | 천이 인서트 되는 다중 사출성형방법 및 그 장치 | |
JP3613643B2 (ja) | 表皮見切位置決め貼着装置 | |
JP3794797B2 (ja) | 射出成形同時絵付装置 | |
CN100519130C (zh) | 带表皮的发泡成形体的成形方法及其装置 | |
JPH05301243A (ja) | 表皮付き樹脂成形品の製造方法 | |
JP2694917B2 (ja) | 射出成形同時絵付方法及び装置 | |
JP2005125736A (ja) | 発泡層付き内装品 | |
JP2001001396A (ja) | 熱可塑性物品の成形装置 | |
JP4013414B2 (ja) | 樹脂パネルの製造方法及び樹脂パネル | |
JP4174840B2 (ja) | 表皮の賦形方法 | |
JP4117796B2 (ja) | 内装品の真空成形方法及び真空成形機 | |
JP2599234B2 (ja) | フロアマットおよびフロアマットの製造方法並びに製造装置 | |
JPS59118424A (ja) | 車両用表装材の成形方法 | |
JP2004181800A (ja) | 真空成形方法 | |
JPH0474613A (ja) | 複合成形体の製造方法およびそのプレス型 | |
JP3745933B2 (ja) | 積層成形体の成形方法 | |
JPH10180798A (ja) | 射出成形同時絵付装置及び方法 | |
JPH05169524A (ja) | 真空成形方法 | |
JP4302072B2 (ja) | 内装品の真空成形機及び真空成形方法 | |
JP3781342B2 (ja) | 内装トリムにおける装飾シートの圧着方法並びに圧着用治具 | |
JP3830658B2 (ja) | 成形品の製造方法及びその方法に用いる切離工具 | |
JPH07323432A (ja) | 樹脂成形体の脱型方法およびその成形装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041005 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20041018 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |