JP3612866B2 - 半導体ウェハの蒸気乾燥方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体製造工程におけるウェハ乾燥方法に関し、水分付着のない清浄なウェハ表面を実現するための蒸気乾燥方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、例えば、特開平3ー6822号公報等に開示された従来の蒸気乾燥装置である。図13において、21はイソプロピルアルコール(以下IPAと記す)を加熱して得られたIPAの飽和蒸気である。IPA飽和蒸気は別の場所で発生させて槽26に送り込まれる。22は飽和蒸気21の上限を決めるための冷却コイルである。23は被洗浄部材の半導体ウエハで、24はウエハ23を保持するためのカセット、25はウエハ23とともにカセット24を21のイソプロピルアルコール飽和蒸気中に浸漬したり、搬出するための移動部材のリフターである。26は槽である。
IPAの飽和蒸気を用いた蒸気乾燥方法においては、カセット24はハンガー(図示せず)によって槽26の上部に運ばれて、ここでリフター25上に置かれる。リフター25を下降させてウェハ23をIPA飽和蒸気層21に浸漬した後、リフター25を上昇させてウェハやカセットを上方に引き上げるという方法が為される。引き上げられたカセットはリフターからハンガーに移し替えられる。図14は、ウェハやカセットを上方に引き上げる際のリフター25の従来の上昇速度の一例で、飽和蒸気層上限レベルは、槽底部からの高さが0.4mの場合である。図15は従来のカセット24の外観図、図16はカセットを保持するリフター25の底部の形状を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
半導体ウェハは表面を清浄化するため、種々の薬液や超純水を用いて洗浄が行われる。例えば、硫酸過水(硫酸+過酸化水素水)は、主に、有機物を除去する目的で実施される。アンモニア過水(アンモニア水+過酸化水素水)は、主に、シリコンや二酸化シリコンのパーティクルを除去する目的で実施される。塩酸過水(塩酸+過酸化水素水)では、主に、金属成分を除去する目的で実施される。また、各薬液での処理後は、薬液成分を除去する目的で、水洗が行われる。そして、最終の水洗後は、そのままの状態で自然乾燥すると、表面に付着した水滴中に大気中の酸素などが溶け込み、しみ(ウオーターマーク)となり、一種の質の悪い酸化物を形成してしまう。そこで、水滴を速やかに除去するための乾燥が必要となる。種々の乾燥法の中でも、蒸気乾燥方法は、最もしみの残り難い乾燥法とされているが、フラッシュメモリーのトンネル酸化膜形成には、最も、良質の酸化膜が要求されるため、水分付着のない蒸気乾燥法が一層求められていた。
【0004】
従来の半導体ウェハの蒸気乾燥方法においては、
(1)ウェハの引き上げに際し、IPAの飽和蒸気層と空気層との境界(IPA飽和蒸気層の上限レベル)が乱され、極微量の水を含むIPAの液滴(ミスト)が形成し、これが飽和蒸気層から取り出されて乾燥したウェハ表面に付着する。
(2)ウェハ保持材であるカセット24や、移動部材であるリフター25の水平面に溜まった極微量の水を含むIPA液体が蒸発し、飽和蒸気層から取り出されて乾燥したウェハ表面に結露する。
(3) IPA飽和蒸気層中の水蒸気分が空気より軽いため上方に拡散し、飽和蒸気層
から取り出されて乾燥したウェハ表面で結露する。
等により、ウェハ表面に水分痕(一種のしみ)が形成し、ウェハ表面に局所的に厚く、また、質の悪い酸化膜が形成され、デバイスのトランジスタ特性が劣化していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体ウェハの蒸気乾燥方法は、半導体ウエハおよびこれを保持する保持材を含む被洗浄物を水で洗浄した後、被洗浄物を搬送する移動部材によって、イソプロピルアルコールの飽和蒸気層中に浸し、被洗浄物表面の水がイソプロピルアルコールで置換され、イソプロピルアルコール飽和蒸気層の上部へ被洗浄物を搬出して被洗浄物表面を乾燥させる蒸気乾燥方法において、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から被洗浄物を搬出する際の上昇移動速度を、被洗浄物がイソプロピルアルコール飽和蒸気の上限を通過するときは、他の全ての移動速度より低速とすることを特徴とするものである。
【0006】
また、この発明は、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から被洗浄物の全てが搬出された後の上昇移動速度を、イソプロピルアルコール飽和蒸気層の上部の気流速度よりも高速にするものである。
【0007】
又、この発明は、半導体ウエハおよびこれを保持する保持材を含む被洗浄物を水で洗浄した後、被洗浄物を搬送する移動部材によって、イソプロピルアルコールの飽和蒸気層中に浸し、被洗浄物表面の水がイソプロピルアルコールで置換され、イソプロピルアルコール飽和蒸気層の上部へ被洗浄物を搬出して被洗浄物表面を乾燥させる蒸気乾燥方法において、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から出た後の被洗浄物、の温度が、イソプロピルアルコールの飽和蒸気の温度以上に加熱されることを特徴とする。
【0008】
又、この発明は、半導体ウエハおよびこれを保持する保持材を含む被洗浄物を水で洗浄した後、被洗浄物を搬送する移動部材によって、イソプロピルアルコールの飽和蒸気層中に浸し、被洗浄物表面の水がイソプロピルアルコールで置換され、イソプロピルアルコール飽和蒸気層の上部へ被洗浄物を搬出して被洗浄物表面を乾燥させる蒸気乾燥方法において、被洗浄物の一部がイソプロピルアルコール飽和蒸気層から搬出された時点で、上記移動部材の搬送を停止し、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から出た部分の保持材を第2の移動部材に係合させ、その後は第2の移動部材により被洗浄物を搬送することを特徴とする。
【0009】
又、この発明は、保持材または移動部材の形状は水平面を有しないことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
冷却コイルで上限が決まっているIPAの飽和蒸気層中に、水の付着した被洗浄物が挿入されると、被洗浄物である半導体ウェハおよびカセットは通常、IPAの沸点82℃以下の温度(20〜25℃)なので、被洗浄物の表面でIPA蒸気が凝縮し、IPAの液体となる。
この時、水とIPAの液体は相溶するので被洗浄物表面に付着している水の中へIPAの液体がどんどん溶け込んでいくと同時にほとんど下方に落下して被洗浄物表面のIPAの濃度は高くなっていく。この作用はIPA蒸気が凝縮する際に凝縮潜熱を被洗浄物に与えて、被洗浄物が82℃(IPAの沸点)に到達する迄、起こる。すなわち、最終的には、被洗浄物が高濃度のIPAの液体で覆われる。この状態で飽和蒸気層から引き出されると、高濃度のIPAの液体は蒸発して、被洗浄物表面は乾燥するのである。同時に、被洗浄物表面がウエハなどの熱容量の小さいものであると、温度は急速に下がるため、折角、乾燥した表面に水等が凝縮・付着しやすくなる。本発明は、IPA飽和蒸気層から出て、乾燥した被洗浄物表面へ、水等のミストが付着するのを防止する。
【0011】
実施の形態1
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの実施の形態の処理フローを示す図である。1はIPAを加熱して得られたIPA飽和蒸気、2はIPA飽和蒸気の上限を決めるための冷却コイル、3は半導体ウェハ、4は半導体ウェハ3を保持するカセット、5は半導体ウェハ3およびカセット4からなる被洗浄物をIPA飽和蒸気1に浸漬したり搬出するための移動部材であるリフター、6は槽、9は水洗槽、10は超純水である。
半導体ウェハ3を載せたカセット4は超純水10から搬出される。その後、カセット4は、槽6の上部まで移動される。ここまでは、カセット4の移動はハンガー(図示せず)によって行われる。槽6の上部でカセット4はリフター5に移し替えられ、リフター5の下降によりIPA飽和蒸気1に浸漬される。その後リフター5の上昇によりカセットはIPA飽和蒸気1から搬出され、槽6の上部でハンガーに移し替えられる。
【0012】
図2はこの発明の実施の形態1によるリフター5の上昇移動速度を示したグラフである。図2において、IPAの飽和蒸気層上限レベルは槽底部から0.4mの高さ(この上限レベルより下部は飽和蒸気層)とし、IPAの飽和蒸気の上限から少なくとも±h(hは被洗浄物であるカセットの高さ)の範囲を他の全ての移動速度より遅い0.01m/sとした。すなわち、飽和蒸気層中を引き上げる時は0.03m/s、カセットが飽和蒸気上限からわずかに出て、完全に出るまでの間を0.01m/s、それ以降の上昇速度を0.02m/sとした。
なお、各上昇速度は、この値に限定されることなく、IPAの飽和蒸気の上限から±h(hは被洗浄物であるカセットの高さ)の範囲を他の全ての移動速度より遅ければ良い。
IPAの飽和蒸気層上限付近を通過する際のカセットやウェハの移動速度を遅くしているので、IPA飽和蒸気層のレベルが乱されることはない。従って、微量の水を含むIPAの液滴(ミスト)がウェハ表面に付着することを防止できる。
【0013】
実施の形態2
図3はこの発明の実施の形態2によるリフターの上昇移動速度を示したグラフである。ミストの上昇がドラフト装置内の気流速度に等しいことを利用し、気流が0.3m/sで調整されている場合、カセットが飽和蒸気から完全に出た後のカセットの移動速度を0.4m/sとした。すなわち、飽和蒸気層中を引き上げる時は、0.03m/s、カセットが飽和蒸気上部からわずかに出てから、完全に全て出るまでの間を0.01m/s、それ以降を0.4m/sとした。
なお、各上昇速度は、この値に限定されることなく、IPAの飽和蒸気の上限から少なくとも±h(hは被洗浄物であるカセットの高さ)の範囲を他の全ての移動速度より遅ければ良く、さらに、カセットが飽和蒸気から完全に出た後の移動速度が、ドラフト装置内の気流速度より速ければ良い。
カセットがIPA飽和蒸気から出た後の移動速度をIPA飽和蒸気の気流速度より速くしているので、カセットやリフターの水平部分に留まった微量の水を含むIPA液体が蒸発して、引き出された後のウェハ表面に結露することを防止できる。
【0014】
実施の形態3
図4はこの発明の実施の形態3による蒸気乾燥方法の説明図である。図において、7はウエハ3やカセット4を加熱するためのランプで、飽和蒸気層1の上限を決めるための冷却コイル上部にランプ7が配置されている。このランプ7によって、ウエハ3やカセット4はIPAの飽和蒸気温度(IPAの沸点)以上の温度に加熱されている。 なお、このランプの配置は特に限定されるものではない。
IPA飽和蒸気層から引き上げられたウェハ、カセットおよびリフターがIPA飽和蒸気温度以上に加熱されているので微量の水を含むIPA蒸気がウェハの表面に付着しない。
【0015】
実施の形態4
図5はこの発明の実施の形態4による蒸気乾燥方法の説明図である。5aはリフター内部に電熱線が内臓されており、熱容量の比較的大きいリフターでも常にIPAの飽和蒸気温度(IPAの沸点)以上に加熱されている。
IPA飽和蒸気層から引き上げられたリフターがIPA飽和蒸気温度以上に加熱されているのでリフターの水平面に微量の水を含むIPA液体が留まることなく、水がウェハの表面に付着しない。
【0016】
実施の形態5
図6はこの発明の実施の形態5による蒸気乾燥方法の説明図である。図において、8はリフター5とは別の移動部材で、カセット4の上部を掴んだまま移動させるチャックである。飽和蒸気中のカセット4の一部が出た時に、チャック8を用いてカセットを引き上げる。リフターは、カセットが槽6の外部に出される迄、飽和蒸気層中に待機しているので、リフターの水平部分に溜まった微量の水を含むIPA液体が蒸発して飽和蒸気層から取り出されたウェハの表面に結露することがない。
【0017】
実施の形態6
図7はこの発明の実施の形態6によるカセット外観図である。図7において、4aは水平面をなくしたカセットであるので、微量の水を含むIPA液体が溜まることがない。
【0018】
実施の形態7
図8はこの発明の実施の形態7によるリフター底部の形状を示す部材概略図である。(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。図8において、5bは水平面をなくしたリフター底部である。リフターに水平部分がないので、微量の水を含むIPA液体が溜まることがない。
なお、リフター底部の形状は、この丸棒に限定されることなく、液体が溜まるのを防止するため、角材や板材をにおいても、傾ける等の方法もあることはいうまでもない。
【0019】
実施の形態8
図9はこの発明の実施の形態8による蒸気乾燥方法の説明図である。図9において、9は蒸気槽6に入る直前の水洗槽で、10は水洗槽内部の比抵抗が15〜16MΩ・cmの超純水である。超純水中でウエハ3は周知のカセットレス搬送手段によってカセット4から取り出されてウェハ保持具5C上に搬送される。
。5Cはウエハのみでも保持できるようにスリットの入ったウェハ保持具で、ウエハのみが蒸気乾燥中のこのリフター上に乗せられ、飽和蒸気槽中に浸漬、搬出される。
図10にウェハ保持具5Cの外形を示す。カセットは用いないため、当然カセットはIPA飽和蒸気層から取り出されないので、カセットの水平面に溜まる微量の水を含むIPA液体が蒸発してウェハに付着することがない。また、カセットは用いないため、蒸気乾燥槽内に持ち込まれる水の量を少なくすることができる。なお、本実施例の形態は、超純水中でウエハをカセットから取り出したが、超純水中でなくてもよく、超純水中から引き上げられた時点でも良い。
【0020】
実施の形態9
図11はこの発明の実施の形態9による蒸気乾燥方法の説明図である。図11において、11は、ウエハやカセットを飽和蒸気層中に入れる前に、飽和蒸気層内に浸漬させる冷却板である。微量な水を含むIPAの飽和蒸気が冷却板の表面で凝縮した分、新たなIPA飽和蒸気が発生し、IPAの飽和蒸気層中の水蒸気が少なくなり、飽和蒸気上部においてウェハ表面で結露するのが抑制される。
なお、冷却板以外、簡易的にウエハが入っていない空カセットでも、ウエハやカセットを搭載していない空リフターでもよい。また、冷却板以外、シリカゲル等、水分を吸収するものは一層効果を有する。
【0021】
実施の形態10
図12はこの発明の実施の形態10による蒸気乾燥方法での処理フロー図である。半導体ウェハ3およびカセット4がリフター5に載せられてIPA飽和蒸気中に浸漬している状態(a)において、リフター5、カセット4の下部からスリットの入ったウェハ保持具5Cによりウェハを保持し(状態b)、持ち上げる(状態c)。半導体ウェハ1をチャック8に移し替えて(状態d)、水平移動する(状態e)。リフター5を上昇させてカセット4をIPA飽和蒸気から搬出する(状態f)。カセット4上の微量な水を含むIPA液体の影響を受けない時間が経過した後半導体ウェハ3はIPA飽和蒸気から搬出される(状態g)。図中の破線はIPA飽和蒸気層の上限レベルである。
図12において、カセット4のみ、先に引き上げられ、カセット上の極微量の水を含むIPA液体の影響を受けない時間が経った2分後、半導体ウエハが引き上げられる。従って、半導体ウェハ3をIPA蒸気から引き上げたときには、カセット4上には水を含むIPA液体が無くなっているので、半導体ウェハ3に微量の水を含むIPAが付着することはない。
なお、本実施の形態では、カセットを引き上げた2分後にウェハを引き上げたが、この時間は特に限定されないことはいうまでもない。
【0022】
【発明の効果】
この発明の請求項1に係る半導体ウェハの蒸気乾燥方法によれば、ウェハの引き上げに際し、イソプロピルアルコール飽和蒸気層のレベルを乱さないよう、ウェハを含む被洗浄物がこのレベルを通過するときは、被洗浄物がこの飽和蒸気の上限に達する前及び被洗浄物の全部分がこの飽和蒸気層から出た後の移動速度よりも遅くしたので、ウェハの引き上げに際し、イソプロピルアルコールの飽和蒸気層と空気層との境界が乱されることがなく、極微量の水を含むイソプロピルアルコールの液滴(ミスト)の形成が抑制され、ミストが半導体ウェハに付着するのを防止できる。
【0023】
この発明の請求項2に係る半導体ウェハの蒸気乾燥方法によれば、ウェハの引き上げに際し、イソプロピルアルコール飽和蒸気層のレベルを乱さないよう、ウェハを含む被洗浄物がこのレベルを通過するときは、移動速度を他のすべての移動速度よりも遅くし、被洗浄物の全部分がイソプロピルアルコール飽和蒸気層から出たあとの移動速度をイソプロピルアルコール飽和蒸気層上部の気流速度よりも高速としたので、移動部材の水平部分に溜まった極微量の水を含むイソプロピルアルコールの液体が蒸発しても、ウェハ表面に付着するのを防止できる。
【0025】
この発明の請求項3に係る半導体ウェハの蒸気乾燥方法によれば、被洗浄物の一部がイソプロピルアルコール飽和蒸気層から搬出された時点で、移動部材の搬送を停止し、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から出た部分の保持材を第2の移動部材に係合させ、その後は第2の移動部材により被洗浄物を搬送するようにしたので、移動部材上に溜まった極微量の水を含むイソプロピルアルコール液体が蒸発することはないので、ウェハ表面に結露するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態における処理フロー図である。
【図2】この発明の一実施の形態による移動部材の上昇移動速度を示したグラフである。
【図3】この発明の他の実施の形態による移動部材の上昇移動速度を示したグラフである。
【図4】この発明の他の実施の形態による半導体ウェハの蒸気乾燥方法の説明図である。
【図5】この発明の他の実施の形態による半導体ウェハの蒸気乾燥方法の説明図である。
【図6】この発明の他の実施の形態による半導体ウェハの蒸気乾燥方法の説明図である。
【図7】この発明の他の実施の形態で使用される保持材の外観図である。
【図8】この発明の他の実施の形態で使用される移動部材底部の部材構成図である。
【図9】この発明の他の実施の形態による半導体ウェハの蒸気乾燥方法の説明図である。
【図10】図9で使用されるウェハ保持材を示す図である。
【図11】この発明の他の実施の形態による半導体ウェハの蒸気乾燥方法の説明図である。
【図12】この発明の他の実施の形態による半導体ウェハの蒸気乾燥方法の処理フロー図である。
【図13】従来の半導体ウェハの蒸気乾燥装置の処理フロー図である。
【図14】従来の移動部材の上昇移動速度を示したグラフである。
【図15】従来の半導体ウェハの蒸気乾燥装置で使用された保持材の外観図である。
【図16】従来の半導体ウェハの蒸気乾燥装置の移動部材の構成図である。
【符号の説明】
1:イソプロピルアルコール飽和蒸気、 2:冷却コイル、 3:ウエハ、
4:保持材 4a:水平面をなくした保持材、 5:移動部材
5a:内部に電熱線が内臓されている移動部材、
5b:水平面をなくした移動部材底部、 5C:スリットの入った移動部材
6:槽、 7:ランプ、 8:チャック、
9:水洗槽、10:超純水、11:冷却板
Claims (3)
- 半導体ウエハおよびこれを保持する保持材を含む被洗浄物を水で洗浄した後、被洗浄物を搬送する移動部材によって、イソプロピルアルコールの飽和蒸気層中に浸し、被洗浄物表面の水がイソプロピルアルコールで置換され、イソプロピルアルコール飽和蒸気層の上部へ被洗浄物を搬出して被洗浄物表面を乾燥させる蒸気乾燥方法において、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から被洗浄物を搬出する際の上昇移動速度を、被洗浄物がイソプロピルアルコール飽和蒸気の上限を通過するときは、前記被洗浄物が前記飽和蒸気の上限に達する前及び前記被洗浄物の全部分が前記飽和蒸気層から出た後の移動速度より低速とすることを特徴とする半導体ウェハの蒸気乾燥方法。
- 半導体ウエハおよびこれを保持する保持材を含む被洗浄物を水で洗浄した後、被洗浄物を搬送する移動部材によって、イソプロピルアルコールの飽和蒸気層中に浸し、被洗浄物表面の水がイソプロピルアルコールで置換され、イソプロピルアルコール飽和蒸気層の上部へ被洗浄物を搬出して被洗浄物表面を乾燥させる蒸気乾燥方法において、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から被洗浄物を搬出する際の上昇移動速度を、被洗浄物がイソプロピルアルコール飽和蒸気の上限を通過するときは、他の全ての移動速度より低速とし、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から被洗浄物の全てが搬出された後の上昇移動速度を、イソプロピルアルコール飽和蒸気層の上部の気流速度よりも高速にすることを特徴とする半導体ウェハの蒸気乾燥方法。
- 半導体ウエハおよびこれを保持する保持材を含む被洗浄物を水で洗浄した後、被洗浄物を搬送する移動部材によって、イソプロピルアルコールの飽和蒸気層中に浸し、被洗浄物表面の水がイソプロピルアルコールで置換され、イソプロピルアルコール飽和蒸気層の上部へ被洗浄物を搬出して被洗浄物表面を乾燥させる蒸気乾燥方法において、被洗浄物の一部がイソプロピルアルコール飽和蒸気層から搬出された時点で、上記移動部材の搬送を停止し、イソプロピルアルコール飽和蒸気層から出た部分の保持材を第2の移動部材に係合させ、その後は第2の移動部材により被洗浄物を搬送することを特徴とする半導体ウェハの蒸気乾燥方法。
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