JP3607602B2 - 射出装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形機においては、射出装置の加熱シリンダ内にスクリューが回転自在に、かつ、進退自在に配設され、駆動手段を駆動することによって前記スクリューを回転させたり、進退させたりすることができるようになっている。そして、計量工程において、スクリューを回転させると、ホッパから加熱シリンダ内に供給された樹脂が、加熱され、溶融させられて加熱シリンダ内を前進させられ、スクリューヘッドの前方に蓄えられる。また、射出工程において、スクリューを前進させると、前記スクリューヘッドの前方に蓄えられた樹脂が射出ノズルから射出され、金型装置のキャビティ空間に充填(てん)される。
【0003】
この場合、スクリューの位置、すなわち、スクリュー位置が検出され、スクリューがあらかじめ設定された速度切換位置に到達するたびにスクリューの速度、すなわち、スクリュー速度が変化させられ、速度制御が行われる。続いて、スクリューがあらかじめ設定されたv−P切換位置に到達すると、射出工程が完了され、速度制御から圧力制御に切り換えられて、保圧工程が開始され、該保圧工程において、あらかじめ設定された保圧時間が経過するまで、スクリューが所定の押圧力で押されてキャビティ空間内の樹脂の圧力が保持される。なお、前記保圧工程において前記押圧力は保圧力である。
【0004】
そして、前記保圧工程は複数の段から成り、該各段の保圧力は段階的に低くされる。この間、金型装置が冷却され、前記キャビティ空間に充填された樹脂が冷却され固化させられて成形品が成形される。
【0005】
そして、前記保圧工程が完了したときに、スクリューヘッドの前方の空間、すなわち、リザーバ内に、保圧工程の最終段の保圧力に対応する圧力を有する所定の量の樹脂が残留する。その場合、該樹脂の圧力にばらつきが生じたまま計量工程が開始されると、計量工程において、スクリューヘッドの前方に樹脂を安定させて蓄えることができなくなり、成形品の品質が低下してしまう。そこで、前記保圧工程の完了時に、前記押圧力を零(0)にし、前記リザーバ内の樹脂の圧力を低くするとともに、所定の遅延時間が経過してから計量工程を開始するようにしている。
【0006】
そのために、制御部及び所定の設定器が配設され、該設定器を操作することによって、各速度切換位置、スクリュー速度、v−P切換位置、保圧時間、保圧力等を設定することができるようになっている。また、押圧力を検出するためにロードセルが、スクリュー位置を検出するためにスクリュー位置検出器が配設される。
【0007】
図2は従来の押圧力の変化を示すタイムチャートである。
【0008】
タイミングt1でスクリューがv−P切換位置SCに到達すると、射出工程が完了され、保圧工程が開始され、スクリューが保圧力F1で押され、リザーバ内の樹脂の圧力がPa1になる。続いて、タイミングt2でスクリューが保圧力F2
F2<F1
で押され、リザーバ内の樹脂の圧力がPa2
Pa2<Pa1
になる。なお、タイミングt2で保圧工程は最終段になる。
【0009】
そして、タイミングt3で保圧時間τ1が経過すると、保圧工程が完了し、押圧力が零にされ、前記リザーバ内の樹脂の圧力が低くされる。続いて、タイミングt4で所定の遅延時間τ2が経過すると、計量工程が開始される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の射出装置においては、前記保圧工程が完了し、押圧力が零にされたときに、リザーバ内の樹脂の圧力に、保圧工程の最終段における前記圧力Pa2のばらつきの影響が残ってしまう。したがって、計量工程が開始されるときのスクリューの位置、すなわち、計量開始位置にばらつきが生じ、計量工程が完了したときのスクリューヘッドの前方に蓄えられる樹脂の密度にもばらつきが生じてしまう。
【0011】
その結果、計量を安定させて行うことができず、各ショット間において、成形品の重量、寸法等にばらつきが生じ、成形品の品質が低下してしまう。
【0012】
本発明は、前記従来の射出装置の問題点を解決して、各ショット間において、成形品の重量、寸法等にばらつきが生じるのを防止することができ、成形品の品質を向上させることができる射出装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の射出装置においては、シリンダ部材と、該シリンダ部材内において回転自在に、かつ、進退自在に配設された射出部材と、該射出部材を進退させるための駆動手段と、射出工程において、前記射出部材を前進させて射出を行う射出制御手段と、前記射出工程が完了した後の保圧工程において、前記射出部材を所定の保圧力で押す保圧制御手段と、前記保圧工程が完了した後の減圧工程において、0より高い所定の減圧力にすることによって、リザーバ内の成形材料の圧力に保圧工程における圧力の影響が残らない状態を形成する減圧制御手段と、前記減圧工程が完了した後に、前記リザーバ内の成形材料の0より高い圧力で計量工程を開始し、前記射出部材を回転させて計量を行う計量制御手段とを有する。
【0014】
そして、前記減圧力は時間の経過と共に低くされる。
【0015】
本発明の他の射出装置においては、さらに、前記減圧工程が完了した後、前記計量工程が開始される前の保持工程において、前記シリンダ部材を所定の保持圧力で押す保持圧力制御手段を有する。
【0016】
そして、前記保持圧力は前記減圧力より低くされる。
【0017】
本発明の射出装置の制御方法においては、射出工程において、射出部材を前進させて射出を行い、前記射出工程が完了した後の保圧工程において、前記射出部材を所定の保圧力で押し、前記保圧工程が完了した後の減圧工程において、0より高い所定の減圧力にすることによって、リザーバ内の成形材料の圧力に保圧工程における圧力の影響が残らない状態を形成し、前記減圧工程が完了した後に、前記リザーバ内の成形材料の0より高い圧力で計量工程を開始し、前記射出部材を回転させて計量を行う。
【0018】
そして、前記減圧力は時間の経過と共に低くされる。
【0019】
本発明の他の射出装置の制御方法においては、さらに、前記減圧工程が完了した後、前記計量工程が開始される前の保持工程において、前記シリンダ部材を所定の保持圧力で押す。
【0020】
そして、前記保持圧力は前記減圧力より低くされる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図3は本発明の実施の形態における射出装置の要部拡大図、図4は本発明の実施の形態における射出装置の概念図である。
【0023】
図において、11はシリンダ部材としての加熱シリンダ、12は該加熱シリンダ11内において回転自在に、かつ、進退(図3における左右方向に移動)自在に配設された射出部材としてのスクリュー、13は前記加熱シリンダ11の前端(図3における左端)に形成された射出ノズル、14は該射出ノズル13に形成されたノズル口、15は前記加熱シリンダ11の後端(図3における右端)の近傍の所定の位置に形成された樹脂供給口、16は該樹脂供給口15に取り付けられ、成形材料としての樹脂を収容するホッパである。
【0024】
前記スクリュー12は、フライト部21、及び該フライト部21の前端に配設されたスクリューヘッド27を備える。そして、前記フライト部21においては、スクリュー12の本体、すなわち、スクリュー本体の外周面にフライト23が螺(ら)旋状に形成され、該フライト23によって螺旋状の溝24が形成される。また、フライト部21には、後方(図3における右方)から前方(図3における左方)にかけて順に、ホッパ16から落下した樹脂が供給される樹脂供給部P1、供給された樹脂を圧縮しながら溶融させる圧縮部P2、及び溶融させられた樹脂を一定量ずつ計量する計量部P3が形成される。前記溝24の底、すなわち、溝底の外径は、樹脂供給部P1において比較的小さくされ、圧縮部P2において後方から前方にかけて徐々に大きくされ、計量部P3において比較的大きくされる。したがって、加熱シリンダ11の内周面とスクリュー本体の外周面との間の間隙(げき)は、前記樹脂供給部P1において比較的大きくされ、圧縮部P2において後方から前方にかけて徐々に小さくされ、計量部P3において比較的小さくされる。
【0025】
計量工程において、前記スクリュー12を正方向に回転させると、ホッパ16から落下した樹脂が樹脂供給部P1に供給され、溝24内を前進(図3における左方に移動)させられ、それに伴って、スクリュー12が後退(図3における右方に移動)させられ、樹脂がスクリューヘッド27の前方に蓄えられる。なお、前記溝24内の樹脂は、前記樹脂供給部P1においてペレット状の形状を有し、圧縮部P2において半溶融状態になり、計量部P3において完全に溶融させられて液状になる。
【0026】
射出工程において、前記スクリュー12を前進させると、スクリューヘッド27の前方に蓄えられた樹脂は、射出ノズル13から射出され、図示されない金型装置のキャビティ空間に充填される。このとき、スクリューヘッド27の前方に蓄えられた樹脂が逆流しないように、スクリューヘッド27の周囲に逆流防止装置が配設される。
【0027】
そのために、前記スクリューヘッド27は、前半部(図3における左半部)に円錐(すい)形のヘッド本体部25を、後半部(図3における右半部)に円柱部26を有する。そして、該円柱部26の外周に環状の逆止リング28が回動自在に配設され、前記フライト部21の前端に押金29が固定される。なお、逆止リング28及び押金29によって逆流防止装置が構成される。
【0028】
また、前記逆止リング28には、円周方向における複数箇所に軸方向に延びる穴28aが、前端に所定の角度にわたって切欠28bが形成される。そして、前記ヘッド本体部25に係止突起25aが形成され、該係止突起25aが前記切欠28b内に置かれる。この場合、前記逆止リング28は、スクリュー12の回転に伴ってスクリューヘッド27に対して所定の角度だけ回動させられ、それ以上の回動が規制される。
【0029】
一方、前記押金29には、円周方向における複数箇所に、前記穴28aと対応させて軸方向に延びる穴29aが形成される。したがって、逆止リング28がスクリューヘッド27に対して回動させられることによって、前記穴28a、29aが選択的に連通させられる。そして、逆止リング28は、前記スクリューヘッド27の前方とフライト部21とを連通させる連通位置、及び前記スクリューヘッド27の前方とフライト部21とを遮断する遮断位置を採る。
【0030】
ところで、前記加熱シリンダ11の後端(図4における右端)は前方射出サポート31に取り付けられ、該前方射出サポート31と所定の距離を置いて後方射出サポート32が配設される。そして、前記前方射出サポート31と後方射出サポート32との間にガイドバー33が架設され、該ガイドバー33に沿ってプレッシャプレート34が進退(図4における左右方向に移動)自在に配設される。なお、前記前方射出サポート31及び後方射出サポート32は、図示されないボルトによって図示されないスライドベースに固定される。
【0031】
また、前記スクリュー12の後端にドライブシャフト35が連結され、該ドライブシャフト35は、ベアリング36、37によってプレッシャプレート34に対して回転自在に支持される。そして、スクリュー12を回転させるために、第1の駆動手段として電動の計量用モータ41が配設され、該計量用モータ41とドライブシャフト35との間に、プーリ42、43及びタイミングベルト44から成る第1の回転伝動手段が配設される。したがって、前記計量用モータ41を駆動することによって、スクリュー12を正方向又は逆方向に回転させることができる。なお、本実施の形態においては、電動の計量用モータ41を使用してスクリュー12を回転させるようにしているが、油圧のモータを使用してスクリュー12を回転させることもできる。
【0032】
また、前記プレッシャプレート34より後方(図4における右方)に、互いに螺合させられたボールねじ軸45及びボールナット46から成るボールねじ47が配設され、該ボールねじ47によって回転運動を直線運動に変換する運動方向変換手段が構成される。そして、前記ボールねじ軸45はベアリング48によって後方射出サポート32に対して回転自在に支持され、前記ボールナット46はプレート51及びロードセル52を介してプレッシャプレート34に固定される。
【0033】
なお、前記ロードセル52はスクリュー12を押すための押圧力を検出する押圧力検出手段を構成する。そして、前記押圧力は、射出工程において射出力として、保圧工程において保圧力として、減圧工程において減圧力として、保持工程において保持圧力として発生させられる。
【0034】
さらに、スクリュー12を進退させるために、第2の駆動手段としての射出用モータ53が配設され、該射出用モータ53とボールねじ軸45との間に、プーリ54、55及びタイミングベルト56から成る第2の回転伝動手段が配設される。したがって、前記射出用モータ53を駆動し、ボールねじ軸45を回転させることによってボールナット46及びプレッシャプレート34を移動させ、スクリュー12を前進(図4における左方に移動)又は後退(図4における右方に移動)させることができる。なお、本実施の形態においては、前記射出用モータ53及びボールねじ47を使用してスクリュー12を進退させるようにしているが、射出用シリンダを使用してプレート51を移動させ、スクリュー12を進退させることもできる。
【0035】
次に、射出装置の制御部について説明する。
【0036】
図1は本発明の実施の形態における押圧力の変化を示すタイムチャート、図5は本発明の実施の形態における射出装置の制御部を説明するブロック図である。
【0037】
図において、10は射出装置の制御を行う制御部、61は速度制御を行うための速度制御系、62は圧力制御を行うための圧力制御系であり、スイッチSW1をオンに、スイッチSW2をオフにすることによって、速度制御系61を設定して速度制御を行い、スイッチSW1をオフに、スイッチSW2をオンにすることによって、圧力制御系62を設定して速度制御から圧力制御に切り換えることができる。また、63は各速度切換位置、スクリュー速度、v−P切換位置、保圧時間τ11、保圧力F2、減圧時間τ12、減圧力、保持時間τ13、保持圧力等を設定するための設定器であり、該設定器63は位置設定部64及び圧力設定部65から成る。前記位置設定部64は、前記各速度切換位置、スクリュー速度、v−P切換位置等に基づいて、所定のスクリュー速度のパターンを発生させ、時間に対応させてスクリュー位置指令Srfを発生させ、該スクリュー位置指令Srfを減算器66に対して出力する。前記圧力設定部65は、前記保圧時間τ11、保圧力F2、減圧時間τ12、減圧力、保持時間τ13、保持圧力等に基づいて、図1で示されるように、保圧工程において保圧力のパターンL1を、減圧工程において減圧力のパターンL2を、保持工程において保持圧力のパターンL3を発生させ、時間に対応させて圧力指令Prfを発生させ、該圧力指令Prfを減算器74に送る。
【0038】
そして、52はロードセル、53は射出用モータ(M)、67、72、75は補償器(K)、68は減算器、69は積分器(1/S)、71はスクリュー速度を制限する速度制限器、73はモータドライバ、81は前記射出用モータ53の回転速度に基づいて、スクリュー速度を検出するスクリュー速度検出器としてのスクリュー速度センサである。
【0039】
前記速度制御系61において、スクリュー速度センサ81によって検出されたスクリュー速度は、速度検出値Vfbとして減算器68及び積分器69に送られる。そして、該積分器69において速度検出値Vfbに基づいてスクリュー位置が算出され、算出されたスクリュー位置が位置検出値Sfbとして減算器66に送られる。該減算器66は、前記スクリュー位置指令Srfと位置検出値Sfbとの偏差ΔSを算出し、該偏差ΔSを補償器67に送る。該補償器67は、前記偏差ΔSに基づいて第1の速度指令値Vrf1 を算出し、該第1の速度指令値Vrf1 を前記スイッチSW1を介して減算器68に送る。
【0040】
前記速度制御が行われている間、減算器68は、前記第1の速度指令値Vrf1 と速度検出値Vfbとの偏差ΔVS1を算出し、該偏差ΔVS1を速度制限器71に送る。そして、該速度制限器71において、偏差ΔVS1が上限値を超えないようにスクリュー速度が制限され、スクリュー速度が制限された後の偏差ΔVS1が補償器72に送られ、該補償器72において前記偏差ΔVS1に対応させて電流指令値Irf1 が発生させられ、該電流指令値Irf1 がモータドライバ73に送られる。該モータドライバ73は、前記電流指令値Irf1 に対応させて電流を射出用モータ53に供給し、射出用モータ53を駆動する。
【0041】
この場合、スクリュー速度センサ81及び積分器69によってスクリュー位置を検出する位置検出手段が構成される。なお、本実施の形態においては、位置検出手段としてスクリュー速度センサ81及び積分器69が使用されるようになっているが、スクリュー速度センサ81及び積分器69に代えてスクリュー位置を直接検出する位置検出器を使用することもできる。
【0042】
また、圧力制御系62において、ロードセル52によって検出された押圧力は圧力検出値Pfbとして減算器74に送られる。該減算器74は、前記圧力指令Prfと圧力検出値Pfbとの偏差ΔPを算出し、該偏差ΔPを補償器75に送る。そして、該補償器75は、前記偏差ΔPに基づいて第2の速度指令値Vrf2 を算出し、該第2の速度指令値Vrf2 を前記スイッチSW2を介して減算器68に送る。
【0043】
前記圧力制御が行われている間、減算器68は、前記第2の速度指令値Vrf2 と前記速度検出値Vfbとの偏差ΔVS2を算出し、該偏差ΔVS2を速度制限器71に送る。そして、該速度制限器71において、偏差ΔVS2が上限値を超えないようにスクリュー速度が制限され、スクリュー速度が制限された後の偏差ΔVS2が補償器72に送られ、該補償器72において前記偏差ΔVS2に対応させて電流指令値Irf2 が発生させられ、該電流指令値Irf2 がモータドライバ73に送られる。該モータドライバ73は前記電流指令値Irf2 に対応させて電流を射出用モータ53に供給し、射出用モータ53を駆動する。
【0044】
次に、前記制御部10の動作について説明する。
【0045】
該制御部10の図示されない射出制御手段は、スイッチSW1をオンに、スイッチSW2をオフにして射出工程を開始し、速度制御を行い、スクリュー12(図3)を前進させ、射出を行う。
【0046】
そして、スクリュー12がv−P切換位置に到達すると、制御部10の図示されない保圧制御手段は、スイッチSW1をオフに、スイッチSW2をオンにして速度制御から圧力制御に切り換え、保圧工程を開始し、所定の保圧力でスクリュー12を押し、キャビティ空間内の樹脂の圧力を保持する。前記保圧工程は複数の段から成り、該各段の保圧力は段階的に低くされる。この間、金型装置が冷却され、前記キャビティ空間に充填された樹脂が冷却され固化させられて成形品が成形される。
【0047】
ところで、前記保圧工程が完了したときに、リザーバ内に、保圧工程の最終段の保圧力に対応する圧力を有する所定の量の樹脂が残留する。例えば、保圧工程が二つの段から成る場合、まず、スクリュー12が保圧力F1で押され、前記リザーバ内の樹脂の圧力が保圧力F1に対応する圧力Pa1になる。続いて、最終段において、スクリュー12が保圧力F2
F2<F1
で押され、リザーバ内の樹脂の圧力が保圧力F2に対応する圧力Pa2
Pa2<Pa1
になる。
【0048】
そして、該圧力Pa2にばらつきが生じたまま計量工程が開始されると、計量工程において、スクリューヘッド13の前方に蓄えられる樹脂の密度にばらつきが生じてしまう。その結果、計量を安定させて行うことができず、各ショット間において、成形品の重量、寸法等にばらつきが生じ、成形品の品質が低下してしまう。
【0049】
そこで、保圧時間τ11が経過すると、前記制御部10の図示されない減圧制御手段は、タイミングt11で減圧工程を開始する。該減圧工程において、前記減圧制御手段は、減圧力を、保圧工程の最終段における保圧力F2と等しい値G1
G1=F2
から値G2
G2<G1
まで徐々に低くする。本実施の形態において、減圧力は所定の関数、例えば、一次関数で変化させられるが、減圧力を他の関数で変化させることもできる。
【0050】
さらに、減圧時間τ12が経過すると、前記制御部10の図示されない保持圧力制御手段は、タイミングt12で保持工程を開始し、該保持工程において、保持圧力を前記値G2より低い値H
0<H<G2
にする。
【0051】
そして、保持時間τ13が経過すると、前記制御部10の図示されない計量制御手段は、タイミングt13で計量工程を開始する。なお、本実施の形態においては、減圧工程が完了すると、保持工程が開始されるようになっているが、保持工程を開始することなく、計量工程を開始することもできる。
【0052】
このように、減圧工程において減圧力が値G1から値G2まで徐々に低くされ、保持工程において保持圧力が値G2より低い値Hにされるので、リザーバ内の樹脂の圧力に、保圧工程の最終段における前記圧力Pa2のばらつきの影響が残ることがなくなる。したがって、計量開始位置にばらつきが生じるのを防止することができので、計量工程が完了したときのスクリューヘッド13の前方に蓄えられる樹脂の密度にばらつきが生じることがなくなる。
【0053】
その結果、計量を安定させて行うことができ、各ショット間において、成形品の重量、寸法等にばらつきが生じるのを防止することができるので、成形品の品質を向上させることができる。
【0054】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0055】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、射出装置においては、シリンダ部材と、該シリンダ部材内において回転自在に、かつ、進退自在に配設された射出部材と、該射出部材を進退させるための駆動手段と、射出工程において、前記射出部材を前進させて射出を行う射出制御手段と、前記射出工程が完了した後の保圧工程において、前記射出部材を所定の保圧力で押す保圧制御手段と、前記保圧工程が完了した後の減圧工程において、0より高い所定の減圧力にすることによって、リザーバ内の成形材料の圧力に保圧工程における圧力の影響が残らない状態を形成する減圧制御手段と、前記減圧工程が完了した後に、前記リザーバ内の成形材料の0より高い圧力で計量工程を開始し、前記射出部材を回転させて計量を行う計量制御手段とを有する。
【0056】
そして、前記減圧力は時間の経過と共に低くされる。
【0057】
この場合、保圧工程が完了すると、減圧工程が開始され、該減圧工程において減圧力が徐々に低くされ、リザーバ内の成形材料の圧力に、保圧工程の最終段における圧力のばらつきの影響が残らない状態が形成される。したがって、計量開始位置にばらつきが生じるのを防止することができる。
【0058】
その結果、計量を安定させて行うことができ、各ショット間において、成形品の重量、寸法等にばらつきが生じるのを防止することができるので、成形品の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における押圧力の変化を示すタイムチャートである。
【図2】従来の押圧力の変化を示すタイムチャートである。
【図3】本発明の実施の形態における射出装置の要部拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態における射出装置の概念図である。
【図5】本発明の実施の形態における射出装置の制御部を説明するブロック図である。
【符号の説明】
10 制御部
11 加熱シリンダ
12 スクリュー
53 射出用モータ

Claims (4)

  1. (a)シリンダ部材と、
    (b)該シリンダ部材内において回転自在に、かつ、進退自在に配設された射出部材と、
    (c)該射出部材を進退させるための駆動手段と、
    (d)射出工程において、前記射出部材を前進させて射出を行う射出制御手段と、
    (e)前記射出工程が完了した後の保圧工程において、前記射出部材を所定の保圧力で押す保圧制御手段と、
    (f)前記保圧工程が完了した後の減圧工程において、0より高い所定の減圧力にすることによって、リザーバ内の成形材料の圧力に保圧工程における圧力の影響が残らない状態を形成する減圧制御手段と、
    (g)前記減圧工程が完了した後前記リザーバ内の成形材料の0より高い圧力で計量工程を開始し、前記射出部材を回転させて計量を行う計量制御手段とを有するとともに、
    (h)前記減圧力は時間の経過と共に低くされることを特徴とする射出装置。
  2. (a)前記減圧工程が完了した後、前記計量工程が開始される前の保持工程において、前記シリンダ部材を所定の保持圧力で押す保持圧力制御手段を有するとともに、
    (b)前記保持圧力は前記減圧力より低くされる請求項1に記載の射出装置。
  3. (a)射出工程において、射出部材を前進させて射出を行い、
    (b)前記射出工程が完了した後の保圧工程において、前記射出部材を所定の保圧力で押し、
    (c)前記保圧工程が完了した後の減圧工程において、0より高い所定の減圧力にすることによって、リザーバ内の成形材料の圧力に保圧工程における圧力の影響が残らない状態を形成し、
    (d)前記減圧工程が完了した後前記リザーバ内の成形材料の0より高い圧力で計量工程を開始し、前記射出部材を回転させて計量を行うとともに、
    (e)前記減圧力は時間の経過と共に低くされることを特徴とする射出装置の制御方法。
  4. (a)前記減圧工程が完了した後、前記計量工程が開始される前の保持工程において、前記シリンダ部材を所定の保持圧力で押すとともに、
    (b)該保持圧力は前記減圧力より低くされる請求項3に記載の射出装置の制御方法。
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