JP3606252B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の中には、例えば特開平2000−16327号公報に示されているように、フロントコンパートメントの左右側部に配設した前後方向骨格メンバである1対のサイドメンバの下方に、フロントサスペンションユニットやパワーユニット等の車両用ユニット部品を搭載支持するサブフレームを配設したものが知られている。
【0003】
このサブフレームは左右1対のサイドフレームと、これらサイドフレームの前、後端部に跨ってそれぞれ車幅方向に連設したフロントフレーム、リヤフレームを備えて井桁状に形成してあり、前端部をサイドメンバの下面に、および後端部をエクステンションサイドメンバ等のフロア骨格メンバの下面に結合してあり、前記サイドフレームはその前後側部に曲折部を設けて衝突荷重に対して下向きに屈曲変形可能としてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の構造では、バンパ高さの異なる車両同士が衝突した場合、サブフレームの前端部に作用する衝突荷重に対して、サイドフレームが曲折部を起点に下向きに屈曲変形することでエネルギー吸収を行うことが可能である。
【0005】
しかし、サイドフレームが下向きに屈曲変形するだけで車体前部の主要なエネルギー吸収部材であるサイドメンバに衝突荷重の伝達が行われず、該サイドメンバの変形によるエネルギー吸収を衝突初期から期待することは難しい。
【0006】
そこで、本発明はバンパ高さの異なる車両同士の衝突によって、サブフレームの前端部に衝突荷重が作用した場合に、この衝突荷重をサイドメンバに伝達できて、サイドメンバの変形によるエネルギー吸収が可能で、エネルギー吸収効果を高めることができる車体前部構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にあっては、車両ユニット部品を搭載支持するサブフレームは、左右1対のサイドフレームと、それらの前端部に跨って車幅方向に連設したフロントフレームとを備えている。
【0008】
このサブフレームはフロントコンパートメントの下側部で、左右1対のサイドメンバの下方に配置されて車体に結合支持してあり、このサイドメンバと前記サイドフレームとの間には、衝突荷重によって上向きに屈曲変形したサイドフレームと干渉して該衝突荷重をサイドメンバに伝達すると共に、該サイドフレームの屈曲変形をサイドメンバの曲げ変形に波及させる荷重伝達手段を備えている。
この荷重伝達手段は、サイドメンバの前後方向中間部の下面に設けられていて、前側面にはサイドメンバの下面側から後ろ下がりに傾斜した傾斜面を備えている。
【0009】
【発明の効果】
本発明によれば、バンパ高さの異なる車両同士が衝突して、サブフレームの前端部に衝突荷重が作用し、該サブフレームのサイドフレームがその軸方向に作用する衝突荷重で上向きに屈曲変形すると、このサイドフレームが荷重伝達手段に干渉して該荷重伝達手段を介して前記衝突荷重をサイドメンバに伝達する。
【0010】
この結果、衝突後直ちに衝突荷重をサイドメンバおよび該サイドメンバに連なる他の骨格メンバに効率よく分散負担させることができると共に、前記サイドフレームおよびサイドメンバが塑性変形することによってエネルギー吸収量を増大することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0012】
図1は本発明の対象とする自動車の外観斜視図、図2は図1に示した車体1の前部の骨格構造を部分的に分解して示す斜視図である。
【0013】
これら図1,2において、車体1のフロントコンパートメントF・Cの左右両側部には、車体前後方向骨格メンバであるサイドメンバ2を配設してある。
【0014】
1対のサイドメンバ2は、それらの前端部に跨って車幅方向骨格メンバであるファーストクロスメンバ3により結合してある。本実施形態ではこのファーストクロスメンバ3をフロントバンパーのバンパーアーマチュアで構成している。
【0015】
各サイドメンバ2の後端部は図外のダッシュパネル部分で曲折部4aを介してフロア下面に廻り込んで前後方向に延在するエクステンションサイドメンバ4としてある。
【0016】
各エクステンションサイドメンバ4の車幅方向外側には、フロアサイドの前後方向骨格メンバであるサイドシル5を該エクステンションサイドメンバ4と平行に配設してある。
【0017】
サイドシル5の前端部とエクステンションサイドメンバ4の前端部の曲折部4aは、アウトリガー6で車幅方向に結合してある。
【0018】
従って、本実施形態では前記エクステンションサイドメンバ4とサイドシル5、およびアウトリガー6によってフロア骨格メンバを構成している。
【0019】
前記フロントコンパートメントF・Cの下側部には、1対のサイドメンバ2の下方で図外のフロントサスペンションユニット等の車両用ユニット部品を搭載支持するサブフレーム7を配設してある。
【0020】
サブフレーム7は前後方向に延在する左右1対のサイドフレーム8と、これらサイドフレーム8の前端部に跨って車幅方向に連設したフロントフレーム9と、これらサイドフレーム8の後端部に跨って車幅方向に連設したリヤフレーム10とで井桁状に形成してある。
【0021】
フロントフレーム9の左右両側部9Sは、サイドフレーム8よりも上方向に断面高さを大きくして形成して、該フロントフレーム9とサイドフレーム8との連設部分に、該両側部9Sと同じ断面高さの取付部11Fを形成してある。
【0022】
リヤフレーム10とサイドフレーム8との連設部には、後方に延出した取付部11Rを形成してある。
【0023】
このサブフレーム7は前記前側の取付部11Fをサイドメンバ2の前端部下面に突設した取付座12の下面に重合してボルト13により締結固定すると共に、後側の取付部11Rをエクステンションサイドメンバ4のアウトリガー6との結合部近傍の下面に重合してボルト13により締結固定してある。
【0024】
図4は前記前側の取付部11Fと取付座12との結合部分を示すもので、取付座12は前記ボルト13が螺合するナット14を裏面に配設したナットプレート12aを備え、このナットプレート12aを前壁12bと後壁12cとに接合固定して構成してあるが、前壁12b側の溶接点Wを1つに、後壁12c側の溶接点Wを複数にして、前壁12b側の接合強度を後壁12c側の接合強度よりも低くして、後述するように衝突荷重が剪断方向に作用すると図6に示すようにナットプレート12aが前壁12bから離脱し易いようにしてある。
【0025】
また、本実施形態では前記サブフレーム7のフロントフレーム9の背面には、該フロントフレーム9と左右のサイドフレーム8とを連結する連結部材15を設けてある。
【0026】
ここで、前記サイドメンバ2とサブフレーム7のサイドフレーム8との間には、衝突荷重により上向きに屈曲変形したサイドフレーム8と干渉して該衝突荷重をサイドメンバ2に伝達する荷重伝達手段16を配設してある。
【0027】
荷重伝達手段16は、サイドメンバ2の前後方向中間部の下面に一体的に突設してある。
【0028】
この荷重伝達手段16の前側面は、サイドメンバ2の下面側から後ろ下がりに傾斜した傾斜面17としてあり、下面はフラット面として側面ウエッジ状に形成してあるが、全体構造としてはサイドメンバ2と略同一幅の平面矩形の箱型に構成してある。
【0029】
サブフレーム7のサイドフレーム8は、その前後方向中間部を前記荷重伝達手段16の下面に当接するが、好ましくは該中間部分も取付部11Cとして、該中間の取付部11Cを荷重伝達手段16の下面に重合してボルト13により締結固定する。
【0030】
前記サイドフレーム8の前側の取付部11Fと中間の取付部11Cとの間は略直線状もしくは中央部分が若干上向きに屈曲した形状に形成してあり、これら取付部11F、11C間におけるサイドフレーム8の中央部下面には、衝突荷重に対してサイドフレーム8の上下方向の屈曲変形を促す第1の易屈曲部18を設けてある。
【0031】
他方、サイドメンバ2には、衝突荷重によりサブフレーム7のサイドフレーム8が第1の易屈曲部18を起点に上向きに屈曲した部分が干渉する部位の上下面に、該サイドメンバ2の上下方向の屈曲変形を促す第2の易屈曲部19を設けてある。
【0032】
これら第1、第2の易屈曲部18,19はノッチやビード部として形成することができる。
【0033】
次に以上の実施形態の車体前部構造の衝突時の作用について説明する。
【0034】
図3は非衝突時におけるサイドメンバ2とサブフレーム7の結合状態を、また、図5は小型車のように自車両よりもバンパ高さの低い車両と衝突した際のサイドメンバ2とサブフレーム7の変形状態を示している。
【0035】
相手車両が自車両よりも小型で、バンパ高さが自車両のバンパ高さよりも下方にある小型車量と衝突した場合、図5に示すように相手車両のサイドメンバ2Aの前端にあるファーストクロスメンバ3A(バンパーアーマチュアを含む)が、自車両のファーストクロスメンバ3の下端部をかすめるような形でサブフレーム7のフロントフレーム9およびサイドメンバ2の取付座12と前側の取付部11Fとの締結部分に衝突し、サブフレーム7のサイドフレーム8に衝突荷重が軸方向に作用する。
【0036】
前記取付座12と前側の取付部11Fとの締結部分では、衝突荷重で後方へ移動すると共にこの衝突荷重がボルト13を下方に離脱する方向に作用する一方、サイドフレーム8が荷重伝達手段16の下面に当接支持され、本実施形態では中間の取付部11Cで締結固定されているため、これら前側の取付部11Fと中間の取付部11Cとの間でサイドフレーム8は上向きに屈曲変形する。
【0037】
この屈曲変形は第1の易屈曲部18を起点に誘発されてサイドメンバ2の下面側に向けて所定位置から整然と屈曲変形する。
【0038】
サイドフレーム8が屈曲変形すると、該サイドフレーム8の屈曲変形した後側部分が荷重伝達手段16の前側面に直ちに干渉し、該荷重伝達手段16を介してサイドメンバ2に衝突荷重が伝達される。
【0039】
このとき、荷重伝達手段16の前側面は傾斜面17としてあるため、広範囲でサイドフレーム8と干渉してサイドメンバ2へ効率良く荷重伝達を行え、該サイドメンバ2の後側部に連なるフロア骨格メンバ4,5,6に分散伝達する。
【0040】
サイドフレーム8の屈曲変形が進行すると、その屈曲頂部がサイドメンバ2の下面に干渉して、該干渉部分でもサイドメンバ2への荷重伝達が行われるが、前述のように荷重伝達手段16の前側面が傾斜面17となっているため、サイドフレーム8の屈曲変形した後側部分が該傾斜面17に支持されて、屈曲頂部のサイドメンバ2下面との干渉位置が略定められ、該屈曲頂部がサイドメンバ2の第2の易屈曲部19を形成した部分を中心にして干渉する。
【0041】
このサイドメンバ2の前端部には、前記取付座12と前側の取付部11Fとの締結部分に作用する衝突荷重によって前下がりの曲げモーメントM が発生しているため、前記サイドフレーム8の屈曲頂部が干渉することによって該サイドメンバ2の前側部が第2の易屈曲部19を起点に下向きに曲げ変形する。
【0042】
この結果、サブフレーム7のみに衝突荷重が作用した場合でも、荷重伝達手段16を介してサイドメンバ2およびこれに連なるフロア骨格メンバ4,5,6へ効率的に荷重伝達して分散負担させることができると共に、サイドフレーム8の屈曲変形をサイドメンバ2の曲げ変形に波及させて、これら骨格メンバの塑性変形によって衝突エネルギー吸収量を増大することができる。
【0043】
ここで、前述のようにサイドメンバ2の取付座12とサブフレーム7の前側の取付部11Fとの締結部分に衝突荷重が作用した場合、フロントフレーム9の左右両側部9Sを取付部11Fを含めてその断面高さを上方に高く形成してあるため、該両側部9Sの変形を抑制できることと併せて、該フロントフレーム9の背面には該フロントフレーム9と左右のサイドフレーム8とを連結する連結部材15を設けてあるため、荷重受け機能が向上し、サイドフレーム8の上向きの屈曲変形を促進することができる。
【0044】
しかも、前記取付座12のナットプレート12aと該取付座12の前壁12bとの接合強度を、溶接点数の調整によって後壁12cとの接合強度よりも低く設定してあるため、前記ボルト13を介してナットプレート12aの接合部分に剪断方向に作用する荷重が、衝突の進行と共に増大することによりナットプレート12aと前壁12bとの接合部分が剥離して、締結部分の破断がスムーズに行われる。
【0045】
この締結部分が破断すると前記取付部11Fの直後でサイドフレーム8の前端部が下向きに屈曲変形し、相手車両からの荷重の受け面を広くできて前記サイドフレーム8の上向きの屈曲変形の促進効果を高めることができる。
【0046】
図7,8は略同サイズの相手車両と衝突した際の作用を説明するものである。
【0047】
図7に示すように同サイズの車両同士の衝突の場合、相手車両のサイドメンバ2Aおよびファーストクロスメンバ3Aの高さが、自車両のものとほぼ同一のため、お互いのファーストクロスメンバ3,3Aが干渉する。
【0048】
その際に、相手車両のファーストクロスメンバ3Aからの入力により、自車両のファーストクロスメンバ3を介してサイドメンバ2に軸力が作用し、該サイドメンバ2の前端部から軸圧潰が発生する。
【0049】
このサイドメンバ2の前端部の軸圧潰によってサイドメンバ2の取付座12とサブフレーム7の前側の取付部11Fが一体のまま後方へ倒れ変形して、サイドフレーム8の前端部には上向きのモーメントM が発生して、該サイドフレーム8が取付部11Fと11Cとの間で図8に示すように下向きに屈曲変形する。
【0050】
この下向きの屈曲変形も第1の易屈曲部18を起点としてスムーズに行われる。
【0051】
このサイドフレーム8の下向きの屈曲変形と同時に伝重伝達手段16を介してサイドメンバ2の後側部に荷重伝達が行われ、サイドメンバ2の前側部から後側部に亘るほぼ全範囲で蛇腹状の軸圧潰を行わせることができ、衝突の進行に伴って取付部11Cと11Rとの間でもサイドフレーム8の下向きの屈曲変形が行われる。
【0052】
このように、サイドメンバ2の軸圧潰変形とサブフレーム7のサイドフレーム8の下向きの屈曲変形が同時に、かつ、お互いに独立(非干渉)で起きることで、これら骨格メンバの塑性変形による衝突エネルギーの吸収量を増大することができる。
【0053】
図9〜12は本発明の第2実施形態を示すもので、本実施形態にあっては前記第1実施形態におけるサブフレーム7のフロントフレーム9の断面高さを、前側の取付部11Fを含めてサイドフレーム8よりも下方に大きく形成してある。
【0054】
このような構成とすることにより、小型車両との衝突の際には、図11に示すように相手車両から自車両のサブフレーム7の前端部にのみ衝突荷重が作用すると、前側の取付部11Fには下向きのモーメントM が発生し、サイドフレーム8を取付部11Fと11Cとの間で上向きに積極的に屈曲変形させることができる。
【0055】
従って、この第2実施形態の場合、サイドフレーム8に第1の易屈曲部18を設けなくても、該サイドフレーム8の上向きの屈曲変形を促進することができるため、サイドフレーム8自体の反力が高くなって変形によるエネルギー吸収量を増大することが可能である。
【0056】
図13〜15は本発明の第3実施形態を示すもので、本実施形態にあっては前記第2実施形態におけるサブフレーム7の前端部に、フロントフレーム9よりも前方に突出して前下がりに傾斜したエンドフレーム20を一体的に設けてある。
【0057】
従って、この第3実施形態の構成によれば、前記第2実施形態の効果に加えて、小型車両との衝突の際には、図14,15に示すように相手車両から自車両のサブフレーム7の前端部にのみ衝突荷重が作用すると、エンドフレーム20が前傾しているので衝突直後に下向きの折れ荷重の受け面を大きくできる。
【0058】
このため、衝突の早期から衝突荷重をサブフレーム7の前端部で広域に受けて、サイドフレーム8の上向きの屈曲変形の促進効果を更に高めることができる。
【0059】
図16,17は本発明の第4実施形態を示すもので、本実施形態にあっては前記第2実施形態のサブフレーム7に、サイドフレーム8の略前半部下側に沿ってロアフレーム21を設けてある。
【0060】
ロアフレーム21は前側の取付部11Fから中間の取付部11Cに亘って配設されていて、前後方向中間部に下向きの曲折部21aを備えて、衝突荷重に対して下向きに屈曲変形可能としてある。
【0061】
従って、この第4実施形態の構成によれば、前記第2実施形態の効果に加えて、小型車両との衝突により相手車両から自車両のサブフレーム7の前端部にのみ衝突荷重が作用すると、図17に示すようにサイドフレーム8が前側の取付部11Fと中間の取付部11Cとの間で上向きに屈曲変形するのと同時に、これら取付部11Fと11Cとの間でロアフレーム21が曲折部21aを起点に下向きに屈曲変形して路面Gと干渉し、この結果、更にエネルギー吸収量を増大することができる。
【0062】
図18は本発明の第5実施形態を示すもので、本実施形態にあっては、前記第1実施形態のサブフレーム7のサイドフレーム8に設けた第1の易屈曲部18を、前側の取付部11Fと中間の取付部11Cとの間の範囲で、上、下面に交互に複数個(18a〜18c)設けてある。
【0063】
この第5実施形態の構成によれば、前記第1実施形態と同様の効果が得られる他に、小型車両との衝突時には前述のようにサブフレーム7のサイドフレーム8に、複数個の易屈曲部18a〜18eを起点に上下に複数の屈曲変形を誘発して、サイドメンバ2の下面への干渉による荷重伝達経路が増えて、該サイドメンバ2への荷重伝達を効率的に行わせることができる。
【0064】
図19〜21は本発明の第6実施形態を示すもので、本実施形態にあっては、前記第1実施形態のサブフレーム7のサイドフレーム8と、荷重伝達手段16とを若干設計変更したものである。
【0065】
サイドフレーム8は前側の取付部11Fと中間の取付部11Cとの間の中央部下面に第1の易屈曲部18を備えている他、これら取付部11Fと11Cとの間で車幅方向外側に向けた曲折部22を形成してあると共に、該曲折部22の内側に変形促進用のノッチ23を設けてある。
【0066】
一方、荷重伝達手段16はその前側面を傾斜面17としてある他、車幅方向内側の側面を前端から後方に至るに従って車幅方向内側に向けて傾斜した第2の傾斜面17Aを形成してある。
【0067】
サイドフレーム8の中間の取付部11Cは、この荷重伝達手段16の下面の車幅方向内側の側部に偏寄して締結固定してある。
【0068】
従って、この第6実施形態の構成によれば、前記第1実施形態と同様の効果が得られる他に、小型車両との衝突時には前述のようにサブフレーム7のサイドフレーム8が第1の易屈曲部18を起点に上向きに屈曲変形して屈曲頂部がサイドメンバ2の下面に干渉すると共に、屈曲変形した後側部分が荷重伝達手段16の前側面の傾斜面17に部分的に干渉してサイドメンバ2へ荷重伝達する一方、該サイドフレーム8が曲折部22を起点に車幅方向外側に向けても屈曲変形してエネルギー吸収量を増大し、かつ、その屈曲変形した後側部分が荷重伝達手段16の側面の第2の傾斜面17Aに干渉して、サイドメンバ2への荷重伝達効率を高めることができる。
【0069】
図22は本発明の第実施形態を示すもので、本実施形態にあっては、前記第1実施形態における荷重伝達手段16に、サイドメンバ2の上方に突出するマウント部としての左右1対のブラケット24を付設してある。
【0070】
そして、このブラケット24間にブッシュタイプの防振支持装置25をボルト26により締結して、エンジン・トランスミッション等のパワーユニット27を該防振支持装置25を介して左右のサイドメンバ2間に跨って搭載支持している。
【0071】
また、本実施形態では第1実施形態における連結部材15を、フロントフレーム9の側部9Sとサイドフレーム8との内側隅部にコーナーピース状に設けてある。
【0072】
従って、この第7実施形態の構成によれば、前記第1実施形態の効果に加えて、小型車両との衝突時に一方の荷重伝達手段16からサイドメンバ2に荷重が伝達されると、ブラケット24、防振支持装置25およびパワーユニット27を介して他方のサイドメンバ2へも荷重伝達されて、荷重の分散経路を広域に拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とする自動車の外観傾斜図。
【図2】本発明の第1実施形態を示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態を示す側面説明図。
【図4】図3に示したサイドメンバ前端部とサブフレーム前端部との結合部分を示す断面説明図。
【図5】本発明の第1実施形態の小型車両との衝突時における変形状態を示す側面説明図。
【図6】図5に示したサイドメンバ前端部とサブフレーム前端部との結合部分を示す断面説明図。
【図7】本発明の第1実施形態の同型車同士の衝突初期における変形状態を示す側面説明図。
【図8】本発明の第1実施形態の同型車同士の衝突後期における変形状態を示す側面説明図。
【図9】本発明の第2実施形態を示す側面説明図。
【図10】図9に示したサイドメンバ前端部とサブフレーム前端部との結合部分を示す断面説明図。
【図11】本発明の第2実施形態の小型車両との衝突時における変形状態を示す側面説明図。
【図12】図11に示したサイドメンバ前端部とサブフレーム前端部との結合部分を示す断面説明図。
【図13】本発明の第3実施形態を示す側面説明図。
【図14】本発明の第3実施形態の小型車両との衝突直後における変形状態を示す側面説明図。
【図15】本発明の第3実施形態の小型車両との衝突初期における変形状態を示す側面説明図。
【図16】本発明の第4実施形態を示す側面説明図。
【図17】本発明の第4実施形態の小型車両との衝突時における変形状態を示す側面説明図。
【図18】本発明の第5実施形態の小型車両との衝突時における変形状態を示す側面説明図。
【図19】本発明の第6実施形態を示す底面説明図。
【図20】本発明の第6実施形態の小型車両との衝突時における変形状態を示す側面説明図。
【図21】本発明の第6実施形態の小型車両との衝突時における変形状態を示す底面説明図。
【図22】本発明の第7実施形態を示す分解斜視図。
【符号の説明】
F・C…フロントコンパートメント
1…車体
2…サイドメンバ
3…ファーストクロスメンバ
4…エクステンションサイドメンバ(フロア骨格メンバ)
5…サイドシル(フロア骨格メンバ)
6…アウトリガー(フロア骨格メンバ)
7…サブフレーム
8…サイドフレーム
9…フロントフレーム
15…連結部材
16…荷重伝達手段
17…傾斜面
18…第1の易屈曲部
19…第2の易屈曲部
20…エンドフレーム
21…ロアフレーム
24…ブラケット(マウント部)
27…パワーユニット(車両ユニット部品)

Claims (10)

  1. フロントコンパートメントの左右側部に配設されて前後方向に延在する1対のサイドメンバと、
    前記1対のサイドメンバの前端部に跨って車幅方向に結合配置したファーストクロスメンバと、
    左右1対のサイドフレームとこれらサイドフレームの前端部に跨って車幅方向に連設したフロントフレームとを備え、前記サイドメンバの下方に配置して車体に結合支持したサブフレームと、
    前記サイドメンバとサブフレームのサイドフレームとの間に配設され、衝突荷重により上向きに屈曲変形したサイドフレームと干渉して該衝突荷重をサイドメンバに伝達すると共に、該サイドフレームの屈曲変形をサイドメンバの曲げ変形に波及させる荷重伝達手段と、
    を備え、該荷重伝達手段は、サイドメンバの前後方向中間部の下面に設けられていて、前側面にはサイドメンバの下面側から後ろ下がりに傾斜した傾斜面を備えていることを特徴とする車体前部構造。
  2. サブフレームは、サイドフレームの前後方向中間部を荷重伝達手段の下面に当接すると共に、前端部をサイドメンバ又はファーストクロスメンバの下面に結合し、後端部をフロア骨格メンバの下面に結合したことを特徴とする請求項に記載の車体前部構造。
  3. サブフレームは、サイドフレームの荷重伝達手段と対向する部位よりも前方位置に、衝突荷重に対して該サイドフレームの上下方向の屈曲変形を促す第1の易屈曲部を備えていることを特徴とする請求項1,2に記載の車体前部構造。
  4. サイドメンバは、衝突荷重によりサブフレームのサイドフレームが第1の易屈曲部を起点に上向きに屈曲した部分が干渉する部位に、該サイドメンバの上下方向の屈曲変形を促す第2の易屈曲部を備えていることを特徴とする請求項に記載の車体前部構造。
  5. サブフレームは、サイドフレームの前後方向中間部を荷重伝達手段の下面に結合したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の車体前部構造。
  6. サブフレームは、サイドフレームの下側で該サイドフレームの前端から荷重伝達手段の下面との結合部に亘って配設された、衝突荷重に対して下向きに屈曲変形可能なロアフレームを備えていることを特徴とする請求項に記載の車体前部構造。
  7. 荷重伝達手段は、車両ユニット部品を支持するマウント部を備えていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の車体前部構造。
  8. サブフレームは、フロントフレームと左右のサイドフレームとを連結する連結部材を備えていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の車体前部構造。
  9. サブフレームのフロントフレームの下面を、サイドフレームの下面よりも下方にオフセットして形成したことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の車体前部構造。
  10. サブフレームは、フロントフレームよりも前方に突出して前下がりに傾斜したエンドフレームを備えていることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の車体前部構造。
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