JP3602755B2 - 発泡ポリスチレンの処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、発泡ポリスチレンを減容処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、家電製品やAV(オーディオ・ビジュアル)機器等の梱包には、発泡ポリスチレンの成形体が大量に使用されている。発泡ポリスチレンは、衝撃緩衝性に優れ、任意の形状に加工することが容易で、価格が安く、しかも外観も良い等の特長を有している。しかし、その反面、焼却時に高熱を発生して焼却炉の寿命を縮めること、投棄されても土壌中で分解されないこと等の問題点を有している。
【0003】
このため、発泡ポリスチレン成形体を回収し、リサイクル使用することが試みられ、その際、その成形体を減容することが行われ、そのための種々の技術が提案されている。
【0004】
その一つの技術として、特開平5−285467号公報(公報1)には、溶解室と分離室と凝縮室とを備え、その溶解室で発泡ポリスチレン(EPS)を溶剤に溶かして、EPS構成物質と溶剤とからなる溶解物を生成し、分離室でその溶解物を減圧することにより、実質的に溶剤のみを気化するとともに、構成物質(再生ポリスチレン)が溶解物から固相として析出し、その再生ポリスチレンは、排出口から取り出し、凝縮室では気化した溶剤を液化して回収・再使用する技術が開示されている。この技術により、EPSを1/20〜1/50に減容することができるとしている。
【0005】
また、特開平8−85735号公報(公報2)には、上記技術において分離室(脱揮槽)の下部に押出機を備え、再生ポリスチレンを連続的に排出できるとしている。
【0006】
さらに、特開平9−207133号公報(公報3)には、混練機に発泡ポリスチレンと溶媒を導入して、溶解減容を行った後、再生ポリスチレンと溶媒に固液分解する技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
公報1記載の技術は、バッチ式のため、生産性が悪い。公報2記載の技術は、連続排出するため、生産性は向上するが、分離室と押出機の両方を備えており、装置が大型化する。公報3記載の技術は、減容・押出しを同時に行っているため、生産性は向上するが、固液分離器を用いているため、装置が大型化する。
【0008】
この発明は、上記実情の下、小型でもって生産性の高い発泡ポリスチレンの減容処理を行い得るようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、この発明は、まず、上記公報3記載の技術において、混練機内を真空手段等により減圧して溶媒を気化させながら、再生ポリスチレンを押し出すようにしたのである。押出しは連続で行い得るため、その生産性は向上する。
【0010】
つぎに、この発明は、その混練機をセルフクリーニング形式としたのである。溶解物中には溶媒が閉じ込められて、その気化が妨げられるため、単なる減圧のみでは、溶媒が円滑に気化されない。再生ポリスチレンに溶剤が残ると、その強度や耐熱性が悪くなり、また、臭気の発生や、食品衛生基準を満足しない等の問題がでる。セルフクリーニング形式の混練機は、ケーシング内上部に空間が形成され、パドルがその外周縁をケーシング内面に接して回転するため、溶解物は薄く引き延ばされながら移送される。その薄く引き延ばされた溶解物は上部空間に至ると、その薄さゆえに、中の溶媒は減圧下で円滑に気化する(実施例参照)。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態としては、発泡ポリスチレンを溶媒に溶解させて溶解物とし、その溶解物を、セルフクリーニング形式の混練機により真空手段による減圧下で混練するとともに、その混練機内は加熱ジャケットにより溶解物を加熱し、その減圧・加熱により気化された溶媒を凝縮器により凝縮して回収するとともに、前記混練機から前記溶媒が気化した再生ポリスチレンを連続的に押し出す構成とし得る。
【0012】
【実施例】
図1は、この発明に係る処理装置の一実施例を示す概略図であって、EPSを溶媒に溶かしてゲル状の溶解物とする溶解槽1と、溶解物を移送する移送ポンプ2と、溶解物を混練するセルフクリーニング型混練機3と、混練機3内を減圧するとともに、溶解物中の溶媒を気化し排出するための真空ポンプ等の真空手段4と、混練機3と真空手段4との間に設けられ、気化した溶媒を凝縮させる凝縮器5と、凝縮により液化した溶媒を、溶解槽1に戻す返送ポンプ6を備えている。なお、混練機3にはジャケット10が設けられて、このジャケット10は熱媒体加熱装置14に接続されている。
【0013】
混練機3は、図2に示すように、ケーシング7と、ケーシング7内に設けられた、2本の平行な回転軸8と、回転軸8に外嵌された多数のパドル9を備えている。ケーシング7は、その外面に加熱用の上記ジャケット10が設けられて、その断面は2重となり、この重なった部分が連通したほぼ8字形状である。
【0014】
回転軸8に外嵌されたパドル9は、図3に示すように、断面が2つの鋭角部を備えた略小判形であり、この鋭角部が、他方の回転軸に外嵌されたパドル表面並びにケーシング内面に近接して回転する。このパドル9には、送り機能を有するスクリュパドル9a(同図(a))、混練機能を有する混練パドル9b(同図(b)(c))があり、この混練機3では、入口側に複数個のスクリュパドル9aが、出口側に1個の逆送り用スクリュパドル9aが、その間に複数個の混練パドル9bが設けられている。なお、入口側と出口側のスクリュパドル9aは同じもので、取付方向を逆にしたものである。また、混練パドル9bには、混練機能を重視したフラットパドル9c(同図(b))と送り機能を少し持っているヘリカルパドル9d(同図(c))がある(特開昭63−242334号公報、特開平9−262698号公報参照)。
【0015】
上記ケーシング7の一端下部に溶解物の供給ノズル11が、他端下部に再生ポリスチレンの排出口12が、上部両端に排気口13が設けられている。なお、この排気口13が凝縮器5を介して真空手段4と接続されている。また、排出口12は、貫通孔15を有する蓋16により覆われている。
【0016】
この実施例は、以上の構成であり、いま、溶媒(リモネン)の入っている溶解槽1に、EPSを投入し、攪拌機で攪拌することにより、EPSを溶媒に溶かして、ゲル状の溶解物を得る。この溶解物を、移送ポンプ2によりセルフクリーニング型混練機3に送る。この混練機3は真空手段4によりケーシング7内が減圧されているとともに、ジャケット10に熱媒体加熱装置14からの熱媒体が循環され、溶解物を加熱している。
【0017】
その減圧・加熱により、溶解物中の溶剤は気化して、排気口13より排出される。そして、スクリュパドル9aの送り作用と、混練パドル9bの混練作用を受けながら、排出口12に向かって移送される。このとき、ケーシング7の上部は溶剤が気化することにより空間が発生する。特に、供給側排気口13からは、多くの溶剤が排出されるので、大きな空間が形成される。
【0018】
このように、溶解物は、溶剤が気化されながら、排出口12に向かって移送されるが、混練機3がセルフクリーニング形式であるため、パドル9の鋭角部は、ケーシング7内面に接して回転し、溶解物は薄く引き延ばされながら移送されることになる。このケーシング7の上部に空間が形成されていることと、溶解物が薄く引き延ばされることにより、溶解物中の溶剤が気化しやすい。このため、混練機3の排出口12から排出される溶解物(再生ポリスチレン)には、ほとんど溶剤が含まれないことになる。この再生ポリスチレンは、排出口12を覆う蓋16の貫通孔15により、水中に押し出された後、適当な長さで切断される。
【0019】
この実施例による再生ポリスチレンの平均分子量は88,000であり、廃棄発泡スチレンの平均分子量92,000〜99,000に較べ、大きな低下は見られなかった。また、再生ポリスチレン中の残留溶剤(リモネン)の量は0.3重量%以下と僅かであった。
【0020】
このように、この発明は、セルフクリーニング形式の混練機3を用いることにより、溶剤を確実に気化させることができ、このためには、図2(b)に示したように、パドル9の鋭角部とケーシング7との隙間δ1並びにパドル9の鋭角部と他のパドル9との隙間δ2が、それぞれ3mm以内であればよい。また、パドル9は、略小判型以外に、図4に示した略3角形のものも適用できる。なお、略3角形状のパドル9にも、略小判形と同様に、スクリュパドル、フラットパドル、ヘリカルパドルがある。さらに、図4で示したように、2個の円が重なった8字形状のケーシング7を、一方の円が上部となる様に配置することも可能である。この様にすれば、上方の円形部は、空間が形成されやすく、この空間で、パドル9により溶解物が薄く引き延ばされると、溶剤が、より気化されやすくなる。
【0021】
【発明の効果】
この発明は、以上のように、混練機内で溶媒の気化とともに再生ポリスチレンを連続的に押し出すようにしたので、生産性がよく、そのとき、セルフクリーニング形式で混練作用を行うため、その再生ポリスチレンは溶媒が殆どなくなったものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の概略図
【図2】同実施例の混練機を示し、(a)は切断正面図、(b)は同切断側面図
【図3】同混練機の各パドルの斜視図
【図4】他の混練機の切断側面図
【符号の説明】
1 溶解槽
2 移送ポンプ
3 混練機
4 真空手段
5 凝縮器
6 返送ポンプ
7 ケーシング
8 回転軸
9 パドル
10 ジャケット
11 供給ノズル
12 排出口
13 排気口
14 熱媒体加熱装置
Claims (1)
- 発泡ポリスチレンを溶媒に溶解させて溶解物とし、その溶解物を、セルフクリーニング形式の混練機3により減圧下で混練するとともにその混練機3内の溶解物を加熱し、その減圧・加熱により気化された溶媒を凝縮して回収するとともに、前記混練機3から前記溶媒が気化した再生ポリスチレンを連続的に押し出すことを特徴とする発泡ポリスチレンの処理方法。
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JP28986799A JP3602755B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 発泡ポリスチレンの処理方法 |
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JP28986799A JP3602755B2 (ja) | 1999-10-12 | 1999-10-12 | 発泡ポリスチレンの処理方法 |
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Family Applications (1)
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1999
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