JP4224691B2 - 重合体の回収方法及び回収装置 - Google Patents

重合体の回収方法及び回収装置 Download PDF

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本発明は、重合体の回収方法及び回収装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、簡略化された装置を用いて、重合体溶液から、高品質の重合体を、高生産性かつ高収率で回収することができる重合体の回収方法及び回収装置に関する。
溶液重合により得られる重合体溶液から重合体を回収するために、従来は凝固・攪拌槽を用いる方法が一般的であった。すなわち、スチーム等で加温した温水中に重合体溶液を供給し、溶剤を除去することによって、重合体をクラム状の温水スラリーとする。次にこのスラリーをストリッピング攪拌槽に送り、スチームストリッピングを行なって残留溶剤を除去し、さらにこのスラリーを脱水機にて脱水して得られる含水率約50%のクラムを箱型乾燥機または押出乾燥機に供給して乾燥していた。しかしながら、このような方法では工程数が多い、膨大なエネルギーが必要、装置の設置面積が大き過ぎる、などの問題があった。
そこで、特許文献1には、セメント状のゴム溶液と凝固液とを、それぞれ別々に、破砕機能付きポンプの回転翼の入口直前に供給し、生成したスラリーを二軸押出機に供給して連続的に脱液・乾燥させる方法が開示されている。しかしながら、この方法ではセメント状のゴム溶液量より凝固液量が少ない場合に凝固が不完全となる場合があり、クラム同士が互着して二軸押出機への移送が困難となる現象が稀に発生していた。この現象を回避するためには、セメント状のゴム溶液量より凝固液量を多くすれば良いが、その場合、破砕機能付きポンプに供給するセメント状のゴム溶液量が少なくなり、脱液能力不足による生産性の低下、消費動力増加のため製造コストが増大する問題があった。
また、特許文献2には、ブロック共重合体の炭化水素溶液より該ブロック共重合体を分離するにあたり、フラッシュ蒸発法などを用いて重合体濃度を80重量%以上に濃縮し、その後、水を添加したのちベント押出機へ供給することにより重合体ペレットを得る方法が開示されている。しかしながら、この方法ではフラッシュ蒸発法などの予備濃縮設備を設置しなければならず、予備濃縮設備を省略して重合体濃度を30重量%以下の重合体に水を添加したのちベント押出機へ供給すると脱気ベント口が詰まる問題が発生していた。
特開平10−100145号公報 特公昭57−51407号公報
本発明の目的は、溶液重合により得られた重合体溶液から重合体を回収する場合において、高回収率かつ高生産性で、工程数および機器の削減が可能な重合体回収方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を加えたところ、押出機のバレル内に凝固ゾーンを設け、押出機のスクリューの凝固ゾーンに対応する領域に、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントよりなる組合せを2組以上有する凝固用スクリューブロックを設けることにより、装置を簡略化し、重合体溶液に対して凝固液量が少ない場合であっても効率良く重合体が回収出来ることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)凝固ゾーンを有するバレルの内部にスクリューが回転駆動自在に配置してある押出機を用いて、重合体溶液から重合体を回収する方法であって、前記スクリューが、前記凝固ゾーンに対応する領域に形成された凝固用スクリューブロックを有し、該凝固用スクリューブロックが、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントとからなる組み合わせを2組以上有することを特徴とする重合体の回収方法、
(2)凝固用スクリューブロックが、順送り又は逆送りのニーディングディスクを有する第1項記載の重合体の回収方法、
(3)二軸噛合型で同方向回転のスクリューを用いる第1項又は第2項記載の重合体の回収方法、
(4)重合体溶液から重合体を回収する装置であって、凝固ゾーンを有するバレルの内部にスクリューが回転駆動自在に配置してある押出機からなり、前記スクリューが、前記凝固ゾーンに対応する領域に形成された凝固用スクリューブロックを有し、該凝固用スクリューブロックが、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントとからなる組み合わせを2組以上有することを特徴とする重合体の回収装置、
(5)凝固用スクリューブロックが、順送り又は逆送りのニーディングディスクを有する第4項記載の重合体の回収装置、
(6)バレルの内部の凝固ゾーンの下流側に、排液ゾーンを有する第4項又は第5項記載の重合体の回収装置、
(7)排液ゾーンの下流側に、乾燥ゾーンを有する第6項記載の重合体の回収装置、
(8)二軸噛合型で同方向回転のスクリューを有する第4項ないし第7項のいずれかに記載の重合体の回収装置、
を提供するものである。
本発明の重合体の回収方法及び回収装置によれば、省略化された設備および少ない工程数で、溶液重合により得られた重合体溶液から重合体を高回収率かつ高生産性で回収することが出来る。特にセメント状のゴム溶液から重合体を回収する場合において、ゴム溶液量に対して凝固液量が少ない場合であっても効率良く重合体が回収出来るので有用である。
本発明の重合体の回収方法は、凝固ゾーンを有するバレルの内部にスクリューが回転駆動自在に配置してある押出機を用いて、重合体溶液から重合体を回収する方法であって、前記スクリューが、前記凝固ゾーンに対応する領域に形成された凝固用スクリューブロックを有し、該凝固用スクリューブロックが、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントとからなる組み合わせを2組以上有する重合体の回収方法である。
本発明方法に用いる順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントからなる組み合わせとしては、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントを直接結合したもの又は順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントの間に送り作用に関して無関係(ニュートラル)のニーディングディスクなどを挿入した場合も適宜使用することができる。
本発明方法の凝固用スクリューブロックでは、上記2種の組み合わせの1種又は2種を合わせて合計2組以上用いる。
この複数組の間及び前後に公知のスクリューエレメント、例えば、ピッチの相違する順送りスクリューエレメント(若しくは逆送りスクリューエレメント)又はニュートラルニーディングディスクなどを適宜挿入することができ、このようなスクリューブロックの構造設計によって、本発明の作用効果を適宜調節することができる点で好ましい態様である。
なお、凝固ゾーンとは、凝固が行なわれる領域であればその態様は限定されないが、通常、スクリューの供給側先端から、最初の排液手段の直前までを意味する。
また、本発明においては、凝固ゾーンの下流側に排液ゾーンを有することが好ましく、排液ゾーンの下流側に、乾燥ゾーンを有することが好ましい。さらに、乾燥ゾーンを常圧乾燥ゾーンおよび減圧乾燥ゾーンに分けることが、乾燥効率の観点から好ましい。
図1は、本発明方法に用いる押出機の一態様の説明図である。本態様の押出機は、12個のバレルユニットからなるバレルと、3種類のスクリューエレメント及び3種類のニーディングディスクの組み合わせからなるスクリューから構成されている。凝固ゾーンはNo.1〜3のバレルユニットおよびNo.4のバレルユニットの一部からなる。排液ゾーンは、No.4〜6のバレルユニットおよびNo.7のバレルユニットの一部からなる。乾燥ゾーンはNo.7〜8のバレルユニットからなる常圧乾燥ゾーンおよびNo.9〜12のバレルユニットからなる減圧乾燥ゾーンからなる。No.1のバレルユニットは、凝固液と重合体溶液が供給される供給口を有する供給ユニットである。No.4のバレルユニットは、重合体溶液の凝固により分離した凝固排液が排出される排液スリットを有する排液ユニットである。排液スリットのスリット間隔は、通常、0.05〜0.20mm、好ましくは0.08〜0.15mmである。No.7、No.9およびNo.11のバレルユニットは、重合体に含まれる溶剤(水分を含む。)が加熱により揮散して除去されるベントユニットである。ベントユニットは、ベントスリットを有していても良い。上記以外のバレルユニットは、円筒形状の標準ユニットである。
図1に示す態様の押出機のスクリューは、細ピッチ順送りスクリューエレメントA、粗ピッチ順送りスクリューエレメントB、逆送りスクリューエレメントC、順送りニーディングディスクD、ニュートラルニーディングディスクE及び逆送りニーディングディスクFの配置により構成されている。図中に、C〜Fの配置を示す。図に記号を付さないエレメントは、すべて順送りスクリューエレメントA又はBである。本態様の押出機は、凝固ゾーンに対応する領域に形成された凝固用スクリューブロックが、交互に配置された順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントの組み合わせを2組有する。順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントを交互に配置することにより、凝固液が添加されて粗凝固状態になったスラリーは、さらに細密に混練され、凝固が完結され、重合体と凝固排液が分離される。
図1に示す態様の押出機は、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントの組み合わせを2組有し、細密混合が2回繰り返されるので、重合体溶液の凝固に対して、2段連続した完全混合槽と同様な効果を発揮する。すなわち、本発明方法に用いる押出機は、本来の押し出し機能と完全混合槽の完全混合機能を兼ね備え、小規模な設備と少ない動力により、重合体溶液を効率的に凝固させることができる。
本発明に用いる逆送りスクリューエレメントは、長さ/ピッチの比が0.5であり、ピッチ/径の比が0.4〜1.5であることが好ましく、0.6〜1.2であることがより好ましい。ピッチ/径の比が0.4未満であっても、1.5を超えても、せき止めと混練の効果が十分に発現しないおそれがある。
本発明に用いるニーディングディスクは、ほぼ楕円形状のディスクプレートを角度をずらせて複数枚組み合わせた構成を有する。ディスクプレート1枚のみでは、送りに対してニュートラルであるが、複数枚のディスクプレートを角度をずらせて組み合わせることにより、順送りニーディングディスク、ニュートラルニーディングディスク又は逆送りニーディングディスクとすることができる。ここにニュートラルニーディングディスクとは、複数枚の軸方向に垂直のディスクプレートを90度ずらして軸方向に平行に形成したものである。
混練の効果は、ピッチが同じであれば、順送りスクリューエレメント、順送りニーディングディスク、ニュートラルニーディングディスク、逆送りニーディングディスク、逆送りスクリューエレメントの順に強くなる。凝固用スクリューブロックにニーディングディスクを設けることにより、重合体溶液と凝固液を効率よく混合し、重合体溶液を凝固させてスラリー化することができる。
本発明方法に用いる押出機は、二軸噛合型の押出機であることが好ましく、同方向回転のスクリューを有する二軸噛合型の押出機であることが特に好ましい。同方向回転の二軸噛合型押出機は、良好なセルフクリーニング性及び優れた混練性能と押し出し性能を有し、含溶剤スラリーを、滑りを生ずることなく、混練し、押し出すことができる。
本発明の重合体の回収方法を適用し得る重合体溶液は、重合体が有機溶媒に溶解している状態のものであれば特に制限はなく、SBR(スチレン−ブタジエン共重合ゴム)溶液、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム)溶液、水素化NBR溶液、マレイン化NBR溶液、マレイン化水素化NBR溶液などのセメント状ゴム溶液;アクリル樹脂溶液、ポリアセタール樹脂溶液、塩化ビニル樹脂溶液などの樹脂溶液;が挙げられるが、これらの中でもセメント状ゴム溶液が好ましく、アセトンを溶媒とするセメント状ゴム溶液がさらに好ましく、アセトンを溶媒とする水素化NBR溶液が特に好ましい。
本発明方法において、重合体溶液に添加する凝固液に特に制限はなく、貧溶媒として作用するものであれば良いが、製造コストおよび製品中の残留溶剤量低減の観点から、通常は水が用いられる。なお、凝固液重量/重合体溶液重量の値は、通常、0.01〜5、好ましくは0.05〜1、特に好ましくは0.1〜0.5の範囲である。
本発明の重合体の回収装置は、重合体溶液から重合体を回収する装置であって、凝固ゾーンを有するバレルの内部にスクリューが回転駆動自在に配置してある押出機からなり、前記スクリューが、前記凝固ゾーンに対応する領域に形成された凝固用スクリューブロックを有し、該凝固用スクリューブロックが、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントとからなる組み合わせを2組以上有する装置である。
本発明の装置は、凝固用ブロックがニーディングディスクを有することが好ましい。
本発明の装置は、バレルの内部の凝固ゾーンの下流側に、排液ゾーンを有することが好ましく、さらに、排液ゾーンの下流側に、乾燥ゾーンを有することが好ましい。
図1に示す態様の回収装置は、No.1〜No.3のバレルユニットおよびNo.4のバレルユニットの一部により構成される凝固ゾーンの下流側に、No.4〜No.6のバレルユニットおよびNo.7のバレルユニットの一部により構成される排液ゾーンを有する。凝固ゾーンにおいて重合体溶液が凝固して生成した重合体スラリーは、排液ゾーンにおいてNo.5の標準ユニットに設けられた逆送りニーディングディスクにより加圧され、No.4の排液ユニットの排液スリットから分離した凝固排液が排出される。
排液ゾーンでスラリーの凝固排液を排出した重合体は、No.7〜No.12のバレルユニットで構成される乾燥ゾーンへ押し出される。排液ゾーンから乾燥ゾーンへ押し出される重合体の溶剤率は、通常は20〜50重量%である。
本態様の装置では、乾燥ゾーンのNo.7ユニット、No.9ユニットおよびNo.11ユニットはベントユニットであり、No.8ユニット、No.10ユニットおよびNo.12は標準ユニットである。No.8の標準ユニットからNo.9のベントユニットにかけて設けられた順送りニーディングディスク、逆送りニーディングディスク及び逆送りスクリューエレメントにより混練され均一となった重合体中に含まれる溶剤は、No.9のベントユニットのベントスリット(ベントスリットを使用しない場合は、当該開口部)から揮散する。ベントスリットの直前に逆送りスクリューエレメントが設けられている。
No.9のベントユニットにおいて脱揮された重合体は、No.10の標準ユニットにおいて加熱され、No.10の標準ユニットからNo.11のベントユニットにかけて設けられた順送りニーディングディスク、逆送りニーディングディスクおよび逆送りスクリューエレメントにより混練・加熱され均一となり、重合体に含まれる溶剤は、No.11のベントユニットのベントスリットから揮散する。ベントスリットの直前に逆送りスクリューエレメントが設けられている。3個のベントユニットにおける脱揮により、重合体の溶剤率は通常は1重量%以下に低下する。
乾燥ゾーンにおいて溶剤が除去された重合体は、押出機の出口に設けられたダイから押し出される。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例及び比較例においては、スクリュー径56mm、スクリュー全長2,340mmで、スクリュー回転方向が、出口正面に向かって同方向右回転の二軸押出機を用いた。なお、排液スリットのスリット間隔は0.1mmであり、ベントユニットにベントスリットは使用しなかった。使用したスクリューエレメントとニーディングディスクを、第1表に示す。また、使用した12個のバレルユニットを、第2表に示す。
また、下記実施例及び比較例において乾燥ゴムの加熱減量は、乾燥ゴム約5gを105℃熱風乾燥機内で90分間放置し、下記式により求めた。
乾燥ゴム加熱減量=(熱風乾燥処理前重量−熱風乾燥処理後重量)/(熱風乾燥処理後重量)×100(重量%)
Figure 0004224691
Figure 0004224691
[実施例1]
各ゾーンに対応する領域に、次のようにスクリューエレメント及びニーディングディスクを配置したスクリューを用いた。凝固用スクリューブロックは、順送りスクリューエレメントAと逆送りスクリューエレメントCの組み合わせを2組用いて、下記のようにAとCが交互に配置されたものを使用した。
凝固ゾーン BBBADEADCADEADC
排液ゾーン BBBBBEBACCCC
常圧乾燥ゾーン BBBBADFCC
減圧乾燥ゾーン BBBADBFCCBBBBDBB
送り工程の長さ、すなわちNo.1供給ユニットから最初の逆送りスクリューエレメントまでの距離は、195mmである。No.1供給ユニットから最初の逆送りスクリューエレメントまでは、順送りスクリューエレメント、順送りニーディングエレメント、ニュートラルニーディングエレメント、順送りスクリューエレメント、順送りニーディングエレメント、逆送りスクリューエレメントの繰り返しで構成され、送り込まれた粗凝固スラリーをさらに細密に混練して、凝固を完結させる。この繰り返しが2回あるので、連続完全混合槽が2段連なった機構に類似している。
No.1供給ユニットからNo.5標準ユニットの温度を20℃とした。No.6標準ユニットからNo.12標準ユニットまでを180℃に加熱した。また、No.7ベントユニットは、水冷凝縮器を経て、大気排出の活性炭吸着搭の排風機に接続した。No.9ベントユニットとNo.11ベントユニットは、水冷凝縮器を経て水封式真空ポンプに接続し、減圧とした。
凝固液である水をプランジャーポンプにて流量80部/hrで二軸押出機のNo.1供給ユニットの供給口へ送り込んだ。次に、濃度14.5重量%のZP−2020(日本ゼオン(株)製 水素化NBR)アセトン溶液(以下、「セメント」と略す。)をプランジャーポンプにて二軸押出機のNo.1供給ユニットの供給口に流量576部/hrで送り込んだ(水/セメント比=0.14)。二軸スクリュー回転数は440rpmであり、供給口の圧力は0.8MPaであった。
その結果、乾燥レート83部/hrで乾燥ゴムを得たが、この乾燥ゴムの加熱減量は0.22重量%であった。また乾燥ゴムをテトラヒドロフランに溶解してガスクロ分析したところ、乾燥ゴム中の残留アセトン含有量は1700ppmであった。さらに、この時の工程ロスは1.0重量%,比動力=0.458Kwh/Kgであった。
[実施例2]
凝固水量を150部/hr(水/セメント比=0.26)に上げた以外は実施例1と同様に実験を行なった。
その結果、乾燥レート83部/hrで乾燥ゴムを得たが、この乾燥ゴムの加熱減量は0.18重量%であった。また乾燥ゴムをテトラヒドロフランに溶解してガスクロ分析したところ、乾燥ゴム中の残留アセトン含有量は1200ppmであった。さらに、この時の工程ロスは0.5重量%,比動力=0.506Kwh/Kgであった。
[実施例3]
凝固剤水量を260部/hr(水/セメント比=0.45)に上げた以外は実施例1と同様に実験を行なった。その結果、乾燥レート83部/hrで乾燥ゴムを得たが、この乾燥ゴムの加熱減量は0.15重量%であった。また乾燥ゴムをテトラヒドロフランに溶解してガスクロ分析したところ、乾燥ゴム中の残留アセトン含有量は1000ppmであった。さらに、この時の工程ロスは0.3重量%,比動力=0.578Kwh/Kgであった。
[実施例4]
凝固剤水量を350部/hr(水/セメント比=0.45)に上げた以外は実施例1と同様に実験を行なった。その結果、動力不足が起こるため、乾燥レートを50部/hrに落として運転した。得られた乾燥ゴムの加熱減量は0.10重量%であった。また乾燥ゴムをテトラヒドロフランに溶解してガスクロ分析したところ、乾燥ゴム中の残留アセトン含有量は700ppmであった。さらに、この時の工程ロスは全く無く、比動力=0.920Kwh/Kgであった。
[比較例1]
凝固用スクリューブロックだけを以下のように変更した以外は、実施例2と同様に実験を行なった。
凝固ゾーン BBBBADADADADB
その結果、乾燥レート83部/hrで乾燥ゴムを得たが、この乾燥ゴムの加熱減量は0.17重量%であった。また乾燥ゴムをテトラヒドロフランに溶解してガスクロ分析したところ、乾燥ゴム中の残留アセトン含有量は1200ppmであった。さらに、この時の工程ロスは4.8重量%と悪くなり,比動力=0.468Kwh/Kgであった。
以上より、凝固用スクリューブロックが、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントとからなる組み合わせを2組以上有することにより、工程ロスが抑えられ、効率良く重合体を回収することが出来た。
図1は、本発明方法に用いる押出機の一態様の説明図である。

Claims (8)

  1. 凝固ゾーンを有するバレルの内部にスクリューが回転駆動自在に配置してある押出機を用いて、重合体溶液から重合体を回収する方法であって、前記スクリューが、前記凝固ゾーンに対応する領域に形成された凝固用スクリューブロックを有し、該凝固用スクリューブロックが、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントとからなる組み合わせを2組以上有することを特徴とする重合体の回収方法。
  2. 凝固用スクリューブロックが、順送り又は逆送りのニーディングディスクを有する請求項1記載の重合体の回収方法。
  3. 二軸噛合型で同方向回転のスクリューを用いる請求項1又は請求項2記載の重合体の回収方法。
  4. 重合体溶液から重合体を回収する装置であって、凝固ゾーンを有するバレルの内部にスクリューが回転駆動自在に配置してある押出機からなり、前記スクリューが、前記凝固ゾーンに対応する領域に形成された凝固用スクリューブロックを有し、該凝固用スクリューブロックが、順送りスクリューエレメントと逆送りスクリューエレメントとからなる組み合わせを2組以上有することを特徴とする重合体の回収装置。
  5. 凝固用スクリューブロックが、順送り又は逆送りのニーディングディスクを有する請求項4記載の重合体の回収装置。
  6. バレルの内部の凝固ゾーンの下流側に、排液ゾーンを有する請求項4又は請求項5記載の重合体の回収装置。
  7. 排液ゾーンの下流側に、乾燥ゾーンを有する請求項6記載の重合体の回収装置。
  8. 二軸噛合型で同方向回転のスクリューを有する請求項4ないし請求項7のいずれかに記載の重合体の回収装置。
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